ファイバ伝送システムを利用したフローサイトメトリ設計の改良
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(2) さらなる利点を持っている。. 分析技術 このような遺伝子発現や薬理ゲノム 学の新たな分野で使われる機器は、顕 微鏡法とフローサイトメトリの原理が 基盤となっている。これらの機器の設 計では、常に繁忙なスケジュールとな っている中核施設で、大きく広がって いる分析要求に対応できるように、ス ピードと処理量が重要となる。 こういった施設の中には、研究スペ ースを拡大しないとアウトプットを増 加できないところもある。そのため、 既存の研究施設により多くの機器が配 置できるように、設置面積がより小さ い機器が求められている。. 図 2 2 列の kineFLEX-Hydra ファイバ伝送システムは、平行で同一線上のビームを形成する、 統合出力ビーム光学系を含む。このシステムには 2 つの kineMATIX マニピュレータが含まれてお り、アライメントおよびそれぞれのレーザをファイバに接続するための各入力端である。レーザを 寿命で交換するときに、レーザ側においてファイバから切り離すレーザを選択することで、ファイ バは「その場に( in situ )」残すことができ、出力端を機器内に埋め込んだままにできる。これによ って、整備や放熱のためにレーザをより便利な場所に設置できるようになる。. 通常のフローサイトメトリでは、1 回 サイズの小さな試料を扱っており、現. や、レーザによる発熱を含めた環境条. ーブに対してそれぞれの励起レーザ光. 在では 1 分子レベルの画像を得るよう. 件の変化を受けやすい。. 源が割り当てられている。分析スピー. になっている。これは、フローサイトメ. それにもかかわらず、自由空間光学. ドを上げる方法のひとつは、試料に対. トリが本来直面している課題をさらに. 系は通常のフローサイトメータの用途. して励起する複数の光の波長を使って. 増やしていることを意味する。. において、いまだに広く使われている。. のランにおいて、試料中の 1 つのプロ. 並列処理を行うというものである。第. 光長路を可能な限り短くし、機器内の. 1 の課題は、フローストリーム中に流. 自由空間光学系. れている試料に光の焦点を合わせるこ. フローサイトメータは、レーザを形. て、最適な設計となるように改良され. とで、通常は幅が 100μm 以下である。. 成してフローセルに伝送するために、. ている。. 動いている標的から有意なデータを. レンズやフィルタ、顕微鏡対物の光学. 得るためには、検出器と照明源を可能. システムを伝統的に使用してきた。そ. 光ファイバ伝送. な限り安定・固定させる必要がある。. の原理はよく知られているが、しばし. 微生物スクリーニングや遺伝子発現. そうしなければ、どちらか一方でも動. ば長距離の光ビーム列となるため、レ. のような用途の要求に対しては、試料. いてしまったときに画像がぶれたり低. ーザのジッターの影響を受けやすいも. にレーザビームを伝送させる単一モー. 解像度になってしまう。第 2 の物理的. のとなっている。さまざまな位置に取. ドファイバを使用することで、レーザ. な課題は、フローセルに焦点を当てる. り付けられた光のオープンビームパス. 安定性から、画像解像度の向上、機器. 並列な照明スポットを作るために、十. は、熱温度の違いの影響をさらに受け. サイズの縮小、機器のさらなる堅牢性. 分に近づけた複数の光源からのレーザ. やすく、試料中でビームの移動を引き. まで、機能的にさまざまな利点が得ら. を位置調整するということであるが、. 起こす原因となりうる。. れる。. これは検出チャネルにおいて放出光と. 試料上にビームを当てるときには、. 単一モードファイバを使用すると、. 蛍光を同時に検出してしまうクロスト. わずかな動きでも大きな変化がおきう. 使用されているレーザの発光方法に関. ーク防止のために、これらのスポット. るため、光のアライメントは入念に行. わらず、レーザビーム照射の不安定性 (ジ. を十分に離すための位置調整でもある。. う必要がある。その結果、自由空間光. ッター) を激減させることができる。最. さらに、遺伝子分析においてはより. 学系を使用する機器は、物理的な損傷. もよいシステムでは、30μrad/℃から 1. 温度を制御できる冷却方法を追加し. Laser Focus World Japan 2013.1. 33.
(3) .feature. 医療イメージング. μrad/℃以上まで及ぶ改良となりうる。 ファイバはまた、ほぼ完璧なガウス分 布を形成するために、空間フィルタと して機能して、ビームの非点収差を除 去する。それによって生じたビームは 自由空間システムのビームよりも安定 しており、複数の光インターフェースに よる蓄積エラーがなく、より信頼できる、 安定した測定が保証されている (図1) 。 ファイバに被覆すると、移動や熱温 度の変化に対するビームの感受性はさ らに低下し、これにより装置のアライ メントのために訪問する必要が減り、 より強固な機器を設計できる。ファイ バは熱を発生させるレーザ源をフロー セルから離して設置させることもでき るため、レーザを機器の外部に取り付 けるといった、機器のレイアウトにさ らなる柔軟性を持たせることができ. 図 3 完全なマルチラインレーザシステムを形成するために、結合された 3 つのレーザモジュール に取り付けられた 3 列の kineFLEX-Hydra。それぞれのラインは分離した単一モードで偏光アラ イメントされたファイバチャネルによって伝送される。この例では、専用の機器フォーマットに合 わせて必要最小限なパッケージサイズにするために、取り外しできないようにファイバが複数列の レーザシステムに取り付けられている。. る。機器の光学アライメントが固定さ れており、レーザから独立しているた. の方法によって設置面積を半分に減ら. このプロセスに数日を要していた。こ. め、取り付けも大幅に容易になること. すことができた。. れによって診断と治療との間の時間が. から、レーザを取り付けたときに、長々. この改良が重要である理由は、結果. 劇的に短縮され、最適な効果を得るた. とした再アライメント処理を必要とし. として強固な計測ヘッドが得られ、そ. めに標的を絞った抗感染薬の使用が可. ない。. こには必要とされるビーム形成やビーム. 能になる。ビーム形成を統合した光ファ. 機器の設置面積を減らし、さらにフ. 伝送光がすべて包括されているという. イバ伝送システムは、複数の偏光アライ. ローセルに焦点を合わせる複数の照明. 点である。つい最近まで複雑な光学設. メントされた並列ビームを、堅牢で小さ. スポットを伝送させるために、より短. 定やアラインメントを必要とした複雑な. なパッケージに厳密に配置させて製造す. いビームパスが求められている需要に. 光学システムは、基本的には長さ200mm. るという工学的な課題を解決する。. 対して、英キオプティック社 (Qioptiq). 以下のプラグインコンポーネントに置き. そのほかの例として、遺伝子発現の. は単一モードで偏光アライメントされた. 換わりつつある (図 3 ) 。. ための最新のマイクロアレイ用スキャ. ファイバアレイ「 kineFLEX-Hydra 」を. ナにおいて、計測解像度を 5 倍に向上. 開発し、これによって 2 つ以上の空間. カスタマイズ用途. 的に分割され並行するビームをフローセ. キオプティック社は、分析や治療の. 向上したレーザ安定性を提供するた. ルに伝送させることができる (図 2 ) 。. 新たな可能性をもたらす計測方法を開. め、キオプティック社は著名な装置製. それぞれのファイバの中心は、必要. 発するため、生物工学研究者や装置メ. 造業者と提携した。標的となる試料が. とされるビーム偏光軸を並列処理させ. ーカーと共同研究をしている。たとえ. 小さくなるほど、光源に対するより多. るために、実際にはサブミクロン精度. ば、現在利用可能なゲノムスクリーニ. くの制御が必要となる。. で配置されている。光長路をさらに減. ングシステムでは、生物学的な試料を. 少させるために、ビーム形成光やフィ. スキャンして、感染した生命体から大. ルタをファイバアレイに統合させること. 腸菌やブドウ球菌といった菌株を 3 時. もできる。機器製造業者と協力して、こ. 間以内で検出・同定できる。かつては、. 34. 2013.1 Laser Focus World Japan. できる専用ソリューションとともに、. 著者紹介 フィオナ・エバンスはキオプティック社(英 Qioptiq )の事業開発担当マネージャーである。 e-mail: [email protected] URL: www.qioptic.com. LFWJ.
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