Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation理 学 療 法 学
第
26
巻 第2
}」53
〜
61
頁q999
年〕報
告
痴 呆 性 老
人
の
生
活 関
連
動作
及
び
身
の
回
り
動
作
問題
の経過
と
介
助
が 必
要
に な る
状 況
*大 橋
美 幸
* *要 旨
本 研 究の 目 的 は
,
痴 呆 性 老
人にお け る 生沽
関連 動 作 及
び身
のlr
・1
り動f
乍の経過
と.
介助
が 必 要 に な る 状 況 を 明 ら か に する ことで ある.
対.
象 は 在 宅 痴 呆性 老
人31
名
であっ た.
介
1護 昔
か ら.
動 作
の問 題 と介 護 内 容
の経 過 につ い て聞 き取 り
を行
っ た,
、
食 事
は.
まず 食 品
の選択
や準
備 が 難しく
な り,
次に周 囲の 人 に 許容
さ れ る 食事
動作 等
が難
しく なっ てい た、
、
最 後
に食
べ るこ と 自体 が わ か ら なくな り
.
介
助 が 必 要 に なっ ていた。
排 泄は,
清 潔
と不 潔
の区 別 が で き な くな り.
その後 水
洗 設備
や便 器等
を使
え な く な ること で ト イレ誘 導
や オムツ使 川
が 必要
になっ てい た。
最 後
に排 泄 す
ること 自体
がわか らなく
なっ てい た。
移 動 は,
まず 外 出
が 難 し くな り,
次に複雑
な 扉の 開 閉 が難
しくな
っ てい た。
その後 家
の中
で迷 う
よう
にな り,
転 倒・
転 落
の危
険性
が増
すこと 等によ り,
家の中に おいて誘 導
が 必 要になっ ていた.
.
.
更衣
は,
ま ず 衣 類の 選 択 や準 備
ができな くな
っ て いた。
次 に ボタンを
はめ る順 序
や服
の前 後
等 を 間違
える ようにな り,
着 衣 に 介 助 が 必要
にな っ てい た、
最 後
に服 を着
てい なけ
ればな
ら ない こと が わ か ら なく
なっ て い た・
整容
・
入 浴は,
まず 化粧
が でき
なく
なっ てい た。
その後
洗面台 等
を使
え な く な り,
加 え
て人浴 動 作
が難
し く な るこ と により
,
介助
が必 要
になっ て いた、
その他
で は,
家 庭 用 品
の使
用 等 が徐
々に で き な く なっ てい た、
電 気 製 品等
を使
えな く なる ことに よ り,
介助
が必
要にな
っ てい た キー
ワー
ド痴 呆 性
老
人,
在
宅.
凵常 生 活 動作
はじ
め
に
痴 呆 性
老
人で は生活 関 連 動 作
及 び身
の 回 り動作
に障 害
が 見 ら れ る.
この障 害
に は・
定の出 現 順 序 が ある ことが 報 告 さ れ てい る/
t軽
症痴 呆
において生 活 関連 動 作
が困 難
と
なり
,
中等
症 痴呆
におい て 身のlni
り動 作
が.
韻 介助
と な り,
貢 症 痴呆
において身
の 回り動 作
が全介助
と な る と さ れてい る1)2)、
な お,
身
の回 り動作
は,
整容
・
人 浴 動作
が最 も早 期
に介
助 が 必 要 と な り,
食 事 動 作
が最 後
まで 保た れ やすい と さ れてい る1.
ls’.
し
か し,
従 来
,
痴呆
性 老 人に おいて.
これ らの障 害に つ いて詳 細
に 記 述 し た ものは なく
,
介 助
が 必要
にな る 状況
も 明 ら かでは ない.
s
Activiries
PとLraUel t〔}Daily
Li
、mg andSelf
Care
Act
[viries iTl theEtderl}
・
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I
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ー
*
*
横 浜 田 園 都 市 病 院 リハ ビリテ
ー
ション科「〒
226
−
0026
神奈川県横 浜 市緑1
ズ長沖田町 3031Z /
Miyuki
Ohashi
,
RPT
:Dept 【)f RehabilitutionLY
〔,k
りhamn
Gard
ピIL
Cir
}『
II
【}sp1La1 (’
受 て寸凵 1997{[ 12 月 5」[ ””
Ytl
日 1999奪・
ユ ’]9
日1i >[nl
,
痴 呆 性老
人の動 作
にお ける問 題
と介 護
内 容 につ い て調 査 を 行っ た調
企
結 果か ら痴 呆性
老 人の 生活
関連
動 作
及 び身
の回 り動f
乍に おける問
題の 経 過 と 介 助 が 必 要 に な る 状 況 を知
り,
痴 呆性 老
人に対
す る 訓 練 計 画 や介 護
指 導 等 に 役,’
t:て る こ とを目的 と する。
対 象
お よび 方 法
1
.
対象
対
象
は在
宅 痴呆 性
老 人31
名 (・
1F均年
齢78
.
5
±4
,
8
歳
} で あっ た 〔jc
1
〕痴 呆
境界
域・
軽 症 痴呆
8
名
,
中 等
症 痴 呆15
名
,
重 症 痴呆
8
名で あっ た/
t な お痴 呆 重
症度
はNM
ス ケー
ル1/を 用い て現 状 を 評f
曲 した もび)である.
、
痴 呆
以外
の影 響
を 避 け る ために,
明
らかな視 覚 聴 覚 障
害
,
痴 呆
以外
の精神疾 患
は対 象
から除
い た。
さ らに重 症 痴 呆 以 外 は 屋 内の 独歩
が可能
な晉
とした (重 症 痴 呆で は 痴 呆 に よ る症 状
0
)・
つ と して歩 行 障 害 が 見ら れ る た め,
歩 行 障 害
をも
つ者
を 含 め た ) tt2
.
調
査方
法理 学 療 法
b
が在 宅
に訪 闘
し.
介 護 者
か ら 聞 き 取 り調 査 N工 工一
Eleotronio Library54
理 学 療 法 学 第26
巻tXS
’
2
り』
表
1
対象
N
=
31
男性6
女↑生25
痴呆境界域・
Il翻1:痴呆8
中 等症痴 呆15
弔.
症痴 呆 ※8
ア ル ツ ハ イマー
型痴 呆6
丿IIAI
ri
旺窒瓮;i
」 三蜘i
旨ξ@1
混/
s
型 不 明1
※NM
スケ
ールを用 いて 現状を 評仙
を 行っ
た
. .聞 き 取り
を 行っ た項目
は.1
痴 呆 性 老 人 に け る動作
の
問題
,
?.介
1
斐
者の
介
1
.
蔓 内容 であ
っ
た.、こ
2
点に
ついて
,これ
まで の糸 [ 過
を
ね
た 、聞
き 取り を行っ
た経過
の
範囲 は
,痴呆
性老人の
1
∫ 壮年 期から
現 在ま
で
で あった
、,
この
経
過 の
うち
「
痴 呆 と診
断さ れ た
時点 か ら 現
在ま で
」 を分析
の対
象し た .
1
詳f
壮年期 か ら痴呆 と
彡断
され
た 時点ま
では, 痴呆
以外 の 影響
を避け るめ の 比校 に
用いた
聞
き
取
り の
方法 は, 理‘
jF
療法
ト1
痴
呆性老 人 に高
い 頻度 で見 ら れる
問 題
〔
表2
} に
つ
て,
有
無
, 出現時 期
,内容 ,
それ
ら に対
す る介護
内容
等
尋
ねたも の
と ,.
〜.
自山 に
介護者 から
話 を岡
い
だ
で あ った.
なお
, 表2
の
問 題項
目は
,痴呆
性老入の日
常 生活 機能
iFfrili
表51
か
ら,
生活
関連動 作及
び / の
り 動作に
関連してお
り .介
護 者 が而在認 しや
す
項 目 を
取リ ヒ げ た も の であ
る /t
介 護 苦が話 し た 内 容 , 理学療法
i
:が
隔1
:が 何をど
うし た の
か」 と
い う 形11
”
い換
え て.
介護 者 に確
認 し た ヒ で,1
己載 し た . れ は 介 誤 者 間 に おける 詳葉
の
使 い方
に
よ
る 差 を 避ける
た めで
る /t
ま た,介 、1隻 者 が 譜し た内 容は
, 理 学療 法1
/が
[介 護
者 による 記
録,
P2
名以ヒの
1
剛 、・
隊族
等
から
話
と
焔 合 する こ
とで
正確
性を 確認し
た.,
介
護
9
一 によ
記録 は,
介 護6
の1【
記やf
帳,
介
護者
が これ
ま でか
白
発 的に
fJ
. けてい
た 介,
、
望記
録ぶ
であ
っ た.
お,
聞き取 り 調
査で は
,話し
手(本 調 査
では 介 護
者)
フ
状 況を
説明
する
能力 が
デー タ
の信 憑 性 を 左右
するの た
め
話
し手
の説 明能 力
を把 握 す
るこ と が
必要
である
が.従来
,話
し
予の
説明能力 を把撮
す
る方法
等は
確IZ
さ
れ て い な いtt
本 調 査 にお い は,
次の方 法 で 話 し 手 の 説 明能
力を
把握するよ う 試 みた
、
ゥ
明能 力
を把握
した
方法
は.介
li
隻 者
と理
学療
法.
i
が , 痴呆 性老
人
の状
況を 同 時に
評価し
,両 者の
結果
を 較 す ることで あ っ た.
. 評 価は現状を実 際 に 見なが ら い , 日 頃ど う で あ る か で はな
く . 現 在II
の 前で
開 さ れて い る 状況
が どう
で
ある
かを
評 価し
た。語価
に は
NM
ケ ール
を 用 い た 〔 表3
)。な
お,
介1
農K
一 の函
.ソ
は,
介護者
が
説明 し た内容を理学 療法
が 評 価
尺
度 に あ
てはま る 形
に †い換え
てt
介 護昔
に 確 認 す 形 で 行 った .
結 果,
介
護者と理
学療 法L
の11
}
三
価結 果 に きな差
は な か った(評価
点合計 の
鴇 が’卜 均
3
.
4
±D9
点}
.
、 この
こと か ら, 木
調査に
おけ
る話 し手 介護
者 〕 び )説 明能 力
に 問 題は
な
く,
聞き 取 り で
得ら
た 内 容 を分析に 用 いるこ
と に.攴障
が な い と判
断した
な
お
,
し の 説 能 力を 把 握 する方
法 に ついて ,今
後さら に検 が必
要と 摎 える 。 . − 十 排泄 表2
聞 き取 り 行っ
た 問 題 項H
・ よ く ぼす
・ 食べ物を 目 らし
て
捨 てる ・古い 物で
も 望 で食
べる ・ 食 後 す 食事
を要 求 す る ・人 のの
ま
食べ
る1
・物
の
皮や 魚 の骨ま
で 食 べる ・食
べ る こ と を 忘 れる 食べ
物 以外の 物 を 食 べ る1
−・ 使 用後 、 流 さ ない ・汚れ
た
F
等 を し ま い込 ・ 紙をむやみ に 使す
ぎる ・あちこち で放尿 す る ・を
使っ て きれい拭
け な い等,後 始 末が.
卜 分 にで きな いE
便器
の
水にf
を人 れる ・排泄 の 使llJ
済 み の 紙をしま い込
む
・オム ツ を外すE
誘 導 して
座 らせ て も,どうするかわか な い ・1
・ .着 やおむ つをドげ ず に座るレ
動1 ・
落 ち着きなく部il
.廊ドを ウ
ロ
ウ
ロ
する
・遠く 出 たlii
は 戻れ ない い トイ レ 場 所 が わか
ら ずウ
ロウロする・説
得に
応 じ ず出 て い く 1 ・ 凵 .外
に出た ら 戻れ ない 更 衣 、・他 人の服べ履き物
を
間
違 え る 前 後 , 表爽
を考 え ずに1
る1
ボ9
ン がま く 掛 け
ら
れ ない ・ヒ 着 のヒ
に シャ
ツ を着
な ど チ グパ グに るi
・ 片方
に両足
を 入 れる ・度 を越 し何
枚
も重
ね
て
青る1
季節は
ず れで
も汚れていて も ,同じ物し か着1
な
い1
・時々 .パン ツな の 下 着を
脱
いでしまう .⊥’ .三 ヤ ツ をはたりズ
ボン
をか ぶる 整 容・ ・湯を出 し っな し に
する
こ と が あ る 人浴i
・ 湯 の 出 し 行や ャ ワ ー の使
いfj が わからな いi
有鹸がい
たまま湯 につ かろうす
る1
.いっ ま舗
定 のところtitt
を 洗 う@
i
・ 石 鹸やタ オの
使 い方 な どがわ か らJapanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation痴呆
性
老 人の生 活 関 連 動 作 及び身の回 り 動 作55
.
「
…
0
褫L
宇 埋 炉 辺.
豕 身 関 心・
百 訟無 閏心 交
流
まっ た く何 も しない
L
会 兎 呼び か け に 値仮1
心 口L 銘・
11し憶 イ・
1彪表
3
NM
ス ケー
ルil
点二
ll
・
,
・
・
,
・
コ
・一
.
1
’一
一…
、
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とん どa
能’
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物小 能,
ご く償弾 广
・
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;(物 も小簡甲 へ 簑 物Tll
簡 単广
・
豕 }捷 理鰆:か (
,
ご く 臼髭
.
1 ∫:番.
炉.
も贈鷺
讐
2
随
瀦
∵
L
ト
kl
囲 に 多 少 開日 り ぽ と ん と
「1 臣
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・
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と運 動
・
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・
L
・
あ り 何 もしない ガはある
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ま・
趣II
永な ぽん や り と癬野 示さ れ れ ば
け
,1
るrL が 阿 け ば 為に 過 ご
一
うこ 1 簡単なこ とは.
メ(がII
け ば 八.
一
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る とが 多い し よ う とす る_
議しかける 必 姦 な こ と は 舌し かけ る臨 縞
撫
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1
籠
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魁
膿
厩
、ff
, 目 ち覧引こ と
ま が
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まび)L 矛ない こ
が
,
簡 挙な:
は ない1
とが多い と が あ る Faは 通 じる.
一
一
一一
.
一
→− 7
新しい こと は まっ た く 貞二え ら れ ない 「日い凵
己.
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しが ま.
れ に あ る 見 識 まっ たくなし1
ほ と ん ど な し 人物の弁 別 困 難 最 近の。
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最 近の [墨 申
最返の El 未 拝 ほとんど ない 1 の ILI
」
圖本1
簸 をよ く芯 れ るIH
い 1,己憶”
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を で、
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ユ勿所 な と 小り で き る が確か で
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応 番、
る 丿 勺 を れ 磁 留 ど ら 不 な オ “ 物n
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,
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一
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ls li』
,
[、 [1
、
巾 とtiどきii11
手を 1].
,
ヨ、
岡見 え るとき ち・
,3
.
分析 方 法
聞 き 取 りか ら
得
ら れた結 果
を,
理学療
法
士 が時 間 的順
序
に そっ て並
べ直
した。
並べ直 し た 結 果 か ら,
痴 呆性
老 人
の生 活 関 連 動 作 及
び身
の回 り動作
に お け る問 題
の経
過
,
介 助
が 必 要にな る状
況を考 察
し た。手 順
は次
の通り
であ る (図1
)。
まず
,
聞
き取
り か ら得
ら れ た痴 呆 性 老 人
の生活 関連 動
作
及 び身
の回 り動 作
に おけ
る諸 問 題
を,
「食 事 」 「
排泄 」
「移 動 」 「更 衣 」「
整 容
・
入浴 」 「
その他 」
に分 け た。
これ らの問 題 は特 殊
な個 人 的 状 況
の影 響
を避 け
る た め,3
名
以 上 に見
ら れ たも
のを取 り
.
ヒげ
た。
取
り.
L
げ た 問 題 に該
当 者 数 を 記載
した。次
に,
問 題 を出 現 時 期
によっ て 群 分 け し,一
部 修
正 を加 え
た(
詳 細
は図
1
参
照 )。
修 正
し た問 題 群 を時 間 的 順
序
にそっ て並べ た。
聞
き取 り
か ら得
ら れた介 護 内容 も 同様
に,
特
殊 な 個 人 的 状 況の影 響 を避 け
るた
め,
3
名
以 上に対
して行
わ れ た ものを取 り上 げ た
。
さ
らに,
介護
を開始
し た 時 期 が介 護
者
に よっ て大 き く異 な
らな
い ものを取
り ヒげ た (取 り.
ヒ げ た基 準
の詳細
は図
1
参 照 )
。 これ は,
介 護
者 が介 護 を
開 始 し
た時 期
の状 況
か ら,
痴 呆 性老
人 に対
して介助
が必
要
になる状 況 を 分 析 す る ため である。取 り
.
h
げ
た介 護
内容
は 表4
の通 りである。 なお,
75
% 以 上の 痴 呆 性 老 人 に対
して これ
らの介 護
が行
わ れ る よう
に なっ た時 を
,
介
護 者
が介 護
を開
始 した 時 期 と した。 結果
聞 き取 り
か ら得
ら れ た痴 呆 性 老 人
に おけ
る生活 関 連 動
作
及 び身
の回 り動 作
の問題
は90
項 目
であ
っ た。
これ を出 現 時 期
が 異 な る9
群
に分
けた。 さ ら に,
論 理 的 矛 盾 を 修 正 し,
同時 期
の問 題 を多 く含
む問 題
群 を統
合 す るこ と で6
群
に修 正 し
た。6
群
を時 間
的 順序
に そっ て並
べ(
レ ベ ル1
〜
W
),
介 護 内 容
と組 み 合 わ せ た。
各
レベ ルの該
当者 数
,
介 護 内容
の実 施 者 数
は表
5
の 通 りである。1
.
動 作
にお ける問 題の経 過痴 呆 性 老
人の生活 関
連 動 作 及び身
の回り動作
にお け る問
題の経
過 は表
6
の通 り であ
る。レベ ル
1
において複 雑 な 生活
関連 動 作
が難
しく
なっ て い た。
レベ ルH
に おいて生活 関 連 動 作
が難
し く なっ てい た。
レ ベ ル皿 に おい て複 雑 な身
の回 り動 作
が難
し く なっ ていた。
レベ ルIV
に おい て 更 衣,
整 容・
入浴 を 中心
と し た身
の 回り動 作
が難
し く なっ ていた。
レベ ルV
に おい て排 泄
,
移 動 を 中心
と し た身
の回 り動 作 が 難 しく
なっ てい た。 レベ ルVI
において食
事
を 中 心 と し た身
の 回り動 作
が難
しく
なっ ていた。
経
過 を 項 目 ご と に見
ると
,
「
食 事 」
では,
賞 味 期 限
の確
認 (レベ ル1
)
が最 も早 期
に でき
なく
なっ てい た。
次
に,
食 品
を食
べるため の準
備 (レベ ルH
:魚
の骨
や果 物
の皮
の除 去 等 )
がで き な く なっ てい た。
続
い て,
食 事
を終
え た とい う 記憶
に 問 題 が生
じてい た(
レベ ルW
)。
そ して,
周 囲の人
に許 容 され
る食 事 動 作
が難
し く なっ てい N工 工一
Eleotronio Library56
理 学療 法 学 第26
巻 第2
号 図1
分析のf’
順ア
1
段 階】痴 呆骨 老人の生 活 関 連動 伶 及び 身 0小 「り動
f
乍にお け る問 題を??き 出すIII
繝 題 か見ら れ た ノ倣 を、
}司べ 銘 以1
に見 ら れ た 問1
髄 取 屑・
げ る、
1−
一
[
川 諏 吐 け 燗 }髦
轡
」 躍 」 「勵 : 「曳 衣」瞥
人 浴一
竺
峨一
轡
ナる・
1 、段 。「
T
卿 ・腿 ・el
・・…1
.
vj
・L
・翻
け す ・L
L
段階3
1
段 階i
群 分 けの 方法 例 隅L
璧A
,
B
,
C
・
・
llllll
題へと問題R
か 見 ら れ たK
におい て,
そ れ ぞ れil
「
ll
題A
と 隅 題B
の 甌も闘ll
勺な 前後関 係 を 見 る 時間 的 な 萠 後関係 は 「A
が 先一
「B
か 尢 「同 時 購一
の3
種 類 て あ る,
12 」毒題A
と問題13
を 以 ドの基準で 群 分 け一
9
一
るtt
問 題A
と 問 題B
か 共に見 ら れ た 者の う ち● 「
A
か 先一
1 で あッ
たlf
が75
%以 「.
でかつ 「
B
か先」 であっ
た者がい ない 場 合1
→
問 題A
と 問 題B
は 別のlk
’
に し,
橿 題A
か 問 題B
よ り も 先 に な るよう に #V
JJxlt
す る● IB か 先
であ
っ
た 者 か75
%以 「 で かつ 「丶が先1 てあっ
た 齢かい ない場 合→
問 題A
と間題B
は瑚の鮮に し.1
君}題B
かIHf
題へ よ りも )L
になる ように群 分 け する ● そ れ以外1
→i
題・
、と腿8
を 同 し抃臼こするB
他の 開題につ い てLZ
を繰り返す、
段 階2
によ り,
動 作の 問題 は 出 堋 き期 か 異 な るい くつ かの群 に 分 け ら れ る 〔以 ド,
問 題 群 と 略 す)t
一.
一 一 .
一
一
1
−一
,
一
一
一
一
群 分 け を修lr:す る・
1ユ論理r
内矛 盾 を 修亅L
するJf
’
t丿へ
差肩.
弓 る2
つ の問 題を亅司鴎 聡にする.
論理的 矛酒の例『Ilrj
じ物を何度 も買って くる亅が 「近所 の商店に{∫け ない1
の 後にく る、
に の2
つ の行動かJk
一
に見られ た 痴呆’
1/
i
老入 かいな かっ
た 場 食,
こ の よ う なこと か 生 じ る 1 !同騎 購の問題 群 を まと め る、
丿JU、
1同 時 期」 の問題 か1
3
以i
』
含ま れ る問題 群 を 統 什 す る.
一
一
一
一一
.一
.
.
1
−.
一
一
.
一.
一
問 題 群 をE
“ei
]的 順 序 に そっ
て並べ る、
並べ た 闘 題群を,
時間的に]
期のもの か ら1
順に レへ 1レL
、
Il
,
m
・
と呼ぶ 段 階4
で,
痴 呆 {’
1
老 人 に お け る 牛 盾 関 連動 作及び身の回[〕動作の問題につ い て1
員1
開 的な粁 過が わか る L−
t−
− t
ttt
段階
5
1 介μ隻内 容を、彗き出 す
I
ll 介1
、
隻が行わ れ た 人 数 を 閥べ,
3
名以lt
にk
・
1
して 行われた もの を 取 り1
げる1
.
12
.
1で取り ヒげ た 介 議 を一
ft
’
}i「
「捌 泄1
移 動」
1
更 衣「整容
・
人 浴」「その餓」 に分け る
I I
.
一
一
一
一
一
段 階6
介 護を開始 し た
Hl
期 が介誕 斤 によっ
て大 き く畏 ならない もの を 取 りL
げる、
IL
口
.
段 階5
で 取 りL
げ た 介護 内容につ い て、
段 階 [の レベ ル ごとに実 施 釖 合を算出 する,
、
1
輛 庶
・段[爾
各τ
・・お ・ て一
一
そ。面 漏
鰯万
、磁 鍵 入 叺 数一
1
[
実 鯏 でト
ー
一
各
。へ 。に刻 づ羸
、itt・
[vt.
E’
,〔
。繍…
一
%1
.
i
I
.
一
一
一
.
一
一
一
一
一
一一
.
一
一
1
例:
一
食 事 」の レヘ ル 、 に 該 当 す る 痴 呆 恠 老 入 が工5
名 で あ り,
その う ち食事動f
/1
の介助か行わ れ た占か3
名で あI
I
っ た場 合
,
実施割金 は20
%で ある、
I
I2
編離 譜篇 謝
1
鶚議
。か ⊥嚇 。。あ 、。と!
※ 「整 容
・
人 浴一
は 除く、
、
これ は 「整容・
人浴に関する个て の介 護 内寄 が
、
痴 呆と診 断 され る 以前か ら10
% 以L
の者に 対 して和わ れ てい たため である ●実 施割合がLO
%以L
になっ た レベ ル の次の レベ ル にお ける実 施割合 が75
% 以h
であ るこ と ※1
司様に 「整容・
入浴1
は除 くt・
●実 施割合 が
75
% 以 ヒに なっ たレベ ル から,
そ れ 以 降の レヘ ル で75
%以lt
が継 統 する ことE
−
L−一
_
一
一
一
一
一
.
一
一
一
[
.
一
陵
「鞐7
取リ ヒげた介 護内容につ い て、
介識が 開 始 さ れ た 時 期 を 図 式 化 う1
る方 法
実 施割介 が
75
% 以L
及 び10
% 以1
』
に なっ
たレベ ルを表 示 する 1Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation痴
呆性 老
人の生活
関 連 動作 及び身
の回り動 作57
裘4
取り [11.
げ た 介 護 内 容 壌ti
食 すi ⊥1
ω [.
げ た倉i
隻内容 食」
鼻動1
乍の 介 助 1.
.
一
一.
.
一
一
一
t.
ト イレ誘 導 ま た は オム ツ使 用 移 動 家の亅「1に お け る移 劃」の誘 導 1廷 衣 整容・
入浴 着 衣 動 作の 介助 洗1
的・
洗 捧動 作の介助 食べ物 をH
に 運 ぶ 介 助 を1.
u う.
食べ物 を 切 る,
魚の骨 をSIU
るなと の準捕は含ま ない 眠 便意の有 無や 黶夜の別は開わない。
…
纐 呆性
.
老 入が・
人でパ y トを 交換してい る場 介を含 まない ト遭 案 内や場 所を使い分けるた めの指爪 を
il
一
う.
歩行 介助な ビの有 無1
よISJ
わ ない.
ボ タ ン は め,
薫ね着な ど を含む,
衣 類の準 憾を含ま ない 指i]’
tや促 しで痴 星t
生老人が 人國
e
行 う場 合を含ま ない 指示や促しで痴 果f
’
巨老 入 が・
人 で 行 う 場 合 を 含 ま ない その他 家睡用品使 堀の介助 電 気 製 品 や 火 器 な どの 操 狛 を介護 者 が行っ
てい る場 合 を 護 う た (レベ ルV
:食
べ こぼ し が多
い等 〉
。最 後
に,
食
べ物
を食
べるこ と自体
がわからなく
なっ ていた(
レベルW
:食
べ物 を
凵 か ら出 す 等
)。「
排 泄 」
で は,
ま ず 排 泄
に関
わる複 雑 な 設 備
や用 品
(
レベ ル1
: ウォシュ レッ ト,
レベ ル皿 : パ ッ ト)
の使
用 がで き な く なっ ていた,
、
次に,
清 潔 と 不 潔の 区 別 がで き なく
なっ て いた (レベ ルIV
:使
っ たパ ッ ト を 持 ち 帰っ て干 す,
汚 れ物
を し まい込
む等
)。続
い て,
排 泄
に 関す
る 比 較 的 簡 単 な 設 備 や 用 品(
レベ ルV
:便
器,
身
につ け てい る ズ ボン等 )
の使 用
が難
しく な
っ ていた
。最 後
に,
排 泄 す
る こと自体 が
わ か らな くな
っ ていた(
レベ ルVI
:誘 導
しても排 泄
し ない )。「
移 動 」
で は,
まず 目的
にそ
っ た外 出 (
レベ ル1
〜
IV
)
や比 較 的 複雑 な 扉
の開 閉 (
レベ ル 皿 ;4
枚
の襖
,
レベ ルIV
:浴
室の折 れ 戸〉がで き な く なっ てい た。
次に,
家
の中
に お け る 移動
や単 純
な扉
の開 閉
が難
し く なっ てい た(
レベ ルV ,VD 。
同 時 に 転倒
・
転 落
の危 険 性
が増 加
し て いた (
レベルV
)
。
「更 衣」
で は,
衣類
の選 択
(レベ ルll
)
が早 期
に でき
な くな
っ てい た。次
に衣 類
の準 備 (
レベ ル皿 :タン ス の取 り扱
い)
ができ
なく
なっ てい た。
続
い て,
複 雑
な更
衣動 作 (
レベ ル 皿 :重 ね着 等
,
レベ ルIV
:ボタ ンは め等
) が難
しくな
っ てい た。
最 後
に,
服
を着
ていな け れ ば な ら ない こと 自体
が わ か ら な くなっ てい た (レベルW
:ど こ で でも 服 をぬ ぐ)。
「
整 容
・
入 浴」
で は,
化粧
が 早期
に難
しく
なっ てい た(
レベ ル 且)
。次
に,
整 容
に関
わる設 備 (
レベ ルW
:洗 面
台 等
)の使
用 が難
し くなっ てい た。
同 時に入 浴 動 作 (レ ベ ルW
:洗 体 ) が 難 し くなっ ていた。
最 後 に,
整 容 に 関 わ る 用品 (
レベルV
:歯
ブ ラシ,
鏡 )
の使
用 が難
しく
な っ ていた。「
その他 」
で は,
複 雑
な電 気 製 品
や家
庭用 品
の使 用
(
レベ ル1
:冷 暖 房 器 具
の温 度 調 節 等
,
レベ ルH
:電話
の使 用
,
洗 濯 機
の使 用
),
手
順 が多
い 複雑
な 動作 (
レベ ル1
:風 呂沸
か し,
レベ ルll
:調 理,
買い物 等 ) が 早 期 に でき
なく
なっ てい た。
次 に家
庭 用 品の 目 的 に 応 じ た使
用 がで き な く なっ ていた (レベ ルV
;暖
房 器 具 に 腰掛
け る 等 )。
最 後 に,
基 本 的 な 物 品の使 用 が 難 し く なっ てい た (レベルVIl
物
を壊 す
,
椅
子ごと転 倒 す
る等
)。2
.
介護 者
が介 護
を 開始
した時 期
介 護 者 が 介 護 を開 始 し
た時 期
は図
2
の通 り
であ
る。食 事
は,
食
べ物
を食
べ ること自体
が わ か ら なく
なっ て し まっ た時 期
(レベ ルVD
に,
「
食事
動 作 」
の介
助 が 始 め ら れてい た 。排 泄
は,
水 洗 設 備
や便 器
等
を 適 切 に 使 え な く なっ た時
期 (レベ ルV
)に,
「
トイレ誘 導
や オム ツ使
用」
が始
め られていた.
:
移 動
は,
家
の巾
で迷 う
よう
にな り
,
扉
の開 閉
が難
しく
な り
,
加 え
て転 倒
・
転 落
の危 険 性
が増
し た時 期 (
レベ ルV
)
に,
「
家
の中
にお ける移 動 」
の誘 導
が 始 め ら れてい た。史
衣で は,
ボ タンを は め る 順序
や服
の前
後等
を 間 違 え る よ うになっ た 時 期 (レベ ルW
)に,
「着 衣 動 作 」の 介 助 が 始 め ら れてい た。
整容
・
入浴
で は,
洗 面台 等 を使 え
なく
な り,
人浴 動作
が 難 し く なっ た 時 期 (レベ ルIV
) に 「洗 面・
洗 体 動作
」 の介助
が始
め ら れ てい た。そ
の他
では,
電気 製 品 等
を使
えな く
なっ た時 期
(レベ ルm
に,
「家 庭 用 品 使 用 」の介 助 が 始 め ら れていた。
考
察
問 題
の経 過
か ら,
まず
生活 関 連 動 作
が困 難
にな り,
そ の後 身
の 回 り動 作
が困 難
になる ことが わ かる。
ま た,
身
N工 工一
Eleotronio Library58
理学 療 法 学 第26
巻 第2
号 疾 患 ※ 年 齢 歳 卜畋
ピ 揺 り 事 例M1
ワ凵
男69
女 アI
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田A
「
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1
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亊 泄 動 衣 食 矧 移 史 ¥・
・
・
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1
2
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1
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ア ヨ 」 ワ75
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象o)丙亥当丿貞 「] 夊80
脳 串 訓 動 衣 煽 食 釧 移 史 柩}
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才
膚
ダ
一
三 至3r
一
一
詞
・ 疾 患.
※ド
嘩 目 そ の 他 : 女s21
ア 食ト
Bial
訓 {# 動 吏 衣L
,,、
、
畳 ‡ 韻 動 衣 葡 食 挑 侈 曳 兜1
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} その 他l
ll
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1
そ刀他249
耐 勇
」
思 ]※ 串 訓 動 衣 》 食 携 侈 雙 附11
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3
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五
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ト
3
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女 混 その他73
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潤 動 衣 U その他JH
皿 八『
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一
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辯
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