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Sustainability Report 2017 WEB 新価値創造

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(1)

−WEB

新価値創造

Sustainability Report

2017

サステナビリティレポート 社会課題解決への貢献 ……… 163 SDGsへの対応 ……… 168

(2)

価値提供のCSR

新価値創造

社会・企業の持続的な発展の源として

グローバル化が進み、技術がかつてないスピードで変化・進歩している今、競合する商品 の差別化が難しくなり、顧客が商品に価値を見い出しにくくなるいわゆるコモディティー化 が進んでいます。そうした環境の中で企業が持続的に成長していくには、先進的な技術を融 合させ、エネルギー・環境・健康問題などあらゆる社会課題の解決に寄与できるような技 術・商品を創り出し、これまでになかった新しい価値を世の中に提供していく必要がありま す。

社内外の人々と夢や未来を共有し、

 

空気の力で健康・快適な生活をつくります

空調で培ったダイキンのコア技術と先進的な技術を融合させ、環 境・エネルギー、健康問題などさまざまな社会課題の解決に寄与で きる技術・商品・サービスを創り出し、未来につながる新しい価値 を世の中に提供していきます。

(3)

社会課題解決への貢献 業界団体や企業との協働、産学連 携などによって、社会課題の解決 に貢献する技術の創出に努めてい ます。 SDGsへの対応 国連「持続可能な開発目標 (SDGs)」に対してダイキングル ープとして何ができるかを検討し ています。

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「3×3 Lab Future」の次世代オフィスに「Airitmo」を搭載したオ フィスチェアを設置

新価値創造

社会課題解決への貢献

地球規模で、気候変動や大気汚染の深刻化が進む中、環境負荷を低減しながら、人と空間を健康で快適にする 新しい価値を提供することをめざしています。 そのために、コア技術である「インバータ技術」「ヒートポンプ技術」「フッ素化学技術」を高度化しなが ら、外部のさまざまな企業・組織との共同研究を活発化させ、社会課題解決に貢献するイノベーションを創出し ます。

他企業との連携によるオープンイノベーション

三菱地所(株)と協力し、独自技術「Airitmoエアリトモ」を次世代オフィスに活用

ダイキンでは、15年前から人の状態を検知する センシング技術に着目し、空調による睡眠環境の 改善をテーマにした研究開発を行ってきました。 その成果として、独自のセンシング技術 「Airitmo」を開発。チューブ内の空気の振動を測 ることで、心拍や呼吸、体動(身じろぎ)、さら には睡眠状態やストレスといった身体情報を測定 することができます。何も身につけずに計測でき るため、どんな人にとっても身体に負担をかけず に使えます。この技術を使って、睡眠の深さを測 定し、空調を最適に制御する睡眠時専用コントロ ーラー「soine」などを実用化してきました。 本技術を応用し、「Airitmo」を搭載したオフィ スチェアを、2016年3月に三菱地所(株)がビジ ネス交流施設として開設した「3×3 Lab Future」に設置。季節ごとのオフィスの室内環境と働く人の心体の状態との相関を2年かけて共同で検証し、個 人の健康状態に合わせた空気環境を実現することで、快適性や生産性をさらに向上させ、仕事がはかどるような 次世代オフィス空間の実現をめざしていきます。

(5)

NECと、AI・IoTを用いて知的生産性を高める空気・空間の共同研究を開始

2016年10月、ダイキン工業と日本電気株式会社(NEC)は、AI・IoT技術を用いて知的生産性を高める空 気・空間の実現に向け、共同研究を開始しました。ダイキン工業の空調関連技術および人体情報に関する知見 と、NECの顔認証や群衆行動解析などのAI・IoT技術を融合することで、気候や室内環境はもちろん、その場に いる人々の体調や気分に応じて、より集中しやすい・快適な空間づくりをめざします。 これまでも、より高度な空調・照明の制御や快適度の測定などの研究が進められてきました。しかし、空間や 空気そのものが人に与える影響・因果関係は不明確な領域も多く、これらの分析が課題です。テクノロジー・イ ノベーションセンター(TIC)を共同研究拠点とし、オフィスでの実証実験に取り組んでいます。 オフィスの知的生産性を高める空気・空間のイメージ

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ストレス度を計測するデバイス 五感刺激と空間デザインを融合させた「人 があつまる空間」の試作機 温度や映像、照明などによって、「ほっこり体験エリ ア」「さっぱり体験エリア」などエリアを区分

NTT西日本と、LPWAを活かした空気にまつわる新たな価値づくりを開始

2016年11月、ダイキン工業は西日本電信電話株式会社(NTT西日本)と共同で「LPWAを活かした空気にま つわる新たな価値づくりの取り組み」を開始しました。ダイキン工業が所有する空調技術とNTT西日本が所有 するLPWA(Low Power Wide Area)注技術を活かしてより多くの空調機をインターネットに接続し、故障機 器の特定や故障内容の診断、突発故障時の対応にかかる時間の短縮、また運転制御のために収集する情報をもと に新たなサービス創出をめざします。 注「省電力広域無線通信」の呼称。バッテリー駆動により少ない消費電力で長期間動作でき、最適な通信速度で広範囲・大量の機 器と接続する通信規格。

ソフトバンク・テクノロジー(株)、青山キャピタル(株)と、IoTデバイスを用いたストレス

度計測の実験を開始

ダイキン工業とソフトバンク・テクノロジー(株)、(株)青山キ ャピタルは、近年注目される労働者の健康管理や快適な職場環境づく りのニーズに対応すべく、人の生体情報とIoTを利用した新たな価値の 創出を目的とした実証実験を2017年10月から開始します。 センサー内蔵のIoTデバイスを装着し、心拍の揺らぎなどからストレ ス度を計測。クラウド上に蓄積したデータを分析し、職場環境とスト レス度、就業時のストレス度と睡眠状態の相関などを明らかにしま す。

産学連携によるオープンイノベーション

京都大学との「DKイノベーションプログラム」

ダイキン工業は2013年6月、京都大学と「空間(空気、環 境)とエネルギー」分野における、将来の世界の姿を見据えた 新しい社会的価値テーマの創出や、その共同研究などの創生を 目標とした、組織対応型包括連携協定を締結しました。 本プログラムでは、理系の研究者に加え、文系の研究者も参 画し、文理融合で問題解決に取り組み、「空気に関する新しい 価値」の創出を進めています。

(7)

奈良先端科学技術大学院大学との「未来共同研究室」

ダイキン工業と奈良先端科学技術大学院大学は、2012年10月、「未来共同研究室」を設立しました。従来の 産学共同研究では企業が提示した技術課題に大学が取り組んでいましたが、本共同研究室では、社会が抱える課 題とその解決の道筋について企業と大学とで議論したうえで研究課題を設定する「課題創出型」の連携活動を進 めています。 現在、究極の防汚性能を追求する「クリーンイノベーション」の研究を進めており、さらに次の研究課題の創 出に向けての議論も定期的に行っています。

関西大学との連携

2012年11月、関西大学と教育・研究・人材育成、社会貢献などの分野で積極的に連携する協定を結び、フッ 素に関する寄付講座を開講し、共同研究の活性化に取り組んできました。 2016年9月、関西大学に創設された「関西大学イノベーション創生センター」に拠点を置き、電池材料研究 などの理工系との共同研究を加速させています。 2016年度は、商学部の「協働プロジェクト・ビジネス教育プラン」を活用し、フッ素材料の消費者向けの用 途探索に取り組みました。26名の学生がユニークで優れた様々なビジネスプランを提案し、現在、可能性検証 を行っています。 今後も、理系だけでなく、文系との連携も促進させ新しい価値を生み出していきます。

大阪大学との「ダイキン協働研究所」

2006年に大阪大学に「ダイキン(フッ素化学)共同研究講座」を設置して以来、ダイキン工業のフッ素化学 の実績と大阪大学の先進技術との融合による革新的基盤技術の創造を進めてきました。 2016年度からは、空調事業関連技術領域をも含めた「ダイキン協働研究所」に発展させ、新材料、新プロセ ス、加工技術の開発に取り組んでいます。今後さらに機械・建築・情報・医学の分野においても組織的な連携を 拡大し、空気・空間の新しい価値づくりに取り組んでいきます。

中国・清華大学との連携

中国のトップ大学である清華大学(中国北京市)内に「清華大学-ダイキン研究センター」を2003年に設立 して以来、空調分野の技術開発で連携を進めてきました。 2016年度からは化学分野の技術連携も開始しました。空気質、水質、エネルギーといった環境分野に領域を 拡大し、トップレベルの研究者と環境課題の解決に向けた研究を進めています。

理研と産学連携の「健康空間連携プログラム」開始

ダイキン工業は、2016年10月に日本で唯一の自然科学の総合研究所である理化学研究所と共同で「理研‒ダ イキン工業健康空間連携プログラム」を開始しました。本プログラムでは「快適で健康な空間」をテーマに、社 会に貢献する新たな価値の創出をめざします。理研産業連携本部内に拠点を置き、理研の複数のセンターを横断 した研究テーマの創出と共同研究を行い、戦略的に取りまとめていきます。

(8)

有識者・業界団体との協働

「ダイキン空気フォーラム」を開催

ダイキン工業は、2013年度から、社外の有識者と当社の技術者が、“空気”を切り口として社会的課題につい て議論する「ダイキン空気フォーラム」を開催しています。 2015年12月に開催した第5回のフォーラムは、11月に淀川製作所内にオープンしたテクノロジー・イノベー ションセンターで開催。ダイキン京都大学イノベーションプログラム(DKIP)の委員を務める京都大学の宮野 准教授が、「新しい社会的価値とは?」というテーマで講演し、空調、建築、生活、医学などさまざまな分野の 専門家と「新しい社会的価値」について意見を出し合いました。

「世界睡眠会議」を通じて睡眠の質を向上させる空気を研究

2016年3月、ダイキン工業は、昭和西川(株)、ライオン(株)、(株)ルネサンスと共同で、睡眠から 人々の健康を考えるプロジェクト「世界睡眠会議」を設立しました。 会議には2017年3月までに(株)ワコール、フィリップスライティングジャパン合同会社、(株)リコーの3 社が参加。「衣類」 「光」「オフィス」といった睡眠に関する重要な要素を新たに加え、睡眠を通じた「健康 づくり」の実現に向け、協創や情報発信に努めています。 睡眠は「からだ」だけでなく、「こころ」に対しても影響を与えることはよく知られています。質の悪い睡眠 は、うつや不眠症を招き、集中力低下や生産性低下につながると言われ、睡眠は現代の社会問題の要因のひとつ として顕在化しています。こうした中、ダイキン工業は、睡眠と温熱環境の深い関係性に着目し、テクノロジ ー・イノベーションセンターにある24時間の生活環境を模擬できる「睡眠代謝室」を活用し、空気の力で睡眠 の質を向上させる新しい商品・サービスを生み出していきます。

各地のグリーンビル評議会への参画

ダイキン工業は、省エネ空調機器で建築物の消費エネルギー低減に貢献することをめざしています。 製品・サービスの提供を主軸に環境配慮型の建築物をさらに推進するため、各国・各地域のグリーンビル団体 に加入し、各拠点・各営業地域で、現地の法整備から協力しグリーンビル・ZEB注を実現する製品・サービスを 提供しています。 注 ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル):建物・設備の省エネと、再生可能エネルギーの活用などの創エネによって、全体の エネルギー消費量を「ゼロ」にする建築物のこと。

(9)

新価値創造

SDGsへの対応

グローバル社会は近年大きく変化し続けており、貧困・格差や気候変動といった社会課題を抱えています。そ うした課題解決に世界全体で取り組むために、国連は2015年9月、「我々の世界を変革する:持続可能な開発 のための2030アジェンダ」を採択し、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」 を掲げました。 ダイキングループは事業を通じてSDGsの実現に貢献するために、「地球」「都市」「健康・快適」の3つの テーマを特定。世界をリードする技術で、環境負荷を低減しながら、健康で快適な暮らしを実現できる、新たな 価値の提供をめざしています。

地球に対する価値創出

気候変動に対応しながら、環境やエネルギー負荷を低減する空調システムを提供

地球温暖化による異常気象が頻発している今、自然環境の変化はもちろん、感染症の蔓延など、人々の健康に も影響が拡大しています。こうした気温上昇に加え、各地で進む経済発展と人口増加をきっかけに、エアコンを 必要とする人々は年々増加しています。しかし、エアコン使用に伴う多大な電力消費や、冷媒の漏えいによっ て、温暖化を加速させてしまうことが懸念されます。 ダイキングループはグローバル空調メーカーとして、インバータエアコンや温暖化への影響が少ない冷媒の普 及を通じて、温室効果ガス排出量の低減に貢献します。そのほか、フッ素技術を活用し、自然エネルギーの利用 と普及拡大に役立つような新素材の開発・提供をめざしています。

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都市に対する価値創出

都市化に伴うさまざまな空気ニーズに対応した空間を創造

新興国では増加し続ける人口と経済発展により、急激な都市化が進んでいます。人口100万人を超えるメガシ ティが驚異的なスピードで誕生すると言われ、都市におけるエネルギー需要の増加が予想されます。そのような 都市では、近年の気温上昇の影響もあり、快適な生活空間を実現するためにエアコンが欠かせません。 一方で、人口が減少し続ける先進国においても、労働者がより働きやすく、高い生産性を維持できる、快適な 空間が必要となっています。 ダイキングループは、先進国と新興国の両方で、それぞれのニーズに応じた空間を創り出すエアコンを提供し ていきます。さらに、再生可能エネルギー利用などでエネルギー収支をゼロにするZEB、街全体でエアコンを最 適制御し省エネルギーを促進するICT技術の活用などに取り組み、「都市全体での空調管理」によって快適かつ 省エネルギーな「住み続けられる街づくり」を実現していきます。

健康・快適に対する価値創出

大気汚染軽減と安心・安全な食料流通に寄与し、人々の健康な生活環境の実現と経済発展を両立

経済発展とともに、急激な工業化や都市への人口集中、交通量が増加したことで、有害化学物質が大気を汚染 し、健康被害の深刻化と医療費の増大が問題となっています。 ダイキングループでは、工場などからの排気に含まれる有害化学物質を、発生源に設置するフィルタによって 除去することで、大気汚染を軽減できると考えています。室内環境においては、汚染物質の除去だけでなく、脱 臭効果なども付加し、室内空間の快適性を追求します。 また、食料不足が問題になっているにもかかわらず、保管・輸送する際の温度管理ができないために廃棄され る食料がある現状も、大きな課題です。 ダイキングループは、最適な温度管理はもちろん、独自の鮮度コントロールと省エネルギー技術を駆使した海 上輸送用・商業用の冷凍・冷蔵機器を提供します。生産地から消費地へ新鮮な食料を安全に輸送するコールドチ ェーン構築に寄与し、廃棄される食品を減らして世界の食料不足を解決します。この技術は厳密な温度管理が必 要な医薬品の輸送にも応用でき、必要な治療をいつでも受けられる環境づくりにも貢献。健康な生活環境と経済 発展の両立を実現します。

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持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs) 1. 貧困をなくそう あらゆる場所のあらゆる貧困 に終止符を打つ 2. 飢餓をゼロに 飢餓に終止符を打ち、食料の 安定確保と栄養状態の改善を 達成するとともに、持続可能 な農業を推進する 3. すべての人に健康と福祉 を あらゆる年齢のすべての人々 の健康的な生活を確保し、福 祉を推進する 4. 質の高い教育をみんなに すべての人々に包摂的かつ公 平で質の高い教育を提供し、 生涯学習の機会を促進する 5. ジェンダー平等を実現し よう ジェンダーの平等を達成し、 すべての女性と女児の能力強 化を図る 6. 安全な水とトイレを世界 中に すべての人々に水と衛生への アクセスと持続可能な管理を 確保する 7. エネルギーをみんなに、 そしてクリーンに すべての人々に手ごろで信頼 でき、持続可能かつ近代的な エネルギーへのアクセスを確 保する 8. 働きがいも経済成長も すべての人々のための持続 的、包摂的かつ持続可能な経 済成長、生産的な完全雇用お よびディーセント・ワークを 推進する 9. 産業と技術革新の基盤を つくろう 強靭なインフラを整備し、包 摂的で持続可能な産業化を推 進するとともに、イノベーシ ョンの拡大を図る 10. 人や国の不平等をなくそ う 国内および国家間の不平等を 是正する 11. 住み続けられるまちづく りを 都市と人間の居住地を包摂 的、安全、強靭かつ持続可能 にする 12. つくる責任つかう責任 持続可能な消費と生産のパタ ーンを確保する 13. 気候変動に具体的な対策 を 気候変動とその影響に立ち向 かうため、緊急対策を取る 14. 海の豊かさを守ろう 海洋と海洋資源を持続可能な 開発に向けて保全し、持続可 能な形で利用する 15. 陸の豊かさも守ろう 陸上生態系の保護、回復およ び持続可能な利用の推進、森 林の持続可能な管理、砂漠化 への対処、土地劣化の阻止お よび逆転、ならびに生物多様 性損失の阻止を図る 16. 平和と公正をすべての人に 持続可能な開発に向けて平和 で包摂的な社会を推進し、す べての人々に司法へのアクセ スを提供するとともに、あら ゆるレベルにおいて効果的で 責任ある包摂的な制度を構築 する

参照

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