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【根拠がわかる!カテーテルケア】 文献からみる泌尿器科カテーテルケア

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Academic year: 2021

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(1)

イまじめに 泌尿器系は尿を生成する腎とその尿を体外に排出する尿路からなってお り、これらは生体の代謝産物の排泄を 司る器官として、生体の恒常陛を維持する重要な昨日をもつています。尿路のカテーテルの挿入は、

C解

割学的 あるいは生理的閉塞を取 り除く場合、②尿道およびその周囲の手術創の回復を促進する場合、③重庖悪者の尿量 を性″呂・に測定する場合に広く行われています。 尿路のカテーテルは、挿入される部位の名前をとつて、腎凄、尿管凄、膀肌凄く尿道カテーテル法と呼ばれま す (図1)。 また、挿入時期が、一時期力\反復するか、あるいは長期間にわたるものである力ヽこよつて、一時的 導尿 (以下鞠尉 、間欠的導入導尿、留置カテーテル法と呼びます。膀脱度は一時的あるいは留置カテーテル法、 腎慶や尿管度は留置カテーテル法ですし、尿道カテーテルは導尿、間欠的導尿、留置カテーテル法とすべてに行 われます。ここでは導尿は、短時間カテーテルを膀脱の中に入れることを意味し、留置カテーテル法とは区別 し ます。

a)

腎痩

b)尿

管 獲

cI)

C,)

C)隣

肌 痩

d)尿

道 カ テ ー テ ル 法

1

カ テ ー テ ル 留 置 の種 類

文 献

1よ

り改 変 款 縦 の名前や時期が違つても、体外から尿路 という無菌状態の部位にカテーテルを入れること、あるいは 入れていることにより、合併症として、感染やカテーテルの逸脱・閉塞くカテーテルと接触する皮膚粘膜の障害 が起こりますと看護職者はこれらを予防して常に排泄の機能が果たせるように管理する責任がありま坑 本稿では、カテーテルを挿入している人のケアを導尿と留置カテーテル法に分けて、ケアの根拠となる文献を 概観したいと思いま坑 朝 下般的に 1回 あるいは複数回のカテーテル操作では、留置カテーテルに比べて感染の発生頻度ははる力斗こ少な い 。といわれていますと これはカテーテルを膀脱の中に挿入する回数よりも、入れている時間のほうが感染の発 生に大きくかかわつていることを示 していま丸 表 1は 1回のカテーテル操作に伴 う感染の掴険性を示 してお り、 高齢者、それもとくに女J陛、産褥婦に発生頻度が高くなっています。 導尿の羽I贋やや手技については、いずれの看護の教科書、参考書に記述 されているとお り、挿入時の留意点で は、滅菌器具を用い、無菌的操作で、 しかもできるだけ尿道を傷つけないようにとい うことで一致 していま坑 導尿日歌 尿道粘膜を損傷す ることは、尿道粘膜の抵抗性を壊 し、細菌が

員みヨーるのを助ける

(2)

ことになるからです。尿道を傷うけないためには、なるべく細いカテーテルを使用 し、尿道狭窄についてアセス メン トするとともに、熟練 した手技で細心の注意を払つて挿入することが求められます。 ●表

1 1回

のカテーテル操作で生 じる細菌尿の発生頻度 徴司ツ より改変) 報告者 醸 団 鋭 阻

,Gore and

200人の '謹 康な歩行可能な男女

Perterdro(1962)

・39人の寝たきりの老人女′性 ・86人の入院の老人男性

Jackson and Grieble(19571・ 高血圧再来にきた外菊懲者

Kass(19621

無症候で未治療の外来患者

Marp腱(194つ

。100人 の入院女山苺者

B―

ttt et al。(196つ

。カテーテル操作を受けていない105人の産後女!性

110人の合併症のない/刀`免ケllで 1回のカテーテノ

V御

Gi■espe et ai。(1964)

105人の合併症を有する分娩あるい lま難産ケllで 1回のカテーテル操イ御寺

22. 8%

。分娩中カテーテル操作を受けていない145例

1.5%

・クロノレヽキシジンを用いずにカテーテル操作を行つた129例

28 %

・ クロルヘキシジンを用いて、カテーテル操作を行つた55例

5,5%

神経因′幽 芳肌の患者に清潔な間欠的導尿法が用いられますが、これはLapttesに より開発 されたものですと頻 回のカテーテル挿入には、細菌を膀脱に送 り込む危険はないのでしょうか? 定期的な間欠的導尿は通常の排尿過程と類似してお り、たとえ膀脱に細菌が送 り込まれたとしても、定期的に 導尿することにより細菌は機械的に排除されるので、感染に発展する危険は回避されま坑 Lapidesに より提案 された方法では消毒薬は不要で、女′性では潤滑剤 も使用 しないで、十分に手洗いを行い、カテーテルの内外を水 で洗い流 して挿入 しますと しか しどんな状況でも、決められた時間に導尿を行い、残尿をできるだけ少なくしる ことが重要だと述べています。lapittsら は、この方法で側期に患者雛 したところ、患者の

48%は

無菌尿を 保てた 。と報告 していま丸 カテーテル挿入時に手袋をしないで、カテーテルを素手で扱 うことをときどき臨床で見受けます。皮下話脈カ テーテル園御寺の手指消毒に関する研究では、せっけんによる手洗いの無効陛を か報告 していますとスタンダー ド・プ リコーション注っの観点からも導尿には必ず手袋をしようすることが重要であると考えま或 注

1)1996年

に改定 した

CDCガ

イ ドラインに述べ られている院内感染予防対策の 1つ。すべての患者の血液 。 体液・分泌物・汗以外の排泄惨、損傷のある皮膚および粘膜は感染源にな りうると考え、すべての息者のケアや 処置にスタングー ド・プリコーションを適応すべきであり、効果的な感染予防にはもつとも重要であるとされて いる。 留詈帥 テーテル法 1.雅 麒 カテーテル留置による感染は、管理方法により異なりますが、従来からよく行われていた開放持続導尿法で管 理された場合、3日 以内に

80%の

患者に感染が発生し、7日 目には全員の患者に感染を成立させる。ことが明ら かになっています。 留置カテーテル法での細菌の侵入経路は次のように考えられます つ。 ①蓄尿袋からカテーテルの内腔を通つて膀脱、尿管に逆流 (管内性経路) ②カテーテルと導尿管との接続部 ③外尿道日からカテーテルの外壁と尿道粘膜の間 (管外隆 路) ④蓄尿袋排出日 留置カテーテルの管理を改善して感染の発生を防止しようとするさまざまな試みがなされていますとそれぞれ を部位ごとにまとめたのが表2です。尿道日周囲から細菌が侵入することを阻止する消毒や洗浄、尿の結品や細 1例 6例 % % % % % 7 1 剃 2 8 6 4 . 9 . ” 2

(3)

菌の沈着を防ぐカテーテルの二夫、閉鎖式詩続導尿システムや集尿袋に抗菌剤を加える、全身的に抗と物質を予 防的に与薬する0という方法などです。ここでは閉鎖武詩続導尿システムと外尿道口周囲や会陰部の清潔につい て述べますD ●表

2

留詈働 テーテルの管理を改善するための試み 方

法 雇 無菌的挿入 抗菌作用を有する潤滑剤 会陰部の洗浄 抗菌陛車火膏の塗布 クロルヘキシジン含有のスポンジ 膀脱 抗菌作用を有する液での洗浄 カテーテル 新 しい材質 (シリコン対 ラテ ンクス) 嚇 品 粒ビ

1舘

カテーテル 換気装置付きカテーテァレ あ らか じめ接続済みの集尿システムの使用 」腑 とわ鶏併学部 鍛 構造 僻 ある吊り下げ部、換気部分、消下用小室

(弁

、オ全) 勤 抗菌斉ll添 (ポビ ドンヨー ド、過酸化水素水、クロルヘキシジ刀 抗菌斉llの予防および治療的投与 疫学的 隔離

(蓄

尿袋から流出する尿の無菌化 艦 ごとの軸 いの腑 蓄尿袋から出る尿の消毒 通常の装置や洗浄注射器の厳格な使用 集尿システムを正 しい位置にすること 閉鎖システムを中断 させることの回避

1)閉

鎖式満続導尿システム注D 尿路感染予防に閉鎖式詩続導尿システムが有用であることは、1928年

Dukesに

よって報告 されたとい うこと 勒 ミ、これは

,般

には普及 しないで、次の30∼4(l年間の留置カテーテルの管理は開放式のままであったとい うことで九 この間はカテーテルの無菌的挿入に注意が払われ、カテーテル挿入後のケアについては検討される ことはなかったようです

D1960年

代はじめに、MillerやKunin&ⅣIcCoH】 :lacらにより閉鎖式詩続導尿システム が実用化されるようになりまし亀 細菌の侵入経路の①、②瓜の対策である閉鎖式詩続導尿システムにより感染の危険性が大幅に減少 したことは 図 2を見れば明 らかです。 しかし、これは閉鎖式詩続導尿システムを正 しく取 り扱 うとい う条件を守ることが重 要く 蓄尿袋を傾けた り、息者の膀肌部をより高くした りして尿を逆流 させないことが重要で九 それでもなお、 カテーテル留置に伴 う感染は、3日 以内に20-4(l%の確率で発生 し、日数を追 うごとに増加 していることは、他 のルー トカ.ヽらの感染コン トロールが未解決であることを示 しています。 注 り 留置カテーテル法での細菌侵入の第

1の

経路は蓄尿袋からカテーテル (導管

)の

内腔を逆流するものである。 留置カテーテルの開放システムは、膀脱カテーテルを留置後、カテーテルに連結管を接続して導管につなぎ尿を 削

(4)

蓄尿袋に誘導するものである。蓄尿袋は外部に開放 されているので、蓄尿袋に混入 して増殖 した細菌が導管の内 腔を上行 して感染が起こることが観察 されている 先 これに対 して閉鎖式システムはカテーテルか ら蓄尿袋まで 一体となっていて、外部 との接触を断ち、尿路に侵入する細菌を1日 ILする目的で開発 された タト房哉萱日 生体にとってカテーテルはあくまでも異物であり、異物であるカテーテルが刺激になって粘液の分泌が促進 し て、カテーテルを伝って尿道 口周囲に付着 します。これイ齢 随 のよい培地になります。また、カテーテルの刺激 によつて尿路上皮に部分的欠損が起こると、尿路粘膜の感染防御機能を低下させることになります。 女′陛の場合、肛門と尿道 日が近接 し、尿道が短いことが、感染のリスクを高めています。また、カテーテルの 留置によリカテーテルの内腔や表面に細菌の定着が起こることが観察 。されています。これ らの部位の清潔方法 については、会陰部を清潔なタオルと石けん、温湯を用いて洗浄清拭 して十分乾燥させること、外尿道 日の周囲 の粘液を除去 して洗浄 し、消毒 した り抗菌剤の入つた車欠膏を塗布するのことが紹介 されていま坑 外尿道 日周囲や会陰部の清潔を保持する方法については多くの論争があり、尿路感染予防のためにさまざまな 二夫力滞賜〔られていますが、それ らの効果の〉堕鮎請初ミなされていない とい う批判がありま坑 外尿道 日の清浄 法、イ史用する薬液、回数などはさまざまで、外尿道 日に消毒液のついたガーゼやスポンジを当てることで女性の 尿道の細菌の定着を減 らせるとしたもの、当てるのは意味がなくむ しろ乾燥させておくほうがよいとするものな ど砿 D

4種

類の外尿道 ロケアー抗菌剤を使用 したもの、①ポビドンヨー ド、②麻オスポリ辮

C味

オスポ リン G①車火膏の3種類 と、④晒けんで行つた群の細菌尿の出現率を外尿道 ロケアをまつたく行わない対照群と比較 した 研究が行われましたが、有意な差はみ られなかった0とされています。 しかし、効果がないからといって尿道 日のケアをしなくてもよいとい うことではありません。これ らは、外尿 道 日のケアを他の尿路感染予防のケアから切 り離 して評価することが難 しいことを示 しています。外尿道 日周囲 や会陰部の細菌数をできるだけ減 らすことが感染予防につながることは言 うまでもありませ疵 以上のことから、カテーテルの長期留置はやめて2週間以内なら閉鎖式詩続導尿システムを用いて管理 し、そ れ以上長期になる場合には、間欠導尿が勧められています つ。また、細菌の定着に対 してはカテーテルを交換す ることで対処 しま坑 81 水分摂取 との関係 感染予防として水分摂取を促すことの有効性も看護の教科書のなかで強調 されています。これについてはわれ われの研究でも確かめられています。これについてはわれわれ でも確かめられていますと尿に細菌が検出

2 4 6

カ テ ー テ ル 留 置 期 間

(日

) 図

2

閉 鎖 式 持 続 導 尿 法 の 感 染 防 止 効 果 60 80

100

4① 20 累 積 慇 染 率

(%)

開 放 式 持 続 導 尿 法 開 鎖 式 持 続 導 尿 法 O メ ′ / メ ′ ′ メ ノ / ノ /

/

/ 8 ′ r 一 イ 10

(5)

された群の1日あたりの平均尿量は、菌が検出されなかった群よりも平均で約500五

L少

なくなっていました曳 尿量が多いときには細菌尿になることが少ないことから、水分摂取を促すことの重要性が示唆されていま坑

2.カ

テーテルの閉塞 長期にカテーテルを留置すると、リン酸マグネシウム・アンモニウムの結品が形成されてカテーアルの内腔や 表面に沈着するのがみられまする よくカテーテルを交換したときに、カテーテルの表面に砂のようなものが付着 しているのを見ることがあります。これは尿がアルカリに傾く場合に起こりやすいといわれています。結晶の沈 着はカテーテル内の尿の流れを障害するとともに、細菌感染の誘因ともなりますとまだ結晶を予防したり、溶か す有効な方法はないということですが、尿量を多くする、尿の酸l生化がある程度有効だと考えられていますもま た留置カテーテルを抜去したときには結晶の有無を観察して、次にカテーテルの交換を早めるとよいでしょう。 おわ りに 泌尿器系のカテーテルケアを導尿 と留置カテーテル法に分けて検討 し、その根拠 となる文献 とともに説明しま した

Dカ

ルケアの中心は感染予防にあります

D感

染は微生物 と人間の生き残 りをかけた戦いといえましょ う。カテーテルケアは常に新 しい知識によつて変化 してきています。今後も根拠にもとづいてケアを提供できる よう検討が必要 だと思います。最近、管理 とい う言葉の代わりにケアとい う言葉がよく使われます。これはあく までもカテーテルを挿入されている人をケアするとい うことですとカテーテルの管理とともにカテーテルを挿入 されている人の気持ちを考え、生活への障害がなるべ く起こらないようにするとい う看護の視 点を忘れないよう にしたいものです。 引用 。参考文献 1)K四

h,CM.尿

路感染症―診断、予防および管理―。名出頼男ほか訳

.東

え 近代出版 1990, 233‐77.

2)h思

近 阻Ш り

Ho et,Al.晩

皿 礎nce ofhand hygiene prlor to hertion ofpetthemlvenOus catheters On theと equency ofcompLca面 ollso J.Hosp. ね」倦ct. 2001, 199‐203

81院内感染対策研究会編

.院

内感染対策マニュアブレ 瓶 祀 1992, 100‐6.

4)清水保夫ほか 導尿と留督ヒカテーテルの管理の実際

.ク

リニカルスタディ。1(3), 1980, 49‐59.

51儀耐ゥBM.et al.Infection and Ntting P幽蒟饉preventt and conttlo StoLx)uis.Mo働 1995, 94‐ 5

6)鈍

i刊

m etal,PreventingUTIs WH△

TWORKS? Am.J.N―

.87(3), 1987, 307‐9.

7)井上都之ほか 膀脱留置 カテーテノ嚇 悪者の尿路感染成立 と影響す る因子 についての鰍 看護研究.

参照

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