Title
Plasma BNP level is a good indicator of left ventricular diastolic
dysfunction in patients undergoing chronic hemodialysis
--Assessment by 99mTc-MIBI gated SPECT --( 内容の要旨
(Summary) )
Author(s)
田所, 充伸
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)甲 第637号
Issue Date
2006-01-18
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/14491
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氏 名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 田 所 充 伸(愛知県) 博 士(医学) 甲第 637 号 平成18 年 1 月 18 日 学位規則第4条第1項該当
PIasma BNP]eveIis a goodindicator ofIeft ventricular diastolic
dysfunctionin patients undergoJng Chronic hemodia[ysIS-Assessment by99mTc-MJBlgated SPECT-(主査)教授 藤 原 久 義 (副査)教授 小 澤 修 教授 出 口 隆 論文内容の要旨 背景と目的 慢性維持血液透析患者の心ポンプ機能についての報告は少なく,特に心ポンプ機能を収縮期機能障害と拡張期 機能障害とに分け,検討している報告は極めて少ない。一方,慢性維持血液透析患者は一般に心不全状態に容易 に移行しやすいため収縮期機能が正常でも拡張期機能が早期から障害されている事が推測される。本研究は,慢 性維持血液透析患者を対象として,最近開発されたradio nuclideを用いた心電図同期SPECT法から,収縮期機 能の指標として左室駆出率(LVEF)と,拡張期機能の指標として最大充満速度(PFR)を求め,心不全の指標 としての血発心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)濃度・血菜脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)濃度と の関連について検討し,慢性維持血液透析患者の心ポンプ機能を明らかにすることである。 対象と方法 対象は外来通院慢性維持血液透析患者31例で腎基礎疾患は糖尿病性腎症13例,慢性腎炎18例である。平均年齢 は63.0歳で平均透析歴は73.6ヵ月である。方法は,(1)透析前と終了後に99m-Tc-MIBIを用いて心電図同期 SPECTを施行し,撮像されたimageからp-FAST解析プログラムを用いてTime-Volume Curveを求め,左室 馬区出率(LVEF),左室拡張終期容量(EDV),左室収縮終期容量(ESV),最大充満速度(PFR)を計測した。 (2)透析開始直後・終了直前の採血から血祭ANP・BNP濃度を測定(IRMA法)した。 結果 血液透析により血菜ANP・BNP濃度はともに減少したが減少率はANPの方が大であった(減少率:ANP69 %,BNP23%)。体重減少率と血祭ANP濃度減少率は負相関(p<0.01)を示したが血祭BNP濃度減少率とは相関 しなかった(p=0.12)。心収縮期機能の指標であるLVEFと血祭BNP濃度とは血液透析前後で負相関を示した (透析前:p<0.01,透析後:p<0.01)。心拡張期機能の指標であるPFRと血祭BNP濃度とは血液透析前後で負相 関を示した(透析前:p<0.01,透析後:p<0.01)。全31症例を透析後のLVEFからLVEF≦50%(収縮機能不良群: n=9)とLVEF>50%(収縮機能良好群:n=22)とに分別すると血液透析後の血菜BNP濃度とLVEFとは不良群 では傾向ではあるが負の相関(p<0.08)を示したが良好群では相関を示さなかった(p=0.38)。一方,PFRとは 不良群(p<0.01),良好群(p<0.01)ともに有意な負相関を示した。 考察及び結論 慢性維持血液透析患者の血菜ANP濃度は,透析により有意に減少し,また血祭ANP濃度と体重減少率には有 意な正相関を認めた。一般にANPは水負荷により心房筋が伸展することでJL、房筋からの分泌が元進すると言わ
-23-れている。このことからANPの減少は,透析による水分除去により心房筋からのANP分泌が減少した結果と考 えることができる。 一方,透析による水分除去による血柴BNP濃度の減少については,血祭ANP濃度の減少に比し軽度であり, また体重減少率とは相関を認めなかった。そこで本研究では血祭BNP濃度については心ポンプ機能との関係を 検討した。その結果PFRと血祭BNP濃度は有意な負相関を示し,血祭BNP濃度が拡張期機能を反映することが 示された。さらに全31症例を透析後のLVEFで収縮期機能不良群と収縮期機能良好群の2群に大別して比較した ところ,(症例数に偏りがあり確定的なことは言いがたいが),収縮期機能については,不良群では血祭BNP濃 度とLVEFは傾向ではあるが負相関を示したが,良好群では相関を認めなかった。これに対し,拡張期機能につ いては両群ともに,血菜BNP濃度とPFRは有意な負相関を示した。このことから,血祭BNP濃度は収縮期機能 よりもむしろ拡張期機能をより強く反映すると推定される。本研究において透析患者の透析後血祭BNP濃度が, 非透析患者の正常値に比べて遥かに高値であったことは,透析患者では拡張期機能障害を有する患者が多いため と考えられる。その理由として透析患者の心臓は長期透析患者の剖検例から,程度の差はあるが組織的に心筋の 肥大および血管周囲の繊維化や問質浮腫などを呈し,いわゆる"透析心"状態にあると考えられる。そして潜在 的な心ポンプ機能障害を有し,拡張期機能のみが障害されているいわば心不全予備群ともいうべき状態にあり, その評価に血祭BNP濃度が有用であると考えた。 論文審査の結果の要旨 申請者 田所充伸ば,radio nuclideを用いた心電図同期SPECT法を用いて,慢性維持血液透析患者の多くが 潜在的な心拡張能障害を有しており,血祭BNP濃度がその評価に有用な指標となることを明らかにした。これ らの成果は透析患者の心不全の治療並びに循環器病学の発展に少なからず寄与するものと認める。 [主論文公表誌]
Plasma BNPlevelin Chronic Hemodialysis Patients:A GoodIndicator ofleft Ventricular Diastolic Dysfunction?
Dialysis&Transplantion35,10-14(2006).