■
住民税とは??? ■
住民税とは、昨年の 1 月 1 日から 12 月 31 日までにある一定の収入がある国民に対する居住に関する税金となっ
ています。
税金には通常皆様が給与支給と共に控除されている【所得税】や住宅や車などにかかる税金などいろいろな種類
があります。その税金の種類の中の 1 つとして【住民税】が位置しております。
従って、住民税は納税を義務としている税金となっておりますので、滞納の際には督促や遅延料金等が発生し、
場合によっては給与や財産の差し押さえ対象となる税金です。
■
住民税の納税に関する基本ルール ■
税額算定対象期間: 前年 1 月 1 日~前年 12 月 31 日
納税期間:当年 6 月~翌年 5 月まで
納税方法: 普通徴収 → 個人で収める方法
特別徴収 → 会社から毎月給与から控除され天引きする方法
納税報告地:原則当年 1 月 1 日に住民登録がある市区町村(住民票がある場所)
例)平成 31 年住民税の場合
対象期間:2018 年 1 月 1 日 ~ 2018 年 12 月 31 日
納税期間:2019 年 6 月給与 ~ 2020 年 5 月給与
普通徴収とは?
普通徴収とは個人の自宅にその年の 1 月 1 日に住民票があった市区町村より納付書が送られ、4 分割納付
か?全額一括納付か?納付書納税か?口座引き落とし納税か?が選択できる納税方法のこと
特別徴収とは?
特別徴収とは対象者が在籍している会社が毎月の給与から市区町村の指示に従い決まった金額を徴収
し、対象者の代わりに収める納税方法のこと
※普通徴収であっても特別徴収であっても基本的には年税額の金額は変わりません。但し、個人納付は主に
4 分割での納税か、全納一括納付の選択となっており、特別徴収は 12 ヶ月での納税となっておりますので
分割回数が異なります。
また特別徴収にすることにより、納税忘れなどがなくなり延滞料金の発生がない、債権として差押さえがな
いなど本人にとっても自治体にとってもメリットが大きいため近年では特別徴収の義務化が進んでおります。
●普通納付の 4 期分納基本期限●
・第一期 ⇒ 6 月末 ・第三期 ⇒ 10 月末
・第二期 ⇒ 8 月末 ・第四期 ⇒ 1 月末
■
住民税の年税額の報告方法 ■
では、どのように住民税の年税額が決まっているのか?どのように納税されるのか?
下記の図を参考に説明します。
① 会社が対象者の住んでいる市区町村へ支払い報告書の提出
※住んでいる市区町村 ⇒ 1 月 1 日に住民票が登録されている場所
※支払い報告書 ⇒ わかりやすく言うと前年の源泉徴収票
② 市区町村が各個人の年税額を計算
※このとき途中入社で当社以外でも給与をもらっていた場合や副業収入がある場合は税金計算に加算される。
③ 役所より会社に各個人分の年税額や必要な情報を通知される。更にその通知を本人に会社が配布。
※配布時に退職している場合は配布されない。在籍者のみ配布対象となる。また非課税対象者も配布が無いこともある。
※非課税対象者 ⇒ ある一定の年収を超えない場合は住民税対象外となり住民税が 0 円となる者
(この場合は住民税が発生しないため【決定通知書】を発行しない役所も多い)
④ 役所からの指示に従って毎月の給与から決定額を徴収する。(月末)
※給与天引き対象となっている場合は明細上に【住民税】という控除項目と金額が明記されるようになります。
⑤ 会社は本人から徴収した住民税を役所へ本人の代わりに納付する。(毎月 10 日)
※給与天引きによる徴収をされている方は各個人が支払いをする必要はありません。
※給与天引きされてない方は各自で必ず納付してください!!!
上記①-⑤の順を追って報告・決定・徴収・納付が行われており、現在全国の市区町村で特別徴収義務化が遂行
されていることもあり、基本的には前年度 12 月 10 日以前に在籍されていた社員の方は【特別徴収】対象者として
各市区町村に報告しています。
ただし、上記条件を満たしていて会社も【特別徴収】として報告をしている社員であっても、市区町村の判断に
より【特別徴収対象外】となってしまう方がいます。
では、どのような場合が、特別徴収対象外となってしまうのか?また、対象外となってしまった場合はどのよう
にすれば【特別徴収】に変更できるのかを紹介いたしますので、ご参照いただければ幸いです。
◆特別徴収対象外◆
① 前年度 12 月給与支払い時点で所得税計算が【乙計算】だった社員
他の収入があるから扶養控除申告書を提出せずにわざわざ【乙計算】にしているのでは?と判断され、自動的に【普通徴収】
に変更されるケースがほとんど。
② 会社に報告している住所が住民登録地と異なる社員
これも他の市区町村で収める可能性があると重複し、過徴収となってしまうことを避けるために各市区町村が自動的に判断し、
回送されてきた報告書は【普通徴収】に変更してしまうケースと【特別徴収】のままで取り扱ってくれるが徴収開始月が遅れる
ことで分割回数が減り、1 ヶ月の徴収金額が高くなるケースに分かれています。
③ 当社以外の収入報告を年末調整時に当社にしてない社員
(副業がある場合含む)
別の会社からも支払い報告があった場合で前職も手続き上の時差などの関係上、在籍状態で報告された場合は複数の会社で収入
を得ていることになる。従って基本的に当社から徴収していいか役所が判断できない為【普通徴収】に変更する役所がある。
④ 自身で確定申告をして【普通徴収】を希望している社員
当社が支払い報告書を提出した後に、自身で確定申告を行った場合は後から提出されたものが【正】として取り扱われるので、
その時点で【給与天引き希望】欄にチェックを忘れると【普通徴収】が正しいとされ、上書きされることがある為。
⑤
前年収入外で大きな収益があった社員
当社で提出している支払い報告書を確認し、その後、当社収入外で大きな収益が発生していた場合は本人が確定申告を自身で
行います。その際に【特別徴収希望】として本人が申告していても給与以上の税金を納めるべきと判断された場合は自動で
【普通徴収】になるため。(財産分与・株や証券などの収益・課税対象となる賭け事の収益・・・・など)
上記のように【普通徴収】に市区町村の判断で自動変更されてしまうケースを見てもわかるように、各市区
町村に対して国で住民税の事務や問い合わせに対する回答の規則やルールは現在統一されていません。
但し、年税額計算の算出方法だけは国で統一されているため、どの市区町村で納税しても年税額計算が変わ
ることはありません。
特例として復興支援のための町おこしにあてる税金や町の美化緑化環境など国が認める理由がある市区町村
では国が定めた年税額以外に増税が認められているケースがあります。
(例) 横浜市は緑化美化の目的で年税に暫定平成 26 年から 30 年まで 900 円の増税がされている。)
各自治体で臨機応変に取り扱いを行っているため、上記想定外の理由であっても【特別徴収希望依頼】を却
下されるケースや、スタート月を 6 月ではなくて 7 月や 8 月などに変更されるケースも毎年増えております。
これらの理由を各自で参照し、自身に対して思い当たる点があった場合は速やかに正しい情報を会社に報告
し正しい状態で納税を行えるように努めてください。
◆特別徴収への切り替え方法◆
すでに【普通徴収】になってしまった住民税を【特別徴収】に切り替えたい場合は、ご自身のお手元にある市区
町村からの納付書一式を会社の住民税担当者に提出して【特別徴収への切り替え】を依頼してください。
但し、切り替えを請け負えない納付書もある為、納付書を送って頂いたら絶対に切り替えが可能なわけではあり
ません。各自でよく下記【切り替え可能な納付書】を参照してから依頼をしていただきたくお願い致します。
◎切り替え可能な納付書◎
納付期限が切れていない納付書で【督促】【再発行】などとかかれていない2019 年住民税の納付書のみ!!!
●普通納付の 4 期分納基本期限と切り替え締め切り●
・第一期 ⇒ 6 月末 ⇒ 6 月 10 日必着の場合は年税額全額を給与天引きに切り替え可能
・第二期 ⇒ 8 月末 ⇒ 8 月 10 日必着の場合は 2 期以降分を給与天引き切り替え可能
・第三期 ⇒ 10 月末 ⇒ 10 月 10 日必着の場合は 3 期以降分を給与天引き切り替え可能
・第四期 ⇒ 1 月末 ⇒ 1 月 10 日必着の場合は 4 期分給与天引き切り替え可能
上記以外の納付期限以外の納付書であっても必ず期限が切れていないもので、【督促】【他年度】ではない納付
書であることが確認できれば随時切り替えを受付けています。
自身の持っている納付書が切り替え可能かどうかの確認をしてから提出して依頼するとに切り替えがスムーズに
行われます。
◆途中入社による特別徴収への切り替え方法◆
年度の途中で入社された方に対しての住民税の特別徴収の切り替えは 2 種類方法があります。
① 特別徴収継続異動届けによる切り替え
② 特別徴収切り替え申請による切り替え
① の切り替え方法は転職してくる前の会社から当社宛に「特別徴収継続異動届け」という書類を作成して
もらって、当社の担当に提出することで切り替えを行う方法
※この方法は前職とのリレーとなるため 1 ヶ月も徴収に穴が開かない場合にのみ利用可能な方法。
例)前職で 7 月まで支払って当社に 10 月入社 ⇒ 利用不可能(8.9 月と間があいているため)
例)前職で 7 月まで支払って当社で 8 月給与から支払う場合 ⇒利用可能(1 ヶ月も間があかないため)
② の切り替えは普通徴収からの切り替えと同じで自身が持っている市区町村からの納付書を元に切り替え
を行う方法
※この方法は納付書の種類と期限が問題となるため対象納付書か否かをよく確認すること。
住民税は各自の収入、家庭環境等、就業状況、家族構成などいろんな要素をもとに各市区町村が調査し、
国の定めた基本にのっとって計算を行った結果のため、会社で自動的に金額変更や納税場所の変更などは
できませんので各自で責任をもって正しい情報を会社に報告し手続きを行ってください。
※切替の申請がないまま住民税を滞納し、差押となってしまう事が多い為、切替える場合は必ず報告するように!!!
■手続きに必要な書類 ■
A:
納付期限が切れていない
住民税の
納付書
と
決定通知書
(役所から発行される書類)
B:
特別徴収継続異動届
(前職から発行される書類)
上記A・B どちらかを 1 種類を【総務部給与請求業務課】へご提出ください。
■ 提出期限と適応時期について ■
例 1:7/10 までに到着した書類は 8 月に手続きを行い、8 月か 9 月に給与に反映されます。
例 2:7/11 に到着した書類は 9 月に手続きを行い、9 月か 10 月給与に反映されます。
(給与への反映時期は役所によって規定が異なる為、個人では指定が出来かねます)
納付種類 役所納付期限 会社への依頼期限
1期 6月末 6/10までに必着
2期 8月末 8/10までに必着
3期 10月末 10/10までに必着
4期 1月末 1/10までに必着
随時
督促
各自で期限が異なるので給与課へご連絡ください
会社では請け負えませんの各自で納付してください
給与課必着日 手続き月 給与天引き適応月
※
毎月10日まで
翌月
翌月 OR 2ヶ月後
毎月11日以降 翌々月
2ヶ月後 OR 3ヶ月後
※給与天引き適応月は各自治体の判断及び規定により異なる
左記のように納付書期限が役所で設定され
ている為、会社への依頼期限を過ぎてしまっ
た場合は必ず給与課にご連絡を頂きたくお
願い致します。連絡がなく書類の依頼期限に
遅延した場合は手続きが間に合わず請け負
えない場合が発生する旨、ご理解のうえ、連
絡後は迅速に書類を送付してください。
連絡先:総務部 給与課 03-3210-1202