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気軽に相談できる地域の居場所があれば余裕が生まれる 鈴木さん 桜本には多文化の人たちがたくさん暮らしいています 青丘社はこの町の中で川崎市ふれあい館の運営を始め 保育園 児童館 学童 障害 高齢者関係と様々な福祉事業を行っています いろいろな状況にある方と出会い 一緒に困難な壁を乗り越えて 多様な課

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Academic year: 2021

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地域の居場所“桜本こども食堂”

子どもから大人まで、一緒にご飯を食べて、一緒に笑おう

猫をかたどった九福神が祭られている L ロードさくらもとで、3 週間に 1 回、地域の喫茶 店「ほっとカフェ」が “こども食堂”に変身します。子どもも大人もみんな一緒にたわいも ない会話を楽しみながらごはんを食べて、ほっとできる地域の居場所です。保育園の子ども たちとお母さん、小・中学生、仕事が終わった保護者などおよそ 120 人が利用します。高校 生や20 代の若者たちも地域の方たちと一緒にスタッフとして参加しています。ゆっくり食事 を楽しみ「ごちそうさま!おいしかった!」と帰っていく子どもたちの笑顔が印象的です。 たくさんの子どもたちと大人で賑やかな“桜本こども食堂”

子どもたちと家庭の居場所を地域の中に作りたい

川崎市ふれあい館に勤務する鈴木健さん(社会福祉法人青丘社所属)に、桜本こども食堂 の立ち上げと状況についてお聞きました。鈴木さんは子どもたちや保護者から“ケンさん” と慕われています。

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気軽に相談できる地域の居場所があれば余裕が生まれる

鈴木さん「桜本には多文化の人たちがたくさん暮らしいています。青丘社はこの町の中で川 崎市ふれあい館の運営を始め、保育園、児童館、学童、障害、高齢者関係と様々な福祉事業 を行っています。いろいろな状況にある方と出会い、一緒に困難な壁を乗り越えて、多様な 課題を解決することを通じて、町作り、地域作りをしてきました。私自身もふれあい館の中 で中学生の学習サポートをやっており、小学生の子どもたちと一緒に遊んだりしています。 ふれあい館だけでなく、社会福祉法人青丘社全体として、子どもたちと家庭の居場所を地域 の中で作っていこうとこども食堂を始めました。 大切にしたいと思っていることは、困っている人を助けるだけではなくて、子育てを家庭 だけでなく、私たちもお手伝いするので地域の中で一緒に子どもを育ていきましょう、地域 の中でもうひとつの食卓、もうひとつの家庭を作ろうということです。地域の中で頑張って いる家庭、時には頑張り過ぎて疲れてしまうこともあると思います。気軽に相談もできる地 域の居場所があれば、お母さんたちも少しは楽ができて余裕が生まれるのではないでしょう か。」

夜は空いている福祉施設を使い、毎回 120 名が利用

「青丘社は桜本の中に小さな福祉拠点をたく さん持っています。こういう福祉拠点は夕方ま での事業ですので、夜は空き施設になっていま す。桜本こども食堂は、昼間、障害のある方と 一緒にやっている地域の喫茶店「ほっとカフェ」 です。現在のところ3 週間に 1 回の頻度で午後 5 時からこども食堂をオープンしています。設 備は飲食店ですから、食品衛生の営業許可もあ り、スタッフに食品衛生の有資格者もいます。 チケットの売上、寄付、川崎市の助成金を受け て、ボランティアの皆さんの協力で運営してい ます。 利用者数は、だいたい100 人から 120 人。多いときは 150 人近くになります。20 席程の場 所を交替で利用いただいています。圧倒的に小学生が多く、次に多いのは保育園の子どもた ちとその保護者です。お母さん同士で連絡を取り合って、一緒にご飯を食べることが多いよ うです。また、高齢者の方が単身で来られたり、孫を連れてきて仕事が終わった親とここで 一緒に食事するというのもよく見かけます。多文化の子どもたちも大切に受け入れたいと思 っています。みんなで食卓を囲んで食べるということがとても楽しい、そういうことを感じ

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ることがとても大切だと思います。」

他の小学校の地域にも“こども食堂”が広がって欲しい。

鈴木さん「場所と担い手が大きな課題です。地域に根差した青丘社の活動があり、普段から 子どもたちや保護者の方とつながっています。そして、ここ川崎の南部は人と人とのつなが りがまだたくさん残っています。口コミで利用者がどんどん増えてきているのですね。利用 者の人数が増えてきて、もっと広い場所でのんびり食事ができれば良いのですが、食事を提 供できる設備などを考えると簡単ではありません。また、手伝ってくれる人もまだまだ足り ないんです。 ここに来ている大半の子どもたちは、この地区と近隣の小学校の子どもたちだけなんです。 川崎区内の他の小学校の地域にもこの取り組みがもっと広がっていき、子どもたちの居場所 作りとして、こども食堂がもっと広がっていけば良いなと希望しています。なかなか進んで 行かないというのが課題かなと思っています。」

食事がなくなるまで満席が続く“桜本こども食堂”

平成30 年(2018 年)1 月 18 日の桜本こど も食堂を取材させていただきました。オープ ンの午後5 時前から、子どもたちがどんどん 集まり、にぎやかになっていきました。当日 のメニューは、牛骨スープ、プルコギ(焼肉)、 ニラチヂミ、寄付していただいた無農薬米の ご飯、キムチにデザートのラスク。料金は子 ども 100 円、大人 200 円。時間になると 20 席程の食堂は子どもたちや保護者であっと いう間に満席に。チケットを先に買って「習 い事が終わってからみんなで来るから」と予 約する子どもたちもいて、席は空く暇があり ません。お母さんたちは待っている間もいろいろなお話しが続き、想いの場所にもなってい るようです。学校の先生やケースワーカーの方も来るようで、相談も気軽にできそうです。 日本の子どもも多文化をもつ子どもも一緒に食卓を囲んで楽しく食事をしています。食事が なくなるまで、利用されている皆さんの楽しそうな語らいが続きました。

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運営スタッフである地域活動支援センター ほっとスペース マナの金惠玉さんにお話しをお 聞きしました。 金惠玉さん「身体は非常に疲れるのですけど、精神的にはとても元気になります。やっぱり やって良かったと毎回思います。始めはこんなにたくさんの人が集まるとは想定していなく て、40 人くらいが来てくれれば良いかなと思っていました。地域の連携と底力、今までの関 わり合いの積み重ねが形となってきていると感じています。子どもたちのいろいろな情報も ちゃんと伝わってきています。野菜や米の差し入れもいただき、顔の見える関係が広がって いく手応えを感じながらやらせてもらっています。 いろいろなエピソードが毎回あって、すごく暖かい気持ちになります。子どもたちが先生 を連れてくるという話もそのひとつです。ここに来るとおいしいご飯を食べることができて 楽しい。その楽しいという思いが地域に波及していくのを嬉しく感じています。 どんなものが食べたいと子どもたちに聞くのですが、お寿司が食べたいと言われたらどう しょうかと心配しています。なにしろ人数が増えてしまい、準備が不安です。これからのこ とは、皆の気持ちを聞きつつ、自然に広がっていくように感じています」 スタッフとボランティアの方、利用者の保護者や大人の方、子どもたちに聞いてみました。 ■スタッフ、ボランティアの方 ➢ こども食堂の最初からやっています。昼間はカフェをやっていて大変ですが、楽しいで す。 ➢ ボランティアとして給仕を担当しています。スタッフに若い方が多いので、パワーをも らっています。子どもたちが家のご飯よりおいしいと言ってくれて嬉しいです。 ➢ 新聞や広報で取り上げていただいて、遠くから自分の作った米や野菜などを送ってくだ さいます。 ➢ こども食堂利用者の先輩として、ボランティアをしながら相談役などを担当しています。 後輩たちがどう成長していくか、これから先が楽しみです。後輩もボランティアをやっ

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てくれていて、地域のつながりが本当に強いと感じます。 ➢ 高校生です。ケンさんの誘いでボランティアしています。活動は楽しいし、やりがいが あります。小学生を見ていると自分もやった方が良いという気持ちになります。 ■保護者や大人の方 ➢ 助かります。保育園も近いので知った人が多いです。一緒にご飯を食べれて、皆さんつ ながりがあるので安心です。 ➢ 孫と一緒にきました。孫が喜んでいます。 ➢ 子どもたちの同級生もいっぱいいるので子どもだけで行っても安心です。近所なので良 いと思います。 ➢ すごくありがたい。知り合いもできますし、安くておいしい。子どももすごく楽しみに しています。 ■子どもたち ➢ おいしい。友達と会えるから嬉しい。全部食べちゃった。 ➢ 初めて来た。楽しいし美味しい。(友達との話と食事に夢中でした) ➢ みんなでご飯が食べられるから来ています。 ******** 桜本こども食堂 所在地:川崎区桜本1-8-10 運営:社会福祉法人 青丘社 連絡先:ほっとスペース マナ (電話 044-589-3108) 桜本こども食堂Facebook ページ http://facebook.com/sakuramoto.kodomo/

参照

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