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糸球体疾患の分子標的治療

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 最近,各種疾患の病態や責任分子が明らかになるに従 い,生物学的製剤をはじめとする分子標的医薬が開発さ れ,目覚ましい効果をあげている。抗悪性腫瘍薬,移植, 抗リウマチ薬の領域で臨床応用されたのに続き,他の分野 でも導入が始まっている。腎臓病領域も例外ではなく,最 近いくつかの糸球体疾患に生物学的製剤が用いられるよう になってきた。ここでは,そのうち現在すでに臨床応用さ れている分子標的薬に加え,今後導入が期待される治療薬 も含めて,最新の知見を紹介することにする(表)。  B 細胞標的薬には,リツキシマブ(rituximab:キメラ型抗 CD20モノクローナル抗体),ベリムマブ〔belimumab:ヒト 化抗 BAFF モノクローナル抗体,BAFF:B-cell activating factor,B-lymphocyte stimulator (BLyS)とも呼ばれる〕などが ある1)。BAFF はマクロファージなどから分泌される B 細胞 活性化因子であり,ベリムマブはこれを抑制する生物学的 製剤である。欧米ですでに全身性エリテマトーデス(SLE) に使用されているが,ここでは主にリツキシマブについて 述べる2) はじめに B細胞標的薬(リツキシマブ) 表 分子標的薬と糸球体疾患 分子標的薬の 一般名 標的分子 作用機序 疾患名 わが国の保険適用 備考 リツキシマブ キメラ型抗 CD20 モノクローナル抗体 B 細胞の枯渇 ANCA 関連血管炎・腎炎 (MPA, GPA) ○ 頻回再発型ネフローゼ症候群 ○ 保険適用は小児発症例のみ SLE,ループス腎炎 海外では使用可能。報告多い。 膜性腎症 海外では報告多い。治験進行中 FSGS, IgA 腎症 治験進行中 ベリムマブ ヒト化抗 BAFF モノクローナル抗体 B 細胞活性化の抑制 SLE,ループス腎炎 海外では使用可能。治験進行中 膜性腎症 海外では報告あり エクリズマブ ヒト化抗 C5 モノクローナル抗体 補体第 2 経路の活性化阻害 非典型溶血性尿毒症症候群 (補体制御の異常による) ○ C3 腎症 海外では報告あり トシリズマブ ヒト型抗 IL-6 受容体モノクローナル抗体 IL-6 作用の阻害 キャッスルマン病 ○

CCX168 抗 C5a 受容体拮抗薬 C5a 作用の阻害 ANCA 関連血管炎・腎炎 治験進行中

(文献 1 などを参考に著者作成)

特集:分子標的薬と腎疾患

糸球体疾患の分子標的治療

Molecular targeted therapy for glomerular diseases

要   伸 也

Shinya KANAME

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1.リツキシマブの作用機序  リツキシマブは CD20 に対するヒト型モノクローナル抗 体である(図 1)。CD20 は pre-B 細胞から成熟型 B 細胞の細 胞膜表面に発現する表面マーカーで,リツキシマブはこれ と結合することにより B 細胞を枯渇させる。CD20 を発現 しない形質細胞には働かない。作用機序として,補体依存 性細胞障害(complement-dependent cytotoxicity:CDC)と抗 体依存性細胞障害(antibody-dependent cell-mediated cytotox-icity:ADCC)の 2 つが想定されており,後者は,B 細胞に 結合したリツキシマブの Fc 部分をナチュラルキラー(NK) 細胞やマクロファージが認識し,B 細胞をアポトーシスに 導くと考えられる。十分量を投与すれば,末梢 B 細胞数は ほぼゼロとなり,効果は数カ月以上持続する。B 細胞の枯 渇により自己抗体を含む抗体産生も抑制される。 2.適応となる糸球体疾患  わが国で現在保険適用となっているのは,難治性の抗好 中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎に伴う腎炎と小児発症 の頻回再発型微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)の 2 つ である。そのほか,海外でエビデンスの多い膜性腎症, ループス腎炎についても触れる。 1)ANCA 関連血管炎に伴う腎炎[保険適用あり] A.初期治療  ANCA 関連血管炎では病態形成に ANCA 産生が関与し ていることより,リツキシマブによる治療が試みられ,最 近の 2 つのランダム化比較試験(RCT)の結果をもとに,欧 米,続いてわが国においても,難治性の顕微鏡的多発血管 炎(microscopic polyangiitis:MPA)と多発血管炎性肉芽腫症 (granulomatosis with polyangiitis:GPA)に対して使用可能と

なった3)。海外ではステロイド薬の併用治療として,シク ロホスファミド(CY)とほぼ同列に扱われるようになって いる4)  ヨーロッパで行われた RITUXVAS 試験では,急速進行性 糸球体腎炎(RPGN)を呈する治療抵抗性の ANCA 関連血管 炎患者を対象にリツキシマブと CY 静注療法(IVCY)を比 較し,同等の効果を持つことが報告された5)。腎機能につ いては,eGFR はそれぞれ 20→39,12→39(mL/分/1.73m2 と同等の改善が得られ,24 カ月後の追跡調査でも末期腎不 全患者の割合に差はなかった6)。一方,北米で行われた RAVE試験は,比較的軽症の新規または再発 ANCA 関連血 管炎患者 197 例(Cr 4.0 mg/dL 以上と肺出血は除く)を対象 とする二重盲検 RCT であり7),結果は,リツキシマブと IVCYで 6 カ月の寛解率や副作用発現率に差を認めなかっ た。再発例に限れば寛解導入率はリツキシマブが勝ってい たという。初期治療後18カ月の時点で再発率や寛解維持率 に差はなく8),腎障害患者を対象とした post hoc 解析でも寛 解率に差はなく,eGFR の改善度も同等であった9)。eGFR20 mL/分/1.73m2以下(平均 12 mL/分/1.73m2)の重度腎障害を 伴う ANCA 関連血管炎患者 14 例を対象とした検討でも, リツキシマブ使用によって,当初透析を必要とした 7 例中 5例が 6 カ月後には透析を離脱でき,透析患者を除く 6 カ 月後の eGFR は平均 33mL/分/1.73m2に改善していた10)  以上,リツキシマブは患者を含む腎障害従来治療に抵抗 性・再発性の難治例にも有効性が期待できると考えられ る。最近,初期治療への使用も可能となった。リツキシマ ブの利点としては,このような高い有効性のほか,ステロ イド薬節約効果が期待できること,腎機能による用量調節 補体依存性細胞障害 抗体依存性細胞障害 リツキシマブ リツキシマブ CD20 CD20抗原陽性Bリンパ球 補体系 活性化 Bリンパ球 Fcレセプター マクロファージ NK細胞 図 1  リツキシマブの作用機序

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の必要がないことがあげられる。一方,感染症には十分な 注意が必要であり,長期的な安全性は必ずしも確立してい ない。リツキシマブ抵抗例も存在することが知られ,その 原因として,感染症の合併,局所の B 細胞が十分除去でき ていないこと,遺伝的素因などが想定されている。 B.維持治療  リツキシマブの維持療法については,いまだ定まったプ ロトコール(投与量・投与間隔,他剤併用の有無,など)は ない。投与時期については,臨床的な再燃時,ANCA 再上 昇時,B 細胞再出現時のほか,4∼12 カ月ごとの定期投与 などの方法が試みられている11)。Cartin-Ceba らは,GPA の 再発はB細胞増加時やANCA値上昇時にみられると述べて おり,いずれもリツキシマブで寛解を得ている12)。定期的 再投与に関して,RCT(MAINRITSAN 試験)の結果が最近報 告された13)。リツキシマブ 500mg の 6 カ月ごと投与とアザ チオプリンを比較すると,前者で再燃率がより低く,生存 率や副作用の頻度でも勝っていたという。そのほか,リツ キシマブ定期投与(4 カ月ごと)とアザチオプリンの維持治 療を比較する RCT も進行中であり(RITAZAREM 試験),結 果が待たれるところである。 2)微小変化型ネフローゼ症候群 (MCNS)[保険適用あり]  難治性の MCNS には,ステロイド薬と免疫抑制薬(カル シニューリン阻害薬,CY,ミゾリビンなど)が使用される が,効果不十分,あるいは副作用のためこれらの薬剤が使 用できないことも少なくない。最近,いくつかのエビデン スに基づき,わが国でも若年発症の頻回再発型の MCNS に 対し保険適用となった。Munyentwali らは 2013 年,再発を 繰り返すステロイド依存性の MCNS 患者を対象にリツキ シマブ投与を行い,17 例中 11 例で再発を認めず,さらに そのうち 9 例では併用する免疫抑制治療を中止できたと報 告した14)。重篤な副作用もなかった。この報告では,ネフ ローゼ症候群の初発年齢は 1∼63 歳(平均 16 歳),リツキシ マブ投与年齢は 18.5∼65 歳(平均 29.4 歳)であった。わが国 でも Iijima らが,52 例の 18 歳以下の小児患者に対してリ ツキシマブ(375mg/m2を 4 週連続)の多施設共同二重盲検 RCTを行っている15)。結果は,リツキシマブ投与群で再発 までの期間が有意に延び(267 日 vs. 101 日),一方,重篤な 副作用の頻度は同等であった。今後,治療効果不十分な難 治例,頻回再発例に対してリツキシマブが使用されていく と思われるが,わが国では保険適用上,初発年齢が 18 歳未 満の症例が対象となる点に注意する。 3)膜性腎症[保険適用なし]  膜性腎症は,免疫複合体が糸球体上皮下に沈着すること によって生じ,抗原として糸球体上皮細胞上の phospholi-pase A2受容体(PLA2R)などが報告されている。抗体産生 が病態に関与することより,海外を中心に B 細胞標的治療 が試みられている16)。最初に報告したのはRemuzziら(2002 年)であり,従来の免疫抑制療法で治療効果不十分な特発 性膜性腎症患者例に 375mg/m2を 4 回毎週投与し,67% の 症例で寛解を得た17)。その後,同グループはいくつかの前 向き研究を行い,ステロイド薬とアルキル化薬の併用と効 果がほぼ同等であること,長期腎機能を保持すること,さ らに,末梢血 B 細胞数が枯渇していれば 1 回投与でも効果 は変わらないことなどを報告している18∼ 20)。Mayo Clinic のグループも,リツキシマブ 1 g の 2 回投与後 1 年の時点 で 53%,通常の 4 回投与後 2 年の時点で 80% の寛解が得ら れることを示している21,22)。カルシニューリン阻害薬依存 性の膜性腎症患者13例にリツキシマブを投与し,全例でカ ルシニューリン阻害薬を中止できたとの報告もある23)  以上のように膜性腎症に対する有効性が期待されている が,これらの報告はいずれも RCT ではなく,現在,複数の RCTが進行中である(MENTOR, STAEMEN, GEMRITUX 研 究など)。最近,血中の抗 PLA2R 抗体価とその推移が,膜 性腎症に対するリツキシマブの反応性の予測に有用である ことも示されており24),PLA2R の病因としての関与が示唆 される。リツキシマブ以外にも,前述のベリムマブによる 治験が進行中である。 4)ループス腎炎[保険適用なし]  SLE の腎病変であるループス腎炎では,病態の中心とな る自己抗体産生や免疫複合体型形成に B 細胞異常が関与し ていると考えられることから,B 細胞を標的とした治療薬 (リツキシマブ,ベリムマブ,オクレリズマブ)が試みられ ている25)。難治性のループス腎炎,特に RPGN の経過をと る ISN/RPS 分類Ⅳ型やネフローゼ症候群が遷延するⅤ型 (膜性腎症型)では,ステロイドパルス療法を含むステロイ ド薬と免疫抑制薬〔CY,ミコフェノール酸モフェチル (MMF)〕の併用が標準治療となっているが26),これらの効 果が不十分な症例に対しリツキシマブが用いられ,有効性 を示す報告が散見される27)。寛解率は報告により差がある が,部分寛解,完全寛解を含めると 12∼24 カ月において 50%以上の症例で腎炎の改善を認めている 27,28)  RCT としては,初発のループス腎炎 144 例に対し MMF 単独群と MMF/リツキシマブ(1 g を 2 回投与)併用群で効果 を比較した LUNAR 試験がある29)。結果は,抗 DNA 抗体な どの血清学的指標の改善はみられるものの,主要評価項目 である腎炎の完全寛解率については両者に有意差はなく,

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標準治療に対する優位性は証明できなかった。このため, 海外のガイドラインでは,リツキシマブは,標準治療の効 果不十分あるいは副作用のため使用できない場合の選択肢 と位置づけられている。  最近,Lightstone らのグループは初期治療としてリツキシ マブとメチルプレドニゾロンを隔週で 2 回投与し後療法は MMFのみを用いた Lituxilup 試験の結果を発表している。 結果は,全体として 90%の症例,Ⅳ型のループス腎炎に 限っても 50%以上の症例で寛解を示した30)。ステロイド薬 を後療法として使用しないプロトコールは興味深いが,そ の有用性については標準治療との比較試験によって慎重に 検証する必要があろう31)  以上のように,ループス腎炎に対するリツキシマブの使 用は,既存治療の効果が不十分,あるいは副作用などのた めに使用できない場合に限り検討してもよいかもしれない (わが国では保険非適用)。リツキシマブ投与後の長期経 過,およびリツキシマブの維持療法についてはいまだ評価 は定まっておらず,腎炎の重症度による有効性の違いにつ いても今後検討する必要があると思われる。  なお,海外で SLE に対し適用となっているベリムマブに ついては,根拠となる臨床試験の対象患者から重篤な腎障 害が除外されているため,ループス腎炎に対する効果は不 明である。 5)リツキシマブとその他の糸球体疾患   海外においては,上述の糸球体疾患以外にも,巣状分節 性糸球体硬化症(FSGS), IgA 腎症に対するリツキシマブ投 与の臨床研究が進んでおり1),今後,分子標的治療が選択 肢に入ってくる可能性もある。 リツキシマブの投与量と副作用  寛解導入には 375mg/m2を 4 週連続で投与するのが一般 的であり,ANCA 関連血管炎,MCNS ではこれが標準プロ トコールとなっている。海外では,1g の 2 回隔週投与も行 われている。維持療法には決まったプロトコールはなく, 定期投与,あるいは効果減弱時に 375mg/m2の 1∼4 回投与 や 0.5g, 1g の 1 回投与,などが行われる。  リツキシマブの副作用には,点滴に伴う投与時反応,中 長期的には IgG の減少,好中球減少やこれらを背景にした さまざまな感染症,肝障害などがあげられる。悪性腫瘍や 進行性多巣性白質脳症の発症も報告されている。感染症と しては,細菌性肺炎やさまざまな日和見感染のほか,結核, ニューモシスチス肺炎,サイトメガロウイルス,ウイルス 肝炎などに注意する。必要に応じて抗結核薬や核酸アナロ グの予防投与を行う。  糸球体疾患のなかには,補体系の異常が発症・進展に関 与するものも多く,一部の疾患に C5 や C5a 受容体(CD88) を阻害する分子標的薬が試みられている。後者の C5a 受容 体阻害薬(CCX168)は,強力なアナフィラトキシンとして 知られる C5a の受容体に拮抗する経口低分子化合物であ る。ANCA 関連血管炎の発症機序のうち,主として好中球 活性化の部分を抑制することにより,ANCA 関連血管炎・ 腎炎に対して高い有効性を示すとの中間解析の結果が報告 されており,最終結果が待たれる。ここでは,すでに臨床 応用されているエクリズマブについて述べる。 エクリズマブ(eculizumab)  エクリズマブは,ヒト化抗 C5 モノクローナル抗体製剤 であり,補体制御異常による非典型溶血性尿毒症症候群 (atypical hemolytic-uremic syndrome:aHUS)に対して著効を 示す。その他,補体経路の活性化が病態の中心となる疾患 に対しても臨床応用が期待されており,特に,最近新たな 疾患概念として注目されている C3 腎症に対して有効性を 示す報告が散見される。 非典型溶血性尿毒症症候群 (aHUS)[保険適用あり]  新しい診断基準によると,aHUS は,微小血管症性溶血 性貧血,血小板減少,急性腎障害を 3 徴候とする血栓性微 小血管症(thrombotic microangiopathy:TMA)のうち,O157 などの病原性大腸菌感染(志賀毒素)による溶血性尿毒症症 候群(HUS),ADAMTS13 活性著減による血栓性血小板減少 性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura:TTP),さら には,二次性 TMA(薬剤,移植後,肺炎球菌などの感染症, 自己免疫性疾患,悪性高血圧などによるもの)を除いた,補 体関連異常による HUS と定義される。原因は,50% 以上 で補体制御因子の遺伝子異常(H 因子,I 因子などの不活性 変異,C3, B 因子の活性変異)または抗 H 因子抗体が見つか る。しかし,これらの遺伝子変異や抗体を認めない場合も あり,初期治療においては臨床診断が重要となる。治療法 としては,血漿交換や血漿輸注などの血漿療法が行われて きたが,最近,ヒト化抗 C5 モノクローナル抗体製剤であ るエクリズマブが用いられるようになり,aHUS 患者の死 亡率は約 50% から 25% 程度にまで改善している。  効果は迅速に現われ,エクリズマブによる治療後,血小 板は 1∼2 週間以内に回復することが多い 32,33)。小児におい ても RCT にてエクリズマブの有効性と安全性が示されて いる34)。わが国では,10 例の小児 aHUS 患者に対してエク リズマブを使用し,aHUS 遺伝子変異特定例,および既知 補体関連因子標的薬

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遺伝子変異を認めない aHUS いずれにおいても著効を示し たとの報告がある35) エクリズマブ投与法と注意点  エクリズマブの使用量は年齢,体重により異なるが,腎 機能低下例でも減量の必要はない。一方,髄膜炎菌をはじ めとする感染症には十分な注意が必要である。髄膜炎菌に 対するワクチン接種が必須になるほか,肺炎球菌,インフ ルエンザ菌の感染リスク上昇が指摘されており,未接種の 場合にはワクチンの接種が推奨される。  以上,糸球体疾患における分子標的薬の最新の知見につ いて解説した。現在開発中のものもあり,糸球体疾患を中 心とする腎疾患に対しても,今後,免疫・補体シグナルを 標的とした生物学的製剤や分子標的薬が臨床応用されてく ると思われる。腎臓内科医もこれらの薬剤に対する知識と 経験を積み重ねるとともに,疾患の原因分子を明らかにす る基礎や臨床研究を進めていくことが重要と思われる。   利益相反自己申告:申告すべきものなし 文 献

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Factor B+D,Factor H & I, MCP

C5 convertase C4+C2 C3 convertase Activated C1 C1q 免疫複合体 および 病原体のオプソニン化 弱いアナフィラトキシン 作用 アナフィラトキシン (細胞活性化,chemotaxis) CCX168(C5a受容体阻害薬) membrane attack complex(MAC)

第2経路(alternative pathway) 古典経路(classical pathway) 免疫複合体 レクチン経路 C6 C7 C8 C9 図 2 補体の活性化経路と分子標的薬 MCP:membrane cofactor protein

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