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ピラー型フォトニック結晶の低消費電力導波路型光デバイス

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 フォトニック結晶を用いた光制御技術は,光デバイスの 高機能化だけでなく,低消費電力化技術としても有効であ る.本稿では,特に光通信用光デバイスに適したフォト ニック結晶として正方格子ピラー型フォトニック結晶を取 り上げ,その特徴を低消費電力化の観点から議論する.ま た,実際に作製した波長フィルターや光スイッチへの応用 例を紹介し,フォトニック結晶による低消費電力化の可能 性を具体的に示したい.  フォトニック結晶は,周期的な屈折率分布を有する光学 的な媒質構造のことであり,フォトニックバンドギャッ プ,すなわち光の伝搬を許容しない特定の波長帯域を有す ることで知られている1).フォトニックバンドギャップの 代表的な応用には,その全方位的な特徴を生かした微小共 振器があるが,幅方向にだけ活用する線欠陥導波路も微小 光回路用途として注目を集めている2).最近ではそれぞれ の構造で,高 Q 値共振器による光電子強結合系や3,4),ス ローライト導波路による非線形効果増大5,6)などの研究が 興味を引いている.また,フォトニックバンドギャップ以 外にも,フォトニック結晶の特異な回折現象を利用した スーパープリズムや7),定在波モードのコヒーレント性を 生かした大面積レーザーの開発が行われるなど8),フォト ニック結晶による光制御技術は多岐にわたっている.すな わち,適切なフォトニック結晶の構造を選択し,その光学 的特徴を活用することによって新現象の発現や光デバイス の高機能化に繋げる試みは,すでに一般的な手法となった といえる.  われわれはフォトニック結晶を光デバイスの小型化・低 消費電力化の手段ととらえ,特に導波路型光デバイスに適 したフォトニック結晶として,図 1 に示すようなピラー (柱)型 正 方 格 子 フ ォ ト ニ ッ ク 結 晶 の 研 究 を 進 め て き た9,10).本稿では,低消費電力化に寄与するフォトニック 結晶の性質について議論した後,われわれの開発したピ ラー型正方格子フォトニック結晶の要素技術とその光デバ イス応用による低消費電力化の試みを紹介する. 1. フォトニック結晶による低消費電力化  フォトニック結晶による光デバイスの低消費電力化の形 態は,大きく 3 つに分けられる.第 1 にスローライト効果

低消費エネルギー社会へ向けた光技術

解 説

ピラー型フォトニック結晶の低消費電力

導波路型光デバイス

 島 正 敏

*,**

Pillar Photonic Crystal Low-Power-Consumption Optical Waveguide Devices

Masatoshi TOKUSHIMA*,**

Low-power-consumption optical waveguide devices based on square-lattice pillar photonic crystals are described. Line-defect waveguides of the pillar photonic crystals are suited to construct wide-band-operating optical devices applicable to optical telecommunication subsystems. The pillar photonic crystal waveguides allow us to utilize features of slow light, zero-radius bends and cutoffs with large stop bands, all of which contribute to suppress power consumption of optical devices. A 2×2 optical switch and a band-pass optical add/drop multiplexer filter of the pillar photonic crystals are demonstrated.

Key words: photonic crystal, waveguide, optical switch, optical filter, power consumption

(独)産業技術総合研究所ナノ電子デバイス研究センター(〒305―8569 つくば市小野川 16―13 西 7 棟) E-mail: [email protected] * *研究場所:日本電気(株)筑波研究所(〒305―8501 つくば市御幸が丘 34)

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による制御信号電力に対する高感度化,第 2 にデバイスサ イズの縮小による温度調節(以下,温調と記す)電力の低 減,第 3 に特異な光学特性を利用した新規な低電力光回路 の創出である.第 1 の理由におけるスローライトとは,特 定の媒質や導波路の中を伝搬する,群速度(エネルギー伝 搬速度)が特徴的に小さな光のことである.スローライト を用いることは,光路長をその群屈折率の倍数分だけ長く とることに相当する.光路長が長くなればその分,位相制 御部などの作用長を長くしたことと同じになるため,例え ば光スイッチなどでは制御信号電力の低減が可能である11) なお,制御信号の電力を変えなければ,実質的な作用長 の増加分をデバイス長の短縮に回すことができる.その場 合でも,次に述べる 2 番目の低消費電力化の形態に基づい て,やはり何らかの低消費電力化が可能である.  間接的ながらも低消費電力化効果が大きいのが,第 2 の,サイズ縮小による温調電力の低減である.温度無依存 化設計がなされていない限り,光デバイスには通常,波長 安定性を確保するための温調が必要である.環境の温度変 化や制御信号電力による加熱によって光デバイスの平均温 度が変動するが,これを抑制しなければ,熱光学効果に よってデバイスの動作波長がシフトしてしまう.温調には ペルチェ素子が用いられることが多いが,デバイス面積が 拡大するほど素子の消費電力が増加するため,光回路の小 型化は温調電力の低減に直結する.特にパッシブ光デバイ スの場合は,温調電力が消費電力のすべてなので,効果が 大きい.一般に,フォトニック結晶導波路の曲がりは曲率 半径がゼロの急激曲げである.急激曲げによる回路縮小の 効果を,スローライトによるデバイス長の短縮効果と組み 合わせれば,既存の光回路であっても,制御信号と温調を 合わせた電力が最小になるような回路レイアウトが可能で ある.ただし,フォトニック結晶導波路の急激曲げが無条 件に良好な透過特性を示すわけではないことには注意した い.むしろ,多くのフォトニック結晶導波路の急激曲げは 狭帯域であり,多波長を同時に扱えない.幸い,図 2 に示 すピラー型正方格子フォトニック結晶導波路の 90° 急激曲 げは,広帯域で高透過率であることが実証されている10)  フォトニック結晶が低消費電力化をもたらす第 3 の形態 は,フォトニック結晶ならではの特異な光学特性を活用す るものである.例えば,複数の微小共振器を二次元的に配 置したチャネルドロップフィルターや12),カットオフの 異なる導波モードの組み合わせによる帯域分離フィルター などである13).これらはいずれも,従来デバイスの特性の 組み合わせでは困難な,デバイスサイズの劇的な縮小を もたらす.また,Q 値の高い微小共振器内では非線形効果 や熱吸収による波長シフトが生じやすいことを利用して, 共振器型全光スイッチによる光論理回路も提案されてい る14).このような技術が実現すれば,光信号の論理演算を 小さな消費電力で行えるため,それを含むシステム全体と していっそうの低消費電力化が可能になると期待される.  以上,フォトニック結晶が光デバイスの低消費電力化を もたらす形態を 3 つ述べたが,それらの実際の適用にはそ れぞれ制限がある.フォトニック結晶導波路の導波モード は,そのブロッホ波としての性質のために,連続する波数 の幅が有限である.そのため,Dw⬃vgDk (Dw:角周波数 帯域,vg:群速度,Dk:波数帯域)の関係から,群速度が 小さくなるほど導波帯域が狭くなる.したがって,光通信 用途など,ある程度の動作帯域を確保したい場合は,その 帯域幅から決まる大きさ以上に群速度を設定する必要があ る.また,動作帯域に問題がなくても,群速度が小さすぎ れば,制御信号や温調の精密制御に負担がかかる.さら に,高集積化があまりに密だと,熱光学効果を利用する場 合に熱分離が追いつかないといったこともある.それぞれ 図 2 90° 曲げを含むピラー型正方格子フォトニック結晶線 欠陥導波路の模式図.曲率半径はゼロである. 図 1 シリコン円柱によるピラー型正方格子フォトニック結 晶の顕微鏡写真.直径の小さい円柱の列が線欠陥導波路の 「コア」として働く.線欠陥部分は周囲に比べて平均屈折率 が小さいが,フォトニックバンドギャップ効果で光が閉じ込 められる.

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の効果をバランスよく組み合わせてデバイスを設計するこ とが重要である. 2. ピラー型正方格子フォトニック結晶  ピラー型正方格子フォトニック結晶は,スローライトの 効果や広帯域急激曲げ導波路による高集積化,特異な光学 特性に基づく低消費電力デバイスの創出のいずれもが可能 であるという点で,光デバイスの低消費電力化に適した フォトニック結晶である.  実は,ピラー型正方格子フォトニック結晶は,数ある フォトニック結晶構造の中でも基本的な構造であり,1990 年代の初めにフォトニック結晶が注目を集めはじめた当初 から,理論検討が活発に行われてきた2).しかし,光通信 に用いられる波長 1.5 mm 帯で動作可能であり,しかも作 製が容易な結晶構造は,われわれが 2004 年に開発して, 初めて利用可能となった9).その後,われわれは,導波路 の 90° 急激曲げの広帯域化技術と,広帯域高透過率の光結 合器の技術を開発し,ピラー型正方格子フォトニック結晶 を光通信用光デバイスに適用するための 3 つの基本技術を 確立した11).以下では,それらの各々について概要を述 べる. 2. 1 結晶構造と作製技術  ピラー型正方格子フォトニック結晶は,高屈折率の柱が 低屈折率の媒質中に正方格子状に埋め込まれた構造をして いる.当初,線欠陥導波路は柱を 1 列分完全に取り除いた 構造が研究されていたが,柱の間とその上部に単純に低屈 折率の誘電体を充填しても,厚み方向に光の閉じ込めがで きなかった.われわれは,線欠陥部分の柱を完全に取り除 くのではなく周囲より細い柱を残すことによって,柱の間 と上下のクラッド層を同じ屈折率にしても,厚み方向に内 部全反射による光の閉じ込めができることを見いだし た9).線欠陥部分への幅方向の光の閉じ込めは依然として フォトニックバンドギャップ効果による.このような構造 を採用した結果,他の構造のそれに比べても15,16)同程度 以上に作製プロセスが単純化された.われわれが行って いる作製プロセス概略は,次の通りである.SOI ウェハー (silicon-on-insulator wafer)のシリコン層を加工し,高さ 1 mm,直径 0.24 mm の Si 円柱からなる格子定数 0.4 mm の正 方格子を形成する.線欠陥の円柱の直径は 0.16 mm とす る.下部クラッドは埋め込み酸化膜とし,柱の間と上部ク ラッドは簡単のため酸化膜と同じ屈折率(1.442)の紫外 線硬化樹脂を塗布して硬化する.フォトニック結晶の低損 失化や信頼性向上のためには,リフローが可能で,ピラー の埋め込みと平坦化にすぐれる硼燐珪酸塩ガラス(boro-phosphosilicate glass; BPSG)に置き換えればよい. 2. 2 急激曲げ導波路  曲げ半径がゼロの 90° の急激曲げであることは結晶格子 が正方格子であることからくるレイアウト上の制約であっ て,90° 曲げ導波路が良好な透過特性を示すことを無制限 に保証するものではない17).そこで,90° 曲げ導波路が広 帯域で良好な透過特性を示すための構造条件を理論的に求 めた10).具体的には,導波光であるブロッホ波の支配的 な平面波基底に関して,導波路曲がりの透過前後で連続性 と対称性が保存されるための条件から,高透過率の 90° 曲 がりの構造条件が与えられることを明らかにした.その条 件を満たす 90° 曲がりの構造は,導波路の光結合効率の解 析に用いられるインピーダンス・マッチング18)の条件を も満たす.前述の作製プロセスの概略の説明のところで述 べたピラー型フォトニック結晶の構造パラメーターは,導 波路の 90° 曲がりが波長 1.5 mm 帯で広帯域高透過率とな るように決定したものである.実測では,波長範囲約 100 nm にわたって,透過損失 0.2 dB / 個以下の 90° 曲げを実 現している. 2. 3 光結合構造  ピラー型正方格子フォトニック結晶導波路の端面は,開 口数(NA)が非常に大きいため,たとえ集光レンズを使 用したとしても,外部光学系との光結合効率が小さい.波 長によっては,NA が 1 を超え,導波路端面で光の入出力 が全くできないこともある.そこでまず,外部光学系との 光結合が容易な,細線導波路との光結合を行うことを検討 図 3 方向性結合器の顕微鏡写真(上)とその透過スペクト ル(下).結合長は 6 mm と短く,3 dBカップラーなら3 mmで よい.曲率がゼロの導波路曲げによってその特徴が生きる.

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した.  過去に提案されていた多くの光結合器構造は,小型では あったが,動作原理が実質的に共振によりインピーダン ス・マッチングを行うものであったため,光通信用途には 狭帯域過ぎることが課題であった19,20).一方,多少長くは なるものの,構造を徐々に変化させる断熱変化型の光結合 構造は,広帯域化しやすく,実際,具体的な構造も提案さ れていた21).しかし,提案されていた断熱変化型構造 は,線欠陥部の柱の間隔を徐々に狭め,細線へと移行する 部分の加工が難しく22),この部分の不完全性が原因で光損 失を生じるという問題があった.そこでわれわれは,T 分 岐と 90° 曲げによって線欠陥導波路をフォーク状に 2 分岐 させ,その間に逆テーパー型の細線導波路を差し込んで, 強結合のベロシティーカップラーを構成した.この構成に よって狭ピッチ部分をなくすことに成功し,わずか 5 mm の長さながら,波長範囲約 100 nm にわたって透過損失を 0.5 dB 以下に抑えた光結合構造を開発した. 3. 光デバイスへの応用  導波路の 90° 曲げと光結合構造をともに広帯域化できた ことで,図 3 に示すように,光通信波長帯の C 帯全体をカ バーするような微小方向性結合器が使えるようになった. 方向性結合器は干渉計23,24)や導波路の交差,光分岐など に使用される基本素子であり,ピラー型正方格子フォト ニック結晶導波路の応用形態を格段に増加させた.図 4 に,方向性結合器を含む 1×2 マッハ・ツェンダー干渉計 の二次元電磁界シミュレーションの結果を示す.図 4 か ら,光回路が 90° 曲げや T 分岐,光結合器によってコンパ クトに構成され,干渉計として機能していることがわか る.方向性結合器は次に紹介する 2 つの光デバイスにも使 用しており,超小型であることによって光デバイスの省電 力化に貢献している. 3. 1 2× 2 光 ス イッチ  図 5 に示すような,熱光学効果による非対称マッハ・ ツェンダー 2×2 光スイッチを作製した11).ピラーの材料 であるシリコンの熱光学係数が 2.0×10−4/℃ であることか ら,ngDTDL⬃1.4×104mm℃ の関係が成り立つ.ここで, 図 4 非対称マッハ・ツェンダー干渉計の二次元 FDTD シミュレーション.上と下の図 では入射波長がわずかに異なる.正方格子状に配置された黒丸はピラーを表し,赤黄青 の色の変化は,導波光の電界の変化を表す. 図 5 2 × 2 光スイッチの顕微鏡写真.非対称マッハ・ツェン ダー干渉計にヒーターを付加.

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ngは群屈折率,DTは温度上昇,DLは方向性結合器間の 導波路長の差である.この関係は,群屈折率が大きいほ ど,制御信号の電力の低減や導波路長の短縮に効果がある ことを端的に表している.長い導波路の群屈折率は 10 以 上,それ以外の導波路の群屈折率は 7.8 であった.これら の群屈折率はシリコン細線導波路で典型的な群屈折率の約 4 の 2 倍であり,これだけみても小型化,省電力化の効果 が高い.図 5 に示すように,作製した光スイッチでは,方 向性結合器の間の長いほうの導波路に近接してヒーターを 配置した.これは,上部クラッド上にヒーターを配置する よりも,熱伝導のよいシリコンピラーに接近してヒーター を配置したほうが,光が伝搬する線欠陥付近を効果的に加 熱できるからである.図 5 の光スイッチの場合,ヒーター と最近接のピラーとの距離は 0.16 mm であった.  図 6 は,光スイッチのバー出力の透過スペクトルであ る.通常の導波路型マッハ・ツェンダー干渉計に典型的な 透過スペクトルではなく,ピークが短波長側に偏っている ことがわかる.これは,長いほうの導波路に含めたカット オフ近傍の波長で動作する導波路と,それ以外の導波路部 分とをつなぐテーパー部との効果による.具体的には,長 いほうの導波路を通過する光には,波長の変化に応じた位 相の変化だけでなく,群屈折率の急激な変化に伴う非線形 な位相変化も生じるため,それらの重ね合わせによって, 図 6 に示すような非対称な透過スペクトルが表れると解釈 される.図 6 が示すように,自由スペクトル範囲(free spectral range; FSR)は 3 nm であるが,ピークの偏りの結 果,光スイッチのオン / オフは 1 nm で可能となった.ヒー ターの電力は 17 mW で,消光比は 20 dB であった.本デ バイスではヒーターと,それに続く電極パッド全体に比抵 抗の大きなシリコンを用いたため,ヒーター構造の最適化 を行えばさらなる低消費電力化が可能であると考えられ る.また,熱分離設計を行う余地もあり,いっそうの低消 費電力化が期待される. 3. 2 バンドパス・フィルター  超小型のバンドパス型光アド/ドロップ合分波(optical add/drop multiplexer; OADM)フィルターを作製した13,25) ピラー型正方格子フォトニック結晶導波路の導波モードは 高周波数側にカットオフを有する.光回路内にカットオフ 周波数の小さい導波路を挿入すれば,ただちにローパス フィルターとなる.このローパスフィルターをマッハ・ ツェンダー干渉計の 2 つの 3 dB カップラーの間に挿入すれ ば,4 ポートの波長多重フィルターとなる.これをさらに 組み合わせて,OADM フィルターとした26).図 7 に,作 製したフィルターの顕微鏡写真を示す.複雑な回路構成な がら,デバイスサイズは 16×40 mm と小さい.図 8 は,ド ロップポートにおけるバンドパス透過スペクトルの測定結 果である.フォトニック結晶導波路の導波帯域から,波長 1570 nm あたりの幅約 30 nm の帯域がドロップされている ことがわかる.図 8 にみられるように,本フィルターはパ 図 7 バンドパス型 OADN フィルターの顕微鏡写真. 図 8 バンドパス型 OADN フィルターの透過スペクトル.基 本配線をなすフォトニック結晶導波路の透過帯域(黒)の一 部が,ドロップポートから出力される(灰色). 図 6 光スイッチのバー出力の透過スペクトル.ヒーターの オン / オフで約 20 dB の消光比が得られた.

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スバンドをフラットトップにできるため,デバイス温度の 変動に強く,温調電力の低減に役立つと考えられる.  本稿では,ピラー型正方格子フォトニック結晶導波路を 用いることにより,光デバイスの制御電力や温調電力の低 減が可能であることを述べた.また,実際の適用例とし て,2×2 光スイッチとバンドパス型 OADM フィルターを 紹介した.ピラー型正方格子フォトニック結晶導波路を用 いた低消費電力光デバイスは,従来の光回路の単純な高感 度化,小型化だけでなく,その特異な導波特性を生かした 新しい動作原理や回路構成を用いることによって実現され る.微小光共振器との組み合わせも可能である.ピラー型 フォトニック結晶導波路と細線導波路との光結合器が開発 されたことにより,細線導波路による光回路との融合も可 能になった.今後,ピラー型フォトニック結晶の構造が, 光デバイスの低消費電力化のために,ますます効果的に用 いられるようになると期待している.なお,本研究の一部 は,平成 16∼20 年度に実施された総務省の委託研究「ナ ノ技術を活用した超高機能ネットワーク技術の研究開発」 プロジェクトで実施されたものである. 文   献

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