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琵琶湖の総合的な保全のための計画調査

琵琶湖の現状及び変化に関する参考資料

平成 22 年 8 月

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< 目 次 >

1. 琵琶湖流域の概要 1-1 1.1 近畿圏における琵琶湖の価値 1-1 1.2 琵琶湖及び琵琶湖流域の概要 1-2 1.3 地形・地質 1-3 1.4 気象 1-4 2. 社会的環境の変遷 2-1 2.1 人口 2-1 2.2 土地利用 2-2 2.3 産業・経済 2-2 2.4 人口・経済・産業の今後の見通し 2-6 3. 水質の現状 3-1 3.1 琵琶湖水質の推移 3-1 3.2 カビ臭、赤潮、アオコの発生状況 3-2 3.3 流入負荷量の変遷 3-2 3.4 水草の変遷 3-3 4. 水源涵養の現状 4-1 4.1 農地・森林・宅地面積の推移 4-1 4.2 森林の維持管理 4-1 5. 自然的環境・景観の現状 5-1 5.1 生物生息空間の変化 5-1 5.2 生物生息状況の変化 5-5 5.3 景観の変遷 5-7 5.4 湖辺利用の変化 5-10

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1. 琵琶湖流域の概要

1.1 近畿圏における琵琶湖の価値

琵琶湖は約 400 万年の歴史を有する我が国唯一の古代湖であり、世界的にも有数の古代湖の一つである。 この長い歴史は、我が国では例をみない50 種を超える固有種を含む約 1,000 種の生物からなる豊かな生態系 の発達と独自の進化をもたらした。また、古来より琵琶湖の沿岸には人が住み、琵琶湖の恵みを享受しつつ 独自の文化を培ってきた。さらに、琵琶湖はラムサール条約の登録湿地にも指定されるとともに、学術研究 のフィールドとしても注目される世界的にも貴重な湖沼の一つである。このように琵琶湖は、本湖が位置す る滋賀県とって重要な役割を果たすのみならず、流域圏、さらには近畿圏の環境インフラとして広域的な観 点からも重要な位置を占める。 琵琶湖・淀川水系の治水面では、近畿圏の社会・経済活動が集中する下流の人命・資産を守る上で、琵琶 湖は巨大な調整池として重要な役割を果たしている。 淀川の流況は他の主要河川に比べて安定しているが、これは淀川の流域面積の約 53%を占める琵琶湖の流 況調整機能によるところが大きく、他流域に比べ安定して水資源を利用できる。このことは、渇水時などで も、流量が比較的保たれやすいことを意味し、本来は渇水時の極端な水質悪化の防止にも役立っている。こ のように琵琶湖の湖水は、琵琶湖集水域のみならず、琵琶湖・淀川流域圏における人々の生活、都市活動、 産業活動を支え、代替が困難な貴重な水資源として近畿圏の均衡ある発展に大きく寄与している。 近畿には、琵琶湖を経由して太平洋と日本海をつなぐ大きな自然生態系軸が存在するが、この軸線上には、 太平洋沿岸沿いに見られる暖帯性の植物やイタセンパラなどの地域固有の魚類が見られるように、南北の遺 伝子情報を伝達しつつ多様な生態系を構成しており、中でも琵琶湖はその重要な役割を果たしている。 琵琶湖は、全体が国定公園に指定され、また周辺部も寺・文化財が多く、湖面および集水域ともに多様な 観光資源に恵まれており、人々に自然とのふれあいの機会を提供し、潤いと安らぎを与える流域圏、近畿圏 の貴重な環境インフラである。 また、これまでの琵琶湖と人々との関わりの中で様々な歴史、祭事、食文化等が生まれ、琵琶湖湖沿岸と 集水域の地域では、元来保存食としてのニゴロブナによるナレズシ(ふなずし)のほか、祭事とも関連したアメ ノウオ祭でのアメノウオズシや、各地での鮨切り神事など、琵琶湖の魚介類を対象とした食文化が継承され てきた。 琵琶湖の周辺に人々が生活し始めたのは 2 万年以上前とされ、琵琶湖の周辺や湖底からは縄文人や弥生人 が残した道具等が数多く発見されている。流域圏以外の地域との関係を見ると、667 年には都が近江京(大津 京)に遷都し、1579 年には安土城が築城されるなど、日本の政治の中心的となっていた。古代のみならず日本 の歴史とともに各時代の文学に度々登場し、琵琶湖は、近畿圏はもとより日本文学の大舞台といっても過言 ではない。 世界屈指の長い歴史をもち、多くの珍しい動植物や先史時代の遺跡、複雑な湖水の運動など学術的に解明 すべき問題が多い琵琶湖は、研究対象としても高く評価されている。琵琶湖をテーマに様々な分野の研究が 行われ、主として環境に関する学術分野をリードする高い研究成果を生み出すフィールドとして極めて大き な貢献を果たしている。また、これらの研究成果は、近畿圏、流域圏のみならず、国内外の他の水域の水環 境問題を検討する上で貴重な知見を提供している。 このため、琵琶湖の有する近畿圏、流域圏の環境インフラとしての価値、琵琶湖を取り巻く状況と湖沼と しての特性や現状を真摯に受け止め、地域の主体的な取り組みを踏まえつつ、これまでの取り組みとしての 蓄積の活用と適切な見直しを図り、多様な主体の参画と連携を図りつつ環境の先進的地域として長期的な視 野のもと総合的、計画的な琵琶湖の保全を進めることが必要である。 図 1.1.1 近畿圏・琵琶湖・淀川流域圏でみた琵琶湖の位置付け 出典:国土交通省都市・地域整備局(2004.3) 「平成 15 年度 琵琶湖総合保全推進調査業務報告書」をもとに作成 琵琶湖 固 有 種 を 育 む 壮 大 な ビ オ ト ー プ お よ び ネ ッ ト ワ ー ク の 要としての存在 環境問題の シンボル的存在 生命の源であり、社会 基盤を支える代替困 難な水源 我が国唯一の古代湖で あり、近畿の歴史・文 化の形成に大きく寄与 多 分 野 の 高 い レ ベ ル の 研 究 成 果 を 生 み出すフィールド 洪水から人命・財産を 守る重要な存在 貴 重 な 自 然 と の ふ れ あ い の 場 を 提 供 する存在 気象を形成する 大きな存在 多くの固有種を有す る豊かな自然環境 地域の食文化を支え る漁業の場 観光自然としての 価値

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1.2 琵琶湖及び琵琶湖流域の概要

琵琶湖は、湖面積約670km2(北湖618km2、南湖52km2)で、滋賀県面積(4,017km2)の約 6 分の 1 に及ぶ 日本最大の淡水湖であり、近畿地方の最大の水源としての役割を担っている。湖岸線の延長は約235km であ り、湖沼の形状は南北に細長い形状をしており、長軸は63.49km である。最大幅は長浜市下坂浜町から高島 市饗庭で22.80km、最小幅は琵琶湖大橋の地点で 1.35km である。平均水深は、北湖が 43m、南湖が 4m、 最大水深は104m(北湖)である。貯水量は 275 億 m3、貯水量を年間流入量で割った滞留時間は5 年である。 表 1.2.1 琵琶湖の概要 出典:水資源開発公団「『淡海よ永遠に』琵琶湖開発事業誌<I・II>」をもとに 滋賀県「滋賀の環境 2009(平成 21 年版環境白書)」を使用してデータを更新 図 1.2.1 琵琶湖の規模・形状 出典:滋賀県「滋賀の環境 2009(平成 21 年版環境白書)」 琵琶湖流域は、流域面積が3,848km2で淀川流域の約50%を占め、外縁は 1,000m 級の山地で形成されてお り、これらの山々から流出する河川水は琵琶湖へ直接流入する。このうち、一級河川は121 河川に及び、こ れらの河川が長年にわたって形成してきた扇状地や沖積平野は、肥沃な農業地帯を内包する近江盆地を形成 している。近年は、京阪神の衛星都市としての機能が増加し、湖南地域(全体人口の約3 分の 1)を中心に急 速な都市化が進んでいる。 図 1.2.2 琵琶湖流域図 出典:琵琶湖総合開発協議会(1997.8) 「琵琶湖総合開発事業 25 年のあゆみ」 項  目 規 模 別 備       考 湖 面 積 約670km2 滋賀県面積の約1/6、淡路島(593km2)より若干大きい 湖 岸 線 約235km 東海道線の大津~浜松間とほぼ同距離 長 軸 63.49km 西浅井町塩津(北端)~大津市玉の浦(南端) 最 大 幅 22.80km 長浜市下坂浜町~高島市饗庭 最 小 幅 1.35km 守山市水保町~大津市今堅田町 最 大 水 深 103.58m 安曇川河口沖 平 均 深 度 北湖43m、南湖4m 貯 水 量 275億m3 京阪神地区1,300万人の約15年間の水道用水に相当 流 域 面 積 3,848km2 淀川水系の枚方上流域面積(7,281km2)の約53%に相当 水 面 標 高 (O.P.B+85.614m) 鳥居川水位観測所の基準水位 (T.P.+84.371m) 年 間 流 入 水 量 53億m2 明治8年(1875)~昭和59年(1984)の110年間平均 年 間 雨 量 1,909mm 明治27年(1894)~昭和61年(1986)の93年間平均 流 入 河 川 121河川 一級河川

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1.3 地形・地質

(1) 地形 琵琶湖流域は、本州のほぼ中央、近畿地方の東北端にあって、若狭、伊勢両湾の湾入により作られた地 峡部にあたる低地帯の一部である。中央部に琵琶湖が位置し、その周辺には沖積平野があり、四方を比叡・ 比良・野坂・伊吹・鈴鹿・信楽などの山々に囲まれ、近江盆地と呼ばれる同心円上のまとまりのある地形 を成している。琵琶湖の東部、南東側は、流域で最も丘陵・扇状地・三角州が発達し、低平地が広く分布 する。琵琶湖の北部、西部は、急峻な山地が琵琶湖に迫っている。 図 1.3.1 琵琶湖周辺の地形 出典:建設省河川局ほか(1999.3) 「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書 本編」 (2) 地質 琵琶湖流域の地質は、日本の地質構造から見ると西南日本内帯に属している。基盤は秩父古生層で湖の 周辺に広く分布し、これを貫いて花崗岩が各地に露出する。これらの基盤の上には新生代第3紀中新統の 鮎河層群が鈴鹿山脈西麓に分布し、古琵琶湖層群が主に湖の南東、南、西側部の丘陵を形成している。丘 陵の周辺部には段丘層がみられ、平野部に移行する。地層層序は、中・古生層、花崗岩が基盤を形成し、 その周辺部を新生代第3 紀、第 4 紀の堆積物が基盤を被覆している。 図 1.3.2 琵琶湖周辺の地質 出典:建設省河川局ほか(1999.3) 「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書 本編」

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1.4 気象

琵琶湖流域の気象は、彦根気象台の資料によると、年降水量は昭和20 年の 1,960mm から若干の増減はあ るものの昭和年代での平均は約1,700mm、平成元年~11 年では約 1,600mm、平成 12 年~21 年で約 1,540mm と減少している。 一方、年平均気温は昭和20 年の 12.9 度から昭和年代での平均は約 14.0 度、平成元年から 11 年では約 14.8 度、平成12 年から 21 年で約 15.0 度と増加している。 図 1.4.1 年降水量・年平均気温の推移(彦根) 出典:気象庁ホームページより作成 1000 1250 1500 1750 2000 2250 2500 2750 3000 S20 S23 S26 S29 S32 S35 S38 S41 S44 S47 S50 S53 S56 S59 S62 H2 H5 H8 H11 H14 H17 H20 彦根の年降水量 (m m ) 8 9 10 11 12 13 14 15 16 彦根の年 平均気温( ℃) 年降水量 年平均気温

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2. 社会的環境の変遷

2.1 人口

滋賀県の人口は、昭和40 年頃までは 85 万人前後と横ばいであったが、その後は急激に増加を続け、昭和 55 年には 100 万人、平成 12 年には約 134 万人に達した。その後、緩やかな増加を示し、平成 20 年には約 140 万人となった。滋賀県では、この間の概ね 55 年間で人口が約 55 万人増加している。琵琶湖の集水域の 人口のほとんどが滋賀県に居住していることから、琵琶湖の集水域は急速に人口増加が進んだ地域であると いえる。 *平成 17 年までは国勢調査結果、平成 18 年以降は国勢調査人口を基準とした 10 月1日の推計人口を示す。 図 2.1.1 滋賀県と全国の人口の推移 出典:総務省統計局ホームページ、国勢調査結果 昭和35 年以降の国勢調査結果(図 2.1.2)によれば、人口集中地区の人口ならびに面積は増加傾向を示し ており、滋賀県では都市化傾向が顕著となっている。 平成17 年における国勢調査により作成された滋賀県の人口集中地区境界図(図 2.1.3)より、南湖沿岸地 域において南湖の周囲を囲むように人口集中地区が連続している。また、北湖においても東岸地域に人口集 中地区が点在しており都市化の状況が確認でき、人口集中地区人口比率(=人口集中地区人口/総人口)は、 44.5%となっている。 図 2.1.2 人口集中地区面積および人口の推移 出典:総務省統計局ホームページ 図 2.1.3 滋賀県人口集中地区境界図(平成 17 年国勢調査) 出典:総務省統計局ホームページ 0 20 40 60 80 100 120 140 160 S22 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H18 H19 H20 滋賀県の人口( 万人) 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 全国 の人 口( 万人 ) 滋 賀 県 の 人 口 全 国 の 人 口 0 2 4 6 8 10 12 14 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 人口集 中地区面積 (千 h a) 0 100 200 300 400 500 600 700 人口集中地区人口 ( 千人) 人口集中地区人口 人口集中地区面積

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2.2 土地利用

滋賀県の昭和42 年から平成 20 年の土地利用の変遷を見ると、田・畑は約 73,300ha から約 57,000 ha に 約22%減少し、山林についても、約 89,400 ha から約 70,500 ha へと、約 21%減少した。一方で宅地は約 8,300 ha から約 21,400ha に約 260%増加した。 同時期における全国値は、田畑が10%減少、山林が 4%増加、宅地が 240%増加となっている。滋賀県では、 田畑の減少、宅地の増加については全国の土地利用の変化と同様の結果がみられたが、都市化の進行に伴い、 農地などだけでなく、山林などからも宅地などへの転用が行われていることが伺える。 図 2.2.1 滋賀県と全国の用途別土地利用面積の推移 出典:日本の長期統計・日本統計年鑑(H21・H22) 滋賀県統計書(市町村別土地利用種類別面積) 図 2.2.2 土地利用変化(昭和 40 年~平成 6 年) 出典:滋賀県農政水産部農政課(2005.3) 「しがの農林水産業 平成 17 年(2005 年)」

2.3 産業・経済

(1) 県内総生産 平成19 年における県内総生産は 6 兆 171 億 29 百万円で、平成 10 年と比較すると約 6%の増加であっ た。このうち第1 次産業である農林水産業は、昭和 30 年代には県内総生産のおよそ 23%を占めていたが、 平成10 年以降は 1%未満に減少した。第 2 次産業である鉱業、製造業、建設業は、昭和 30 年頃には、約 35%であったが、バブル経済成長期の平成元年頃の約 58%をピークに、平成 19 年には約 44%に減少した。 一方、第3 次産業は、平成元年ごろまでは、約 40~43%程度であったが、平成 19 年には、約 56%に増加 した。 経済活動別に構成比をみると、昭和45 年以降、製造業が最も多く、滋賀県の主要産業となっている。 *第 1 次産業は農林水産業、第 2 次産業は工業、製造業、建設業、第 3 次産業は第 1 次、第 2 次産業以外の産業・サービス業を示す。 *S30 年・S45 年は 68SNA、昭和 55 年基準、S55・H1 年は 68SNA、平成 2 年基準、H10・H19 は、93SNA・平成 12 年基準計数を使用。 図 2.3.1 滋賀県の経済活動別県内総生産の推移 出典:県民経済計算 0% 20% 40% 60% 80% 100% H19 H10 H1 S55 S45 S30 第1次産業 第2次産業 第3次産業 <昭和30年> 不動産業 2% サービス業 6% 政府サービ ス生産者 9% 対家計民間 非営利サー ビス生産者 1% 運輸・ 通信業 9% 金融・ 保険業 3% 卸売・ 小売業 11% 電気・ガス ・水道業 2% 建設業 7% 製造業 26% 鉱 業 1% 農 林 水産業 23% <昭和45年> 不動産業 4% 農 林 水産業 7% 鉱 業 1% 製造業 35% 建設業 14% 電気・ガス ・水道業 1% 卸売・ 小売業 10% 金融・ 保険業 3% 運輸・ 通信業 9% サービス業 7% 政府サービ ス生産者 7% 対家計民間 非営利サー ビス生産者 2% <昭和55年> 不動産業 6% 農 林 水産業 3% 鉱 業 1% 製造業 42% 建設業 10% 電気・ガス ・水道業 2% 卸売・ 小売業 10% 金融・ 保険業 3% 運輸・ 通信業 5% サービス業 8% 政府サービ ス生産者 8% 対家計民間 非営利サー ビス生産者 2% <平成01年> 農 林 水産業 2%鉱 業 0% 製造業 48% 建設業 9% 電気・ガス ・水道業 2% 卸売・ 小売業 8% 金融・ 保険業 3% 不動産業 7% 運輸・ 通信業 4% サービス業 10% 政府サービ ス生産者 6% 対家計民間 非営利サー ビス生産者 1% <平成10年> 農 林 水産業 1%鉱 業 0% 製造業 41% 建設業 7% 電気・ガス ・水道業 2% 卸売・ 小売業 7% 金融・ 保険業 3% 不動産業 11% 運輸・ 通信業 5% サービス業 13% 政府サービ ス生産者 8% 対家計民間 非営利サー ビス生産者 2% <平成19年> 農 林 水産業 1%鉱 業 0% 製造業 38% 建設業 5% 電気・ガス ・水道業 2% 卸売・ 小売業 6% 金融・ 保険業 4% 不動産業 13% 運輸・ 通信業 5% サービス業 16% 政府サービ ス生産者 8% 対家計民間 非営利サー ビス生産者 2% 0 25 50 75 100 S42 S52 S62 H9 H19 滋賀県の 用途別土地 面積( 千h a) 0 20 40 60 80 100 全国 の 用途 別土地面積 (十万h a) 田・畑(全国) 宅地(全国) 山林〈全国〉 牧場・原野〈全国〉 田・畑(滋賀県) 宅地(滋賀県) 山林〈滋賀県〉 牧場・原野〈滋賀県〉

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(2) 県民所得 滋賀県の平成19 年における一人当たりの県民所得は、313 万 8 千円であり、滋賀県の県民所得は、昭 和 58 年以降、平成にかけて急激に増加し、その後は概ね変化がなく、常に全都道府県平均を上回ってい る。 *S30 年~S49 年は 68SNA、昭和 55 年基準、S50~H1 は 68SNA、平成 2 年基準、H2~H8 は 93SNA、平成 7 年基準、H8~H19 は、 93SNA、平成 12 年基準計数を使用。 図 2.3.2 滋賀県の一人当たり県民所得の推移 出典:県民経済計算 (3) 林業 滋賀県の平成20 年における森林面積は、202,000ha あり、このうち約 4 割にあたる、84,000ha は人工 林となっている。昭和47 以降、森林面積は横ばいとなっており、大きな変遷は見られない。 一方、林業従事者数は、平成60 年には、1,118 人であったが、平成 17 年には、366 人と大幅に減少し ている。 図 2.3.3 森林面積及び林業人口の推移 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」、滋賀県統計書(森林の概況) 総務省統計局ホームページ、国勢調査結果 (4) 農業 滋賀県の農地面積及び農業人口は、昭和25 年以降毎年減少傾向にある。一方、滋賀県では昭和 38 年以 降、積極的に圃場整備を進めていたが、昭和50 年代半ば以降の整備実施面積は減少傾向にあり、平成 10 年以降整備は実施されていない。平成9 年時点における累加面積は、約 40,000ha となっている。 図 2.3.4 農業人口及び農地面積 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」、滋賀県県民生活課ホームページ 図 2.3.5 ほ場整備面積の推移 滋賀県 「平成 17 年度 第 1 号淀川水系(琵琶湖圏域)河川整備計画原案等作成業務委託報告書」 0 50 100 150 200 250 300 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 面積 (千 h a) 0 3,000 6,000 9,000 林業従事者数 ( 人 ) 人工林面積 森林面積 林業従事者数 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 S3 0 S3 3 S3 6 S3 9 S4 2 S4 5 S4 8 S5 1 S5 4 S5 7 S6 0 S6 3 H3 H6 H9 H12 H15 H18 所得( 千円 ) 滋賀県 全国 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 S30 S33 S36 S39 S42 S45 S48 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 実施面 積 (h a) 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 累 加面積 (h a) 実施面積 累加面積 40 45 50 55 60 65 70 75 80 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 滋賀 県の農地面積 (千 h a) 0 100 200 300 400 500 滋賀 県の農業人口 (千人) 農地面積 農業人口

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(5) 漁業 滋賀県の漁業人口は、昭和55 年以降急激に減少し、平成 17 年には、昭和 55 年当時の約 4 割程度の 646 人に減少している。これに伴い、琵琶湖における漁獲量も平成元年以降減少しており、総漁獲量は60%減 少した。特にアユが 59%減少し、フナやシジミ類の漁獲量は、それぞれ 65%減少したほか、エビ類の漁 獲量は85%減少し、ホンモロコの漁獲量は 95%減少した。 図 2.3.6 漁業人口 出典:総務省統計局ホームページ、国勢調査結果 図 2.3.7 漁獲量の推移 出典:滋賀県統計書 (6) 工業 滋賀県の製造品出荷額は、昭和25 年以降増加傾向にあり、特に昭和 40 年代後半から急激に増加し、平 成2 年には 6 兆円を上回った。その後バブル経済の崩壊などにより、成長率は穏やかになったが、近年再 び増加し、平成19 年には 7 兆円を上回った。琵琶湖総合保全計画(第 1 期)期間(平成 11~22 年度)で は、緩やかな増加傾向にある。 従業員数についても、製造品出荷額の増加に伴い、昭和35 年ごろから急激に増加した。昭和 50 年ごろ からは、緩やかに増加し、平成4 年をピークに減少しつつあったが、平成 17 年以降再び増加した。 工業用水量については、昭和30 年代から増加し、平成 10 年には 1,900(103m3/日)を超えている。その 後平成12 年から 14 年ごろをピークに、近年は減少傾向にある。琵琶湖総合保全計画(第 1 期)期間(平 成11~22 年度)では、減少傾向にある。 図 2.3.8 工業製品出荷額の推移 出典:経済産業省ホームページ(工業統計調査(産業編)) 図 2.3.9 工業用水量と事業所数の推移 出典:経済産業省ホームページ(工業統計調査(用地用水編)) 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 漁獲量 (t ) アユ(合計) フナ(合計) ホンモロコ シジミ エビ類(合計) その他魚類 その他水産物類・貝類 0 500 1,000 1,500 2,000 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 工 業用水量 (1 0 3 m 3 /日 ) 0 200 400 600 800 1,000 事業 所数 ( 件 ) 回収水 その他淡水 井戸水 上水道 工業用水道 事業所数 0 1 2 3 4 5 6 7 8 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 製 造品出 荷額 等( 兆 円 ) 0 50 100 150 200 従業 員数 (千 人) 製品出荷額 従業員数 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 滋賀県の 漁業人口( 人)

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(7) 下水道 滋賀県の下水道整備開始は比較的遅かったものの、昭和60 年代以降は急ピッチで整備されてきている。 平成20 年の下水道普及率は、約 85%となっており、全国の下水道普及率と比較すると高い値となってい る。琵琶湖総合保全計画(第1 期)期間(平成 11~22 年度)で滋賀県の下水道普及率は 60%(平成 11 年) から85%(平成 20 年)へと増加している。 図 2.3.10 下水道普及率等の推移 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」、下水道課「下水道普及率の推移」 汚水処理形態別人口をみると、第1 期計画期間の下水道整備等の対策により浄化能力の高い下水道等の 整備人口が飛躍的に増加したことによって、単独処理浄化槽、し尿処理場や農地還元よる汚水(し尿)処 理人口が減少した。地域別に下水道の普及率を見ると、志賀・大津圏域(大津市)は比較的古くから下水道 整備が進められ、現在96.4%と高水準であるが、信楽・大津圏域(甲賀市)や湖西圏域(高島市) では、整備 が始まったのが平成に入ってからで、現時点の整備率も60~70%と低くなっている。 *滋賀県環境白書に H14 のデータがない。(下水道、農業集落背水施設、合併浄化槽) 図 2.3.11 汚水処理形態別人口 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」、滋賀県「環境白書」 図 2.3.12 地域別下水道普及率 *圏域は河川整備計画の圏域に準拠した。なお、複数の圏域にまたがる市町村は、そのいずれかに記載した。 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」、滋賀県「環境白書」 0 20 40 60 80 100 S45 S48 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 下 水道普及率 (% ) 全 国 滋 賀 県 0 20 40 60 80 100 S50 S53 S56 S59 S62 H2 H5 H8 H11 H14 H17 H20 下水道 普及率( %)

信楽・大津圏域(甲賀市)

0 20 40 60 80 100 S50 S53 S56 S59 S62 H2 H5 H8 H11 H14 H17 H20 下水道 普及率 (% )

志賀・大津圏域(大津市)

0 20 40 60 80 100 S50 S53 S56 S59 S62 H2 H5 H8 H11 H14 H17 H20 下水 道普及率 (% )

湖北圏域(長浜市、米原市)

0 20 40 60 80 100 S50 S53 S56 S59 S62 H2 H5 H8 H11 H14 H17 H20 下水道普 及率( %)

湖西圏域

(高島市)

0 20 40 60 80 100 S50 S53 S56 S59 S62 H2 H5 H8 H11 H14 H17 H20 下水 道普及率 (% )

甲賀・湖南圏域

(草津市、守山市、栗東市、野洲市、湖南市)

0 20 40 60 80 100 S50 S53 S56 S59 S62 H2 H5 H8 H11 H14 H17 H20 下水 道普及率 (% )

東近江圏域

(東近江市、近江八幡市、日野町、竜王町)

0 20 40 60 80 100 S50 S53 S56 S59 S62 H2 H5 H8 H11 H14 H17 H20 下水道普 及率( %)

湖東圏域

(彦根市、愛荘町、甲良町、多賀町、豊郷町)

0 20 40 60 80 100 120 140 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 整備人口( 万 人 ) 下水道 農業集落排水施設 合併浄化槽 し尿処理

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2.4 人口・経済・産業の今後の見通し

(1) 人口 滋賀県の人口の将来予測を見ると、平成27 年ごろまでは増加傾向にある。第 2 期計画期間の終期であ る平成32 年ごろには、140 万人程度に増加すると予測される。その後全国の人口の減少に伴い、滋賀県 の人口も平成32 年に 140 万人に、平成 47 年ごろには 134 万人程度まで減少すると予測される。 図 2.4.1 人口の今後の見通し 出典:国立社会保障・人口問題研究所 「日本の将来推計人口(平成 18 年 12 月推計)」、「日本の市町村別将来推計人口(平成 20 年 12 月推計)」 (2) マクロ経済 滋賀県の平成42 年の滋賀県実質 GDP は約 7 兆 6770 億円と推計される。滋賀県の経済は移出に大きく 依存した構造であり、日本全体の経済動向に大きく影響される。この推計においても、前提とした平成42 年までの一人当たり日本GDP の成長率 0.87%と連動しており、滋賀県の一人当たり GDP は 0.9%の成長 率となった。 図 2.4.2 マクロ経済モデルによる推計結果 (3) 産業 また産業別にみると、サービス業の増加とともに、滋賀県の食料自給率が高まり第一次、第三次産業が 増加する一方、滋賀県の特徴である第二次産業が減少すると想定された。 図 2.4.3 産業別生産額の今後の見通し 出典:滋賀県持続可能社会研究会 「持続可能社会の実現に向けた滋賀シナリオ(2008.3)」 130 132 134 136 138 140 142 H17 H22 H27 H32 H37 H42 H47 滋 賀県の人口 (万人) 10,500 11,000 11,500 12,000 12,500 13,000 全国の人 口( 万人) 滋賀県の人口 全国の人口

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

H12

H42

産業

別生産

額(

1

0

)

第一次産業

第二次産業

第三次産業

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 滋賀県実質GDP 実質移出 実質移入 (10億円) H14 H42

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3. 水質の現状

3.1 琵琶湖水質の推移

琵琶湖における各種の水質項目を南湖・北湖ごとに見ると、透明度は、昭和 45 年以降横ばいで、平成 12 年ごろから緩やかに増加している。全窒素(T-N)と全リン(T-P)についても、平成 10 年頃以降は減少傾向 にあることから琵琶湖の水質は改善している傾向にあるといえる。 全窒素に関しては、南湖は昭和45 年ごろから減少傾向にある一方、北湖は、昭和 45 年ごろから平成 10 年 頃にかけて増加し、平成10 年ごろより減少している。全リンに関しては、南湖は昭和 45 年ごろから減少傾 向にあり、北湖は環境基準と同程度の値で緩やかに減少している。このように、全窒素、全リンの近年30 年 間の増減傾向が大きく異なることから、特に北湖において全リンに対する全窒素の濃度比(N/P 比)が増加 傾向にあり、N/P 比の変化と湖内生物群集の変化との関連が示唆されている。 COD に関しては、流域の負荷削減対策により、その負荷量は着実に減少しているものの、昭和 60 年以降 緩やかな増加傾向にある。一方、BOD やクロロフィル a は減少傾向にあることから、要因の一つとして微生 物では分解されにくい難分解性有機物の影響が指摘されている。 また、全窒素と全リン、化学的酸素要求量(COD)に関する環境基準(それぞれ 0.20 mg/l と 0.01 mg/l、 1.0 mg/l)は、北湖の全リンを除いて達成されていない。 図 3.1.1 透明度の推移 図 3.1.2 COD および BOD の推移 図 3.1.3 全窒素の推移 図 3.1.4 全リンの推移 図 3.1.5 TN/TP 比の推移 0 10 20 30 40 50 60 S45 S48 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 H21 TN /TP 比 北湖 南湖 出典:[S45-H21]滋賀県「環境白書」 [S41-S44]国土庁大都市圏整備局(1992.3) 「琵琶湖総合開発関係資料集」 出典:滋賀県「環境白書」 出典:滋賀県「環境白書」 図 3.1.6 クロロフィル a の推移 出典:滋賀県「環境白書」をもとに 平均値により算出 出典:滋賀県「環境白書」 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 S45 S48 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 H21 全窒素( 年平均 値) (m g/ l) 北湖 南湖 環境基準 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 S45 S48 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 ク ロ ロ フ ィ ル a( 年平均値) (μ g/ l) 北湖 南湖 0.00 0.01 0.02 0.03 0.04 S45 S48 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 H21 全リ ン ( 年平均値 ) (m g/ l) 北湖 南湖 環境基準 0 1 2 3 4 5 6 7 S39 S42 S45 S48 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 H21 透明度( m ) 北湖 南湖 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 S39 S42 S45 S48 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 H21 C O D お よ び B O D ( 年平均値) (m g/

l) 北湖(COD) 南湖(COD) 北湖(BOD) 南湖(BOD)

出典:[S45-H21]滋賀県「環境白書」

[S41-S44]国土庁大都市圏整備局(1992.3) 「琵琶湖総合開発関係資料集」

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3.2 カビ臭、赤潮、アオコの発生状況

淡水赤潮は、昭和50 年代後半から平成 10 年ごろまでは多発していたが、平成 15 年以降、日数・発生水 域数ともに減少しており、平成18 年以降は発生していない。一方、カビ臭については平成 10 年以降発生日 数が増加している。また、アオコについては昭和58 年に初めて発生して以来、依然発生が続いている。 図 3.2.1 カビ臭の発生状況 図 3.2.2 赤潮の発生状況 図 3.2.3 アオコの発生状況

3.3 流入負荷量の変遷

ここ10 年間以上にわたって負荷量(推定値)が減少傾向にあり、生活系由来の流入負荷量が COD につい ては平成 20 年度には平成7年度の 1/5 に減少している。とくに生活系と産業系の点源からの負荷量が大き く減少した。一方、面源負荷に関しては、その推定根拠となっている原単位が、昭和61 年度から大きく変わ っていないものも多い。そのため、面源負荷量は大きな変化はない。 図 3.3.1 流入負荷の変遷 出典:琵琶湖総合保全学術委員会(2010.3) 「マザーレイク 21 計画(琵琶湖総合保全整備計画)第 1 期の評価と第 2 期以降の計画改定の提言」 0 43 77 1 2 31 0 0 33 48 43 77 50 109 62 68 50 45 84 102 31 0 0 0 10 63 89 75 50 137 88 21 61 39 0 0 22 68 58 38 39 100 49 59 39 39 96 89 80 22 62 16 0 0 0 66 44 91 57 80 89 54 54 46 35 31 30 32 24 110 48 81 19 38 0 20 40 60 80 100 120 140 S44 S50 S56 S62 H5 H11 H17 発生日数( 日) 大津市柳ヶ崎浄水場 京都市蹴上浄水場 出典:淀川水質汚濁防止連絡協議会資料 出典:「滋賀の環境 2009」 出典:「滋賀の環境 2009」 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 52 54 56 58 60 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 年度 日数 0 5 10 15 20 25 水域数 発生日数 発生水域数 昭和 平成 0 5 10 15 20 25 30 35 58 60 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 年度 日数 0 2 4 6 8 10 12 水域数 発生日数 水域数 昭和 平成

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3.4 水草の変遷

昭和5 年から昭和 25 年にかけて、水草は南湖のほぼ中央部まで繁茂し、面積は 20~30km2であった。こ の年代は藻刈りや貝曳き漁業が行われ、良好な環境と人間活動によりバランスの取れた水草の繁茂量であっ たと考えられる。 昭和35 年から平成 2 年にかけては、水草の分布域が減少し、分布域は沿岸部に限られていた。平成 6 年以 降水草の分布域は拡大し、近年では南湖の約8 割を占めるようになっている。 図 3.4.1 南湖の群落面積の変化 出典:滋賀県琵琶湖環境部水政課ホームページ 「資料-2:水草繁茂に係る要因分析等検討会のまとめ」 S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 S15 H19 H14 H9-H10

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4. 水源涵養の現状

4.1 農地・森林・宅地面積の推移

滋賀県における農地面積は、昭和45 年から減少し、平成 17 年には 54 千 ha となっている。森林面積は昭 和36 年から 45 年にかけては 212~217 千 ha となっているが、昭和 45 年から緩やかに減少し、平成 20 年 は202 千 ha となっている。一方、宅地面積は昭和 42 年から平成 20 年にかけて約 8,300ha から約 21,400ha と増加している。琵琶湖総合保全計画(第1 期)期間(平成 11~22 年度)では、農地面積は平成 12 年の 46 千ha から平成 17 年の 41 千 ha へと減少し、宅地面積は平成 11 年の 20 千 ha から平成 20 年の 22 千 ha へ 増加している。 また、 保安林面積と水源かん養保安林面積は増加しており、これにより、水源涵養率も増加している。 以上のことから滋賀県では、水源涵養にプラスに働く、保安林や水源涵養保安林は増加しているが、その 増加は緩やかであり、総量として農地や森林面積は減少し、宅地化が進んでおり、水源涵養の観点からは、 厳しい状況にあるといえる。 図 4.1.1 農地面積の推移 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」 図 4.1.2 森林面積の推移 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」、滋賀県統計書 図 4.1.3 宅地面積の推移 出典:滋賀県統計書 図 4.1.4 保安林面積、水源かん養率 出典:滋賀県森林・林業統計要覧、滋賀県統計書

4.2 森林の維持管理

滋賀県の森林面積に占める人工林の割合は、平成元年には40%であったものが、平成 7 年 41%、平成 20 年42%と緩やかに増加している。一方、林業従事者の数は昭和 25 年から減少傾向にあり、特に平成 20 年に は366 人と昭和 30 年の 8,024 人に比べ激減している。人工林割合はそれほど増加はしていないが、維持管理 に従事する林業従事者の減少は、水源涵養の観点からは厳しい状況にあるといえる。 図 4.2.1 森林面積における人工林の割合の推移 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」、滋賀県統計書 0 50 100 150 200 250 300 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 面積(千 h a) 0 50 100 150 200 250 300 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 面積 (千h a) 0 3,000 6,000 9,000 林業従事 者数( 人) 人工林面積 森林面積 林業従事者数 0 20 40 60 80 100 S36 S41 S46 S51 S56 S61 H3 H8 H13 H18 面積 (千h a) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 水源かん 養 率 ( % ) 保安林面積 水源かん養保安林面積 水源かん養率 0 5 10 15 20 25 S42 S47 S52 S57 S62 H4 H9 H14 H19 面積( 千h a) 40 45 50 55 60 65 70 75 80 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 滋賀県 の農地面積 (千 h a) 0 100 200 300 400 500 滋賀県 の農業人口 (千人) 農地面積 農業人口

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5. 自然的環境・景観の現状

5.1 生物生息空間の変化

(1) 湖辺域の埋め立て 琵琶湖の湖辺域は、琵琶湖総合開発事業により昭和50 年以降湖岸堤が整備され、約 50 ㎞の湖辺域が埋 め立てられた。なお、整備は平成3 年に終了した。 図 5.1.1 湖岸堤延長の経年変化 出典:水資源開発公団 「淡海よ永遠に」琵琶湖開発事業誌<I・II> (2) ほ場整備 滋賀県では、昭和 38 年以降、積極的に圃場整備を進めており、平成 9 年時点において累加面積が約 40,000ha となっている。昭和 53 年以降、整備実施面積は減少傾向にあり、平成 9 年以降は実施されてい ない。 図 5.1.2 圃場整備の経年変化 出典:滋賀県 「平成 17 年度 第 1 号淀川水系(琵琶湖圏域)河川整備計画原案等作成業務委託報告書」 図 5.1.3 圃場整備実施地域位置図 出典:滋賀県 「平成 17 年度 第 1 号淀川水系(琵琶湖圏域)河川整備計画原案等作成業務委託報告書」 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 S30 S34 S38 S42 S46 S50 S54 S58 S62 H3 H7 H11 H15 H19 実施延長( m ) 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 累加延長( m ) 実施延長 累加延長 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 S30 S33 S36 S39 S42 S45 S48 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 実施面積 (h a) 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 累加面積( h a) 実施面積 累加面積

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(3) 湖岸 琵琶湖と陸域の推移帯に存在する沿岸帯(およそ7m 以浅)及び陸域の自然湖岸は、湖岸堤の建設や河 川の改修、内湖の埋め立て等により平成3 年ごろまで減少傾向にあった。自然湖岸の減少により、琵琶湖 の生物生息空間を構成しているヨシ群落、砂浜、湖畔林、内湖などといった琵琶湖を特徴付ける環境も減 少した。一方、湖辺域においては集合住宅や商業施設が増加している。 近年については平成 14 年度以降のデータについては調査機関が異なるため、一概に比較は出来ないも のの、保全等の取り組みにより自然湖岸が増加傾向にあるといえる。 ※平成 14 年度については、滋賀県 「滋賀の環境 2009」、平成 19 年度データについては、湖岸生態系の保全・修復および管理に関する政策課 題研究 -平成 19~20 年度〈2007~2008 年度〉中間報告-より引用しているため。湖岸の分類等に若干差異がある。 図 5.1.4 琵琶湖の自然湖岸の推移 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」 滋賀県 「滋賀の環境 2009」 湖岸生態系の保全・修復および管理に関する政策課題研究 -平成 19~20 年度〈2007~2008 年度〉中間報告- (4) ヨシ帯 ヨシをはじめとする抽水植物や水草帯は一般に、魚類やその他の生物の重要な生育・生息・繁殖環境と して機能するほか、水質浄化の機能なども有している。中でも、ヨシ帯については琵琶湖固有の景観とし ても重要な場所である。しかし、昭和28(1953)年には約 261ha の面積を有していたヨシ帯等の植生帯は、 湖岸の埋め立てや河川の改修、内湖の埋め立てといった沿岸域の改変によって平成 4(1992)年頃には約 128ha と、急激に減少したが、近年は保全等の取り組みにより増加してきている。 図 5.1.5 ヨシ帯の推移 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」、 滋賀県水産試験場 「昭和 28 年度総合開発調査琵琶湖水位低下対策(水産生物)調査報告書」(1953) 滋賀県環境室 「ヨシ群落現存量等把握調査」 (1992.3) 0 50 100 150 200 250 300 S28 S51 H2 H4 H20 面積( h a) S54 S60 H3 H14 H19 自然湖岸(崖地でない) 45.3% 40.8% 37.2% - -自然湖岸(崖地) 3.3% 3.5% 3.6% - - 自然湖岸  48.6% 44.3% 40.8% 72.0% 62.2% 半自然湖岸 19.2% 25.6% 25.9% - 6.3% 水面・その他 1.1% 1.1% 1.1% 1.0% 1.4% 人工湖岸 31.1% 29.0% 32.2% 27.0% 30.1%  その他の湖岸 51.4% 55.7% 59.2% 28.0% 37.8% 48.6% 44.3% 40.8% 72.0% 62.2% 51.4% 55.7% 59.2% 28.0% 37.8% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% S54 S60 H3 H14 H19  自然湖岸   その他の湖岸 参考値

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図 5.1.6 湖岸域の主要なヨシ帯と減少 出典:滋賀県 「平成 17 年度 第 1 号淀川水系(琵琶湖圏域)河川整備計画原案等作成業務委託報告書」 (5) 砂浜 雄松崎(近江舞子)などに見られた砂浜湖岸は、河川からの供給土砂の減少や風浪による湖岸の侵食に よって、減少傾向となっており、昭和 40(1965)年頃から平成 7(1995)年頃までの間に、約 154ha から約 130ha に減少した。しかし、近年は砂浜の保全が図られており、昭和 59 年から平成 3 年までと平成 3 年 から平成15 年までの汀線変化を比べれば、平成 3 年以降は堆積傾向となっていることから、湖岸保全施 策の効果であると考えられる。 図 5.1.7 砂浜の減少 図 5.1.8 汀線変化量 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」 出典:滋賀県 「平成 18 年度 第 901 号 琵琶湖湖岸保全検討業務報告書」 (6) 河畔林 河口付近に広がる河畔林は、琵琶湖の湖辺における自然生態系が豊かな場所であり、琵琶湖の自然的環 境・景観を構成する重要な要素である。しかし、これらの河畔林は、河川改修などにより減少傾向であり、 昭和40(1965)年頃の約 40ha に対し、平成 7(1995)年頃では約 20ha と半減した。 図 5.1.9 河畔林の減少 *河畔林の面積は、記録に残る過去最大の洪水である明治 29(1896)年の洪水ライン(B.S.L+3.76m)の内側(琵琶湖側) 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」 0 10 20 30 40 50 昭和40年頃 平成7年頃 面積 (h a)

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

40

S57~H3

H3~H15

汀線 変化量( km 2 )

人工造成

汀線前進

汀線後退

0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 昭和40年頃 平成7年頃 面積( h a)

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(7) 内湖 内湖は、琵琶湖の代表的な景観の1つであるとともに、魚類をはじめ多くの生物の生育・生息・繁殖の 場となっている。また、琵琶湖へ流入する汚濁負荷をストックする水質浄化機能も有するほか、出水時に 流入河川の遊水池としてその地域の浸水被害を軽減する機能も合わせ持っており、非常に重要な役割を有 している。 しかし内湖は、農地造成のための干拓などにより、昭和15(1940)年から平成 7(1995)年までの 55 年間 に、37 箇所から 23 箇所へ、面積は約 2,900ha から 430ha と、約 15%にまで減少した。 一方、干拓以後の社会的、経済的、自然的環境の変化により、平成2 年以降、10 個(111ha)の内湖が 人為的に形成された。 図 5.1.10 内湖の減少 * 既存:自然現象により形成された内湖を示す 新規:人為的改変により形成された内湖を示す 出典:滋賀県 「マザーレイク 21 計画 琵琶湖総合保全整備計画」 図 5.1.11 湖岸堤の建設による湖辺域の改変 滋賀県 「平成 17 年度 第 1 号淀川水系(琵琶湖圏域)河川整備計画原案等作成業務委託報告書」 図 5.1.12 琵琶湖内湖の推移 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 S15 S20 S25 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 面積( h a) 0 5 10 15 20 25 30 35 40 数 既存(面積) 新規(面積) 既存(数) 既存+新規(数) 昭和51 年 平成11 年

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5.2 生物生息状況の変化

(1) 魚類 魚介類の総漁獲量をみると、昭和30~34 年の 5 ヵ年平均(約 9,800t)と比較して、平成 16~20 年の 5 ヵ年平均(約2,000t)は約 5 分の 1 近くにまで減少している。また、漁業人口当たりの総漁獲量を見ると、 昭和30 年には 6t/人あったものが徐々に減少し平成 17 年では 3t/人にまで半減している。 上記のように魚介類の漁獲量は、概ね長期的に減少傾向にあるなか、特に琵琶湖固有種であるニゴロブ ナを含むフナ類、琵琶湖固有種であるホンモロコ、イサザ等は減少傾向が著しく、平成元年からその傾向 が顕著となっている。 人工河川の導入や、産卵場所の保護などで、一時漁獲量の増加したアユも、平成3 年頃から減少を続け、 平成3 年には約 2,000t であった漁獲高は、平成 20 年には 720t に減少した。 図 5.2.1 魚類の漁獲量の経年変化 出典:滋賀農林水産統計資料、滋賀県統計書 図 5.2.2 漁業人口あたりの総漁獲量の推移 出典:総務省統計局ホームページ、国勢調査結果、滋賀県統計書 (2) 貝類 琵琶湖固有種であるセタシジミやイケチョウガイ(真珠母貝)を初めとする主な貝類の漁獲量が著しく 減少している。 セタシジミの主な生息場所は、底質が砂、砂礫、小礫、砂泥の水深 10m 以浅に存在する。かつてセタ シジミは、琵琶湖での全漁獲量の50%以上を占め、重要な水産資源であった。しかし、その漁獲量は、昭 和32 年の 6,072 トンをピークに減少を続け、昭和 61 年以降には 300 トンを下回り、平成 20 年にはピー ク時の約1%の66 トンにまで減少している。 イケチョウガイはさらに減少傾向が著しく、昭和62 年に漁獲が無くなって以降、現在(平成 17 年)に 至るまでその状態が続いている。 図 5.2.3 貝類の漁獲量の経年変化 出典:「滋賀農林水産統計資料」 0 1 2 3 4 5 6 7 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 漁業人口あ たり の 総漁獲量の推移( t/ 人) 総漁獲量 アユ フナ イサザ ホンモロコ 0 200 400 600 800 1000 1200 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 漁獲量( t) フナ 移動平均 昭和30年以降増加 昭和40年から43 年に急激な減少 昭和61年以降 急激な減少 0 500 1000 1500 2000 2500 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 漁獲量 (t ) アユ 移動平均 昭和40年以降緩やかな増加傾向 平成2年以降減少傾向 0 100 200 300 400 500 600 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 漁獲 量 (t ) イサザ 移動平均 昭和35年から 急激な増加 昭和46年から 昭和48年に急激な減少 緩やかな増加 昭和61年以降 急激な減少 0 50 100 150 200 250 300 350 400 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 漁獲 量 (t ) ホンモロコ 移動平均 昭和30年以降 増加傾向 昭和49年から昭和52年に急激な減少 平成6年以降 急激な減少 0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 漁獲 量 (t ) 減少 総漁獲量移動平均 シジミ 真珠母貝 その他貝類 0 100 200 300 400 500 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 漁獲 量( t) 真珠母貝 移動平均 昭和34年以降急激な減少 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 漁 獲量( t) その他貝類 移動平均 昭和38年から増加 昭和49年に急激な減少 その後も減少傾向 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 漁獲量( t) シジミ 移動平均 昭和30年以降 急激な減少

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(3) 鳥類 琵琶湖や湖岸周辺で観察される鳥類数は経年的な変動が大きく、傾向を把握するには至ってない。 滋賀県の県鳥であるカイツブリは、湖沼の沿岸帯を主たる営巣地としており、昭和 50 年代半ば以降に 増加したのち減少し、現在は昭和 50 年初頭よりも低い水準で推移している。また、ホシハジロについて は、カイツブリと同様の傾向を示しているが、昭和50 年代始め頃に増加したのち昭和 50 年代半ばには減 少しており、変動はカイツブリよりも10 年程度早い。 カワウは昭和50 年代には琵琶湖ではほとんど見かけることがなかったが、生活環境の改善などにより、 平成元年ごろから急速に増加し、近年は 3~4 万羽で推移している。特に人や天敵がいない竹生島や伊崎 半島ではカワウが集団で営巣し、その糞により樹木が枯れる被害が問題となっており、竹生島における森 林崩壊率は、タブノキ・スギ・ヒノキともに80%以上にのぼる。 図 5.2.4 鳥類の個体数の経年変化 出典:滋賀県環境白書 図 5.2.5 カイツブリ、ホシハジロの個体数の経年変化 出典:滋賀県環境白書 図 5.2.6 鳥類の種類別個体数の経年変化 出典:滋賀県環境白書 図 5.2.7 カワウ個体数の経年変化(秋季調査) 〔 鳥類個体数の経年変化 〕 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 鳥類 個体 数 ( 羽 ) 0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 S51 S52 S53 S54 S55 S56 S57 S58 S59 S60 S61 S62 S63 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 個 体数( 羽) 0 500 1000 1500 2000 2500 S51 S52 S53 S54 S55 S56 S57 S58 S59 S60 S61 S62 S63 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 個体数 (羽 ) カ イ ツ ブ リ ホ シ ハ ジ ロ 〔 ハクチョウ類個体数の経年変化 〕 0 100 200 300 400 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 ハ ク チ ョ ウ 類個体数 ( 羽) 〔 ガン類個体数の経年変化 〕 0 200 400 600 800 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 ガ ン 類個体数 ( 羽) 〔 カモ類個体数の経年変化 〕 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 カ モ 類個体 数 ( 羽 ) 〔 カイツブリ科個体数の経年変化 〕 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 カ イ ツ ブ リ科個体数 ( 羽 ) 〔 オオバン個体数の経年変化 〕 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 オオ バン個 体数 ( 羽 ) 〔 ユリカモメ個体数の経年変化 〕 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 S51 S54 S57 S60 S63 H3 H6 H9 H12 H15 H18 ユ リ カ モ メ個体数 ( 羽) 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 H16 H17 H18 H19 H20 H21 カ ワ ウ の生息数 (羽) 伊崎 竹生島

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(4) 外来種 特定外来種であるオオクチバス、ブルーギルの増殖が、琵琶湖固有の生物相に影響を与えている。 琵琶湖漁業の漁法の一つであるエリ(小型定置網)における漁獲物のほとんどは外来魚で占められてい る。平成16 年度当初に、琵琶湖に生息する外来魚は約 1,900 トン(うち8割程度がブルーギル)と推定 されている。 外来魚が琵琶湖で大繁殖した時期に、春季に沿岸帯で産卵するニゴロブナ、ホンモロコ、スジエビ等の 在来種が急激に減少していることから、外来魚の生息域とこれら在来種の産卵場が重なり、孵化した在来 種の仔魚等が強い食害を受けるためと考えられる。滋賀県では外来魚の対策として従来から、捕獲経費補 助などの駆除努力を継続的に行ってきたが、平成 14 年にはさらに、釣り上げた外来魚の再放流(リリー ス)を禁止する「滋賀県琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例(レジャー利用適正化条例)」を制 定し、その対策を強化している。その結果、近年では毎年400~500 トンが捕獲・回収されており、これ ら外来魚の推定生息量は減少傾向にある。 図 5.2.8 外来魚駆除量 出典:「滋賀の環境 2009」

5.3 景観の変遷

(1) 琵琶湖の固有景観 広大な水面を持つ琵琶湖とその集水域における固有景観は、地質的な長い年月をかけて比較的安定的で あったこの地域の自然が作り上げてきた景観でもある。琵琶湖固有の景観の一つとして内湖・ヨシ原・砂 浜・湖辺の松林などがあり、これらは親水機能、生態保全機能を併せ持っている。一方、人類は古くから ここに住み、琵琶湖とその周辺を様々に利用してきた結果として、例えば琵琶湖固有種であるニゴロブナ が内湖の水草帯等で産卵・成育し、それを琵琶湖特有のもんどり類で漁獲するなど、自然と文化とが一体 となった様々な景観を生み、歌や絵などの題材ともなってきた。 現代においても自然公園・風致地区・景観形成地域等の指定によって、景観保全が図られてきてはいる が、社会情勢の変化や開発等によって、このような琵琶湖固有の景観もまた、大きく失われてきている。

近江八景と琵琶湖八景

名 称 位置 三井の晩鐘 (イ) 粟津の晴嵐 (ロ) 瀬田の夕照 (ハ) 石山の秋月 (ニ) 唐崎の夜雨 (ホ) 堅田の落雁 (ヘ) 比良の暮雪 (ト) 近江八景 矢橋の帰帆 (チ) 夕陽 瀬田・石山の清流 (1) 煙雨 比叡の樹林 (2) 涼風 雄松崎の白汀 (3) 暁霧 海津大崎の岩礁 (4) 新雪 賤ヶ岳の大観 (5) 月明 彦根の古城 (6) 春色 安土・八幡の水郷 (7) 琵琶湖八景 深緑 竹生島の沈影 (8) 出典:建設省河川局ほか(1999.3)「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書 本編」 琵琶湖流域研究会編(2003.2)「琵琶湖流域を読む 下」 0 100 200 300 400 500 600 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 駆 除量( ト ン ) 駆除対策 緊急雇用 ビ ームトロ ール 沖曳網 漁連駆除 回収ボックス 回収生け簣 ありがとう券

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(2) 自然的景観の減少 琵琶湖の自然的景観を構成しているヨシ群落等の水草帯、砂浜・松林、湖畔林、内湖等は、湖辺の土地 利用の変化などにより減少してきている。湖辺に樹林(山林、湖畔林等)が大部分を占めているところは 北湖の北部周辺に集中し、この内葛篭尾崎にみられるような山地が湖辺までせり出している湖岸は、琵琶 湖の代表的な景観の一つである。 一方、ヨシ原が連続する景観及び砂浜・松林等の樹林が連続する景観は、現在では草津市・近江八幡市・ びわ町・湖北町・新旭町等で見られるに過ぎない。 また、建築物が大部分を占めている地域としては、大津市や彦根市、長浜市等の既存市街地及び各地に 点在する既存集落等がある。

景観に対する住民意識

昭和45 年(1970)年頃と平成 2(1990)年頃との、琵琶湖湖辺景観の変化に関するアンケート調査 によれば、「湖岸植生(ヨシ原等)」や「湖辺のゴミの様子」、また、「琵琶湖の魚や貝の様子」につい ては、悪くなった、もしくはどちらかといえば悪くなったとする人が75%を越えている。しかし、「湖 辺の親しみやすさ」については、良くなった、もしくはどちらかといえば良くなったとする人が40% 以上と、悪くなったとする人の20%余りを大きく超えている。 図 5.3.1 琵琶湖や湖辺の変化に対する住民意識 出典:建設省河川局ほか(1999.3) 「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書 本編」 図 5.3.2 湖辺の土地利用現況概略図 出典:建設省河川局ほか(1999.3)「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書 本編」

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(3) 人文的景観の減少・改変 琵琶湖固有の漁法であるエリや、農地に見られる畦畔木・棚田のような人間の生業に支えられた景観、 あるいは石垣、屋敷林、常夜灯、洗い場(ハシ)、鳥居(白髭神社)等の生活・歴史・文化様式等を反映 した景観等の人文的景観は、経済活動や生活様式の変遷とともに減少し、その材質等にも変化をもたらし ている。 昭和 30(1955)年 平成 9(1997)年 湖北町尾上付近の内湖・エリの変化 昭和 31(1956)年 平成 9(1997)年 近江八幡市沖島町付近の景観の変化 昭和 43(1968)年 平成 9(1997)年 図 5.3.3 西浅井町菅浦付近の景観の変化 出典:建設省河川局ほか(1999.3)「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書 本編」 (4) 新たな琵琶湖景観 現在の琵琶湖景観は、琵琶湖総合開発事業により、湖辺において人工湖岸化、埋立てを伴った湖岸緑地 や自然公園施設、湖岸道路が整備されることにより大きく変化している。 埋め立て 人工湖岸(湖岸道路) 湖岸緑地 湖岸への車の乗り入れ ゴミの不法投棄 不法占用 図 5.3.4 現在の琵琶湖景観(2005、2007 年) 滋賀県 「平成 17 年度 第 1 号淀川水系(琵琶湖圏域)河川整備計画原案等作成業務委託報告書」

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5.4 湖辺利用の変化

(1) 過去の琵琶湖と人との関わり 滋賀県は広く豊かな生態系をもつ琵琶湖によって漁業が育まれ、湖水や周辺の地下水を利用して魚類や 真珠の養殖が盛んに行われてきた。 伝統的漁法であるエリ漁は、竹、ヨシ、丸太杭といった天然素材を用いたものであり、自然を相手に漁 獲する工夫を見ることが出来る。そうして捕獲されるコアユ、コイ、フナなどは琵琶湖水産資源の中でも 重要であり、ニゴロブナは鮒寿司の材料としても有名である。 その他、琵琶湖湖岸に広く分布しているヨシ帯や砂浜は、琵琶湖固有景観の一つであり、このヨシを使 って作られる葦簀(よしず)は地域資源を活かした伝統的な工芸品となっているとともに、人々の安らぎ や憩いの場所として利用されていた。 ◆ エリの形態 ◆ エリとは、水(シオ)の流れと魚の習性を利用してツボと呼ばれる仕掛けに魚を追い込む定置性の 漁具。岸から沖に向けて簀という竹で編んだむしろを延ばし、その先を傘のような形の囲いで閉じ たもの。 出典:建設省河川局ほか(1999.3) 「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書 本編」 (2) 現在の琵琶湖利用とその影響 人々のくらしは、かつては水利用等をとおして琵琶湖や河川と直接的な関係を持ちながら成り立ってい た。しかし、湖辺周辺の市街化やライフスタイルの変化、更には湖岸道路等の整備により、湖面・湖辺の レクリエーション利用が盛んになってきた。また、他府県からの人々の転入等により居住経験も異なり価 値観も多様な人々が増加することにより、人々の関心や地域間の結びつきなどにも変化が見られる。 湖辺にはレジャー施設が数多く造られ、水上バイク・プレジャーボート・バスフィッシング等により、 湖面や湖辺の利用は大きく変化している。 このような湖辺の利用者の増加に伴う影響として、湖辺でのごみの散乱は大きな問題となり、また、オ フロード4輪駆動車の普及や水上バイク利用のため、湖岸への車の乗り入れが増加し、ハマゴウ等の海浜 性植物を始めとする湖辺の植生の荒廃や危険性の増加、マナーの悪化などが顕著になっている。 また、プレジャーボートの普及にともなって、無秩序に係留保管される不法占用が出現し、河川管理上 の支障になる他、係留保管場所の私物化、付近での違法駐車やごみの投棄、漁業施設の損傷などの問題が 生じている。ただし、水上バイクの利用は「琵琶湖ルールの規制本格化」に伴い減少している。 表 5.4.1 現在の琵琶湖の利用状況 項 目 状 況 a.レジャーの多様化 琵琶湖湖面の水上バイクの利用台数(夏の休日)は、平 成6(1994)年では約 1,020 台/日、平成7(1995)年 では約 1,100 台/日であり、多くの水上バイクが利用さ れていた。しかし、琵琶湖ルールの規制本格化を実施し た後は、利用台数は減少し、平成 20 年には 208 台(ただ し調査実施時の数値)となっている。 b.湖岸緑地、自然公園施設、 湖岸道路等の整備 琵琶湖総合開発事業により、湖辺において、湖岸緑地や 自然公園施設、湖岸道路が整備され、湖辺の利用の状況 が大きく変化している。 c.湖岸への車の乗り入れとご みの散乱 オフロード四輪駆動車の普及等により、水上バイクの利 用等を目的とした湖岸への車の乗り入れが増加してお り、湖岸の自然植生の悪化が懸念される。併せて、バス フィッシング、キャンプ等の湖岸利用の増加に伴い、こ のようなかたちで琵琶湖を利用する人々は年々増加し、 湖辺でのゴミの散乱が目立っている。 出典:建設省河川局ほか(1999.3) 「琵琶湖の総合的な保全のための計画調査報告書 本編」を基に作成

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