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2006 ; : Postural Control for Quiet Standing Kimitaka HASE Abstract : Quiet standing posture is organized by supporting, stabilizing, and bala

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(1)

Jpn J Rehabil Med . 43 . 8 2006

支持基底面内で管理する必要がある.身体を実際 に支持するための床反力は両下肢からもたらされ るが,体重の

2/3

を占める頭部―上肢―体幹の重心 が,床面から身長の

2/3

の高さに位置するため に,COMは空間において絶えず動揺しており,

そのバランスは,身体を支える支点となる圧中心

(center of pressure;COP)との関係を支持基底 面内で管理することによって保たれている.立位 の生体力学的解析には,足関節を支点として,上 方に重心を有する逆振り子として人間の身体をみ は じ め に

立位は人間が支持性(support),安定性(sta-

bility),バランス(balance)を保ちながら

1),移 動や作業を行うために最も活動的な姿勢である.

身体を支持するための基底面(base of support)

は両足で囲まれた狭い範囲であり,安定した姿勢 を確保するためには,空間における身体の重心

(center of mass;COM)からの垂線を,その狭い

2006130日受稿

慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室/〒160.8582 東京都新宿区信濃町35 Department of Rehabilitation Medicine, Keio University School of Medicine

E-mail : khase@sc.itc.keio.ac.jp

《総 説》

立 位 姿 勢 の 制 御

長 谷 公 隆

Postural Control for Quiet Standing

Kimitaka HASE

Abstract : Quiet standing posture is organized by supporting, stabilizing, and balancing the body mass against gravity. The center-of-body-mass is controlled in space within a relatively small base of support. Accordingly, ankle and hip mechanisms are used to control the upright posture in an invert- ed pendulum-like behavior. Body sway is often estimated from center-of-pressure(COP)measures derived from force plate data. Postural control in the anterior-posterior and medial-lateral directions during quiet standing is achieved by separate strategies ; therefore, COP measurements should be analyzed in each direction. Various methods of COP analyses including stabilogram diffusion analysis have been developed, but to reveal the mechanism for reorganization of posture against motor or sen- sory disturbances, the average location to control body sway within the base of support has to be measured. The body schema is determined depending on both the internal and external environ- ments, for example, the loss of sensory monitoring from a unilateral leg moves the center-of-body sway backwards. Compensatory mechanisms, such as an increased role of hip strategy, are used to maintain the anterior-posterior equilibrium. Lower-limb amputees or hemiparetic patients are not able to utilize the affected ankle mechanism and anterior-posterior COP movement is increased under the sound leg more than under the affected leg. The effects of l-dopa or brain stimulation on the postural control in patients with Parkinson s disease have been estimated by COP-based measurement. We can identify the clinical outcomes of rehabilitative treatments by analyzing the patient s optimized standing posture.

Key words: 安静立位(quiet standing),姿勢制御(postural control),床反力計(force plate), 足底圧中心(center of pressure)

(2)

なす

inverted pendulum model

が用いられてい る(図1)2〜4)

立位を制御する調節機構に何らかの機能的障害 が生じた場合,身体を保持し,安定を保つために 最も効率的な姿勢が,体性感覚,視覚,前庭系か らの感覚入力に基づいて形成される.動作解析技 術の進歩を背景に,その構築過程や姿勢制御に関 する新たな知見が報告されてきており,臨床的に も立位解析の意義は高まってきている.以下に,

床反力計を用いた立位解析に基づく姿勢制御に関 する最近の知見をレビューし,その神経生理学的

およびリハビリテーション(以下,リハ)医療に おける臨床的意義を概観する.

立位姿勢の評価

空間に位置する

COM

の管理は,身体の各体節 の配列を変えて

COM

の投射軸を支持基底面内に 保つか,もしくは床面に対して作用させる力を調 節することによって行われる5).例えば,荷物を 体幹の前方で保持するには,足関節底屈・股関節 屈曲位として荷物を含めた

COM

の投射軸を支持 基底面内に管理するか,足関節底屈群によって前 方への回転モーメントを制御する必要がある.立 位を静的に保持するための姿勢制御は,3次元解 析装置を用いて各体節の配列を計測すると同時 に,COMの変位をとらえて,身体に加わる力の 支点である

COP

との関係を一定期間計測するこ とで,直接的に定量することが可能である6).一 方で,COMの動揺の振幅が

mm

の単位であるこ とから,極めて高い精度が必要であり7),その計 測上の煩雑さや

3

次元解析装置の価格の問題など から,COM変位の計測を臨床に応用できる施設 は限られている.臨床的には,COMに同期して 変位している

COP

に関連する計測項目が,立位 制御の解析に用いられることが多いが,その指標 は立位制御の病態に特異的なものではなく,様々 な角度から総合的に解釈する必要がある(表)8). 重心動揺の解析は,通常,矢状面と前額面に分け て

2

次元的に行われるが,それは,両者が異なる 制御を受けていることに基づいている7).また,

表 床反力計から得られる立位解析の主なパラメータ(文献 より引用・改変)

定 義 変 数

姿勢動揺の大きさ・速さ

動揺距離の平均値 平均重心点からのばらつき

動揺面積(支持基底面(× 平均速度(重心の高さ( 前後・内外側最大動揺幅の比

矢状面における踵からのの距離( 前額面における踵からのの距離( 動揺周期の規則性

単位軌跡長 実効値

面積

動揺速度

姿勢動揺の方向 身体の位置

パワースペクトル

図1 安静立位における姿勢制御モデル(矢状面)

重心は,成人で約100 cmの高さに位置し,身体を支える 支点となる圧中心を支持基底面内に管理する.空間におけ る矢状面での重心動揺は1度内外であり,したがって,そ の 動 揺 を 反 映 す る 支 持 点 の 前 後 方 向 の 運 動 範 囲 は 100 cm×2×3.14×1/360=1.7 cm程度である.矢状面での 立位制御は足関節周囲で行われ,その機構は ankle strat- egy とも称される.

(3)

Jpn J Rehabil Med . 43 . 8 2006 特に立位姿勢の非対称性をとらえるためには,2

枚の床反力計を用いて,左右の

COP

を別々に計 測する必要がある8)

1.COP軌跡の特徴

図2は,左右の足底で別個に計測された

COP

軌跡と両者の加重平均によって算出された全体の

COP

軌跡(COPnet=[COPl×Rvl

/Rv

l+Rvr]+

[COPr×Rvr

/Rv

l+Rvr])を示している2,7).左右そ れぞれの足底における圧中心

COP

は,主に前後

方向で変位しており,左右方向の変位量はわずか な範囲に限られている.すなわち,COP軌跡は,

矢状面では各足底面での

COP

の動揺に依存する のに対して,前額面では左右下肢の荷重比によっ て規定されている(load/unload mechanism)7)

2.COP制御の機構

逆振り子モデルにおいて,矢状面での静力学的 な安定は,運動軸となる足関節軸上に

COM

が投 射することによって得られる.しかし,実際には 足関節軸の約

30〜50 mm

前方に投射しており9), したがって,足関節には常に背屈モーメントが作 用している.これに対して立位は,身体の背面に ある

postural muscle

が,前方へ身体が倒れる のを防ぐことで保持されており,下腿三頭筋によ る 足 関 節 の 制 御 が 重 要 な 役 割 を 担 っ て い る

(ankle mechanism;図

1)

2〜4).この前傾姿勢に基 づく立位制御は,歩き始めるための前方への踏み 出しや緊急時の

stepping strategy

の動員を容 易にするとともに1),姿勢制御において重要な体 性感覚入力の感度を高めている(後述)3,10)

矢状面において,COMの動揺を一定の範囲内 に制限するためには,足関節の

stiffness

の管 理がとりわけ重要となる2,3).COMと

COP

の変位 には潜時差がなく(図3

a,b),腓腹筋の筋活動

との間には

250〜300 msec

の潜時差が認められる 前 

右 

図2 立位におけるCOP軌跡

2枚の床反力計を用いて左右のCOP軌跡を別々に計測し た実測値が示されている.矢状面と前額面でのCOP軌跡 は,異なる制御系に基づいて管理されている.

(sec) (sec)

図3 安静立位におけるCOM,COPと腓腹筋筋活動の関係(文献3より引用・改変)

(a)COM,COPの軌跡と外側腓腹筋筋活動を同時記録波形.(b)COMCOPならびに外 側腓腹筋筋活動とCOMの相互相関係数.COM:Center of mass,COP:Center of pressure,

GA:Lateral gastrocnemius(a.u. ; arbitrary unit)

(4)

ことから(図

3 b)

,逆振り子の動揺によって足関 節に加わる負荷量の予測に基づいて,フィードフ ォワード制御による

ankle mechanism

が機能する ことが示唆されている3).一方で,逆振り子を保 持するには足関節の

stiffness

だけでは不十分 であること11),視覚フィードバックは足関節の

stiffness

を変えることなく逆振り子の動揺を減 少させること4)が報告されており,立位制御にお ける感覚入力に基づいたフィードバック制御の重 要性は実験的にも臨床的にも明白である.

前額面においては,足関節の内外反と股関節の 内外転が姿勢制御に機能しており,矢状面に比較 すると

COM

の動揺は少ない.安静立位では,矢 状面で約

10 mm

の幅で

COM

が動揺しているのに 対して,前額面では約

5 mm

であり1,2),70歳まで の加齢によっても

COP

に関連する指標に有意な 変化は現れないとの報告もある12).その安定性は 支持基底面の幅によって大きく左右され,narrow

stance

では,股関節による制御が前額面に対して

だけでなく,矢状面についても動員される3)

3.COP関連の指標

支持基底面における

COP

の位置は,姿勢が静 的な平衡を保っている場合,空間における

COM

の位置を反映する.したがって,機能障害に対す る立位の構築過程を評価するためには,COPが 支持基底面の中のどこで管理されているのかが,

第一に明示されなくてはならない9).通常は,支 持基底面の前後・左右の最大径を

100%として,

矢状面では踵の最後部を,前額面では両足間の中 心線を基準にして表示される.

International Society of Posturography

13)は,床 反力計による重心動揺計測の基準を定めており,

姿勢の安定性を評価するための指標としては,動 揺の平均速度(mean velocity)と実効値(root

mean square)の計測を推奨している.前者は,

COM

を安定させるための姿勢制御系が行ってい る活動量を反映し,後者はその結果として到達し た姿勢調節の有効性を示すとされている14,15).日 本では,総軌跡長と動揺面積が用いられることが 多いが,時間が長ければ,前者は増加するのに対

して,後者はプラトーに到達するため,計測時間 の設定が重要となる.動揺の周期性をとらえるた めには,FFTパワースペクトラム解析が用いら れ,動揺の周波数成分がどのような特徴をもつか が,ピーク値や面積比によって表される.

Collins

De Luca

16)は,様々な時間間隔におけ る

COP

変位量の変化(図4

a)を解析し(SD

解 析;stabilogram diffusion analysis),COP動揺が 時間的に,短期的な開ループ制御(open-loop con-

trol)と長期的な閉ループ制御(closed-loop con-

trol)の 2

種類の制御系によって管理されている

ことを示した(図

4 b)

.前者は,拡散係数が大き く,過去の変位量が大きければ未来の変位も大き くなる傾向を示す(persistence behavior)のに対 して,後者は逆に過去の変位量が大きければ未来 の変位量は小さくなる(anti-persistence behavior). 健常者における拡散係数は,矢状面より前額面で の

COP

動揺で小さく,立位が前額面でより安定 していることを示す.また,開ループ制御と閉ル ープ制御の境界を示す指標として,変曲点の座標

(critical time interval/critical mean square displace-

ment)が用いられている.

Peterka

17)は,この

SD

解析に基づく結果が,

逆振り子に加わる力を感覚情報のフィードバック による時間的ずれをもって行われている閉ループ 制御モデルのみによって説明できることを提唱し た.このモデルを適用することによって,例えば,

足関節の硬度が大きい場合,変位量,時間間隔の 境界値が低下するとともに,SD解析に

1 Hz

の振 動が現れることを理解することができる.これら の現象は,Friedreich失調症や脊髄瘻で認められ,

立位を保持するために過度の制御を必要としてい る結果ととらえることができる.この解析法を用 いることによって,通常の足底圧軌跡の解析から は同定することのできない姿勢調節異常の評価や 治療効果を判定できる可能性が期待されている18)

立位の基本姿勢の構築

立位は,筋骨格系による体重の支持機構と,環 境に対してその安定を保つための感覚入力に基づ

(5)

Jpn J Rehabil Med . 43 . 8 2006 いた姿勢調節機構によって形成される.Lestienne

Gurfinkel

19)は,個人に特有の筋骨格と環境に おいて,必要とされる活動を遂行していく過程に おいて,基本的な立位姿勢が

body schema

と して,中枢に形成されることを提唱した.これは,

感覚閾値に達しない速度で床面をゆっくりと傾斜 させた場合,空間における

COM

の位置が変位し ても,支持点となる

COP

の位置が一定期間保持 されるという実験結果によって裏付けられてい る.すなわち,この姿勢の基準となる

reference

frame

を決定する制御過程は,内的あるいは外

的な外乱に対してバランスを保つための制御過程 と分けて検討する必要があると考えられている.

関節痛や運動麻痺が存在すると,患肢の支持機 構は破綻し,重心を管理するための実質的な支持

基底面は狭くなる.荷重は対側下肢側へ変位し,

代償に基づいた立位が構築される.また,下肢拘 縮や脊柱変形によっても,立位における

COM

の 位置は変位することから,体節の配列が変わると ともに,必然的にそれを管理する支持基底面内の

COP

の位置は,COMの投射線方向へ移動するこ ととなる.また,身体に加わる外力の種類や床面 の性状,周囲の環境などの変化に応じて

COM

を 管理するためには,利用できる感覚情報を切り替 えることで立位制御を最適化する必要があり,そ れは

reference frame

の構築にも影響する.例 えば,宇宙飛行において飛行士が構築した立位で は,微小重力下で体性感覚入力が恒常的に失われ た環境における姿勢制御が行われている19)

COP

の動揺の中心は,遂行すべき課題によっ 図4 Stabilogram diffusion解析(文献16より引用・改変)

床反力計から得られたCOP軌跡から一定の時間間隔における距離を平均2 加算し(a),その値をプロットした曲線(b)には,確率過程が大きく変化す

critical pointによって分離される.この2つの近似直線についての傾きは,

拡散係数として算出される.

(6)

ても容易に変位する.蹲踞動作の反復課題では,

その準備期における立位時の

COP

動揺中心の位 置は変位しないのに対し,重心を椅子上へ変位さ せる必要がある着座動作では,1回目の着座の経 験によって,動作開始前における立位保持のため の

COP

動揺中心は前方で制御され,以後の動作 反復を達成する20).これは,着座動作開始後の脊 柱起立筋抑制の潜時短縮とともに,着座後に臀部 に発生する後方への運動モーメントの減少を伴う ことから,椅子上での体幹伸展運動の制御に関与 する姿勢調節の最適化に基づくものとされる.

立位制御に必要な機能に何らかの障害が生じた 場合において,動的な姿勢制御が必要であるか否 かが,その

reference frame

に影響することは,

Imai

21)と佐古22)による感覚神経遮断後の立位 姿勢の解析を比較することで明らかである.立位 を保持したまま片側大腿部を駆血帯によって阻血 した場合には,ヒラメ筋

H

反射が消失した後に おいても,両下肢の荷重量に差はみられない21)の に対して,着座動作の反復課題においては,動作 開始前の立位時における感覚神経遮断側下肢への 荷重量は,体重の約

30%に減少する

22).すなわち,

動作遂行に必要な運動モーメントを得るために は,非阻血側下肢を支点とした運動制御が必須で あり,その経験が安静立位における荷重比に影響 すると考えられる.

立位制御における体性感覚の役割

構築された立位を支持し,安定を保つには,各 関節を固定し,外力に対して平衡を維持するため の制御を必要とする.下肢からの体性感覚情報は,

立位制御に極めて重要であり,その役割について は,麻酔薬による神経ブロックや阻血手技によっ て検討されている1).足関節部での阻血では,閉 眼によって低い周波数での動揺を生じ,これは視 覚入力の存在下で改善することから,足部および 視覚からの情報は,低周波数帯の重心動揺を管理

する23,24).一方,両下腿部全体が神経遮断されると,

視覚によって代償できない約

1 Hz

の動揺が矢状面 において出現するが,これは,下腿筋群からの高

周波入力が遮断された結果と考えられている25). 立位制御における下腿三頭筋の持続的収縮によっ て,その求心性感覚神経の感受性は高められ,1度 に満たない足関節変位の管理を可能にしている3,10)

片側大腿部以下の感覚神経遮断では,対側下肢 を中心とした代償機構が作用し,比較的安定した 立位制御が可能である(図5)21,22).阻血によって 片側ヒラメ筋の

H

反射が消失すると,立位制御 のために作用していた下腿三頭筋の筋活動が急速 に低下し,対側下腿筋群の同時収縮と同側近位筋 群の筋活動が増大する.下腿三頭筋の筋活動減少 は

COP

の後方変位をもたらし,支点が足関節軸に 近付くことで立位は結果として安定する.阻血側 下肢近位筋の動員は,阻血部位より近位の筋群を 支配する運動領域の皮質興奮性が増大するという 経頭蓋磁気刺激を用いた研究の結果と一致する26). これらの代償機構に基づく片側大腿部以下の感覚 神経遮断後の立位は,矢状面および前額面での

COP

の動揺速度の増加をもたらすが,前額面で の実効値は阻血前と有意な変化はみられず,姿勢 調節系は前額面においては十分に管理されてい る.しかし,矢状面では,実効値にも有意な差が 認められ,足関節制御の破綻が矢状面での立位制 御に重大な影響を与えることが示唆される21)

視床出血発症後の知覚障害を有する片麻痺患者 においても,その初回立位訓練における解析か ら,身体の前面にある前脛骨筋,大腿直筋の筋活 動の増大とともに,COPを後方に変位させるこ とで,立位姿勢における

reference frame

が構 築されることが報告されている27)

切断者における立位の構築

片側下肢切断では,切断部より遠位からの感覚 情報が失われ,阻血手技による感覚神経遮断と同 様の代償機構が立位制御に関与すると考えられて いる.義足によって十分な支持機能が得られるた めに,下腿切断者ではむしろ健常者よりも

COP

の動揺が小さいとする報告もある11).義肢側へ荷 重することは困難であり28),COPの動揺は切断側 ではなく,非切断側下肢で大きい(図6)29,30).す

(7)

Jpn J Rehabil Med . 43 . 8 2006 なわち,切断側下肢の支点を固定することで立位

が構築される.この結果は,COPの計測結果を 判定するうえで,COP動揺が大きいことのみに よって,立位制御系が劣っていると判断してはい けないこと31)を示している.

片麻痺患者における立位制御

片麻痺患者においても,安静立位における荷重 の非対称性が報告されているが,その程度を臨床 的にバランス能力の尺度として用いることには注 意を要する6).荷重の非対称性と運動機能や日常

生活活動の自立度との間に負の関係があることが 示されている32)が,一方で,非麻痺側を中心とし た立位は,効率的な姿勢制御を行うために構築さ れた結果としてとらえることもできる6,33,34).例え ば,感覚障害のない

pure motor hemiparesis

の患 者が歩行を習得していく過程において,その立位 姿勢は,麻痺側

COP

動揺中心の後方変位と麻痺 側足関節制御の不使用ならびに非麻痺側下肢の機 能的代償による再構築が図られる(図7)27)

Ustinova

34)は,中大脳動脈領域の脳卒中患者 がフィードバック下で随意的に

COP

の位置を変 化させる学習過程を検討し,その初期学習能力 図5 感覚神経遮断による立位姿勢制御の変化(文献21,22より引用・改変)

(a)駆血帯での右大腿部圧迫によって,Ⅰa感覚入力を遮断した場合の立位制御(ii H反射消失後)について,その阻血過程に対応する長時間立位保持課題での床反 力計(左右別々のCOP動揺の中心)と両下肢筋活動(上向きが右(阻血側)下肢)

の変化が示されている.片側下肢からのⅠa感覚入力遮断は,ヒラメ筋による足関節 制御を困難にし,近位筋および対側筋群の代償による立位制御が行われる.(b)Ⅰa 感覚入力遮断後の立位姿勢は,阻血側下肢のCOP動揺中心を足関節軸に近付けるこ とで適応する.A-P:anterior-posterior(足部長軸における踵部からの位置%),M- L:medial-lateral(足部横軸における内側縁からの位置%),GM:medial gastro- cnemius,VM:vastus medialis,TA:tibialis anterior,Sol:soleus

(8)

は,右半球損傷の方が障害されていること,頭 頂―側頭領域および運動野・運動前野・頭頂―側頭 領域の複合障害で,学習能力が有意に低下してい ることを報告した.さらに,その学習効果は,運 動麻痺や痙縮の程度には影響されないが,深部感 覚や荷重の非対称性などの立位姿勢障害に関係 し,片麻痺患者が再構築した立位姿勢は,麻痺肢

non-use

に基づいていることを示唆した.

Barclay-Goddard

35)は,床反力計を用いたバラ ンス訓練についての体系的レビューによって,視 覚および聴覚によるフィードバック下での訓練 は , 荷 重 の 対 称 性 を 改 善 す る が , 重 心 動 揺 や

Berg Balance Scale

および

Timed Up and Go

に改 善をもたらすことはないと結論した.言い換えれ ば,麻痺側下肢への荷重を減らし,非麻痺側下肢 を運動の支点とする姿勢制御は,動的能力を習得 するために必要とされた結果であり,静的な荷重 の非対称性にアプローチするだけで,その機能的 改善を得ることは不可能である.

以上から,片麻痺患者が再構築した立位には,

リハ医療の成果が表現されると考えることができ る.Niamら36)は,片麻痺患者の臨床的なバラン ス尺度と

COP

関連のパラメータとの関係を検討 し,矢状面での

COP

動揺の平均速度や平均周波 数との間に負の相関があることを報告している.

また,Corriveauら6)は,COMと

COP

の実効値

の差を計測し,矢状面・前額面ともに,臨床的バ ランス尺度と負の相関があることを示している.

パーキンソン病患者における立位姿勢

パーキンソン病では,病期や治療の有無によっ て立位制御の状況は著しく変化し,圧中心の変位 量に関する初期の研究では,健常者に比較して有 意な異常は同定されないとするものや,むしろ動 揺は健常者よりも小さいという報告がある37).こ のことは,逆に,姿勢の変化を評価することによ って,治療効果を客観的にとらえられる可能性を 示しており,薬物治療や深部脳機能的電気刺激が 立位制御にもたらす効果についての臨床研究が行 われてきている.

Horak

のグループ37,38)は,パーキンソン病患者

6

名(Hoehn and Yahr分類

2.5〜5)を対象に,レ

ボドパ治療と視床下核あるいは淡蒼球への電気刺 激療法の効果を検討し(図8),Off条件下では健 常者に比べて

COP

動揺の平均速度ならびに

95%

パワー周波数(全体の周波数成分の

95

%が含ま れている周波数値)が大きいこと,これらは深部 脳機能的電気刺激によって改善すること,レボド パ治療によって特に前額面における動揺が大きく なり,平均速度ならびに

95

%パワー周波数の非 対称性が増大することを報告した.さらに,つま 先立ち課題における予測的姿勢調節を含めた姿勢 調節異常が,レボドパ治療によって改善すること から,レボドパは随意的な姿勢調節を改善する が,筋緊張に対する効果やジスキネジアなどの影 響によって,静的な立位制御における

COP

指標 はむしろ悪化しうると述べている.これに対して,

深部脳機能的電気刺激は,COP指標の非対称性 も改善させることを示し,これらの治療効果が得 られる理由として,感覚情報の統合に必要な非ド ーパミン系への作用を想定している.

Maurer

39)も,レボドパ治療によって

COP

動 揺の振幅が増大し,両側視床下核の電気刺激治療 によって改善することを報告した.また,COP 軌跡の周波数解析において,0.7 Hzにピークがあ り,

0.125〜1.1 Hz

のパワー量に対するその比率が,

8.4 cm 9˚

Y' Y''

X'' X'

図6 義足での立位姿勢制御(文献29より引用・改変)

片側義足での閉眼立位における各下肢のCOP軌跡(X;

足部の後方の軸,Y;足部の長軸,太線は内側縁を示す)

(9)

Jpn J Rehabil Med . 43 . 8 2006 パーキンソン病の

UPDRS(unified Parkinson s

disease rating scale)の運動項目と相関すること

を示した.さらに,拡散解析(SD解析)を適用 し,パーキンソン病患者には,SD解析曲線に

1 Hz

の周期的振動が認められること,レボドパ治 療および電気刺激治療によってそれは消失するこ とを示した40).レボドパ治療では,自覚的には立 位の安定性が改善するにも関わらず,立位制御に おける

COP

指標に治療効果がみられないことが 報告されてきていたが,その効果は,閉ループ制 御における過度の出力が調整されたことによって 得られることを示唆している.

認知課題による立位姿勢の評価

支持機能が確保されていれば,身体機能(内的 要因)と環境(外的要因)に対する静的な立位制 御は,必要とされる運動に対して迅速に最適化さ れる.機能障害に対して立位保持のために動員さ れた姿勢制御が,どのような感覚情報に基づいて 達成されているかを評価するには,閉眼や不整面 などの条件下で生じる立位制御の変化を解析する ことで可能となる.また,近年では,自動的な立 位制御の能力を抽出することを目的として,認知

図7 Pure motor hemiparesisにおける立位姿勢の機能的再構築

(文献27より引用)

脳梗塞発症後,初めて立位を保持する課題(1st session)では下肢関節の 動揺を伴い,安定した立位姿勢は構築しえなかった.1週間の立位・歩行 訓練訓練後(2nd session)においては,COPの動揺中心は後方で保持さ れ,それに対応して非麻痺側の前脛骨筋と両側の大腿直筋による制御が認 められた.(筋電図は各セッションの3試行目における生波形.

(10)

課題などを遂行させ,その際の

COP

指標の変化 と転倒リスクや治療効果との関係が検討されてい る.

認知課題が立位制御に及ぼす影響を,高齢者を 対象に検討する場合には,記憶によらない簡単な 課題であることが望ましい.また,課題を行わせ るために何らかの指示を絶えず与える必要がある 場合,立位解析の結果は,その指示のタイミング 等によって影響を受けることとなる.Melzerら41)

は,75〜

84

歳の高齢者

20

名に対して,単一の指 示によって継続的に実施できる

modified Stroop test

を安静立位時に施行させ,異なる足幅での

COP

指標の変化について,若年者との比較を試 みている.課題の遂行によって,若年者において

も,COP動揺が増大することから,立位制御が 認知処理によって干渉を受けることを明らかにし た.そのうえで,narrow stance条件においては,

COP

の総軌跡長や動揺面積が,高齢者で逆に減 少し,それは前脛骨筋とヒラメ筋の同時収縮によ って制御されていることを報告している.関節の 硬度を高めることで制御された立位が必ずしも安 定であるというわけではなく,Patlaら31)は,重 心の動揺が全くないマネキンが外力に対して極め て弱い状態にあることを,その例えとして挙げて いる.

Geurts

らは,切断患者の立位制御に関する一連

の研究において29,30,42),視覚情報下では,リハ前 後の

COP

動揺の平均速度の変化は小さいが,閉

30  20  10  0 

−10 

−20 

−30

AP

ML

(A)  OFF

−30 −20 −10 0 10 20 30

30  20  10  0 

−10 

−20 

−30

AP

ML

(B)  DBS

−30 −20 −10 0 10 20 30

30  20  10  0 

−10 

−20 

−30

AP

ML

(C)  DOPA

−30 −20 −10 0 10 20 30

30  20  10  0 

−10 

−20 

−30

AP

ML

(D)  DBS+DOPA

−30 −20 −10 0 10 20 30

図8 パーキンソン病治療による立位姿勢制御の変化(文献37より引用)

(A)OFF:治療なし,(B)DBS:深部脳機能的電気刺激,(C)DOPA:レボドパ治療,(D)DBS+

DOPA:深部脳機能的電気刺激+レボドパ治療

(11)

Jpn J Rehabil Med . 43 . 8 2006 眼および

Stroop test

施行時における平均速度は,

矢状面・前額面ともにリハ後に著明に小さくなる こと,非切断側下肢を中心とした立位制御はリハ の施行前後においても変化しないことを報告して いる.Hoehn and Yahr分類

2〜3

のパーキンソン 病患者

24

名を対象にした

Marchese

43)の報告 では,安静立位においては,COP関連項目に健 常者と有意な差は同定されないものの,計算課題 や指折り課題を付加することで

COP

動揺面積が 増大し,それは転倒歴を反映することが示されて いる.

お わ り に

立位姿勢は,個人に特有の筋骨格と,個人が生 活する環境において,必要とされる固有の課題を 遂 行 し て い く 過 程 に お い て 構 築 さ れ , そ れ は

body schema

として中枢に形成されると考えら れている.支持性の低下に伴う荷重の非対称性 は,運動機能や日常生活活動の自立度と負の関係 を示すが,一方で,支持性が保たれている下肢を 中心とした立位制御は,学習と適応に基づいて効 率的な姿勢を構築した結果としてとらえることが できる.身体機能の障害に対して構築された立位 が,どのような姿勢制御に基づいているのかを正 確に評価することは,リハ医療の成果を知るうえ でも重要である.

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