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流下式塩田における適正採かん濃度に関する研究 特に気象要因と限界蒸発濃度の関係について-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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第12巻欝1号(1960) 275

流下式塩田における適正採かん濃度に関する研究

特に気象要因と限界蒸発濃度の関係に.ついて

青 木 利 夫, 安 藤 嘉 教

Studies on the suitable concentrationin brine production

in theflowing−down salt負elds

Onthe relationbetweenthe criticalconcentrationandthe meteorologicalfactors

Toshio AoEIand YoshinoriANDO

Ⅰ 緒 R 立体濃縮装置を併設している流下式塩田においての適正な採かん濃度の決定は,塩田施設の規模,塩田立地条件, 工場のせんごう能力との関係等多くの要巨馴こ.よって変ってくる‖ ここでは,立体淡縮装置(校条架,ネット式)に おける気象要因と,限界蒸発濃度(ここでは,一定の温度,−・定の相対湿度のもとで理論的に蒸発出来る濃度のう ちで最高のものとする)の関係について求め,現場の採かん操作に疫立つ図表を作成した Ⅱ 研究方法および結果 (1)かん水淡度と蒸気圧の関係 一定液温のかん水の未気圧は,濃度の上昇にともなって 低下し,一定讃度のもとでは,液温の上昇に.ともなって上 昇する.液涼250Cのかん水の飽和釆気圧と.濃度の関係は, すでに芝民(1)の測定値がある‖ この測定値にもとずき,純 水の蒸気圧を・1としたかん水の各濃度の蒸気圧の比を20∼ 130Cl‰の範囲で10%。おきに前記測定値をグラフにし たものより求めて第1表を得たⅥ 第1表の値を液温200Cから250Cまで10Cごとに純水 のその温度の飽和蒸気圧に.乗じて,かん水潰皮と蒸気圧の 関係数値を求めて第2象を得た.第2衣の各数値を計算す るとき,液温200Cから250Cにわたって波度別の茶気圧 比を・液温250Cにおける値を用いたが,この程皮の温度範囲 では−L定として大差はないい (2)相対湿度と蒸気圧の関係 気象上空気由の水分を\襲わす一・方法として相対湿度があ り,次式によって表わされる. 第1発 かん水塊皮と蒸気圧比(250C) 塩分凍皮(Cl%〃)l蒸 気 圧 比 ただし〝;相対湿度(%) β;空気中水蒸気圧 βw;空気中飽和蒸気圧 〝=」LxlOO ぐt〃 ここで一定温度のもとでは,‘厄は一定であるから相対湿度がわかればβ即ち,その状態の空気中の水蒸気圧が 決まってくるこのeを気温250Cの場合につき相対湿度51∼100%にわたって,1%おきに計辞して第3表の 偲を得た、.なお,第1,2,3表の計静値のもとに.なる250Cの純水の飽和蒸気圧の値は,気象常用衣(2)に.mbで 表わされているものを,mmHgに換算して用いた.

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香川大学農学部学術報賃 276 第2衷 かん水濃度と液温別蒸気圧(mmHg) (3)相対湿度と限界未発濃度の関係 第2乗艦示したかん水の洩皮と茶気圧,および,滞3衷に示した相対湿度と蒸気圧の両者から,相対渾度と限界 未発濃度の関係を,グラフによる方法で求めた..自然状態で蒸発が行なわれている時は,未発潜熱をとられるため に液温は通常,気温よりも若干低い温度で動的平衡状態にあり,時々刻々,気象の変化につれ叉被蒸発体であるか ん水の濃度変化にともなって,温度差および蒸発速度が違ってくるハ そこで気温と液温の差を・∠T とし,オr=10Cから 50Cまでとって,湿度差別に・相対湿度と限界蒸発洩皮の関 係を示すグラフを作成したい 即ち第3襲の傭から,相対湿度を横軸に・,蒸気圧を縦軸にとってグラフを画き,この 線上に第2衷の同湿の慕気圧と同一点の相対湿度の値を読みとり,蒸気圧に相応する洩皮を横軸に・,相対湿度を縦 軸にとってグラフを画く.同様の方法で第2表の湿度をlOCずつずらせて対応する湿度と濃度の関係を求めて, ∠T=1∼50Cまでグラフに.表わしたもの 節3衷J相対湿度と兼気圧(250C) が第1図である… 採かん現場では,濃度をポ−メ比重計 にて測定するので,図の下側の濃度表示 Chlorinity に相応するボ・−メの借を上 側に目盛ったい Ⅱ 考 察 自然状態で,かん水の濃縮過程におい てかん水の蒸発が起るためには,その時 の液温と濃度によって定まるかん水の蒸 気圧が,被蒸発体をとりまく気象要剛こ よって定寧る大気中の水菜気圧よりも常 に高いことが必要である..したがってこ の両者が等しい時の空気中の水菜気圧を 相対湿度に.換算すれば,相対湿度とかん 水濃度の間で未発の限界線がえられる‖ 第2図は,採かん現場で直ちにかっ簡単 に測定できる借から,蒸発が可能か否か, 又ある気象条件のもとで,どの位の濃度 まで濃縮できるかを判断するに便利であ

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傑12巻第1号(1960) 277 るい1例をあげれば,気温と水湿の差が1。Cの幡相対湿度が80%であったとすると,約21。Bるまで濃縮でき るが,温度差が20Cとなると160】∋るま で,30Cでは8‥5◇Bるまでと濃縮範陛幅 減少することがわかるい 又液温と気温の 差が一定であっても濃度が高くなるに、つ れ,蒸発可能な相対渾皮が低くなること を表わしている.. Ⅳ 摘 要 気温,輝度,風速,日射等の気象要因 と,かん水の濃度,液温が塩田における かん水の蒸発に関係している… 前者は大 気中の水蒸気圧に関係し,後者はかん水 の蒸気圧を決定する.蒸発はかん水蒸気 圧が大気中の水蒸気圧より大なる場合に 起る… この報告においては自然状態即ち 常温常圧下の相対渾度50∼100%に相応 する大気中の水蒸気圧と,かん水濃度20 ∼130Cl%0 に相応するかん水仁.蒸気圧 の関係を求め,ある温度,振皮のもとで 限界蒸発濃度を示すグラフを作成した. これは,採かん現場での操作に対して役 に立つものと考える‖ なお,本研究は文部省試験研究費の−・ 部によって行なったもので謝意を表した い. 10 20 30 40 50 60 70 80 90100110120130140 塩ざ分有濃度 (cJ‰) 第1図 相対湿度と限界蒸発濃度の関係 参 考 文 献 (1)専売公社中央研究所編:製塩用図表集,53,東 (2)気象協会編:気象観測のための常用表,東京, 京,専売公社中央研究所(1954) 気象協会(1957)

Sllmmary

Evaporationfrombrineinthesalt負eldsdependsmainly on the meteorologicalfactors,SuCh asair

temperatur’e,humidity andwind speed as wellas the concentration and temperature of the brine

Itisnaturalthatevaporationfrom thebrineshouldoccuron condition thatthevapor・pr・eSSureOfthe brineislarIgerthan theatmospheric vapor・pr・usSurlWe studied therelationbetween vaporpressure

Ofbrinecontaining20to130Cl‰and atmospheric vapor pressure.Inourinvestigations the relative humiditieswer・ewithin the range o董50tolOO%atordinaryatmospher・icconditions

Fromtheser・eSultswemadeagraphwhichthecr・iticalconcentration required for evaporationata

given temperature and humidity

Thegraphwillbe usefulto practicaloperationsin the brine prIOduction

(Received November・30,1960)

参照

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