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2 本日の講演の概要 マンゴーなどのトロピカルフルーツやイチゴをターゲットとし CO2 施用や LED 補光 環境計測や遠隔操作など ICT を活用した施設園芸における栽培支援システムの開発について紹介 1.CO2 施用と冬季補光による亜熱帯果実増収量システム 2. 亜熱帯環境下のハウス内における果

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Academic year: 2021

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(1)

ICT & IoTを基盤とした果実生産システム

琉球⼤学 研究推進機構 研究企画室

副室⻑ 上席リサーチ・アドミニストレーター

殿岡 裕樹

研究シーズ:琉球⼤学 工学部 玉城 史朗

琉球⼤学 農学部 諏訪 ⻯⼀

2017.11.29 アグリ技術シーズセミナーin沖縄

(2)

本日の講演の概要

2

マンゴーなどのトロピカルフルーツやイチゴをターゲットとし、CO2施用やLED補光、環境計測や 遠隔操作などICTを活用した施設園芸における栽培支援システムの開発について紹介

1.CO2施用と冬季補光による

亜熱帯果実増収量システム

2.亜熱帯環境下のハウス内における

果菜類に対するCO2局所施用技術

(3)

3

1.CO2施用と冬季補光による

亜熱帯果実増収量システム

研究シーズ:琉球⼤学 工学部 玉城 史朗

3

H28年度 沖縄科学技術イノベーションシステム構築事業の助成を受け実施

(4)

4

沖縄県のマンゴー:県内で最も産出額が多い重要な果物

平成23年度 ・結果樹面積 239 ha ・収穫量 1,620 t ・産出額 約20億円 ・国内⽣産量の48%を占める ・労働集約的、高コスト高付加価値 マンゴーとパインの農業産出額 マンゴーの結果樹面積と収穫量の推移 http://ogb.go.jp/nousui/area-gaiyo/201407/chapter2.pdf 全国1位 http://www.utopia-farm.net/

(5)

5

マンゴー栽培の問題

典型的な高コスト・高付加価値な果物のため、ロスが即収入減に結びつきやすい

2016年 沖縄のマンゴーは記録的な不作に⾒舞われた 不作の原因:⻑⾬、⽇照不⾜、11-12月の高温、1-2月の寒波 県農林⽔産部園芸振興課は2016年産マンゴーの⽣産⾒込み量をまとめた。宮古 地区の⽣産⾒込み量は前年⽐4割減の454㌧。気象条件に恵まれず開花が少な く、着果に影響した。県全体の⽣産量は1292㌧が⾒込まれており、宮古地区の ⽣産量が占める割合は35%。ちなみに前年度⽣産高は765トンである。 台風 など 台風 など 宮古毎⽇新聞 記事

(6)

6

昨年の被害状況:前年度の半分 主な原因:平年と⽐べて、1月は30時間ほど⽇照量が 少なかったため、⽇照不⾜が原因と考えられている。

生産者の課題

・収量や品質が環境変化に⼤きく左右される。 ・限られた空間内での、⽣産⽣の向上に限界を 感じている。 ・暗黙知(経験則)に頼った栽培⽅法に不安を 感じている。

6

沖縄県のマンゴー栽培状況(事例:⻑北ファーム@宮古島市)

(7)

7

マンゴー⽣産者

(⻑北ファーム)

沖縄セルラー

琉球⼤学

⽣産者ニーズから研究開発へ

+地域振興の新規事業(沖縄CLIP) +植物工場のノウハウ +⼤⼿通信業の開発⼒ +農業×ICT +ハウス栽培での実証経験 助けて! 協⼒して! ・施設園芸における環境制御は先⾏研究があるが、マンゴーでは事例がない (LED補光、CO2添加、反射シート、等々) ・既に実用化されている農業×ICTソリューションは、遠隔監視とエネルギー 節約のものがあるが、高価なシステムが多く導入する⽣産者が少ない ・⽇本語で使える農業×ICTモバイルアプリがほとんどない(畑らく⽇記:記録アプリ) ニーズ 補光、制御技術 データ解析 システム設計 システムのパッケージ化 アプリ開発 システムの検証 アプリの活用

現状と課題

7

沖縄高専

(8)

8

研究開発のねらい

日本一のマンゴー生産県であるという地位を確固たるものとし、ICT & IoTを用いた

より⾼品質・⾼収量のシステム開発を目指す。

⽣産者の智恵、経験を常にフィードバックすることにより、最適なマンゴー⽣産

システムを確⽴する。

マンゴー⽣産にICT & IoTを導入することにより、農業⽣産システムの省⼒化・高

精密化を図る。→ 他の果実・野菜⽣産にも応用

マンゴー⽣産者と、マンゴー⽣育環境の調和を図る

(9)

9

CO

2

局所施用⽅式による葉の裏面への施用

(JST事業にてイチゴ、エダマメ栽培で実証済み)

⽇照不⾜時の補光+反射シート

補光はLEDを用い、波⻑の選択、照射条件の検討を⾏う

温度 ハウス内で20℃を下回ることを無くし、

理想値平均25℃を目指す

品質 収穫した果実の品質は専門家の評価を受ける

(琉球⼤学農学部: 平良栄三准教授:近⾚外線分光法)

暗黙知 ⽣産者のノウハウを抽出し、制御系に応用

目標…第⼀段階:減収をなくす 第二段階:育成期間の短縮 第三段階:収量増

研究開発における検討項目

(10)

10

作物栽培の品質、収穫量向上に向けた、データ蓄積用

ワイヤレス環境計測制御システムの開発

(11)

11

CO2

の局所施用

CO2噴射弁 施用 コントローラー センサー CO2施用システム CO2施用装置の概要

(12)

12

コントロ-ラ CO2制御装置

圧⼒調整弁 CO2センサ-

(13)

13

LEDとマンゴー樹の幾何学的位置

※LEDはPhilips社のPhilips Green Power LED toplighting module DR/W MB 200Vを使用 LED補光システムの幾何位置は地面から1950 mm 高さに設置されており、LED間の間隔は800 mm LEDからマンゴー樹頂端までの平均部分間隔は 750 mmである。 ここでの波⻑域は400nm-700nm、要求光量300- 340 µmol/s/㎡である。 2016年11月より、午後5時〜8時までの3時間、 CO2施用、LED補光を⾏った。

LED

補光システムの概要

(14)

14

LEDを全照射 LED補光時のマンゴー樹

LED補光時のマンゴー樹 (引き) LED + 反射シート

(15)

15

CO

2

施用、LED補光区と対照区との差異 着花時

対照区 CO2 and LED 区

(16)

16

CO

2

施用、LED補光区と対照区との差異 着果時

マンゴー⽣育実験の結果(2017年 5月下旬)

(17)

17

CO

2

施用、LED補光区と対照区との差異 収穫前

マンゴー⽣育実験の結果(2017年 6月下旬)

(18)

18

マンゴー栽培においてCO2施用LED補光は初めて(新規性)

その結果、収穫時期が2週間程度早くなった。また、品質の

向上も⾒られた

ICT & IoT

技術として、低価格な無線計測システムを開発し、

多地点でのマンゴー⽣産環境(温度、湿度、⽇照、⼟中⽔

分、⼟中温度)の観測が可能になった。

Big

データ→クラウドに蓄積→知的情報処理による⽣育システム

の最適パラメータの決定+⽣産者のノウハウのフィードバック

ICT & IoT

を基盤としたマンゴー⽣産システムの開発 現状

(19)

19

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 ・収穫4ヶ月後に開花、 受粉を⾏う ・光、温度は天気まかせ ・果実が成⻑。 摘果を⾏う ・収穫時期 ・収穫後の樹の手入れ ・養生、樹勢の 回復 ・成⻑は寒さで 緩慢になる ・病気の駆除を ⾏う 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 ・環境情報の取得 (通年) ・開花準備と 受粉管理 ・CO2施用 ・LED補光 ・温度管理 ・病気の駆除 ・果実が成⻑。 摘果を⾏う (ノウハウの 継承) ・CO2施用、 LED補光、 温度管理 ・収穫時期 ・生産者の経験値による 収穫 ・経験と計測値、および 画像情報を融合した データベース化 ・収穫後の樹の手入れ ・養生、樹勢の回復 ・土壌データに基づく追肥 ・CO2施用 ・LED補光 ・温度管理 (成⻑促進) ・病気の駆除 ・開花準備 本プロジェクトが目指すマンゴー⽣産の1年 台風が来る前に 収穫が終わる! 早⽣で 市場優位 標準的なマンゴー⽣産の1年

将来の展望

(20)

20

2.亜熱帯環境下のハウス内における

果菜類に対するCO2局所施用技術

研究シーズ:琉球⼤学 農学部 諏訪 ⻯⼀

(島田 信隆)

(21)

21

沖縄県は他県から

年間約

100

トン輸入

している。

近年、沖縄県で⽣産・出荷され始めてきている。

年度 県内 県外 外国 総計 平成23年 0 196 0.67 197 平成24年 0 101 0 101 平成25年 0 104 0.68 105 平成26年 0.20 92 0.11 92 平成27年 0.53 103 0.13 104 表1.イチゴの県内・県外・外国産地別取扱高 数量(t) 引用:沖縄県中央卸売市場 「市場月報」平成23年から平成27年

21

沖縄県におけるイチゴをめぐる現状

(22)

22

10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

⽣育期間

イチゴ狩り期間

休耕

沖縄県におけるイチゴ⽣産者の年間スケジュール

・⽣育後期である5月上旬に

なり疲れ

を引き起こす場合がある

・夏季の高温は栽培に不向きで、⻑い休耕期間がある

沖縄県におけるイチゴ⽣産の課題

(23)

23

CO

2

局所施用技術の活用を検討

(ボイラーを炊かずにCO2のみ添加)

高温の

ため、加温により⽣育適温の

20℃

を越えてしまい

使用不可

高濃度CO

2

条件下で果菜類は収穫期に新鮮重,乾物重,収量の増加がみられる(織田 1975)

CO2と熱を同時に取り込み, 光合成を促進させる技術

ボイラー排ガスを用いたCO

2

施用技術

低温の

ため、加温で⽣育適温の

20℃

を越える際も

換気

すれば

使用可能

本⼟

沖縄

イチゴのハウス栽培における増収技術(従来技術)

(24)

24

CO2

局所施用技術(新技術)

CO2

を局所的に滞留させて光合成を促進する技術

ボンベから直接CO

2

ガスを施用するため

熱を放出しない

CO

2

をピンポイントに施用することができるため、

(25)

25

2015年10月1⽇〜2016年5月22⽇(施用は3月3⽇から)

さちのか (

Fragaria

×

ananassa

Duch. cv. Sachinoka

)

イチゴ農場(中城村)

→高設栽培棚へ千鳥植えで定植

期間

栽培地

供試材料

800〜1000ppmのCO

2

施用

6:00〜19:00の間⾏う

施用区と対照区を

約80個体ずつ

用意

処理

材料と⽅法 1

(26)

26

材料と⽅法 2

26

収量調査

収穫適期の実の収穫

小果

<

6g

可販果

とした

刈り取り調査

処理開始後、約1か月

4月7⽇(T1)

⽣育終期の

5月22⽇(T2)

に実施

光合成測定

T2前に携帯型光合成装置(LI-6400, LI-COR)を用いて,

ガス交換速度のCO

2

に対する⽇変化

を測定

可販果 16.58g 可販果 10.96g 可販果 6.14g 小果 3.77g

分散機 (ULTRA-TURRAX, IKA)を用いて実をつぶし,搾汁液を

用いてポケット糖酸度計 (PAL-1,ATAGO)で糖度を測定

糖分析

分析:2016年4月と 5月中の収穫果を使用

(27)

27

0 10 20 30 40 0 :0 0 0 :5 8 1 :5 6 2 :5 4 3 :5 2 4 :5 0 5 :4 8 6 :4 6 7 :4 4 8 :4 2 9 :4 0 1 0 :3 8 1 1 :3 6 1 2 :3 4 1 3 :3 2 1 4 :3 0 1 5 :2 8 1 6 :2 6 1 7 :2 4 1 8 :2 2 1 9 :2 0 2 0 :1 8 2 1 :1 6 2 2 :1 4 2 3 :1 2 温度 (℃ ) 対照区 施用区 図2 ハウス内のCO2濃度の ⽇変化 (5月9⽇) 図1 ハウス内の温度の⽇変化 (5月9⽇) 0 4 8 12 16 20 24 0 500 1000 1500 2000 2500 0 :0 0 1 :0 3 2 :0 6 3 :0 9 4 :1 2 5 :1 5 6 :1 8 7 :2 1 8 :2 4 9 :2 7 1 0 :3 0 1 1 :3 3 1 2 :3 6 1 3 :3 9 1 4 :4 2 1 5 :4 5 1 6 :4 8 1 7 :5 1 1 8 :5 4 1 9 :5 7 2 1 :0 0 2 2 :0 3 2 3 :0 6 C O2 濃度 (p pm ) 対照区 施用区 0 4 8 12 16 20 24 0 100 200 300 400 500 0 :0 0 1 :0 1 2 :0 2 3 :0 3 4 :0 4 5 :0 5 6 :0 6 7 :0 7 8 :0 8 9 :0 9 1 0 :1 0 1 1 :1 1 1 2 :1 2 1 3 :1 3 1 4 :1 4 1 5 :1 5 1 6 :1 6 1 7 :1 7 1 8 :1 8 1 9 :1 9 2 0 :2 0 2 1 :2 1 2 2 :2 2 2 3 :2 3 C O2 濃度 (p pm ) 0 4 8 12 16 20 24

対照区

結果 1

(28)

28

図3 CO

2

-光合成曲線

注)バーは標準偏差を示す(n=8)

結果 3

図4 4月と5月の実の糖度の平均

注)バーは標準偏差を示す(T検定, 4月 n=18, 5月 n=22)

(29)

29

0 3 6 9 12 3月 4月 5月 果数 (個 /株 ) 収穫月 対照区 施用区 24.7(個/株) 28.3(個/株) 図5 実験期間における収穫果数の推移 図6 月別の収穫果数の⽐較 注1)バーは標準偏差を示す 注2)**は1%⽔準で平均値に有意差があることを示す (T検定, 3月 n=29, 4月 n=30, 5月 n=22) **

収量調査

0 0.5 1 1.5 2 3/11 3/25 4/8 4/22 5/6 5/20 果数( 個/ 株) 暦日 対照区 施用区

結果 4

(30)

収穫果数・子実数が増加することにより、亜熱帯地域の気候

においても

収量の増加を可能とする技術である

と示唆された

まとめ

30

果実数の増加

により,なり疲れの予防と

収量増加が可能と示唆された

CO2

の局所施用により

(31)

31

Thank you !

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参照

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