1 2016 年 4 月 22 日 日本麻酔科学会、日本医療ガス学会、日本産業・医療ガス協会 三者合同会議合意事項 日本麻酔科学会 日本医療ガス学会 日本産業・医療ガス協会 日本麻酔科学会、日本医療ガス学会、日本産業・医療ガス協会は、平成25 年 5 月に、医療ガス 誤認防止を目的として第1 回目の提言を公表した。その後、三者が協議を重ねた結果、従来の対 応に加えて新たに以下の項目に関して協力して推進する事で合意した。 Ⅰ.医薬品ラベルによる確認励行 医療用ガスボンベのガス種を確認する第一の基本行為として「医薬品ラベルによる 確認」励行を推奨する。 Ⅱ.医療用小型ガスボンベに対する医薬品ラベルの指針制定 二酸化炭素ボンベ(2.2kg)については橙色とする。 酸素ボンベ(500ℓ)については白色とする。 Ⅲ.医療ガス教育の推進 「医療ガス安全管理委員会」の役割を強化する。 なお、従来の対応に関連して以下の点について確認した。 1)ボンベの塗色に関しては高圧ガス保安法に従う。 2)工業用二酸化炭素ボンベについては診療現場からの排除を継続して推進する。 3)医療用小型酸素ボンベバルブのガス種別特定化については広報を進める。
2 < 解 説 > 医療用ガスボンベ誤認防止のため、ガス種の確認は医薬品ラベルによる確認を最重要と捉え その励行を推奨し、特に誤認の多い医療用小型ガスボンベに焦点を当て、識別性の高い医薬品 ラベルの指針を制定する。また医療ガス安全管理委員会の役割を強化し、医療ガスを安全に取 扱うための医療ガス教育を更に充実させる。 Ⅰ.医薬品ラベルによる確認励行 ガス種の確認方法は、医薬品ラベルや添付文書(医薬品医療機器法)、ボンベのガス名表示や 刻印、ボンベの塗色(高圧ガス保安法)があるが、「医薬品ラベルによる確認」を第一の基本 行為としてその励行を推奨する。 Ⅱ.医療用小型ガスボンベに対する医薬品ラベルの指針制定及び実行 1) 医薬品ラベルの指針について 「医薬品ラベル」が業者により異なっている事が混乱を招くと考えられ、搬送用二酸化炭素 ボンベ(小型二酸化炭素ボンベ)、搬送用酸素ボンベ(小型酸素ボンベ)に貼付する医薬品 ラベルについて以下の通り指針を制定する。ただし、肩部の刻印へのラベルの貼付は法令に より認められない。 1. 小型二酸化炭素ボンベ(2.2kg):特に視認性を高めるため、ラベルの色は橙色とし、どの 方向からも認知できるものとする。【資料①】 2. 小型酸素ボンベ(500ℓ):ラベルの色は白色とする。【資料②】 2) 新医薬品ラベルへの切り換えについて 本指針は、三者合意に基づき自主制定したものであるため、実行にあたっては、医療ガス納 入業者と使用者である病院とが指針制定の目的、主旨を良く理解し、両者が調整を図り協力 して進める。 Ⅲ.医療ガス教育の推進 医療従事者への医療ガスに関する教育の重要性を再認識し、教育の推進を行う。 1) 院内教育:医療ガス安全管理委員会の役割の強化 1. 医療ガス安全管理委員会による活動として、下記の取り組みを行う。 ・院内安全対策委員会の講習会の項目に「医療ガス教育」を入れる。 ・e-learning を実施する。 2. 医療ガス安全管理委員会が院内教育を行っている事について、下記の要望を行う。 ・立入り検査等の監査時の条項に入れる。 ・診療報酬の事項に入れる。 2) 医療ガスの安全な使用に関するチラシの作成・配布【資料③】 酸素ボンベのあるところにすべて貼付する。 (輸血施行時の注意の張り紙をイメージ)
3 Ⅳ.従来の対応に関連する確認事項 1) ボンベの塗色に関して ボンベの塗色は、*1)高圧ガス保安法容器保安規則第10 条第 1 項に従う。 2) 工業用二酸化炭素ボンベの排除 1. 医療用二酸化炭素ボンベバルブのガス種別特定化 実施済みである。 2. 医療用二酸化炭素の適応拡大【資料④、⑤、⑥】 添付文書の改訂により医療用二酸化炭素の適応が拡大され、腹腔鏡下手術等での使用が 可能となったことから(工業用は適応外使用)、工業用二酸化炭素ボンベの排除の更な る広報に努める。 3) 医療用小型酸素ボンベバルブのガス種別特定化 1. ガス種別特定化小型酸素ボンベが既に存在し、使用者が業者に求めれば使用可能な状況に ある。 2. 搬送用の小型酸素ボンベのみを特定化の対象とする。 3. ガス種別特定化に伴う経費が、病院、業者の両者に発生することも考慮する。 4) その他 第1回提言で公表した「二酸化炭素供給を中央配管に切替え、小型二酸化炭素ボンベを使用 しない環境を整える」を引き続き推進する。 *1) 高圧ガス保安法 容器保安規則第 10 条第 1 項 第十条(表示の方式) 法第四十六条第一項の規定により表示をしようとする者(当該容器を譲渡することがあらかじめ明 らかな場合における容器の製造又は輸入をした者を除く。)は、次の各号に掲げるところに従つて行わ なければならない。 一 次の表の上欄に掲げる高圧ガスの種類に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる塗色をその容器の 外面(断熱材で被覆してある容器にあつては、その断熱材の外面。次号及び第三号において同じ。)の 見やすい箇所に、容器の表面積の二分の一以上について行うものとする。ただし、同表中で規定する水 素ガスを充てんする容器のうち圧縮水素自動車燃料装置用容器及び国際圧縮水素自動車燃料装置用容 器並びにその他の種類の高圧ガスを充てんする容器のうち着色加工していないアルミニウム製、アル ミニウム合金製及びステンレス鋼製の容器、液化石油ガスを充てんするための容器並びに圧縮天然ガ ス自動車燃料装置用容器にあつては、この限りでない。 高圧ガスの種類 塗色の区分 酸素ガス 黒色 水素ガス 赤色 液化炭酸ガス 緑色 液化アンモニア 白色 液化塩素 黄色 アセチレンガス かつ色 その他の種類の高圧ガス ねずみ色 以上
【資料①】
65mm 250mm ( 115mm ) (1) 参考ラベル (2) 参考貼付方法○○酸素工業
㈱
医療用
二酸
化
炭素
【資料②】
(1) 参考ラベル (2) 参考貼付方法 115mm 65mm○○酸素工業
㈱
医療用
酸
素
^*201I年II月改訂(第3版) *2()12年il'l)改訂(第2版) 貯法:「取扱い_上の注意」の項参照