1 図書館総務事務室 矢野 恵子 駿河台春学期2限 2017年7月13日(木) コーディネーター 森 久(経営学部) 中央図書館B1多目的ホール 図書館活用法 第13講
文献・情報と図書館(4)
-学術情報流通、コンソーシアム、 オープンアクセス-本日の内容とキーワード
2 「学術情報流通と図書館の役割につい て、今何が起こっているのか?今後ど うなっていくのか?」 キーワード • 学術情報流通 • 学術雑誌/電子ジャーナル • コンソーシアム • オープンアクセスイントロダクション
3 3つの新聞記事を読み、以下に答えてください。 問1:「学術誌(雑誌、ジャーナル)が高騰 している」のはなぜか。 問2:ジャーナルの高騰問題に付随する問題 点を挙げてください。 問3:ジャーナルの高騰問題以外の問題点を 挙げてください。 問4:新聞記事を読んで、疑問に思った点を 挙げてください。 個人で15分→グループで10分→発表1.1.雑誌とは何か
1.1.雑誌とは何か
1.1.雑誌とは何か
1.1.雑誌とは何か
雑誌とは 同じタイトルで、終刊を予定せずに、定期的に 刊行される出版物 定期刊行物 週刊、月刊、季刊など Serials、 Periodicals ・・・ 請求記号の先頭「P」はPeriodicalsから 媒体を問わない 最近では電子ジャーナルが発達してきた 第8講 文献・情報の探し方(2) 雑誌・論⽂情報の⼊⼿と利⽤(2017.06.08) 復習1.2.雑誌の特徴
1.2.雑誌の特徴
1.2.雑誌の特徴
1.2.雑誌の特徴
新しい研究成果やニュースを図書よりも早く掲載 1冊に複数の執筆者による論文・記事が収めら れている 大学における学習・研究の過程の中で、雑誌は 情報源として極めて重要な役割を担っている 5 第8講 文献・情報の探し方(2) 雑誌・論⽂情報の⼊⼿と利⽤(2017.06.08) 復習学術情報の伝達の流れ
6 研究開発 報告 ・発表 雑誌論文 再編集・ 圧縮 会議録 テクニカルレポート 学位論⽂ メモ、私信 プレプリント 百科事典 単⾏書 レビュー ハンドブック 文献案内 書誌の書誌 上田修一, 倉田敬子.『情報の発生と伝達』勁草書房, 1992, p.66の図を参考に作成 開始 1年後 3年後 2年後学術雑誌とは
「特定の主題分野の学術論⽂を収録し研究状 況を伝える役割を果たしている定期刊⾏物」 (図書館情報学ハンドブック第二版) ① 登録(registration) ② 保存(archive) ③ 認証(certification) - 査読(peer review:ピアレビュー) ④ 報知(awareness) - 情報の流通電子ジャーナルとは
「従来、紙の媒体で刊⾏されている雑誌を電 子的な手段で提供するもの。」 (最新図書館用語大辞典) オンラインジャーナル、E-Journalとも呼ばれる • 早い情報の提供、配架スペースが不要、内容の 検索が容易、同時に複数の利⽤が可能、ハイ パーテキスト化が可能(⻑所) • 利⽤媒体として不安定、紙のような半永久的な アクセスが期待できない、契約内容で利⽤者が 限定される、設備は機器が必要(短所)9 “Library Journal”に掲載された“Periodicals Price Survey”を基にJUSTICE事務局が作成 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 5,000 5,500 1 9 9 0 9 1 9 2 9 3 9 4 9 5 9 6 9 7 9 8 9 9 2 0 0 0 0 1 0 2 0 3 0 4 0 5 0 6 0 7 0 8 0 9 1 0 1 1 1 2 1 3 1 4 1 5 1 6 ドル 化学 物理学 工学 生物学 食品科学 宇宙科学 植物学 地質学 技術 動物学 数学 健康科学 一般科学 地理学 農学 経営・経済学 軍事科学 ⼼理学 社会学 教育学 図書館学 レクリエーション 政治学 人類学 法学 建築学 哲学 歴史学 言語学 音楽学
雑誌(冊子)平均定価
電子ジャーナル 平均定価
10 “Library Journal”に掲載された“Periodicals Price Survey”を基にJUSTICE事務局が作成 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 5,000 2011 2012 2013 2014 2015 2016 ドル 化学 物理学 生物学 工学 植物学 動物学 健康科学 地質学 技術 数学 一般科学 農学 地理学 経営・経済学 教育学 社会学 建築学 哲学 歴史学 言語学学術雑誌の価格高騰(?)問題
出版社
社会
大学
・論⽂数が増加 ・利⽤の増加 ・システム機能開発 (電子ジャーナル) ・やめられない事情 ・図書館資料費の減少 ・為替レートの影響・海外コンテンツへの消費税課税 ・価格競争がない ・商業出版社の市場寡占 (日本の場合)コンソーシアム
• コンソーシアムの誕生 Jisc(イギリス)1993年 Couperin(フランス)1999年 Lyrasis(アメリカ)2009年 大学図書館コンソーシアム連合 (JUSTICE)(日本)2011年 • 共同購⼊による購買⼒と交渉⼒の強化 バーゲニングパワー 一元的な交渉による省⼒化JUSTICEとは
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大学図書館コンソーシアム連合
Japan Alliance of University LibraryConsortia for E-Resources
目的 電⼦ジャーナル等の電⼦リソースに係る契約、管理、 提供、保存、人材育成等を通じて、わが国の学術情 報基盤の整備に貢献する 設⽴ 2011年4月1日 前身 国⽴⼤学図書館協会[JANUL]コンソーシアム (2000年〜) + 公私⽴⼤学図書館コンソーシアム[PULC] (2003年〜 私⽴、2006年〜 公私⽴) 会員 534館(2017年7月6日現在) 共同購⼊による購買⼒と交渉⼒の強化 14 出版社 ベンダー 提供・契約 図書館 図書館 図書館 電⼦資料 ・価格 ・コンテンツ ・契約終了後について ・利⽤者の範囲 ・契約の単位(全学/キャンパス毎) ・同時アクセス数 ・ILL/Walk-in userの可否 … JUSTICE 交渉
オープンアクセス
「(ピアレビューされた研究⽂献への) 「オープンアクセス」とは、それらの⽂献 が、公衆に開かれたインターネット上にお いて無料で利⽤可能であり、閲覧、ダウン ロード、コピー、配布、印刷、検索、論⽂ フルテキストへのリンク、インデクシング のためのクローリング、ソフトウェアへ データとして取り込み、その他合法的目的 のための利⽤が、インターネット自体への アクセスと不可分の障壁以外の、財政的、 法的また技術的障壁なしに、誰にでも許可 されることを意味する。」 ブダペスト・オープンアクセス・イニシアティヴ(BOAI) 2002年 http://www.budapestopenaccessinitiative.org/boai-10-translations/japanese-translation-1オープンアクセスの背景
研究者
社会
図書館
・研究成果の可視化 ・社会への貢献 ・学術情報流通における 出版社支配からの脱却 ・EJ価格問題の打開 ・公的資⾦投⼊の説明責任 (OAの義務化) ・ITの発展オープンアクセスの実現方法
17 • Green OA リポジトリ等に研究者自らが自著論⽂を 登録(セルフアーカイブ)し、無料で公 開する方式 • Gold OA 学術雑誌自体を誰もが無料で読めるよう にしてオープンアクセスを実現しようと いう方式(主流はAPCモデル) ※フルOA誌、ハイブリッド誌機関リポジトリ
18 「明治大学学術成果リポジトリ」http://m-repo.lib.meiji.ac.jp/機関リポジトリ
19OpenDOAR “Repository Statistics”より http://www.opendoar.org/
機関リポジトリ
20 国⽴情報学研究所「IRDBコンテンツ分析」より http://irdb.nii.ac.jp/analysis/index.php 日本国内の631リポジトリのコンテンツ数内訳 (2017年6月)Article Processing Charge(APC)
21 • 論⽂をオープンアクセスにするため に、著者が出版社等に支払う費⽤ • 「論⽂出版加⼯料」「論⽂処理費 ⽤」などと訳される • APC額は雑誌により異なるが、1,000 ドルから5,000ドルくらいが多い (例)『Nature Communications』661,500円オープンアクセスの実現方法
22 • Green OAの問題点 - 登録の手間がかかる - 学術雑誌に掲載された論⽂の登録に は、(一般的に)一定の条件がある • Gold OAの問題点 - 質の悪いジャーナルの出現 - 購読料とAPCの「二重取り」 - APC額の上昇オープンアクセスの実現方法
• 購読料からオープンアクセス出版へ の振り替え(SCOAP3) 図書館の雑誌購読料を「出版料」 に振替えることで、高エネルギー 物理学分野査読付きジャーナル 論⽂をオープンアクセスにする。 欧州原子核研究機構(CERN) を中心に、世界20か国以上の 研究機関、⼤学図書館等が協⼒。 https://scoap3.org/オープンアクセスの実現方法
• 購読料からオープンアクセス出版へ の振り替え(OA2020) 雑誌購読に使っている費用を オープンアクセス出版費用に 振り替えれば、全ての論⽂を オープンアクセスにすること ができる。“UKSG Conference 2017 Breakout - Open Access 2020“ by Kai Geschuhn https://www.slideshare.net/UKSG/uksg- conference-2017-breakout-open-access- 2020-an-international- initiative-for-the-largescale-transformation- of-scholarly-journals-to-open-access-kai-geschuhn
オープンアクセスの実現方法
25 • 図書館等による補助⾦モデル(Open Library of Humanities) 図書館などが新たにコンソーシアム を作り、共同で資⾦を出し合い オープンアクセス出版を⾏う。 https://www.openlibhums.org/学術情報流通とオープンアクセス
26VSNU “Open Access” http://www.vsnu.nl/en_GB/openaccess-eng.html