Title
Development of a New Diagnostic System for Newcastle Disease
Virus Infection( 内容と審査の要旨(Summary) )
Author(s)
Amira Ahmed Hassan Abdelaziz
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(獣医学) 甲第382号
Issue Date
2013-03-13
Type
博士論文
Version
none
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/48008
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。氏名(本(国)籍) 主 指 導 教 員 名 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 魅 目 審 査 委 員 (19)
Amira Abmed Hassan Abdelaziz(エジプト・アラブ共和国)
岐阜大学 教授 福 士 秀 人 博士(獣医) 獣医博甲第382号 平成25年3月13日 学位規則第3条第1項該当 連合獣医学研究科 獣医学専攻 岐阜大学
Development of a New Diagnostic System for
Newcastle Disease VirusInfection
(ニューカッスル病ウイルス感染の新規診断法の開発) 主査 岐 阜 大 学 教 授 石 黒 直 隆 副査 帯広畜産大学 教 授 横 山 直 明 副査 岩手大学 教 授 原 揮 亮 副査 東京農工大学 教 授 竹 原 一 明 副査 岐阜大学 教 授 福 士 秀 人 論 文 の 内 容 の 要 旨 ニューカッスル病(Ⅶ)はニューカッスル病ウイルス(NDV)により引き起こされ家 禽に重大な被書をもたらす伝染性疾患である。効果的な生および不活化ワクチンが世界 中で用いられてい-るにもかかわらず,NDVは養鶏における脅威として存在し続けている。 様々な診断法が家禽における皿Ⅴ抗体検出のために開発された。赤血球凝集阻止反応 (HI),全ウイルスELISA,サブユニットワクチンと組み合わせた大腸菌発現タンパク質, 憫按ファージELISAなどである。HI試験は抗NDⅤ抗体検出における標準法であるが, ELISA法の方が高感度であるとされている。しかし,HI試験および全ウイルスELISAは 沌Ⅴ感染家禽と免疫家禽を鑑別することはできない。理論的に,ウイルス感染鶏は構造 タンパク質および非梢造タシバク質に対する免疫応答を示し,NDV不活化ワクチン接種 鶏は非構造タンパク質に対する免疫応答を示さない。そこで,NDVの非構造蛋白質であ るⅤタンパク質に対する抗体応答はNDV感染の適切な診断指標になるとの仮説に基づき 研究を行った。本論文では,NDVのⅤタンパク質に対する抗体応答はNDV感染の適切な 診断指卿こなるとの仮説に基づき研究を行った。Ⅴタンパク質抗体を検出するため,組 換えVタンパク質を抗原とする酵素抗体法(Ⅴ-ELISA)を朋発した。本論文は2尊から 柵成されている。
-158-節1帝ではNDVの診断抗原としてⅤタンパク質のC末端部分を用いた血清診断法 (Ⅴ-ELISA)を開発した。Pタンパク貿のC末端部分を使ったELISA法(P-ELISA)も合 わせ開発した。Ⅴタンパク質遺伝子の3,末端配列およびPタンパク賀遺伝子の3'末端 配列を増幅し,GST発現ベクターにクローニングした。Ⅴタンパク質およびPタンパク質 のC末端部分はGST との融合タンパク拝として発現させた。融合タンパク質を精製 し,GSTを除去した組換えⅤおよびPタンパク質を得た。組換えタンパク質免疫により 得た抗Ⅴおよび抗P血晒の特異性を確認した。抗P血清は感染細胞可溶化物および精製 ウイル粒子と反応した。抗Ⅴ血泊は感染細胞可溶化物と反応したが,精製ウイルス粒子 サンプルと弱い反応を示した。Ⅴタンパク質をELISA抗原とした場合,抗Ⅴ血晴は Ⅴ-ELISAにおいて特異的に反応した。同様にPタンパク質を抗原とした場合,抗P血清 はP-ELISAにおいて特異的に反応した。Ⅴ-ELISAおよびP-ELISAにおいて両抗血晴の 交差反応はみられなかった。V-ELISAは不括化ワクチン接種鶏を感染鶏と鑑別する血清 学的な方法として用いることができる可能性が示された。 第2章では,新規開発されたⅤ-ELISAおよびP-ELISAを用い,家禽場飼育鳥におけるⅤ およびP抗原に対する抗体応答を評価した。また,ワクチン鶏由来卵のIgY抗体価を測 定した。生ワクチン接種鶏および不活化ワクチン接種鶏はともにP抗原に対する抗体応 答を示した。生ワクチン接種鶏はⅤ抗原に対する抗体応答を示したが,不活化ワクチン 接種鶏はⅤ抗原に対して弱い抗体応答を示した。生ワクチン接種鶏,不活化ワクチン接 種鶏および対象鶏由来卵のIgY抗体価は生ワクチン接種鶏由来卵においてⅤおよびP抗 体価は同様に高かった。不活化ワクチン接種鶏由来卵においてⅤおよびP抗体が検出さ れたが,Ⅴ抗体価はP抗体価よりも低かった。生ワクチンおよび不括化ワクチン接種を 受けた飼育鶏由来血消検体において,Ⅴ-およびP-ELISAにより,ⅤおよびP抗原に対する 抗体応答が認められた。ダチョウ血暗においてPおよびⅤ抗体が検出された。これらの 結果から,Ⅴ-ELISAがNDV感染家禽における抗体応答検出に用いうることが示唆された。 結論として,Ⅴ一ELISAにより不括化ワクチン接種鶏とNDV感染家禽の鑑別検出が可能 であることが示された。Ⅴ-ELISAは家禽におけるNDの対策および制御に有用であると 考えられる。 審 査 結 果 の 要 旨 本研究は家禽に重大な被害をもたらす伝染性疾患の一つであるニューカッスル病(ND) の新規診断法の開発を目的としている。NDはニューカッスル病ウイルス(NDV)により引 き起こされる。赤血球凝集阻止反応(HI)は抗NDV抗体検出における標準法であるが,ⅧⅤ 感染家禽と免疫家禽を鑑別することはできない。理論的に,ウイルス感染鶏は構造タンパ ク質および非構造タンパク質に対する免疫応答を示し,NDV不活化ワクチン接種鶏は非構造 タンパク質に対する免疫応答を示さない。そこで,NDVの非構造蛋白質であるⅤタンパク 質に対する抗体応答はNDV感染の適切な診断指標になるとの仮説に基づき研究を行った。Ⅴ タンパク質抗体を検出するため,組換えⅤタンパク質を抗原とする酵素抗体法(V-ELISA) を開発した。本論文は2牽から構成されている。
-159-第1章ではNDVの診断抗原としてVタンパク質のC末端部分を用いた血清診断法(トELISA) を開発した。Pタンパク質のC末端部分を使ったELISA法(P-ELISA)も合わせ開発した。 Vタンパク質遺伝子の3,末端配列およびPタンパク質遺伝子の3,末端配列を増幅し,GST発 現ベクターにクローニングした。Vタンパク質およびPタンパク質のC末端部分はGSTと の融合タンパク質として発現させた。融合タンパク質を精製し,GSTを除去した組換えⅤお よびPタンパク質を得た。組換えタンパク質免疫により得た抗Ⅴおよび抗P血清の特異性 を確認した。抗P血清は感染細胞可溶化物および精製ウイル粒子と反応した。抗Ⅴ血清は 感染細胞可溶化物と反応したが,精製ウイルス粒子サンプルと弱い反応を示した。Ⅴタンパ ク質をELISA抗原とした場合,抗Ⅴ血清はⅤ-ELISAにおいて特異的に反応した。同様にPタ ンパク質を抗原とした場合,抗P血清はP-ELISAにおいて特異的に反応した。V-ELISAお よびP-ELISAにおいて両抗血清の交差反応はみられなかった。Ⅴ-ELISAは不括化ワクチン 接種鶏を感染鶏と鑑別する血清学的な方法として用いることができる可能性が示された。 第2章では,新規開発されたⅤ-ELISAおよびP-ELISAを用い,家禽場飼育鳥におけるⅤお よびP抗原に対する抗体応答を評価した。また,ワクチン鶏由来卵のIgY抗体価を測定した。 生ワクチン接種鶏および不活化ワクチン接種鶏はともにP抗原に対する抗体応答を示した。 生ワクチン接種鶏はⅤ抗原に対する抗体応答を示したが,不活化ワクチン接種鶏はⅤ抗原に 対して弱い抗体応答を示した。生ワクチン接種鶏,不活化ワクチン接種鶏および対象鶏由来 卵のIgY抗体価は生ワクチン接種鶏由来卵においてⅤおよびP抗体価は同様に高かった。 不活化ワクチン接種鶏由来卵においてⅤおよびP抗体が検出されたが,Ⅴ抗体価はP抗体価 よりも低かった。生ワクチンおよび不括化ワクチン接種を受けた飼育鶏由来血清検体にお いて,Ⅴ-およびP-ELISAにより,ⅤおよびP抗原に対する抗体応答が認められた。ダチョウ 血清においてPおよびⅤ抗体が検出された。これらの結呆から,Ⅴ-ELISAがNDⅤ感染家禽に おける抗体応答検出に用いうることが示唆された。 結論として,本論文の研究成果からⅤ-ELISAによりNDV感染家禽を検出することができる ことが示された。Ⅴ-ELISAは家禽におけるNDの対策および制御に有用であると考えられた。 以上について,審査委員全員一敦で本論文が岐阜大学大学院連合獣医学研究科の学位論 文として十分価値があると認めた。 基礎となる学術論文 1)題 目:Establishmentofnon-StruCturalV&structuralPprotein-BasedELISAs for detection of Newcastle disease virusinfection
著 者 名:Abdelaziz,A.,Guo,X.,Hashimoto,W.,Ohya,K.and Fukushi,H.
学術雑誌名:TheJournalof Animaland Veterinary Advances
巻・号・貫・発行年:印刷中