' 6 ノ
資
本
自
由
化
と
食
-品
工
業
伝
、 田 .功 は し が き ● 昭 和 五 〇 年 代 後 半 期 以 降 、 日 本 経 済 の 開 放 体 制 へ の 移 行 に と も な い 、 こ こ 数 年 来 、 貿 易 の 自 由 化 が 進 捗 せ し め ら れ 、 来 年 末 に は 大 幅 な 自 由 化 段 階 を む か え よ う と し て い る 。 さ ら に 資 本 の 自 由 化 に つ い て も 、 昭 和 四 二 年 七 月 お よ び 四 四 年 三 月 の 二 回 に わ た り 、 対 内 直 接 投 資 の 自 由 化 が 実 施 さ れ ふ 同 じ く 四 六 年 末 ま で に は 、 さ ら に 広 範 な 分 野 に お い て 自 由 化 が 実 現 ノ さ れ る 見 通 七 と な っ て い る 。 ・ ・ 第 二 次 大 戦 後 に お け る 対 日 投 資 の 動 向 を み る と 、 昭 和 二 四 年 の ﹁ 外 国 為 替 お よ び 外 国 貿 易 管 理 法 ﹂ お よ び 翌 一.一 五 年 の ﹁ 外 資 法 ﹂ の 制 定 以 後 、 外 国 技 術 の 導 入 が 積 極 的 に 進 め ら れ る よ う に な り 、 噛技 術 提 携 と 結 び つ い た 直 接 投 資 が 行 わ れ 、 と . く に 円 べ 4 ス に よ っ て 設 立 さ れ た 外 資 系 企 業 が 増 加 せ し め ら れ た の で あ る ρ 周 知 の よ う に 、 昭 和 二 〇 年 代 に お い て 外 資 の 進 出 が 顕 著 で あ っ た の は 石 油 産 業 で あ っ た が 、 三 〇 年 代 に 入 る や 、 日 本 経 済 の 高 度 成 長 を 背 景 に 、 合 弁 会 社 あ る い は 円 ベ ー ス 企 業 の 形 態 に お い て 、 多 く の 業 種 に 外 資 系 企 業 の 進 出 が み ら れ る よ う に な り 、 さ ら に 四 〇 年 代 に 入 っ て か ら は 、 い わ ド . ・ ﹁ (2 ) ゆ る 自 由 化 措 置 に よ り 、 本 格 的 な 資 本 の 自 由 化 が 進 捗 せ し め ら れ る こ と と な っ た の で あ る 。 食 品 工 業 部 門 へ の 外 資 の 進 出 も 、 前 述 の よ う な 一 般 的 動 向 と 対 応 す る も の で あ り 、 と く に 三 〇 年 代 の 後 半 期 以 降 、 " ト 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 - . 一 9噂 O ・ マ ト 戦 争 " 品 工 業 は 、 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 二 原 料 供 給 部 門 と し て 、 係 に お い て 、 下 小 論 に お い て は 、 お. け る 資 本 自 由 化 の 態 様 お よ び 問 題 点 に つ い て 検 討 し て み た い と 思 う 。 (4 ) 資 本 の 自 由 化 と は 、 ↑ 般 的 に は 投 資 を 主 と す る 資 金 の 国 際 的 移 動 の 自 由 化 を 意 味 す る 。 O E C D の ﹁ 資 本 移 動 の 自 由 化 に 関 す る 規 約 ﹂ に よ っ て 具 体 的 に み る と 、 自 由 化 項 目 と い わ れ る も の は 、 直 接 投 資 、 直 接 投 資 の 清 算 、 国 内 証 券 の 外 国 上 場 、 上 場 証 券 の 売 買 な ど 、 全 部 で 三 七 項 目 に わ た っ て い る 。 し か し 現 在 と く に 問 題 と な っ て い る の は 、 対 内 直 接 投 資 の 自 由 化 で あ り 、 小 論 に お い て も 資 本 の 自 由 化 を こ の 意 味 に お い て 使 用 し て い る 。 ( 2 ) 偵 由 化 措 置 に よ り 、 自 由 化 業 種 と 非 自 由 化 業 種 と の 区 分 が 行 わ れ 、 前 者 に つ い て は 第 一 類 自 由 化 業 種 (外 資 比 率 五 〇 % ま で の 場 合 は 自 動 認 可 す る 業 種 ) と 第 二 類 自 由 化 業 種 (外 資 比 率 が 一 〇 〇 % の 場 合 に も 自 動 認 可 す る 業 種 ) と に 分 た れ 、 従 来 の 個 別 審 査 に 対 し 、 自 動 認 可 と い う 新 た な 運 用 の 道 が 開 か れ 、 後 者 に つ い て は 、 従 来 通 り 個 別 審 査 の 対 象 と 七 て 残 さ れ る こ と と な っ た の で あ る 。 農 林 水 産 業 お よ び 同 関 連 産 業 の 第 一 類 自 由 化 業 租 は 水 産 か ん 詰 、 ス ー プ 、 農 薬 、 動 物 医 薬 品 、 で あ り 、 第 二 類 自 由 化 業 種 に は ビ 1 ル 、 グ ル タ ミ ン 酸 ソ ー ダ 、 製 糸 、 製 氷 の 各 業 種 が 指 定 さ れ た 。 さ ら に 昨 四 四 年 第 二 次 資 本 自 由 化 に よ り 、 第 一 類 自 由 化 業 種 に は 、 肉 製 品 、 水 産 練 製 品 、 野 菜 。 果 実 か ん 詰 、 製 茶 、 な ど が 指 定 さ れ 、 第 二 類 自 由 化 業 種 ど ﹁ し て 、 清 酒 、 魚 肉 ハ ム ・ ソ ー セ ー ジ 、 動 物 油 脂 な ど 各 製 造 業 が 新 た に 追 加 さ れ て い る 。 圏〃 ヂ ー ズ. 戦 争 ク な ど 、 外 資 進 出 と 関 連 す る 、 食 品 工 業 を め ぐ る 諸 問 題 が 相 つ い で 生 じ て い る ゆ 後 述 の よ う に 食 例 え ぽ 石 油 産 業 な ど と 異 り 、 中 小 企 業 な い し 零 細 企 業 が 極 め ,て 多 く 、 ・ 本 来 国 際 競 争 力 を 欠 如 す る 上 に 、 さ ら に こ れ ま た 多 く の 難 問 を か か え る 農 業 部 門 と 密 接 な 関 連 を 有 し て い る 。 す な わ ち 、 わ が 国 農 政 と の 関 食 品 工 業 に お け る 資 本 自 由 化 の 進 展 は 、 一 層 困 難 か つ 複 雑 な 問 題 を も. た ら し て い る と い わ ね ば な ら な い 。 以 日 本 食 品 工 業 の 動 向 、 加 工 原 料 の 需 給 状 況 、 さ ら に 食 品 外 資 の 進 出 状 況 な ど を 通 じ 、 食 品 工 業 部 門 に 二 食 品 工 業 の 動 向 と 投 資 誘 因 後 述 第 6 表 に 示 さ れ る よ う に 、 昭 和 三 〇 年 代 後 半 期 以 後 、 食 品 工 業 部 門 に 対 す る 外 資 の 進 出 は 積 極 的 に 推 進 さ れ て き て い る 。 が よ う な 動 向 、 す な わ ち 食 品 工 業 に お け る 対 日 直 接 投 資 の 誘 因 は ど こ に 求 め ら れ る の で あ ろ う か 。 こ の 場 合 最 も 基 本 的 な 誘 因 は 、 当 該 業 種 相 互 間 に お け る 資 本 利 益 率 の 国 際 的 開 差 で あ る が 、 こ こ で は 日 本 食 品 工 業 の 現 状 ど の 関 連 に お い (1 ) て 、 よ り 具 体 的 な 投 資 誘 因 に つ い て 考 え て お き た い 。 、
(第1表) 増 加率 か らみ た 主 要 加工 食:品の生 産 量(昭 和35∼42年) チ ー ズ ド イ ソ ス タ ソ ト ・ コ ー ヒ 」,コ ー ラ 飲 料 マ カ ロ ニ,果 汁,マ ヨ ネ ー ズ,濃 厚 乳 酸 飲 料,グ ル タ ミ ン 酸 ソ ー ダ, チ ョ コ レ ー ト ハ ム,脱 脂 粉 乳,粉 乳,ビ ー ル,ウ イ ス キ ー ぶ ど う糖,ト マ トケチ ャ ッ プ,飲 用 牛 乳 食 用 油,即 席 カ レー,チ ュ ー イン ガ ム,ソ ー セ ー ジ 干 め ん,で ん ぶ ん,野 菜 か ん詰,果 実 か ん詰,バ タ ー,マ ー ガ リン, ベ ー コンP清 酒 ` ・ 米菓 子,小 麦 粉,パ ン,み そ,し ょ うゆ,ソ ー ス,食 酢,緑 茶,砂 糖 ビ ス ケ ッ ト,キ ャ ラメ ル,水 産 加 工 品,水 産 か 〃詰 精 麦,生 め ん,食 肉か ん詰,練 乳,合 成 酒,焼 酎 5倍 以上 3ん5倍 2.5∼3倍 2∼2.5倍 1.5∼2倍 1.5倍 未 満 増 加 し た も . の 減 少 した も の 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 最 初 に 指 摘 し う る こ と は 、 昭 和 三 〇 年 代 以 来 、 国 民 の 食 生 活 の 古 風 度 化 、 ・ 多 様 化 を 背 景 に 、 食 品 工 業 が 成 長 産 業 と し て の 性 格 を 強 め て き た こ と で あ る 。 周 知 の よ う に 、 所 得 水 準 の 向 上 に と も な い 、 食 料 消 費 構 造 の 洋 風 化 が 進 展 し 、 日 本 人 の 食 生 活 は 、 穀 類 食 品 か ら 動 物 性 食 品 、 嗜 好 食 品 ( 加 工 食 品 へ と 次 第 に 転 換 し 、 所 得 弾 力 性 の 高 い 新 商 品 の 需 要 が 増 大 し つ つ あ る 。 政 府 の ﹁ 農 産 物 需 要 の 長 期 見 通 し ﹂ に よ れ ば 、 国 民 一 人 当 り の 年 間 農 産 物 需 要 量 は 、 昭 和 四 一 年 度 か ら 五 二 年 度 に か け て 、 米 は 一 割 減 、 小 麦 は 微 服 覚 ・大 ・ は だ ・ 麦 六 割 減 ・ 予 測 さ れ ⋮ 対 k ・ 類 約 二 三 債 牛 乳 ・ 徽 乳 製 ・ 二 九 倦 奎 ・ 六 債 箋 丁 二 倍 ・ 増 加 ・ 予 測 ・ 総 今 後 ・ 餅 お い て も 洋 風 化 の 傾 向 は 持 続 さ れ る も の と 見 込 ま れ て い る 。 従 っ て か よ う 節 . ・ な 趨 勢 に そ う 動 物 性 食 品 、 加 工 食 品 な ど の 生 産 、 開 発 は 、 成 長 産 業 と し て 薪 嚥 , 発 展 し う る 充 分 の 可 能 性 を 有 す る も の と い い う る の で あ る 。 翻 食 品 工 業 の 現 状 に お い て は 、 業 種 別 に 成 長 業 種 ど 停 滞 業 種 の 差 が 明 確 に 灘 存 在 ・ て ⋮ と ・ 否 定 ・ ・ . ・ ・ 工 業 ・ 生 産 指 警 七 品 目 ・ 咲 、 騰 昭 和 三 八 ∼ 四 三 年 謂 に お い て 、 年 率 七 . 六 % の テ ン ポ で 増 大 し て い ・ 躰 が 、 第 1 表 に も そ の 概 要 が う か が え る よ う に 、 加 工 食 品 別 に み た 生 産 量 の 胸 増 加 率 に は 大 き な 相 違 が 存 在 し て い る 。 チ ! ズ 、 イ ン ス タ ン ト ・ コ : ヒ 仙 , 1 、 コ ー ラ 飲 料 馬 マ ヨ ネ ー ズ 、 ハ ム 、. ソ ー セ ー ジ な ど 、 昭 和 三 〇 年 代 よ り 三 、 ○
、 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 . 四 普 及 を み た 欧 米 パ タ ー ン 食 品 の 成 長 は 著 し く 、 こ れ に 対 し 精 麦 、 生 め ん 、 み そ 、 し よ う 油 、 な ど 伝 統 的 食 品 は 停 滞 な い し 減 少 し で い る 。 わ が 国 に お げ る 食 品 別 の 所 得 弾 性 値 を み る と 、 伝 統 的 食 品 が 一 以 下 な い し マ イ ナ ス の も の が 多 い の 忙 対 き し 、 欧 米 パ タ ー ン 食 品 に お い て は 、 逆 に 所 得 弾 性 値 は 一 以 上 を 示 し て い る の で あ る 。 後 者 の 潜 在 的 需 要 が 極 め て 大 き い と 考 え ら れ る 日 本 市 場 は 、 外 国 資 本 の 進 出 に と っ て 有 望 な 市 場 的 条 件 を 具 備 す る も の と い わ ね ば な ら な い 。 次 に 指 摘 し う る こ と は 、 食 品 工 業 の 現 時 点 に お け る 技 術 水 準 の 低 さ で あ る 。 日 本 の 食 品 工 業 は 他 の 先 進 諸 国 に 比 し て そ の 歴 史 が 浅 く 、 グ ル タ ミ ン 酸 ソ ー ダ 、 製 粉 、 製 糖 、 製 油 な ど 基 幹 業 種 を 除 け ば 、 国 際 的 に み た 技 術 の 低 水 準 は 顕 著 で あ る と い わ ね ば な ら ぬ 。 ア メ リ カ 、 カ ナ ダ 、 豪 州 な ど 、 新 大 陸 諸 国 に お い て は 、 ・ 食 品 工 業 は 農 業 の 成 立 匙 同 程 度 の 歴 史 を 有 し て い る 。 換 言 す る な ら ぽ 農 業 は 早 期 か ら 加 工 業 と 密 着 し つ つ 発 達 し て き た の で あ る ゆ こ れ ら 地 域 に お け る 農 業 は 、 そ の 主 要 市 場 を ヨ 1 ロ ッ パ に 有 し 、 自 内 に お い て も 遠 隔 地 の 都 市 を 市 場 と し て い た 。 従 っ て 冷 凍 ・ 冷 蔵 技 術 、 食 肉 加 工 技 術 の 発 達 ・ 普 及 な く し て 牧 牛 噂 酪 農 業 の 成 立 は な く 、 ハ ム 、 、 ベ ー コ ン の 加 工 な く し て 養 豚 業 ば 存 立 せ ず 、 乾 果 の 生 産 な く し て 果 る ,樹 産 業 は 発 達 し な か っ た の で あ る 。 す な わ ち か よ ヶ な 背 景 の も と に 食 品 工 業 は 重 要 産 業 と し て そ の 基 礎 を 確 立 し 、 技 術 水 準 を 高 め て き た の で あ っ た 。 し か る に 日 本 の 食 品 工 業 の 場 合 は 、 伝 統 的 食 品 た る み そ ・ し よ う 油 な ど が 加 工 食 品 の 代 表 的 存 在 で あ り 、 企 業 の 大 規 模 化 は 進 ん で も 技 術 的 進 歩 は 遅 く 、 .ま た 味 の 面 で の 技 術 進 歩 が 行 わ れ て も 、 多 量 生 産 方 式 の 導 入 は お く れ て お り 、 前 記 基 幹 業 種 な ど を 除 き 、 技 術 水 準 の 低 位 性 は 否 定 で き な い 。 と く に 最 近 普 及 し て い る 洋 風 化 食 品 な ど う の 加 工 技 術 に 後 進 性 が 存 す る の で あ る 。 す な わ ち 外 国 企 業 に お け る 技 術 上 の 優 位 が 、 直 接 投 資 を も た ら す 誘 因 と 考 え る こ と が で き る の で あ る 。 さ ら に 揖 摘 し な け れ ば な ら ぬ の は 、 食 品 工 業 の 構 造 的 欠 陥 、 と く に 小 規 模 企 業 の 乱 立 と 過 当 競 争 の 存 在 で あ る 。 わ が 国 の 食 品 工 業 に は 、 前 述 の 基 幹 業 種 な ど を 除 け ば 、 中 小 ・ 零 細 企 業 が ひ し め き 、 農 村 の 低 賃 金 労 働 力 を 基 盤 と し て 存 続 せ し 印
(第2表)食 品工業 に関す る主 要指標 41 年 97.5 1,153 42,186 26,421 16.4 11.1 12.3 78.6幽 26.5 10.0 39 年 97.2 1,037 33,409 20,887 17.5 10.8 12.1 80。8 28.7 10.6 35 年 99.6 906 19,266 10,379 20。8 11.2 12.4 79.9 29.3 11.9 事 業 折 敷(千) 従 業 員 数(千人) 製造 品 出 荷 額(億円) 原 材 料 使 用 額(億円) 事業所数 従 業員数 出荷額 事業所数 従 業員数 出荷額
難
語
造 め 製 占 合 従業員数9 人以下の事 業所 の占め る割合(%) (出所)通 商産業省 『工業統計表』に よ り作成。 (備考)原 材料使用額 のみ従業員数10人以上の数字。 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 め ら れ て き た 地 方 的 企 業 が き わ め て 多 い 。 ・ 第 2 表 は 食 品 工 業 に 関 す る 主 要 指 標 を 示 す も の で あ る 。 事 業 所 数 お よ び 従 業 員 数 に つ い て は 、 全 製 造 業 に 占 め る 構 成 比 が 、 繊 維 工 業 に つ い で い ず れ も 第 二 位 と な っ て い る が 、 一 事 業 所 当 り の 製 造 品 出 荷 額 、 あ る い は 従 業 員 一 人 当 り の 資 本 装 備 率 な ど は 、 製 造 工 業 平 均 を 下 廻 る 水 準 に お か れ て い る 。 ま た 表 示 の よ う に 、 従 業 員 九 人 以 下 の 零 細 企 業 の 占 め る 比 率 が 、 極 め て 高 い ご と も 大 き な 特 色 と さ れ よ う 。 食 品 工 業 に お い て か よ う な 状 況 が 維 持 さ れ て き た 理 由 と し て は 、 従 来 の 食 生 活 が 加 工 食 品 に 対 す る 需 要 を 大 な ら し め な か っ た こ と 、. 原 料 や 消 費 市 場 に 零 細 性 ・ 分 散 性 が 所 在 し た こ と 、 あ る い は さ ら に 農 業 保 護 政 策 の た め に 、 限 界 的 な 企 業 が 温 存 さ れ て き た こ と 、 な ど が あ げ ら れ よ う 。 食 品 工 業 に お け る か よ う な 小 規 模 企 業 の 乱 立 と ㌧ 過 当 競 争 の 存 在 も ま た 、 外 国 企 業 の 進 出 を も た ら す 誘 因 と な り う る の で あ (6 ) ' , る 。 第 3 表 は 食 品 工 業 に お け る 業 種 別 生 産 集 中 度 の 態 様 を 示 す も の で あ る が 、 島 タ イ プ は ト ッ プ 一 社 の 独 占 度 が 高 く 、 ・ ま た 上 位 五 社 を 之 っ て も す で に 寡 占 体 制 が 確 立 さ れ て い る 集 中 度 高 位 型 業 種 を 意 味 し 、 臨 タ イ プ は 集 中 ア 度 中 位 型 業 種 を 、 さ ら に 便 タ イ プ は 集 中 度 低 位 型 業 種 を 意 味 す る 。 企 業 集 中 度 の 高 い 業 種 は 、 ﹁ 巨 大 な 資 本 と 設 備 を 有 す る も の と し て 、 つ と に 著 名 な 幽 五, ρ ' 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 (単 位:%) (第3表)業 種 別 累 積 集 中度(昭 和41年) タ イ プ a a a a a a b b b b b C b C C C C A A A A A B B B B B B B C C C C C 社 【 10
⋮
説
端
郷
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謡
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社 5 躍 舗 M 品 昭 " % 齢 卯 " 踊 妬 脇 師 η M " Q ︾ 8 0 ゾ 8 0 ︾ 0 ロ 6 6 6 5 6 3 5 4 4 3 社 r,韻
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冊 M 累積集中度 業 種 マ ヨ ネ 『一 'ズ バ タ ー グ ル タ ミ ソ 酸 ソ ー ダ ウ イ ス キ 1一 ビ 一 ル 粉 、 乳 小 麦 粉 焼, 酎 チ ョ コ レ ー ト ・コ コ ア 飲 用 牛 乳 マ 一 ガ リ ン し よ う 油 光 豆 油 ハ ム ・.ソ ー セ ー ジ. 砂 糖 ビ ス ケ ッ ト ・ ク ラ ッ カ ー 清 / 酒 O (出所)公 正取引委員餌 瀾 翻 綿r日 本の麟 集中』190∼200頁の上位10社企業別集中臓P・ よ り 作成。 ABC, abcの 内 容 は下 記 の と お りで あ る 。 A a B b .' ' C C 20以 下 50以 下 20∼40 50∼80 40以 上 一 ピ80以 上 社 社 - EO マ 六 ブ ラ ン ド を 確 立 し た も の 、 原 料 、. 製 品 に 貯 蔵 性 が あ り 、 大 量 生 産 が 可 能 な も (8 ) の な ど L 共 通 の 性 格 が 見 出 さ れ る 。 し, か し 日 本 の 食 品 工 業 に お い て は 、 編 タ イ 。フ す な わ ち 集 中 度 高 位 型 業 種 も つ ね に 競 争 に さ ら さ れ 、 外 資 進 出 に 対 す る 対 抗 力 も 強 力 で は な い 。 そ の 実 例 と し て 、 表 示 の よ う に 、 昭 和 四 一 年 に お い 、 て 一 社 の 集 中 度 の 最 も 高 か っ た 業 種 、 す な わ ち マ ヨ ネ ー ズ 部 門 へ ﹂の 外 資 系 企 業 の 進 出 を あ げ る こ と が で き る 。 同 部 門 は 従 来 キ ュ ー ピ ー マ ヨ ネ ー ズ 一 社 の 極 高 位 型 の 業 種 で あ っ た が 、 そ の 後 味 の 素 が ア メ リ カ の コ ー ン ・ プ ロ ダ・ ク ツ 社 と 合 弁 で 設 立 し た ク ノ ー ル 食 品 が 、 同 部 門 に 進 出 す る に 至 り 、 キ ュ ー ピ ー マ ヨ ネ ー ズ の シ ェ ア は 次 第 に 後 退 す る に ,至 っ て い る 。 .以 上 に 検 討 し た よ う に 、 食 品 工 業 部 門 に は 現 在 な お 中 小 ・ 零 細 企 業 が 多 く 、 技 術 水 準 の 低 位 性 も ま た 顕 著 あ る と い わ ね ば な ら な い が 、 し か し 全 体 と し て み る と 、 技 術 革 新 が 進 め ら れ て お り 、 生 産 の 大 型 化 が は か ら れ 、 寡 占 化 の 傾 向 も ま た 明 確 に 看 取 さ れ う る 。 大 手 企 業 に お い て は 、 総 合 食 品 工 業 化 が 進 捗 し 、 ま た 原 料 農 産 物 や 資 本 の 自 由 化 に 備 、兄 、 千 葉 、 名 古 屋 、 ヒ神 戸 、 、 水 島 、 博 多 な ど に 食 品 コ ン ビ ナ ー ト が 建 設 さ れ つ つ あ る 。 商 社 を す ル ガ ナ イ ザ コ と す る も の 、 一 社 単 独 の も の 、 各 社 が 集 っ た も の な ど 、 そ の 形 態 は 種 々 で あ る が 、 コ ン ゼ ナ ー ト 'の 健 設 は 食 コ叩 工 業 の 将 来 に も 大 き な 影 響 を 及 ぼ す 重 要 な 動 向 と い う こ と が で き よ う 。 ( 1 ) ( 2 > ( 3 ) ( 4 ) ( 5 ) ( 6 ) ( 7 ) ( 8 ) . ( 9 ) ﹁ 直 接 役 資 の 誘 因 に つ い て は 、 建 元 正 弘 ﹁ 資 本 移 動 の 今 日 的 意 義 ﹂ (﹃ 東 洋 経 済 ・ 資 本 自 由 化 特 集 号 ・ 昭 和 四 二 . 九 . 二 八 ﹄ ) 参 照 。 日 本 農 業 年 鑑 刊 行 会 編 ﹃ 日 本 農 業 年 鑑 ・ 一 九 七 〇 年 版 ﹄ 三 五 八 頁 参 照 。 名 島 太 郎 編 ﹃ 日 本 産 業 読 本 ﹄ 三 一 二 頁 参 照 。 逸 見 謙 三 ﹁貿 易 自 由 化 と ア グ リ ビ ジ ネ ス ﹂ ( ﹃農 業 お よ び 園 芸 ﹄ 第 三 八 巻 ・ 第 一 号 ) 二 〇 七 ∼ 二 〇 八 頁 参 照 。 宍 戸 寿 雄 ﹁ ア グ リ ビ ジ ネ ス へ の 外 資 の 進 出 と そ の 農 業 へ の 影 響 ﹂ (﹃ 農 業 お よ び 園 芸 ﹄ 第 四 三 巻 . 第 一 号 ) 一 二 六 頁 参 照 。 同 右 、 = 一七 頁 参 照 。 高 島 浩 ﹁食 品 工 業 に お け る 資 本 自 由 化 の 現 状 と 展 望 ﹂ (﹃ 農 業 協 同 組 合 ﹄ 第 = 二 巻 第 九 号 ) お よ び 公 正 取 引 委 員 会 経 済 部 編 . 前 掲 書 参 照 。 西 爆 暢 之 ・ 井 上 雄 二 ﹃食 品 工 業 ﹄ 一 一 七 頁 。 ' 西 村 勝 弘 ﹁混 迷 続 く 食 品 工 業 界 ﹂ (﹃ 経 済 往 来 ﹄ 一 九 七 〇 年 一 月 号 ) 参 照 。 . 三 外 資 系 食 品 企 業 の 進 出 食 品 工 業 部 門 に お け る 外 資 系 企 業 と し て は 、 す で に 第 二 次 大 戦 前 よ り 、 ネ ッ ス ル あ る い は ウ イ ル キ ン ソ ン 炭 酸 の よ う な 企 業 が 存 在 し て い た 。 し か し 戦 後 と く に 昭 和 三 〇 年 代 後 半 期 以 降 、 既 述 の よ う な 理 由 に 基 づ き 、 層外 資 系 企 業 の 進 出 が 顕 著 と な っ て ぎ た 。 第 4 表 は 昭 和 四 三 年 六 月 末 現 在 、 わ が 国 に 存 在 す る 外 資 系 企 業 ( 外 資 比 率 二 〇 % 以 上 の 日 本 法 人 ) の 態 様 を 示 す も の で あ る が 、 総 数 五 二 七 企 業 中 、 食 品 関 係 は 二 四 企 業 で 、 企 業 数 の 多 い 業 種 は 、 化 学 ・ 一 般 機 械 ∵ 電 気 機 械 な ど で あ 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 ﹂ ・ ・ . , 七
● ● 、 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 八 、 、 (第4表)外 資系企業の業種別 ・外資比率別分布 計 95以 上 50以 上 一95未 満 50 30以 上 50未 満 20以'上 30未 満 外資 比率(%) 24 8 5 81 21 旧 5 11 12 9 拠 35 6 13 14 10 6 8 ﹂ -0 0 ﹂ 強 3 3 1 3 Q り 9 5 1 . 2 9 3 3 33 8 6 3 2 4 14 5 3 、 5 ワ 臼 4 2 33 2 2 3 7 10 5 49 23 2 8 5 6 2 1 q り 2 4 1 種 品 維 ブ 学 品 油 ム 品 属 品 械 械 械 ・械 他
.
∵
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・
食 繊 紙 化 医 石 ゴ 窯 非 金 一 電 輸 精 そ 327 35 18 98 157 19 計 業 製 . 造 業 139 51 10 82 34 6 22 3 2 18 6 1 . 16 6 1 1 2 業 業 他 ス ビ の ﹂. 商 サ そ 527 157 45 123 180 22 計 A口 ・7・31)89頁 。 (出所)東 洋経済 ・外資特集号(昭 和43 (第5表)主 要業種別売上高成 長率C翻 舞 舞醤 ・1・
・)
外 資 系 企 業 254.3 183.6 207.4 144.7 127.3 166.8 190.4 192.0 わ が 国 企 業 143,7 155,9 144.3 153.8 112。7 165.4 131,1 137.7 種 業 口 叩 学 口叩 油 ム 属 械 械 金 鑞 機 薬 鉄 殺 気 食 化 医 石 ゴ 非 一 電 162.5 147.1 162.1 159。0 その他 とも 製 造業計 その他 とも 全産業 合計 (出 所)東 洋 経 済 ・外 資 特 集 号(昭 和43.7.31)92頁 。 る 。 製 造 業 の 業 種 別 構 成 に 比 較 し て 多 い 分 野 . は 、 石 油 ・ 化 学 ・機 械 ・ ゴ ム ・非 鉄 金 属 ・ 医 薬 品 な ど で あ り 、 食 品 工 業 は 前 掲 第 2 表 に も み ら れ る よ う に 、 .本 来 企 業 数 が 多 い だ け に そ の 比 重 は 高 く は な い 。 ま た 業 種 別 に み た 外 資 系 企 業 の 売 上 高. シ ェ ア を み て も 、 昭 和 四 二 年 度 に お い て 、 石 油 '溜. 、 . 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 九 (第6表)主 要 進 出 食 品 外 資 ■ !会. .社 名 ネ ッ ス ル'日 本 ゼ ネ ラ ル'フ ー ズ 日本 コ カ ・コ ー ラ 日本 ペ プ シ ・コー ラ 名 糖 ア ダ ム ス 日 魯 ハ イ ソ ツ タ・ノ ー ル 食 品 カ バ ヤ リ ー フ 日 本 カ ル パ ツ.ク 豊 年 リ ー バ 伊 藤 忠 ド ー ル 森 永 ゼ ネ ラィレ ミル ズ 日 本 リ ビ ー・ グ リ フ ィ ス 武 田
進出醐 鶴 箭
ρ0 3 8 Q ︾ 和 2 昭 1 ρ 0 1 8 9 臼 ﹂ 望 疎 U 3 3 3 2 1 2 躍 0 8 り 0 3 5 ρ 0 8, 0 0 3 3 . 0 1 ・ 5 8 0 n δ 4 5 7 ワ 8 0 0 り 0 4 4 4 0 3 0 2 [ 0 糟 U 4 0 0 0 D . 2 8 農 U 1 1 ら 0 ・ 5 0 り 自 4 7 2 ﹁ 農 U O ・ 4 1 2 n U O O・ ﹁ 0 . ﹃ ﹂ 1 0 0 0 ︻ ﹂ 1 1 1 出 資 比 率(露) ネ ツス ル ア メ リメ ソ タ 三篠,盆)琴 かネツ100 ・ビネ ラル フ ー ズ(米) 100 コカ ・コー ラエ ク ス ポ 100一 ト(米) ベ ブ シ ・コー ラエ クス 100ポ ー ト(米) 名精 系3社 50・ ワー ナ み ラソ バ ー ド 50パ ー マ』セ チ カル(米) 日魯 漁 業 19.65 J・H・ ハ イ ソ ツ(米)80.35 味 の 素 .50 ベ ス トフー ズ(米CP Cイ ン タ ー ナ シ ョナ ル 50 系) カバ や 食 品 W・R・ グ レイス(米)50 三 井 物 産 ' 25 キ ッ コー マ ン 醤 油 25 デ ル モ ン テ(米) 50灘 蒙'三
権 湘
二Lニ リノミー(英, 蘭) 70 伊 藤 忠 商 事 50 ドー ル 食 品(米) 50 . 森永製菓 ・・ ・…r・ や .5・ 三 菱 商 事 50 リ ビ ー(米) ' 50 武 田 薬 品 工 業 1 50 グ リ フ ィス ・ラボ ラ ト 50リー(米) 事 業 内1容 コ ー ヒ ー タ リ ー'ム 練 乳 コ ー ヒ ー,カ レ ー ド レ ッ シ ソ グ コ_ラ 原 液 の 販 売 〃 チ ユ ー イ ソ ガ ム トマ トケ論 ツ プ ベ ビ ー フ ー ド,ス ー プ ス ー プ,マ ヨ ネ ー ズ チ ュ ー イ ン ガ ム ケ チ ャ ッ プ,缶 詰 , マ ー ガ リ ン,.ラ ー ド シ ョ ー ト ニ ン グ 馳 缶 詰 ス ナ ッ ク'食品,・イ ソ ろ タ ソ ト食 品 缶詰 天 然 調 味料(騨 本辞醐
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文
. 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 ﹂ 一 〇 蝋 五 八 矩 六 % ) 、 ゴ ム ( 國一 八 . 六 % ) 、 医 薬 品 ( 八 . 四 % ) ・な ど 特 定 分 野 に 比 し て 、 ○ ・ 九 % を 占 め る に 過 ぎ な い 。 , し か し 食 品 外 資 の 収 益 力 は 一 般 に 極 め て 大 き く ﹂ 第 5 表 に 示 盛 れ 為 よ う に 、 食 昆 部 門 に お け る 外 資 系 企 業 の 売 上 高 成 長 率 は 他 業 種 に 比 し 最 も 大 き く 、 そ の 売 上 高 シ ェ ア も 、 昭 和 三 八 年 の ○ ・ 四 % か ら 四 〇 年 ○ ・ 六 % 、 四 二 年 ○ ・ 九 % へ と 着 実 な 伸 び を 示 し て い る の で あ る 。 r 第 6 表 は 主 要 食 品 外 資 の 進 出 状 況 、 出 資 比 率 、 事 業 内 容 を 示 す も の で あ る 。 表 示 の よ う に 主 要 食 品 外 資 の 進 出 ば 、 昭 和 三 〇 年 代 後 期 以 降 に 顕 著 と な っ て い る 。 ま ず 事 業 内 容 に お い て 注 目 さ れ る の は 、 日 本 市 場 に お け る 新 分 野 、 す な わ ち コ ー ラ 飲 料 、 イ ン ス タ ン ト ・ コ ー ヒ ー 、 あ る い は 今 後 の 成 長 が 見 込 ま れ る 加 工 食 品 な ど に 集 中 し て い る こ と 畑 あ 惹 。 製 粉 β 製 糖 ・ 製 油 と い っ た 基 幹 業 種 や 、 付 加 価 値 率 の 低 い 業 種 に は 全 く 進 出 し て .い な い こ と 、 マ ス プ ・ 、 マ ス セ ー ル の 可 能 な 成 長 商 品 で 、 し か も 食 生 活 の 洋 風 化 、 高 度 化 を 背 景 に 、 需 要 拡 大 の 確 実 な 分 野 に 重 点 を お い て い る こ ど が 大 き な 特 色 と い う こ と が で き よ う 。 と こ ろ で 現 在 日 本 に 進 出 し て き て い る 食 品 外 資 は 、 ユ ニ リ バ ー 、 ネ ッ ス ル な ど を 除 き 殆 ど が ア メ リ カ 資 本 で あ り 、 し か も こ れ ら の 食 品 外 資 は 、 い わ ゆ る ﹁ 世 界 企 業 ﹂ と し て 位 置 づ け ら れ る 大 企 業 で あ る こ と が 注 目 さ れ る 。 第 7 表 は 、 一 九 六 五 年 の 売 上 高 基 準 に よ る 、 世 界 に お け る 食 品 巨 大 企 業 上 位 一 〇 社 の ラ ン ク を 示 す も の で あ る が 、 日 本 の 食 品 会 社 は 二 二 位 に 大 洋 漁 業 が ラ ン ク さ れ る に 過 ぎ ず 、 上 位 五 〇 企 業 の な か に ア メ リ カ 企 業 は 三 九 社 を 占 め 、 食 品 産 業 に お い て も ア メ リ カ の 地 位 は 著 し く 大 き い 。 な お 日 本 の 場 合 に は 水 産 、 ビ ー ル 、 製 粉 な ど に 大 企 業 が 存 在 す る の に 対 し 、 ア メ リ カ で は 食 肉 、 .乳 業 、 加 工 食 品 な ど に 巨 大 企 業 が 見 出 さ れ 、 こ れ ら 各 社 が 日 本 進 出 を 企 図 し 、 あ る い は 実 現 し て い る こ と が 留 意 さ れ ね ば な ら な い .の で あ る 。 出 資 比 率 に つ い て み る と 、 ネ ッ ス ル 日 本 、 ゼ ネ ラ ル フ レ ズ 、 コ カ ・ 、 コ ー ラ 、 ペ プ シ ・ コ ー ラ な ど い わ ゆ る 世 界 企 業 に お 、 ' ●
(第7表)食 品 工 業 に お け る主 要 企 業(単 位=百 万 ドル,千 人)(1965年) 主'要 事 ・業 総 合食 品,油 脂, 冷 凍 食 品 食 肉加 工,乳 業 食 肉加 工 乳 業 チ ョコ レ ー ト,乳 業 総 合食 品,冷 凍 食 品,包 装 食 品 乳 業;飲 料 コー ンス タ ー チ㌔ 製 油,製 糖 飲 料 総 合食 品 売 上高1従業員 利益率腋
総麟 屯
幡
売 上高 名 社 会 順 位: 謝・ 53 39 姻 85 30 37 39 21 21 % 3.49 0.58 0.87 3.47 1.79 5.82 3.68 5.62 8.80 0.58 照 16 18 ■ 70 28 86 51 55 76 5 3,105 鰹 ㎝ 脇 .謝 励 ㍑ 鵬 鵬 鵬 5,101 2,751 2,062 2,017 1,563 1,478 1,386 脚 韻 鮒 …1・v・・ 鰐3委) Swift (ア メ リ カ) Arm。u, (ア メ リ 売) N、ti。 。、1D。i,yP.。d。,t・ (ア メ リ カ) Nestle . (ス イ ス) General Foods(ア メ リ カ) Borden (ア メ 夢 力) Corn Products(ア メ リ カ) Coca-Cola (ア メ リ カ) KF(Swedish Cooperat-ive Union)(ス ウ ェ.一 デ ソ) 1 2 3 4 5 6 7 8 9・ 10 (出 所)C・ レ イ トン,P・ ユ ー リ,(小 宮 峰 太 郎 他 訳)r現 代 の 国 際 投 資 』279頁 お よび 食 品 工 芽 改 善 合 理 化 研 究 会 資 料 に よる 。 (備 考)本 知 ・… ・・1966・7・ 所 収 ・ … 力大 会 社5・・社 順 位表 ・ ・… … ・1966・8・ 所 収 ρ … カ を 除 く世 界200社 順 位 表 を 参 考 に 作 成 され た もの で あ る。 , 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 . ﹁ 9 い て は 、 一 〇 〇 % 出 資 の 現 地 法 人 が 設 立 さ れ て い る が 、 こ れ は 円 ベ ー ス 企 業 の 時 期 に 設 立 さ れ た こ と に 基 づ く 。 外 資 法 認 可 の 時 期 に 入 っ て か ら は 、 原 則 と し て 外 資 比 率 が 五 〇 % を 超 え な い 、 合 弁 方 式 が 採 用 さ れ て い る 。 第 6 表 に お い て 、 昭 和 三 六 年 以 降 半 額 出 資 の 合 弁 会 社 の 多 く な る の は 、 か よ う な 理 由 に 基 づ く 。 日 魯 ハ イ ソ ツ お よ び 豊 年 リ ー バ. の 場 合 は 、 経 営 不 振 に よ る 外 資 の 持 株 比 率 の 増 加 に よ り 、 表 示 の よ う な 出 資 ヨ 比 率 と な っ た の で あ る 。 昭 和 四 四 年 以 来 外 資 系 企 業 の 活 動 は さ ら に 活 発 化 す る に 至 り 、 .新 た な 外 資 に よ る 工 場 の 新 設 や 新 分 野 へ の 進 出 が は か ら れ 、 成 長 商 品 の 開 発 が 急 が れ て い る 。 一 方 既 存 の 外 資 系 企 業 ' も 、 先 発 の 利 点 を 生 か し て 、 食 品 市 場 を 固 め 、 後 発 外 資 と の 競 争 を 有 利 に 進 め よ う と し て い る の が 現 在 に お け る 動 向 と い お え よ う 。 他 の 業 種 に 比 し て 中 小 企 業 の 圧 倒 的 に 多 い 食 品 工 業 部 門 に お い て は 、 内 外 企 業 の 比 較 に お い て 、 技 術 、 資 本 力 、 企 画 力 の 相 違 は 顕 著 で あ る 。 ま た 強 力 な ブ ラ ン ド 、 絶 大 な 市 場 開 発 力 は 国 際 企 業 に 共 通 に み ら れ る 特 徴 で あ る 。 イ ン ス タ ン ト ・ ・' , 二 '● し 唱. 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 ' 旨 一 二 コ ー ヒ ー に お け る ネ ッ ス ル 日 本 と マ ッ ク ス ウ ェ ル 、 コ ー ラ 飲 料 に お け る 日 本 ユ カ ・ コ ー ラ 、 ペ プ シ ・ コ ー ラ な ど 、 外 資 系 食 品 企 業 の 販 売 活 動 は 、 フ ラ ン チ ャ イ ズ 制 に 基 づ く ル ー ト ・ セ ー ル ス に 例 示 さ れ る よ う に 極 め て 積 極 的 で あ り 、 こ れ ら の 業 種 に お い て は す で に 国 内 企 業 が 完 全 に 締 め 出 さ れ る に 至 っ て い る 。 日 本 食 品 工 業 の 国 際 競 争 力 の 欠 如 を い か ん な く 示 し た の は 、 一 昨 年 よ り 争 わ れ て き た 〃 チ ー ズ 戦 争 ク の 経 緯 で あ っ た 。 . そ れ は ア メ リ カ の ク ラ フ ト コ 社 と 森 永 乳 業 と の 合 弁 会 社 ﹁ エ ム ・ ケ ー ・ チ ー ズ ﹂ の 設 立 認 可 を め ぐ る 〃 戦 争 ク で あ る 。 乳 製 品 部 門 に お い て は 、 昭 和 二 六 年 ナ チ ュ ラ ル ・ チ ー ズ の 輸 入 が 自 由 化 さ れ て か ら 、 こ れ を 原 料 と す る プ ロ セ ス ・ チ ー ズ の 生 産 が 急 速 な 拡 大 を 示 し 、 従 来 雪 印 ・ 森 永 ・ 明 治 の 乳 業 三 社 そ の 他 若 干 企 業 が こ れ に 従 事 し て き た 。 自 由 化 以 後 わ が 国 に お い て は 、 プ p セ ス チ ー ズ ( 加 工 チ ー ズ ) の 原 料 と し て の 輸 入 ナ チ ュ ラ ル チ ー ズ ( 生 チ ー ズ ) へ の 依 存 度 は 急 速 に 高 め ら れ て き て お り 、 昭 和 四 三 年 に は プ ロ セ ス チ ー ズ 三 万 五 千 ト ン の 生 産 に 対 し 、 国 産 ナ チ ュ ラ ル チ ー ズ は 八 千 ト ン し か 使 用 さ れ て い な い 実 情 で あ る 。 ﹁ エ ム . ・ ケ ー ・ チ ! ズ ﹂ の 当 初 の 構 想 に お い て は 、 原 料 を す べ て 輸 入 に 依 存 し 、 こ れ を 国 内 に お い て 加 工 し よ う と す る も の で あ っ た 。 し か し 森 永 乳 業 の か よ う な 計 画 に 対 し 、 こ の 分 野 で 六 〇 % の シ ェ ア 砲 を も つ 雪 印 乳 業 が 、 森 永 乳 業 と 世 界 最 強 メ ー カ ー と の 合 弁 を 認 可 す れ ば 、 廉 価 な ナ チ ュ ラ ル チ ー ズ が さ ら に 多 量 に 流 入 し 、 日 本 の 酪 農 業 を 壊 滅 さ せ る と の 理 由 か ら 、 反 対 運 動 を 展 開 し 、 や が て 政 治 問 題 に ま で 発 展 す る に 至 っ た の で あ る 。 輸 入 ナ チ ュ ラ ル チ ー ズ は 、 キ ロ 当 り 二 〇 〇 円 以 下 で 、 関 税 お よ び 輸 入 諸 掛 り を 加 え て も 三 二 〇 円 前 後 で あ る の に 対 し 、 国 内 産 の 場 合 に は 五 四 〇 円 を 超 え る こ と と な り 、 政 策 的 措 置 を と ら な い 限 り 、 輸 入 品 へ の き り か え が 必 至 と な る の で あ る 。 か ぐ て 農 林 省 は 、 資 本 自 由 化 の 大 勢 と 、 国 内 農 業 保 護 と く に 総 合 農 政 推 進 の 観 点 か ら 、 四 四 年 = 月 、 国 内 産 原 料 の 使 用 を 義 務 づ け る こ と に よ り 、 ﹁ エ ム ・ ケ ー ・ チ ー ズ ﹂ の 役 立 を 認 可 す る こ と と な っ た の で あ る 。 す な わ ち 外 資 審 議 会 に お け る 認 可 条 件 に よ れ ば 、 ① 出 資 比 率 は 五 〇 対 五 〇 と す る 。 ② 国 産 チ ー ズ の 使 用 を 義 務 づ け る 。 ③ そ の 場 合 、 国 産 も の の 使 用 比 率 を 四 六 年 度 末 ま で
い ・ に 三 分 の 一 に 達 す る よ う に す る 。 ④ 同 年 度 末 ま で 新 会 社 の 販 売 シ ェ ア は 一 〇 % 以 内 と す る 。 も の と さ れ て い る 。 ﹁ エ ム ・ ケ ー ・ チ ー ズ ﹂ 問 題 は 、 両 国 に お け る 乳 業 資 本 の 格 差 と と も に 、 さ ら に 基 本 的 に は 日 本 に お け る 酪 農 業 の 国 際 競 争 力 の 乏 し さ を 明 示 し た も の と い う こ と が で き よ う 。 ( 1 ) 坂 井 清 志 ﹁ 漸 く 本 番 を 迎 え た わ が 国 資 本 自 由 化 ﹂ ( ﹃東 洋 経 済 ・ 外 資 特 集 号 ﹄ 昭 和 四 四 年 七 月 三 一 日 ) 参 照 。 .( 2 ) 食 品 外 資 の 進 出 に つ い て は 例 え ば 、 新 井 昭 一 ﹁資 本 自 由 化 に 直 面 す る 食 品 工 業 (﹃ 世 界 経 済 評 論 ﹄ 第 一 一 巻 第 四 号 )、 高 島 浩 ﹁食 品 工 業 に お け る 資 本 自 由 化 の 現 状 と 展 望 ﹂ ﹃ 農 業 協 同 組 合 ﹄ 第 一 三 巻 第 九 号 ) な ど を 参 照 さ れ た い 。 ・ ( 3 ) 日 本 経 済 新 聞 ( 昭 和 四 四 年 八 月 六 日 ) 参 照 。 ( 4 ) ク ラ フ ト コ 社 は 最 近 ( 一 九 六 九 年 ) ま で 、 ナ シ ョ ナ ル ・ デ ァ リ ー ・ プ ロ ダ ク ツ の 社 名 の も と に 存 続 し て き た 企 業 で あ る 。 同 社 は 一 九 二 三 年 創 設 、 本 社 を ニ ュ ー ヨ : ク に も つ 食 品 工 業 会 社 で あ り 、 ﹁ 広 範 に わ た る 各 種 の 酪 農 品 そ の 他 の 食 品 の 買 付 け 、 市 場 出 荷 、 加 工 、 配 送 に 当 り 、 米 国 最 大 の 酪 農 産 品 の 加 工 ・ 流 通 業 者 で あ る ﹂ ( 日 本 貿 易 振 興 会 編 ﹃世 界 に お け る 巨 大 食 品 企 業 の 組 織 と 活 動 ﹄ 一 一 四 頁 ) が 、 最 近 に お い て も 、 ア メ リ カ は も と よ り 、 西 ド イ ツ 、 豪 州 、 カ ナ ダ な ど に 系 列 会 社 を 取 得 、 第 7 表 に 示 さ れ る よ う に 、 一 九 六 五 年 の 全 世 界 に わ た る 売 上 高 は 、 二 〇 億 一 七 〇 〇 万 ド ル に 達 し 、 さ ら に 一 九 六 八 年 に は 二 四 億 二 八 一 〇 万 ド ル と な り 、 ア ー マ ー 社 を 抜 い て 世 界 食 品 企 業 の 第 三 位 (売 上 高 基 準 ) に ラ ン ク さ れ て い る 。 ﹂ 、 四 食 品 工 業 と 原 料 問 題 食 品 工 業 は 農 畜 産 物 の 加 工 業 で あ り 、 従 っ て 原 料 確 保 が 企 業 の 存 立 に と っ て 必 須 の 要 件 と な る 。 と こ ろ で 原 料 農 産 物 と し て 具 備 す べ き 条 件 は 、 均 質 に し て 大 量 の 農 産 物 が 、 安 定 的 に か つ 廉 価 に 供 給 さ れ う る こ と で あ る 。 こ の 点 日 本 農 業 は 加 工 原 料 の 生 産 に お い て き わ め て 不 利 な 環 境 に お か れ て い る ρ 零 細 な 農 業 経 営 の 存 在 は 、 原 料 供 給 上 の 大 き な 障 害 と な り 、 ま た 各 種 の 農 業 保 護 政 策 の 適 用 も 、 原 料 価 格 を 割 高 な ら し め て い る 。 原 料 供 給 と の 関 連 か ら 日 本 農 業 の 動 向 を み る と 、 加 工 原 料 市 場 に お け る 国 内 産 と 輸 入 と の 割 合 は 、 昭 和 四 〇 年 に お い て 、 前 者 が 四 二 ・ 四 % 、 後 者 が 五 七 ・ 六 % に 達 し て お (1 ) り 、 し か も 後 者 の 割 合 は そ の 後 も 増 大 を 続 け て い る 。 か よ う な 動 向 は 同 時 に 、 品 目 別 に 国 内 産 に 依 存 す る も の と 、 輸 入 に 依 存 す る も の と の 区 分 を 明 確 な ら し め て き て い る 。 後 述 の よ う に 、 小 麦 、 大 豆 な ど は 製 粉 ・, 製 油 原 料 と し て 需 要 は 大 き い 資 本 自 由 化 乞 食 温 工 業 一 三 響 6
. ﹁
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が 、 ↑ そ の 国 内 生 産 量 は 減 退 し 、 逆 に 輸 入 は 増 加 の 一 途 を た ど っ て い る 。 こ れ に 対 し 野 菜 ・ 果 実 な ど の 場 合 は 西 と く に 加 工 用 に お い て は 、 輸 入 品 を 使 用 す る こ と が き わ め て 少 な い 。 ま ず 輸 入 依 存 度 の 高 い 農 産 物 の 場 合 を 取 り 上 げ 、 食 品 工 業 に お け る 原 料 問 題 の 所 在 を 指 摘 し て み た い 。 わ が 国 の 農 産 物 輸 入 額 (棉 花 ・ 羊 毛 ・ ゴ. ム を 除 く ) は 、 輸 入 数 量 制 限 あ る " は 関 税 な ど の 保 護 政 策 の 存 在 に も か か わ ら ず 、 、 ・・ し (8表)農 産物 の 輸入(単 位:千 ち 万 ドル,%) 額 比 . 成 績 金 梅 実 年 43 額 金 旦里 数 , 目 品 ⋮ 師 a. 捌 、 節 m " ㎝ ㏄ μ 留 ㎝ ㎝ ㎝ 恨 U・ ㎜ ㏄ 服 翩 翻 揺 P " 邸 ㍑ ω [ 一鵬
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● 976 14,523 10,106 2,765 2,328 6,587 37,292 5,065 2,366 1,298,725 18.5 271 4,073 634 4,042 2,303 237 14・ 畑 33 76 0 25 2,421 250 246 63 71 2,045 638 45 35 1,102 27 2 農 産 物 合 計 ㈲ 食 用 農 産 物 米 小 麦 大 麦 ・ 裸 麦' ト ウ モ ロ コ シ(飼料用) グ レ ー ン ソ1レガ ム('ρ ま 肉 す一 ふ ,牛 羊 ・ 肉 馬 .・.肉 脱 脂 無 糖 粉 乳 パ タ ー チ 一 ズ 大 豆 菜 穂 綿 実 サ フ ラ ワ ー の 種 ヒ マ ワ リ の 種 籾 糖 バ ナ ナ コ 一 ヒ 一 豆 カ カ オ 豆 トウモ ロコシ(飼料を除 く) 非 食 用 農 産 物 ⑧ コ . 糸 額 B バ 入 邸 タ 輸 葉 生 総 (出 所)日 本 農 業 年 鑑 刊 行 会 編 『日本 農 業 年 鑑 ・1970年 版 』144頁 。、 (第9衷)食 用 農 産 物 に お け る 自給 率 の 推 移(単 位:%) (備 考) 1)農 林 省P業 の 動 向 に 関 す る 年 次 報 告 』き(43年度)に よ り作 成 』 ・)自 給率一利職 灘 量・… ただ し,利 用可能供給量 一国内生 産量 一貯蔵 の変化+純 輸入。 3)`国 内産には沖縄を含む。 4)濃 厚飼料の 自給率は可消化養分 総量換算。 42 41 35年 度140 83 鵬 20 59 8 89 85 98 82 27 80 期 21 65 9 89 90 m 80 26 80 95 28 73 11 90 89 m 86 30 89 魏 39 螂 28 畑 90 期 89 17 食用農産物総 合自給 率 米 麦 .麦 豆 実 麦 ・ 裸 小 大 大 果 肉 鶏 肉 類(鯨肉を除 く) 鶏 「卵 牛 乳.・ 乳 製 品 糖 砂 41 40 44 66 料 飼 厚 濃 (出 所)日 本 農 業 年 鑑 刊 行 金 偏 『日本 農 業 年 鑑 ・1970年 版 』144頁 。 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 ' 昭 和 三 〇 年 代 以 降 拡 大 を 続 け て い る σ 例 え ば 昭 和 三 五 年 に お い て 、 農 産 物 輸 入 額 は 八 億 八 千 万 下 ル 、 総 輸 入 額 に 占 め 6 比 率 は 一 九 ・ 七 % で あ っ た が 、 四 二 年 に は 二 三 億 五 千 万 ド ル 、 ' 比 率 二 三 % へ と 上 昇 し て .い る 。 な お そ の 後 増 勢 は 若 干 鈍 化 し て い る が 、 輸 入 拡 大 の 基 調 は 依 然 と し て 存 続 す る も の と 考 え ら れ る 。 第 8 表 は 昭 和 四 三 年 に お け る 農 産 物 輸 入 の 実 積 を 示 す も の で あ る が 、 金 額 構 成 比 に み ら れ る よ う に 、 輸 入 量 の ど く に 大 き な 品 目 は 、 小 麦 、 ト ウ モ ロ コ シ ( 飼 料 用 ) 、 大 豆 、 粗 糖 な ど で あ る 。 こ れ ら の 品 目 は い ず れ も 加 工 原 料 と し て 大 量 に 消 費 さ れ る も の で あ り 、 ■ 現 在 進 行 中 の 食 品 コ ン ビ ナ ー ト 0 建 設 な ど と 相 嵐 っ て 、 今 後 (2 ) の 輸 入 量 の 増 大 は 必 至 で あ る 。 い う ま で も な く か よ 51 な 輸 入 の 増 大 に よ り 、 水 産 物 を 含 む 食 料 の 総 合 自 給 率 は 、 三 五 年 度 に お い て 九 二 % ( 食 用 農 産 物 の 総 合 自 給 率 は 八 九 % ) で あ っ た の が 、 四 二 年 度 に は 八 六 % ( 八 三 % ) 、 へ と 低 下 を 示 し て い る 。 第 9 表 は 食 用 農 産 物 に つ い て の 自 給 率 の 推 移 を 示 す も の で あ る が 、 と く に 小 麦 、 大 豆 な ど の 自 給 率 の 低 下 、 す な わ ち 輸 入 依 存 度 の 増 大 が 顕 著 と な っ て い る こ と が う か が わ れ る の で あ る 。 周 知 の よ う に 、 一 九 六 〇 年 の ﹁ 貿 易 為 替 自 由 化 計 画 大 綱 ﹂ 以 降 . 一 五
' 、 ' . 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 , (第10表)畜 種 別食 肉加 工 用 仕 向 け 肉 量の 推 移(単 位:ト ン) 計 120,521 100,245 112,682 125,057 143,758 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 そ の 他 32,385 2,280 2,422 1,814 ・1 ,432 26.9 2。3 2.3 1.4 1,4 羊 肉 31,673 36,896 42,763 54,926 58.023 26.3 36.8 37.9 43.9 40.4 豚 肉 33,894 34,200 41,635 50,253 63,167 28.1 34.1 36.9 40.2 43.9 馬 肉 14,316 17,722 17,961 13,713 16,760 11.6 17.7 15.9 11。0 11.6 牛 肉 8,253 9,147 7,901 4,351 4,376 6.8 9.1 7.0 3.5 3.0 畜種 年次 昭和38年 39 40 41 42 構成比38 39 40 41 42 (出所)農 林中央金庫 調査部 「肉畜の流通 問題につ いて」 (r農林金融』1968年9月 号)35頁 。 ・ ' 一 六 貿 易 自 由 化 の 圧 力 は 年 ご と に 増 大 し 、 農 畜 産 物 に お い て も 、 ト ウ モ ロ コ シ 、 大 豆 、 バ ナ ナ 、 粗 糖 、 レ モ ン 、 羊 肉 、 ナ チ ュ ラ ル ・ チ ー ズ 、 水 産 か ん 詰 、 ジ ャ ム 、 イ ン ス タ ン ト ・ コ ! ピ ー 、 果 実 酒 な ど の 自 由 化 が 実 施 さ れ 、 と く に 加 工 原 料 と し て 需 要 の 大 き な 大 豆 、 、 粗 糖 、 ト ウ モ ロ コ シ な ど は 、 か よ う な 自 由 化 措 置 に よ り 急 速 に 輸 入 量 が 拡 大 し 允 。 な お 小 麦 は 現 在 国 家 貿 易 品 目 と ざ れ て い る が 実 質 的 に は 前 記 商 品 と 同 様 に 、 自 由 化 品 目 と 考 え ら れ う る も の で あ る 。 食 肉 な ど 畜 産 品 の 輸 入 は 、 牛 ・ 豚 肉 、 ベ ー コ ン 、 ソ ﹂ セ ー ジ 類 、 あ る い は 各 種 乳 製 品 な ど 多 く の 品 目 が 非 自 由 化 品 目 と さ れ て い る た め 、 国 内 消 費 に 占 め る 輸 入 の 割 合 は 未 だ 微 々 た る も の で あ る が 、 国 内 に お け る 供 給 力 の 不 足 か ら 、 羊 肉 、 ナ チ ュ ラ ル チ ! ズ な ど 、 自 由 化 さ れ た 品 目 に お い て は 、 そ の 輸 入 量 の 増 大 は 著 し く . 前 述 の ﹁ エ ム ・ ケ ! ・ チ ー ズ ﹂ ・の 設 立 認 可 問 題 に み ら れ る よ う に 、 わ が 国 農 業 あ る い は 関 連 産 業 な ど 爬 大 き な 影 響 を 与 え て い る 例 も 決 し て 少 く な い 。 こ こ で は マ ト ン の 場 合 に つ い て ふ れ て お こ う 。 日 本 に お け る 食 肉 加 工 品 ( ハ ム 、 ベ ー コ ン 、 ソ ー セ ー ジ ) の 生 産 量 は 、 成 長 業 . 種 で あ る だ け に 最 近 顕 著 な 増 大 を み て い る 。 昭 和 九 ∼ 一 一 年 平 均 の 生 産 量 を 一 〇 〇 と す る 指 数 で 、 三 〇 年 に 八 一 〇 、 三 七 年 に 三 、 七 一 七 、 四 二 年 に は 五 、 一 ・ (3 ) . ゼ 七 四 と な っ て い る 。 し か し か よ う な 生 産 量 の 増 大 は 、 国 内 産 の 豚 肉 の み で は な く し て 、 マ ト ン の 輸 入 量 の 増 大 に よ っ て は じ め て 可 能 と さ れ た と い い う る の ▼
、 \ ﹁ (第11衷)主 要 農 産 物 の 内外 価 格 比 較(42年) (単位:1侃g当 り米 ドル) (備考) 1)農 林省調査 2) 国 内産価格は,小 麦,玄 米は政 府買入価格,二 条大 麦は生産者価 格,大 豆は基準価 格,精 製糖は テ ツ サ イ糖の工場 出し値,牛 肉,家 腐 肉は卸売価格,豚 肉は安定基準 価格,パ ターは安定指標価格で示 され てい る。 " 3)輸 入 品価格はC&F(小 麦,玄 米)とCIF価 格で ある(豚 肉は 43年)。 格 差 A/B(%) 品 ⑧ 人 格
盤
国 内 産 価 格 ㈹ ㎜ 蹴 柳 田 ㎜ 四 76∼93 87 194 6.76 17.12 8.37 12.15 10.77 122.25 117.06 77.42 87.54 14.05 ・36 .15 16.49 19.12 29.44 151.38 8889∼ 108.33 67.59 170.00 麦 米 小 玄 二 条 大 麦 大 豆 精 製 精 肉 肉 肉 一 禽 牛 膝 家 タ '、 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 (出 所)日 本 農業 年 鑑 刊 行 会 編r日 本 農 業 年 鑑 ・1970年 版 」366頁 。 で あ る 。 第 10 表 は 畜 種 別 食 肉 加 工 仕 向 け 肉 量 の 推 移 を 示 す も の で あ る が 、 羊 肉 は 豚 肉 と 匹 敵 す る 構 成 比 を 示 し て お グ 、 し か も 牛 ・ 馬 肉 な ど に 比 し 、 は る か に 重 要 な 地 位 を 占 め て い る 。 周 知 の よ う に こ の 羊 肉 は ニ ュ ー ジ ! ラ ン ド 、 豪 州 な ど か ら 、 輸 入 さ れ た も σ が 殆 ど で あ り ( こ の 意 味 で 食 肉 加 工 品 な ど の 海 外 依 存 度 も す で に 極 め て 高 い と い わ ね ば な ら な い 。 食 肉 製 品 . 乳 製 品 な ど 、 と く に 成 長 率 の 高 い 業 種 の 国 際 競 争 力 が よ わ く こ の 部 門 の 輸 入 が 年 々 増 加 し て い る こ と は 、 政 府 の 志 向 す る 総 合 農 政 と の 関 連 に お い て 大 き な 問 題 と い う こ と が で き よ う 。 食 品 工 業 が そ の 原 料 農 産 物 を 海 外 に 依 存 す る 傾 向 が 強 い こ と は 上 述 の と お り で あ る が 、 か よ う な 特 質 は わ が 国 食 品 工 業 の 国 際 競 争 力 に 少 な か ら ざ る 影 響 を も た ら す こ と と な る 。 第 11 表 は 主 要 農 産 物 の 国 内 産 価 格 、 輸 入 品 価 格 と の 対 比 を 示 す も の で あ る か 、 豚 肉 、 家 禽 肉 を 除 き 国 内 産 価 格 が 輸 入 品 価 格 に 比 し て 割 高 で あ る こ と は 明 白 で あ る 。 大 豆 、 粗 糖 な ど 自 由 化 さ れ た 品 目 を 輸 入 に 依 存 す る こ と は 当 然 で あ る と し て も 、 海 外 か ら 輸 入 す る た め に 、 運 賃 諸 掛 り で す で に ア メ リ カ 、 豪 州 な ど の 輸 出 国 に 比 し て 、 原 料 価 格 は 割 高 と な る 。 例 え ば 製 粉 の 場 合 、 原 料 小 麦 の 価 格 が す で に 四 五 % 近 く も 割 高 の た め 、 加 工 面 で の 合 理 化 が あ っ て も 小 麦 粉 の , 一 七 .. 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 . . 一 八 価 格 は ア メ リ カ に 比 し て 二 七 % 程 度 高 価 格 と な る 。 そ し て 国 内 農 業 保 護 の た め に さ ら に 高 率 の 関 税 が 課 せ ら れ る の が 一 般 で あ り 、 大 豆 、 砂 糖 な ど が こ の 好 例 で あ る 。 と く に 後 者 に お い て は 精 製 糖 の 段 階 で 消 費 貌 が 課 さ れ る の で 、 砂 糖 の 消 費 価 格 は 国 際 的 に み て 極 め て 高 価 格 と な っ て い る の で あ る 。 砂 糖 の 場 合 に つ い て さ ら に 若 干 の 検 討 を 加 え て お き た い 。 周 知 の よ う に 、 第 二 次 大 戦 前 の 製 糖 業 は 、 旧 植 民 地 に お い て さ と う き び の 生 産 を 行 い 、 原 料 の 自 給 が 可 臆 で あ っ た が 、 戦 後 に お い て は 原 料 粗 糖 の 自 給 が 不 可 能 と な り 、 大 半 を 輸 入 に 依 存 す る こ ど と な っ た 。 こ の た め 政 府 は 外 貨 節 約 と 畑 作 振 、興 を 目 的 に 、 国 内 甘 味 資 源 の 生 産 の 保 護 ・ 奨 励 を は か り 、 ま ず 昭 和 二 八 年 一 月 ﹁ て ん 菜 生 産 振 興 臨 時 措 置 法 ﹂ が 公 布 さ れ 、 北 海 道 を 中 心 に て ん 菜 糖 業 の 育 成 が 進 め ら れ て き た が 、 三 四 年 に は ﹁ 甘 味 資 源 の 自 給 力 強 化 総 合 対 策 ﹂ に よ り 、 国 産 糖 育 ¶ 成 の 方 針 を 強 化 し 、 こ れ に 基 づ き 、 関 税 、 消 費 税 の 改 正 、 て ん 菜 関 係 の 三 法 案 を 成 立 せ し め る な ど 、 保 護 的 措 置 を 講 じ て る き た 。 昭 和 三 八 年 粗 糖 の 輸 入 自 由 化 が 実 施 さ れ て か ら 、 さ ら に 強 度 の 保 護 政 策 の 適 用 が 要 請 さ れ 、 四 〇 年 に 糖 価 安 定 法 を 制 定 し て 、 輸 入 原 料 糖 に 対 し 課 徴 金 制 度 を 採 用 す る こ と と な っ た の で あ る 。 砂 糖 価 格 形 成 の 現 状 に つ い て み る と 以 下 の と お り で あ る 。 ( 価 格 は 昭 和 四 四 年 七 月 現 在 の 状 況 を 示 す ) す な わ ち 原 料 糖 の 平 均 輸 入 価 格 は 一 キ ロ 当 り 三 四 円 八 二 銭 、 こ れ に 四 一 円 五 十 銭 の 関 税 と 一 円 二 七 銭 の 課 徴 金 が 課 せ ら れ て 精 糖 会 社 の 入 手 価 格 は 七 七 円 五 九 銭 と な る 。 製 品 の 歩 留 り を 九 九 ・ 五 % と す る と 、 製 品 換 算 で キ ロ 当 り 約 八 一 円 と な る 。 こ れ に 精 製 費 用 約 一 七 円 、 消 費 税 一 六 円 を 加 え た 約 一 一 四 円 が 精 糖 会 社 分 採 算 価 格 と な る 。 流 通 段 階 の 諸 経 費 を 加 え る と 結 局 砂 糖 の 小 売 価 格 は キ ロ 当 り 一 三 〇 円 前 後 と な る わ け で め 臥 妬 ) 国 内 産 糖 保 護 の た め に 、 原 料 糖 の 跡 由 化 は 行 れ て も 、 以 上 の よ う な 内 容 の 保 護 政 策 が と ら れ て い る の で あ り 、 製 菓 業 の よ う な 大 口 砂 糖 需 要 者 は も ど よ り 、 一 般 消 費 者 に と づ で も 大 き な 問 題 と い わ ね ば な ら な い の で あ る 。 食 品 工 業 部 門 に 供 給 さ れ る 原 料 農 産 物 が 、 最 近 海 外 へ の 依 存 度 を 高 め て き て い る こ 巴 は 前 述 の と お り で あ る が 、 も と よ り 自 給 率 の 高 い 品 目 に お い て は 、 加 工 部 門 で の 国 内 産 の 使 用 割 合 も 高 く 、 野 菜 ・ 果 実 な ど 青 果 物 の 加 工 部 門 な ど に お い て
ば 鮮 度 の 高 い 原 料 を 使 用 す る 必 要 上 ㍗ 殆 ど が 国 内 産 原 料 に 依 存 し て い る σ し か し か よ う な 分 野 に お い て も 日 本 農 業 に お け る 労 働 生 産 性 の ひ く さ 、 原 料 供 給 基 盤 の 狭 隘 な ど か ら 、 生 産 面 に お け る 不 安 定 要 因 が 多 く 、 さ ら に 加 工 原 料 の 流 通 面 に も 多 く の 問 題 が 存 し て い る の で あ る 。 た と え ば 青 果 物 の 場 合 に つ い て み る と 、 ① 農 業 経 営 の 零 細 性 か ら 供 給 が 零 細 ・ 分 散 的 で あ り 、 品 質 や 規 格 が 雑 多 で あ る こ と 。 ② 生 産 が 天 候 に 左 右 さ れ 易 く 、 供 給 が 不 安 定 に な り や す い こ と 。 ③ ア メ リ カ な ど の 場 合 と 異 り 、 青 果 物 に お け る 生 食 用 ・ 加 工 用 の 分 離 ボ 明 確 で な く 、 生 食 需 要 の 強 弱 ・ 変 動 の い か ん に よ り 、 加 工 原 料 の 供 給 数 量 に 、 幽ま た 価 格 に 直 接 的 影 響 が 及 ぼ さ れ る こ と 、 な ど 少 な か ら ざ る 問 題 を 有 し 、 流 通 面 に お い て も 、 ア メ リ カ の パ ッ カ ー の よ う な 、 自 家 農 場 の 経 営 に よ る 原 料 生 産 か ら 輸 送 加 工 ・ 販 売 に 至 る ま で の 一 貫 化 の ご と き 形 態 に 比 し て 、 多 く の 場 合 、 前 近 代 的 な 取 引 段 階 が 介 在 す る 。 国 内 産 原 料 に 依 存 す る 加 工 業 に お い て も 、 各 種 の 農 産 物 価 格 制 度 の 存 在 は 原 料 価 格 を 割 高 な ら し め 、 原 料 依 存 度 の 高 い へ 業 種 で あ る だ け に 経 営 上 大 き な 制 約 と な っ て い る 。 国 内 産 原 料 を 使 用 す る 場 合 に は 加 工 原 料 に つ い て 、 関 税 や 課 徴 金 に つ い て 論 及 さ れ る 必 要 は な い 。 し か し 主 要 農 産 物 に つ い て は 価 格 支 持 政 策 が 適 用 さ れ て お り 、 政 府 ま た は 政 府 系 団 体 の 介 入 に よ り 買 入 価 格 の 下 限 が お さ え ら れ て い る ゲ ー ス が 少 く な い 。 従 っ て こ の 場 合 に お い て も ﹂ 生 産 者 と 加 工 業 者 と の 間 に は 利 害 の 相 反 す る 側 面 が 所 在 し て い る の で あ る 。 ・ . . 原 料 問 題 と の 関 連 に お い て 注 目 し な け れ ば な ら な い こ と は 、 食 品 外 資 の 進 出 が 、 原 料 確 保 と い う 面 に お い て 、 日 本 農 業 に ど の よ う な 影 響 を 与 え る か と い う 問 題 で あ る 。 す で に ト マ ト 加 工 あ る い は 養 鶏 部 門 な ど に お い て 、 契 約 栽 培 が 普 及 し た ﹁り 、 直 営 農 場 が 設 置 さ れ た り し て 、 原 料 農 畜 産 物 の 安 定 的 確 保 が は か ら れ て い る が 、 外 資 系 企 業 の 進 出 は か よ う な 傾 向 を 一 層 強 化 せ し め る こ と と な ろ う 。 ア メ リ カ 、 カ ナ ダ な ど の 食 品 工 業 会 社 に お い て は 、 前 述 の よ ゲ に 大 規 模 の 自 家 農 場 を 有 し 、 原 料 生 産 か ら 加 工 、 販 売 ま で の 垂 直 的 統 合 ( ︿ ・ ・二 9 = 幕 σq ・・ 二 8 ) を 行 な っ て い る ケ ー ス が 少 く な い 。 ﹁ 大 企 業 が 食 品 加 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 一 九 ﹁ '
● 、 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業・ 二 〇 工 に 進 出 し 、 農 産 物 の 量 と 質 に つ い て 従 来 よ り 厳 し い 条 件 を 農 民 に 要 求 し た 結 果 、 垂 直 的 統 合 が 進 み 、 こ れ が ア メ リ カ 、 (7 ) カ ナ ダ 、 イ ギ リ ス の 農 業 に お け る 大 規 模 資 本 主 義 的 生 産 方 式 の 発 達 に と っ て 重 要 な 役 割 を 演 じ た ﹂ の で あ る 。 プ ロ イ ラ レ 産 業 な ど そ の 典 型 で あ る が 、 か ん 詰 工 業 な ど に も こ の 傾 向 が 顕 著 で あ る 。 日 本 に 進 出 し た 外 貨 系 パ .ッ カ ﹂ で あ る 日 本 カ ル パ ッ ク 、 日 本 リ ビ ー 、 伊 藤 忠 ド ! ル な ど は 、 い ず れ も 農 協 、 農 家 と の 間 に 契 約 に よ る 原 料 果 実 ・ 野 菜 の 入 手 を 行 っ て き た が 、 伊 藤 忠 ド ー ル の 場 合 は 全 国 数 ヵ 所 に 、 最 低 単 位 二 〇 ヘ グ .タ ー ル 程 度 の 自 家 農 場 を 開 設 .し 、 そ の 周 辺 に 契 約 農 家 群 を 組 ・ (8 ) 織 し 、 原 料 自 給 体 制 を 確 立 し よ う と す る 計 画 を た て 、 す で に 岩 手 県 下 に お い て 試 作 の 段 階 に 入 っ て い る 。 か ん 詰 工 業 な ど に お け る 、 食 品 外 資 の 原 料 調 達 の 今 後 の 方 向 を 示 す も の と し て 注 目 し な け れ ば な ら な い 。 (r ) 栗 原 源 太 ﹃ 日 本 農 業 の 社 会 勘 定 ﹄ 一 五 六 頁 参 照 。 ( 2 ) 食 品 コ ン ビ ナ ー ト の 建 設 に 最 も 重 要 な 役 割 を 果 し て い る の は 輸 入 業 務 を 握 る 大 手 商 社 で あ る 。 輸 入 原 料 の 増 大 は 商 社 に よ る 食 品 工 業 の 系 列 化 を 促 進 ず る 。 す な わ ち コ ン ビ ナ ー ト の 拡 充 は 、 海 外 へ の 原 料 依 存 度 を 高 め る と と も に 、 総 合 商 社 に よ る 食 品 工 業 会 社 の 系 列 化 ・ グ ル ー プ 化 を 進 捗 せ し め て い る の で あ る 。 な お 総 合 商 社 と 食 品 工 業 と の 関 連 に つ い て は 、 食 品 工 業 研 究 会 ﹁ 国 民 食 糧 市 場 の 再 編 と 総 合 商 社 ﹂ (﹃ 農 業 協 同 組 合 ﹄ 第 一 五 巻 第 一 一 号 所 収 ) を 参 照 さ れ た い 。 食 品 工 業 の 系 列 化 に つ い て は 筆 者 自 身 現 在 実 態 調 査 を 行 っ て い る の で 近 く 成 果 を 公 表 し た い と 思 う 。 ( 3 ) ( 4 ) ( 5 ) ( ε ) ( 7 ), ( 8 ) 農 林 中 央 金 原 調 査 部 ﹁肉 畜 の 流 通 問 題 に つ い て ﹂ (﹃ 農 林 金 融 ﹄ 一 九 六 八 年 九 月 号 所 収 Y 参 照 。 東 洋 経 済 新 報 社 編 ﹃近 代 化 す す む 日 本 の 産 業 ﹄ 二 五 四 頁 参 照 。 日 本 経 済 新 聞 (昭 和 四 四 年 七 月 一 八 日 ) 参 照 。 科 学 技 術 庁 資 源 調 査 所 編 ﹃ み か ん 加 工 原 料 の 取 引 問 題 ﹄ 二 頁 参 照 。 C ・ レ イ ト ソ ︽ P ・ ユ ー リ (小 宮 隆 太 郎 他 訳 ) ﹃ 現 代 の 国 際 投 資 ﹄ = 一八 頁 。 日 本 経 済 新 聞 (昭 和 四 三 年 三 月 一 二 日 ) 参 照 。 ・ 五 む す び 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 と の 関 連 に つ い て は 、 に つ い て ふ れ た に と ゼ ま る 。 -・ 検 討 す べ き 多 く の 問 題 が 存 す る の で あ り 、 小 論 に お い て は 僅 か に そ の 概 要
既 述 の よ う に 、 食 品 外 資 に と っ て 日 本 市 場 は 、 将 来 性 に 富 ん だ 有 望 な 市 場 で あ り 、 今 後 に お け る 外 資 の 進 出 は 必 至 で あ る 。 食 品 外 資 の 進 出 は 、 日 本 の 食 品 工 業 に と っ て 大 き な 刺 激 と 数 り 、 一 面 に お い て そ の 構 造 の 近 代 化 に 役 立 つ 可 能 性 は 大 き い 。 食 品 コ ン ビ ナ ー ト の 建 設 な ど は 、 資 本 自 由 化 対 策 の 一 環 と し て 進 め ら れ て い る の で あ り 、 ま た ナ ビ ス コ 問 題 を 契 機 . に 、 製 菓 業 界 で は 中 堅 企 業 間 に 共 同 販 売 会 社 設 立 案 な ど が 具 体 化 さ れ る な ど 、 外 資 進 出 を 機 に 、 食 品 工 業 の 近 代 化 、 再 編 成 が 行 わ れ つ つ あ る 。 ・ し か し 現 在 の 食 品 工 業 の 再 編 成 過 程 は 、 日 本 農 業 と の 関 連 で こ れ を み る と 、 国 内 農 産 物 の 市 場 を 拡 大 す る 方 向 に は 動 い て お ら ず 、 む し ろ 農 産 物 の 輸 入 依 存 度 を ま す ま す 高 め て い く 上 に 有 力 な 作 用 を も た ら す も の ど い え よ う 。 食 品 工 業 に お け る 資 本 の 自 由 化 は 一 層 そ の 傾 向 を 助 長 し て い く こ と は 明 か で あ る 。 わ が 国 の 食 料 が 環 太 平 洋 先 進 諸 国 ・ の 農 業 、 と く に ア メ リ カ か ら の 輸 入 農 産 物 に 依 存 し 、 さ ら に 食 品 工 業 中 の 成 長 業 種 が ア メ リ カ 企 業 に よ っ て 掌 握 さ れ て い く こ と は 好 ま し い こ と で は な い 。 日 本 の 食 品 工 業 を 発 展 せ し め る 上 で 最 大 の 問 題 は 原 料 問 題 に あ る 。 零 細 規 模 経 営 に 基 づ く 原 料 供 給 基 盤 の 脆 弱 さ と 、 国 鞠 農 業 保 護 の た め の 、 各 種 の 農 産 物 価 格 支 持 政 策 に よ る 原 料 価 格 の 割 高 が こ れ で あ る 。 農 業 保 護 政 策 と 食 品 工 業 に お け る 国 際 競 争 力 の 強 化 と の 間 に は 、 今 日 大 き な 断 層 が 存 在 す る の で あ り 、 こ の 間 の 調 整 を ど の よ う に は か っ て い く か が 、 今 後 の 農 政 に 課 せ ら れ た 重 要 な 課 題 で あ る と い え よ う 。 加 工 原 料 問 題 と の 関 連 に お い て と く に 注 目 し な け れ ば な ら な い の は 、 昨 秋 来 一 段 と 強 め ら れ て き た 農 産 物 の 自 由 化 問 題 で あ る 。 既 述 の よ う に 、 農 産 物 の 自 由 化 は 昭 和 三 〇 年 代 後 半 以 来 徐 々 に 進 め ら れ て き た が 、 今 迄 に 自 由 化 さ れ た も の は す で に 原 料 や 製 品 の 大 部 分 が 輸 入 に 依 存 し て い る も の 、 国 内 生 産 と の 競 合 の 少 な い 品 目 、 あ る い は 需 要 の 限 定 さ れ た 特 殊 な 品 目 な ど が 選 択 さ れ 、 日 本 農 業 へ の 直 接 的 影 響 を で き う る 限 り 避 け よ う と す る 方 向 が 顕 著 で あ っ た 。 も と よ り 現 在 ま で の 過 程 に お い て も 、 自 由 化 の 波 が 特 定 の 品 目 や 加 工 業 に 与 え て き た 影 響 に つ い て 無 視 し え ぬ 面 も 多 い が 、 し か し 昨 秋 の 日 米 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 二 一 ,
、 資 本 自 由 化 と 食 品 工 業 ・ 二 二 残 存 輸 入 制 限 協 議 以 後 の 自 由 化 ス ケ ジ ュ ー ル に お い て は 、 撰 択 的 拡 大 部 門 と い わ れ て き た 果 実 あ る い は 畜 産 な ど の 関 係 品 目 が 、 自 由 化 予 定 品 目 に 指 定 さ れ 、 あ る い は 輸 入 割 当 量 が 拡 大 さ れ る こ と と な り 、 グ レ ー プ フ ル ー ツ 問 題 に 象 徴 さ れ る よ う に 、 .日 本 農 業 へ の 影 響 は き わ め て 大 き な も の と な り 、 ま た 製 品 の 自 由 化 を 通 じ 食 品 工 業 に 与 え る 影 響 も 、 、 資 本 の 自 由 化 以 上 に 直 接 的 な も の と な ろ う と し て い る 。 ・ 周 知 の よ う に 農 産 物 の 自 由 化 は 、 大 手 の 加 工 業 者 、 消 費 者 、 あ る い は 財 界 な ど か ら 強 い 要 請 と し て そ の 促 進 が 望 ま れ て い る 。 高 度 成 長 を 前 提 と す る 日 本 経 済 の 合 理 化 、 効 率 化 、 あ る い は さ ら に 消 費 者 物 価 の 抑 制 を 目 的 に 、 農 産 物 に お け る 自 由 化 拡 大 の 衝 動 は 、 国 内 的 に も 著 し く 高 め ら れ て き て い る と い え よ う 。 過 度 の 農 業 保 護 政 策 が 農 業 構 造 の 近 代 化 に 役 立 ち え な い ど ご ろ か 、 ・ む し ろ そ の 阻 碍 要 因 と な る 側 面 を 有 す る こ と は 否 定 し え な い が 、 し か し 日 本 農 業 の か か え る 諸 問 題 が 、 単 な る 経 済 成 長 政 策 や 、 貿 易 自 由 化 政 策 に よ っ て 吸 収 、 解 決 さ れ え な い こ と も ま た 明 白 で あ る 。 日 本 農 政 の 当 面 の 課 題 は 国 民 経 済 の な か に 占 め る 農 業 の 位 置 づ け を 長 期 的 展 望 の も と に お い て 明 確 に す る こ と で あ り 、 そ の 目 標 に 向 っ て 農 業 生 産 構 造 の 近 代 化 お よ び 保 護 政 策 の 漸 減 的 な 合 理 化 措 置 を と る こ と が 必 要 と さ れ よ う 。 例 え ば 農 産 勿 の 輸 入 数 量 制 限 を 次 第 に と り 除 き 、 輸 入 課 徴 金 、 ' 関 税 、 不 足 払 い 制 度 な ど に よ っ て 、 代 替 せ し め て い く 方 向 な ど が 検 討 さ れ て し か る べ き で あ る 。 と こ ろ で 小 論 に お い て は 食 品 工 業 と の 関 連 に お い て 、 農 協 の に な う べ き 役 割 に つ い て 全 く 検 討 し な か っ た 。 日 本 の 新 た な ア グ リ ビ ジ ネ ス の 発 展 の な か で 、 農 協 組 織 を い か に 位 置 づ け る か に つ い て は 稿 を 改 め て 考 察 し て み た い と 思 う 。