SNA産業連関表における投入係数の導出―事業所レベルの供給・使用表を事例として―\n
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(2) 36. 横浜国際社会科学研究 第 24 巻第 4 号(2020 年 2 月). (452). 産業技術仮定より既存の中国 IOT に接近する. 統計調査 と 産業連関表 と の 統計概念 の 整合性. かどうかを明らかにしたい.さらに,欧米で. を重視しながら,SUTs からの 4 つの技術仮定. 一般的な SUT から産業連関表を導出する方式. に よ る 対称型産業連関表 の 推計方法 が 提示 さ. を,中国に適用する可能性があることを定量的. れた.これらの方法は,商品型 SIOT と産業型. に確認する.. SIOT を導出できるため,極めて現実的な方法 と評価されている.. 1―3 研究の独創性. 中間投入 マ ト リック ス の 推計方法 に つ い て. 結論から言えば,小論の独自性としては以下. は,直接分解法 と 4 つ の 技術仮定 の 他,混合. の三点があげられる.第一に,商品技術仮定を. 技術仮定と代表的なものとして Almon(2000). 用いる際に,産業別の供給表をアクティビティ. による推計方法があげられる.商品型 SIOT を. 別の供給表に転換する方式は負の投入係数をな. 求める際に,最も望ましいのは商品技術仮定と. くすのに有効であることを実証する.第二に. 混合技術仮定9)である.商品技術仮定は,最も. は,独自の比例的産出係数を用いて,産業別の. 精度が高い推計方法として知られているもの. 供給表をアクティビティ別の供給表へ転換する. の,中間投入マトリックスの列和と U 表の列. 手法を提示する.第三に,欧米で一般的な SUTs. 和は一致せず,負の投入係数が出るため,その. から産業連関表を導出した方法を,中国に適用. 対処が求められる.. する可能性があることを定量的に確認する.. この負の投入係数への対処について,主に. 以下 で は,第 2 節 で SUTs に よ る 投入係数. 商品技術仮定 を 使用 し,段階的 な 手順 に よっ. の導出に関する先行研究を概観し,第 3 節では. て負の投入計数が発生しないように工夫を施. CSUT により投入係数を試算しながら問題点. し た Almon(2000)で の 推計方法 や 副産物 の. を明確にする.また,第 4 節でアクティビティ. 比 に よって 再分離 す る 方法等 も あ る.Konijn. 分類の供給表を導入し,作成手法を明示しなが. (1995)は,V 表と U 表を矩形化し一般逆行列. ら,第 3 節の問題点を解決できることを説明し. を利用して,商品分類からアクティビティ分類. た上で,第 5 節では実際に推計したアクティビ. へ変換すると同時に,負の投入係数を除去する. ティ分類 の 産業連関表 と 中国 IOT の 投入係数. 手法を提示した.Eurostat(2008)と大森(2013). の比較を行い,最後に総括としたい.. は,各産業の主産物には商品技術仮定を,副産. 2.先行研究. 物には産業技術仮定を適用し,それらの推計結 果を統合して X 表を作成する混合技術仮定を. 中国では直接分解法で産業連関表を作成して. 提案した.清水・宮川(2008)は,SUTs から. いるが,欧米諸国では,1970 年代以降 SNA 方. 副次的生産物を分離することは有効であると述. 式で,即ち, まず供給表(Supply Table,従来,. べたが,実際の応用までには至っていない.櫻. 「産業別商品産出表」と呼ばれている V 表を転. 本(2012)は SUTs の計数を修正することによ. 置した形で表し,以下は S 表)及び使用表(Use. り,負の投入係数を除去することを推奨した.. Table,従来, 「産業別商品使用表」と 呼 ば れ. 張(2002)は,産業連関表の行列を増やして副. ている,以下は U 表)を作成し,両表から商. 産物を主産物から分離する方式で除去すること. 品技術仮定または産業技術仮定を用いて, 「商. を提案した.. 品 × 商 品」の 対 称 産 業 連 関 表( Symmetrical. 以上の研究をまとめると,SUTs による産業. Input-Output Tables,以下は商品型 SIOT)を. 連関表の導出では,技術仮定に基づく数学的な. 作成 す る.1968SNA に は, 「UV 表法」の 仮定. 調整よりも,詳細なデータに基づいて副産物を. と 推計方式 が 記述 さ れ,1993SNA で は,一次. 分離する手法の方が優れていると考えられる..
(3) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦). (453). 37. 表 1 SNA―IO 表のひな型 商 品. 産 業. 最 終 使 用. 産 出 額. 商 品. X. U. Fd. Q. 産 業. V. G. 付 加 価 値 産 出 額. Y' Q'. G'. 注:U:U 表(産業別商品使用表) V:V 表(産業別商品産出表) X:商品×商品形式での産業連関表の取引基本表を表わす行列 Fd:行に商品を持つ列ベクトルで,商品別最終需要(民間および政府最終消費,総資本形成および純輸出) を表す Y:行に産業を持つ列ベクトルで,産業別国内総生産(付加価値)を表す Q:行に商品を持つ列ベクトルで,商品別産出額を表す G:行に産業を持つ列ベクトルで,産業別国内産出額を表す ′の記号は行列の転置を表す. 出所:筆者作成.. 以上の先行研究に対して,本研究では,Konijn. (1)投入産出関係の恒等式. (1995)の手法を応用して,独自の比例的産出 係数 を 用 い て,産業別の供給表をアクティビ. 需給バランス式:. (1) 𝑄𝑄 = 𝑈𝑈𝑈𝑈 + 𝐹𝐹𝐹𝐹 (1). ティ別の供給表に転換することを試みる.さら に CSUT を 用 い て 商品技術仮定 と 産業技術仮 定の計算結果を比較しつつ,両仮定の問題点を 明らかにする. 3.商品技術仮定と産業技術仮定. 商品別産出額 Q は,U 表の行和と最終需要の. (1) 𝑄𝑄 = 𝑈𝑈𝑈𝑈 + 𝐹𝐹𝐹𝐹 合計に等しい. (2) 𝑄𝑄 = 𝑉𝑉 ′ 𝑖𝑖 商品別産出額:. (2) 𝑄𝑄 = 𝑉𝑉 ′ 𝑖𝑖 (2). 3―1 技術仮定の概要 この小節では供給・使用表(SUT)により商 品型 SIOT を導出する方法を述べる.周知のよ. 商品別産出額 Q は,V 表の転置行列の行和に. うに,日本と中国の産業連関表は商品ベースで. 等しい.. の投入と産出の関係を示す表である.93SNA において,産業連関表が産業別生産勘定の体系 内に 導入 さ れ る ことによって,産業別投入と. 産業別産出額:. 産出構造を詳細に把握できる SNA 産業連関表(3) 𝐺𝐺 = 𝑉𝑉𝑉𝑉. (以下は SNA-IO)が登場した.SNA-IO のひ. (3) 𝐺𝐺 = 𝑉𝑉𝑉𝑉 (3). 産業別産出額 G は,V 表の行和に等しい.. な形は表 1 に示す.. 次に投入産出関係を表す恒等式と生産の技術. (2)技術係数の定義式. 仮定の展開に必要ないくつかの係数の仮定式を 説明する.ここで新出の i は単位列ベクトルで あり,∧は対角行列を表し,例えば 𝐺𝐺̂ は対角線 に G の要素をもつ対角行列を意味する.. −1. 𝐵𝐵 = 𝑈𝑈 × ( 𝐺𝐺̂ ). 産業別商品投入係数行列(4) B: 𝑏𝑏 =. (4) (4) 𝑏𝑏𝑖𝑖𝑖𝑖 =. 𝑈𝑈𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐺𝐺𝑗𝑗. −1 𝐵𝐵 = 𝑈𝑈 × ( 𝐺𝐺̂ ). (5) 𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖 =. 𝑉𝑉𝑗𝑗𝑗𝑗. 𝑖𝑖𝑖𝑖. (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛). (5) 𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖 = (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛). 𝑈𝑈𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐺𝐺𝑗𝑗. 𝑉𝑉𝑗𝑗𝑗𝑗 𝐺𝐺𝑗𝑗. (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ ,. (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛 。.
(4) (3) 𝐺𝐺 = 𝑉𝑉𝑉𝑉 = 𝑉𝑉𝑉𝑉. (3) 𝐺𝐺 = 𝑉𝑉𝑉𝑉. (3) 𝐺𝐺 = 𝑉𝑉𝑉𝑉 38. (3) 𝐺𝐺 = 𝑉𝑉𝑉𝑉. 横浜国際社会科学研究 第 24 巻第 4 号(2020 年 2 月). (454). 𝑈𝑈𝑖𝑖𝑖𝑖. (4) 𝑏𝑏𝑖𝑖𝑖𝑖 = (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) U 表の投入係数マトリックスであり,要素の 𝐺𝐺 𝑈𝑈 𝑈𝑈 (4) 𝑖𝑖𝑖𝑖. 𝑖𝑖𝑖𝑖. 𝑗𝑗. 𝑏𝑏 = (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) 𝐺𝐺1𝑗𝑗 単位の生産に要する第 (4) 𝑏𝑏𝑖𝑖𝑖𝑖 は第j産業が = (𝑖𝑖,𝑖𝑖𝑖𝑖𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) i種 𝐺𝐺𝑗𝑗. 商品投入量を意味している.U 表を,産業別商. −1 × ( 𝐺𝐺̂ ). (3) 𝐺𝐺 = 𝑉𝑉𝑉𝑉 これらの技術仮定については,以下の式が成. 立する.. 商品技術仮定では,通常の産業連関表の投入. 𝑈𝑈𝑖𝑖𝑖𝑖 品投入係数行列 B と産業別産出額 𝑈𝑈(4) 𝑖𝑖𝑖𝑖 𝑏𝑏𝑖𝑖𝑖𝑖 = G の積として (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) 係数(A)が安定しており,商品の産出について, −1. (4) 𝑏𝑏𝑖𝑖𝑖𝑖 =. 𝐺𝐺. 𝑗𝑗 𝐵𝐵 = 𝑈𝑈 × ( 𝐺𝐺̂ ) で表示する.. (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 𝐺𝐺1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) 𝑗𝑗. (5) 𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖 =. 𝑉𝑉𝑗𝑗𝑗𝑗. (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛). 産業別商品産出係数行列 C: 𝑉𝑉𝑗𝑗𝑗𝑗. 𝐺𝐺𝑗𝑗. どの産業においても同一商品の生産技術が同一 に適用される. 𝑈𝑈 (4) 𝑏𝑏𝑖𝑖𝑖𝑖 = 𝑖𝑖𝑖𝑖 (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) 𝐺𝐺 𝑗𝑗. 𝑉𝑉(5) (7) (7) 𝑄𝑄 = 𝐴𝐴𝐴𝐴𝑄𝑄 + Fd Fd 𝑄𝑄 = 𝑄𝑄+ 𝑐𝑐 −1= (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) (7) 𝑗𝑗𝑗𝑗 (7) == FdFd 𝐺𝐺𝑗𝑗 ⋯ , 𝑛𝑛) 𝑄𝑄+ 𝐴𝐴𝐴𝐴𝑄𝑄 (7) = Fd (5) 𝑐𝑐𝐵𝐵𝑖𝑖𝑖𝑖==𝑈𝑈(5) 𝑗𝑗 = 1,2, × ((𝑖𝑖, 𝐺𝐺̂ )𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐴𝐴 (7)𝑄𝑄𝑄𝑄𝑄𝑄 + 𝑄𝑄 𝑄𝑄++ 𝐴𝐴 (7) = Fd 𝑄𝑄 𝐺𝐺 −1 𝑗𝑗 𝑉𝑉 𝐵𝐵 = 𝑈𝑈 × ( 𝐺𝐺̂ ) 𝐴𝐴技術係数 (7) ご𝑄𝑄と =に 𝑄𝑄 + Fd (5) 𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖 = 𝑗𝑗𝑗𝑗 (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, j⋯ , 𝑛𝑛) U 表 は,商品 産業×商品の産出係数行列と呼ばれる.第 𝐺𝐺𝑗𝑗 −1 𝐴𝐴 (7) = + Fd A を 適用 す る 𝑄𝑄 𝑄𝑄 𝑉𝑉 ′ −1 𝑗𝑗𝑗𝑗 ̂ 𝐶𝐶 = 𝑉𝑉 × ( 𝐺𝐺 ) (5) 𝑐𝑐 = ̂) (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛)𝐵𝐵 = 𝑈𝑈 × (ことによって,V 𝐺𝐺 (1) 𝑄𝑄 = 𝑈𝑈𝑈𝑈 + 𝐹𝐹𝐹𝐹 𝑖𝑖𝑖𝑖 表の産業別商品構成を求める 部門における第 i 種商品の生産比を意味してい 𝐺𝐺𝑗𝑗 𝑉𝑉𝑖𝑖𝑖𝑖. (6) 𝑑𝑑𝑖𝑖𝑖𝑖 = (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) る.V 表の転置行列を,産業別商品産出係数行 𝑄𝑄𝑗𝑗. 𝑉𝑉 ことができる.すなわち, (5) 𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖 = 𝑗𝑗𝑗𝑗 (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) 𝐺𝐺. 𝑗𝑗 ′ ′ (8) (8) UU = = A𝑉𝑉 A𝑉𝑉 ′′ ′ (8) == A𝑉𝑉 (8) = (8)UUU U A𝑉𝑉′ (8) =A𝑉𝑉A𝑉𝑉 A 𝑉𝑉 ′ 𝑖𝑖 (2)U𝑄𝑄== (8) ′ 𝑉𝑉 (6) (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) 𝑖𝑖𝑖𝑖 𝑑𝑑𝑖𝑖𝑖𝑖 = (8) U = A𝑉𝑉 𝑄𝑄 (6) 𝑑𝑑𝑖𝑖𝑖𝑖 = (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, 𝑗𝑗 ⋯ , 𝑛𝑛) 𝑉𝑉 (8) U = A𝑉𝑉 ′ 𝑄𝑄𝑗𝑗 −1 (6) 𝑑𝑑𝑖𝑖𝑖𝑖 = 𝑖𝑖𝑖𝑖 (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) ′ ̂−1 𝑄𝑄𝑗𝑗 ( ) 𝐶𝐶𝐷𝐷== 𝑉𝑉 × 𝐺𝐺 ̂̂ (9) (9) UU = = AC𝐺𝐺 AC𝐺𝐺 市場シェア係数行列 D: (5)式, 𝑉𝑉 × ( 𝑄𝑄̂ ) −1 (4)式より ̂̂ ̂̂ (9) == AC𝐺𝐺 (9) = (9)UUU U AC𝐺𝐺 𝐶𝐶 = 𝑉𝑉 ′ × ( 𝐺𝐺̂ ) 𝑉𝑉𝑖𝑖𝑖𝑖 (9) =AC𝐺𝐺 AC𝐺𝐺 (6) 𝑑𝑑𝑖𝑖𝑖𝑖 = (𝑖𝑖, 𝑗𝑗 = 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) (6) −1̂= AC 𝑉𝑉𝑖𝑖𝑖𝑖̂̂−1 𝑄𝑄𝑗𝑗 (10) U𝐺𝐺 (10) == AC (9) = AC𝐺𝐺 −1 (6) 𝑑𝑑𝑖𝑖𝑖𝑖UU𝐺𝐺 = (𝑖𝑖, 1,2, ⋯ , 𝑛𝑛) ̂𝑄𝑄−1 −1 ̂U𝐺𝐺 ̂ (10) U𝐺𝐺 AC (10) = AC ̂=𝑗𝑗= −1 (10) U𝐺𝐺 = AC 𝑗𝑗 ̂ (9)(10) U AC𝐺𝐺 U= =U𝐺𝐺 AC (9) AC 商品×産業の市場配分係数行列と呼ばれる場 (11) BB̂ −1 = (10) (11)UU𝐺𝐺 = AC AC (10) = AC AC −1 (11) BB AC (11) B AC ̂=−1 (11) = ACAC 𝐷𝐷 = 𝑉𝑉 × ( 𝑄𝑄̂ ) (10) U𝐺𝐺 (11)B B= AC 合もある.第 i 部門への第 j 種商品を販売する == AC= (11) −1 −1 (12) = (12)B𝐴𝐴𝐴𝐴 = AA = = B𝐶𝐶 B𝐶𝐶 (11) =𝑐𝑐= −1−1 −1 𝑐𝑐 AC 比を示す.V 表を,商品別産業産出係数行列 D (12) 𝐴𝐴 = A = B𝐶𝐶 B (12) 𝐴𝐴 = A = B𝐶𝐶 (12) −1 (12) 𝐴𝐴 = A = B𝐶𝐶 𝑐𝑐 𝑐𝑐 (11) B = AC 𝑐𝑐 (12) 𝐴𝐴 = A = B𝐶𝐶 1 𝑐𝑐 −1 と商品別産出額 Q の積として 𝐷𝐷 = 𝑉𝑉 × ( 𝑄𝑄̂ ) で −1 (12) 𝐴𝐴𝑐𝑐 = A = B𝐶𝐶−1 (12) 𝐴𝐴 = A = B𝐶𝐶 表示する. (4)産業技術仮定 𝑐𝑐. −1. × ( 𝐺𝐺̂ ). 列の転置行列 C と産業別産出額 G の積として −1 𝐶𝐶 = 𝑉𝑉 ′ × ( 𝐺𝐺̂ )𝑉𝑉𝑖𝑖𝑖𝑖 で表す.. (3)商品技術仮定. 産業技術仮定 で は,産業別 の 投入係数 B が. 既にふれたように,SNA では,U 表と V 表. 安定しており,各商品の投入表は,産出される. を用いて SIOT を導出するために,2 つの技術. 産業ごとに B を適用してから,それぞれを統. 仮定を設けている.一つは「商品技術仮定」で,. 合することにより得られる.. これは「ある商品がどの産業で生産されようと も同一の投入構造をもつ」というものである. この仮定により,どの産業が商品 i を生産しよ うとも,用いられた生産技術は同一である. もう一つは「産業技術仮定」で,これは「あ る産業はその生産物構成がどのようなもので あっても,同一の投入構造をもつ」というもの である.この仮定によれば,ある産業が複数の 商品を生産している場合は,それらの商品が同 一の生産技術で生産される.逆に言えば,商品 i が複数の産業部門で生産された場合は,その. ̂̂ = (13) (13) A𝑄𝑄 A𝑄𝑄 = BV BV ̂= ̂A𝑄𝑄 (13) A𝑄𝑄 BV (13) BV (13)A𝑄𝑄 = BV A BV (13) ̂̂== (13) A𝑄𝑄 BV −1 ̂̂−1 (14) AÂ = BV𝑄𝑄 BV (14) (14)A𝑄𝑄 BV𝑄𝑄 (13) =BV𝑄𝑄 BV −1 −1 ̂̂−1 ̂−1 (14) AA == (14) A = BV𝑄𝑄 ̂ (14) = BV𝑄𝑄 ̂ (13) A𝑄𝑄 BV (14) A BV𝑄𝑄 (14) A = BV𝑄𝑄̂−1 (6)式より (14) A = BV𝑄𝑄̂−1 (15) (15) 𝐴𝐴𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 = = AA = = BD BD (15) == == BD (15) AAA = (15)𝐴𝐴𝐴𝐴𝑖𝑖𝐴𝐴 𝐴𝐴 A BD 𝑖𝑖 = = BD (15) =BD BD (15) 𝑖𝑖𝑖𝑖 = A (15) 𝐴𝐴𝑖𝑖 = A = BD (15) 𝐴𝐴𝑖𝑖 = A = BD 3―2 分析データと産業分類. 既出のように,小論では WIOD2016 年版の 64 部門 の CSUT を 用 い て,商品型 の SIOT の. 生産技術を表す投入係数が産業間で異なるとい. 投入係数を推計する.また,中国国家統計局に. うことである.. より公表された「2012 年中国投入産出表(以下.
(5) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦). (455). 39. 表 2 部門分類表 番 号. 産 業. 番 号. 産 業. 1. 農林水産業. 16. その他の製造業. 2. 鉱業. 17. 電力・ガス・熱供給. 3. 飲料食品. 18. 水道. 4. 繊維製品. 19. 廃棄物処理. 5. 木材・木製品. 20. 建設業. 6. パルプ・紙製品. 21. 商業. 7. 石油・石炭製品. 22. 輸送・郵便. 8. 化学製品. 23. 宿泊・飲食業. 9. 窯業・土石製品. 24. 情報・通信業. 10. 一次金属. 25. 金融・保険業. 11. 金属製品. 26. 不動産. 12. 情報・通信機器. 27. 科学・研究. 13. 電子部品・電気機械. 28. 物品賃貸. 14. 機械設備. 29. 教育. 15. 運輸機械. 30. その他のサービス業. 出所:筆者作成.. CIOT2012) 」と 比較 す る こ と に よ り,推計 し. 係数が高い産業に負の投入が出やすいといえる.. た中国の商品型 SIOT 投入係数の精度を考察す. (2)商品技術仮定と産業技術仮定の投入係数の 差異. る. 商品技術仮定により CSUT を用いて計算し. 次に,商品技術仮定により導出した投入係数. 𝐴𝐴𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐴𝐴 𝐴𝐴𝑐𝑐𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐴𝐴𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐴𝐴 る際,産業分類による影響を最小化するために 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑐𝑐 と,産業技術仮定 に よ り 導出 し た 投入係数 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐴𝐴 𝐷𝐷𝐷𝐷 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑐𝑐𝑐𝑐 𝐴𝐴 𝐴𝐴 𝐴𝐴 𝐴𝐴 𝐷𝐷𝐷𝐷 , 𝐷𝐷𝐷𝐷 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑖𝑖 , 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑐𝑐 10) 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑐𝑐𝑐𝑐部門統合を行う.副産物 を有する産業を主𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖 𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖と CIOT2012 の 投入係数 𝐴𝐴 と の 乖離率𝐷𝐷𝐷𝐷𝑖𝑖𝑖𝑖 , ,を た 投入係数 と CIOT2012 の 投入係数 を 比較 す 𝐴𝐴𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐴𝐴𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖と CIOT2012 の 投入係数 𝐴𝐴 と𝐴𝐴の 乖離率𝐷𝐷𝐷𝐷𝑐𝑐 な考察対象とするため,CSUT と CIOT2012 の 産業分類が一致する産業はそのまま保留し,残. = −𝑐𝑐𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖−)𝐴𝐴 𝐷𝐷𝐷𝐷 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 し,合計 30 (16) 𝐷𝐷𝐷𝐷 (𝑐𝑐 𝐴𝐴=𝑐𝑐 ( 𝐴𝐴 )⁄統合 ⁄𝐴𝐴 𝑖𝑖𝑖𝑖 𝑖𝑖𝑖𝑖 り(16) の 産業 産業大分類基準 で (16) 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑐𝑐は 𝑐𝑐 = ( 𝐴𝐴𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖 −𝑖𝑖𝑖𝑖𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 )⁄𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 𝑐𝑐. 𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖 𝑖𝑖𝑖𝑖. 部門とした(表 2) .. 𝑖𝑖𝑖𝑖. 𝑖𝑖𝑖𝑖. ( 𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖( − )⁄𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 (17) 𝐷𝐷𝐷𝐷 −)𝐴𝐴 𝐷𝐷𝐷𝐷 ⁄𝐴𝐴 𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖 𝑖𝑖𝑖𝑖𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 ) = 𝑖𝑖(𝐴𝐴= 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐴𝐴−𝑖𝑖𝐴𝐴 (17)(17) 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑖𝑖𝑖𝑖 = 𝑖𝑖𝑖𝑖 ⁄𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖. 3―3 商品技術仮定と産業技術仮定の計測結果 (1)負の投入係数. (16),(17)式のように計算する.. (16) 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑐𝑐 = ( 𝐴𝐴𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖 − 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 )⁄𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 (16) )⁄/ 𝐴𝐴 = (( 𝐴𝐴 𝐴𝐴𝑐𝑐𝑐𝑐𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖 − − 𝐴𝐴 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 (16) 𝐷𝐷𝐷𝐷 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑐𝑐𝑐𝑐 = (16) 𝑖𝑖𝑖𝑖 )⁄ 𝑖𝑖𝑖𝑖 ( ) (17) 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑖𝑖 = 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖 − 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 ⁄𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 )⁄/ 𝐴𝐴 (17) (17) = (( 𝐴𝐴 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖𝑖 − − 𝐴𝐴 𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 (17) 𝐷𝐷𝐷𝐷 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑖𝑖𝑖𝑖 = 𝑖𝑖𝑖𝑖 )⁄𝐴𝐴𝑖𝑖𝑖𝑖 𝑖𝑖𝑖𝑖. 全体の度数分布を図 1 に示すと,度数分布の 中心部にある-30~30% の範囲内の乖離率につ. 商品技術仮定の最も大きな問題点は負の投入. いては,商品技術仮定の個数が多いが,両端の. 係数が生じることである.表 3 に負の投入係数. -70% 以下と 70% 以上の乖離率を見るとほぼ. が生じた産業と品目を示している.負の商品投入. 同程度である.負の投入係数のため,左部の負. は,輸送機械,通信情報機械,一次金属,金属. の乖離で商品技術仮定が上回っている.さらに,. 製品に集中している.各産業の最小の投入係数. 産業別の投入係数の乖離度合いを表 4 に示す.. を見ると,基礎金属,輸送機械と鉱業製品に集. 製造業に注目すると,繊維製品,木材・木製品. 中している.他産業の影響が受けやすい感応度. 以外,パルプ・紙製品のような素材産業を除け. (16) 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑐𝑐 =. (17) 𝐷𝐷𝐷𝐷𝑖𝑖 =.
(6) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦). 図表. 表 3. 業 マイナスの投入(最小値を網掛け) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦). 産. 図表. 飲40. 料 食 (456). 繊. 負の投入係数が発生する産業. 維. 製. 品. 鉱業. 一次金属. 一次金属 情報・通信機器 電子・電気機械 表表 3 3 負の投入係数が発生する産業 負の投入係数が発生する産業 パ ル プ ・ 紙 製 品 運輸機械 産 業 マイナスの投入(最小値を網掛け) 農林水産業 木材・木製品 パルプ・紙製品 石 飲油 ・ 料石 炭 食製 品 品 一次金属 運輸機械 化学製品 一次金属 他の製造業 繊 維 製 品 鉱業 一次金属 情報・通信機器 化 学 製 品 運輸機械 木 材次・ 木 品 一次金属 情報・通信機器 電子・電気機械 一 金 製 属 農林水産業 木材・木製品 情報・通信機器. パ ル属 プ ・製 紙 製品 品 金. 運輸機械 農林水産業 農林水産業 農林水産業. 情 石報 油・ ・通 石信 炭機 製器 品 電 子 ・ 電 気 機 械 化 学 製 品 機 械 設 備. 鉱業 木材・木製品 鉱業 一次金属 鉱業. 化学製品 農林水産業 運輸機械 農林水産業. 一 運 金 他. 次 金 属 輸 機 械 属 製 品 の 製 造 業 情 報 ・ 通 信 機 器 電 力 ・ ガ ス 電 子 ・供 電 気 機給 械 熱 機 械 設 備 水 道 棄 輸 物 機処 の 製 造. 鉱業 木材・木製品 鉱業 鉱業. 農林水産業 農林水産業 農林水産業 運輸機械. 械 理 業. 農林水産業 農林水産業 農林水産業 金属製品. 鉱業 木材・木製品 鉱業. 農林水産業 鉱業 農林水産業 一次金属. 鉱業 窯業・土石製品 鉱業. 廃. 棄. 物. 処. ▲ 0.0036 運輸機械. ▲ 0.0078. 繊維製品. ▲ 0.0001 最小係数 ▲ ▲0.0165 0.0007. 金属製品. 運輸機械 運輸機械. 情報・通信機器 パルプ・紙製品 木材・木製品. 運輸機械 繊維製品 運輸機械. 他の製造業 運輸機械. 金属製品. 情報・通信機器. 運輸機械. 情報・通信機器. 運輸機械. 木材・木製品 化学製品 運輸機械. 運輸機械 一次金属. 石油・石炭製品. 運輸機械 木材・木製品. 道. 鉱業. 理. 一次金属. ▲0.0004 0.0036 ▲ ▲ 0.0078 ▲ 0.0009 ▲0.0027 0.0001 ▲ ▲ ▲0.0005 0.0165 ▲ 0.0018 ▲0.0017 0.0004 ▲. ▲0.0005 0.0009 ▲ ▲0.0021 0.0027 ▲ ▲ 0.0005 ▲ ▲0.0032 0.0018 ▲0.0324 0.0017 ▲ ▲ 0.0005 ▲ 0.0008 ▲ 0.0021. 運輸機械. 農林水産業 木材・木製品 電出所:WIOD(2016)を基に筆者推計. 力 ・ ガ ス 熱 供 給 金属製品 水. ▲ 0.0007. 情報・通信機器. 木 材 ・ 木 製 品. 運 廃 他. 最小係数. 一次金属 運輸機械 24 巻第 4 号(2020 年 2 月) 横浜国際社会科学研究 第. 品. 化学製品. 一次金属 運輸機械. 窯業・土石製品. 石油・石炭製品. 木材・木製品. ▲ 0.0032 ▲ 0.0324 ▲ 0.0008. 出所:WIOD(2016)を基に筆者推計.. 出所:WIOD(2016)を基に筆者推計. 図 1 CIOT2012 投入係数との乖離率の度数分布. 度数(個) 160 140. 図 1. CIOT2012 投入係数との乖離率の度数分布. 度数(個) 120 160 100 140 80 120 60 100 40 80 20 60 0 40. 20 出所:筆者作成. 0. 出所:筆者作成.. 商品技術仮定. 乖離率(%). 図 1 CIOT2012 投入係数との乖離率の度数分布 商品技術仮定. 出所:筆者作成.. 産業技術仮定. 表 4. 産業技術仮定. 産業別投入係数の乖離 2. 乖離率(%).
(7) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦). (457). SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦). 図表. 41. 表 4 産業別投入係数の乖離 産 業. 絶対乖離平均値. 集中度. 産 業. 商品技術 産業技術 商品技術 産業技術 農林水産業. 19.88. 18.81. 13. 絶対乖離平均値. 集中度. 商品技術 産業技術 商品技術 産業技術. 13 その他の 製造業. 0.61. 0.61. 9. 2. 鉱業. 0.71. 0.84. 14. 17 電力・ガス・熱供給. 3.72. 5.05. 9. 4. 飲料食品. 0.60. 0.84. 17. 15 水道. 3.52. 0.78. 7. 10. 繊維製品. 1.45. 1.30. 15. 14 廃棄物処理. 木材・ 木製品. 1.28. 0.52. 9. パルプ・ 紙製品. 0.64. 0.49. 13. 石油・ 石炭製品. 4.78. 6.67. 11. 化学製品. 0.52. 0.82. 16. 窯業・ 土石製品. 0.37. 0.47. 16. 基礎金属. 1.72. 3.56. 11. 金属製品. 0.69. 0.72. 11. 情報・ 通信機器. 0.53. 0.91. 16. 電子部品・電気機械. 1.45. 2.09. 機械設備. 0.55. 0.60. 運輸機械. 0.79. 1.88. 12.91. 12.36. 2. 2. 19 建設業. 0.50. 0.50. 12. 12. 17 商業. 0.86. 0.86. 3. 3. 0.23. 0.25. 19. 18. 12 宿泊・ 飲食業. 0.26. 0.25. 21. 21. 14 情報・通信. 0.37. 0.37. 17. 16. 7 金融・保険. 0.35. 0.35. 14. 15. 11 不動産. 0.42. 0.42. 16. 16. 14 科学・研究. 1.04. 0.99. 7. 6. 16. 15 物品賃貸. 1.19. 1.07. 3. 3. 16. 15 教育. 0.98. 0.97. 2. 2. 17. 12 他のサービス業. 0.52. 0.52. 11. 10. 6 輸送・郵便. 出所:筆者作成.. 出所:筆者作成.. る原因となっている副産物をどのような手法に. ば,他の産業は商品技術仮定で計算した投入係 数の乖離率が小さい.. 図 2. より主産物から分離すればよいかという問題が CIOT2012 の投入係数と比較した乖離度合い 依然として残っている.. 次 に CIOT2012 の 投入係数 を 基準 と し て, 標 準1.1 誤 差 率( STPE) ,平 均 絶 対 差( MAD) ,. 4.アクティビティ分類の供給表の作成 1.00 商品技術仮定を用いた際に発生する負の投入. Theil’s U2,平均平方誤差(RMSE)の 平方根 1.00 および平均絶対誤差率(MAPE)といった指標 0.99 0.99 1.0 で 総合的 に 乖離度合 い を は か る(図 2)11).も. 係数を無くす有効な手法の一つは,産業分類の. ちろん,両仮定により計算した投入係数の精度 0.9 をこの調整幅や乖離度合いから判断することは. 再定義であり,産業分類を企業の集合から事業. できないが,元の投入係数に近いと解釈でき. 負の投入係数も発生しなくなる.. る.この五つの指標が小さければ小さいほど 0.8 より 元 の 投入係数に近づいているといえる.. 企業,特に大企業は,一つの特定産業のみな. MAPE のみ商品技術仮定の方が優れているが, 0.7 それ以外の指標はほぼ同じである.. 行っており,中には,製造業と商業を兼ねる企. 以上で明らかになったことは,商品技術仮定. 動を行う企業を単一の産業部門に分類すれば,. で導出した投入係数は,負の値が発生するにも 0.6 かかわらず,元の投入係数との乖離が小さいと. その産業部門の生産活動には他の部門の活動が 0.54 混在することになってしまう.もちろん,事業. 所の集合へ変更することで副産物がなくなり,. らず,様々な産業部門にまたがって生産活動を 業も存在している.このような多角的な生産活. 所も複数の業種を兼ねる可能性があり,同様な いうことである.さらに,負の投入係数が生じ 0.5 STEP MAD Theil'S U2 RMSE MAPE. 商品技術仮定. 産業技術仮定. 注:産業技術仮定の各指標を 1 に基準化. 出所:筆者作成..
(8) 出所:筆者作成.. 42. 横浜国際社会科学研究 第 24 巻第 4 号(2020 年 2 月). (458). 図 2. CIOT2012 の投入係数と比較した乖離度合い. 1.1 1.0. 0.99. 0.99. 1.00. 1.00. 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5. 0.54. STEP. MAD. Theil'S U2. 商品技術仮定. RMSE. MAPE. 産業技術仮定. 注:産業技術仮定の各指標を 1 に基準化. 注:産業技術仮定の各指標を 出所:筆者作成.. 1 に基準化. 出所:筆者作成. 図 2 CIOT2012 の投入係数と比較した乖離度合い. 問題も発生するが,その影響の大きさは企業の. 3. その産出高は単位の財で表示でき,産出高と等. 集合に比べて一般に小さい.この点において,. しい事業所数があると仮定できれば,それらの. 産業連関表の分類を行なうためには,事業所を. 事業所を主産業から分離することもできる.. 単位とする産業分類の方が,生産活動の同質性. 一つの産業の中には,複数の事業所がある. を把握するには大きな利点を有している.. とする.まず,既存の CSUT の S 表について,. 前述したように,Konijn(1995)は,V 表と. 結合生産がある製造業には,それぞれの産業内. U 表を矩形化して一般逆行列を利用した,負の. 部で主産物と副産物を生産する事業所が存在す. 投入係数を消去するのに有効な手法を提示し. る.主産物も副産物も,ある事業所のアクティ. 12). た .し か し,中国 IOT の 商品 の 投入構造 に. ビティで産出されたものであり,副産物に関わ. 関連する情報が利用できないため,小論では. る生産活動を行っている事業所も一つの独立し. Konijn(1995)の考え方を参考にして,独自の. た事業所と仮定する.S 表は次のように修正す. 適用を試みた.. る.すなわち,副産物の産出がない産業をその. 小論では,すべての事業所は 1 種類の生産活. まま残し,副産物の産出がある産業を対角化し. 動のみを持たなければならないと仮定してい. て行方向へ拡張して矩形化した行列は,S' で表. る.供給表(S 表)は貨幣単位で評価している. 記する.. ため,ある産業は副次的生産活動を行っても,. 次に,小論では,Konijn(1995)で示される.
(9) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦). (459). 43. ア ク ティビ ティ別 の 商品産出行列 で あ る P 行. 型のうえ,等質性も高いため,CIOT2012 の投入. 列は,アクティビティ別の商品の由来と使途を. 係数に最も近い 2011 年の日本の産業連関表を基. 表す行列に新しい定義を追加する.この P 行. に,中国の総産出と輸出の差額を行合計の収束. 列を用いて比例的産出係数行列を導出する.比. 条件とし,総投入と輸入の差額を列合計の収束. 例的産出係数とは,P の対角線の要素が自産業. 条件として RAS 法により P 行列を推計した13).. からの投入を表し,非対角線の要素は他産業か らの投入を意味している.主対角線の各要素を. 5.事業所別供給表の推計結果. それぞれの列の分母として各列の投入を単位化. 5―1 事業所別の供給表. する.改めてできた P 行列の各要素は,該当. 農業とサービス業の結合生産は存在しないた. 産業の 1 単位の財生産に必要とされる財の需要. め,新たに推計したアクティビティ・ベースの. 量を表している.言い換えると,ある産業の一. 供給表 S* は,副産物がある産業に限り生産額. つ事業所における 1 単位の財生産を行うことに. は変化する(表 5).. より,他産業への需要が生じる.その生じた各. ③の副産物率は S の副産物の総産出に対する. 財の需要量が比例的産出係数行列であると把握. 割合である.④列は S* の産業別の総産出で,⑤. できる.また,この係数によって,1 単位の主. 列は S* と S における各産業の差額であり,事業. 産物に伴う副産物の需要量も明らかにすること. 所を基にした産業分類と企業を基にした産業分. ができる.さらに,この係数により,生産技術. 類の産出高の差異である.正の値は,事業所ベー. 的に生産物が分離できない結合生産物が主産物. スの商品産出量が企業ベースの商品産出量を上. に占める割合を明らかにでき,副産物が産業の. 回ることを意味している.他方,負の値は事業所. 総産出高に占める割合を明確化できる.P 行列. ベースの商品産出量が下回る.すなわち,事業所. は S 表と同様に,副産物の産出がない産業をそ. ベースへ転換した際の副産物の純生産高を表し. のまま残し,副産物の産出がある産業を対角化. ている.. して,列方向へ拡張して矩形化する.この矩形. また,⑥は S* における各産業の産出高の総. 化した行列 P は P' で表記する.. 産出から見た変化分である.さらに,⑦は S の. そして,すべての副産物を矩形にした供給. 副産物率と S* の変動率の差である.両者の差. 表 S' と,比例する産出関係を表す P' を用いて,. が小さければ小さいほど,S の副産物は元の産. 以下のように表される.. 業へ戻った割合が高いことを意味している.例 えば,飲料食品では値は 0.05% であり,副産物. (18) (18) 𝑆𝑆 = 𝑃𝑃 𝑆𝑆 ∗. ′ ′. の 99.95% は元の産業に戻ってきたことを意味 している.化学製品,一次金属産業では,値が. 副産物がこれらの事業所の主製品である産業. 大きい原因は結合生産などの技術的に分離でき. に割り当てた新しい供給表が推計できる.この. ないためと考えられる.. * S はアクティビティ別あるいは事業所別の商. 推計されたアクティビティ・ベースの供給表. 品産出表になりうる.各マトリックスの定義及. * S の総産出は S の値より 36,162 億元過少であ. び推計のフローは次の図 3 を示す.. る.その原因は,以下の 2 点にあると考えられ. P 行列の定義から考えれば,P 行列を作成する. る.第 1 に,生産技術での差異が挙げられる.. ときには商品の生産と使用の関係を表す物量表. CSUT は中国 IOT の生産技術構造に基づいて. の利用が望まれるが,中国の物量表が不明のた. 作成されたものであるが,S* の導出に用いた. め,日本の物量表を金額表より推計したため,直. 行列 P は日本の生産技術構造に基づいている. 接的に利用できない.日本の産業連関表は商品. ため,S 表の産業別生産高と総産出とが異なる.
(10) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦). 図表. 44. 図 3. (460). CSUTのS表 S 農 農 業 鉱 業 製 造 業. 業 鉱 89 0 0 0 89. サービス業. 合. 計. アクティビティ別使用表及び投入係数の試算例. 横浜国際社会科学研究 第 24 巻第 4 号(2020 年 2 月). 業 製 造 業 サービス業 合 0 0 0 55 3 0 4 1032 0 0 0 432 59 1036 432. 行方向へ拡張したS表 S' 農 S' 農業 鉱 業 ( 鉱 業 ) 鉱 業 (製造業) 製 造 業 ( 鉱 業 ) 製 造 業 (製造業) サービス業. 業 鉱 89 0 0 0 0 0. アクティビティ供給表 S* 農 業 鉱 農 業 89 鉱 業 0 製 造 業 0 サービス業 0 合 計 89. 業 製 造 業 サービス業 合 0 0 0 59 0 0 0 1033 0 0 0 432 59 1033 432. 比例的生産係数行列 P 農 業 鉱 業 製 造 業 サービス業 農 業 1.0000 0.0002 0.0290 0.0029 鉱 業 0.0000 1.0000 0.8941 0.0000 製 造 業 0.3796 0.3019 1.0000 0.1266 サービス業 0.2703 0.7200 0.2420 1.0000. 計 89 58 1036 432 1616. 列方向へ拡張したP 業 製 造 業 サービス 業 0 0 0 55 0 0 0 3 0 4 0 0 0 1032 0 0 0 432. P' P' 農 業 鉱 業 製 造 業 サービス業. 使用表 U 農 農 業 鉱 業 製 造 業. 計 89 59 1033 432 1613. サービス業. 付 加 価値 合計. 商品技術仮定により投入係数の導出 産業別商品産出係数 C 農 業 鉱 業 製 造 業 サービス業 農 業 1.0000 0.0019 0.0000 0.0000 鉱 業 0.0000 0.9981 0.0000 0.0000 製 造 業 0.0000 0.0000 1.0000 0.0000 サービス業 0.0000 0.0000 0.0000 1.0000. C- 1 農 業 鉱 業 製 造 業 サービス業. 農. 鉱業 (鉱業). 農業 1 0 0 0. 業 鉱 13 0 20 4 52 89. 0 1 0 0. 鉱業 (製造業) 0.0002 0 0.3019 0. 製造業 製造業 サービス業 (鉱業) (製造業) 0.0290 0 0 0.8941 0 0 0 1 0 0 0 1. 業 製 造 業 サービス業 最 終 需要 合 0 51 5 21 8 73 0 -26 17 583 89 327 7 114 105 201 25 214 232 57 1036 432. 計 89 56 1036 432 1613. 産業別商品投入係数 B 農 業 鉱 業 製 造 業 サービス業 農 業 0.1420 0.0007 0.0491 0.0116 鉱 業 0.0001 0.1400 0.0709 0.0005 製 造 業 0.2252 0.2993 0.5633 0.2062 サービス業 0.0465 0.1201 0.1104 0.2441 Ac=BC-1 AC 農 業 鉱 業 製 造 業 サービス業 農 業 0.1420 0.0004 0.0491 0.0116 鉱 業 0.0001 0.1403 0.0709 0.0005 製 造 業 0.2252 0.2995 0.5633 0.2062 サービス業 0.0465 0.1202 0.1104 0.2441. 業 鉱 業 製 造 業 サービス業 1.0000 -0.0019 0.0000 0.0000 0.0000 1.0019 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 1.0000 0.0000 0.0000 0.0000 0.0000 1.0000. 出所:筆者作成.. 出所:筆者作成.. 図 3 アクティビティ別使用表及び投入係数の試算例. ことは当然と思われる.第 2 に,異質性による. 商品技術仮定 の 方 が 優 れ て い る が,30% 以内. 誤差である.部門統合の際にも,P 行列を推計. の乖離率でみれば,産業技術仮定の方が僅かに. する時にも,結合生産が存在する石炭・石油製. 優れていることが分かる.また,70% 以上の. 品産業,自動車と船のように全く異なる投入構. 乖離率をみるとほぼ同様であるが,両端の倍以. 造が統合された輸送機械などの産業には投入構. 上の乖離率をみれば,産業技術仮定の方が過少. 造の異質性が S* の精度にも影響を与えると考. になっている.さらに,製造業に注目すると,. えられる.. 木材・木製品以外の産業は商品技術仮定で計算 した投入係数の乖離率がより小さい.総じて,. 5―2 商品技術仮定における比較. アクティビティ・ベースの産業分類を基に推計. まず,商品技術仮定に基づいて,3─3 節の (2). した投入係数の方が元の投入係数に近いことが. *. と同様の手法で S と S により推計した投入係. 明らかになった.. 数を比較する(図 4) .. 図 5 に示すように,STPE, MAD,Theil’s U2,. 図 4 に よ る と,20% 以内 の 乖離率 に つ い て. RMSE 平方根 と いった 指標 で み た 乖離度合 い. 4.
(11) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦). 図表. 表 5. (単位:100 万元). 供給表S*(事業所). 副産物率 の比較. 総産出. 副産物. 副産物率. 総産出. 産出差額. 変動率. ①. ②. ③=②/ ①*100. ④. ⑤=④-①. ⑥=⑤/ ①*100. ⑦= ③-|⑥|. 業 業. 5,891,567. 388,313. 6.59. 6,148,332. 256,765. 4.36. 2.23. 飲. 料. 食. 品. 9,323,140. 132,202. 1.42. 9,195,920. ▲ 127,221. ▲ 1.36. 0.05. 繊. 維. 製. 品. 6,681,380. 179,279. 2.68. 6,508,979. ▲ 172,401. ▲ 2.58. 0.10. 鉱. 木 材 ・ 木 製 品. 2,004,823. 118,242. 5.90. 1,894,343. ▲ 110,481. ▲ 5.51. 0.39. パ ル プ ・ 紙 製 品. 1,835,238. 95,810. 5.22. 1,744,116. ▲ 91,122. ▲ 4.97. 0.26. 石 油 ・ 石 炭 製 品. 11.71. 4,385,720. 4,872,995. 570,623. 品 11,353,598. 7,051,226. 窯 業 ・ 土 石 製 品. 4,481,287. 115,272. 一. 次. 金. 属. 9,740,603. 金. 属. 製. 品. 3,318,672. 情 報 ・ 通 信 機 器. 化. 学. 製. 62.11 10,922,564. ▲ 487,275 ▲ 10.00. 1.71. ▲ 431,035. ▲ 3.80. 58.31. ▲ 108,639. ▲ 2.42. 0.15. ▲ 15,191. 2.57. 4,372,648. 619,042. 6.36. 9,725,412. ▲ 0.16. 6.20. 545,120. 16.43. 2,846,583. ▲ 472,089 ▲ 14.23. 2.20. 8,414,018. 445,245. 5.29. 8,084,060. ▲ 329,958. ▲ 3.92. 1.37. 電子部品・電気 機械. 5,524,090. 479,358. 8.68. 5,097,065. ▲ 427,025. ▲ 7.73. 0.95. 機. 械. 設. 備. 6,194,701. 522,482. 8.43. 5,756,798. ▲ 437,903. ▲ 7.07. 1.37. 運. 輸. 機. 械. 8,310,998. 505,514. 6.08. 7,824,693. ▲ 486,305. ▲ 5.85. 0.23. そ の 他 の 製 造 業. 912,256. 60,505. 6.63. 852,918. ▲ 59,337. ▲ 6.50. 0.13. 電力・ガス・熱 供給 水 廃. 棄. 物. 処. 4,903,290. 120,574. 2.46. 4,811,874. ▲ 91,416. ▲ 1.86. 0.59. 道. 167,453. 14,290. 8.53. 153,210. ▲ 14,243. ▲ 8.51. 0.03. 理. 197,945. 11,406. 5.76. 186,591. ▲ 11,354. ▲ 5.74. 0.03. 12.72 90,511,826 ▲ 3,616,230. ▲ 3.84. 計 94,128,056 11,974,503. 合. 45. 表 5 産業別の供給表と事業所別の供給表の比較 産業別の供給表と事業所別の供給表の比較(単位:100 万元) 供給表S(商品). 産. (461). 出所:筆者作成. 出所:筆者作成.. 度数(個) 図 4 事業所別 SUTs と CIOT2012 投入係数との乖離率の度数分布 120 100. 80 60. 度数(個) 120 100. 80 60. 20. 40. 0. 20. WIOD の中国SUT. WIODの中国SUT 出所:筆者作成.. 事業所ベースのSUT(商品技術) 事業所ベースのSUT(商品技術). ~. 乖離率(%). 事業所ベースのSUT(産業技術) 乖離率(%) 事業所ベースのSUT(産業技術). 図 4 事業所別 SUTs と CIOT2012 投入係数との乖離率の度数分布 出所:筆者作成.. 5. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. ~. 0. ~. ~. ~. 40.
(12) 図表 46. SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦) (462). 図 5. 横浜国際社会科学研究 第 24 巻第 4 号(2020 年 2 月). 事業所別 SUTS の投入係数と CIOT2012 の投入係数との乖離度合い. 1.00 0.98 0.96. 0.94 0.92 0.90. 標準誤差率 WIODの中国SUT. 平均絶対差. 事業所ベースのSUT(商品技術). 注:元の WIOD の SUT の各指標を 1 に基準化. 注:元の WIOD の SUT の各指標を 出所:筆者作成.. 平均平方誤差. Theil'S U2. 事業所ベースのSUT(産業技術). 1 に基準化.. 出所:筆者作成.. 図 5 事業所別 SUTS の投入係数と CIOT2012 の投入係数との乖離度合い. については商品技術仮定の方が元の投入係数 に近 い.僅 か な が ら,商品技術仮定を用いて. 6.おわりに. SUTs により推計された商品型 SIOT の投入構. 小論では,比例的産出係数を用いて,WIOD. 造はより現実的であるといえる.. の 中国 CSUT の 産業分類 を,ア ク ティビ ティ. また図 6 では STPE,Theil’s U2,MAPE の業種. を基にした事業所分類へ転換することにより,. 別の乖離度合いを示している.STEP と Theil’s U2. 各産業の副産物をそれぞれの主産物と定義さ. 指標では,パルプ・紙・紙製品,石油・石炭製. れた産業へ割り当てた.このアクティビティ・. 品,輸送機械以外の産業は商品技術仮定の推計. ベースの供給表を用いた際に,商品技術仮定に. 結果が元の投入係数に近い.MAPE 指標では. より非負の投入係数が導出され,より安定的で. 産業技術仮定の推計結果が元の投入係数に近い. あることを検討した.今回の結果を要約すると,. が,両仮定の推計結果に大きな差異はないこと. 以下のようである.. も窺われる.. まず,商品技術仮定により導出した投入係数. 以上によれば,産業分類の供給表をアクティ. について,鉱業と窯業・土石製品以外のすべて. ビティ・ベースの供給表に転換することは,商. の結合生産がある産業では負の投入が出てお. 品技術仮定の負の投入係数問題を解決する 1 つ. り,他産業に与える影響が大きい産業の商品に. の方法といえる.両仮定により導出された投入. 集中していることが特徴的である.. 係数については,元の投入係数との乖離度合い. 次に,小論で推計したアクティビティ・ベー. を,STPE,MAD,Theil’s U2,RMSE 平方根な. スの供給表が元の供給表との産出高の比較によ. どの指標で見てみると,商品技術仮定の方がよ. り,化学製品,金属製品産業と電力・ガス・熱. り現実的であるといえる.. 供給産業以外の産業は,主産物以外の生産は元.
(13) SNA SNA産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦) 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦) (463) SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦) 図 の投入係数との乖離度合い(業種別) 図 66 事業所別 事業所別 SUT SUT の投入係数と の投入係数と CIOT2012 CIOT2012 の投入係数との乖離度合い(業種別) 図 6 事業所別 SUT の投入係数と CIOT2012 の投入係数との乖離度合い(業種別). 図表 図表 図表. (指標値) (指標値) (指標値) 1.6 1.6 1.6 1.4 1.4 1.4 1.2 1.2 1.2 1.0 1.0 1.0 0.8 0.8 0.8 0.6 0.6 0.6 0.4 0.4 0.4 0.2 0.2 0.2 0.0 0.0 0.0 03 04 04 03 03 04. 標準誤差率(STEP) 標準誤差率(STEP) 標準誤差率(STEP). 05 05 05. WIODの中国SUT WIODの中国SUT WIODの中国SUT. (指標値) (指標値) (指標値) 2.0 2.0 2.0 1.8 1.8 1.8 1.6 1.6 1.6 1.4 1.4 1.4 1.2 1.2 1.2 1.0 1.0 1.0 0.8 0.8 0.8 0.6 0.6 0.6 0.4 0.4 0.4 0.2 0.2 0.2 0.0 0.0 0.0 03 04 03 03 04 04. 06 06 06. 07 07 07. 08 08. 09 09. 10 10. 11 11. 事業所ベースのSUT(商品技術) 事業所ベースのSUT(商品技術) 事業所ベースのSUT(商品技術). 12 12 12. 13 13 13. 14 14 14. 15 15 15. 16 16 16. 17 17 17. 事業所ベースのSUT(産業技術) 事業所ベースのSUT(産業技術) 事業所ベースのSUT(産業技術). Theil'S Theil'SU2 U2 Theil'S U2. 05 05 05. WIODの中国SUT WIODの中国SUT WIODの中国SUT. 06 06 06. 07 07 07. 08 08 08. 09 09 09. 10 10 10. 11 11 11. 事業所ベースのSUT(商品技術) 事業所ベースのSUT(商品技術) 事業所ベースのSUT(商品技術). 12 12 12. 13 13 13. 14 14 14. 15 15 15. 16 16 16. 17 17 17. 事業所ベースのSUT(産業技術) 事業所ベースのSUT(産業技術) 事業所ベースのSUT(産業技術). (指標値) (指標値) (指標値) 1.2 1.2 1.2. 平均絶対誤差率(MAPE) 平均絶対誤差率(MAPE) 平均絶対誤差率(MAPE). 1.0 1.0 1.0. 0.8 0.8 0.8 0.6 0.6 0.6 0.4 0.4 0.4. 0.2 0.2 0.2 0.0 0.0 0.0. 03 03 03. 04 04 04. 05 05 05. WIODの中国SUT WIODの中国SUT WIODの中国SUT. 06 06 06. 07 07 07. 08 08. 09 09. 10 10. 11 11. 事業所ベースのSUT(商品技術) 事業所ベースのSUT(商品技術) 事業所ベースのSUT(商品技術). 注:元の WIODSUT の各指標を 1 に基準化.. 12 12 12. 13 13 13. 14 14 14. 15 15 15. 16 16 16. 17 17 17. 事業所ベースのSUT(産業技術) 事業所ベースのSUT(産業技術) 事業所ベースのSUT(産業技術). 注:元の WIODSUT の各指標を 1 に基準化. に基準化. 注:元の WIODSUT の各指標を 1 に基準化. 注:元の WIODSUT の各指標を 1 出所:筆者作成. 出所:筆者作成. 出所:筆者作成. 出所:筆者作成. 7 7. 7 図 6 事業所別 SUT の投入係数と CIOT2012 の投入係数との乖離度合い(業種別). 47.
(14) 48. (464). 横浜国際社会科学研究 第 24 巻第 4 号(2020 年 2 月). の産業へ戻った.ここであげた三つの産業は, 技術面で生産が分離できないことなどが理由と 考えられるが,別稿の課題としたい. 最後に,今後の課題として,屑と結合生産物 の処理,アクティビティ・ベースの供給表の投 入係数 と 混合技術仮定 と の 比較,さ ら に ア ク ティビティ・ベースの使用表の推計などがあげ られる. 参考文献 日本語参考文献 王在喆・斎舒暢(2008)「中国 の 産業連関表作成 について」『立正大学経済学季報』第 58 巻第 2 号,pp. 49─74. 王在喆(2010)「中国における産業連関表作成の ための投入産出調査」『立正大学経済学季報』 第 59 巻第 4 号,pp. 25─43. 大森審士(2012) 「 SNA 産業連関表と技術仮定に つ い て」『季刊国民経済計算』第 148 巻 , pp. 101─108. 岡本信広(2000)「中国 の 産業連関分析─資料 と 研究状況─」『ア ジ ア 経済』第 41 巻第 1 号 , pp. 67─75. 岡本信広(2012)「中国 の 産業連関分析─特徴 と 応用─」『産業連関』第 59 巻第 4 号,pp. 23─ 35. 櫻本健(2012) 「日本の国民経済計算体系における 供給使用表年次表に関する研究」 『New ESRI Working Paper 』第 26 号. 清水正彦・宮川幸三(2008)「日本 の 産業連関表 について─基本表と供給・使用表の関係─」 『産業連関』第 16 巻第 3 号 , pp. 41─56. 福井幸男(1987) 『産業連関構造の研究─生産技術 とハイアラーキ』啓文社. 二上唯夫(2000) 「SNA 産業連関表の作成と利用」 『産業連関』第 9 巻第 4 号,pp. 18─26. 細江宣裕(2013) 「産業連関表の推定誤差と応用一般 均衡分析における予測誤差」 『GRIPS Discussion Papers(13~16) 』 . 中国語参考文献 国家統計局国民経済核算司編(2015)『 2012 年中 国投入産出表』. 国家統計局国民経済核算司編(2009)『中国 2007 年投入産出表編制方法』. 李宝瑜(1994)『国民経済核算与分析中』中国統 計出版社. 張紅霞(2002) 「投入産出表中処理副産品的新方法」 『中国管理科学』第 10 巻第 6 期,pp. 72─75.. 張靖(2013)『中国投入産出核算矩陣的編制与応 用研究』山西財経大学. 英語参考文献 Almon,C.(2000),“Product-to-product tables via product-technology with no negative flows”, Economic Systems Research, 12(1) , pp. 27─43. Eurostat(2008),Eurostat Manual of Supply, Use and Input-Output Tables. UN, et al.(2009) , System of National Accounts 2008. Ja l i l i , A . R . ( 2 0 0 0 ) “E v a l u a t i n g R e l a t i v e Performances of Four Non-Survey Techniques of Updating Input-Output Coefficients,” Economics of Planning 33, 221─237. Konijn, P. and A. E. Steenge, A. (1995), “Compilation of Input-Output Data from the National Accounts”,Economic Systems (7) ,31─46. Research, Randall W.J.and Alan T.M. (2003) , “Alternate Input-Output Matrix Updating Formulations”, ,115─134. Economic Systems Research(16) Smith, N. and McDonald, G.(2011) ,“Estimation of Symmetric Input-Output Tables: An Extension to Bohlin and Widell”,Economic , pp. 49─72. Systems Research, 23(1) UN(1999), Handbook of Input-Output table Compilation and analysis,Studies in Methods, New York. 注 1)小論では資料の題名以外に, 「投入産出分析」 を「産業連関分析」 , 「投入産出表」を「産業連 関表」と用語を統一した. 2)岡本(2012)p. 25 を参照. 3)ここで中国 IOT の作成については,以下の三 つの問題点を挙げておきたい.第 1 に,産業連 関表を作成するのに必要不可欠な「投入産出調 査」については,農業が調査対象となっていな いことが一つの問題点である.第 2 に,「投入 産出調査」のカバレッジである.すなわち,特 に中堅企業と規模以下の企業が多いサービス業 を 2% の比率で行った「重点調査」は,中小企 業の投入構造を把握できるかが疑問視される. 第 3 に,投入係数の作成方法である.大企業で は事業所と同じように扱える「車間」の投入構 造を用いており,製造業の中堅企業は産業技術 仮定を用いて投入構造を推計している.さらに 中小企業では,企業の投入構造を利用して,産 業全体の投入係数を決定する方式で計算された 投入係数は,精度が高いとは言い難いであろ う. 詳細は, 国家統計局国民経済核算司編 (2009).
(15) STEP = ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 |/ ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗 𝑎𝑎 ,. ,. STEP = ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 |/ ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗 𝑎𝑎0 , STEP 1= ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 |/ ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗 𝑎𝑎0 ,. ,. 0 MAD = 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗|𝑎𝑎 , − 𝑎𝑎 | ,𝑈𝑈2 =, √∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 )2 /√∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎0 )2 , 1 0 0 )2 / 0 )2 , , , − 𝑎𝑎 ,𝑈𝑈 = − 𝑎𝑎 (𝑎𝑎 (𝑎𝑎 ∑ |𝑎𝑎 | ∑ √∑𝑖𝑖,𝑗𝑗 √ 𝑖𝑖,𝑗𝑗 MAD = 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 2 STEP = ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗, |𝑎𝑎 − 𝑎𝑎00 |/ ∑ 𝑎𝑎,0 , 1 0 0 )2 / 2 , 𝑖𝑖 𝑗𝑗 − 𝑎𝑎 ,𝑈𝑈 = − 𝑎𝑎 ) (𝑎𝑎 (𝑎𝑎 ∑ |𝑎𝑎 | √∑ √∑ MAD = 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 1 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 2 0 0 0 0 2 0 2 STEP = ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 |/ ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗 𝑎𝑎 , √∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 MAD = 1𝑖𝑖∙𝑗𝑗 ∑0𝑖𝑖,𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 0| ,𝑈𝑈 2 = (465) 49) /√∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 ) , SNA 産業連関表における投入係数の導出(柳懿秦) RMSE ∑ (𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 )2 , √0 𝑖𝑖, STEPSTEP = ∑𝑖𝑖= 𝑎𝑎0− ∑− |/ 𝑎𝑎 ∑0𝑖𝑖=|/ 𝑗𝑗|𝑎𝑎 𝑖𝑖 𝑗𝑗|𝑎𝑎 𝑗𝑗 𝑎𝑎∑𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑗𝑗 𝑎𝑎𝑖𝑖,𝑗𝑗, 1 RMSE = √ ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 )2 , 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 1 STEP = ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 |/ ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗 𝑎𝑎0 , 1 0 RMSE = ,√ ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 )2 , , MAD = 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 | ,𝑈𝑈2 = √ 1 𝑎𝑎, 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 を参照されたい. 1 RMSE = , −, 𝑎𝑎0 )2, ∑ 1 平均絶対誤差率 平方根 √ 𝑖𝑖,𝑗𝑗 (𝑎𝑎 , 0 0 2 0 2 − 1 MAPE = ∑ | | 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 , , , 4)「投入産出調査」においては,大企業を調査対 MAD = 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 |1,𝑈𝑈2 =𝑎𝑎 √∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 ) /√∑𝑖𝑖,𝑗𝑗1(𝑎𝑎 )1 , 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑎𝑎0 01 , 0 𝑎𝑎 0− 2 𝑎𝑎 0 )2 / (𝑎𝑎 0 )2(𝑎𝑎 0 )2 , MAPE = ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗 | 0 − 1| − 𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 ,𝑈𝑈 ,𝑈𝑈 = = − 𝑎𝑎 / , ) (𝑎𝑎 (𝑎𝑎 ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗𝑖𝑖∙𝑗𝑗 |𝑎𝑎 ∑ |𝑎𝑎 | | ∑ ∑ √∑ √∑ √ √ , , 象とした「全数調査」により,その企業の主製 MADMAD = 𝑖𝑖∙𝑗𝑗= 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 2 2 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑎𝑎 MAPE = ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗 | 01− 1|によって中国国家統計局が 𝑎𝑎 1 1 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑎𝑎 0 − 10|)2 ,RMSE = √ ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 )2 , 品の投入構造を明らかにできる.また製造業の /√∑ (𝑎𝑎 − 𝑎𝑎=0 )𝑖𝑖∙𝑗𝑗2 ∑ 𝑖𝑖,𝑗𝑗 |𝑎𝑎𝑖𝑖,𝑗𝑗 MAD = 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 | ,𝑈𝑈2 = √∑𝑖𝑖,𝑗𝑗MAPE 0 (𝑎𝑎 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 1 𝑎𝑎0 からの乖離 公表した産業連関表の投入係数 0 2 中堅企業や中小企業,サービス業や建設業の重 RMSE = √ ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 ) , 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 1 を計算する.ただし, 1 𝑎𝑎0 𝑎𝑎 は小論で計算した投 点企業を対象とした「重点調査」により,企業 𝑎𝑎0 𝑎𝑎 RMSE RMSE = √ =∑ −(𝑎𝑎 𝑎𝑎0− 𝑎𝑎0 )2 , )2 , √𝑖𝑖,𝑗𝑗𝑖𝑖∙𝑗𝑗(𝑎𝑎∑𝑖𝑖,𝑗𝑗 1 𝑎𝑎 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 入係数である.詳細は細江(2013) 𝑎𝑎0,Randall& 1 MAPE = ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗 | 0 − 1| 全体の投入構造を明らかにできる.ここで,主 0 2 𝑃𝑃 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑎𝑎 RMSE = √ ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 ) , 1 𝑎𝑎 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 Alan(2003)を参考. 製品とは,ある産業部門に分類される鉱工業企 MAPE = ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗 | 0 − 1| 𝑃𝑃 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑎𝑎 1 1Konijn(1995)は,V 𝑎𝑎 𝑎𝑎 表と U 表を矩形化して 𝑃𝑃 業が生産した,当該産業部門に分類されるすべ MAPE MAPE = 12) = ∑ |∑ −| 1| − 1𝑉𝑉̃| = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑃𝑃 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑎𝑎0𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑎𝑎0 1 𝑎𝑎 一般逆行列を利用して,商品分類からアクティ ての最終製品を意味する.つまり,この主製品 𝑎𝑎0 ̃ ̃ − 1 MAPE = ∑ | | 𝑉𝑉 = 𝑃𝑃𝑃𝑃 ̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑉𝑉 = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑈𝑈 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑎𝑎0 ビ ティ分類 へ 変換 す る 同時 に,負 の 投入係数 0 ̃ は,1 つの生産物の概念ではなく,企業が所属 𝑎𝑎 𝑉𝑉 = 𝑃𝑃𝑃𝑃 ̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 ̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑎𝑎 𝑈𝑈 𝑈𝑈 を消去する手法を詳細に述べている.具体的 する産業部門に分類することができる複数の最 ̃ 𝑎𝑎=0 𝑃𝑃𝑃𝑃𝑎𝑎0 𝑈𝑈 𝑎𝑎 𝑎𝑎 な 手法 は,ア ク ティビ ティ別 の 商品産出行列 終生産物の集合である. 0 𝑎𝑎 𝑎𝑎 𝑃𝑃 を追加する.実際,1 つの活動によって複数 5)直接分解法とは,産業連関表を作成するため 𝑉𝑉̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑃𝑃 は正 の商品が生産される可能性があるため, に行った諸調査により得られた観測値から直接 ̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 , 𝑉𝑉̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 方行列であると限らない. 𝑃𝑃 を使って 𝑈𝑈 A 表を推計するというもので,日本と中国の ̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 を介して「産業×商品」SUT から「産 𝑉𝑉̃ = 𝑉𝑉 𝑃𝑃𝑃𝑃 ̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 産業連関表の推計方法が該当する. 𝑈𝑈 業×アクティビティ」SUT に矩形化し,さら ̃ ̃ ̃ 6)詳細に関しては王・斎(2008),王(2010)を 𝑉𝑉 = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑈𝑈 = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑈𝑈 = 𝑃𝑃𝑃𝑃 に,もし外部から投入構造の情報があれば,矩 参照. ̃ 𝑈𝑈 = 𝑃𝑃𝑃𝑃 形化した SUT を正方行列に書き換えることが 7)事業所(Eestablishment)とは,1 つ生産活動 できる.この後,商品技術仮定を用いれば,導 (Activity)の行なわれる場所的単位であり,そ 出された投入係数は負の値がなく,SUT に追 の主な生産活動によって,当該事業所をいずれ 加 さ れ た 外部情報 も,産業連関表 の 投入係数 かの産業に格付けする. に何も影響されずに自然に消滅する.詳細は, 8)一般 に 商品技術仮定 の ほ か,産業技術仮定, Konijn(1995)の第 5 章を参照されたい. 固定された産業販売構造仮定と固定された商品 13)日本の産業連関表では,内生部門の産業分類 販売構造仮定の 4 種類の仮定がある. は 財貨・サービ ス を 生産 す る 事業所単位 に よ 9)混合技術仮定については,詳細は福井(1987) り,同一事業所内で二つ以上の生産活動を行っ p. 20 を参照. , , ている場合には, それぞれの生産活動を分けて, 10)小論では,S 表に対角線にある生産物は主産 , 0 000 0𝑎𝑎 0 アクティビティによって分類されている. STEP = − 𝑎𝑎 , ∑ |𝑎𝑎 |/ ∑ STEP = − 𝑎𝑎 , 𝑎𝑎 ∑ |𝑎𝑎 |/ ∑ 物とし,対角線以外の生産物は,全て副産物と STEP = ∑𝑖𝑖𝑖𝑖𝑗𝑗𝑖𝑖𝑗𝑗𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 |/ ∑𝑖𝑖𝑖𝑖𝑗𝑗𝑗𝑗𝑖𝑖 𝑗𝑗𝑎𝑎 ,. P = ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 |/ ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗する. 𝑎𝑎0 , 0 0 , 11)これらの指標はそれぞれ,標準誤差率 STEP STEP = =∑ − 𝑎𝑎𝑎𝑎0|/ , 𝑎𝑎0, 𝑖𝑖𝑖𝑖, 𝑗𝑗𝑗𝑗 𝑎𝑎 ∑𝑖𝑖𝑖𝑖𝑗𝑗𝑗𝑗|𝑎𝑎 |𝑎𝑎 − |/∑ ∑ , ,, , ,, , , [リュウ イシン 横浜国立大学大学院国際社会科 1 1 00 0 1 00)2 00)22 0 0, 0 2 0 2 2 − 𝑎𝑎 ,𝑈𝑈 = − 𝑎𝑎 / , (𝑎𝑎 (𝑎𝑎 ∑ |𝑎𝑎 | STEP = ∑𝑖𝑖 𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 |/ ∑𝑖𝑖, √∑ ,𝑈𝑈 /√∑ ) , (𝑎𝑎−−𝑎𝑎 𝑎𝑎) )/√∑ ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗 |𝑎𝑎−−𝑎𝑎𝑎𝑎 | |,𝑈𝑈 平均絶対差MAD √∑ 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 22 2== , ) (𝑎𝑎 (𝑎𝑎 ∑ 𝑗𝑗 𝑎𝑎 , MAD= = 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 (𝑎𝑎 𝑖𝑖,𝑗𝑗|𝑎𝑎 √∑ √∑ MAD = 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 学府博士課程後期] 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 , , 1 0 , , ,, U22 = √∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 )2 /√∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎0 )2 , = 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 | ,𝑈𝑈 平均平方誤差の 11 , 0 00)22 / 00)22, , − 𝑎𝑎 = − 𝑎𝑎 (𝑎𝑎 (𝑎𝑎 |𝑎𝑎 ,0 2 ∑ ,𝑎𝑎 0||,𝑈𝑈 √∑ √∑ 111 MAD = − ,𝑈𝑈 = − 𝑎𝑎 / , 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 2 ) ) (𝑎𝑎 (𝑎𝑎 ∑ |𝑎𝑎 √∑ √∑ MAD = )0𝑖𝑖∙𝑗𝑗2), 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 2 2, RMSE 1 𝑖𝑖,𝑗𝑗 (𝑎𝑎 RMSE= RMSE ==√ ∑ , −−𝑎𝑎𝑎𝑎𝑎𝑎0)𝑖𝑖∙𝑗𝑗 (𝑎𝑎− (𝑎𝑎 ∑∑ MAD =. 1. E = √ ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑖𝑖∙𝑗𝑗. E=. 1. √𝑖𝑖∙𝑗𝑗 2𝑖𝑖,𝑗𝑗 , (𝑎𝑎 ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗|𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 | ,𝑈𝑈2 = √∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 )2 /√∑√ 𝑖𝑖∙𝑗𝑗0 )𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗𝑖𝑖∙𝑗𝑗. 𝑎𝑎0 )2 ,. 1. 𝑎𝑎. MAPE =. 1. 𝑖𝑖∙𝑗𝑗. 𝑖𝑖∙𝑗𝑗. 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑖𝑖∙𝑗𝑗. 1. ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗 |𝑎𝑎0 − 1|. 𝑉𝑉̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 ̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑈𝑈. 𝑎𝑎. 0 𝑎𝑎. 1 𝑎𝑎𝑎𝑎0 𝑎𝑎0 − 1| MAPE MAPE = = 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 ∑ ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 ||𝑎𝑎 𝑎𝑎00 − 1|. 𝑎𝑎. 𝑎𝑎0. 𝑎𝑎. 1 1 MAPE ||𝑎𝑎|𝑎𝑎00𝑎𝑎− 𝑖𝑖,𝑗𝑗 −−1= 1|1| 1 ∑ MAPE ==𝑖𝑖∙𝑗𝑗1∑ ∑∑ MAPE= RMSE (𝑎𝑎 − 𝑎𝑎00)22, 𝑖𝑖,𝑗𝑗 RMSE 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑎𝑎 0 =|√ √ ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 (𝑎𝑎 − 𝑎𝑎 ) ,. 1. RMSE = √ ∑𝑖𝑖,𝑗𝑗(𝑎𝑎 − 𝑎𝑎0 )2 , 𝑖𝑖∙𝑗𝑗. ∑ | − 1| 𝑖𝑖∙𝑗𝑗 𝑖𝑖,𝑗𝑗 𝑎𝑎0. 𝑉𝑉̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 ̃ = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑈𝑈. 𝑖𝑖∙𝑗𝑗. ,,. 𝑎𝑎0. 𝑃𝑃. 𝑎𝑎. 𝑉𝑉̃𝑉𝑉̃̃= 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑉𝑉==𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑃𝑃𝑃𝑃 ̃𝑈𝑈 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑈𝑈 ̃̃= = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑈𝑈 = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑃𝑃. 𝑖𝑖∙𝑗𝑗. 𝑎𝑎. 𝑎𝑎𝑎𝑎00. 𝑎𝑎. ̃̃ = 𝑉𝑉𝑉𝑉 = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑃𝑃𝑃𝑃 ̃ ̃= 𝑈𝑈 = 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑈𝑈. 25. 𝑃𝑃𝑃𝑃 𝑃𝑃. 25. 𝑎𝑎𝑎𝑎 𝑎𝑎. 25. 𝑃𝑃𝑃𝑃. 25 25. 25. 𝑎𝑎𝑎𝑎. 25 25.
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