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NADPH oxidase 4が放射線によるストレス誘発性早期老化に伴う活性酸素種産生に与える影響およびその生理的役割に関する研究 [論文内容及び審査の要旨]

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Academic year: 2021

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Title NADPH oxidase 4が放射線によるストレス誘発性早期老化に伴う活性酸素種産生に与える影響およびその生理的役割に関する研究 [論文内容及び審査の要旨]

Author(s) 酒井, 友里

Citation 北海道大学. 博士(獣医学) 甲第13064号

Issue Date 2018-03-22

Doc URL http://hdl.handle.net/2115/70490

Rights(URL) https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/

Type theses (doctoral - abstract and summary of review)

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File Information Yuri_SAKAI_abstract.pdf (論文内容の要旨)

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学位論文内容の要旨 Abstract of the dissertation

博士の専攻分野の名称:博士(獣医学) 氏名:酒井 友里

Name

学位論文題名

The title of the doctoral dissertation

NADPH oxidase 4 が放射線によるストレス誘発性早期老化に伴う

活性酸素種産生に与える影響およびその生理的役割に関する研究

< abstract >

正常組織に対する放射線照射による過剰な DNA ダメージは、細胞に「ストレス 誘発性早期老化 (stress-induced premature senescence (SIPS)」と呼ばれる現象を引き 起こす。SIPS が誘導された細胞では、活性酸素種 (reactive oxygen species: ROS)の 産生が亢進していることが報告されており、この ROS は DNA を直接的に傷害する ことにより、SIPS のさらなる誘導と維持に関与していると考えられている。しかし ながら老化細胞における ROS の産生源についてや、老化細胞において亢進した ROS 産生が放射線照射による正常組織の損傷に対してどのような意義を持つのかにつ いては不明な点が多く残されている。そこで本研究では細胞内の主要な ROS 産生 酵素である NADPH オキシダーゼ (NOX)ファミリータンパク質に着目し、この SIPS 細胞における ROS 産生および SIPS に関連する生物学的事象への関与について検討 を行った。

初代培養のマウス胎子線維芽細胞 (MEF)に X 線照射を行うと、細胞老化が誘導 されるとともに、細胞内 ROS レベルの顕著な上昇が観察された。そこで、マウス に存在する六種類の NOX アイソフォーム(NOX1-4 および DUOX1/2)の発現を解 析すると、X 線非照射の状態ではこれらのうち NOX4 の発現のみが検出され、さら にこの発現は X 線照射によって上昇した。また、低分子阻害薬もしくは遺伝子操作 によって NOX4 を阻害すると、X 線照射後に観察される ROS の産生が抑制された。

(3)

しかしその一方で、NOX4 の欠損によって照射後の細胞老化の誘導に変化は生じな かったことから、NOX4 の存在は放射線による細胞老化の誘導に必須ではないこと が明らかとなった。さらに、X 線照射を行った MEF より回収した条件培地に対す るヒトリンパ芽球 U937 細胞の遊走は、MEF の NOX4 を阻害することにより有意に 減少したことから、NOX4 は周囲に存在する炎症細胞の遊走を促進することが示さ れた。

以上の結果より、NOX4 は放射線照射によって誘導される老化細胞において ROS の産生源として機能するとともに、周囲の炎症細胞の動員を促進することによって、 放射線照射による正常組織の炎症の増悪を引き起こし得る可能性が示された。

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