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SDGsを意識し,持続可能な社会の構築の視点で意思決定できる生徒の育成ー「多様なライフスタイル」を鍵概念とした中学校技術・家庭(家庭分野)のA家族・家庭領域におけるカリキュラム作成の工夫を通して-

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Academic year: 2021

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技術・家庭科(家庭分野)

SDGs を意識し,持続可能な社会の構築の視点で意思決定できる生徒の育成

—「多様なライフスタイル」を鍵概念とした中学校技術・家庭(家庭分野)の

A 家族・家庭領域におけるカリキュラム作成の工夫を通して-

1 主題設定の理由 (1)共通主題より 本校では,「学びの意義を理解し自ら学び続ける生徒を育成するカリキュラム・マネジメント」とい う共通研究主題を設定し,研究を進めている。「学びに向かう力・人間性等」についても,各教科で検 討している。 家庭科の授業は,社会(空間軸)に,そして未来(時間軸)につながっている。今学んだことを今実 践することが将来に関わり,持続可能な社会の構築になる。持続可能な社会について,授業では「流し そうめん」の図で説明する。つまり,社会を変えるのは,一人一人の意思決定であり,それが未来を変 えることにもなる。よって,これが学びの意義である。SDGs を意識した授業を行うことにより,「今 の生活をよりよくすること」が将来につながっている。 また,家庭科では,「生活をよりよくするために,常に新しい課題を発見し,解決していこうとする 生徒」を「自ら学び続ける生徒」と考えた。PDCAサイクルを続けていくことで生活の課題を解決・ 改善する力が身に付いていく。そして,新たな課題を発見することができる。授業で学んだことを生活 の中で実践し,そこから見つけた課題をさらに解決することができる生徒をめざす。自主レポートや自 主製作,自主的な地域での活動などで課題を深めたり,広げたりできることを期待する。自らの意思決 定を,SDGs を意識した多様な視点(環境・経済・社会)で行うことができるようになる生徒を育成し たい。 自ら学び続けること=多様なライフスタイルという鍵概念につながると考え,今回の研究では,「多 様なライフスタイル」を鍵概念とし,A 領域において,カリキュラムを作成する。カリキュラム作成で は,学びをつなげることが大切で,授業と実生活だけでなく, 3 年間を通して領域と領域を相互につ なげること,他教科とのつながり,学校行事とのつながりを意識してカリキュラムを作成し,生涯を通 して,「よりよく生きる」ことを考える生徒の育成を目指す。 「多様なライフスタイル」を鍵とすることで,現在の姿に疑問を持ち改善しようとしたり,自分とは 違う異なる多様な考えを受け入れ吸収したり,よりよく進歩していくことができる。 この姿は,SDGs learning object の社会情動的スキルにつながるものである推測している。 (2)技術・家庭科(家庭分野)学習指導要領より 平成 29 年3月に公示された新中学校 学習指導要領によると,家庭科の目標は, 資料のように示され,育成を目指す資質能 力は,このようになっている。 1)家族・家庭の機能について理解を深 め,家族・家庭,衣食住,消費や環境など について,生活の自立に必要な基礎的な理 解を図るとともに,それらに係る技能を身 に付けるようにする。 2) 家族・家庭や地域における生活の中か ら問題を見いだして課題を設定し,解決策 を構想し,実践を評価・改善し,考察した ことを論理的に表現するなど,これからの 生活を展望して課題を解決する力を養う。 図1 家庭科における見方考え方(□部分は筆者追加) 家庭 1

技術・家庭科(家庭分野)

SDGs を意識し,持続可能な社会の構築の視点で意思決定できる生徒の育成

―「多様なライフスタイル」を鍵概念とした中学校技術・家庭(家庭分野)の   

      A 家族・家庭領域におけるカリキュラム作成の工夫を通して-

川上 祥子・日浦 基子

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図4 アンケート結果【問 1-1】 3) 自分と家族,家庭生活と地域との関わりを考え,家族や地域の人々と協働し,よりよい生活の実 現に向けて,生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。 さらに,『家族や家庭,衣食住,消費や環境などに係わる生活事象において,「協力・協働」,「健康・ 快適・安全」,「生活文化の継承・創造」,「持続可能な社会の構築」等の視点から解決すべき問題を とらえ,よりよい生活を営むために工夫すること。』とされている。 学びの深まりの鍵となるのはこの「見方・考え方」である。「見方・考え方」を,習得・活用・探求 という学びの過程の中で働かせることを通じて,より質の高い深い学びにつなげることが重要である。 その中には,持続可能な社会の構築の視点も含まれ,今回の研究とのつながりが深い部分である。 また,学習指導要領(平成 29 年告示)では,内容 A「家族・家庭生活」の(3)「家族・家庭や地域と の関わり」に,高齢者など地域の人々と協働することに関する内容が新設されている。 「自ら学び続ける」ため,「ライフステージ」を意識することが重要である。 そして生涯にわたり「自ら学び続ける」基礎をつくるために,中学校段階での教育は効果が有ると考 えた。中でも技術・家庭科(家庭分野)におけるその役割はかなり大きいのではないか。 これをふまえて,自分の一生を見通し,ワークライフバランスを考えながら,『多様なライフスタイル』 を認めつつ,持続可能な社会の構築の視点で意思決定できる生徒の育成を目指す。それを可能にするた めの中学校技術・家庭科(家庭分野)A 家族・家庭生活領域の授業を工夫し,カリキュラムを作成する。 (3)前回研究との関連から 新学習指導要領では,家庭分野の三つの内容「A 家族・家庭生活」「B 衣食住」「C 消費生活・環境」 において,それぞれいずれの視点を重視するのかを適切に定めることが大切であるとされているが,本 研究室では,すべての内容において,生徒が『持続可能な社会の構築の視点』でよりよい意思決定が着 実にできることを目指している。 ESDの視点で意思決定できる生徒の育成に努め,3つの側面(経済・環境・社会)からのアプロー チを行ってきた。前回研究のB衣食住領域(食生活)の取り組みでも,この視点で意思決定できる力が 身に付きつつあると感じている。このような成果の根底には,1 年次に学習した SDGs との関りを理解 していることがあることが感じられる。今回のA家族・家庭生活領域の研究にも効果が有ると期待して いる。 (4)生徒の現状と課題から これまでの研究から,生徒は生活面での体験が乏しいことが分かっ た。現状からも,家庭の仕事をほとんど行っておらず,自分と家庭生 活,地域との関係性を考えられていないといった様子が見受けられる。 これは 7 月実施の学習前アンケートでも明らかになった。 図3 環境,経済,社会を三層構造で示した木の図 図 2 家庭科における ESD の視点(前回研究) 家庭 2

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図5 アンケート結果【問 1-4】 一年生のガイダンスの授業「なぜ家庭科を学ぶのか?」では,「将来 のために,役立つから」という意見は多く出たが,今すぐにという気づ きは少なかった。また,「現在の家庭生活で,地域で活かす」という意 識が低い。 事前アンケートより,夫婦別姓・結婚の有無・子どもの有無・同性婚 など,多様なライフスタイルを受け入れる反面,ジェンダー意識への 偏りが見られた。 「現在の生活に活かすこと」が「将来に活かすこと」だと気づかせるこ と,多様なライフスタイルを理解することが課題である。 2 目指す生徒像と研究仮説 以下のことを取り入れた授業を行うことは, 「よりよい生活の実現に向けて,SDG s を意識し,持続可能な社会の構築の視点で意思決定できる生徒」 の育成に有効であると考える。 1.将来を見通すためのライフサイクル(ライフステージ)の可視化 2.「モデル」を通して学びを深めるためのパフォーマンス課題 3.科学的根拠のある知識・技能(法律・制度) 4.学びと SDGs がどのゴールと関わるかを考えること 具体的には,実生活において,環境の視点・社会(文化)の視点・経済の視点で考えた意思決定がで きる生徒を育成したい。 ライフステージを,乳児期〜高齢期の6つに区分し,紹介する。これは,高校の家庭総合に使われて いるものを採択した。ライフステージの可視化により,幼児期の衣服,青年期の栄養,高齢期の住まい 方など,ライフステージを意識した学びにより,より学びを深めることができb,将来を見通した意思 決定ができると期待する。 李教授の調査研究より,日本における 2 人親の子育てをめぐる規範的圧力とプレッシャーによって, 1 人親家庭の子供は,家庭背景を隠すことを強いられる状況に置かれ,事実を言うとみんなから「ごめ ん」と言われ,気まずくなった経験をしていたことを明らかにしている。そして,1 人親家庭で育った 子供たちが,自分の過去を振り返る場面より,未来を語ることで明るくなるとの報告がある。 そこで,「モデル」を通して学びを深めるためのパフォーマンス課題で学習を進めることとした。「科 学的根拠のある知識・理解」については,衣生活や食生活では,実験や観察が知識の科学的根拠となる ことが多かったが,家族領域では,このようなものが根拠となり得るのではないか。 3 研究概要 ●対象 2020 年 1 年生 180 人・ 2 年生 180 人 ●家族・家庭生活領域 20~22 時間で調整中 4 検証方法 ①授業前・授業後のアンケート調査 ②授業のワークシートの読み取り (パフォーマンス課題) ③自主レポート ④保護者アンケート 4 実践の概要 (1)1 年生 7 月 「わたしたちの成長と家族・地域」では,中学校教師 B 先生という「モデル」を通して学びを深めるた 家族のシナリオ を作ろう 表1 カリキュラム案 家庭 3

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めのパフォーマンス課題を実施した。課題に取り組むこと,「家庭の働き」「家庭の仕事を支える社会」 などの学びを深めた。助言者の李教授(岡山大学)の調査研究により,「未来を語ることで,将来に展 望をもち前向きに取り組める」が実現できるよう,家族は多様な形態を示したり,「世帯」を紹介した り,1999 年施行の「男女共同参画社会基本法」にふれたり,工夫をした。この取り組みが,2 年生の学 習の基盤になった。 (2)2 年生 1 月 コロナ感染防止を意識しながら,12 月に幼稚園訪問が実現した。カリキュラムの順番を変更しなが ら,以下の学習に取り組んだ。 今回は医療機関で働く先輩社会人(40 代男性 1 名・女性 2 名)にインタビューを実施し,子育て中 の 3 名をモデルとして紹介した。あるクラス 36 名に尋ねたところ,20 名は医師等(歯科医師・薬剤師 等医療従事者)を目指していることがわかった。 自分の親世代の社会人の生活を知ることで,多角的に考えることができた。また,両親以外の大人モ デルを通し,多角的に考えたり自分の将来を想像したりすることで,希望を持ち,前向きに取り組んで いた。 テーマとしては,「男女の家事分担」が多数であり,次いで「家族のふれ合い」「高齢者問題」であ った。少数であったが,「地域との交流」「ステップファミリー」「LGBT の理解」等もあった。 5 研究の成果 事前アンケートをふまえ,SDGs を意識しつつ多様な課題を考え,授業の取り組みの中で解決方法を 他者と共有できた。学習後,パフォーマンス課題を評価するとともに,事後アンケートを実施し,目指 す生徒像が育成できているか検証した。 現代社会における家族・家庭生活の課題を解決するための家族ドラマシナリオをつくる。 ●テーマ「 」を設定する。(何が解決できるか?) ●家族構成3 か 4 人,班のメンバーで演じる。ただし中学生を含む。3分程度 ●シナリオはGoogle スライドで作成し,個人の提出とする。 →3枚以内(タイトル別) 思考の流れ ・「B先生の家事育児分担」の学び(1 年生7月) 家庭の仕事については様々なものがある。 ・事前アンケート(2 年生 8 月) ・幼児のためのリメイク作品制作(夏休み) ・心身の発達など(保育)の学習(9 月〜) ・幼稚園訪問(12 月) ・結果(Hp)(classroom)より 現代社会の家族・家庭の課題には様々ある。(冬休み) ・「B先生の発見より・・・」(第一時) Q.日本社会の夫婦の分担意識は不十分なのか? ・「モデルの生活」 新たな課題(家族のふれ合い・高齢者の生活・地域交流等)が見えた ・Chromebook でシナリオを作る・互いのを見合う・シナリオを演じる (第二時・第三時) 日本に課題を解決するための法律や制度がある。 課題を解決するために中学生にもできることがある。 SDGs を再度意識する 全ての課題は,ジェンダー平等に関わる。 Q.2030 年に SDGs5は達成できるか? ・Google フォームでふり返り ・ふり返りの結果を共有(第4時) 私たちの努力次第でできるかもしれない ・ブラッシュアップしたスライドを各自が提出 よりよい家庭生活のために,自ら実践しよう。参加しよう。 図6 授業風景(班発表) 図7 授業風景(全体発表) 家庭 4

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一方,生徒の発言より,SDGs5ジェンダーについての理解不十分が感じられた。よそ行きな発表と正 直なつぶやきとの二面性があった。 また,プライバシー配慮のため「モデル」「模擬家族」としたが,シナリオ作成中の様子では,やは り自分自身を振り返りつぶやく場面が見られた。 ふり返りアンケートの問い「2030 年に SDGs5は達成できる。」については,否定的意見が多数であ り,その理由として以下のものがあった。 肯定的な意見(「そう思う」と「どちら かというとそう思う」の合計)は,3 割程 度であった。 それぞれの理由を,以下に示す。 「新たに見つけた課題は何か。」の問いに,以下のような記述があり,まとめの授業の中で紹介した。 ・日本は昔から男が働き輝く存在,女は陰で守るという考え方であり,女も働くというのは最近の新しい考え 方だから。『働くママ』広告がおかしいとは思わない。 ・この広告「おかしい」という人の気持ちもわかるけど,自分は,おかしいとは思わない。 ・母親が,「母の会」の名前について,役員会で「おかしい?」と伝えたところ,会長が「母の愛は大きいから」 と回答したとききがっかりした。 ・仕事に時間を多く使う夫の妻は専業主婦ではないか。専業主婦は余暇が多いのではないか。 ・給料が妻(医師)の方が多いのはどうか。夫(公務員)は嫌なのではないか。 ・「母がおばあちゃんの家に行きたがらないから父が怒る。母はこの件では機嫌が悪く解決しそうにない。」 ・「この大学にいかないと人生は成功しないと家族にいわれた。うちは家族のハラスメントがある。」 ・「うちの家は,昔から父親がいないからなー・・・。」 否定的意見の理由の一部 ・ジェンダー問題は世間でも注目されている問題で平等に向けて様々な対策が取られているが,ネット上でジ ェンダー差別を目にすることが多々あるので 2030 年までに完全になくすことは難しいから。 ・まだまだ女性が家事をするという偏見が残ってしまっていると思うし,具体的な解決策が出されていないか ら。 ・男女平等の課題の中には,給料のように,国や企業などの常識を変えなければいけないのもがあり,すぐに 解決できるものではないから。 ・そもそも,SDGs についてまだ知らない人が多いし,知ってても行動にうつさない人のほうが多いから。 ・これは人の心の問題であり,ハンセン病の患者への偏見と同じように人の心というものはそう簡単に変える ことはできないと思うから。 ・まず何が問題になっているかが自分にとって分からなくて,そのためにどんなことをしていいのかがわから ないから。 ・日本の国会の男性と女性の比率がとても差があり,世界的に見ても日本のランキングは下の方と女性の意見 もしっかりと取り入れる体制が整っていないように感じるのでそこをまずは改善してからじゃないと国民 への働き掛けも効果が伴わないと思うから。 肯定的意見の理由の一部 ・女子もスラックスをはいても良いというように,もう行動が行われているから。 ・今学校でもジェンダーの話題が上がっているし,女性が住みやすい世の中にするための取り組みがおこなわ れていて,ジェンダーに興味を持つ人や意識が高まっている人が多いと思ったから。 ・ジェンダー平等の教育を受けている私達の世代が働く中心世代になり,日本をひっぱっていくから。 ・今の日本には男女平等に関する法律が定められているし,もっと厳しいものを作ればよいと思ったから。 ・みんなが SDGsについて知る機会があり,それを少しでも心がけてくれたら達成に近づくと思ったから。 ・現在の日本では人の個性を理解してるから。しかし,国民全員がそう思っているわけではないから。 図8 アンケート結果 家庭 5

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事前事後アンケートの比較より,意識を問う 13 項目のうち,顕著な変化がみられたのは,前後アン ケート結果【問1ー1】【問1-4】であり,女子の「夫婦のジェンダー平等意識」にかなり変化があ ったといえる。この 2 つの問いは相関関係があることに注目した。しかし,t検定では,この問いにつ いての有意差は見られなかった。 5 今後の課題 ① さらに,多様な家族を認め,ジェンダー意識が高まるような教材を考えるともに,個人の課題設 定が重ならないような工夫をする。 ② パフォーマンス課題を評価する際のルーブリックを明確にし,生徒の目的意識がぶれないように する。 ③ 事前アンケートの結果から,「なぜ男女差があるのか」という疑問を考えさせたり,事前事後ア ンケートの比較から新たな課題を発見させたりする。 ④ 学びが終わった後に,事後アンケート実施の他,目指す生徒像が育成できているか検証するため に,ラーニングオブジェクトの活用を検討したい。また,教師がより高い目標として,SDGs の達 成をみとるために SDGs の learning object のうち社会情動的スキル(social emotional learning object)を活かしたアンケート調査を作成できるように計画する。社会情動的スキルと家庭科の 資質能力との関連性を検討中であり,学びに向かう力・人間性(非認知能力)とどのように関わる かを考える。 ⑤ Chromebook 等 ICT の活用により,「事前にアンケートなどが共有できる。」「知りたいことを すぐに調べながら作業ができる。」「個人での作業によりプライバシーが守られ,落ち着いて考え られる。」などの効果,今回のシナリオ作成が,「スライドで表現でき視覚的に伝わりやすい。」 こともあった。よって,ますますの DX への挑戦に努める。 参考・引用文献 1)文部科学省(2017)「中学校学習指導要領解説 技術・家庭編」 2)李璟媛(2015)「韓国のひとり親家庭で育った子どものライフストーリー―子どもの認識と生活 設計―」,『研究集録』岡山大学大学院教育学研究科編,第 158 号:157-167 3)李璟媛(2019)「配偶者との離死別と子どもの生活状況」『季刊・社会保障研究』vol.4 No.1:4-19 4)国立教育政策研究所(2016)『資質・能力[理論編]』東洋館出版 5)国立教育政策研究所(2015)「持続可能な開発のための教育(ESD)」はこれからの世界の合い 言葉 みんなで取り組む ESD! 6)西岡加名恵(2015)『逆向き設計で確かな学力を保障する』明治図書 7)岡山大学教育学部附属中学校(2019)『研究紀要 第 54 号』 ・みんなのスライド発表を見て,お母さんとか家事を主にしてくれている人は,自分のしたいことにプラスし て毎日欠かさずやってくれていてとても大変だと気づいた。心身共に疲れることだから,自己中心的なことを ありがたみもなく言わず,尊敬の意を持たないといけないと思った。そもそも,きちんと分担して家事をしな いと,任せている親に心や時間の余裕もなくなってしまい・・・(中略)私のお母さんがいつも言っている, お手伝いをしてお金をあげるという「おこづかい制度」はおかしいという理由も今回の授業で家族の一員とし てするのが当たり前という意思にもとづいていると分かった。こういう意識について,とらえ方に関しても新 たな課題だと思う。 図9 アンケート項目 家庭 6

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2年C組 家庭科 本時の学習指導案 日時 2021 年 1 月 27 日(水) 1,2校時 岡山大学教育学部附属中学校 授業者 川上祥子 1 題材名: 教材名:「家族のシナリオをつくろう3」 2 題材で育成したい資質・能力 ・SDGs5(ジェンダー平等)を意識して意思決定できる力 ・家庭生活と地域との関わりについて理解する力。 ・家族との関りやこれからの自分の家庭生活について,工夫する力。 3 題材について 本題材では,家族ドラマのシナリオ作成を通して家族との関わりを考え,中学生としてできるこ とに気づかせたい。工夫する。さらに親や兄弟祖父母,近所の人などの立場でも考えることで多角 的な視点をもつことができるよう進めていきたい。中学生にとって身近な大人の情報が少なく, プライバシーも配慮できることから,先輩の社会人モデル 3 名の生活を紹介し,親世代の生活を イメージできるようにする。 4 生徒の実態 本校の生徒は,昨年度のA家族・家庭生活領域,私たちの成長と家族・地域の学習において,「(子 育て中の女性教諭)B先生の苦労と工夫」という教材(パフォーマンス課題)で家庭の役割や家庭 の仕事を支える社会(家事の外部化等)について学んだ。 また,Chromebook の一人一台使用については,10 月から 12 月の食生活領域において実践して おり,慣れてきている。 5 本時の授業構造 (事前アンケート実施 夏休み前) (冬休み課題・事前アンケート結果より) 第1時 パフォーマンス課題の提示をうけ,情報収集 (冬休み課題よりテーマを決定,モデルの生活を参考にシナリオづくり) 第2時 Chromebook でスライドを作成 『セリフと共に,伝わりやすいような画像も取り入れよう』 第3時 各班1名のシナリオを選び,班員で演じてクラスで共有 第 4 時 まとめ 6 本時のみどころ 「現代社会における家族・家庭生活の課題を解決するための家族ドラマシナリオ作成。」 ●テーマ「 」を設定する。(何が解決できるか?) ●家族構成3 か 4 人。 ただし中学生を含む。(3分程度) ●シナリオはGoogle スライドで作成し,個人の提出とする。 →3枚以内(タイトル別) ●家庭科として ☆1.将来を見通すためのライフサイクル(ライフステージ)の可視化 ☆2.「モデル」を通して学びを深めるためのパフォーマンス課題 ☆3.多角的に物事を捉えるための知識・技能としての法律・制度の紹介 ●学校目標として ☆SDGs を意識させることで,持続可能な社会の構築の視点で意思決定ができる。 ICT 活用として

事前アンケートからGoogle classroom を活用し,授業中の一人一台 Chromebook でスライド制 作,提出をする。

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7 本時の学習活動 分 学習の流れと生徒の活動 評価の視点 5 15 25 5 1 学習の流れの説明 ・本時は,シナリオを相互評価することを確認する。 ・例を見て,発表のイメージを持つ。 2 本時の目標の確認 ・ワークシートの確認をする。 3 班内での相互評価 ・班のメンバーで,相互に評価する。課題の評価項目ごとに記号を書く。 ◎十分できている・○かなりできている・△ややできている・▲できていない ・BESTを選び◎マークで示す。 4 班代表のシナリオ発表 ・各班の発表をきいて,良いなと思ったセリフやアクションなどを見つけ ワークシートに書く。改善点やアドバイスも書く。 ・発表が終わった班は,次の班に感想やアドバイスを述べる。 ・BESTを選び◎マークで示す。 発表ごとに,感想と感想(3 分+1分)×5 5 まとめ ・各班の『解決する課題』を確認し,他クラスで出たテーマも知ることで, 多様な課題があることに気づく。 ・老人の介護問題では,「老人福祉法」を紹介する。 ・ふり返りは,classroom のフォームで提出する。 ・ブラッシュアップして,再提出することを確認する。 家族との関りや これからの自分 の家庭生活につ いて,工夫して いる(思考・判 断・表現) 【ワークシー ト・スライド】 8 ルーブリック A 現代社会の課題をみつけ,中学生として,より良い家庭生活のためにできることをシナリオに表現 できている。また,家族の視点から多角的に捉え,台詞を工夫している。さらに,持続可能な社会の 一員としても考えることができている。 B 現代社会の課題をみつけ,中学生として,より良い家庭生活のためにできることをシナリオに表現 できている。また,家族の視点から多角的に捉え,台詞を工夫している。 C 現代社会の課題をみつけ,中学生として,より良い家庭生活のためにできることをシナリオに表現 できている。 現代社会における家族・家庭生活の課題を解決できる家族のシナリオをつくろう! 家庭 8

英 語 科

生涯にわたり自ら学び続ける自律した学習者の育成

―生徒自身が PDCA サイクルを意識する単元・授業構成の改善―

参照

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