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事例 1 題材名 わたしだけのハーフパンツを作ろう 題材の目標 わたしだけのハーフパンツを作ろう の学習を通して, これまでの学習内容を活かして, 将来にわたり 生活を豊かに創造していく力 の育成を図りたい 1 このような生徒に (1) 基礎縫いバック で様々な縫い方や技能を身につけたが, 創意 工

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Academic year: 2021

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(1)

家庭科

技術・家庭科研究委員会

1 研究のエッセンス (1) 研究テーマ 一人ひとりの家庭生活を見つめ,生活をよりよくしていこうとする実践力を高める指導のあり方 (2) 研究テーマ設定の理由 一人ひとりの家庭生活を見つめるとは,家庭での児童生徒の姿も含めて教師がより確かに児童生徒の実態をとら えることである。教師は,そのとらえを題材展開に反映させ,教材教具を工夫し,確かな教材研究により児童・生 徒の興味・関心を呼び起こさせ,その主体的な学びを支え,基礎的・基本的な知識及び技術を習得し,生活をより よくしていこうとする実践力を高めていく力へとつなげていく。 そこで,家庭科,技術・家庭科研究委員会では,小・中学校の教育課程研究協議会事前授業の参観・中学校教育 課程研究協議会授業の参観を通して実践事例の検討を行い、自らの実践を振り返り,そこから得られた知見を日々 の実践に生かし,研究に反映させ,研究テーマに迫ろうと考えた。 (3) 研究の成果 ① 小・中学校の教育課程研究協議会事前・本番の授業参観を通して,授業実践の検討を行ったことは,そこから 得られた知見を授業に反映させることにより,授業の質の向上につながった。 ・製作の過程で,技能とコミュニケーション力の向上を目指してペア学習を導入したことは,技能の確実な定着 と友とのかかわりを増やすことへとつながった。 ・学習カードを工夫し,観点をより明確にした上でそれを一つ一つペアと確認し合ったことは,より確かな技能 の定着につながった。 ② 自らの実践を振り返り,そこから得られた知見を日々の実践に生かす検討を行ったことは,日々の授業改善へ とつながった。具体的な成果は,以下の通りである。 ・自分が作りたい物や自分で一から考えた物を製作すると,こだわる部分があり,製作の中でもアイディアがた くさん出て,それを実践しようとする姿につながる。子どもの思いやこだわりが持てるところを大切にしたい。 ・作品の構想段階で、それぞれ自分の考えが持てたところで,グループ活動を取り入れた。製作する物は違って も,友だち同士で1つの作品の完成に向けて考えて関わり合う姿が見られた。また,友だちと一緒に確認する ことで,構想や製作手順がより具体的なイメージになり,それが製作意欲や安心感へとつながっていった。 ・調理において,一人一鍋で調理することで学んだことを身につける機会が増え,自分の作ったみそ汁をほめて もらうことでみそ汁作りに自信を持つことができた。また,煮干しを配って家で調理してもらったことで,お 家の方にも煮干しのだしのみそ汁のおいしさを感じてもらうことができた。一人調理をしてみて,グループの 調理実習で学習したことが確実に身についていないことが分かった。スモールステップで活動できる内容を, 吟味する必要がある。 ・洗濯学習において,洗濯機の便利さを感じていて,洗濯機に入れれば全てきれいになると思っていた児童も, 下洗いによって靴下の汚れがおちることがわかると,下洗いの価値に気づくことができた。洗う前と洗った後 の違いを,下洗いありと下洗いなしを比較することを通して観察することで,下洗いの価値を見出そうとする 行動が一貫してみられた。教師の声掛けが児童の新たな気付きにつながっていたり,友と気付きを共有できた りするといった他者との関わりが,終末の学習カードの学習結果のまとめや家庭で生かしていきたいという思 いへとつながった。 ・金属加工において,デザインを考える前に試しに金属の切断を体験したことで,切断が難しいと感じた生徒は, 切断が少ないデザインを選ぶことができた。また,各時間での導入部で前時問題となったことについて,友の 意見を聞く場を設けたところ,その時間の追究のヒントとなり,学習を進める姿があった。また、製作途中で も,友の追究を視聴覚機器等などで知らせることも考えると,より効果的であったと思われる。 ・ペア学習において,最初はペアを組む必然性が生徒たちから感じられず,いい加減と思われるペアの評価も僅 かに見られたので,教師も段階ごとに評価をして,手順等を具体的に説明することで,改善ができるものにつ いては再度追究をさせるようにした。ペアで組み合わせると一つの作品になるもの等,金属加工の教材を考え るべきであったが,評価の規準を学習カードに示しペアの評価を加えることで,より丁寧に切断をしたり切削 したりして学習を進めようとする姿が見られるようになった。 (4) 残された課題と今後の方向 ① 小中の教育課程研究協議会の事前や本番の授業参観とその検討を行ってきたが,教育課程研究協議会は普通日 に行われるため,授業参観に来ることや授業検討会を同日に取ることが,難しい部分もあった。 ② 委員会研究テーマのもと,各授業を参観する際委員会としての流れを通した観点で授業を見たり,委員で分担 して全体を細かく把握して授業を見て検討したりすることを,さらに計画的に進めると良かったと思う。

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事例1 題材名 「わたしだけのハーフパンツを作ろう」

題材の目標 「わたしだけのハーフパンツを作ろう」の学習を通して,これまでの学習内容を活かして,将来にわたり「生 活を豊かに創造していく力」の育成を図りたい。 1 このような生徒に (1)「基礎縫いバック」で様々な縫い方や技能を身につけたが,創意・工夫の余地はまだある生徒たち (2)「幼児のおもちゃ作り」で製作の楽しみを知ったが,ミシン縫いより手縫いに親しんでいる生徒たち (3)製作において,教師とのかかわりは頻繁にあるが,友とのかかわりは希薄な生徒たち 素直で,明るく,優しい生徒が多く,取り組むべき課題が明確になっているとまじめに努力できる生徒が多いが,「持続力 がなく,飽きやすい」生徒もいたり,「思いを伝えたり,理解したりできにくい」生徒もいたりする。 技術・家庭科の授業では、熱心に製作や実習に取り組む生徒の姿が多く見られる。一方で,学習に対して受け身であったり, 技術の習得が不十分であったり,身につけている知識や技術を活用したりする力が十分付いていなかったりする生徒もいる。 2 このような実践力を高めるために (1)習得した技能をもとに,布を工夫して製作する力 (2)友と積極的にかかわり学び合う力 製作活動で自分の願い通りの作品を作るために,自らの課題を設定した生徒が,研究テーマを「学ぶ意欲を高めていく学校 の創造 ~学び合うよさと自らの高まりを実感する生徒」とし,全ての教科で「友とのかかわり」を重点目標として研究を実 践し,授業の改善を図っていくこととした。 3 このような手立てで(題材展開や指導の改善のポイント) (1)これまでの学習をもとに実生活に生かせる題材の選定 (2)習得した知識や技能を生かし,創意・工夫する題材展開①基礎縫いバック製作②幼児のおもちゃづくり③既習事項 (3)アドバイスカードの活用①教師や友とのやりとり②関わりを持つための手段③友とのやりとり 技能を高めるための観点に着目して,お互いに見合ったりアドバイスしたりして友とかかわりあって学習を進めていく場面 を設定するという手立てで,工夫・協力しながら課題解決に取り組むことができるのではないかと考えた。 4 このような実践を行い(実践の概要・設計の場面) (1)学習指導案 ① 教材化 ○ ポケットの型と付ける位置を工夫する意欲を持つ生徒たち ○ ポケットの両端に力がかかることに気付いた生徒たち ○ ポケットの型と付ける位置を,自分で決めた生徒たち ② 評価規準 写真1) 様々なポケットとその縫い目を調べて発表 写真2)ポケットの両端に力が かかることに気付く ③ 題材展開 (全12時間扱い 本時第6時) 時数 学習内容 時間 評価基準 1 ハーフパンツを作ろう ①目標を立てる ②見通しをもつ ③教材内容の確認 ④学習カード記入 1アイ 2 布の周りをジグザグ縫いしよう ①ジグザグ縫い ➁「ポケット調べ」の宿題説明 ③学習カード記入 1ア 3 どんな型のポケットを,どんな理由で,どの位置に付けたいか,考えよう ①ポケットの型・位置・理由を考える ②「ポケット調べ」の宿題発表 ③補強の意味を考える ④縫い方の確認 ⑤学習カード記入 1イ 4 ポケットを縫い付ける手順を考えよう ①ポケット付けの手順を考える ②アイロンがけ,まち針,しつけ縫いをする ③学習カード記入 1ア 5 ポケットの両端の三角形が,上手に縫えるポイントについて考えよう ①布で試し縫い ②ポイントを考える ③師範を見る ④ミシン縫い練習 ⑤ポイント決め出し ⑥学習カード記入 1イ 6 両端の三角形の縫い方の練習をしよう。<本時> ①三角形の描かれた画用紙を縫う②ペアでアドバイスをし合う③学習カード記入 1イ 7 しっかりした丈夫なポケットを縫おう ①両端に三角形を描いて縫う ➁完成させる ③学習カード記入 1ア 8 股下と裾を縫おう ①各部名称・手順確認 ②師範を見る ③縫う ④学習カード記入 1ア 9 股上を縫おう ①師範を見る ②縫う ③カード記入 1ア 10 ウエストを縫ってゴムを通そう ①ウエスト・ゴムの縫い方確認 ②ウエスト上下を縫う ③ゴムを調節 ④ゴムを縫う ⑤学習カード記 入1ア 写真2)ポケットの両端に力がかかることに気付く 指導内容 C 衣生活・住生活と自立 (3)ア 布を用いた物の製作を通して,生活を豊かにするための工夫ができること。 イ 衣服又は住まいに関心を持ち,課題をもって衣生活又は住生活について工夫し,計画を立てて実践できること。 生活や技術への 関心・意欲・態度(ア) 生活を工夫し創造する能力 (イ) 生活の技能(ウ) 生活や技能についての知識・ 理解(エ) ハーフパンツや衣服の製作 について関心をもって学習 活動に取り組み,衣生活をよ りよくしようとしている。 ハーフパンツの製作過程やミシン や手縫いの技能の習得について課 題を見つけ,その解決を目指して自 分なりに工夫している。 ハーフパンツやミシンの操 作や手縫いの技能に関する 基礎的・基本的な技術を, 身につけている。 ハーフパンツの製作過程やミシン の操作や手縫いの技能に関する基 礎的・基本的な知識を,身につけて いる。

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11 刺し子・刺しゅう・アップリケをしよう ① 刺し子・刺しゅう・アップリケを施す ②学習カード記入 1イ 12 ハーフパンツ製作を振り返り,次に活かそう ①学習の振り返りを記入 ②発表 ③学習カード記入 1ア ③本時案 1⃣ 主眼 画用紙に描かれたポケットの両端の三角形を縫う場面で,ペアからのアドバイスをもとに,より正確に縫えるポイントを確認し合い,ポケットの両端の三 角形を縫う練習をすることを通して,自己の技能を高め,三角形をより正確に縫うことができるようになる。 2⃣ 本時の位置(全12時間中 第6時) 前時:ポケットの両端の三角形を縫う練習を行い,上手に縫えるためのポイントを見付けた。次時:布の三角形を縫い,ウエストと裾にアイロンをかける。 3⃣ 指導上の留意点 ・製作時間確保のため,あらかじめミシンの用意は休み時間にできるよう準備しておく。 ・ミシン操作の際にけがが無いよう,縫っている人の体に触らない,操作の際にむやみに声をかけないように気を付けるなど,全体で事前に確認する。 4⃣ 展開 5 考察 ○ペア学習により,一つ一つ友と確認しながらポケットの両端の三角形を縫ったことは,自信を付けることへとつながった。 ○同性同士のペアによってペア学習をしたことにより,異性同士よりもコミュニケーションがスムーズにとれた。 ○学習カードにおいて,青い画用紙に黒い線で描かれた縫う線を白い糸で縫う事は,自分の縫った線を確認できて良かった。 ○学習カードに,縫う順番に沿って番号が付いていたことにより,手順が明確化し観点がはっきりし,技能の向上につながった。 ○アドバイスカードを使ったことで,アドバイスしてくれた友への感謝の気持ちも伝わり,コミュニケーション能力育成にも つながった。 ○アドバイスカードで,友のアドバイスを見ながら自己の学習を見直すことが出来たことは,実践の良い振り返りとなった。 段階 学習活動 予想される生徒の反応 ◇教師の助言・援助 評価 時間 備 考 導 入 1 学 習 問 題 を 把 握 す る。 2 ポ イ ン ト を 確 認 す る。 3 学 習 課 題 を 把 握 す る。 ・今日は,前の時間に出されたより正確に縫え るようになるポイントをもとに,ポケットの 三角形縫いの練習をするんだ。 ・前時に出た,ポケットの両端の三角形を上手 に縫うためのポイントを確認する。 スピードをゆっくりにする 針を刺したまま方向転換をする 手ではずみ車を回す(三つのポイント) ・ペアで見合い,観点の確認をするんだな。 ・必要な物(裁縫箱,筆記用具,教材,学習プ リント)だけを出し,机上整理しよう。 ◇フラッシュカード①(学習問題)を提示し,学習問題を 確認する。 ◇フラッシュカード②(三つのポイント)を,ポイントを 確認しながら,提示する。 ◇フラッシュカード③(学習課題)を提示する。 ◇ポケットの拡大掲示資料を掲示し,三角形の位置と意義 を確認する場を設ける。 8 分 カ ド ① カ ー ド ② カ ー ド ③ 展 開 4 練 習 用 画 用 紙 の ポ ケ ッ ト の 三 角 形を,線 に 沿 っ て縫う。 5 友 達 と ア ド バ イ ス を し 合 う。 6 更 に 三 角 形 の 練 習 をする。 ・ポケットの本縫いの縫う順序を,確認してい るんだ。 ・始点と終点が重要なんだね。 ・今日は,ペアで学習するんだな。 ・縫うスピードをゆっくりにしたら,練習では 上手く行かなかったところが上手く行った。 ・角の所は,針を刺したまま方向転換をして縫 ったら,角がきちんと直角になったよ。 ・縫う距離が短い部分は,手ではずみ車を回し たら,行き過ぎなくて上手に縫えたよ。 ・自分ではゆっくりのつもりだったけど,友に はまだ速く見えるんだ。ゆっくりにしよう。 ・○○さん,段々上手になってきたな。 ・本番は,角の縫い方にもっと気を付けよう。 ・アドバイスをもとに縫ったら,一回目の時よ りずっと上手にできたぞ。 ・本番も上手に縫えると嬉しいな。 ◇三角形の縫う順序を確認する。 ・ペアの確認を行い,一人の生徒がいる場合は三人ペアに なるように促す。 ◇アドバイスカードと練習用カードを配布し,使い方を全 体で確認する場を設ける。 ・それぞれのカードを対応させて,アドバイスカードに沿 った観点でチェックするように伝える。 ◇製作の時間を区切って時間を指示する。 ・練習は,少なくとも各ペア一回ずつは練習できるように 指示する。 ・ミシンの不具合は,ミシンを取り替える前に教師に報告 することを確認する。 ・技術的に課題のある生徒から先に支援する。 ・時間が余ったら,本番のことを考えて,余白に自分で三 角形を描いて縫う練習をしたり,他のパターンの線で縫 う練習をしたりしておくよう伝える。 ・上記の点以外にも,ミシンで手こずっている生徒を,支 援する。 32 分 拡 掲 示 資 料 ア ド バ イ ス カ ー ド 練 習 用 カ ー ド ま と め 7 本 時 の ま と め と 自 己 評 価 を行い, 感 想 を 発 表 す る。 ・ポイントを確認しながら縫ったら,最初上手 くいかなかったところが上手く縫えた。 ・ミシン全体の操作が,スムーズに出来るよう になった。 ・友のアドバイスのおかげで,上手に縫えるよ うになったよ。ありがとう。 ・ペアの友にアドバイスをもらったから,より 正確に縫えるようになって,よかった。 ・次時の本番のポケットも,上手く縫えるよう に頑張ろう。 ◇学習カードに自己評価を記入するように促す。 ・友からもらったアドバイスをもとに,自己の振り返りを 行っている生徒に,発言するように促す。 ・ペアへの感謝を述べている生徒を,取り上げる。 10 分 アド バ イ ス ( 学 習 ) カ ー ド 自己の技能を高め,三角形をより正確に縫うこと ができるようになったか。(学習カード・作品) 学習問題:ポケットの両端の三角形をより正確に縫うには,どうしたらよいだろうか。 学習課題:ペアからのアドバイスをもとに,より正確に縫えるポイントを確認し合い, ポケットの両端の三角形を縫おう。

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事例2 題材名 「オリジナル小物作り」 小学校5年

1 このような児童に 何かを作ったり作業したりすることに喜んで取り組む。初めての裁縫にも意欲的に取り組み,基礎縫いを習得する学 習も,頑張って練習してきた。その中で,近くの友と関わり,縫い方の分からないところを教え合うことで,安心し自 信をもって作業を進める姿が多く見られた。 2 このような実践力を高めるために ・自分の生活をふり返りながら,自分の作りたい物を構想する力。 ・友とのかかわりを通して,自信をもって製作したり,よりよいものにするよう工夫したりしていく力。 3 どうするか(題材展開や指導の改善ポイント) ・材料を手元に置いたり,そこからどんな物が作れるか画像で例を示したりし,作品のイメージがもてるようにする。 ・友とアドバイスしたり認め合ったりする場を設定する。(作りたい物を構想する時,製作中,作品完成後) 4 実践の概要 5 考察 ○自分が作りたい物や自分で一から考えた物を製作したので,それぞれこだわる部分があり,製作の中でもどんどんア イディアが出て,それを実践しようとする姿があった。フェルトの小物作りは,自分のアイディア次第で色々な製作 物ができる。限られた時間の中で同じ製作物を作ってしまうことが多いが,子どもの思いやこだわりがもてるところ を大切にしたい。 ○今まで,作品の構想段階のところは個々の時間と個別指導で行ってきたが,今回はそれぞれ自分の考えがもてたとこ ろでグループ活動を取り入れた。それぞれ製作する物は違うが,友だち同士で1つの製作物の完成に向けて考え関わ り合う姿が見られた。また,友だちと一緒に確認することで,構想や製作手順がより具体的なイメージになり,それ が製作意欲や安心感へとつながっていった。 ○実際の材料のフェルトを手元に置き,作品のイメージを発表し合うことを通して,出来上がりの様子や製作 手順を具体的にしていく姿 小物の使い方と完成予想図を見せながら,どんな作品を作ろうとしているか説明をした。友から「どんな 風に縫うのか。」や「フェルトをどんな風に使うのか。」など質問を受けたり,「このくらいの大きさだね。」 など一緒に確認したりした。友と話した後は,学習カードに書き加える姿があった。 「どうやってフェルトを切るの?」 「鉛筆を入れたいから,フェルトの縦をいっぱいに使っ て切ろうと思う。」 「そのデザインがいいね,って言ってもらって嬉しい。」 「予想図に,だいたいの長さも書いておこう。」 「ここは丈夫にしたいから,なみ縫いではなく て,○○さんみたいに,半返し縫いで縫おう。」 「もう少し,デザインを加えてみようかな。」

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事例3 題材名「食べて元気!ご飯とみそ汁」小学校5年

1 このような児童に 家庭科の授業を楽しみにしており,グループ学習 では協力して取り組むことができる。反面,グルー プ活動の中であまり手を出せずに終わってしまう児 童もいる。また,調理・裁縫の技能や家庭での取り 組みの差が大きい。 2 このような実践力を高めるために 家庭科の授業をする上での最終的な目標として 「家庭での実践力」をつけてほしいと願っている。 授業で学習したことをもとに,よりよい生活になる ように実践したり,将来自分で自立した生活ができ たりする力をつけていってほしいと考えている。 3 どう実践するか(題材展開や指導の改善ポイント) ○単元構成の工夫 家庭での実践につながるように,教科書の展開にない授業をいくつか挿入した。 ① だしの効果について考える授業…だしの入っているみそ汁と入っていないみそ汁を飲み比べたり,だしの取り 方を変えたもの(正しくだしを取った汁・煮干しを砕いてだしを取った汁など)を飲み比べたりして,味の違 いを実感できるようにした。 ② 一人調理の実践 自信をもって家庭実践できるように,授業の中で一人調理をする機会を設けた。 ○学習カードの工夫 ・毎回のめあてとふりかえりがしっかり記録できるカードにする。 ・「トライカード」を使い,家でやってみたことや家族の感想を記入できるようにする。 ○相手意識・目的意識の明確化 ・食べてもらう相手を意識して計画することで,具体的に振り返ることができるのではないかと考えた。 4 実践の概要 学習問題 学 習 活 動 ※全13時間の単元として計画。 1 毎日の食事について振り返ろう。 自分の食事を振り返る。主食について,学級全体で集計する。 2 なぜ食べるのか考えよう。 栄養素の働きについて学習する。 3 ご飯の炊き方を知ろう。 ご飯の炊き方を学習し,実際に炊いてみる。 4 みそ汁を作ろう。 だしありと無しのみそ汁を飲み比べる。グループごとみそ汁を作る。 5 家族と食べるみそ汁を作ろう。 家族のためのみそ汁作りの計画をする。(具,切り方,味の濃さなど考える。) 一人一鍋でみそ汁を作る。 <一人一鍋の調理実習の様子から> 5 考察(○成果・●課題) ○一人一鍋で調理することで,学んだことを身につける機会が増える。 ○自分の作ったみそ汁をほめてもらうことで,みそ汁作りに自信をもつことができた。 ○トライカードとともに,煮干しを配って家で調理してもらったことで,お家の方に煮干しでだしをとったみそ汁の おいしさを感じてもらうことができた。 ●初めて調理する材料があり,適切な水や具の量を予想して作ることが難しかった。 ・みそ汁の実で、キュウリを選んだ児童がいた。他の児童からすると、みそ汁の実としては 不似合いなものであった。お互いのみそ汁を試食するときも、においをかぎ、キュウリをお そるおそる口にもっていく友の姿があった。しかし、食べてみたときに「意外においしい」 と言ってもらえて、うれしそうな顔をしていた。他の児童からも、「きゅうりうまい!」と言 ってもらえて、「イェ~イ!」とうれしそうにしていた。その後、他の児童から「家でもやっ てみておいしかった」と報告を受けたり、自分でも家庭で作ってみたりしたことで、みそ汁 作りに自信がもてたのではないだろうか。

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●一人調理をしてみて,グループの調理実習で学習したことが,確実に身についていないということが分かった。今 回はそれぞれ違う具で調理したため,子どもたちにとってハードルが高くなってしまった。グループでやったとき と具を同じにするなど,スモールステップで活動できるように,内容を吟味する必要があった。

事例4 題材名 「自分たちでできる洗濯をしよう」 小学校6年

1 このような児童に 興味関心があることに対しては,意欲的に取り組もうとするが,課題が難しくなったり,間違えたりすると「どう やったらできるのだろう」と考えるのではなく,追究をあきらめてしまう傾向がある。自分の学習を成立させること が精一杯で,友と関わり合いながら共に高め合う学習が成立しにくい。誰かがやってくれると思っていることが多く, 自分に関係ないと思いがち。 2 このような実践力を高めるために ・洗濯の必要性がわかり,実生活で主体的に洗濯をしようとする力。 ・洗い方の工夫を知り,汚れに合わせて洗い方を変えようと試行錯誤する力。 ・下洗いをするのとしないのとを比較して,下洗いの価値に気づく。 3 どうするか(題材展開や指導の改善ポイント) ・保護者アンケートを実施し,お家の人の気持ちや願いを聞くことから スタート。 ・実生活を想定し,手洗いではなく下洗いに焦点を当てる。 ・手動洗濯機を使用する。 ・すぐに確認できるように手順表を掲示する。 ・本時のめあてをはっきりさせ,自分の試行錯誤や気づきが振り返られる学習カード。 4 実践の概要 (1)家の人の意見から自分の生活(洗濯)について振り返る 洗濯でされて困った,うれしかった,やってもらいたいことをアンケート (2)下洗いありとなしを比較 ①くつ下の両方に同じだけの汚れを付ける ②下洗いありのくつ下のみ下洗い ③手動洗濯機で水の汚れ,くつ下の汚れの落ち方を比較する (3)様々な汚れについて,洗濯の工夫を知る 調べ学習で,家庭の工夫を発表する (4)学習のまとめ(洗濯便りを発行) 5 考 察 ○ 洗濯機の便利さを感じていて,洗濯機に入れればきれいになると思っていた児童も,下洗いによって靴下の汚れ が水におちて水が汚れることがわかると,他の洗濯物が汚れてしまうから下洗いした方がよいと,下洗いの価値に 気づくことができた。 ○ 洗う前と洗った後の違いを,下洗いありと下洗いなしを比較することを通して観察することで,下洗いの価値を 見出そうとする行動が一貫してみられた。これは,本時の活動の意味やどこに注目して調べればよいかといった授 業内容が明確だったこと,ワークシート等用いてきれいになっていく過程がわかるような工夫があったこと,かつ 児童の意欲に合致していたためであるとうかがえる。また,教師の声掛けが児童の新たな気づきにつながっていた り,友と気づきを共有できたりといった他者の関わりが,終末の学習カードの学習結果のまとめや,家庭で生かし ていきたいという思いにつながったと考えられる。

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事例5 題材名「ペンスタンド製作」A 材料加工に関する技術~中学校2年 金属加工の題材として~

1 このような生徒に 生徒たちは中学に入ってから今までの学習の中で,木やプラスチックなどの材料と出会って来た。これまで 触れることがあっても加工したことのない金属に触れ,実際に加工することを通して,加工方法にも目が向く ようになってきており,意欲的な取り組みや気づきが多く見られる。しかし,ただ作ればいいと見受けられる 作業の進め方が目につく。 2 このような実践力を高めるために 本単元では,真鍮を材料としたオリジナルデザインのペンスタンドを製作する。この単元では,教師が決めた数値 で作品を作るのではなく,自分なりの「こだわり」と共に材料の条件や加工方法を考えることで,自分なりに考えた 設計だと胸を張って言えると考える。また,加工方法と同時に評価項目を実際に生徒に提示し,作品作りに他者から の目を意識しながら,製作ができるようにしていきたい。 3 どうするか(題材展開や指導の改善ポイント) 学習カードの工夫(作業の内容・評価項目を記載しておく等),設計する時の場(材料を手元に置いたり,作品例を 置いたりする等)の工夫,友との追究(ペア学習での評価)を工夫していきたい。 4 実践の概要 1 金属加工は初めての生徒がほとんどだったので,真鍮の破片にけがき針で直線を引き,それに沿って切断 をしてみることから始めた。 2 金属を切ることの体験を元に,80mm×60mm,t=8mm の真鍮の板を渡し,大きさ,重さを感じながら,デザ インを決定し,上から見た図の設計図をかく。 3 設計図が決まったら,製作に入る。その際,ペアを組んで,互いの作業工程が 1 つずつ終わるごとに 評価項目に沿って,ペアの評価と自己評価を記入する。 4 各時間での全体の進み具合で,前時の学習カードから,良い気づきや考えを全体に広め,課題解決を促す。 5 考 察 (○成果・●課題) ○デザインを考える前に,試しに金属の切断を体験したことで,切断が難しかったと感じた生徒は,切断が少ないデ ザインを選ぶことができた。 ○評価の基準を学習カードに示し,ペアの評価を加えることで,より丁寧に切断をしたり,切削したりして学習を進 めようとする姿が見られるようになった。 ○各時間での導入部で前時問題となったことについて,友の意見を聞く場を設けたところ,その時間の追究のヒント となり,学習を進める姿があった。(例:切断を早くするには,手だけで切るのではなく体重を移動しながら切った 方がいいと聞き,やってみたら早く確実に切断できた,等) ●ペアからのコメントはどこが良く,どこが悪かったのか等,具体的に書かせると良かった。 ●最初はペアを組む必然性が生徒たちからは感じられず,いい加減なペアの評価もあったので,教師も段階ごとに評 価をし,具体的に説明することで,改善ができるものについては再度追究をさせるようにした。ペアで組み合わせ ると一つの作品になるもの等,教材を考えるべきであった。 ●製作途中でも,友の追究を視聴覚機器等などで知らせることも考えるべきであった。

参照

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