2001 年入学森岡ゼミ
フリーター
―定職に就けない若者たち−
4 班
経 01− 641 野 口 浩 平 経 01− 682 原 田 大 輔 経 01− 716 福 本 久 美 経 01− 718 福 本 裕 介 経 01− 777 牧 野 樹 理∼ 目 次 ∼ 1. は じ め に ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・1 2. 深 刻 化 す る 失 業 問 題 と 若 年 者 の 失 業 率 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 3. 新 卒 学 生 の 就 職 難 と 増 え 続 け る フ リ ー タ ー ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 4. 雇 用 の パ ー ト ・ ア ル バ イ ト 化 と フ リ ー タ ー 就 業 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 5. フ リ ー タ ー の 定 義 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 5 6. 若 者 の 就 業 意 識 と 就 業 行 動 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 6 7. 若 者 の 就 業 意 識 と 就 業 行 動 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 7 8. フ リ ー タ ー に 関 す る 意 識 調 査 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 8 9. フ リ ー タ ー の 及 ぼ す 社 会 的 影 響 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 12 10. 働 か な い 若 者 た ち ニ ー ト の 増 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 13 11. 若 年 者 の 雇 用 対 策 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 15 12. ジ ョ ブ カ フ ェ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 17 13. 終 わ り に ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 18 参 考 文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 19
1.は じ め に
私 た ち は 、 ア ル バ イ ト 雇 用 の 中 で 大 き な 役 割 を 果 た し て い る 新 卒 フ リ ー タ ー に 焦 点 を あ て 、 若 年 者 の フ リ ー タ ー 化 や フ リ ー タ ー が 社 会 に 与 え る 影 響 を 考 察 し 、 フ リ ー タ ー 増 加 の 要 因 に つ い て 研 究 し て い き た い と 思 う 。 は た し て 、 若 年 者 の フ リ ー タ ー 化 の 原 因 は 、 経 済 的 要 因 の た め か 、 そ れ と も 若 年 者 の 就 業 意 識 の 低 下 の た め な の だ ろ う か 。 近 年 増 加 し 続 け る フ リ ー タ ー に 対 す る 若 年 者 の 意 識 や 考 え 方 を 、 研 究 を 通 し て 明 ら か に し て い く 。 ま ず は 、 現 在 の 日 本 に お け る 雇 用 の 現 状 を み て い く 。2.深 刻 化 す る 失 業 問 題 と 若 年 者 の 失 業 率
下 記 に 示 す の は 、「 完 全 失 業 率 と 完 全 失 業 者 の 対 前 年 増 減 の 推 移 ( 昭 和 60 年 ∼ 平 成 14 年 )」 で あ る 。 グ ラ フ が 示 し て い る よ う に 、 昭 和 63 年 か ら 平 成 2 年 に お い て は バ ブ ル 景 気 の 影 響 で 完 全 失 業 者 は 減 少 し 、 完 全 失 業 率 も 低 下 し た 。 し か し バ ブ ル 崩 壊 に と も な い 平 成 3 年 以 降 は 、 完 全 失 業 者 、 完 全 失 業 率 と も に 12 年 連 続 し て 増 加 を 示 し て い る 。さ ら に 平 成 13 年 に は 完 全 失 業 率 が 初 め て 5% 台 に 乗 り 、平 成 14 年 に は 5.4% に 達 す る な ど 、極 め て 深 刻 な 状 況 下 に あ る と い え る 。 平 成 14 年 の 完 全 失 業 者 は 359 万 人 と 前 年 の 平 成 13 年 度 と 比 べ 19 万 人 増 加 し 、 こ れ は 昭 和 28 年 以 降 最 悪 の 数 値 と な っ た 。 注1: 統 計 局 − 労 働 力 調 査 明 日 へ の 統 計 2003 そ の 中 で も 年 齢 別 に 見 る と 、 若 年 層 の 失 業 率 の 割 合 は ほ か の 年 齢 層 に 比 べ 2 倍 近 く に 上 る 。 失 業 率 と 聞 く と 中 高 年 の リ ス ト ラ を 思 い 浮 か べ が ち だ が 、 実 際 最 も 失 業 率 が 高 い の は 若 年 層 で あ る 。 平 成 13 年 を 見 る と 、 15∼ 24 歳 の 数 値 が 最 大 で あ り 、 9.6% と い う 数 値 は 非 常 に 深 刻 で あ る 。年 齢 階 層 別 ・ 完 全 失 業 率 の 推 移 男 女 計 年 (平 成 ) 総 数 15∼24 歳 25∼34 歳 35∼44 歳 45∼54 歳 55∼64 歳 65 歳 以 上 3 2.1 4.3 2.3 1.5 1.2 2.5 1 4 2.2 4.5 2.5 1.5 1.2 2.5 1 5 2.5 5.1 2.9 1.8 1.5 3 1 6 2.9 5.4 3.4 2 1.8 3.6 1.4 7 3.2 6.1 3.8 2.2 1.9 3.7 1.3 8 3.4 6.6 4 2.2 2 4.2 1.5 9 3.4 6.7 4.2 2.3 2.1 4 1.5 10 4.1 7.7 4.9 3 2.5 5 2.1 11 4.7 9.1 5.5 3.3 3.2 5.4 2.2 12 4.7 9.2 5.6 3.2 3.2 5.5 2.2 13 5 9.6 6 3.6 3.5 5.7 2.4 注2: 労 務 安 全 情 報 セ ン タ ー ( 日 本 の 失 業 率 1977− 2001)
3.新 卒 学 生 の 就 職 難 と 増 え 続 け る フ リ ー タ ー
現 在 、 高 校 卒 業 者 や 、 大 学 卒 業 者 の フ リ ー タ ー 化 が 問 題 に な っ て い る 。 そ の 原 因 と な っ て い る の が 、 景 気 の 低 迷 に よ っ て 企 業 側 が 人 件 費 の 削 減 の た め に 正 規 雇 用 者 を 抑 制 す る こ と が 考 え ら れ る 。 ま た 、 学 生 側 の 資 質 や 就 業 意 識 の 低 下 が 考 え ら れ る 。 下 記 の グ ラ フ で は 、82 年 の 50 万 人 か ら 2002 年 に は 209 万 人 と 約 4 倍 以 上 に 増 加 し て い る こ と が 読 み 取 れ る 。 こ の よ う な 状 況 下 で 、 新 卒 フ リ ー タ ー が 増 加 し て い る 。1982 年 か ら 1997 年 は 、総 務 庁 統 計 局「 就 業 構 造 基 本 調 査 」を 労 働 省 政 策 調 査 部 で 特 別 集 計 。 2000 年 は 、 日 本 労 働 研 究 機 構 「 大 都 市 の 若 者 の 就 業 行 動 と 意 識 」( 2001 年 )。 2002 年 は 、 総 務 省 統 計 局 「 労 働 力 調 査 ( 詳 細 集 計 )」 を 厚 生 労 働 省 労 働 政 策 担 当 参 事 官 室 に て 特 別 集 計 。 注3: 厚 生 労 働 省 職 業 能 力 開 発 局 『 若 年 者 キ ャ リ ア 支 援 研 究 会 報 告 書 』 図 表 9 次 に 下 記 の グ ラ フ で 高 校 生 と 大 学 生 別 の 就 職 率 ・ 進 学 率 の 推 移 を 見 て い き た い と 思 う 。 高 卒 労 働 市 場 で は 、 平 成 4 年 の バ ブ ル 崩 壊 以 降 、 大 学 等 進 学 率 が 徐 々 に 上 昇 し て い き 現 在 で は 44.6% と な り 、反 対 に 就 職 率 は 徐 々 に 減 少 し て い き 現 在 で は 16.6% と い う 現 状 で あ る 。 不 況 の 中 就 職 率 が だ ん だ ん と 減 少 し て い き 、 変 わ り に 大 学 等 進 学 率 が 上 昇 し 、 高 学 歴 化 し て い る 状 態 で あ る 。 注4: 平 成 15 年 度 学 校 基 本 調 査 速 報 参 考 図 表 ま た 、大 卒 労 働 市 場 で は 平 成 3 年 の 就 職 率 81.3% を 境 に 急 激 に 減 少 し 、平 成 15 年 に は 55.0% ま で 落 ち 込 ん だ 。 加 え て 、 進 学 も 就 職 も し て い な い 者 の 比 率
も 上 昇 し 、22.5% と い う 現 状 で あ る 。 高 校 か ら 大 学 へ 進 学 し 、 高 学 歴 化 が 進 ん で い る に も か か わ ら ず 、 近 年 急 激 に 就 職 率 が 減 少 し て い る 状 態 が 続 い て い る 。 こ れ は 先 ほ ど も 述 べ た が 、 企 業 側 の 新 卒 採 用 の 抑 制 や 、 若 年 者 の 就 業 意 識 の 低 下 な ど が 原 因 と 考 え ら れ る 。 こ の 就 職 難 の た め に 、 大 卒 者 が 高 卒 労 働 市 場 へ 参 入 し 、 高 卒 者 向 け の 職 を 奪 っ て い る 状 況 に あ る と 言 え る 。 こ の 状 況 下 に お い て は 、 高 卒 者 は 大 学 等 へ 進 学 す る か 、 フ リ ー タ ー 化 せ ざ る を 得 な い 。 に も か か わ ら ず 、 大 卒 者 も 就 職 率 が 悪 い た め 、 大 卒 者 の フ リ ー タ ー 化 も 進 ん で い る 。 注 4: 平 成 15 年 度 学 校 基 本 調 査 速 報 参 考 図 表
4.雇 用 の パ ー ト ・ ア ル バ イ ト 化 と フ リ ー タ ー 就 業
フ リ ー タ ー 化 が 進 む 要 因 に は 、 前 節 で 述 べ た 以 外 に 雇 用 形 態 の 変 化 が 挙 げ ら れ る 。近 年 で は 正 規 雇 用 以 外 の 雇 用 形 態 が 多 様 化 し 、増 加 の 傾 向 を 示 し て い る 。 企 業 側 の 人 件 費 削 減 な ど の 動 き の た め に 、 正 社 員 の 雇 用 が 減 少 し て 、 パ ー ト ・ ア ル バ イ ト や 派 遣 社 員 、 契 約 社 員 と い っ た 非 正 規 社 員 が 増 加 し て い る 。 企 業 に と っ て パ ー ト ・ ア ル バ イ ト 雇 用 は 人 件 費 を 低 く 抑 え る 事 が で き 、 雇 用 調 整 が 容 易 で あ る た め 魅 力 的 な 雇 用 手 段 で あ る 。 パ ー ト ・ ア ル バ イ ト を 含 め た 非 正 規 社 員 は 、 正 社 員 の よ う に 保 障 さ れ て お ら ず リ ス ト ラ 対 象 に な り や す く 、 賃 金 や 保 険 な ど の 条 件 も 正 社 員 よ り 悪 い 。 そ の た め 、 離 転 職 を 考 え る 者 も 少 な く な く 、 上 記 で 述 べ た 若 年 者 の 失 業 率 増 加 の 原 因 の 1 つ と な っ て い る 。 ま た 、 こ の よ う な 雇 用 状 況 の 中 で 、 パ ー ト ・ ア ル バ イ ト な ど は 技 能 が 身 に つ き に く い 仕 事 が 多い た め 、 職 業 能 力 が 高 ま ら な い 現 状 と な っ て い る 。 現 在 リ ス ト ラ が 減 少 し 、 景 気 が 回 復 に 向 か っ て い る よ う に 思 わ れ る が 、 こ れ は 新 規 雇 用 の 抑 制 に よ る も の が 大 半 で あ り 、 企 業 の 政 策 は 多 く の 若 者 を 犠 牲 に し て 進 ん で い る と い え る だ ろ う 。 下 記 の グ ラ フ に よ る と 、パ ー ト・ア ル バ イ ト 比 率 は 、1991 年 か ら 徐 々 に 上 昇 し て い る が 、 正 社 員 数 は 1991 年 を ピ ー ク に 減 少 し て い る こ と が わ か る 。 注5: 平 成 15 年 度 版 『 国 民 生 活 白 書 』 第 2− 2− 6 図
5.フ リ ー タ ー の 定 義
前 節 ま で は フ リ ー タ ー 増 加 の 要 因 に つ い て 考 察 し て き た が 、 フ リ ー タ ー の 定 義 と は 一 体 ど ん な も の な の だ ろ う か 。 厚 生 労 働 省『 平 成 12 年 度 版 労 働 経 済 の 分 析 』に お い て は 、フ リ ー タ ー を「 15 ∼34 歳 と 限 定 し 、現 在 就 業 し て い る 者 に つ い て は 勤 め 先 に お け る 呼 称 が『 ア ル バ イ ト 』 又 は 『 パ ー ト 』 で あ る 雇 用 者 で 、 男 性 に つ い て は 継 続 就 業 年 数 が 1 ∼ 5 年 未 満 の 者 、 女 性 に つ い て は 未 婚 で 仕 事 を 主 に し て い る 者 と し 、 現 在 無 業 の 者 に つ い て は 家 事 も 通 学 も し て お ら ず 『 ア ル バ イ ト ・ パ ー ト 』 の 仕 事 を 希 望 す る 者 。」 と 定 義 し て い る 。 こ の 他 に も 年 齢 を 30 歳 ま で と す る も の な ど 、様 々 な 定 義 が あ り 、 非 常 に 曖 昧 で あ る 。 ま ず 、 フ リ ー タ ー を 大 き く 分 け る と 、 モ ラ ト リ ア ム 型 、 夢 追 求 型 、 や む を 得 ず 型 に 分 け ら れ る 。モ ラ ト リ ア ム 型 ・ ・ ・ 職 業 を 決 定 す る ま で の 猶 予 期 間 と し て フ リ ー タ ー を 選 択 し 、 そ の 間 に 自 分 の 「 や り た い こ と 」 を 探 そ う と す る タ イ プ と 、 先 の 見 通 し が は っ き り し な い ま ま 学 校 や 職 場 を 離 れ た 者 。 正 社 員 と し て 責 任 を 持 ち た く な い 、 自 由 で い た い と い う 正 社 員 を 忌 避 し た 結 果 フ リ ー タ ー を し て い る 者 。 夢 追 求 型 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 何 か し ら 明 確 な 目 標 を 持 っ た 上 で 、 生 活 の 糧 を 得 る た め に 、 あ る い は 徒 弟 訓 練 的 な 手 段 と し て フ リ ー タ ー を 選 ん だ 者 。 や む を 得 ず 型 ・ ・ ・ ・ 正 規 雇 用 を 志 向 し な が ら そ れ が 得 ら れ な い 者 。 家 族 の 事 情 で や む な く 学 費 を 稼 ぐ 必 要 が 生 じ た た め に フ リ ー タ ー を せ ざ る を 得 な く な っ た 者 な ど や む な く フ リ ー タ ー に な っ た 者 。 注 6日 本 経 済 団 体 連 合 会 『 若 年 者 の 就 業 観 ・就 労 意 識 の 形 成 ・向 上 の た め に ―企 業 が で き る 具 体 的 施 策 の 提 言 ―』 引 用 次 に フ リ ー タ ー の メ リ ッ ト 、デ メ リ ッ ト と し て は 以 下 の よ う な も の が 挙 げ ら れ る 。 メ リ ッ ト デ メ リ ッ ト ・ 自 由 な 時 間 を 多 く 取 れ る ・ い ざ と い う 時 に 保 証 が な い ・ い ろ い ろ な 世 界 を の ぞ く こ と が で き る ・ 生 活 が 安 定 し て い な い ・ 好 き な と き に 働 け る ・ 将 来 に 不 安 が あ る 注 7: リ ク ル ー ト ワ ー ク ス 研 究 所 『 ア ル バ イ タ ー の 就 労 等 に 関 す る 調 査 』 時 間 の 制 約 を う け な い と い う メ リ ッ ト が あ る 反 面 、 経 済 的 な デ メ リ ッ ト が 非 常 に 大 き い 。 し か し 、 リ ク ル ー ト ワ ー ク ス 研 究 所 の 『 ア ル バ イ タ ー の 就 労 等 に 関 す る 調 査 』(注 7)に お い て は 、フ リ ー タ ー の 生 活 に 満 足 し て い る と 答 え て い る 者 が 多 い 。 で は 、 フ リ ー タ ー は ど の よ う な 就 業 を し て い る の か 、 フ リ ー タ ー の 就 労 形 態 を 見 て い こ う 。
6.フ リ ー タ ー の 就 労 実 態 に つ い て
第 6 節 で は 、 株 式 会 社 リ ク ル ー ト ワ ー ク ス 研 究 所 に よ る 、「 ア ル バ イ タ ー の 就 労 等 に 関 す る 調 査 」(注 7)を 参 照 し な が ら 、 考 察 し て い き た い と 思 う 。 フ リ ー タ ー を 雇 用 形 態 別 に 見 て み る と 、長 期 ア ル バ イ ト が 69.5% 、短 期 ア ル バ イ ト が 14.0% 、 派 遣 ス タ ッ フ が 9.4% と い う 結 果 に な っ て い る 。 男 子 よ り 女 子 の 方 が 長 期 ア ル バ イ ト の 比 率 が 高 く 、 年 齢 が 高 く な る に つ れ て 短 期 ア ル バ イト の 比 率 が 高 く な っ て い る こ と か ら 、 男 子 は 女 子 に 比 べ 、 ま た 年 齢 が 高 く な る に つ れ 、定 職 へ 就 き た い と い う 意 思 が 高 い と い う こ と の 表 れ で あ る と 思 わ れ る 。 ま た 、 職 種 別 に 見 て み る と 、 コ ン ビ ニ ・ ス ー パ ー 店 員 が 11.7% 、ホ ー ル ス タ ッ フ が 9.1% 、 事 務 処 理 が 8.1% 、 衣 類 販 売 が 5.5% と な っ て い る 。 年 代 が 低 い ほ ど 「 ホ ー ル ス タ ッ フ 、 衣 類 販 売 、 コ ン ビ ニ ・ ス ー パ ー 店 員 」 な ど が 多 く な り 、 年 代 が 高 く な る に つ れ「 事 務 処 理 、電 話 対 応 」な ど が 多 く な っ て い る こ と か ら 、 年 齢 が 上 が る に つ れ 、 自 己 の ス キ ル ア ッ プ に 繋 が る 職 種 を 選 択 す る 傾 向 に あ る と 思 わ れ る 。 高 校 在 籍 時 に 進 路 に つ い て の 意 識 調 査 ( 現 在 フ リ ー タ ー を し て い る 人 を 対 象 と し た 調 査 ) を 行 な っ た と こ ろ 、 高 校 1、 2 年 時 に は 進 学 し た い が 30.2%、 就 職 し た い が 24.0%だ っ た 結 果 が 、 高 校 3 年 春 夏 時 に は 、 進 学 し た い が 14.7%、 就 職 し た い 34.1%と な っ て お り 、 学 年 の 高 い 方 が 就 職 に 対 す る 意 欲 が 高 い と 思 わ れ る 。 し か し 、 高 校 3 年 時 に 「 フ リ ー タ ー 」 を 考 え て い た 人 は 、 1 割 程 度 だ っ た の に も か か わ ら ず 、実 際 に フ リ ー タ ー に な っ た 人 は 34.1% に 上 り 、就 職 に 対 す る 考 え 方 が 甘 か っ た よ う に 思 わ れ る 。フ リ ー タ ー に な っ た 理 由 と し て 、「 ア ル バ イ ト の 方 が 働 く 時 間 を 自 由 に 決 め ら れ る か ら 」が 47.1%、「 自 分 に 合 う 仕 事 を 見 つ け た い の で そ れ ま で は ア ル バ イ ト 」が 37.7%、「 仕 事 以 外 に し た い こ と が あ り 、 両 立 し や す い 働 き 方 で あ る 」 が 32.5%と な っ て お り 、 男 子 は 一 生 働 き 続 け て い く こ と を 考 え 、「 自 分 に 合 う 仕 事 を 見 つ け た い の で そ れ ま で は ア ル バ イ ト 」 の 比 率 が 高 い よ う だ 。
7.
若 者 の 就 業 意 識 と 就 業 行 動
若 者 の 就 業 に 対 す る 目 的 意 識 の 低 下 と 雇 用 形 態 の 変 化 、 フ リ ー タ ー に 対 す る 意 識 の 変 化 の 下 で 、 転 職 希 望 率 が 上 昇 し フ リ ー タ ー が 増 加 し て い る 。 近 年 で は 「 七 五 三 離 職 」 と よ ば れ る 自 発 的 失 業 が 増 加 し て い る 。 こ れ は 学 卒 就 職 後 3 年 以 内 に 離 職 す る 者 の 割 合 で 、 中 卒 が 約 7 割 、 高 卒 が 約 5 割 、 大 卒 が 約 3 割 と な っ て い る こ と を 表 し て い る 。 こ の 原 因 は 景 気 低 迷 の た め 新 規 雇 用 が 削 減 さ れ 、 求 職 者 が 希 望 し て い る 仕 事 に 就 き に く い か ら だ と 考 え ら れ る 。 し か し 、 近 年 求 人 倍 率 が 上 昇 し て い る の に 、 フ リ ー タ ー が 減 少 し て い な い 。 こ の こ と か ら 、 求 人 が 少 な い こ と だ け で な く 、 若 者 の 意 識 の 低 下 が フ リ ー タ ー 化 の 要 因 と な っ て き て い る 。 上 記 に も 述 べ た よ う に 、 フ リ ー タ ー と し て の メ リ ッ ト も あ る が 、 デ メ リ ッ ト の 割 合 の 方 が 多 い よ う だ 。 し か し 「 ア ル バ イ タ ー の 就 労 等 に 関 す る 調 査 」 の 、 フ リ ー タ ー の 生 活 満 足 度 を 見 て み る と 、 フ リ ー タ ー の 生 活 に 満 足 し て い る が 4 1.9% で 、 不 満 を 感 じ て い る が 25.9% と 満 足 し て い る 者 が 上 回 っ て い る 。 こ れは 、パ ラ サ イ ト・シ ン グ ル が 影 響 し て い る と 考 え ら れ 、「 首 都 圏 フ リ ー タ ー の 意 識 と 実 態 に 関 す る ヒ ア リ ン グ 調 査 」(注 8)に よ る と 、首 都 圏 の フ リ ー タ ー の 3 分 の 2 が パ ラ サ イ ト ・ シ ン グ ル と い う 結 果 が 出 て い る 。 こ の パ ラ サ イ ト ・ シ ン グ ル と は 「 親 と 同 居 し 、 基 礎 的 生 活 条 件 を 親 に 依 存 し て い る 、20 代 後 半 か ら 30 代 の 未 婚 者 」 の こ と で あ る 。 平 成 13 年 度 『 国 民 生 活 白 書 』 引 用 。 親 と 同 居 し て い れ ば 金 銭 面 で 困 る こ と が な く 、 親 に 甘 え る 若 者 が 増 加 し て い る 。 ま た 、 親 も 子 供 に 対 し て 過 保 護 に な り す ぎ て い る こ と も 問 題 で は な い だ ろ う か 。 注 5: 平 成 15 年 度 版 『 国 民 生 活 白 書 』 第 3− 1− 2 表 ま た 、 上 の グ ラ フ に よ る と 、 若 年 失 業 者 は 特 に 親 と 同 居 す る 未 婚 者 で 増 加 し て い る 。 親 同 居 者 の 場 合 、 失 業 に よ る コ ス ト 負 担 が 小 さ く 、 失 業 期 間 が 長 く な る 原 因 に も な り 、 パ ラ サ イ ト ・ シ ン グ ル が フ リ ー タ ー 化 に 与 え る 影 響 は 大 き い と 考 え ら れ る 。
8.フ リ ー タ ー に 関 す る 意 識 調 査 結 果
こ れ は 、 関 西 大 学 学 部 生 234 人 に 対 し 、2004 年 11 月 に「 フ リ ー タ ー に 関 す る 意 識 調 査 」 を 実 施 し 、 集 計 し た 結 果 で あ る 。 学 年 ・ 男 女 比 率 は 以 下 の と お り で あ る 。 男 子 女 子 合 計 1回 生 86 53 139 2回 生 22 13 35 3回 生 33 29 62 4回 生 40 18 58 合 計 181 113 294Q1.あ な た は 、大 学 卒 業 後 、企 業 や 役 所 な ど に 正 社 員・正 職 員 と し て 就 職 す る こ と を 希 望 ( も し く は 予 定 ) し て い ま す か ? は い 271 92% 大卒後、正社員正職員として就職することを希 望(もしくは予定)していますか? 92% 8% はい いいえ い い え 23 8% 計 294 100% や は り 、 正 社 員 を 希 望 ( 予 定 ) し て い る 人 は 、92% と 圧 倒 的 に 多 い 結 果 と な っ た 。 学 年 別 、 性 別 に 見 て も 、 標 本 が 少 な い た め 大 差 は 出 な か っ た 。 正 社 員 に 就 職 し よ う と す る 学 生 が 多 い 。 Q2. Q1 で 「 い い え 」 と 回 答 し た 方 で 、 卒 業 後 の 希 望 ( 予 定 ) し て い る 働 き 方 や 進 路
正社員として就職することを希望しない人の働き
方や進路
5%
0%
15%
29%
23%
15%
5%
8%
1、アルバイト(フリーター)と して働く 2、派遣スタッフとして働く(契 約社員も含む) 3、大学院への進学を考えて いる 4、外国留学を考えている 5、資格や技能を身につける ために勉強する(専門学校を 含む) 6、家業を継ぐ 7、何もしない(働きもしない し、学校にも行かない) 8、その他 は じ め か ら 、 フ リ ー タ ー を 希 望 し て い る 人 は 、5% と 意 外 に 低 い 結 果 に 驚 い た 。 正 社 員 と し て 就 職 す る の で は な く 、 大 学 院 へ 進 学 ・ 外 国 へ 留 学 ・ 資格 や 技 能 を 身 に つ け る と 答 え た 人 の 割 合 が 7 割 近 く を 占 め る 。 Q3.仮 に 正 社 員・正 職 員 と し て 企 業・役 所 な ど に 就 職 を 希 望( 予 定 )し な が ら 、 そ れ が 達 成 で き な い と し た ら 、 あ な た は ど の よ う な 働 き 方 や 進 路 を 決 断 す る と 思 わ れ ま す か ? ( 複 数 回 答 ) 正社員として就職できなかった場合の働き方や進路
24%
9%
11%
11%
40%
1%
1%
3%
1、アルバイト(フリー ター)として働く 2、派遣スタッフとして働 く(契約社員も含む) 3、大学院への進学を考 えている 4、外国留学を考えてい る 5、資格や技能を身につ けるために勉強する(専 門学校を含む) 6、家業を継ぐ 7、何もしない(働きもし ないし、学校にも行かな い) 8、その他 正 社 員 と し て 就 職 で き な い と 、フ リ ー タ ー に な る 人 は 24% で あ っ た 。留 学 ・ 資 格 取 得・大 学 院 へ の 進 学 を 考 え て い る 人 が 62% を 占 め て い る こ と か ら 、将 来 的 に は 正 社 員 と し て 働 き た い と 考 え て い る 人 が 多 い と 考 え ら れ る 。 男 女 別 に 見 る と 、 派 遣 社 員 と し て 働 く と 答 え た 人 の 割 合 は 、 男 :9% 、 女 : 20% と 女 性 が 男 性 の 2 倍 で あ り 、女 性 は 男 性 に 比 べ 正 社 員 と し て 働 く こ と に 対 し て こ だ わ り が 弱 い と 考 え ら れ る 。 Q4.近 年 、学 卒 後 も 親 と 同 居 し て い る 未 婚 者 を「 パ ラ サ イ ト ・ シ ン グ ル 」と 呼 ん で 、 そ の 増 大 を 問 題 視 す る 議 論 が あ り ま す が 、 あ な た は そ う し た 未 婚 者 の 存 在 あ る い は 増 大 に つ い て ど う 思 い ま す か ? ( 複 数 回 答 )パラサイトシングルに対する考え方(全体)
41%
41%
12%
3%
3%
1、卒業後、親と同居しているからといって必ずしも自立していない(寄生している)とはいえない 2、どのようなライフスタイルを選ぶかは個人の自由であって、親との同居をとやかく言うのはおかしい 3、学卒後も親と同居し続けることはフリーターの増大や少子化の一因となるので、社会的に望ましくない 4、親と同居する未婚者の増大は親元を離れた独身者との間に、経済的ゆとり度の格差を生み出している ので望ましくない 5、その他 こ の 結 果 か ら 、 パ ラ サ イ ト ・ シ ン グ ル を 肯 定 的 に 考 え て い る 学 生 は 、 全 体 の 82% で あ り 、フ リ ー タ ー 増 加 の 要 因 と 考 え て い る 人 が 少 な い と 思 わ れ る 。 そ の 他 の 意 見 に 親 が 子 離 れ で き て い な い ケ ー ス も 多 い と い う 意 見 も あ っ た 。 Q5.あ な た は フ リ ー タ ー に 対 し て 肯 定 的 イ メ ー ジ を も っ て い ま す か ? そ れ と も 否 定 的 イ メ ー ジ を も っ て い ま す か ? 肯 定 的 イ メ ー ジ 16 5% ど ち ら か と い え ば 肯 定 的 イ メ ー ジ 56 19% 否 定 的 イ メ ー ジ 62 21% ど ち ら か と い え ば 否 定 的 イ メ ー ジ 158 54% 無 回 答 2 1% 計 294 100%フリーターに対するイメージ 5% 19% 21% 54% 1% 1、肯定的イメージを持っ ている 2、どちらかといえば肯定 的イメージをもっている 3、否定的イメージをもっ ている 4、どちらかといえば否定 的イメージをもっている 5、無回答 Q2. で フ リ ー タ ー と し て 働 く と 答 え た 人 は 6% ( 2 人 ) と ご く わ ず か で あ る に も か か わ ら ず 、 肯 定 的 イ メ ー ジ を 持 っ て い る 人 が 約 4 分 の 1 に も 上 っ た 。 こ の こ と か ら 、 自 分 は フ リ ー タ ー に な り た く は な い け れ ど 、 時 間 や 制 約 に 縛 ら れ な い フ リ ー タ ー の 働 き 方 や ス タ イ ル に 、 共 感 を 抱 い て い る 部 分 が あ る の で は な い だ ろ う か 。
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.フ リ ー タ ー の 及 ぼ す 社 会 的 影 響
今 日 、日 本 の 労 働 市 場 に フ リ ー タ ー が 増 加 し 、大 き な 社 会 問 題 に な っ て い る 。 こ の よ う な 状 況 は フ リ ー タ ー 個 人 の 生 活 の 困 難 を 生 み 出 す だ け で な く 、 社 会 に も 多 大 な 影 響 を 及 ぼ し て い る 。 第 一 に 経 済 へ の 影 響 で あ る 。フ リ ー タ ー の 平 均 年 収 が 106 万 円 で あ る の に 対 し 、正 社 員 は 387 万 円 と 年 収 格 差 は 4 分 の 1 で あ る 。こ の よ う に 収 入 が 少 な い た め 納 税 額 も 少 な く 、 国 の 税 収 が 減 少 し て い る 。 そ し て 消 費 の 低 下 に よ り 、 名 目 GDP も 7% 押 し 下 げ ら れ て い る 。さ ら に 、企 業 側 が 正 社 員 以 外 の 雇 用 を 拡 大 し て い く こ と も あ っ て 、 失 業 率 は 低 下 し て き て も 、 フ リ ー タ ー は 増 加 し 続 け 、 消 費 の 低 迷 が 続 く と 思 わ れ る 。 ま た 、 フ リ ー タ ー は 経 済 的 に 安 定 し て お ら ず 、 年 齢 と も に 収 入 が 増 加 す る と い う も の で は な い 。そ の た め 、結 婚 、出 産 が 困 難 で あ り 、晩 婚 化 未 婚 化 が 進 み 、 そ の 結 果 少 子 化 に つ な が っ て い る 。 下 の 表 に 、 正 社 員 と フ リ ー タ ー の 賃 金 と 納 税 額 を 比 較 し て み た 。正 社 員 とフリーターの賃 金 と納 税 額 正 社 員 フリーター 平 均 年 収 387 万 円 106 万 円 生 涯 賃 金 2 億 1500 万 円 5200 万 円 住 民 税 64,600 円 11,800 円 所 得 税 134,700 円 12,400 円 消 費 税 135,000 円 49,000 円 消 費 額 282.9 万 円 103.9 万 円 年 金 受 取 額 (月 額 ) 146,000 円 66,000 円 経 済 的 損 失 税 収 ▼1.2 兆 円 消 費 額 ▼8.8 兆 円 ▼貯 蓄 3.5 兆 円 注 9: U F J 総 合 研 究 所「 フ リ ー タ ー 人 口 の 長 期 予 測 と そ の 経 済 的 影 響 の 試 算 」 上 の 表 か ら も フ リ ー タ ー と 正 社 員 の 納 税 額 に 大 き な 差 が あ る こ と が 分 か る が 、 最 近 で は フ リ ー タ ー に 対 す る 課 税 方 法 の 見 直 し 、 特 に 住 民 税 の 強 化 が 検 討 さ れ て い る 。今 ま で 住 民 税 は 年 初 の 1 月 1 日 時 点 で 就 業 し て い る 者 の み が 対 象 者 で あ っ た 。 こ れ で は 短 期 間 に 就 職 と 離 職 を 繰 り 返 す フ リ ー タ ー は 課 税 対 象 か ら 除 外 さ れ て し ま う 。 つ ま り 、1 月 2 日 か ら 12 月 31 日 ま で 働 い た 場 合 は 、 非 課 税 と な る の だ 。 こ れ を 是 正 す る た め 、 政 府 は 1 月 1 日 時 点 に か か わ ら ず 、 1 年 の 途 中 で 就 職 ・ 離 職 し た 人 に つ い て も 企 業 側 か ら 報 告 を 受 け 、 住 民 税 を 徴 収 徹 底 し ょ う と す る 動 き が 出 て き て い る 。 早 け れ ば 、2006 年 に 実 施 さ れ 、 2007 年 か ら 徴 収 さ れ る こ と に な る と い う 。 第 二 に 社 会 保 障 制 度 へ の 影 響 で あ る 。 フ リ ー タ ー は 年 金 を 納 め て い な い 者 や 健 康 保 険 に 入 っ て い な い 者 が 大 半 を 占 め る 。 最 近 で は 保 健 証 を 仲 間 内 で 使 い ま わ す 若 者 さ え も い る と い う 。 こ れ ら は 、 フ リ ー タ ー が 正 社 員 に 比 べ 収 入 が 少 な い こ と が 原 因 の 1 つ と な っ て い る 。 ま た 、 企 業 側 の フ リ ー タ ー に 対 す る 福 利 厚 生 な ど が 不 十 分 で あ る こ と も 挙 げ ら れ る 。 収 入 の 少 な い フ リ ー タ ー に と っ て 、 年 金 や 健 康 保 険 を 支 払 う こ と は 負 担 が 大 き い た め 、 自 ら 加 入 す る 者 は 非 常 に 少 な い 。 政 府 は フ リ ー タ ー の 増 加 な ど 雇 用 形 態 の 多 様 化 に 合 っ た 社 会 保 障 制 度 を 構 築 し て い く 必 要 が あ る と い え る だ ろ う 。 そ の 一 方 で 、 フ リ ー タ ー が も た ら す プ ラ ス の 効 果 も あ る 。 小 売 業 ・ 飲 食 店 、 サ ー ビ ス 業 な ど パ ー ト ・ ア ル バ イ ト 比 率 の 高 い 業 種 で は 、 フ リ ー タ ー は 学 生 ア ル バ イ ト と と も に 貴 重 な 存 在 で あ り 、 企 業 の 収 益 性 の 向 上 、 成 長 に 大 い に 役 立
っ て い る 。し た が っ て 、フ リ ー タ ー は 経 済 効 果 を 生 ん で い る こ と も 事 実 で あ り 、 一 概 に フ リ ー タ ー を な く す べ き だ と は い え な い が 、 学 生 ア ル バ イ ト と 異 な り 前 述 の よ う に 多 大 な 影 響 を 及 ぼ し て い る 事 を 無 視 す る こ と は で き な い 。
10.働 か な い 若 者 た ち
ニ ー ト
(Not in Employment, Education or Training)の 増 加
近 年 、 学 業 に 就 い て い る わ け で も な く 、 働 く べ き 状 況 な の に 就 職 活 動 を し て い な い 人 々 が 急 速 に 増 加 し て い る 。 社 会 は 、 彼 ら の こ と を ニ ー ト (Not in Employment, Education or Training) と 呼 ぶ 。 つ ま り 、 働 く 意 欲 の な い 無 職 者 の こ と で あ る 。 ち な み に 、 就 職 活 動 し て い る 人 は そ の 時 点 で 、 働 く 意 欲 が あ る の で ニ ー ト で は な く 、 失 業 者 に 分 類 さ れ る 。 ま た 、 ア ル バ イ ト を し て い る 者 は 正 規 雇 用 で な く て も 就 業 し て い る た め ニ ー ト に は 分 類 さ れ な い 。 現 在 日 本 の ニ ー ト の 数 は 約 52 万 人 に 上 り 、 こ の 6 年 間 で 5 倍 に 急 増 し た 。 日 本 労 働 研 究 機 構 の 小 杉 礼 子 先 生 は 、 ニ ー ト を 次 の 4 つ に 分 類 し て い る 。 ① ヤ ン キ ー 型 反 社 会 的 で 享 楽 的 。「 今 が 楽 し け れ ば い い 」と い う タ イ プ ② ひ き こ も り 型 社 会 と の 関 係 を 築 け ず 、 こ も っ て し ま う タ イ プ ③ 立 ち す く み 型 就 職 を 前 に 考 え 込 ん で し ま い 、 行 き 詰 ま っ て し ま う タ イ プ ④ つ ま ず き 型 い っ た ん は 就 職 し た も の の 早 々 に 辞 め 、 自 信 を 喪 失 し た タ イ プ な ぜ ニ ー ト が 近 年 、 増 加 傾 向 に あ る の だ ろ う か 。 ニ ー ト 増 加 の 原 因 に は 次 の よ う な こ と が 挙 げ ら れ る 。 新 卒 の 正 社 員 採 用 減 少 な ど 、 就 職 難 に よ る 就 労 意 欲 の 低 下 や 、 人 間 関 係 を 築 く 自 信 が 不 足 し て い る 若 者 の 増 加 、 ま た 教 育 問 題 な ど で あ る 。 新 卒 の 正 社 員 採 用 の 減 少 し た こ と で 、 な か な か 若 年 者 は 定 職 に つ け ず 、 そ の う ち に 働 き た い と い う 意 欲 す ら な く な る と い う ケ ー ス が 多 い 。 正 規 雇 用 を 減 ら し 、 非 正 規 雇 用 を 増 や す 、 企 業 の 雇 用 の あ り 方 も ニ ー ト 増 加 に 大 き く 関 係 し て い る 。
注 10: 日 本 労 働 研 究 機 構 「 学 校 か ら 職 業 へ の 移 行 を 支 援 す る 諸 機 関 へ の ヒ ア リ ン グ 調 査 結 果 」 上 の グ ラ フ は ニ ー ト 人 口 を 年 齢 別 に 表 し た も の で あ る 。 ま ず 、全 体 的 に 男 女 と も に 1995 年 よ り も 2000 年 の 方 が ニ ー ト 人 口 は 増 え て は い る 。 特 に 2000 年 の 18∼ 19 歳 、 22∼ 23 歳 の 増 加 に 注 目 す る 。 18∼ 19 歳 、 22∼ 23 歳 と い う 時 期 は 高 校 、 大 学 を 卒 業 す る 時 期 で あ る 。 19 歳 の ニ ー ト 人 口 は 特 に 伸 び て い る が 、高 卒 で の 就 職 口 が い か に 狭 い か が う か が わ れ る 。23 歳 時 の 増 加 は 、 高 卒 時 ほ ど 大 き く は な い が 、 大 学 卒 業 し て か ら 、 進 学 、 就 職 、 家 事 手 伝 い も し な い ニ ー ト の 道 を 選 ぶ 者 が 多 い こ と が わ か る 。 は じ め は 、 就 労 意 欲 が あ っ て も 、 な か な か 就 職 口 が 見 つ か ら な い う ち に 、 や る 気 が な く な り 、 働 く こ と だ け で は な く 、就 職 活 動 を 続 け る 意 欲 ま で も 失 わ れ て し ま う ケ ー ス が 多 い 。 ま た 、 近 年 の 若 者 は コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 が 低 い と い わ れ て い る 。 ゲ ー ム や イ ン タ ー ネ ッ ト や 携 帯 電 話 な ど 、何 で も 機 械 が 人 と 人 と を つ な ぐ 世 の 中 で は 、 直 接 人 間 と 接 し な く て も 生 活 で き る 。 人 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が と れ ず 、 自 己 表 現 や 意 思 疎 通 が で き な い 若 者 が 生 ま れ た 背 景 に は 、 人 と 接 す る 機 会 の 少 な く な っ た 社 会 が あ る と い え る 。 ひ き こ も り 型 ニ ー ト は こ ん な 時 代 と と も に 生 ま れ た ニ ー ト で あ る 。 ニ ー ト の 支 援 対 策 と し て 、 日 本 は イ ギ リ ス に 習 う と こ ろ が 大 き い 。 半 年 以 上 の 失 業 者 に 専 任 ア ド バ イ ザ ー の 技 能 訓 練 プ ロ グ ラ ム を 実 施 し て い る 。 ま た 、 地 方 自 治 体 な ど が 、 ひ き こ も り の 若 者 対 象 に 合 宿 セ ミ ナ ー を 行 っ た り し て い る 。 し か し 、 参 加 の 意 欲 が あ る 者 し か 参 加 し て く れ な い な ど の 問 題 も 抱 え て い る 。 国 が ニ ー ト に 対 し て い か に 支 援 対 策 を と っ た と し て も 、 今 の 現 状 を ど う に か し
て 社 会 に 復 帰 し た い と い う 本 人 た ち の 意 欲 が な け れ ば 、 せ っ か く の 対 策 も 一 方 通 行 に な る ば か り で あ る 。 こ れ か ら は 、 ニ ー ト に と っ て 受 け 身 の 対 策 だ け で は な く 、 ニ ー ト 自 身 の 意 欲 を 起 こ さ せ る 対 策 が 必 要 と さ れ る 。
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若 年 者 の 雇 用 対 策
近 年 の 長 引 く 不 況 下 に お い て 、 定 職 に 就 け た に も か か わ ら ず 離 転 職 す る 、 も し く は 離 転 職 を 希 望 す る 若 者 の 数 が 増 加 し て い る 傾 向 に あ る 。 そ の 原 因 に は 、 企 業 と 若 年 労 働 者 の 間 に ミ ス マ ッ チ が 生 じ て い る こ と と 、 若 年 者 の 就 業 意 識 の 低 下 が 挙 げ ら れ る 。 こ の 対 策 と し て 企 業 見 学 な ど を 通 し て の 、 企 業 の 情 報 公 開 化 や 高 校 や 大 学 の 教 育 内 容 の 見 直 し が 挙 げ ら れ る 。 具 体 的 に は フ リ ー タ ー と な ら な い よ う 、 企 業 と 学 校 の 連 携 に よ り 、 職 業 体 験 の 場 を 提 供 す る な ど が あ る 。 こ れ に よ り 就 業 意 識 や 能 力 の 向 上 を 図 り 、 自 己 の 適 職 を 見 極 め や す く な る そ の 中 で も 最 近 で は イ ン タ ー ン シ ッ プ が 注 目 さ れ て い る 。 内 閣 に よ る と イ ン タ ー ン シ ッ プ 制 度 と は 「 学 生 が 在 学 中 に 自 ら の 専 攻 、 将 来 の キ ャ リ ア に 関 連 し た 就 業 体 験 を 行 う こ と 」 と 定 義 さ れ て い る 。 イ ン タ ー ン シ ッ プ を 行 う 上 で の 学 生 側 の メ リ ッ ト と し て は 、「 企 業・仕 事 に つ い て 理 解 が 深 ま る 」、「 責 任 感 、自 立 心 、 能 力 の 向 上 」、「 適 職 の 判 断 が で き る 」 な ど 就 業 観 ・ 適 職 選 択 能 力 の 向 上 な ど が 挙 げ ら れ る 。一 方 企 業 側 の メ リ ッ ト と し て は 、「 学 生 の 職 業 意 識 、能 力 を 高 め ら れ る 」、「 学 校 や 学 生 に 対 し て 自 社 の P R が で き る 」 な ど 学 生 や 学 校 と の つ な が り を 強 め 、 ミ ス マ ッ チ を 防 ぐ 事 が 挙 げ ら れ る 。注 11: 大 学 等 に お け る 平 成 13 年 度 イ ン タ ー ン シ ッ プ 実 施 状 況 調 査 結 果 近 年 イ ン タ ー ン シ ッ プ に 参 加 す る 学 生 は 増 加 傾 向 に あ る が 、 諸 外 国 と 比 較 す る と そ の 水 準 は 低 い 。 そ も そ も イ ン タ ー ン シ ッ プ が 普 及 し て い る 国 々 で は イ ン タ ー ン シ ッ プ そ の も の の 概 念 が 日 本 と は 異 な り 、 早 期 ・ 長 期 の 実 施 な ど 、 採 用 直 結 型 の も の と し て 捉 え ら れ て い る 。 し か し 日 本 で は イ ン タ ー ン シ ッ プ 制 度 が 未 熟 で あ り 、 直 接 採 用 に い た る ケ ー ス は 少 な い 。 現 在 採 用 直 結 型 イ ン タ ー ン シ ッ プ を 行 っ て い る 企 業 は 松 下 電 器 産 業 な ど が あ る が 実 際 に は ま だ ま だ 少 数 で あ る 。 イ ン タ ー ン シ ッ プ を 実 施 す る に あ た っ て の 企 業 側 の コ ス ト 負 担 は 大 き く 、 採 用 直 結 型 で は な い た め イ ン タ ー ン シ ッ プ に 力 を 入 れ る 企 業 は 少 な い 。 こ の よ う な 企 業 側 の イ ン タ ー ン シ ッ プ の 捉 え 方 を 改 善 し 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ の 在 り 方 を 明 確 化 し て い く 必 要 が あ る 。 こ の 他 に も 現 在 実 施 さ れ て い る イ ン タ ー ン シ ッ プ で は 次 の よ う な 問 題 が あ る 。 ア ル バ イ ト と の 区 別 が 不 明 確 で あ り 、 就 業 条 件 が 合 わ な い 。 ま た 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ 先 で の 事 故 の 責 任 の 所 在 が 不 明 で あ る 。 こ の よ う に 、 企 業 と 学 生 の 間 に 様 々 な 問 題 が 生 じ て い る よ う だ 。
12.ジ ョ ブ カ フ ェ
ま ず 初 め に ジ ョ ブ カ フ ェ と は 経 済 産 業 省 に よ る と 、「 地 域 の 実 情 に 合 っ た 、若 者 の 能 力 向 上 お よ び 就 業 促 進 を 図 る た め 、 若 者 が 雇 用 関 連 サ ー ビ ス を 1 ヵ 所 で ま と め て 受 け ら れ る ワ ン ス ト ッ プ サ ー ビ ス セ ン タ ー 」 と 定 義 さ れ て い る 。 従 来 は 内 閣 府 ・ 厚 生 労 働 省 ・ 経 済 産 業 省 ・ 文 部 科 学 省 の 四 省 が ば ら ば ら に 雇 用 サ ー ビ ス を 提 供 し て い た が 、 四 省 合 意 に よ り 若 年 者 に 分 か り や す い サ ー ビ ス 、 す べ て を 統 合 し た サ ー ビ ス を 提 供 す る 目 的 で 作 ら れ た 。ジ ョ ブ カ フ ェ で は 個 別 相 談 、 求 職 ス キ ル セ ミ ナ ー 、 ビ ジ ネ ス マ ナ ー セ ミ ナ ー や 、 短 期 間 サ ー ク ル の 様 に 同 じ 目 標 を 持 っ た 仲 間 と 内 定 を 目 指 し 求 職 活 動 を 進 め る ジ ョ ブ グ ラ ブ な ど 、 様 々 な サ ー ビ ス を 無 料 で 受 け る こ と が で き る 。 ジ ョ ブ カ フ ェ は 、全 国 に 15 ヵ 所 、3 年 間 の モ デ ル 事 業 と し て 設 立 さ れ て い る 。 イ ギ リ ス の ワ ー キ ン グ リ ン ク ス 社 を モ デ ル と し 、 国 が 予 算 を 提 供 し て 経 営 を 民 間 企 業 に 委 託 し 、 各 自 治 体 が 設 置 運 営 ・ 民 間 企 業 の 選 定 を 行 っ て い る 。 モ デ ル 期 間 が 終 わ り 、 事 業 が う ま く い け ば 、 各 地 方 自 治 体 が 費 用 負 担 し て 運 営 さ れ る よ う に な り 、 ジ ョ ブ カ フ ェ に 似 た 施 設 が 増 え る 可 能 性 が あ る 。 私 た ち は 実 際 に ジ ョ ブ カ フ ェ 大 阪 に 訪 問 し 、 職 員 の 方 に イ ン タ ビ ュ ー を 行 っ た 。 ジ ョ ブ カ フ ェ 大 阪 は 月 曜 ∼ 土 曜 11∼ 20 時 に 利 用 可 能 で あ り 、 こ れ は 行 政 初 の 開 業 時 間 で あ る 。 ジ ョ ブ カ フ ェ 大 阪 の 場 合 、 大 阪 府 ・ 大 阪 府 労 働 協 会 が 設 置 運 営 を 行 っ て お り 、 リ ク ル ー ト ・ 東 京 リ ー ガ ル マ イ ン ド な ど 、5 社 が 連 合 し て 経 営 し て い る 。 利 用 者 は 一 日 平 均 100∼ 150 人 で 、 男 女 比 は ほ ぼ 半 々 、 大 卒 3 年 以 内 ( 25 歳 ぐ ら い ま で ) が 利 用 者 の 7 割 を 占 め る 。 11 時 ∼ 13 時 の 利 用 者 は 、 就 職 に や る 気 が あ り 課 題 が 見 つ か っ て い る 人 が 多 く 、 ス ー ツ で 訪 問 し 面 接 の 練 習 を し て い く 人 も い る よ う だ 。13 時 ∼ 17 時 は 、フ リ ー タ ー が 中 心 で あ る 。 17 時 か ら は 、在 職 中 の 人 が 転 職 を 希 望 し 仕 事 帰 り に 訪 問 す る 傾 向 が あ る 。ジ ョ ブ カ フ ェ の 利 用 者 は 課 題 を 持 っ て く る ・ 課 題 を 見 つ け た い ・ 何 と な く と い う 3 パ タ ー ン に 分 か れ 、 何 と な く 訪 問 す る 人 が 全 体 の 6 割 を 占 め て い る 。 自 分 の 課 題 を 見 つ け る た め 、 解 決 す る た め に 、 個 別 相 談 ( キ ャ リ ア カ ウ ン セ リ ン グ ) を 利 用 し た り 、 ま た ハ ロ ー ワ ー ク を 目 的 と し て 利 用 す る 人 が 多 い 。 ジ ョ ブ カ フ ェ は 職 業 安 定 法 に よ り 、 直 接 マ ッ チ ン グ す る こ と は 禁 止 さ れ て い る た め 、 免 許 を 持 つ ハ ロ ー ワ ー ク が 隣 接 し て い る 。 マ ッ チ ン グ す る こ と は で き な い が 、 ア ド バ イ ス や 、 合 同 企 業 セ ミ ナ ー な ど 法 に ふ れ な い 方 法 で の 求 人 紹 介 を 行 っ て い る 。 ハ ロ ー ワ ー ク で は 依 頼 さ れ た 求 人 は 断 れ な い た め 、 求 人 情 報 の 中 に は 好 ま し く な い も の も あ る が 、 ジ ョ ブ カ フ ェ は 求 人 情 報 の 選 定 が 可 能 で あ る た め 、 情 報 の ク オ リ テ ィ が 高 い 。 今 後 、 ハ ロ ー ワ ー ク の よ う に 、 直 接 マ ッ チ ン グ で き る よ う に な れ ば 、 ニ ー ズ に 合 っ た 求 人 を 集 め る こ と が で き る だ ろ う 。最 近 で は 福 祉 や IT 業 界 に 興 味 を 持 っ て い る 人 が 多 く 、職 種 で は 男 性 は 営 業 、 女 性 が 事 務 に 就 い て い く 人 が 多 い よ う だ 。2004 年 7 月 の オ ー プ ン か ら 約 1 万 人 が 訪 れ 、 お よ そ 1000 人 の 就 職 が 決 ま っ た と 見 ら れ て い る 。 長 く と も 最 長 2 ヶ 月(面 接 33 社 )で 就 職 可 能 な よ う で あ る 。ジ ョ ブ カ フ ェ 大 阪 で は 永 久 支 援 シ ス テ ム を と っ て お り 、 就 職 後 の 悩 み 相 談 も 行 っ て い て 、 実 際 入 社 後 電 話 し て く る 人 も 多 い と い う こ と だ 。 ジ ョ ブ カ フ ェ は 、 土 曜 日 に イ ベ ン ト を 開 催 し た り 、 若 者 に 興 味 を わ か せ る た め に ビ ジ ュ ア ル を 大 切 す る な ど し て 利 用 者 を 増 や す 工 夫 を し て い る 。 例 え ば 、 セ ミ ナ ー の タ イ ト ル や イ ベ ン ト の ポ ス タ ー を 奇 抜 な も の に し て い る 。 ま た 、 開 業 時 間 が 11 時 か ら 20 時 ま で と い う の も フ リ ー タ ー を タ ー ゲ ッ ト に し て い る た め で あ る 。 こ れ は 民 間 な ら で は の 特 徴 で あ る 。 見 学 し て の 感 想 実 際 訪 問 し て み る と 、 想 像 し て い た よ り も 明 る く 広 く て 、 ア ッ ト ホ ー ム な 雰 囲 気 で し た 。 訪 問 さ せ て い た だ い た の は 利 用 開 始 時 間 の 11 時 で し た が 、 数 人 の 利 用 者 の 姿 が あ り ま し た 。 コ ー ヒ ー 、 紅 茶 な ど の ド リ ン ク が 自 由 に 飲 め る の で 、 利 用 者 の 方 は 席 に つ い て 、 各 自 求 人 情 報 や セ ミ ナ ー 情 報 な ど に 目 を 通 し て い る よ う で し た 。 壁 に は セ ミ ナ ー 情 報 の ほ か に も 、 ジ ョ ブ カ フ ェ を 利 用 し て 就 職 が 決 ま っ た 方 々 の 写 真 や メ ッ セ ー ジ が 掲 示 さ れ て お り 、 綺 麗 に 飾 ら れ て い ま し た 。1 時 間 ほ ど 話 を 聞 か せ て い た だ き 帰 る 頃 に は 、10 人 ほ ど の 小 規 模 な セ ミ ナ ー が 開 か れ て お り 、 そ の 他 に も 15 人 前 後 の 利 用 者 の 姿 が 見 ら れ ま し た 。 セ ミ ナ ー も 様 々 な も の が あ り 、「 自 己 分 析 」や「 履 歴 者 の 書 き 方 」か ら「 危 な い 会 社 の 見 分 け 方 」、「 面 接 う け す る プ ロ メ イ ク 」 な ど 、 面 白 そ う な も の が た く さ ん あ り 、 中 に は 「 新 地 の ホ ス テ ス さ ん に 聞 く ∼ 」 と い う 就 職 活 動 を し て い な い 人 で も 受 け て み た く な る よ う な セ ミ ナ ー も あ り ま し た 。
13. 終 わ り に
私 た ち は 、2 節 か ら 10 節 を 通 し て 、フ リ ー タ ー の 現 状 を 見 て き た 。内 閣 府 の 定 義 に よ る と フ リ ー タ ー の 数 は 、2001 年 に 400 万 人 を 越 し 、 深 刻 な 問 題 と な っ て き た 。 そ の 要 因 と し て 、 景 気 低 迷 に よ る 新 規 雇 用 の 削 減 ・ 雇 用 形 態 の 多 様 化 な ど の 企 業 的 要 因 、 ま た 若 者 の 就 業 意 識 の 低 下 ・ 資 質 の 低 下 な ど の 若 者 側 の 要 因 を 挙 げ て き た 。 私 た ち は 、 フ リ ー タ ー 化 の 問 題 に 対 し 、 若 者 側 の 要 因 が 大 き な 影 響 を 与 え て い る の で は な い か と 考 え て い る 。 そ も そ も 企 業 が 人 件 費 削 減 等 の 目 的 で 新 規 雇 用 を 抑 制 し 、 ア ル バ イ ト の 比 率 を 高 め た こ と で 雇 用 形 態 が 多 種 多 様 化 し た 。 そ れ に よ り 、 若 者 に は 「 た と え 正 社 員 と し て 就 職 で 出 来 な か っ た と し て も 親 と 同 居 し な が ら フ リ ー タ ー を し て い れ ば 生 活 で き る 」 と い う 選 択肢 が で き た 。 そ の よ う な 環 境 下 で 若 者 の 就 業 意 識 が 変 化 し て い っ た の は い た 仕 方 な か っ た の か も し れ な い 。 し か し な が ら 、 企 業 が 新 規 雇 用 の 採 用 を 増 や し た か ら と い っ て 自 動 的 に フ リ ー タ ー が 減 少 す る と は 限 ら な い だ ろ う 。 実 際 に 、 現 在 で は 求 人 倍 率 が 低 く な っ て い る の に 、フ リ ー タ ー が 減 少 し て い な い 。つ ま り 、 企 業 が 新 規 雇 用 を 増 加 し た と し て も 、 若 者 の 意 識 を 改 善 し な い か ぎ り 問 題 は 解 決 し な い と い う こ と で は な い だ ろ う か 。 こ の 若 者 の 意 識 を 改 善 す る た め に も 、 政 府 ・ 企 業 ・ 学 校 が 一 体 と な っ て 就 業 意 識 を 高 め る 対 策 を と っ て い か な け れ ば な ら な い 。 ま た 、 若 者 も フ リ ー タ ー の メ リ ッ ト ・ デ メ ッ リ ト を 知 っ た 上 で 、 今 が よ け れ ば そ れ で い い と い う 一 時 的 な 考 え で は な く 、 長 期 的 な 視 野 で 将 来 設 計 を 立 て て い く 必 要 が あ る の で は な い だ ろ う か 。
引 用 ・ 参 考 文 献
1 労 務 安 全 情 報 セ ン タ ー ( 日 本 の 失 業 率 1977− 2001)http://www.campus.ne.jp/~labor/toukei/situgyouritu.html
2 厚 生 労 働 省 職 業 能 力 開 発 局 『 若 年 者 キ ャ リ ア 支 援 研 究 会 報 告 書 』 図 表 9 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/09/h0919-5g9.html 3 厚 生 労 働 省 職 業 能 力 開 発 局 『 若 年 者 キ ャ リ ア 支 援 研 究 会 報 告 書 』 図 表 9 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/09/h0919-5g9.html 4 文 部 科 学 省 『 平 成 15 年 度 学 校 基 本 調 査 速 報 』 参 考 図 表 http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/03080801/002.htm 5 内 閣 府 平 成 15 年 度 版 『 国 民 生 活 白 書 』 http://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h15/honbun/index.html 6 日 本 経 済 団 体 連 合 会『 若 年 者 の 就 業 観 ・就 労 意 識 の 形 成 ・向 上 の た め に ―企 が で き る 具 体 的 施 策 の 提 言 ―』2003 年 10 月 http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2003/101.pdf 7 株 式 会 社 リ ク ル ー ト ワ ー ク ス 研 究 所 『 ア ル バ イ タ ー の 就 労 等 に 関 す る 調 査 』 2001 年 6 月 8 日 本 労 働 研 究 機 構 『 首 都 圏 フ リ ー タ ー の 意 識 と 実 態 に 関 す る ヒ ア リ ン グ 調 査 』2000 年 7 月 http://www.jil.go.jp/happyou/20000713_01_jil/20000713_01_jil_gaiyou. html 9 U F J 総 合 研 究 所 『 フ リ ー タ ー 人 口 の 長 期 予 測 と そ の 経 済 的 影 響 の 試 算 』 2004 年 3 月 http://www.ufji.co.jp/search_frameset.html 10 日 本 労 働 研 究 機 構 『 学 校 か ら 職 業 へ の 移 行 を 支 援 す る 諸 機 関 へ の ヒ ア リ ン グ 調 査 結 果 』 http://www.jil.go.jp/seika/dis_p/dps_03_001.pdf#page=1 11 文 部 科 学 省『 大 学 等 に お け る 平 成 13 年 度 イ ン タ ー ン シ ッ プ 実 施 状 況 調 査 結 果 』2002 年 4 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/14/11/021103.html 12 経 済 産 業 省「 若 年 者 の た め の ワ ン ス ト ッ プ サ ー ビ ス セ ン タ ー (通 称 ジ ョ ブ カ フ ェ)」 事 業 モ デ ル の 選 定 に つ い て
http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0005153/
13. JOB カ フ ェ OSAKA http://www.jobcafeosaka.jp/index.php
14. イ ン タ ー ン シ ッ プ 推 進 支 援 セ ン タ ー http://www.internship-ssc.org/ 15. 厚 生 労 働 省 『 平 成 12 年 度 版 労 働 経 済 の 分 析 』 16. 厚 生 労 働 省 『 平 成 16 年 度 版 労 働 経 済 の 分 析 』 17. 内 閣 府 『 平 成 15 年 度 版 国 民 生 活 白 書 』 18. 熊 沢 誠 『 リ ス ト ラ と ワ ー ク シ ェ ア リ ン グ 』 岩 波 書 店 19. 小 杉 礼 子 『 フ リ ー タ ー と い う 生 き 方 』 勁 草 社 2003 年 20. 小 杉 礼 子 『 自 由 の 代 償 / フ リ ー タ ー 』 日 本 労 働 研 究 機 構 2002 年 21. 日 本 労 働 研 究 機 構『 大 都 市 の 若 者 の 就 業 行 動 と 意 識 ―広 が る フ リ ー タ ー 経 験 と 共 感 ―』 22. 日 本 経 済 新 聞 2004 年 4 月 20 日 朝 刊 23. 産 経 新 聞 2004 年 12 月 7 日