香 川 ! 大 学 経 済 論 叢 第71巻 第2号 1998年9月 65-114
ノてーソナル・
マーケティング革命
原
田
呆
イ
し 緒 日 昨今の経済社会の成熟化に伴って,企業経営におけるパラダイムについては まさに従来とはまったく異なったものが求められている。すなわち,今後の企 業を取り巻く競争戦略については,個人のライフサイクルに対するきめ細やか な対応、や顧客価値の増大へ向けた戦略対応、が強く要請され始めている。 このよ うな状況下で,小売,卸, メーカーに至るすべての流通産業に関わる業種にお いてもまさにマーケティング戦略の根本的な転換が要請され始めている。すな わち, 言い換えれば, このような変化はいわば成長期の戦略であるマス・マー ケテイングから成熟期の戦略であるパーソナル・マーケテイングへの転換とい うパラダイム転換なのである。 もちろん, このような対応は従来から認識されていたことではあるが,昨今 の先進的な情報システムの進展によっていよいよ伝統的な大規模企業において も容易に取組むことが可能になってきた。そこで, このような認識に立脚しな がら,以下において,第1
にはパーソナル・マーケティングの究極の形態であ るONEto ONEマーケティングの戦略的意義,第2にはわが国のマーケティ ングにおける弱点であるアフター・マーケティングの戦略的導入,第3にはイ ンターネットが現出させた最大の特徴であるダイレクト・マーケティングによ る顧客維持,第4
にはエレクトロ・マーケティングによる事業開発についての4
点の論述を行う。-66 香川大学経済論叢 260 II
ONE
toONE
マ ー ケ テ ィ ン グ の 戦 略 的 意 義 デジタlレ 化 の 急 速 な 進 展 に 伴 っ て , か つ て ア ル ピ ン ・ ト フ ラ ー が 提 唱 し た プ ロ シ ュ ー マ 一 時 代 が 現 実 の も の に な り , い よ い よ 企 業 の マ ー ケ テ ィ ン グ 戦 略 に お い て も 根 本 的 な 転 換 期 を 迎 え て い る 。 ここに見られる最大の特徴は, まさに ビジネスの起点、を顧客として,それも個的存在として捉えたパーソナノレ・マー ケ テ ィ ン グ の 展 開 と , 顧 客 と 企 業 の 関 係 性 を ト リ ガ ー と し た ビ ジ ネ ス 形 成 を 指 向 す る カ ス タ マ ー ・ ロ イ ヤ ル テ ィ の 重 視 な の で あ る 。 そこで,本節においては, ま ず プ ロ シ ュ ー マ 一 時 代 の 到 来 に つ い て の 背 景 と 意 義 に つ い て の 要 約 を 行 な っ て み る 。 そ の う え で , 今 後 の マ ー ケ テ ィ ン グ ・ パ ラ ダ イ ム と し て 期 待 さ れ る パ ー ソ ナ ル ・ マ ー ケ テ ィ ン グ の 特 徴 に つ い て , そ の 典 型 的 な 戦 略 手 法 で あ る ド ン ・ ペ パ ー ズ 等 が 提 唱 す るONE
toONE
マ ー ケ テ ィ ン グ と フ レ ッ ド ・ ラ イ コ ー ル ド 等 が 提 唱 す る 顧 客 ロ イ ヤ ル テ ィ が 経 営 に 与 (1) アルピン・トアラー:米国の未来学者。『第三の波』のみならず未来の衝撃』等でも, 著名である。『第三の波』においては,新たにプロシューマーの概念を提示したことに多 大な先見性がある。 (2 ) パーソナル・マーケティング:消費者を顔の見えないマス(塊)として捉えるのではな くて,まさにパーソナル(伺)な顔の見える顧客として捉えるマーケティング手法である。 このパーソナノレ・マーケティングには,現在わが国においても,まさに成熟化のマーケ ティング手法としてきわめて多大な期待が寄せられている。 (3 ) カスタマー・ロイヤルティ企業の発展を,まさに顧客のロイヤルティに求める経営が いわゆるカスタマー・ロイヤルティ経営である。カスタマーが,企業や,底舗,ブランド 等に対して強く支持することで,顧客の閤い込みが可能になる。 (4 ) プロシューマー:アルビン・トフラーが『第三の波』において提言した未来の消費者像 である。消費者(コンシューマー)であると同時に生産者(プロデューサー)でもあるこ とから,まさにプロシューマーという新たな概念が創造されたわけである。そして,昨今 のデジタル化の進展によって,いよいよプロシユ}マ一時代の本格的な到来が予見され ている。 ( 5 ) ドン・ペパーズ:わが国において,マーサー・ロジャーズと共に,パーソナル・マーケ ティングの究極のモデルであるONEtoONEマーケテイングを提唱して,かつ積極的 に推進している著名なコンサルタントである。昨今では,このONEtoONEの考え方 を企業経営の全般に拡大したモデルの提言を行っている。 (6 ) フレッド・ライコールド:米国において,最初に,ロイヤルティが経営にとって重要な ことを提言したベイン・アンド・カンパニーのコンサルタントである。ライコールドは, 著書rロイヤルティ・エフェクト』において,顧客,株主,従業員からのロイヤルティの 獲得が,今後の利益指向の経営に最適の戦略であることを主張している。261 ノfーソナJレ・マーケテイング革命 -67ー える効果を基軸に据えながら,著者の持つ視点から概括的な論述を行ってみる。 1.. プロシューマ一時代の到来 プロショーマ一時代の到来とは,いわば消費者自身がまさに同時に生産者に もなりうる時代への転換を意味している。そして,このことは,消費者が生産 に深くコミットすることによって,生産者と消費者との聞の障壁が消滅するこ とを意味している。すなわち,流通産業を取り巻いている市場や組織に関わる 伝統的な概念が解体して,いわば第
3
の概念であるネットワークへと収散する ことが予見されている。このような状況下においては,とりわけ製造から小売 に至るまでのプロセスを連結する流通システムは根本的な再構築が要請される 始めて,いわばプロシューマー・ネットワークともいうべき新たなシステム形 成が行われてくる。 このように,消費者が一人の生活者としての顧客へと転換することで,伝統 的な流通システムにおいてはカスタマーレディでのシステムに再構築され始め て,いわばカスタマー・サポート・システムへと転換する。言い換えれば,伝 統的なサプライチェーン発想、に立脚する規模の生産性の追求から,まさに生活 者主義発想、に立脚するオン・デマンドなネットワークの生産性に対する追求へ と転換する。このような発想の転換によって,伝統的な流通システムは,順次, 確実に生活者を基軸としたプロシューマー・ネットワーク・システムへと転換 していく(図表1 -
1)。 第1
段階の発展とは,伝統的流通システムとしてのサプライチェーンからイ ンタラクティブ・ダイレクト・システムへの転換である。このインタラクティ ブ・ダイレクト・システムは,商品流通と情報の伝達の双方が,いわば消費者 を中心としてメーカー,卸,小売が円環的にデザインされており,したがって, それぞれの聞の商品流通についてはグイレクトであることが,また情報交流に (7) サプライチエ}ン:メーカー,卸,そして小売といった具合に,商品をエンドユーザー たる消費者に供給していくためのシステム化されたプロダクト・パイプラインである。マ ス・マーケティングを高効率に展開するために設計されたシステムで,まさにサプライ発 想、の流通システムなのである。262 香川大学経済論叢 -68-プロシューマー・ネットワーク・システムの基本概念 一 ム ﹀ 一 一 テ 郎 一 一 一 伏 期 一 ﹄ A U 4
-;
-A A、 、 一 一
一 マ 一 一 一 一 メ 一 一 オ イ 一 一 ア ト 一 流通システムの イメージフロー 図表1-1国
プロシューマー・ ネットワーク・ システム 宣墾主連 商品流通入
ハ
I
U
γ
ネットワークの生産性 サ イ バ ー 型 モ デ ルl
i
ライフ デザイナ一 指向 ①生活局面対応のシス テム活用 ②多様な役割の自在な 選択 ついてはインタラクティブであることが,それぞれその最大の特徴なのである。 第2
段階の発展とは, ント・ネットワーク・システムへの転換である。このエージェント・ネットワー ク・システムは,いわばダイレクトな関係構築に伴う発生する情報洪水からの インタラクティブ・夕、イレクト・システムからエージェ 解放を指向するシステムであって, プロパイダーとしてのメーカー,卸,小売にとっても,情報オペレーションの 助け手としてのエージェント機能が不可欠なのである。 また商品 そのためには,顧客にとっても, こうして,両者がそれ (8 ) エージェント:代理人。従来では,広告代理庖等のサービス産業に利用されている場合 が多かった,いわば専門機能を代理するという概念である。デジタル化の波の中において は,場面において意図を理解して自立的な判断に基づいた処理を実行する機能を意味し ている。すなわち,次世代のマンマシーン・インターフェースとして提案されている概念 なのである。また,昨今では,ネットワークを通じたビジネス等において,消費者サイに または供給者サイドのサーバントとして,両者の問に介在する中問機能のビジネス化と いう観点からも期待が大きい概念なのである。263 ノfーソナル・マーケティング革命 69-ぞれ適切なエージェントを利用することで,プロパイ夕、ーとユーザーの聞には ヱージェント・ネットワーク・システムが構築されてくる。 第3段階の発展とは,エ}ジエント・ネットワーク・システムからプロシュー マー・ネットワーク・システムへの転換である。この究極のシステムとしての プロシューマー・ネットワーク・システムとは,いわば消費者と生産者が統合 することによって可能になったエージェント・ネットワーク・システムの発展 系のシステムである。この段階では,もはや生産者と消費者の区別がほとんど 消滅すると共に,先進的な情報システムの開発とリテラシー能力の増大によっ て,すべてのシステムがプロシューマー間のネットワークへと還元されていく。 プロシューマーの登場によって,流通システムが転換するのみならず,経営 組織,家族制度,地域コミュニティ等の社会システムの総体までが根本的な変 革を要請されてくる。こうして,経済社会のパラダイムが変化することで,従 来の産業文明を支えてきた世界観についても根本的な転換が現出することにな り,いよいよ今後の人類社会においては脱市場的な文明段階を迎えている。も ちろん,そうはいっても,これらのことはいわゆる市場自体が全く消滅するこ とを意味しているのではない。言い換えれば,このことの持つ意味は,既に飽 和状態にある市場に対する開発エネノレギーを他の対台象に向けるための転換なの である。例えば,地球環境への配慮やボランタリー活動への取組み等が,それ らの代表的な事例と考えられる。 2" ONE
to
ONEマーケティングの戦略展開 我が国においても,通信販売やダイレクト・マーケティング業界においては, 既に1
9
7
0
年代よりパーソナノレなアプローチを基軸としたマーケティングが展 開されてきた。また,よりパーソナJレなアプローチを行うべく,例えばターゲッ ト・マーケテイングやカスタマイズ・マーケティングと言う手法も開発されて (9 ) ターゲツト・マーケティング:マス・マーケテイングからパーソナル・マーケティング へ移行する過程で展開されるマーケティング手法である。すなわち,顧客をカスタマイズ して,より小さな顧客クラスター単位で特定のターゲットに向けて,よりきめの細かな-70- 香川大学経済論叢 264 おり,また実際に各企業においても従来から積極的な展開も行われてきた。そ して,次第に,このパーソナノレ・マーケティングが,我が固における次世代マー ケティング戦略における切り札として,多様な業種の多くの企業において既に 積極的に取組まれている。 このパーソナル・マーケティングの大潮流を誘発させたのが, ドン・ペパー ズとマーサ・ロジャーズによる THEONE TO ONE FUTUREであり,現在 では既にマーケティング戦略の領域を超えて,企業戦略の総体を対象にした
ONEtoONE企業戦略へとそのコンセプトを進化させるべしまさに ENTER-PRISE ONE TO ONEという戦略概念に発展している。そして,この段階で は,グローパルな規模での環境変化に対するビジネスデザ、インの再編成と,さ らにはビジネスの再創造を追求するまでに進化している。 このドン・ペパーズ等が提唱したONEto ONEマーケティングは,まさに 顧客とのリレーションシップの獲得によるマーケティング戦略における利益指 向の提唱であった。そのためには,まずもって顧客の一人ひとりの個人的な要 求を充分満足させうる製品やサービスの提供が不可欠であった。したがって, ONEtoONEマーケティングにおいては,自分の顧客が一体誰であって,そし て,その顧客にコンタクトするにはどうすべきかがまさに重要な戦略課題なの である。だからこそ,マス・マーケティングが目的としていた市場シェアの獲 得とは全く対照的に,パーソナノレ・マーケティングにおいては顧客シェアの増 大を目的とする戦略展開を指向する。 マス・マーケティングに対して, ONE to ONEマーケティングの特徴につ いては以下の10点に要約できる。第1点目は,前者が顧客獲得(Customer-get -マーケティングを行おうという手法である。 (10) カスタマイズ・マーケティング:ターゲット・マーケティングとほぽ同義の手法であ る。これにおいては,カスタム化したサービスを提供するということによりカ点が置かれ ている。
(ll) THE ONE TO ONE FUTURE :ドン・ぺパ!ーズとマーサ・ロジャースとの共著によ る最初の著書であ透。邦題は rONEto ONEマーケティング』である。
(12) ENTERPRISE ONE TO ONE :ドン・ペパtーズとマーサ・ロジャーズによるTHE
265 ノTーソナJレ・マーケティング革命
71-t
i
n
g
)
を目的にしているのに対して,後者は顧客維持(
C
u
s
t
o
m
e
r
-
k
e
e
p
i
n
g
)
を目 的としている。第2
点目は,前者が販売とか取引(
T
r
a
n
s
a
c
t
i
o
n
)
を重視するのに 対して,後者は関係づくり(
R
e
l
a
t
i
o
n
s
h
i
p
)
を重視している。第3
点目は,前者が 販 売 促 進 中 心(
P
r
o
m
o
t
i
o
n
)
の営業計画に対して,後者は顧客サービス中心(
C
u
s
t
o
m
e
r
S
e
r
v
i
c
e
)
の営業計画である。第4
点目は前述したように,前者が市 場シェアの獲得を狙うのに対して後者は顧客シェアの獲得を狙っている。第5
点目は,前者が製品品質指向に対して後者はクオリティ中心(顧客を満足させ る性質)である。第6
点目は,前者がToAutomate
指向であるのに対して後 者はToI
n
f
o
r
m
a
t
e
指向である。第7
点目は,前者が集中処理指向であるのに対 して後者は分散協調指向である。第8
点目は,前者がマネージメント(Manage-m
e
n
t
)
指向であるのに対して後者はいあばエンパワーメント(Empowerment)
指向である。第9
点目は,前者がCure
型であるのに対して後者はCare
型であ る。第1
0
点目は,前者がモノローグ(
M
o
n
o
l
o
g
u
e
)
型のコミュニケーションであ るのに対して後者は対話型(Dia
l
o
g
u
e
)
のコミュニケーションである。 すなわち,このONEtoONE
マーケティングの特徴は,顧客とのコラボレー ション型のマーケティングであり,まさに個人情報をペースにしたマーケティ ングなのである。そのためには,製品の差別化や製品の管理による競争から,顧 客の差別化や顧客の管理による競争への,いわばマーケティング戦略について の方向性の転換が要請されている。また,顧客を個客として掌握するには,顧 客マネ」ジャーという新たなジョブの設定が不可欠な条件になる。そして,こ の顧客マネージャーの役割とは,まさに担当顧客の一人ひとりに対する最大満 足の提供なのである。そのためには,同時に,例えばプロダクト・マネージャー, マーケティング・マネージャー,サービス・マネージャー等は全て,顧客マネ} ジャ}へのサポート業務を確実な形態で展開することが期待されている。 このように,時代はいよいよONEt
o
ONE
マーケティングに代表される (13) エンパワーメント:組織の活力を引き出すための組織・人事戦略である。従業員一人ひ とりのカを最大限に発揮できる組織を実現するため,現場に権限や責任を大幅に委譲す ることが一般的な対応である。-72- 香川大学経済論叢 266 ノTーソナル・マーケティングの確立を要請している。そして,この
ONEtoONE
マーケティングにおいては,もはやハードウェアではなくソフトウェアこそが 企業戦略における重点、課題になっている。とりわけ,アイディアや情報を流通 させることによる革新性や創造性等が,まさに多大な企業価値を持つことにな る。こうして,ONE t
o
ONE
マーケティングは,既存ビジネスの再生を可能 にするだけでなく,同時に新たなビジネス創造を行うための適切なトリガーと しても期待されている。 3. カスタマー・ロイヤルティ経営の実現 また,ONE t
o
ONE
マーケティングとは,まさに究極の顧客重視のマーケ ティングである。すなわち,すべては顧客を軸にして展開されるマーケティング でもあり,カスタマー・ロイヤルティを獲得するためのマーケティングである。 言い換えれば,顧客を重視することでカスターマーバリューを増大させ,結果的 には,企業サイドにおいても利益の増大を実現させようという戦略である。 これからは,エクセレントな企業とは,まさに顧客,従業員,そして株主か らのロイヤルティを高めることから実現する。とりわけ,顧客からのロイヤル ティの獲得は重要であって,いわば企業と顧客とのコラボレーション形成が期 待されてくる。このことは,いよいよコンシューマ一対象のマス・マーケテイ ングが限界に達して,これからはよりパーソナルなカスタマー・マーケティン グが重視されることを意味している。そこで,ここでは,ジェームス・へスケッ ト等が提唱するカスタマー・マーケティングを武器にした顧客からのロイヤル ティの獲得を指向するロイヤノレティ経営について,以下において概括的な考察 を行ニってみる。 ジェームス・へスケツト挙が主張するカスタマー・ロイヤルテイ経営の本質 とは,まさに以下に論述する3点なのである。第1点は,顧客をコンシューマー, (14) ジェームス・へスケットカスタマー・ロイヤルティの経営』の著者の一人である? 彼らの提言によって,カスタマー・ロイヤルティが経営戦略に不可欠な要素であることが 一般的な認識段階にまで到達するようになった。73 ノ~-ソナノレ・マーケティング革命 ショッパー,消費者,生活者等と捉える視点から, フスタイル・ニーズの充実を望むカスタマーとして捉える視点への転換である。 ある特定のライ 267 ユーザー, あるいはシェアを指標とし て考察することから,顧客満足を指標にして考察することへの決定的な転換で または道徳論や企業倫理, 売上や利益という財務データ, 第
2
点は,経営を, ある。第3
点は,顧客満足を,単なる心がまえや, むしろ あるいは接客の心得として捉えるような従来の常識を完全に否定して, 顧客満足は戦略と技術によってこそ実現すべきという主張である。 ドン・ペパーズ等と同 ジェームス・へスケット等においても, このように, 様にマーケットシェア発想からカスタマーシェア発想への転換を強調しておω
とりわけサービス・プロフィット・チェーンの確立を強調 そのためには, り, このようなサービス・プロフィット・チェーンとは, 利益,成長,顧客ロイヤノレティ,顧客満足,顧客に提供される商品あるいはサー ビス,従業員の能力と満足とロイヤルティと生産性等,幾つかの要因の相互連 している(図表1-2
。) i f i l t h i -s i t r e i l -t i 1 3 } 1 1 L -L i t -E F P E L l i -K F E l t a 携による利益創造システムなのである。 まさに結 顧客の購買する目的とは,実はモノやサービスの入手等ではなく, とりわけエクセレントな企業では,ほ とんどすべてソリューションを重視した経営を実践している。すなわち, タマーに提供されるサービスの価値の増大が利益増大の最大の原因なのであ このサービスの価値の追求から顧客満足とロイヤJレティが生まれ カス 果としてのソリューションなのである。 そして, また,高い価値を実現するのは,職場に満足してロイヤルティがあっ てそして生産性の高い従業員なのである。すなわち,このように顧客に結果を 提供することで,従業員が実力を発揮できるという高いレベルの可能性の保持 る。 てくる。 が条件になる。 ジェームス・へスケット等は,顧客ロイヤルティを獲得するには,従来から (15) サービス・プロフィット・チェーン:ジェームス・へスケットが『カスタマー・ロイヤ ルティの経営』で主張した中心的なテー?である。すなわち,サービス・プロフィット・ チェーンとは,利益,成長,カスタマー・ロイヤノレティ,カスタマー・サティスブアクショ ン,顧客に提供されるモノあるいはサービス,従業員の能力とサティスフアクションとロ イヤルティと生産性が,相互に直接夕、イレクトに結びつげられている。-74ー 香川大学経済論叢 268 図表1-2 サ ー ビ ス ・ プ ロ フ ィ ッ ト ・ チ ェ ー ン の 基 本 体 系 の 性 ・ : ・ 上 大 益
i
e
岬 売 増 収 ⋮ 山 p p “ 叩 一 イ 一 “ H 一 テ 一 " 一 て ル 一 " ・ 一 つ ﹂ ヤ 一 . 山 一 な ト イ 一 叫 叫 一 に ツ ロ ] 一 時 川 一 ト ケ 争 客 一 " 山 一 ッ -川 顧 一 叫 比 一 ゲ マ ン [ 一 引 一 一 噌 @ ョ 一 市 叫 一 グ い ス ν 一 山 制 一 ﹁ イ ク 一 日 制 一 戸 7 7 一 山 一 サ フ 一 -⋮ 一 静 一 " 一 一 の ﹂ 一 ⋮ . 一 ス ト ス - 5 一 同 一 ビ プ ビ 脱 一 " -H 一 一 セ 一 浦 一•
.
一 サ ン サ d 一 " “ 一 ﹁ コ 静 一 " 一 プ イ 一 ⋮ 叫 一 ト テ 一 “ 町 一 と J ウリl
の イ 一 “ 一 略 ム 岨 ア オ A ス テ 一 一 戯 -一 、 と み ノ ビ リ 一 山 一 メ ス イ 性 の 一 オ F l 一 ' u 一 ョ ν テ 一 宮 ト サ ク 戸 員 一 山 一 シ 供 ゆ 生 ッ -業 一 ' 一一一援、 T i -従一 H 同 一 い ! イ / E 性トU
一 制 -十 t i 3 1 持 制 ﹄ じ じ 司 一 喝⋮ 一 一
F J I Y ス い 一 城 耐 一 一 市 一 ﹁ サ イ ク ー i 子 ω 一 H ⋮ 一 行 乃4
如 何 日 一 ⋮ -職場環境 ・業務内容/意思決定におげる 判断の自由 ・報酬と評価 ・情報とコミコニケーション .顧客にサービスを提供 する場合の適切なツール 、 I l i f e s ' o ' l l l J I l l J 性 ス げ 産 ビ 上 生 一 を る と サ イ げ イ ' テ 干 テ が リ を リ 上 ォ ト オ ' 向 タ ス ク の の コ r I I I l l 1 1 1 1 ・ 、 盤去盟主飽盤 .ターゲットになっ ている顧客のニー ズに合ったサービ スの企画と提供標
語
用
│
へスケット他『カスグマー・ロイヤルティの経営』より簡素化して利用 の4
つのP
のみならず新たに3
つのR
の付加を主張している。すなわち,従来 のマス・マーケティングにおいては,製品(
P
r
o
d
u
c
t
)
, 売 価(
P
r
i
c
e
)
,販促(
P
r
o
m
o
t
i
o
n
a
l
A
c
t
i
v
i
t
y
)
,場所(
P
l
a
c
e
)
の4
点が中心的な課題であったが,顧客 ロイヤルティ経営においては,これらに,さらに顧客の保持(
R
e
t
e
n
t
i
o
n
)
,関連 販売(
R
e
l
a
t
e
dS
a
l
e
s
)
,クチコミ(
R
e
f
e
r
e
n
c
e
)
の3
点を戦略課題に付加すること が不可欠なのである。こうして,既存顧客を大切に聞い込む戦略であるリテン ション・マーケティングが展開されてくる。 ジェームス・へスケット等のいうところのサービス・プロフィット・チェー ンにおいては,とりわけ従業員と顧客の満足とロイヤルティが利益創造の課題 なのである。したがって,顧客ロイヤルティにおけるサイクルと従業員ロイヤ ノレテイにおけるサイクルの,まさに価値方程式に基づく統合が必要になってく269 ノ~,-ソナル・マーケティング革命 -75-る。こうして,以下のような方法論の導入によって,コストを超える顧客への 価値の生産と,それらの流通が可能になるわけである。すなわち,顧客ロイヤ ルティについては,価値,満足,ロイヤルティというサイクJレを,また従業員 ロイヤルティについては,実力を発揮できる可能性,生産性,価値,満足,ロ イヤルティというサイク1レを,共にスパイラル的に循環させることから獲得で きるのである。 4.. 個人回帰と関係性による顧客満足 ノfーソナノレ・マーケティングにおける究極の狙いは,まさに個的存在として の顧客に対して最大の満足を提供することである。その意味では,ドン・ペパー ズ等の提唱した
ONE
t
o
ONE
という個対個の関係を指向するマーケティング は,きわめて象徴的な先進的な概念なのである。また,一方では,ロイヤルティ による求心力が最大の経営効果を表すというジェームス・へスケット等の主張 する顧客ロイヤルティや,またフレッド・ライコールの主張するロイヤノレティ・ サイクルも,とりわけ関係性を重視した経営の重要性を強調した象徴的な先進 概念と考えられる。すなわち,パーソナル・マーケティングとは,まさに個の 関係性を基軸にした,しかも対等な関係を前提とした戦略的なマーケティング 活動なのである。 このような個と関係性を重視したマーケティングに句ついては,スタン・ラッ プとトム・コリンズによって,マキシ・マーケティングの発展形態である個人 回帰のマーケティングによって提唱されている。そして,このような考え方は, 今やまさに2
1
世紀へ向けたマーケティング規範としても定着している。また, (16) 価値方程式:ジェームス・へスケット等が提唱する顧客にとっての価値の算出方式で ある。価値= (顧客にとっての結果+サービス提供プロセスのクオリティ)-;-(売価+入 手コスト) (17) スタン・ラップとトム・コリンズ:両者は,米国におけるダイレクト・レスポンス専門 の広告代理庖の共同創始者である。現在は,コンサルタント会社を設立してダイレクト・ マーケティングの実践活動に深くコミットしている。また,彼らは『マキシマーケティン グ』の著者としても著名である。 グ』の著者としても著名である。270 香川大学経済論叢 -76 この個人囲帰のマーケティングの本質とは,究極の顧客満足を追求するために, とりわけ情報技術の力を利用してのリレーションシップを深化させるマーケ この個人回帰のマーケティングと は,消費者を可能な限りマーケテイングプロセスに主体者として組み込んで, その上で企業と顧客との聞において,パートナーシップともいうべき関係形態, ティングということである。言い換えれば, を構築することを指向した戦略なのである。 現在では,個人をターゲットしたダイレクト・マーケティングは重視される 傾向にあるが,真にリレーションシップを確立させている事例については,実 際にはそう多く散見できはしない。現実に,無断で多くのコマーシャル・メッ セージを送り付けられて,まさにうんざりしている消費者も多数存在している。 s f ト F I f -t t t 4 t B A i l L b t E l i t -﹄ 1 もっと深い顧客との関係形態を構築できるマーケティングの開発 この一つの対応策として構築された戦略が, だからこそ, いわ そして, が要請されている。 ば顧客のインボルブメント戦略なのである。 この戦略においても,未だいわばイベント・マーケティングの段 もちろん, 階なのではあるが,基本的な発想についてはきわめてパーソナルなアプローチ これは,消費者を受け身の存在と に立脚している戦略なのである。すなわち, まさにポジティブな主張する独立したマーケッターとし 捉えることではなく, て捉え,消費者を企業におけるマーケティング活動に積極的に取り込む戦略な このインボルブメント戦略を導入することで,顧客との インタラクティブなかっダイレクトな関係の構築が実現して, こうして, のである。 このために顧客 ロイヤノレティを獲得した企業も既に多く現出し始めている。 これらのマーケティングの結果から読み取れる特徴としては, 以下の3点をあげることができる。第1は,ダイレクト・マーケティングは消 費者とのダイレクトな触れ合いが起点になったマーケティングである。すなわ そしてまた, (18) ダイレクト・マーケティング:見込み客にパーソナルなプロモーションを還して商品 やサービスを提供することである。プロモーションの結果がレスポンスとして測定でき ること,顧客データベースとその活用に依存していること,等が特徴的なインタラクティ ブなマーケティング手法である。
271 ノfーソナlレ・マーケテイング革命 -77-ち,これは,企業サイドが一歩踏み込んで積極的に消費者の参加を求めるマー ケティングである。すなわち,この戦略の導入によって,消費者の参加意欲を 高めることでレスポンス率の増大が可能になる。第2は,夕、イレクト・マーケ テイングは手応えがあるものは長期間連続して行うべきものである。すなわち, 戦略の継続性が重要で,この継続性によってロイヤルティを積み重ねることが 大切である。第3は,ダイレクト・マーケティングは多角的な角度からのチャ レンジが必要なものである。だからこそ,パーソナルなメディアのみならず, マスメディア,イベント等,多彩なマーケティング手法の効果的なミックスも 考慮すべきである。もちろん,このインボルブメント戦略は,後述するデータ ベース・マーケティングに比較すれば,例えば成果予測や結果分析で見劣りす るのだが,しかしながら,このことは,もちろん先進的な情報システムがなけ ればパーソナル・マーケティングが不可能なこと意味してはいなしユ。 このパーソナノレ・マーケティングを指向するために大切なことは,いわばリ レーションシツプ構築の重要性についての認識である。すなわち,可能な限り パーソナル関係を構築して,これに立脚したマーケティングを展開することが, まさにパーソナル・マーケティングである。こうして,革新的企業がブランド の構築等において展開し始めたマーケティングがリレーションシップ・マーケ 目 的 テイングである。このように,このリレーションシップ・マーケティングとは, マス・マーケティングでは補足できなかった個別の見込み顧客を特定化して, これに対する積極的なコミュニケーションの実践によって,企業も顧客も,い わば双方が有益になるような関係形態を模索する方法なのである。 (19) データベース・マーケティング:データベースを活用することで,初めてターゲット・ マーケティングやダイレクト・マーケティング等を統合できた先進的なマーケティング 手法である。具体的には,データベースに蓄積された顧客の属性や購買ヒストリーを活用 することで顧客のニーズを特定化して,その上で顧客のニーズや興味に応じたダイレク トなアプローチを行う方法である。 (20) リレーションシップ・マーケテイング:顧客との関係に焦点を置いた,まさにロイヤル ティ獲得を指向するマーケテイング手法である。したがって,単なる販売よりは,むしろ 継続取引に重点を置いた展開を指向する。昨今では,データベース・マーケティングとの 統合展開によってさらなるパワーを発揮し始めている。
272 香川大学経済論叢 78 まず このリレーションシップの構築のために有効な代表的な施策としては, これにおいては,既にパーガー いわゆるクラブ運営を想起することができる。 マコーミック,パービー・ドーノレ等,多くの企業おい これらの顧客を特定のクラ ミラービール, キング, このクラブ運営とは, て成功事例が現出している。 ブに組織化して,顧客に対して参加することのメリットを付与することで,い わば顧客の囲い込みを行おうという仕組みである。例えば,子供がターゲット キャラクターをふんだんに使用した キッズクラブを設置して, であればまず, これか さらに, 庖頭での特典の提供やプロモーション等を多発的に展開する。 らは,顧客とのリレーションを深めるためには,例えば会員証を作ったり新聞 形式のニューズレターを発行したりもする。 このクラブ運
ω
フリークエント・バイヤー・リウォード・プログラム, リレーションシップ・マーケティングを展開するには, また, 営のみならず,例えば, エージェント活用のリレーション創造等の フリー・ダイヤJレ・ホットライン, 多彩な方法も,既に多くの仕業で導入され始めている。そして,このリレーショ ンシップ・マーケティングを最も重視して,かつ大成功を実現しているのがディ ズニーランドなのである。このように,これからは,個をベースにしたよりパー まさに企業と顧客のコラボ レーションによって,双方が,共に多大なメリットを享受できるWin-Win
指向 のシステム構築を可能にする関係の構築が期待されてくる。 そこで, ソナルなマーケテイングが定着していく。 アフター・マーケティングの戦略的導入 ノfーソナノレ・マーケティングの本格的な展開は,まさに企業と顧客とのリレー マーケティング戦略において不可欠な条件である。そし そのことは,顧客との聞における長期的関係の維持がきわめて大切 そのためには,従来では,我が国においては•
I I
I
ションシップ形成が, また, て, そして, (21) フリークエント・バイヤー・リウォード・プログラム:フリークエンシー・マーケティ ングを指向するマーケテイング・プログラムである。このプログラムは,優良顧客に対す る継続取引を目的とした,価格インセンティブによるマーケティング手法なのである。例 えば,ポイント・システムがその代表的なプログラムである。 なことを意味している。1 273 ノ{,-ソナlレ・マーケティング革命 -79ー 比較的疎かにされていたアフター・マーケティングに対して,戦略的な対応を 行うことが不可欠な課題になる。また,このような問題意識に立脚するために は,アフター・マーケティングについての意義と効果の検証が必要になる。 そして,とりわけ本節においては,まず,このアフター・マーケティングを 強く要請する背景とレて,マーケティング戦略のいわば TCR(Total Customer 仰) Response)指向への転換と各企業のエクセレント・サービス企業への転換につ いての概括を行い,その上で,ここでの課題であるアフター・マーケティング の意義と実践方法についての論述を行うことにする。具体的には,第
1
には離 脱顧客への戦略的アプローチ,第2にはアフター・マーケティングについての 経営効果,という 2点についての言及である。なお,ここにおいては,とりわ けアフター・マーケティングの展開についての経営戦略面からの重要性の強調 を千子っている。 1 マーケティング戦略の TCR指向 顧客指向のマーケティングの実践は,いよいよサプライ発想からデマンド発 (23) 想、の転換を要請して,プロダクト・パイプラインはまさに顧客を起点として, いわばプッシュ戦略からプノレ戦略へと転換しつつある。すなわち,製造業のイ ニシアチブによって流通システムが支配されて,見込生産を前提条件としたマ ス・プロダクションやマス・マーケティングが支配的な時代は終駕して,いよ いよ顧客サイドへと商品選択のイニシアチブが転換する時代が現出している。 こうして,デマンドサイドの消費者が次第に経済システムにおける主導権を掌 握し始めている。 このような状況下では,高付加価値指向の商品開発や流通システムの合理化 (22) TCR:トータル・カスタマー・レスポンス (Tota!Customer Response)0 QRやECR をよりカスタマーレディで展開すべく,筆者が提言するカスタマー・サポート・システム の構築を指向する概念である。 (23) プロダクト・パイプライン:流通システムの近代化を目的とした,まさにサプライ チェーンを構成する商品の流れを意味している。これは,規模の生産性を追求すべく,サ プライ発想によるマス・プログクション,マス・マーケティングが前提になるシステムで ある。-80ー 香川大学経済論叢 274
を強力に追求するためのQR(Quick Response)やECR(Efficient Consumer 白) Response)においても,今や顧客の満足を提供するためのカスタマー・サポー ト・システムへの進化が期待されている。すなわち,先進的な情報システムを 駆使することで,製販一体でのコラボレーションによるTCRの追求が要請され ている。具体的には,在庫管理を含んだロジスティクス戦略やカテゴリー・マ ネージメントを含んだマーチャングイジング戦略,そして顧客戦略や販売促進, さらには経理や支払い計画に至るまで,きわめて広範な分野における課題への 対応である。 このようにQRやECRをTCRへと進化させるには,まさに顧客とのイン ターフェースに秀でた小売を起点としたシステム構築が不可欠になる。こうし て,ウォルマートに代表される小売を前面に打ち出した製販同盟等を,この TCRのモデルへと発展させることが課題となってくる。このTCRとは,小売 臼 耐 と顧客間の関係を捉えたいわば
B
toC
における第1
のループと,メーカーや卸 ω と小売を結ぶいわばBto Bにおける第2のループからなる,まさに小売を結節 点としたダブルループによって形成されている(図表1-3
。) 第1のループの情報サイクルでは,いかにしたら顧客ニーズを的確に補足で きるかが重要な課題なのである。そして,とりわけ小売サイドが,小売が保持 しているまさに囲い込んだ顧客に対して,顧客データベースと商品データベー スを統合し、つつパーソナル・マーケティングを展開することが期待されている。 そして,この第1
のループによる顧客に対するソリューションの提供が,引き 続き連続的に小売を通して第2のループへと引き継がれていく。この第2の (24) QR:米国で1980年代から展開されている繊維産業の国際競争力の復権を目的とした システム対応である。小売業のみならず,アパレルやテキスタイルメーカーも含めたトー タルな展開を指向して,流津チャネルの革新を実現しようという計画である。わが国にお いても,現在通商産業省による強力なパックアップを受けながら展開が行われている。 (25) ECR: QRと同様に,米国でスタートした流通合理化策の一種である。このECRにお いては,加工食品や日用品業界における展開であるが,その狙いや仕組みについては,ほ とんどQRにおけるそれらとほぼ同様の形態である。 (26) B to C :ここでは, Business to Customerを意味している。企業と顧客との関係。 (27) B to B :ここでは, Business to Businessを意味している。企業と企業との関係。275 ノ".-ソナ1レ・マーケティング革命 -81ー 'B toBの関係」 'B toBの関係」 (第1のループ) POS (第 lのループ) EDI 価値の繋ぎ手 ECB メ [ イ 寸 寸 RDB
l
顔 QR カテゴリー・ EOS インターフェイス マネージメント カ│
客
Jレープでは,情報のサイクルにおいては業種聞のコラボレーションを指向する マーチャンダイジングが展開されている。こうして, QRもECRも小売を軸に したTCRに組み込まれて,顧客にとっても企業にとっても,いわば双方が共に メリットを獲得できる流通システムが構築される。 このように,サプライチェーンがカスタマー・サポート・システムに転換す ることで,このサプライチェーン全体の時間やコストが大幅に削減して,結果 的には個別企業の経営改善にも多大な効果を現出している。そして,このよう な流通システムの改革において,まさに小売はイノベーション・トリガーであっ て,同時にシステム・オルガナイザーとしての役割も期待されている。 このような状況下で,現在進行中のQRやECRにおいても,まさにTCRの 確立へ向けた方向への修正が強力に要請されている。すなわち, QRやECRは 顧客を基軸としたシステムへと,言い換えれば,いわばカスタマーレディのシ ステムへの進化が期待されている。そして,このQRとECRは,共に前述の第1
のループと第2
のループをデマンドサイドに立脚した一つの連続したネット ワークへ高進するためには,両者のインテグレーション機能を担うべきなので ある。82 香川大学経済論叢 276 この TCRを展開するにあたって,その基盤となる情報とは小売サイドから 入手できる
POS
情報なのである。このPOS
においては,現在,従来の販売情 報のみならず,第 1のループからの顧客情報と第2のループからの商品情報が, まさに統合された形態でかつ戦略的に活用できる段階に差し掛かっている。 し たがって, この情報を最新の情報技術を駆使しながら解析して, その上で仮説 構築を行って, さらに実行また検証というマーケティング戦略を展開して行く ならば, マーケットへの変化対応顧客のニーズの的確な掌握, そしてパーソナ ル・マーケティングのためのマーチャンダイジング・ノウハウの形成も, いと も容易に可能になってくる。 2“ ヱクセレント・サービス企業への転換 未来に生き残ることが確実に展望できるエクセレントな企業とは,実はほと んどが,共通してカスタマーレディ指向でのカスタマー・ロイヤルティを基軸 とした経営の実現を指向している。そして, これらはまさに顧客に耳を傾ける ことで,強力な組織風土やマーケティング戦略を展開している。すなわち, ヲ, 、 ー こでの企業経営においては,前述したジェームス・へスケット等が提唱するサー ビス・プロフィット・チェーンをベースにした展開が実際に行われている。 このサービス・プロフィット・チェーンの展開において大切な点は, とりわ け顧客との接点、を持っている現場を重視した経営実践なのである。すなわち, 仰) このことは,いわばトップによる企業支配のためのコーポレート・ガパナンス 指向のマニュアノレ経営からの脱却を意味している。言い換えれば,このことは, また従来に比較して現場の業務により大きな権限を与えて,まさに従業員に対 する顧客のソリユ}ション提供に向けた主体的な判断力の獲得の期待をも意味 している。 昨今,有名な復活事例として象徴的に取り上げらていれる, そして, かつて (28) コーポレート・ガパナンス:企業統治。企業を,まさに社会的な存在と捉えて,その上 で企業内,及び企業間関係の管理を適切な状況で展開する手法である。また,筆者の立場 は,経営陣がどう企業を支配するかという観点よりは,むしろステークホルダーがどう経 営陣を厳視していくのかという観点に立脚している。277 ノTーソナル・マーケティング革命 -83-は筆者も出向していたことのあるシアーズについても,このような考え方から 検証することが充分に可能である。経営再建のために
CEO
に就任したアーω
サー・マルチネスが行った最大の功績とは,実は過去から延々と蓄積してきた マニュアルをすべてかっ完全に破棄したことにある。その理由には,膨大なマ ニコアルにしたがった業務運営が自己目的化され,また一方では,マニュアル 経営を維持するためには時代遅れの膨大な行政的業務に忙殺されることが想定 されるからである。このことは,またマーケット自身が日々変化して,同時に 顧客のニーズについても時代と共に大きく転換してしまったことを意味してい る。だからこそ,マニュアルとは,これから乗り越えるべきまさに崩壊すべき 対象として認識すべき課題であったのである。その意味からも,まさにアー サー・マルチネスの行ったマニュアルの完全破棄とは実に秀逸な戦略対応の一 つなのである。 今後の企業戦略において,カスタマー・ロイヤルティを獲得するための最大 の条件は,実は変化への対応能力の組織的な獲得である。すなわち,これはい わば学習する組織の構築と主体的な従業員による変化対応への臨機応変な行動 である。すなわち,言い換えると組織内にポジティブな知識習得のメカニズム をスパイラlレ的に構築することである。そのためには,まず変化を重視した経 営トップのマインド状態の存在が前提条件になる。こうして,継続的にサービ ス・プロフィット・チェーンの絶えざる改革の推進が,今後はおおいに期待で きることになる。すなわち,ここでは,とりわけ今日は昨日のようには行わな いというような発想が重要なのである。また,マニュアルについては,たとえ あったとしてももはや行動の規範としてではなく,今後の行動の乗り越えるべ き対象として捉えることが大切なのである。ω
このような観点、に立脚すると,かつてヤン・カールソンが提唱した真実の瞬 (29) アーサー・マルチネス:サックス・フィフス・アベニュー社からシアーズに転じて,シ アーズの再建に取組み,現時点では再建に成功したという成果を得ている。(
3
0
)
ヤン・カールソン:SAS
グループ社長&CEO
or真実の瞬間』の著者としても有名であ る。-84- 香川大学経済論叢 278 聞は,今においてもまったく色槌せてはおらず,その意味ではカスタマー・ロ イヤノレティ経営の確立へ向けた歴史的パラダイムであることが理解できる。こ こにおいては,多くの賢い消費者を顧客として捉える顧客本位に立った企業こ そが,競争というゲームにおける勝利者になることが主張されている。すなわ ち,真実の瞬間とは実は経営戦略のパラダイム転換を示すべきもので,経営トッ プが支配的に押し付ける従業員教育等の実施を明示しているのではない。すな わち,真実の瞬間の意味することは,多くの顧客に対してより良いソリューショ ンの提供こそを,まさに経営戦略の要諦とすることなのである。言い換えれば, このことは,サービスの問題を,従業員は顧客に対しては丁寧に接して感じの 良い接客を行うべきというような,ただ単なる接客テクニックに関わるノウハ ウ問題に歪曲することを否定している。言い換えれば,真実の瞬間とは,現場 におけるスタッフ教育の概念ではなくて,まさに経営者が経営戦略において, それぞれの経営哲学として捉えるべき課題なのである。 この真実の瞬間で提唱されている重要な観点、としては,例えば,第
1
にはピ ラミッド機構の解体,第2にはリスクへの挑戦,第3には業績の評価,という3
点をあげることができる。第1
はいわば組織戦略のパラダイムであり,第2
はむしろ経営トップに関わるパラダイムであり,第3はまさに人事戦略に関わ るパラダイムである。 第1
のピラミッド機構の解体とは,顧客が経済を主導する時代へ向けた企業 組織の変革を意味している。そのためには,組織に業務を振り分けるという, まさに分業概念からの脱却が大切であい,例えば,これは顧客を重視した個人 業務の集合こそが組織を形成するというような概念への転換を意味している。 すなわち,顧客を重視するならば,まずは伝統的な企業ピラミッドの崩壊が不 可欠なのである。そしてその理由は,顧客のニーズに対して迅速に対応を行う には従業員一人ひとりが業務の管理者になることが前提だからである。 (31) 真実の瞬間:スカンジナビヤ航空のサービス戦略を象徴的に表現する概念である。こ こにおいては,サービス戦略では顧客と夕、イレクトな接点を持つ現場において構想され なければならないとする顧客重視の経営思想、が貫徴されている。279 ノ~-ソナノレ・マーケテイング革命 fu 5 第 2のリスクへの挑戦とは,壁を突き破ることへの飽くなき挑戦への経営 トップの強い意志表示なのである。このことは,まさに経営トップと企画スタッ フの役割についての差異を的確に明示している。もちろん,一方ではきめ細か なデ}タに基づく判断も大切なのだが,経営トップに必要とされることは,む しろ直感に基づく断行能力なのである。その意味では,経営トップにとっては, 例えば勇気や確信に支えられた直感については不可欠な条件になってくる。ま た,たとえ高度な専門知識を持つ人材が何人いたとしても,それだけでは彼ら のなかからは決して優れた経営トップは生まれてこない。 第3の業績の評価とは,カスタマー・ロイヤルティの獲得へ向けた業務にお ける重点的な業績成果に対する評価の視点、なのである。これは,例えば,部下 は上司に対する奉仕の度合いで評価されるのではなしむしろ顧客に対する奉 仕の度合いで評価されるべきという方式への転換である。すなわち,ここで大 切な観点は,従業員の意思決定が経営目標に有効かどうかではなし顧客に必 要な業務に努力が傾注されているかどうかなのである。そして,このような観 点に立脚して,従業員が活力とやる気をとり戻して,その上でそれぞれの従業 員が自らの仕事の責任を遂行できる作業手順や的確な業績評価の方法を確立す ることが大切な課題になってくる。
3
.
離脱顧客への戦略的アプローチ 我が国のマーケティングにおいては,カスタマー・ロイヤルティに立脚して 企業経営を展開するには,従来からほとんど疎かにされていたアフター・マー ケティングの本格的な導入が急務の課題である。今後は,ただ単に販売だけに 力点を置いたマーケティングから,いわばビフォア・マーケティングやアフ ター・マーケテイングまで含んだ、包括的なマーケティングの遂行が,すなわち トータル・プロセス・マーケテイングの展開が期待されている。 とりわけ,離脱顧客への戦略的な対応は,今後の企業経営にとっては多大な 効果が期待されている。そこで,いよいよ顧客との関係の有り様を,まさにマー ケティング上の戦略課題として取り上げることが大切な課題になってくる。こi f l i -f i l a -h t t f i i h ↓ -86 香川大学経済論議 280 うして,パーソナル・マ}ケティングを実現するためには,また長期的なリレー ションシップが大切でトあることが認識され始めている。そして,このような観 点に立脚して,マーケツターが顧客を維持するための方法を提示しているのが, テリー・ヴァヴラの主張するアフター・マーケティングなのである。 従来のマーケテイングはいわば開発的なマーケティングであって,これはマ ス・マーケティングには相応しい戦略対応であった。したがって,マーケツタ (32) は,第1にはターゲツト市場を明確なものにする,第2にはターゲット市場の ニーズを決定すhる,第3には現在または製造の可能性のある製品やサービスを その市場ニーズにマッチさせる,第4にはターゲット市場において可能な限り 多くの顧客がその市場やサービスを試みるよう興味を引かせるというようなこ とを行=ってきた。 このような状況下で,一方においては,現在の顧客はほとんど見過ごされて おり,実際に,彼らのロイヤノレティに対して何のフィードパックも行わない場 合が多いのである。このような現象への深い反省もあって,そもそもパーソナ ル・マ}ケティングが推進され始めたわけだし,そうであればあるほど,企業 や庖舗やブランドからの離脱顧客に対する戦略的対応は今後の不可欠な課題に なってくる。すなわち,通常のマーケテイング段階は,実は販売の完了ではな くむしろ企業と顧客のリレーションシツプの開始なのである。したがって,将 来的にも,同じ顧客との継続したビジネスの機会を期待するのなら,アフター・ マーケティングにもまさに販売時点のマーケティングと同程度の重要性を持た せるべきなのである。 それでは,続いてアフター・マーケテイングとは一体どんな要素で構成され ているのかについて,以下において概括的な考察を行ってみる。第
1
は,アフ ター・マーケテイングとは購入後も顧客を満足させ続ける活動と努力を行うこ とである。第2
は,アフタ}・マーケティングとは現在の顧客が,次のまたは (32) マーケッター:特定の商品やサービスの流通システムへの提供者である。一般的には, 消費財メーカーを意味することが多い。また,小売,卸,メ}カーのマ}ケティング担当 者を意味する場合もある。281 ノfーソナ1レ・マーケティング革命 -87 将来の購入時にも会社の製品またはブランドを最購入する可能性を高めるため の努力である。第3は,アフター・マーケティングでは顧客が必要とした時に 競争相手のものではなくて,この会社の補足的な製品または製品ラインを買っ てくれる可能性を増大させている。第4は,アフター・マーケティングは顧客 が現在の製品またはサービスによってどの程度満足しているのかを繰り返し測 定している。すなわち,心遣いを顧客に知らしめ,そしてその結果である収集 できた情報を戦略プランニングのために利用する。このように,アフター・マー ケティングの特徴とは,顧客が,そのマーケツ夕、ーのブランド,商品,サービ スを購入した後で,マーケッターが従事できるすべての範囲の活動を包含して いることである。だからこそ,このアフター・マーケティングの効果的な実践 によって,まさに顧客の満足についての最大化が実現するわけである。 このようなアフター・マーケティングの展開は,またマーケッグーによるコ ミュニケーション・ミックスに含まれる活動範囲をも拡大させている。従来の コミュニケーション・ミックスについては,実は広告とセールス・プロモーショ ンがほとんど主力なのであった。すなわち,まず出向いて行って,そしてブラ ンド,サービスによって新たな顧客を獲得するマーケティングのためには,こ のような対応はきわめて優れた戦略なのであった。しかしながら,一方のアフ ター・マーケティングのコミュニケーション・ミックスとは,これとは異なり まさに顧客リレーションを重視した戦略対応なのである。ここでの顧客リレー ションとは,すべてのアフター・マーケティング活動を包含していることに特 徴がある。すなわち,言い換ればアフター・マーケティングとは,会社やその 製品やサービスに対する満足度を高める事を目的とした現在の顧客に対するす べての活動であると規定できる。 こうして,アフター・マーケティングは,すべて現在の顧客に焦点を当てな がら,かつ多くの異なるマーケティング活動において展開されることになる。 そして,具体的にはアフター・マーケティングとは,第
1
には顧客基盤を明確 にする,第2には顧客を個別に認識する,第3には顧客のニーズと期待を理解 する,第4には顧客に与えた満足度を想定する,第5にはコミュニケーション・-88 香川大学経済論叢 282 チャネルを充分に容易する,第6には顧客とのビジネスに対する感謝を積極的 に示す,というような多面的なカスタマーレディのマーケティング活動なので ある。
ι
アフター・マーケティング効果への期待 顧客ロイヤノレティの獲得には,コミュニケーション方法がきわめて重要な課 題である。とりわけ,既存顧客を維持するにはそのためのコミュニケーション が大事であり,また離脱顧客に対しでも再度自社の顧客として復帰させるコ ミュニケーションが大事である。また,このアフター・マーケティングの実践 には,企業における内部組織の革新も要請されるし,またアフター・マーケティ ング・プログラムの確立も不可欠な条件である。 顧客との接触を維持するには,積極的な顧客とのコミュニケーション・プロ グラムの構築が必須の前提条件である。とりわけ,顧客からのロイヤルティを 獲得するには,いわばコミュニケーション目標についての的確な設定が前提条 件であり,具体的には以下のような配慮が大切なのである。すなわち,第1
に は会社または組織の位置を決定する,第2
には顧客に現在または新しい製品や サービスについての情報を知らせる第3
には顧客を教育する,第 4にはクロス 購買を刺激する,第5には顧客を顧客コミュニケーション・プログラムに加わ る独占的な一員のように感じさせることで,帰属意識や重要性の意識などを分 け与える,第6には顧客によい買い物を行ったと力づけてやる,第7には問題 点、を管理する手助げになる,という7
点なのである。 離脱顧客に対するプログラムは,言い換えればマーケッターの欠陥への戦略 対応なのでもある。それは,マーケティング戦略を改善するためには離脱顧客 からの客観的な情報の取得が大切だからである。なぜならば,顧客から獲得で きる利益は時系列的に増え続けるため,まさに顧客の継続率が高ければ高いほ ど,企業にとってメリットが大きいからである。このことについて,テリー・ ヴァヴラはクレジットカードの事例をあげて以下のような説明を行っている。 一般的には,クレジットカードの顧客を獲得するには約51ドルほどのコストが-89-必要とされている。新規顧客は,最初はカードをほとんど使用しないため,顧 客開拓にかかったコストを取り戻すことはきわめて難しい。 しかしながら, だ デ えー カードの利用は加速度的に増大して, んだん顧客がカードに慣れてくると, れに伴って,利益についても急速に改善することが経験上から容易に理解でき そのた また,安定した顧客はいわば口コミの無料広告も行ってくれるし, る。 めに企業のメリットは図りしれないほど多大なのである。
i
l
i
l
i
-i
ノ'¥,-ソナル・マーケティング革命 283 過去の経験からも,時の経過と共に増大する利益推移は,業種知何にかかわ らず、共通のパターンを現出している(図表1-4
)。すなわち,たとえ基礎的な 利益がほぽ一定であっても,販売が増大することからの利益獲得やオベレー ションやアフターサービスに関わるコストが大幅に削減できる効果は実はきわ めて多大なのである。 も,全体利益においてはかなりの比重を占めている。こうして,顧客の真の価ω
マーケッターとの聞におけるライフタイムの経過と共に次第に増大する 口コミによる顧客からの推薦による利益について また, {直は, 傾向を示している。 まさに企業が獲得する利益に換算す ることが可能なのである。だからこそ,マーケッターが顧客ライブタイムとい う概念に精通するならば,顧客とのリレーションシップによる価値の形成も大 巾に増幅する。こうして,現在の顧客を維持していくことが,同時に将来の大 きな利益に結びついていく。そして,とりわけ離脱顧客に対しては,可能な限 り早期に再び自社の顧客として取り戻す努力の実践が大切なのである。これが, いわば顧客の取り戻しプログラムというものである。 このように,顧客のライフタイムとは, このプログラムにおいて なぜ、マー まず失った顧客の確認をすることからスタートされる。それは, は, ケッターから購入しなくなったかを確認することが大切だからである。そして, まず彼らと 一般的には失った 彼らが体験した問題点や難点、を解決したことを証明するためには, 接触することが大切なのである。 このような接触によって, 顧客のうちの約15から 20%を取り戻せることも既に確認されている。 (33) ライフタイム生涯。リレーションシップ・マーケティングにおいては,一人の顧客の 一生を通じて使用するお金のことをライフタイム・バリューという。OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ
284 香川大学経済論叢 90ー 時 系 列 的 に 増 大 す る 顧 客 か ら の 利 益 額 価格プレミアムからの利益 運営/アフターサービスの経費の低下 基礎的な利益 販売が増えることからの利益 推薦からの利益 図表1-4 会社の利益