国際物流における沖縄
のこれから
~アジア近海貨物輸送と那覇・沖縄~
竹林幹雄
神戸大学
本日の内容
• 日本を含む貿易の概況
• SCM変化の観点から見た変化:ASEANのポジショニング
• 那覇港,那覇空港の現状
• 利用特性の把握
• 那覇港,那覇空港のこれから
2017.03.21 Naha/Okinawa M. TAKEBAYASHI
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日本の輸出入の変遷(1950-2015)
19 50 19 51 19 52 19 53 19 54 19 55 19 56 19 57 19 58 19 59 19 60 19 61 19 62 19 63 19 64 19 65 19 66 19 67 19 68 19 69 19 70 19 71 19 72 19 73 19 74 19 75 19 76 19 77 19 78 19 79 19 80 19 81 19 82 19 83 19 84 19 85 19 86 19 87 19 88 19 89 19 90 19 91 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 20 05 20 06 20 07 20 08 20 09 20 10 20 11 20 12 20 13 20 14 20 15 0 10000000000 20000000000 30000000000 40000000000 50000000000 60000000000 70000000000 80000000000 90000000000 単 位 :千 円 年次 輸入2181億USD
中国
NAFTA
786億USD
2181億USD
2005年の4地域貿易
日本
ASEAN
700
億
U
SD
372
億
U
SD
281
億
U
SD
206
億
U
SD
400
億
U
SD
199
億
U
SD
570
億
U
SD
200
億
U
SD
928億USD
291億USD
RIETI-TID2014をもとに作成
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中間財
最終財
3775億
USD(+73%)
中国
NAFTA
1735億
USD(+120%)
2181億USD
2014年の4地域貿易
日本
ASEAN
1013
億
U
SD
(+
45
%)
1182
億
U
SD
(+
2
1
8
%)
512
億
US
D
(+
8
2
%)
705
億
U
SD
(+
24
1%)
614
億
U
SD
(+
52
%)
329
億
U
SD
(+
65
%)
754
億
U
SD
(+
30
%)
277
億
U
SD
(+
26
%)
1688億USD
(+82%)
557億USD
直近5年間での変化
• 中国市場の成熟:「世界の工場」から「巨大消費市場」への転換(現在
進行形).
• ASEANの経済的発展
• ASEAN Economic Community (AEC)の実効化によるさらなる発展.→部品供給
地から最終財生産,域内消費へ.
• 輸送インフラの充実.
• 物流中心の南進.→中国一極集中からの変化.
• 近海輸送,東南アジア輸送の充実の必要性
• 特に東南アジア輸送の充実が急務.
• 北米・欧州輸送だけではなく,ASEAN方面のコンテナも釜山でトランシップされ
ることが増加.
• 国内物流の脆弱性
• トラック輸送依存からの脱却→実現可能なモーダルシフト政策の必要性.
• 国際旅客輸送も多様化
• LCCの発達.
• クルーズ船の一般化(日本以外発着)
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港湾・空港側の対応
• ASEAN向け直航航路の誘致促進
• 頻度の増加
• 方面の増加・充実:手薄なベトナム,インドネシア航路
• 大事なのは「直送」を実現すること
• 拠点港だけではなく,日本の製造業を担っている地方
に設置されている地方港(例えば広島,熊本,金沢な
ど)からの直送をより充実させることが重要.
• 新たなプレーヤーの存在に注意
• アジアのLCCは「旅客輸送」だけではない.→貨物も立
派に輸送している.
航路数と隻数の変化:2015年4
月(2010年4月)
航路分類
港湾名
投入隻数
航路数
北米
神戸
47 (44)
6 (5)
大阪
15 (26)
3 (5)
東京
78 (97)
11 (11)
横浜
53 (107)
7 (14)
欧州
神戸
23 (51)
2 (4)
大阪
0
0
東京
11 (34)
1 (3)
横浜
12 (45)
1 (3)
韓国
神戸
9 (8)
大阪
9 (8)
6 (5)
東京
11 (15)
10 (11)
横浜
12 (18)
1 (3)
中国
神戸
35 (48)
24 (33)
大阪
41 (54)
27 (34)
東京
47 (67)
25 (35)
横浜
47 (65)
25 (35)
東南アジア
神戸
93 (74)
27 (23)
大阪
72 (47)
21 (14)
東京
107 (104)
32 (30)
横浜
102 (92)
30 (27)
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資料提供:国土交通省近畿地方整備局港湾空港部
博多港での動き(2010年4月およ
び2015年4月の比較)
2010
2015
北米
(航路)
1
2
(便数)
2
6
欧州
(航路)
1
-
(便数)
4
-
中近東
(航路)
1
11
(便数)
4
44
東南アジア
(航路)
8
13
(便数)
32
60
中国
(航路)
13
1
(便数)
60
8
内RORO (航路)
1
1
~上海
(便数)
8
4
韓国
(航路)
8
15
(便数)
84
104
内RORO (航路)
1
1
~釜山
(便数)
28
28
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Tran and Takebayashi (2014), Viet Nam Port Policy Study – Vision ASEAN Economic Community 2015, Proc. of TLOG2014, Bangkok.
ジャカルタのとある上屋
荷主の指向の変化に対応する多
様なサービス
• アジアは相変わらず「コスト重視」という神話が成り
立っている(ように感じる).
• SCが高度化すると「時間や機会を買う」というよう
に変化する.
• 高いトラック輸送への依存.
• 欧州では鉄道貨物輸送やフェリー貨物輸送が発達:航
空輸送とフルコン船による輸送の中間を担う.
• アジアでは物理的に国間の鉄道輸送を大規模に行うこ
とは無理.トラック輸送も限られたエリア内(例えば
ASEANの大陸側)でのみ可能.
• 海上輸送(一部河川輸送)が多様なサービスを供給で
きる.→新しいビジネス.
国際貨客輸送と沖縄
何が沖縄の優位性なのか?
沖縄/那覇の特性
• (当たり前だが)東アジア・東南アジアに地理的に
近い
• ゆえに東アジア・東南アジア向けの「ハブ」になると
考えられている(きた)
• ANAの那覇ハブ:東アジア・東南アジア向けデリバリー
(Eコマース):ヤマト運輸がパートナー
• 那覇港経由の東南アジア航路
0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 年間取扱貨物量( トン ) 軸ラベル
Int'l Load Int'l Off-Load
那覇空港における貨物流動
(H17-26):国際線
国土交通省航空局 空港管理状況調書を元に筆者作成
那覇貨物ターミナル供用開始
• 1日あたり平均550t(H26:輸出入計):ちなみにKIXは1900t
• B767の積載能力から考えるとフレーター10回分満載運航
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0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 140000 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 年間取扱貨物量( トン ) 軸ラベル
那覇空港における貨物流動
(H17-26):国内線
那覇貨物ターミナル供用開始
• 貨物ターミナル供用による影響はそれほど劇的でない?
• 内際と際際とでは際際の方が多くなっていると考えられる.
• 今後は内際よりもむしろ際際重視?→H26-27にかけては
積み込みが増加しているので,
国内向け輸送
が若干増加している.
実績から見れば際際の貨物空
港(かも):これでいいのか?
• 地理的優位性に固執していないか?
• 「普通」のハブではなく,特徴のあるハブにする.
• 沖縄・南西諸島の「地元色」は?
• 国際貨物動態調査(H25)でみると
• 輸出(重量ベース)は香港(16.9%),韓国(12.9%),中
国(11.0%)など相手はほぼ東アジア.
• 輸入(重量ベース)は中国(45.2%)が圧倒的なシェア.
• 輸出では半導体,化学製品で半数を占める.食料品は
5%程度.
• 輸入では半導体,金属,その他機械類で全体の70%.
食料品は15.6%.
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那覇港に関して(H20輸出)
船積港 航路名 仕向港 最終船卸港 州名 国名
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) HONGKONG(香港) アジア州 香港
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) PORT KELANG アジア州 マレーシア
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) ORAN アフリカ州 アルジェリア
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) TAICHUNG(台中) アジア州 台湾
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) SHARJAH アジア州 アラブ首長国連邦
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) PORT KELANG アジア州 マレーシア
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) PORT KELANG アジア州 マレーシア
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) QINGDAO(青島) アジア州 中国
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) SHANGHAI(上海) アジア州 中国
那覇港 台湾 KEELUNG(基隆) KEELUNG(基隆) アジア州 台湾
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) SHANGHAI(上海) アジア州 中国
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) NEW YORK 北アメリカ州 アメリカ
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) SHANGHAI(上海) アジア州 中国
那覇港 台湾 KEELUNG(基隆) KEELUNG(基隆) アジア州 台湾
那覇港 台湾 TAICHUNG(台中) TAICHUNG(台中) アジア州 台湾
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) BANGKOK アジア州 タイ
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) SHANGHAI(上海) アジア州 中国
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) HOCHIMINH CITY アジア州 ベトナム
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) NINGBO(寧波) アジア州 中国
那覇港 韓国 BUSAN(釜山) QINGDAO(青島) アジア州 中国
那覇港に関して(H25 輸出)
仕向港 最終の船卸港 航路 仕向国 SHANGHAI(上海) HONGKONG(香港) 中国 香港
SHANGHAI(上海) PORT KELANG 中国 マレーシア SHANGHAI(上海) SHARJAH 中国 アラブ首長国連邦 BUSAN(釜山) SHARJAH 韓国 アラブ首長国連邦 KEELUNG(基隆) KEELUNG(基隆) 台湾 台湾 KEELUNG(基隆) TAICHUNG(台中) 台湾 台湾 SHANGHAI(上海) SHANGHAI(上海) 中国 中国 SHANGHAI(上海) SHANGHAI(上海) 中国 中国 SHANGHAI(上海) SHANGHAI(上海) 中国 中国
KAOHSIUNG(高雄) LONG BEACH 台湾 アメリカ合衆国 BUSAN(釜山) BUSAN(釜山) 韓国 韓国
KEELUNG(基隆) TAICHUNG(台中) 台湾 台湾 SHANGHAI(上海) SHANGHAI(上海) 中国 中国 BUSAN(釜山) PORT KELANG 韓国 マレーシア BUSAN(釜山) BANGKOK 韓国 タイ BUSAN(釜山) PORT KELANG 韓国 マレーシア KEELUNG(基隆) KEELUNG(基隆) 台湾 台湾 SHANGHAI(上海) HONGKONG(香港) 中国 香港 BUSAN(釜山) PORT KELANG 韓国 マレーシア SHANGHAI(上海) NINGBO(寧波) 中国 中国 SHANGHAI(上海) SHANGHAI(上海) 中国 中国 BUSAN(釜山) KEELUNG(基隆) 韓国 台湾 SHANGHAI(上海) HONGKONG(香港) 中国 香港 SHANGHAI(上海) NINGBO(寧波) 中国 中国