• 検索結果がありません。

精神看護学実習において看護学生が体験したゆらぎのレベルとその評定基準

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "精神看護学実習において看護学生が体験したゆらぎのレベルとその評定基準"

Copied!
11
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)人 間 看 護 学 研 究6:27-37(2008). 論. 27. 文. 精 神 看 護 学 実 習 に お い て看 護 学 生 が 体 験 した ゆ らぎの レベ ル とそ の評 定 基 準. 牧野. 耕次 、比 嘉. 勇人 、 甘佐. 京 子、 松本. 行弘. 滋賀県立大学 人間看護学部 背景. これ まで 看 護 学 生 の ア イ デ ンテ ィ テ ィの 「ゆ ら ぎ」 が 注 目 され 、 確 立 途 上 の ア イ デ ンテ ィテ ィの. 不 確 か さが 動 揺 につ な が る こ とが 指 摘 され て い る。 精 神 看 護 学 実 習 で は、 看 護 学 生 は コ ミュニ ケ ー シ ョ ン に困 難 を 覚 え 、 多 くの 「ゆ らぎ」 を体 験 して い る こ とが 示 唆 され て い るが 、 体 験 した 「ゆ らぎ」 が ど の 程 度 の 規 模(レ 目的. ベル)で. あ っ た のか を評 定 す る指 標 は示 され て いな い。. 本 研 究 は、 精 神 看 護 学 実 習 に お いて 、 看 護 学 生 が 体 験 した 「ゆ らぎ」 の レベ ル とそ の評 価 基 準 を. 提 示 す る こ とを 目的 とす る。 方法. 精 神 看 護 学 実 習 を終 了 した看 護 大 学 生9名 を 対 象 者 と し、 半 構 成 面 接 を行 い、 精 神 看 護 学 実 習 に. お いて 体 験 した 「ゆ らぎ」 の エ ピソ ー ドと その 「ゆ ら ぎ」 の レベ ル の 評 定 、 各 レベ ル を何 に よ り判 断 し た か 、 そ の 基 準 を 話 して も らっ た。 そ の内 容 を質 的 帰 納 的 に分 析 し、 評 価 基 準 の 内容 を抽 出 した。 結果 一瞬. 分 析 の 結 果 、 次 の4レ ベ ルが 抽 出 され た。 レベ ル1:わ. ず か な 疑 問 や ネ ガ テ ィ ブな感 情 の反 応 で. 、 対 処 に困 るが 、 その 影 響 力 は わず か で 余 裕 が あ り、 外 に現 れ な い程 度 の反 応 で、 自分 自身 で 対 処 で き、 自分 か ら人 に話 す こ とで も対 処 で き る レベル 。 レベ ルH:ど う い う こ と な の か と考 え、 ネ ガ テ ィ ブ な感 情 の 反 応 で 対 処 に困 り、 そ の反 応 が 外 に も現 れ るが 短 時 間 で あ り、 ま だ余 裕 や見 通 しも あ り、 自 分 か ら人 に話 す な ど に よ り、 頭 の 中で 状 況 を整 理 で き、 そ の 状 況 に も身 を置 く こ とが で き る レベ ル 。・ レ ベ ル 皿:ネ ガ テ ィ ブな 感 情 に よ る反 応 が制 御 で きな くな りそ う にな り、 顔 を赤 らめ る な ど外 か らわ か る 反 応 が 現 れ る。 わ ず か に見 通 しが あ り、 余 裕 も少 し残 って い るが 、 自分 だ け で は対 処 不 可 能 で 、 そ の こ と を信 頼 で き る人 に話 さず に は い られ ず 、 聴 いて も ら う こ とで そ の 後 対 処 す る こ とが で き る レベ ル 。 レ ベ ルIV:ネ ガ テ ィ ブな 激 しい感 情 体 験 の た め、 感 情 や 行 動 の 制 御 や 状 況 把 握 が 難 し くな る。 対 処 不 能 状 態 で 見 通 しもな く な り、 そ の状 況 か ら離 れ る。 危 機 的 状 態 に陥 る こ と も あ る。 ま た、 余 裕 もな くな り、 人 の 話 が き けな くな っ た り、 自分 の置 かれ た状 況 を 話 す こ とが で きな くな つ た りす る。 話 す だ け で な く 感 情 を 表 出 す る こ とな どで 対 処 で き る よ うに な るが 、 良 く も悪 く も周 囲 に与 え る影 響 は大 き く、 他 者 が 話 を 聴 くこ と も難 しい レベ ル 。 結論 レベ ル1お よ び レベ ルIIで は、 看 護 学 生 と臨 地 実 習指 導者 、教 員 が レベ ル1お よ び レベ ル 皿 か ら の 学 び を よ り確 固 な もの にす る と い う共 通 認 識 を 持 つ こ との 重 要 性 と、 レベ ル 皿 お よ びIVで は、 「ゆ ら ぎ」 を 体 験 した 看 護 学 生 の 感 情 の表 出 や思 考 の 整 理 が 促 され るた め、 臨 地 実 習 指 導 者 や教 員 の聴 く姿 勢 の 重 要 性 が 示 唆 され た 。. 1.緒. 移 行 期 、 動 揺 や 葛 藤 な どの 心 理 過 程6)に 「ゆ ら ぎ」 とい. 言. う用 語 は使 わ れ て き た。 宮 本 了)は 、 援助者側 であ る看護 そ れ ま で の 体 制 や シ ス テ ム 、 有 り様 が 変 化 を 伴 い 不 安 定 で 危 機 的 な 要 素 を 含 ん だ 状 態 、 国 家i>z)や 家 族3)4)5)の. 学 生 の 「ゆ らぎ」 を取 り上 げ、 看護 専 門 職 の ア イデ ンテ ィ テ ィ確 立 に適 した支 援 と して 、 看 護 場 面 を再 構 成 す る方 法 論 を提 示 した。 尾 崎8)は、 社 会 福 祉 学 の 領域 に お い て 、. 2007年9月26日. 受 付 、2008年1月30日. 連 絡 先:牧. 耕次. 野. 滋 賀 県 立 大 学 人 間看 護 学 部 住. 所:彦. 根 市 八 坂 町2500. e-mail:makinoQnurse.usp.ac.jp. 受理. 援 助 者 や そ の対 象 者 らが経 験 す る動 揺 や葛 藤 、 不安 、 迷 い な ど を 「ゆ らぎ」 と し、 そ の混 乱 や危 機 的 な側 面 に焦 点 を 当 て る だ け で な く、 成 長 の契 機 とな る側 面 に も 注 目 した。 そ して、 「ゆ ら ぎ」 を 社 会 福 祉 実 践 の 専 門 性 や 質.

(2) 2 8. 牧野耕次、比嘉勇人、甘佐京子、松本行弘. を高める出発点ととらえた。尾崎はその著書において、 社会福祉領域だけでなく、看護職の経験した「ゆらぎJ についても紹介し、「ゆらぎJを対人援助職に共通する ものと位置づけた。その後、看護の領域においても、 「ゆらぎ」に関して、看護師の「ゆらぐ J場面とそのプ ロセスに関する研究 9)や助産師が自己価値の「ゆらぎJ から開放されるプロセスに関する研究 10)など、援助者側 の「ゆらぎ」に関する研究が行われ、援助者がどのよう な「ゆらぎJを体験しているのかが明らかにされている。 しかしながら、援助者が体験した「ゆらぎj の大きさが、 その本人にとってどの程度の影響があったのかに関する 指標については明らかにされていない。 対人援助職を自指す看護学生の大半は、青年期に属し ており、アイデンティティの確立を発達課題に持っと同 時に、看護師になるために実習等を通して、職業的アイ デンティティの確立についても直面している状況である O 宮本11)は、看護学生の感情だけでなく、アイデンティティ の「ゆらぎJにも注目し、確立途上のアイデンティティ の不確かさが動揺につながることを指描している。さら に、宮本 ωと日下ゅは、「実習体験には患者の役に立て たという充実感と、援助どころかコミュニケーションも うまくいかなかったという不全感が入り混じり、毎日が 『ゆらぎ』と立ち直りの連続である」と述べ、精神科に おける実習の事関を提示している。そして、臨地実習指 導者や教員が看護学生の「ゆらぎ」をどう支えるのかに ついて、看護学生が「限界を超えないような配慮」と 「現実の厳しさと自己の限界を知ることへの支援J 要性を指摘している O 精神看護学実習では、例えば統合 失調症を持つ患者を受け持った場合であれば、患者の症 状である妄想や関心の低下などにより看護学生はコミュ ニケーションに困難を覚え、多くの「ゆらぎJを体験し ていることが示唆されている山5)。自己のアイデンティ ティと職業的アイデンティティの確立途上にある看護学 生が、精神疾患を持つ患者と接することで「限界を超え 、 ゆらぎ』と立ち直りの連続」の中で ないよう Jに 「現実の厳しさと自己の限界を知る」ために、体験して いる「ゆらぎ」の大きさがどの程度の規模(以下レベル とする)であるのかを知ることは、非常に重要である。 また、臨地実習指導者や教員にとっても、看護学生が 「限界を超えないよう」に ゆらぎ』と立ち直りの連続」 の中で「現実の厳しさと自己の限界を知ることへの支援」 を行う上で、看護学生の「ゆらぎ」のレベルを知ること は非常に重要である。したがって、本研究では、精神看 護学実習において、看護学生が体験した「ゆらぎ」のレ ベルとその評価基準を提示することを目的とする O 精神 看護学実習において、看護学生が体験した「ゆちぎJの レベノレとその評価基準は、看護学生自身が「自己の限界 を知る Jために、体験した「ゆらぎ」を振り返る際の資. rr. r. 料として、意義があると考えられる O また、臨地実習指 導者や教員が看護学生に対して指導をする上での判断指 標になると考えられる。なお、本研究において、「ゆら ぎ」の定義は、「混乱、危機状態を意味する側面をもち、 成長を導く契機であり、判断基準や判断、感情が揺れ動 く状態J とした。. I I . 研究方法 1.対象者 精神看護学実習を終了した看護大学生に研究協力依頼 を文書と口頭にて行った。そして、後日、研究に参加す ることに口頭と文書により同意した看護学生 9名を対象 者とした。. 2 . データ収集方法 1)プライパシーの確保できる部崖において、研究者と 対象者の一対ーによる面接を l回行った。 2)酷接時間は約 1時間とし、対象者が精神看護学実習 において体験した「ゆらぎ」のエピソードをすべて話 してもらった。 3)エピソードごとにその「ゆらぎj のレベルを、 1 ' " ' ' 1 0の段階で自由に区分し、例えば 5段階と区分した中 のレベル Eのように、何段階と区分した中のレベル幾 つであるのか評定してもらった。 4) 2人目以降の対象者には、 1' " ' ' 1 0段階の範囲の評定 のほかに、 l人目の対象者が評定した範囲の段階(例 えば 5段階)でも評定してもらった。 5)面接は、伺意を得てから ICレコーダーを用いて録 した。 6)各エピソードの内容については、特に、その時の感 情や行動について詳しく聴いた。 7)各対象者が評定した「ゆらぎ」のレベルについて、 各レベルを何により判断したか、その基準を話しても らった。. 3 . データ収集期間:平成 1 8 年1 1月上旬 平成 1 9年 6月 上旬. 4 . データ分析方法 ICレコーダーに録音した酉接内容について、対象者 ごとに逐語録を作成して、次の分析を行った o 1) r ゆらぎ」のレベルに関する評価基準の分析 ①各対象者が評定した「ゆらぎ」のレベルについて、そ の評価基準をレベルごとにまとめた。 ②まとめられた各レベルの評価基準をおおよそ l文のコー ドで抽出し、分類した。 ③各レベルの評価基準の中から意味の類似したコードを.

(3) 精神看護学実習において看護学生が体験したゆらぎのレベルとその評定基準. 集め、それらのコードを用いて各レベルの評価基準の 内容を文章化した。 2) 分析における信頼性と妥当性の確保 ①質的研究経験のある共同研究者とのディスカッション により分析内容および結果の確認を行った。 ②分析結果を対象者に提示し、意見や違和感のある場合 は、その内容がそれまでのデータや分析との矛盾が起 きないかなど研究者間で検討し結果に反映させた。. 5 . 倫理的配慮 ) ,-.., 5)の倫理 実習終了後に、研究の概要と以下の 1 的配慮を文書と口頭により説明し研究協力依頼を行い、 後日、自発的に研究者を訪問し文書と臼頭で研究に同意 した者を本研究の対象者とした。 1)対象者になることで予想される利益(質的研究や倫 理的配慮、本テーマについて理解を深めることができ る)と不利益(人権等が侵害されるのではという不安) について、説明し、不利益については、以下の説明に よりできる限り解消されるよう確認を行った。 2)研究協力は自自意芯であり、途中で中止でき、その ことで不利益を受けなし、。その場合、得られたデータ は使用しない。 3)実習終了時に成績判定は終了しており、研究に協力 するか否かで、成績やその他の評価に影響することは な し ¥0 4) 対象者が特定されないよう配慮し、守秘義務を遵守 する O 5)対象者は研究に関して納得がいくまで質問でき、研 究者はできる限り結果のフィードパックを行う。. 2 9. あった。 4 分(最長 7 0 面接回数は全員 l回で、匡接時間は平均 4 分、最短 2 9分)、対象者が話した「ゆらぎJエピソード 数は、 2つのエピソードと 3つのエピソードが各 4名 、 5つのエピソードが 1名であった。 1人目の対象者は、 「ゆらぎ」無しを含めた 5段階で自らのエピソードを評 定した。その内「ゆらぎ」無しのレベルを除いたレベル 1 ' ' "町に合わせた評定と各対象者の 1' " ' 1 0段階の範囲に おける評定を比較検討した結果、レベル 1 ' ' "町の 4段階 を採用した。対象者およびエピソード数とその評定は表 lに示した。. 2 . 分析結果 1)精神看護学実習における看護学生の「ゆらぎ」のレ ベルに関する評価基準 対象者が話した「ゆらぎJのレベノレに関する評価基準 を分析した結果、「ゆらぎ」の各レベルの基準は以下の 通りにまとめられた。そのレベルの基準に該当する麗接 内容を本文と区別するため斜体で抜粋した。なお、精神 看護学実習における看護学生の「ゆらぎ」のレベルに関 する評価慕準の分析過程を表 2 ' ' "表 5に示した。 (1)レベル 1:わずかな疑問やネガティブな感↑青の反 応で一瞬、対処に困るが、その影響力はわずかで余 裕があり、外に現れない程度の反応で、自分自身で 対処でき、自分から人に話すことでも対処できるレ ベル。 C:レベル Iとかやったら、笑える範囲っていうか、 友達に言って、すっきりじゃないけど、 OK みたい なO. D: レベル Iは軽くショックぐらいで、そのなんか、 まだ、ショックとか動揺していることを外に出さず にいれる感じ。. i l l . 研究結果 1.対象者の属性およびインタピュー結果 精神看護学実習終了後の看護大学生 9名が研究参加に 同意した。年齢は、 20歳 2名 、 21歳 7名で、全員女性で 表 1 面接持聞と各エピソードの評定. I D. エピソード数(自己評定) 3(耳 、 E、直). A. 面接待問 45分. B. 4 1分. 3(1 V 、 N 、1). C. 53分. 3(1、I、i l l ). D. 37分. 2(1、 1 V ). E. 30分. 3 ( i l l、E、1). F. 36分. 2(1 V 、 I I ). G. 70分. 5(耳 、 E、I、I、耳). H. 55分. 2(宜、1V). 29分. 2(耳 、 1). G: しゃべってて「はっJ と思うことがあるじゃない ですか。何か言われて、「あっ」みたいなO で 、 ど うしてもぱっと一瞬思う感情がありつつ、でもどっ かでは冷静に「あ一、これは病気ゃから何々なんや なあ j みたいに思うんですけど、その「あ、 j とい う気持は結局「どうしたらいいのかj みたいなρ (2)レベル I I :どういうことなのかと考え、ネガティ ブな感情の反応で対処に困り、その反芯が外にも現 れるが短時間であり、まだ余裕や見通しもあり、自 分から人に話すなどにより、頭の中で状況を整理で き、その状況にも身を置くことができるレベル。 F:2番(レベノレ I I ) はこれからまあ、 ちょっとどう しょうかと思ったりするぐらいやけど、まあこれか ら次第かなあみたいな前向きな感じで、(中野各)悲 しい、でも大丈夫、希望があるみたいな感じ。. H:そばにいるっていうことは空間を共有するってい.

(4) 30. 牧野. 勇人、甘佐. 京子 、松本. 行弘. げ ど πど う 乙た ら い いん や ろ うゴ っ τ い う. き な くな りそ う に な り、 顔 を赤 らめ る な ど外 か らわ. 感 び で逃 ゲ た い よ う な 気 持 … る あ ク つ つ 、 で る一 結 ヲこ. か る反 応 が 現 れ る。 わ ず か に見 通 しが あ り、 余 裕 も. い た い と い う気 持 もあ ク つ つ つ τ い ラ感 じ で す か ねo. 少 し残 って い るが 、 自分 だ け で は対 処 不 可 能 で、 そ. .τ∴質 周 乙 τ も、 πうん 、 うん ゴ と か ば っか ク で 、 そ れ. の こ とを信 頼 で き る人 に話 さ ず に は い られ ず、 聴 い. う感0や. 以 二と話 が 広 が ら な い っ τ い うか 、 こ っ ち が 話 を し な い と っ τ い7,. だ った ん で、 ぼん まノ こず っ と πど. う 乙 よ うゴ っ てし 盟 つ τ ま 乙 たoち. よ っ と蒔計 を さ ク. て も らう こ とで そ の後 対 処 す る こ とがで き る レベ ル。 E'揺1分 の,蟹っ τた 療者 さん 像 と本 物 が 違 つた と き に、 勝 手Gごシ ョ ック を受 げ τ る っ τ ことが 、. //ζ 宮. ゲ な ぐ瘍 回 る月 た ク と か 、 た ぶ ん ぞ う い ラ の が 出 τ. 己9コ心 崩0か. た よ うな 気 が し ま す。 な ん か 厩 ク を う ー ん と か や っ. 言案 曹 体 に る シ ョ ック を受 げ る し、 そん な ご、 と言 ラ. τ児 τ た ク 、 そ う で ず ね え み た い な 気 ま ず い感 δが. 入 や と ぱ、 忍1像 しτ い なか った っ τ い ラ、 そ の現 実. た ぶ ん 出 τ た と想 い ま ずo. と想 像 の達 い∼ こら/「あ 、 ぞん な入 や つたん や」 み た. (3)レ. 表2. ベ ル 皿:ネ. 学生A. ガ テ ィブ な感 情 に よ る反 応 が 制 御 で. 基準 緊張 固 くなるってい う感 じ. 学生B 何 か引っか かる感じ. 一 瞬 止 まったみ た い な感 じ 「なん や これ は?」 み た いな 感 じ 「ん?ん?て. 学生C. な み た い な。/栗 ん と い τゴ っτ い ラ. い なん の シ ョ ック なん か な。 顔 こわ ば っ τ、 なん と. ゆ ら ぎ レベ ル1の 評 定 基 準 抽 出 過 程. ID. 基 準抽象化 基準抽 象化の並べ 替え の 反 心は 外 に現 れ な い程Rで ない程 又で問 )L'.n目. 懸 目の 反 心は 外 に現 題 はない. 内谷. 題はない. 自分 自身 に対する影響 はほんのわず 通り過 ぎてしまいそうな疑問 かで余裕 がある. 友 達 に言 ってす っきりじゃな い けどOK みたいな. 人に話すことでも解消される. 通り過 ぎてしまいそうな疑問. 自分 自身に対 する影響 はほんのわず かで余裕 がある ネガティブな感情によるほんのわず か 自分 自身に対する影響 はほんのわず 学生D 軽 くショックぐらい の影響(感情) かで余裕 がある シ ョックとか 動 揺 してい ることを外 に 出 感情の反応 は外に現れない程度で問 さず に いれ る感 じ 題はない 学 生E 自分 自身でも対処できる ネガティブな感情 によるほんのわず か ち ょっとゆ らいだ ぐらい の4i (感情) 感情の反 応は外に現れない程度で問 いつ もどお り 自分 自身でも対処 できる 題はない 自分 自身に対する影 響はほんのわず ひき つることはな く 自分 自身でも対処 できる かで余裕 がある 通り過 ぎてしまいそうな疑 悶(今まで対 ち ょっと気 に か か ってる ぐらい 処してきた方法では理解できない物事 人に話すことでも解消される との遭遇) 感情の 反応は外に現れない程度で問 ネガティブな感情 によるほんのわずか 何 もあまり 変わらず 学 生F 題はない な影響(感 情) ネガティブな感情 によるほんのわずか す っこ い軽 くて ネガティブな感情 によるほん のわず か な影響(感 情) の影響(感情) ち ょっとい や や な あとか 思 った ぐらい ち ょっと気 に か か るぐらい 日 々 見 てて くれ や った ら、別 に声 か け もいらん. 自分で解決もできそうなぐらい サポー トは必要ない. 自分 自身でも対処できる. わず かな疑 問や ネガティブな感 情 の反応で一 瞬、対処に困る が、その影響 力 はわずかで余裕 があり、外 に現 レベ ル 王 れ ない程度の反 応で、自分 自身 で対処でき、自 通り過 ぎてしまいそうな疑 問(今まで対 ネガティブな感情 によるほんのわずか 分から人に話 す ことでも対処でき 処してきた方法では理解できない物事 な影響(感 情) との遭遇) るレベル 自分 自身でも対処できる. ネガティブな感情 によるほんのわずか な影響(感 情). 日々 細 々した ことで 、別 に 、言 った らお ネガティブな感情 によるほんのわずか か しい です けど、悩 む 必 要 もな い ぐら な影 響(時間) いの ネガティブな感情 によるほんのわずか. いろんなふうに思うけど、別にそれ が 大きな影響を及ぼさない 日常生活的な範囲で思 うこと. な影響(感情). 感情 の反応は外 に現れない程度で問 題はない. 学生G 悩 む け ど、ああ どうしようって思 いな が ネガティブな感情 によるほんのわずか 感情 の反応は外 に現れない程度で問 らもう10秒 以 内 で解 決 み た い な 感 じ な影響(時 間) 題はない 自分ですって解決 できるような感 じ 自分 自身でも対処できる 感情 の反応は外 に現れ ない程度で問 あらわれたとしても問題 じゃない 感情 の反応は外 に現れない程度 で問 題はない 自分にとっても他者にとっても負担に 題はない ならないような変化 対処 に困る こっちが 戸 惑う. 学生H 「どうした らいい ん や ろう」 「何 を話 した らいい ん や ろう」 学 生1. レベ ル. 問. 通り過ぎてしまいそうな疑問(今まで対 通り過 ぎてしまいそうな疑問(今まで対 処してきた方 法では理 解できない物事 処してきた方法では理解できない物事 との遭遇) との遭 遇). 笑 える範囲. 人に言わなくても押さえれる. ). 耕次、比嘉. 対処 に困る.

(5) 精 神 看 護 学 実 習 に お い て看 護 学 生 が体 験 した ゆ ら ぎの レベ ル とそ の 評 定 基準. (4)レ. な ぐよ そよ ぞ し ぐ、 とい うか 、 そ の 場 力)ら去 ろ う 、 とい. 31. ベ ルIV:ネ. ガ テ ィ ブ な 激 しい 感 情 体 験 の た め、. う準 傭 を勇今め る か ら、 早 ぐな る と い うか 、 勿 ク_左ゲ. 感 情 や 行 動 の制 御 や状 況 把 握 が 難 し くな る。 対 処 不. る モ ー ド∼ こス る み た い なo. 能 状 態 で 見 通 し も な くな り、 そ の状 況 か ら離 れ る。. G'3. ζレ ベ ノ 〃ヱ πク ぐ ら い や っ た ら1∠ ヲ2日. 危 機 的 状 態 に陥 る こ と もあ る。 ま た、 余 裕 もな くな. ぐ ら い秘. ん で そ う な イ メ ー ジが あ る ん で す げ れ どOζ47略>. り、 人 の話 が き け な くな っ た り、 自分 の 置 か れ た 状. 3囎(レ. ベル 」 π♪ で は 、 歪ヲ分 一 入 で ど う に る で き. 況 を 話 す こと が で きな くな った りす る。 話 す だ けで. な い に し τ る、 周 ク の カ を 借 ク れ ば な ん とか な る っ. な く感 情 を表 出 す る こ とな ど で対 処 で き るよ う にな るが 、 良 く も悪 く も周 囲 に与 え る影 響 は大 き く 、 他. τ感 じ で す か ね 。 H!3. (ノ 〃・ ベ ノn. 孟 ≠む ず)ψ)乙/い0 3と4の. 者 が 話 を聴 く こ と も難 しい レベ ル。. ≠ 毫瑳≡ ヲノ ク∫ ら. A'…. シ ョ ック な そ こ そ こあ っ た と 乙 τ る月 遍 し な 、 ち ょ っ と は あ る み た いな。. 表3. ゆ らぎ レベ ルlIの 評 定 基 準 抽 出過 程 短 期 間 でち ょっとした. ネガティブな感情 による小さな影響(時. 自分で解決できる 自分で解決すべきゆらぎ. 自分 で対 処できる. こういうの なん か な って いう引 っか か っ 学生B てきた もの が ち ょっとま とま ってき た 友 達 が 「マジ で え」み た いな 、驚 いて く 学生C れ た ら、「うん 」終 わ る 学生D もうち ょっと、出 る感 じ 自 分 で 話 す ことで 色 々ま とま って い く. 学生E. 基準抽 象化. 基準. ID. 学生A. 私 ぱ泣 げ τ き ま す げ ど㌔ ど ラ 乙τ い いか わ か ら. へ ん と い うか 、 ど う しよ ラ るな い つ τ`}う か 、 わ げ. 基 準抽 象化の 並べ替 え ネガティ な感情 による小さな影響(時 間〉. 谷. レベル. ネガティブな感情 による小さな影響(感 情). どうい うことな の か と考 える. 自分 から話す ことで対 処できる 感情 の反応 は外 に少 し現れ る程度 自分 から話す ことで整 理できる. ネガティブな感情 による小さな影響(感 情) ・ ガティ 情). d;月. に よる小. d影 日(脚. ネガティ な感情 自分 で対 処できる ネガティブな感情 による小さな影響(感 それ ほど重く感じてなく 情) 感情 の反応 は外に少 し現れ る程度 ち ょつとどうしようかと思った りするぐらい 対処 に困る まあこれからしだいかなあみたいな前 向きな感じ 対処 に困るが見通しがある 悲 しい 、で も大 丈 夫 、希 望 が あ るみ た 感情 の反応 は外に少 し現れ る程度 いな 感 じ . これ から自分次 第やなあ. みんなのカを借 りたら全 然立ち直れる 学生F 「ど うしよう」って 人 に こっち か らも訊 く 人 に支 えて もらうことで も対 処 で きる あっちからも訊 いてくれ はったら説 明で きる 状況 を説 明できる 受け答えぱできる. 対処 に困る 対処 に困る. 悲 しい けど 、人 に 支 えて もらえた ら大 人 に支 えてもらうことでも対処できる 丈 夫 な ぐらい どうした らい い ん や ろう 対処 に困る 相 談 に の って もらった り「どう」って 声 か 人 に支 えてもらうことでも対処できる けて もらった ら解 決 できる. 対処 に困る. 自分の 中で着 々と整 理できてた. 見通 しがある. 一 日の 生 活 に そ の ゆ らい だ気 持 が. 自分 で整 理できる. 対処 に困る 対処 に困る. 対処 に困るが見 通しがある. 見通 しがある. 入 ってくる. ふ とした瞬間 に思 い出す ぐらい にまで ネガティブな感情 による小さな影響(感 まだ余裕 がある 自分に影響 があるゆらぎ 情) 家に帰ってか らも料理 作ってる時 に 状況を説明できる ゅっと思い 出す 学生G ひ 一瞬動きが止まる 全 くあらわれないことはない 何 か 自 分 が 「あっ」ってあ らわ れ て し ま ったって 思 うぐ らい. 感情 の反応 は外 に少 し現れ る程度. たぶ ん相 手とか周 りには気取 られ ない ぐらい 解 決策 が見えてる 見通 しが ある どうした らい い か って い う感 じや った 対処 に困る. 自分で対処 できる 自分で対処 できる どうい うことな の か と考 え る どうい うことな の か と考 え る. 一 瞬 、普 通 考 える って い う感 じ. どうい うことな の か と考 え る. どう接 したらいいの かわか らない. 対処 に困る. 自分 から話すことで対処 できる 自分 から話すことで整理 できる. で きる ことをや って い くしか な いって い うの は 最 初 か ら思 って た. 見通 しが ある. 自分で整理 できる. まだどうにか しようとがん ばれる ラス まだ余裕 が ある 学生H な気持 がちょっとある で も、どうして い いか わ か らな いみ た い 対処 に困る ち っさいじわ じわ とした ショックは ある おっき いボ ン とい うシ ョックでは な い 一 緒 に い れ るって い う感 じ. ・ガテ ィ. ま愁 目に よる小. 情). わ か らな いな りにも何 とか しようと思 っ その場 にいることができる て 一 緒 に 居 ることを して た 学 生1 不 安が 大きく なった. ネガティブな感情. 人に支えてもらうことでも対 処できる 人に支えてもらうことでも対 処できる d影 国(悪 人に支えてもらうことでも対 処できる. その場にいることができる. どういうことなの かと考え、ネガ ティブな感 情の 反応 で対 処に困 り、その反 旛が 外 にも現れ るが 短時 間であり、 まだ余裕 や見通 レベ ル ∬ しもあり、自分か ら人 に話すなど により、頭 の 中 で状 況を整理で き、その状況 に も身を置 くことが できるレベル.

(6) 32. 牧野. 耕次、比嘉. 勇人ギ甘佐. 京子、松本. 行弘. わ か らへん よ うノ こな っτ、 涙 が 出 τ ぐる っ τ い ラの. τ き た よ ラ悶 蟹 え τ、 す ご い 肪 い 感 じが あ っ τ 、 そ. が褒 蕎 なん か な あ私 〆 こと っτ は、 ぱ いo B身 分 の 中 で、 涙 が ■ ま らへん か つた つτ い う と こ. の 統 台 女1調症 の 患 者 さ ん ノ こ、 入 の 置 界 κ ば い る つ τ い ラ感0な. の か な 、 そ の 患 者 さ ん の ∠倉琶 と か 置 界 と. ろ とか 、 感 情 の興 奮 が る ラあ(に出 τデテぐの を止 め ら. か を 窺1っ τ い げ ぱ 窺1っ τ い ぐ ノ ま(U'今. へん か つた っ τ い うと ころが 、 ど う しτ る止 め られ. なか った 身分 の生 ∼ 汚 と か ノL生 と か 、 そ う い う と こ ろ. へんか った し。 自分 もず こ い寂 しいよ'うな感 碑 こな っ τ、 自分 κ侮 が で きるん や ろ づっ τ い ラの を、 蛋 っ τ、. ま で児 え τ い. ∼ こも気 づ か ん う ち にス っ τ τo Eノ ぞ ラ い ラ タ イ プ の/一 ゆ ら ぎン 〔レ ベ ノ 〃∫の. で ぱ、. そ の寂 乙さ を ず っ と る つ τ τ。 ζ吻 略♪ 変 な夢 を月. ま ず そ の 鍔 か ら逃 ゲ ま ずo逃. τ、 靭 の4碍 …ぐ らい で、 たふンし纈. 自 分 で考 え τ み τ 、 で 、 た ぶ ん そ の 場 に 行二 けへ ん ぐ. 達 の入 の足 昔. や った ん で す げ ど\ そ の足 昔が \ 自分 の 部屋 ノ こス っ 表4. ゆ ら ぎ レベ ルlllの評 定基 準 抽 出過 程 基準. ID. な ク ま す。 患 者 さ ん の と こ に 行 げ へ ん ぐ な る。. . 基準 抽象 化. 学生A 学生B 嫌 学生C 愚 痴 って 、愚 痴 って 慣 れたら大 丈夫そう 泣きそうになる 学生D レベ ル]Vよ り感 情 が 早 く出 てくる 顔 が めっちゃ熱 くなる 顔 が 赤くなったり. ネガティ な感 情 人に話さずにはいられない ある程度 の期間をネガティ な感情 の まま経過する 感 目の反応が 制御できなくなりそうに なる 感情 の反応が 早く現れ る. ち ょっ と後 ろ向 き. ネガティブな感情. つらいなあ さ迷 って. でも頼 りになる人 の助言 とか もらったら 学生F 2にいける 信 頼 して る人 とか が 、聴 い て くれ は ると いい. 見通 しがない 信頼 できる人の支 えにより対処 できる. 落ち込んでる ネガティ な感情 記録 とか で よくできています」とか に の調 子です」とか書 いてもらえると2の 段階 に進める 信頼 できる人の支 えにより対 処できる 「もうちょっ と え た 方 が い いん か な あ 」とか 書 い て あ ると4ま で行 ってしま い そう 1日2日 ぐらい 悩 ん で そ うな イメー ジ が ある. ある程 度の期 間をネガティ な感 情の まま経過 する. 「 他 の人 には言わ にはいられない」 人 に話さず にはいられ ない 自分 じゃ持 ちきれ ない 気 持 的 に は 、そ の ことをず っ と引 き ある程 度の期間 をネガティ な感 情の ず って しま う まま経過 する 違 う話 を してる ときも1っ と思 い 出 して 別 な ふ うに とらえ て しま った りして そ う 自分 だけでは対処 不可能. 3段階までは話を聞ける 少 し余裕 は残っている 自分 一人でどうにもできないにしても、 自分 だけでば対処 不可 能 周 りの 力を借 りればなんとかなる 学 生G 自分 で処 理できなくなった りする まだ簡 単な迷路並 みで第三者 から見 ると「 あの辺 出ロちゃうかな」 み たいな わず かに見通 しは はある の がわかる 自分 の中で整理 がつ けれ る(同じ学 生 自分 の 中 で 整 理 が つ け られ る(同 じ学 Gが 人 に話 さず にはいられないといっ 生Gが 人 に話 さず に は い られ な い と ているので「自分 で話す ことで」 という い って いる の で 「自分 で話 す ことで」と ニュアンスが 含まれている) い うニ ュアンス が 含 まれ て いる) リ へ R 解決 策があったとしても、自分 の中で 期 間をネガティブな感情 のまま経過 す は やっぱりそういうふうに割 り切れ ない ある程 度の期間 をネガティ な感 情の ず っとう一 一 ん って なって しまう まま経過 する 学 生H. ショックは そ こそ こあ つた として も見 通 しは ちょっとは あ る. 基準 抽象化 の並べ替 え ネガティ な感情. 内容. レベ ル. ネガティブな感情 ネガティブな感情 感情 の反応 が制御 できなくなりそうに なる 感情 の反応 が早く現れる. 外か らもわか る感情 の反 応が現 れる 外か らもわかる感 情の反 応が現れ る. 学生E. 悲しい. げ τ 、/一ど ラ し よ うゴ. わず かに見通しはある. 要素 的には気 持も行動 も全部変 わっ 学 生1 たんじゃなくって、 感情 だけ、変わった ゆ らぎ後の感情 の変 化. ある程 度の期 間をネガティ な感情の まま経過 する ある程 度の期 間をネガティ な感情の まま経過 する ある程 度の期 間をネガティ な感情 の まま経過 する ある程 度の期 間をネガティ な感情 の まま経過 する 見通 しはあったとしても、ある程 度の 期 ネガティブな感 間をネガティブな感情のまま経過 する 情 による反 応が 見通 しがない 制御 できなくなり そうになり、その 反 応も顔を赤ら わず かに見通 しは ある め るなど外 から わず かに見通 しはある わ かる反 応が現 れ る。わず かに 少 し余裕 は残っている 見 通しがあり、 余裕 も少 し残っ レベ ル 狙 ているが 、自分 人 に話 さず にはいられ ない だ けでは対処 不 可 能で、その こ とを信頼 できる 人 に話 さず にはいられ ない 人 に話さず には い られず 、聴い てもらうことでそ 信頼 できる人の 支えにより対処できる の 後対処 するこ とができるレベ ル 信頼 できる人の 支えにより対処できる 自分 だけでは対処不可能 自分 だけでは対処不可能 自分 の 中 で整 理 が つ け られ る(同 じ学 生Gが 人 に 話 さず に は い られ な いと い って い るの で 「自 分 で 話 す ことで 」と い うニ ュアン ス が 含 まれ てい る 〉. ゆ らぎ後 の 感情変 化.

(7) 33. 精 神 看 護 学 実 習 に お い て看 護 学 生 が 体 験 した ゆ ら ぎ の レベ ル と そ の評 定 基 準. Fノ あ 一 ぼ ん ま κ あ か ん か つ た ん や っ τ い ラふ う ∼ こ感. そ の 憲 者 さ ん が 変 わ つ τ た ら ど う しよ う と か 、 次 の. じ τ 泣 い た し、 あ と 、 な ん か る ラ、 記 録 とか しな あ. 日 行 つ τ、;票化 し τ な つた ら ど う しよ う と か 、 そ ん. か ん の κ 、 レ ポ ーFと. な こ と ば っか ク考 え τ τ 、 レ ポ ー ハに 手 が っ げ れ ず 、. 表5 ID. 学生A. 学生B. 学生C. 学生D. 学 生E. 学生F. か い つば い た ま っ τ た の ∼ こ、. ゆ らぎ レベ ルIVの 評 定 基 準 抽 出過 程 基準 泣けてきます どうしていいかわ からへん どうしようもない どうしようもない わけわ からへ んようになって 涙が 出てくる 涙が 止まらへん かった 感情 の興奮 がもう外に 出て行 くのを止 めらへ ん どうしても止め られへん 死ぬ ほど嫌 割 り切れ ん 泣く 感情 が押さえれ んくなって トラウマになりそう しばらくは 愚痴 ってそう ひきず りそう 思い 出すのも嫌 口に 出さん 学校 で泣 きました なんで動揺 してたのか もわか らなか っ た 動揺 が大きすぎてよく考えないとわか らなくて あとから、感情 が出てきて、泣 いてし まった 私何 しよう 何 しに来 たんやろう 接 点がつか めないとどうか らいったら いいんや ろう ショックを受 ける 自分 の能 力のなさに気づ いて 現実 と想像 の違いにも「あ、そんな人 やったん や」み たいなんの ショックなん かな まずその場 から逃 げます 「どうしよう」自分で考えて その場 に行けへん くな ります 顔が こわ ばる しゃべれ へん そわそわ して しまったり 巨線 が定まらん 患者 さんもちゃんと見れ へん しゃべってても周りにあるもの に目を 行か せてみた り ほんまに困 った どん底に突 き落 とされたみた いな すごい犬きな体 験みた いな感 じ 今までの実 習で一番下 みたいな感じ なぐらいどん底 立ち直れ るか どうか心配 やったぐらい どん 底 落ち込んでる どうにもならへ ん 誰にも救 えへんぐらい 泣く 何も手 につかない 言葉 が少ない 暗い しゃべ りかけてもしゃべってくれへ んぐ らい 無視 することが 多い 耳に入 ってない 聞くこともあまりできない 時間 はか かりそうです。話す までに 最期 は泣 いてすっきりするとよさそうで す 自分 がおか しくなるぐらい 自分 の気持 がそれ ばっか りになって、 一 日中居ても立 ってもいられないみた い 「あんなふうに言わ れて」みたいなこと をずっとずっと考えて 人に言 わず にはおれず だんだん周 囲に与える影 響が大 きく なっていくような感 じ 確実 に顔にでてしまって. 基,抽 象 化 基 準抽 象化の 並べ 替え 感 情力制 ∠できなくなり行動 に現れ る ネガティ な激しい感情 対 処不能 状態 で見通 しもな い. ネガディブな激しい感情. 考 えがまとま らなくなる. ネガティブな激しい感情 ネガティブな激しい感情 ネガティブな感情. 感 情が制 御 できなくなり行動 に現れ る ネガティブな激しい感情 考 えがまとま らなくなる. 内谷. レベ ル. 感情の 落差が 大きい 感情が 制御できなくなり行動 に現 れる. 感 情が 制御できなくなり行動 に現れ る 感情が 制御できなくなり行動 に現 れる その 後にも大 きな影響 を与 える(ネガ ティブ). 感情が 制御できなくなり行動 に現れる 感情が 制御できなくなり行動 に現れる 感情が 制御できなくなり行動 に現れる. 状 況を話すことが できない 感情が 制御 できなくなり行動 に現れ る 感情が 制御できなくなり行動 に現れる 考 えがまとま らず 状況 摺握 ができない 感情が 制御できなくなり行動 に現れる 感 情が 制御 できなくなり行動 に現れ る 感情が 制御できなくなり行動 に現れる 考 えがまとま らず 状況 掘握 ができない 感情が 制御できなくなり行動 に現れる 感情が 制御できなくなり行動 に現れる 対処不 能状 態で見遜 しもな い. 感情が 制御できなくなり行動 に現れる 感情が 制御できなくなり行動 に現れる. ネガティブな激しい感情 感情が 制御できなくなり行動 に現 れる その 状況 にいられなくなる 考 えがまとまらなくなる その 状況 にいられなくなる 感 情が 制御 できなくなり行動 に現れ る 状 況を話すことが できない. 感情が 制御できなくなり行動 に現れる 感情が 制御できなくなり行動 に現 れる 感情が 制御できなくなり行動 に現 れる 考 えがまとまらなくなる 考 えがまとまらなくなる 感 情が 制御 できなくなり行動 に現れ る 考 えがまとまらなくなる 考 えがまとまらなくなる ネガティブな激 し い感情 体験 のた 感 情が 制御 できなくなり行動 に現れ る 考 えがまとまらず 状況把 握が できない め 、感情 や行動 の制 御や 状況 把 対 処不 能状 態で見通 しもな い 考 えがまとまらず 状況把 握が できない 握 が難 しくなる。 ネガティブな激しい感情 対処 不能 状態 で 状 況を話すことが できない 見通 しもなくな り、その状 況か 危 機的な状 況 状 況を話すことが できない ら離 れる。危機 的状 態に陥 るこ ともある。また、 感 情が制 御 できなくなり行動 に現れ る 状 況を話すことが できない 余裕 もなくなり、 対 処不 能状態 で見通 しもない 状 況を話すことが できない 人 の話もきけな 危 機的な状 況 話 すことができない くなったり、自分 レベル 感 情が制 御 できなくなり行動 に現れ る 行 動もまとまらなくなる の置 かれ た状況 行 動もまとまらなくなる 行 動もまとまらなくなる を話 すことが で 話 すことができない 余 裕が なくなる きなくなったりす ネガティブな感情 る。話すだ けで 人の話 が聞 けなくなる なく感情を表 出 状 況を話すことが できない することなどで 人の話 が聞 けなくなる 対処 できるよう 人の話 が聞 けなくなる になるが 、良 くも 危 機的な状 況 悪くも周 囲に与 状 況を話すことが できない える影響 は大 き 泣くことによる感情 表出 危 機的な状 況 く他者 が話を聴 くことも難 しい レ 危 機的な状 況 危 機的な状 況 ベル 行 動もまとまらなくなる 対 処不能 状態 で見 通しもない 考 えがまとま らなくなる 感 情が制 御できなくなり行動 に現 れる 周 囲に与 える影響 が大きくなる. 対 処不能 状態 で見 通しもない. 感 情が制 御できなくなり行動 に現 れる 対 処不能 状態 で見 通しもない.

(8) 34. 牧野. 席 はずしてしまう 冷静 に話が 聞けなくなってしまったり 学 生G 「ああ どうしよう」とかって思って 話 を聴くほうもどう聴 いたらいいやろう なあっていうふうになる 迷 路に迷い込 んでしまったか のような 感じ 聴 くほうが大変 になると思います もうどうしていいかわ からへん 聴 いてるこっちも迷路 に巻 き込まれ た ように、どうしていい かわか らないよう な感 じ 悩 んでるか らこそ言わないっていう意 味 ではこっちがどうしたらいいのか み たいなこともある 全 く正反対 なものが一 気にあった 感 情面 やったら泣く 誰 が見 ても激 しく落ち込 む いっぱいいっ1い になってた 話 してたら泣けてくる 泣 くっていう感惰っていうか、悲 しいとか 学 生H ちょっと離 れてみる 固 まる 患 者さんの ところに行くのをためらう 私 の場 合マックスになると泣 く 食 事介 助を替 わってもらった ちょっと距離を置こうかなっていうか 、 離 れてみる 自分も変 わったし、患者 さんへの 見方 も変わった 学 生1 結 構色 々変わ った 変化の 大きさ、割 合みた いな基準 変わることが 多い. 耕次、比嘉. その状 況にいられ なくなる 人 の話が 聞けなくなる 対処 不能 状態 で見 通しもない. 想処 不能状 態で見通 しもない 麟処 不能状 態で見通 しもない 戴処 不能状 態で見通 しもない. 話を聴く側も難しい. 対処 不能状 態で見通 しもない. 対処 不能 状態 で見 通しもない. その状 況にいられなくなる. 話を聴く側も難しい 対処 不能 状態 で見 通しもない. その状 況にいられなくなる その状 況にいられなくなる. 話を聴く側も難しい. その状 況にいられなくなる. 周 囲に与える影響 が大きくなる. その状 況にいられなくなる. 感情 の落 差が 大きい. その状 況にいられなくなる. 勇人、甘佐. 京子、松本. 行弘. 感情 が制 御できなくなり行 動 に現 れる. 話 く側も難 しい 余'が なくなる vを くIJも難 しい く 嘘 も難 しい 感 が制 できなくなり'一 動 に現 れる 言 ネガテ な ℃ しい 邸情 周囲 に与える影 響が 大きくなる その状 況にい られ なくなる 周囲 に与える影 響が 大きくなる 感情 が制 御できなくなり行動 に現 れる 泣くことによる感情 表出 その状 況にいられ なくなる 感情 が制 御できなくなり行動 に現 れる その後 にも大きな影響 を与 える(ネガ テ イブ). その状 況に いられなくなる. その後 にも大きな影響 を与 える(ポジ テ イブ). る ラ何 を し た ら い い の か が わ カ・ら へ ん よ 列 こな つ τ、 る う、 ら う ぐ ち ゃ ぐ ち ゃ っ と。. その後 にも大きな影 響を与える(ポジ ティブ). 基 準 が 提 示 され 、 看 護 学 生 の 体 験 した 「ゆ らぎ」 の レベ ル が どの 程 度 か 、 推 察 す る可 能 性 が 示 唆 され た。 以 下 で は、 看 護 学 生 や 臨 地 実 習 指 導 、 教 員 が 「ゆ らぎ」 の レベ ル に応 じた対 応 につ い て考 察 を 行 っ た。. IV.考. 察. レベ ル1は 、 自分 自身 で 対 処 で き る と い う ことで 、 放. る の は、 職 業 的 ア イデ ン テ ィ テ ィ に安 住 す る こ とが で き. 置 して お く こ と も可 能 で あ るが 、 宮 本4)は 、 「気 が か り」 が 、 「体 験 され た 看 護 場 面 に つ い て十 分 な見 極 め が つ い. な い と い う無 力 感 で あ る 」 と 述 べ て い る 。 看 護 学 生 は 、. て い な い」 こ と で起 こ る こ とを あ げ、 思 い 出 した くな い. E.H.. Eriksonls)は. 、 「青 年 の 心 を 最 も 強 く 動 揺 さ せ. 専 門 職 に な る こ とを 前 提 と した教 育 を受 け て お り、 職 業. と放 って お くの で は な く、 正 面 か ら取 り上 げ る こと をす. 的 ア イ デ ン テ ィ テ ィ に 入 学 当 初 か ら 向 き合 っ て い る と 言. す め て い る。 そ して 、 「気 が か り」 と して と らえ られ た. え る 。 特 に、 臨 地 実 習 が 始 ま る と 、 自 己 の ケ ア の 限 界 に. 「ゆ らぎ」 の 立 て 直 しを 、 プ ロ セ ス レコ ー ドを 用 い た看. 気 づ く機 会 に 遭 遇 す る こ と で 、 職 業 的 ア イ デ ン テ ィ テ ィ. 護 場 面 の 再 構 成 で 具 体 的 に 提 示 して い る。 した が って 、. が 未 確 立 で あ る こ とや 学 生 な り に確 立 して い た 職 業 的 ア. 放 置 で き る程 度 で あ る レベ ル1を 看 護 学 生 と臨地 実 習 指. イ デ ンテ ィ テ ィを 修 正 す る必 要 性 に直 面 せ ざ るを 得 な い. 導 者 や教 員 双 方 が、 看 護 場 面 の 十 分 な見 極 め に つ な げ成. 状 況 と な り、 「ゆ ら ぎ 」 を 体 験 し て い る と考 え ら れ る 。. 長 の契 機 と して い くた め に は、 レベ ル1と は ど うい う も のか と い う共 通 認 識 や成 長 につ な げ て い こ う とい う共 通. ま た、 精 神 看 護 学 実 習 で は、 精 神 疾 患 を持 つ 患 者 と の対. テ ィ テ ィ が 影 響 を 受 け 、 「ゆ ら ぎ 」 を 体 験 す る 機 会 も. 認 識 が 重 要 で あ る。 レベ ル1は 、 早 急 に対 処 が必 要 で あ る と い うわ け で は な く、 時 間 をか け て、 プ ロセ ス レ コー. 「ゆ ら ぎ 」 の レ ベ ル も増 加 す る こ と が 考 え ら れ る 。 職 業. ドを用 い て再 構 成 し、 振 り返 る の も効 果 的 で あ る と考 え. 応 に 困 難 を 覚 え る14)15)こと で 、 さ ら に 職 業 的 な ア イ デ ン. 的 ア イ デ ンテ ィテ ィは、 社 会 の中 で の 自己 を 位 置 づ け る. られ る。 プ ロ セ ス レ コー ドは、 揺 れ動 く感 情 を振 り返 り. も の で あ り 、 自 己 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ形 成 に お い て 重 要 で あ る こ と が 指 摘 さ れ て い る17)18)19)。 そ して 、 職 業 的 ア. 客 観 視 す る上 で 、 「ゆ らぎ」 の 全 レベ ル に お い て 、 最 適 な方 法 の一 つ で あ る と考 え られ る。 ま た、 自分 で対 処 で. イ デ ン テ ィ テ ィが 影 響 を 受 け る こ と に よ り 、 自 己 の ア イ. き る レベ ル で は あ る が 、 教 員 や 臨 地 実 習 指 導 者 に そ の体. デ ン テ ィ テ ィ も 影 響 を 受 け る こ と で 、 さ ら に 「ゆ ら ぎ 」. 験 を話 す こと に よ り、 さ ら に学 びが 明 確 に な る と考 え ら. を 体 験 す る 機 会 も 「ゆ ら ぎ 」 の レ ベ ル も増 加 して い る こ. れ る。. と が 考 え ら れ る 。 本 研 究 結 果 で は 、 精 神 看 護i学 実 習 に お い て 看 護 学 生 が 体 験 し た 「ゆ ら ぎ 」 の レ ベ ル と そ の 評 定. レベ ル 豆 も、 自分 自身 で 対 処 で き る レベ ル1同. 様、. 「自分 か ら人 に話 す な ど に よ り、 頭 の 中 で 状 況 を整 理 で.

(9) 精神看護学実習において看護学生が体験したゆらぎのレベルとその評定基準. きる Jレベルであるため、実習グループメンバーの誰か に話すことで解決可能な範囲であり、学生や臨地実習指 導者、教員にとって、成長の機会として取り上げるのが 難しいレベルであるのかもしれない。セルフケアや実習 グループメンバ一間で解決できることは非常に重要なこ とである。しかし、そこで終わりにせず、レベル Iと同 様に、看護学生と臨地実習指導者、教員がレベノレ Eから の学びをより確国なものにしていこうという共通認識を 持つことが重要であると考えられる O 方法としては、看 護学生はカンファレンスを用いて実習グルーフ。全体で共 有したり、教員や臨地実習指導者に話しプロセスレコー ドなどの実習記録に書いたりすることが考えられる。ま た、教員や器地実習指導者は日ごろから実習の状況を看 護学生の立場に立って聴くことにより、レベル Iと同様 に、レベル Eからの学びをより確固なものにしていくこ とができると考えられる。 レベル盟は、学生には聴いてもらいたいというニーズ があり、臨地実習指導者や教員にはその状況以外にもあ らわれた看護学生の「ゆらぎ」の反応をとらえることが できるため、レベルは大きいものであるが、看護学生の ゆらいだ経験を共有しやすいと考えられる O 臨地実習指 導者や教員が話を傾聴することで、看護学生は話しなが らゆらいだ感情を表出し、高ぶった感情を落ち着けるこ とができると考えられる O そして、感情を表出すること により自らの思考を整理することで、「ゆらぎ」の状況 を客観視することができるようになると考えられる O レベル I Vは、「状況を話すことも難しいので話を聴く 側にもその技術が要求される J状態であり、考えがまと まらなくなるなど思考にも影響が出ていると考えられる。 定義にもあるとおり、「ゆらぎJには、「混乱、危機状態 Vでは、「側面」では を意味する側面j があり、レベル I なく、夢を見たり、考えがまとまらなくなったりするな ど潜在意識や思考過程など、に一時的に少なからず影響が. Vでは、混 出ていると考えられる。したがって、レベル I 乱や危機状態にかなり近いか、混乱や危機状態にまさに 陥っている状況であると考えられる O このような状態で は、臨地実習指導者や教員は、必要に応じて付き添うな どして状況やタイミングをみることなどにより、看護学 生が落ち着いて状況に関する話ができるようになるなど、 まずは、「ゆらぎJが治まるようにその看護学生にかか わる必要があると考えられる O 実習グループメンバーも それぞれの受け持ち患者の状況があるため、臨地実習指 導者や教員はグループダイナミクスにも注意を払い、他 のグループメンバーが「ゆらぎ」を体験した看護学生の 状況を把握できていない時にはグループメンバーへの助 言が必要であるかもしれない。「ゆらぎ j を体験した看 護学生に対しては、実習に関する指導よりも、落ち着い て状況についての話ができるようになるなど、混乱や危. 3 5. 機的な状態を脱することを優先する必要がある。看護学 生が「ゆらぎ」に関する状況について話ができるように なれば、レベソレ亜同様、臨地実習指導者や教員が話を傾 聴することで、看護学生は話しながらゆらいだ感情を表 元を客 出し、岳らの思考を整理することで、ゆらいだ状i 観視することができるようになると考えられる。 「ゆらぎJを体験する前の看護学生の状態により、ま た、本人にとって複数の意味が体験した「ゆらぎJに含 まれている場合や、短時間で「ゆらぎJを引き起こした できごとが解決されたり、そのできごとについての知識 をもっていたりする場合などにより、「ゆらぎJのレベ ルが変化することが考えられる。したがって、学生の体 験を聴く場合、臨地実習指導者や教員は、本研究結果を 看護学生の体験のラベリングに使用するのではなく、あ くまでも看護学生の体験に注目する必要がある。また、 本研究の結果は、体験した「ゆらぎ」を研究者に言吾すこ とができる対象者からのデータであり、体験を話すこと がストレスになる学生や防衛機制が強い学生、ゆらいだ 体験を否定的にとらえている学生に対して、本研究結果 を参考にする際には十分な注意が必要であると考えられ るO 本研究は、 2週間 1人の患者を受け持つかたちの精 神看護学実習を行った 9名の看護学生が体験した「ゆら ぎ」に関する面接を分析したものであるという限界があ る 。. v .結 語 精神看護学実習において、看護学生が体験した「ゆら ぎJのレベルとその評価基準を明らかにすることを目的 に、研究参加に同意した精神看護学実習終了後の看護大 学生 9名に、 1回 1時間の菌接を行い、その逐語録を質 的に分析した。看護学生が体験した「ゆらぎ」のエピソー ドに関する分析を行った結果、精神看護学実習における 看護学生の「ゆらぎ」のレベルが I, . . ,I Vで示され、それ ぞれのレベルの評価基準が抽出された。看護学生に影響 が少ないと考えられるレベル Iおよびレベル Eでは、看 護学生と臨地実習指導者、教員がレベル Iおよびレベル Eからの学びをより確固なものにしていこうという共通 認識を持つことが重要であると考えられる。また、 レベ Vでは、「ゆらぎ」を体験した看護学 ル亜およびレベノレ I 生の感情の表出や思考の整理が促されるため、臨地実習 指導者や教員の聴く姿勢の重要性が示唆された。. 謝辞 本研究に快く参加協力していただいた皆様に心より感 謝致します。 7 年度滋賀県立大学人間看護学 なお、本研究は、平成 1.

(10) 3 6. 牧野耕次、比嘉勇人、甘佐京子、松本行弘. 部奨励研究費を受けて行った研究の一部である O. 文献 1)坪郷賓:新しい社会運動と緑の党一福祉国家のゆら ぎの中で一,九州大学出版会, ト 2 5, 1 9 8 9 2)加藤節: 2 国民国家のゆらぎと政治学,ゆらぎの 9 8 3, 1 9 9 3 なかの社会科学,岩波書庖, 5 3)平木典子:家族のゆらぎと現代の青年たち,日本家 族心理学会編,現代家族のゆらぎを越えて 家族心 ,金子書房, 31 2, 1 9 9 0 理学年報8 4) 安藤延男:現代家族のゆらぎを越えて一学擦的アプ ローチに期待するもの, 日本家族心理学会編,現 代家族のゆらぎを越えて 家族心瑠学年報8 ,1 3 1 8,. 1 9 9 0 5)牛島定信:現代家族のゆらぎと克服,日本家族心理 学会編,現代家族のゆらぎを越えて 家族心理学年 報8 ,3 1 4 7, 1 9 9 0 6)細井啓子:母親になることへのゆらぎ,日本家族心 理学会編,現代家族のゆらぎを越えて 家族心理学 ,1 5 1 1 6 7, 1 9 9 0 年報8 7)宮本真巳:感性を磨く技法 l 看護場面の再構成, 日本看護協会出版, 1 6 2 5, 1 9 9 5 ゆらぐ Jことのできる力,誠信書房, 1 9, 8)尾崎新: I. 2 0 0 1 9)中村美鈴,鈴木英子,椙山清蔵:看護師の「ゆらぐ J 場詣とそのプロセスに関する研究, , 1 7 2 7,2 0 0 3 自治医科大学看護学部紀要 l巻 1 0 )栗山洋子,森恵美:助産師が自己価値の「ゆらぎJ. から解き放たれていく過程について,千葉看護学会 1),4 2 4 8,2 0 0 3 会誌, 9 ( 1 1 ) 宮本真巳:感性を磨く技法 2 I 異和感」と援助者 アイデンティティ, 日本看護協会出版, 5 8 6 6,. 1 9 9 5 1 2 )宮本真巴,日下和代:学生のゆらぎをどうささえる か;援助方法としてのプロセスレコードー自己一致 4 7 4, からエンパワメントへ,精神看護出版, 6. 2 0 0 3 1 3 ) 日下和代,宮本真巳:看護場面の再構成による臨床 指導-学生のゆらぎをどうささえるか,精神科看護, 2 8 (8),6 6 7 , 1 2 0 0 1 1 4 )熊谷圭子,谷口優子,西川敬子,片岡三佳,牧野耕 次:精神看護学実習における看護学生の“ゆらぎ" 体験への影響因子日本看護学会論文集看護教育, 3 6号 , 2 0 0 5 1 5 )牧野耕次,片岡三佳,熊谷圭子,谷口優子,餅田敬 司,甘佐京子:精神看護学実習において看護学生が 体験する「ゆらぎ」に関する実態調査,滋賀県立大 学看護短期大学部学術雑誌 7号 , 6 3 6 9, 2 0 0 3. . H. :I d e n t i t y : Y o u t h and C r i s i s, 1 6 ) Erikson,E n c . New York, W.W.Norton & Company,I. 1 9 6 8 /岩瀬庸理訳:アイデンティティ:青年と危 機 , 1 7 2,金沢文庫, 1 9 8 2 1 7 ) 山本多喜司, シーモア・ワップナー:人生移行の発 達心理学,北大路書房, 2 0 52 0 7, 1 9 9 2 5 1 7, 1 8 ) 福井康之:青年期の対人恐怖,金剛出版, 1 “. 2 0 0 7.

(11) 37. 精 神 看 護 学 実 習 に お いて 看 護 学 生 が 体 験 した ゆ らぎの レベ ル とそ の評 定 基 準. (Summary). Nursing. Levels of Instability Experienced by Students in Psychiatric Nursing Care Practicum Their Evaluation Criteria Koji. Makino,. School. of. Hayato. Human. Higa,. Nursing,. Kyoko. The. Background Up to now, instability of identity has been noted in nursing students, and it is indicated that uncertainty in a developing identity leads to agitation. Nursing students experience the difficulty of communication during psychiatric nursing care practicum, and it is suggested that they experience much instability, but no index for evaluating the scale (level) of the instability experienced has been demonstrated. Objective This research aims to present the levels of instability experienced by nursing students in psychiatric nursing care practicum, and criteria for their evaluation. Methods Using nine undergraduate nursing students who had completed their psychiatric nursing care practicum as subjects, we conducted semi-structured interviews and asked them about episodes of instability experienced during psychiatric nursing care practicum and the levels of instability, how each level was judged and the criteria. The content was analyzed qualitatively and inductively to extract evaluation criteria. Results The following 4 levels were extracted from the results of analysis. Level I: momentary difficulty in coping in reaction to a slight doubt or negative feeling, but the effect is slight, with latitude; a reaction of a degree that is not expressed elsewhere and can be handled by oneself or by talking to someone. Level II: difficulty in coping in reaction to a sense of confusion or negative feeling; the reaction is expressed. Amasa,. University. Yukihiro. of. Shiga. and. Matsumoto. Prefecture. elsewhere for a short time, but there is still latitude and perspective, and one can mentally resolve the situation or place oneself in the situation, for example by talking to someone. Level III: reaction to negative feeling that threatens loss of control, with the reaction outwardly expressed such as a reddened face. There is still a little perspective as well as latitude, but it can not be handled alone and must be discussed with someone who is trusted, after which the problem can be handled. Level IV: control of emotion or behavior and understanding of the situation become difficult due to an intense negative emotional experience. Perspective is lost as the situation cannot be dealt with, and one disengages from it. It may also cause a sense of crisis. There is no latitude, one becomes unable to listen to others, and cannot discuss the situation. Although this can be dealt with by expressing feelings in more than just words, the effects all around are significant, for better or worse, and it is difficult for others to listen to. Conclusion For levels I and II, it is important that a greater shared awareness of what is learned at these levels take hold among nursing students, clinical training leaders and faculty. For levels III and IV, it is important for practicum instructors and faculty to listen in order to promote the expression of feelings and adjust the thinking of nursing students who have experienced instability is suggested. Key Words psychiatric nursing care practicum, nursing students, instability.

(12)

参照

関連したドキュメント

 少子高齢化,地球温暖化,医療技術の進歩,AI

向老期に分けられる。成人看護学では第二次性徴の出現がみられる思春期を含めず 18 歳前後から

54. The items with the highest average values   were:  understanding  of  the  patient's  values,  and  decision-making  support  for  the  place  of 

Development of an Ethical Dilemma Scale in Nursing Practice for End-of-Life Cancer Patients and an Examination of its Reliability and Validity.. 江 口   瞳 Hitomi

A total of 190 studies were identified in the search, although only 15 studies (seven in Japanese and eight in English), published between 2000 and 2019, that met the

2.認定看護管理者教育課程サードレベル修了者以外の受験者について、看護系大学院の修士課程

の 立病院との連携が必要で、 立病院のケース ー ーに訪問看護の を らせ、利用者の をしてもらえるよう 報活動をする。 の ・看護 ・ケア

では,訪問看護認定看護師が在宅ケアの推進・質の高い看護の実践に対して,どのような活動