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巨大地震に対する超高層建築物の部材の耐力劣化を考慮した時刻歴応答解析 [ PDF

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(1)巨大地震に対する超高層建築物の部材の耐力劣化を考慮した時刻歴応答解析. 小俵 慶太. 1. 序. 本論では筆者等による既報 3 ) ,4 ) の内容を発展させ,各種. 2003 年の十勝沖地震や 2011 年の東北地方太平洋沖地. 構造形式に対応する一連の部材要素モデルに適宜修正. 震の被害事例から,近年では超高層建築物に及ぼす長. を加えて再整備したこと,解析対象骨組に我が国の超. 周期地震動の脅威が広く一般にも知られるようになり,. 高層建築物の設計の実情を踏まえて設計した超高層骨. 設計時の想定レベルを超える巨大地震に対する超高層. 組を用いたこと,層数や使用部材の断面性能を解析変. 建築物の安全性の確保が重要な社会的要請として認識. 数に設定して解析を行ったことを主な特色とする.. されつつある.超高層建築物に設計時の想定を超える. 2. 解析手法の概要. 変形が生じた場合,鉛直荷重による P -. 解析は有限要素法に基づく弾塑性解析 5 ) で,平面骨組. 効果の影響に. より下層部に変形の累積現象が生じ,梁降伏型の骨組. の解析モデルでは鉛直荷重による P -. でも層崩壊を招く危険性がある .この現象は鉄骨の局. る.柱梁要素の断面は,図 1(a) に角形鋼管の場合を例示. 部座屈やコンクリートの歪軟化など,部材の局所的な. しているように,曲げの力が入力される方向に対して. 耐力劣化によって加速され,建物の継続使用性や安全. 直交する方向に微小要素に区分され,それぞれが応力. 性の確保に困難を来すことが懸念される.また長周期. 繊維を構成する.要素の断面力と断面剛性は,これら応. 地震動は観測記録が希少なうえ,予測波においても予. 力繊維に対する数値積分により求める.部材の材長方. 測手法や条件設定によって地震動の大きさや周期特性. 向の分割は図 1 ( b ) に示すように両材端に部材断面せい. が変動する など,その地震動特性の全容は明らかでな. と等しい長さの塑性化領域を仮定 6 ) ,7 ) し,3 分割する.. い.そのため超高層建築物の耐震余裕度を評価するた. R C 造平面骨組では,両材端にさらに材接合部の等価剛. めには,P -. 域長 8 ) に応じた剛域を設け,計 5 分割する.. 1). 2). 効果や部材の耐力劣化を適切に考慮した解. 効果が考慮され. 析モデルによって想定レベル以上の地震動に対する検. 3 . 耐力劣化を考慮した応力‐歪関係モデル. 証を行い,終局耐震性能を明らかにする必要がある.. 図 2 に鋼材,コンクリートの応力‐歪関係モデルのス. そこで,鉄骨(以下 S) ,鉄筋コンクリート(以下 RC) ,. ケルトンカーブを示す.図 2 ( a ) の鋼材のモデルでは. コンクリート充填鋼管(以下 C F T )構造部材について,. Menegotto-Pinto モデル 9) を応用して降伏棚を持つ場合. 部材要素モデルに耐力劣化要因を考慮した解析法を提. にも対応する曲線型のモデルを構成した.鋼管の局部. 示し,部材実験結果との比較により解析の精度検証を. 座屈や主筋の局部座屈に起因する耐力劣化を表現する. 行う.また,既存超高層建築物の代表例となる S 造,RC. 場合には,山田等 6 ) ,7 ) による提案に従い,圧縮側のスケ. 造超高層骨組を設計して時刻歴応答解析を行い,鋼管. ルトンカーブの歪 がある値. の局部座屈やコンクリートの歪軟化に起因する部材の. 2 段階の応力値の下り勾配を設けた.本論では図 2 ( a ) の. 耐力劣化が骨組の終局挙動に及ぼす影響を考察する.. スケルトンモデルを基本形として S 造部材に用いる H. m. を超えた領域において,. 圧縮側 劣化無視 m. 圧縮側 D. 塑性化領域. 劣化考慮. D. Es. D. 劣化無視. c. 劣化考慮. m. 引張側 ex. 角形鋼管. (a) 断面分割. (b) 材長方向の分割. -. y. -. u. (a) 鋼材. 図 1 要素分割. Ec c. (b) コンクリート. 図 2 応力‐歪関係モデルのスケルトンモデル 48-1.

(2) 形鋼,角形鋼管,円形鋼管,C FT 造部材に用いる角形鋼. ん断補強筋量など,各構造部材の耐力劣化特性を左右. 管と円形鋼管の局部座屈性状と,角形断面 R C 造部材に. する変数が広範となるように多くの実験結果を対象と. 用いる主筋の座屈性状のモデル化を行っている.これ. した(試験体数は計 2 1 2 体) .. らは既往の単軸圧縮試験結果の回帰式. 図 4 に,一定軸力 N と繰返し水平力 Q が作用する H. 理論による理論式. 1 1 ) ,1 2 ). 6 ) ,7 ) ,1 0 ). や降伏線. に基づいており,鋼管では断面. 形鋼部材 1 6 ) を例として水平力 Q ‐部材角 R 関係を示す.. 形状(幅厚比,径厚比)と材料強度(降伏応力) ,主筋. 本論では荷重‐変形関係の最大耐力点と劣化勾配に着. ではせん断補強筋量の影響を受け,耐力劣化特性が変. 目して実験結果と解析結果の数値的な比較を行い,対. 化するよう定義されている.. 象とした実験の実験変数によらず概ね良好な解析精度. 一方,図 2 ( b ) のコンクリートのモデルは,圧縮耐力. を与えることを確認した.. c. に至るまでの Popovics 13) の提案式による曲線部分と,. 5. 時刻歴応答解析の計画. 歪軟化による劣化域に相当する直線部分に分けて構成. 5.1 解析対象骨組の設計. した.この形状のモデルは歪軟化領域を直線で表現す. 解析対象骨組は,長周期地震動に対する耐震性評価. ることで比較的簡易なモデルとして知られ,応力の上. が重要な課題とされる既存超高層事務所ビルと集合住. 昇域と下降域のモデル形状をそれぞれ個別に操作でき. 宅の代表例として作成した 2 0 層,3 0 層の S 造平面骨組. るため汎用性が高い.本論では崎野等14),15) の RC 造,CFT. と,3 0 層の R C 造平面骨組とした.本梗概では,このう. 造柱部材の中押し試験によって得られた知見を図 2 ( b ). ち 30 層の S 造,RC 造骨組について記述する.図 5 にこ. のモデルに適用し,せん断補強筋や鋼管で拘束された. れらの骨組の軸組図を示す.骨組は寺本等 1 7 ) ,和泉等 1 8 ). コンクリートの耐力劣化挙動をモデル化しており,R C. が行った既存 S 造,R C 造超高層建築物の構造計画や使. 造部材ではせん断補強筋量,C F T 造部材では鋼管の断. 用材料の時系列変化に関する調査結果を参考とし,お. 面形状(幅厚比,径厚比)と材料強度(鋼管の降伏応力,. およそ平均的な層数,柱間スパン,階高,材料強度を持. コンクリート強度)の影響を受けて耐力劣化特性が変. つように計画している.また,既存超高層建築物で採用. 化するよう定義されている.なお,鋼材とコンクリート. されてきたクライテリア 1 9 ) を満足するよう,A i 分布に. の履歴則については,著者等の既報 3 ) を参照されたい.. 基づく層せん断力を入力する静的漸増解析を行い,一. 4. 解析精度の検証. 次設計を行った.R C 造骨組では,せん断による脆性破. 提案した応力‐歪関係モデルを用いて H 形鋼部材,角. 壊を生じない骨組とするため,靭性保証型設計指針 2 0 ). 形鋼管部材,円形鋼管部材,角形断面 R C 造部材,角形. に準拠した設計も行った.二次設計では,標準的な地震. C FT 造部材,円形 C F T 造部材の既往の部材実験結果を. 動波形として設計に多用される観測波 3 波(E l C e n t r o. 追跡する静的解析を行い,実験結果と解析結果の荷重‐. NS 波,Taft EW 波,Hachinohe NS 波)21) と,告示スペ. 変形関係を比較することによって解析精度の検証を行. クトルを満足するよう設定された模擬地震動の A R T -. う.解析対象とした実験は,いずれも図 3 に示すように. H A C H I 波 2 2 ) を用いた時刻歴応答解析を行った.最大地. 一端固定,他端自由の片持ち柱の柱頭に軸力 N や水平. 動速度 PGV をレベル 2(50cm/s 2 )に基準化した地震動. 力 Q ,曲げモーメント M を単調あるいは繰返し載荷す. に対し,最大応答層間変形角が 0 . 0 1 ra d 以内,梁部材塑. るものであり,鋼管の断面形状(幅厚比,径厚比)やせ. 性率が 4 . 0 以内であることを全骨組で確認している.. Q [kN]. 0. 0. 12. R [%]. ex. フランジ幅厚比:22.0 ウェブ幅厚比:16.7 降伏応力:377.6N/mm2. 図 3 比較対象. 図 4 荷重‐変形関係の比較. 実験の載荷形式. (H 形鋼部材). 3.5m. -200 -12. 4.0m. 実験結果 解析結果. 91.5m. M 121.0m. Q. [email protected]=87.0m. N. [email protected]=116.0m. 200. [email protected]=32m. (a) S 造平面骨組. [email protected]=32m. (b) RC 造平面骨組. 図 5 解析対象骨組の軸組図 48-2.

(3) 5.2 解析変数. れたのは,卓越周期が 3 秒程度の C-SA N EW 波であっ. 表 1 に解析対象骨組の一覧を示す.S 造骨組,R C 造. た.表 1 に C-SA N EW 波に対する最大応答層間変形角. 骨組共に図 2 に示した応力‐歪関係モデルにおける耐力. を示している.全骨組で 0 . 0 1 ra d を超える変形となった. 劣化考慮の有無を解析変数とする.ただし R C 造骨組で. が,部材の耐力劣化を考慮した骨組においても耐力劣. は劣化を考慮する骨組においても,梁主筋と柱芯筋は. 化は生じず,耐力劣化の考慮の有無による応答の差は. 座屈の可能性が低いと考え,これを無視した.前述した. 生じていない.C -S A N EW 波以外の 6 波に対しては全. ように耐力劣化特性は,S 造骨組においては部材の幅厚. 骨組で 0 . 0 1 ra d 以下の応答となった.長周期地震動に対. 比,R C 造骨組においてはせん断補強筋量に影響を受け. する検討では,結果的に全地震波,全骨組で層間変形. て変化する.そこで S 造骨組では使用部材の幅厚比が変. 角,部材塑性率に耐力劣化の影響は見られなかった.. 化するよう柱梁部材を共に FA ランク,柱部材を FA ラ. 7.. ンクで梁部材を F B ランク,柱梁部材を共に F B ランク. 長周期地震動に対する検討で用いた地震動から,さ. とした 3 種類の骨組を作成する.R C 造骨組では部材の. らに地震動規模が増大した場合に,どの程度の地震動. せん断補強筋比 pw を 3 種類(0.50%,0.85%,1.20%)設. レベルから耐力劣化の影響が生じ始めるのかを検証す. 定した.p w が骨組内の全部材断面で同一の値となるよ. る.検証に用いた地震波は,速度応答スペクトルが長周. うにせん断補強筋量を調節している.このように,耐力. 期領域で S v =100cm/s 程度でほぼ一定の ART-HACHI 波. 劣化特性が異なるように解析変数を設定し,耐力劣化. で,入力加速度を 1 倍から 0 . 5 倍刻みで増大させていく. 特性による骨組の動的挙動の違いについて検証する.. 動的増分解析を行った.加速度の増大率は S v = 3 0 0 c m / s. 6 . 長周期地震動に対する時刻歴応答解析. 程度までを想定し,3 倍までとする.図 7 に 3 倍時の S. 継続時間や周期特性が異なるように選定した 7 波に. 造 3 0 層骨組の層間変形角の最大応答値を示す.柱梁の. 対して解析を行う.表 2 に地震波の緒元,図 6 に速度応. 部材ランクによらず 1 ~ 2 倍時は耐力劣化の考慮の有無. 答スペクトルを示す.全骨組で最も大きな応答が見ら. による応答差は見られなかったが,2 . 5 倍時に応答差が. 地震動規模の増大を考慮した動的増分解析. 表 1 解析対象骨組の概要 骨組. 30 層. 使用部材 柱 FA. 梁 FA. ランク ランク FA FB. S造 (6 骨 組 ) ラ ン ク ラ ン ク FB FB ランク ランク 30 層 RC造 (6 骨 組 ). p w =0.50% p w =0.85% p w =1.20%. 耐力劣化 考慮の有無. 1次 固 有. 劣化無視 劣化考慮 劣化無視 劣化考慮 劣化無視 劣化考慮 劣化無視 劣化考慮 劣化無視 劣化考慮 劣化無視 劣化考慮. 3.61. 周 期 [s]. 3.57 3.54. 3.07. 表 2 検討地震波諸元 C-SAN EW 波 に 対 す る. 柱部材断面 [mm]. 最 大 応 答 層 間 変 形 角 [rad] 0.0107 □ -550×550×28 0.0107 ~ □ -750×750×36 0.0109 □ -550×550×28 0.0109 -750×750×36 ~□ 0.0110 □ -600×600×22 0.0110 ~ □ -850×850×28 0.0114 0.0114 800×800 0.0114 0.0114 ~ 900×900 0.0114 0.0114. 注 減 衰 は 初 期 剛 性 比 例 型 で 減 衰 乗 数 は 一 次 固 有 モ ー ド に 対 し 2%( S造 ) , 3%( RC造 ) S造 骨 組 の 使 用 鋼 材 は 全 て SN490 で 柱 梁 部 材 は 全 て 角 形 鋼 管 , H 形 鋼. 継 続 時 間 P GA [s] [cm/s 2]. 地震動名 (概 要 ) KK-WOS EW 2) (西 大 阪 , 予 測 波 ) TS-YKL NS2) (横 浜 , 予 測 波 ) C-SAN EW 23) (名 古 屋 , 予 測 波 ) TKY007 NS24) (新 宿 , 2011.3 観 測 波 ) CHB009 NS24) (千 葉 , 2011.3 観 測 波 ) MYG004 NS24) (築 館 , 2011.3 観 測 波 ) ART-HACHI22) (模 擬 地 震 波 ). P GV [cm/s]. 297.9. 69.3. 24.8. 200.0. 499.2. 70.0. 327.7. 185.9. 49.4. 300.0. 192.5. 28.1. 300.0. 178.6. 47.9. 300.0. 2699.9. 153.3. 163.8. 466.7. 64.0. RC造 骨 組 の 主 筋 , 柱 芯 筋 , せ ん 断 補 強 筋 は そ れ ぞ れ SD490 , SD685 , SD295. Sv [cm/s]. RC造 骨 組 の コ ン ク リ ー ト 強 度 は 42N/mm2~ 60N/mm2 RC造 骨 組 の 柱 梁 部 材 は 全 て 角 形 断 面. 500. KK-WOS EW TS-YKL NS C-SAN EW TKY007 NS CHB009 NS MYG004 NS ART-HACHI. RC造 骨 組 の 梁 主 筋 と 柱 芯 筋 の 耐 力 劣 化 に 関 し て は 全 骨 組 で 無 視 す る 400. 層. 層. 30. 層. 30 劣化無視 劣化考慮. 25. 30 劣化無視 劣化考慮. 25. 20. 20. 20. 15. 15. 15. 10. 10. 10. 5. 5. 5. 0. 0.02. 0.04. 0.06. 0. 0.02. 0.04. 0.06. 0. 300. 劣化無視 劣化考慮. 25. 減衰定数h =0.05. 200. 100. 0.02. 0.04. 0.06. 最大応答層間変形角 [rad]. 最大応答層間変形角 [rad]. 最大応答層間変形角 [rad]. (a) 柱:FA,梁:FA. (b) 柱:FA,梁:FB. (c) 柱:FB,梁:FB. 図 7 S 造 30 層骨組の層間変形角の最大応答値(ART-HACHI×3.0) 48-3. 0. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 周期 [s]. 図 6 速度応答スペクトル.

(4) 生じはじめ,3 倍時には F B ランク部材を用いた骨組で. 参考文献. 下層部において顕著な応答差を生じた.特に柱に F B ラ. 1) 上谷宏二, 田川浩:梁降伏型骨組の動的崩壊過程における変形集中現象, 日本建築学会 構造系論文集,第 483 号,pp.51-60,1996. 2) 日本建築学会, 東海地震等巨大災害への対応特別調査委員会・地震動小委員会:各種波 形予測手法に基づいた海溝型巨大地震の予測強震動波形収集資料, 2007. 3) 小俵慶太,山本能之,河野昭彦,松尾真太朗:部材の耐力劣化を考慮した超高層建築物 の終局耐震性能に関する研究(その1. 部材要素モデルの検証),日本建築学会九州支 部研究報告集,pp.217-220,2011. 4) 山本能之,小俵慶太,河野昭彦,松尾真太朗:部材の耐力劣化を考慮した超高層建築物 の終局耐震性能に関する研究(その2. 超高層骨組の解析結果),日本建築学会九州支 部研究報告集,pp.221-224,2011. 5) A.Kawano and R.F.Warner:Nonlinear Analysis of the Time-Dependent Behaviour of Reinforced Concrete Frames,University of Adelaide Research Report,No R.125,pp.2628,1995. 6) 山田哲,秋山宏,桑村仁:局部座屈を伴う箱形断面鋼部材の劣化域を含む終局挙動,日 本建築学会構造系論文集,第 444 号,pp.135-143,1993. 7) 山田哲,秋山宏,桑村仁:局部座屈を伴うH形断面鋼部材の劣化挙動,日本建築学会構 造系論文集,第 454 号,pp.179-186,1993. 8) 日本建築学会:鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説,2010. 9) M.Menegotto and P.E.Pinto:Method of Analysis for Cyclically Loaded RC Frames Including Changes in Geometry and Non-Elastic Behavior of Elements under Combined Normal Force and Bending,IABSE Congress Reports of the Working Commissions,Vol.13, 1973. 10) 中塚佶, 前川元伸, 中川裕史:コンファインドコンクリート内に配筋された圧縮軸筋の 座屈に関する研究 (その2. 単軸単調圧縮荷重下における軸筋の座屈時ひずみ推定式) , 日本建築学会構造系論文集,第 516 号,pp.145-149,1999. 11) 越智健之, 黒羽啓明:冷間成形円形鋼管部材の耐力と変形能の統計的評価, 日本建築学 会構造系論文集,第 391 号,pp.59-71,1988. 12) 井上一朗, 清水直樹:ブレース架構の保有水平耐力に関する考察, 日本建築学会構造系 論文集,第 388 号,pp.59-69,1988. 13) S.Popovics:A Numerical Approach to the Complete Stress-Strain Curve of Concrete,Cement and Concrete Research,Vol.3,pp.583-599,1973. 14) 崎野健治, 孫玉平:直線型横補強材により拘束されたコンクリートの応力-ひずみ関係, 日本建築学会構造系論文集,第 461 号,pp.95-104,1994. 15) K.Sakino,H.Nakahara,S.Morino and I.Nishiyama:Behavior of Centrally Loaded Concrete-Filled Steel-Tube Short Columns,ASCE Journal of Structural Engineering,Vol.130, No.2,pp.180-188,2004. 16) 東野良之, 松井千秋, 堺純一:鉄骨骨組の変形能力に及ぼす鋼材の降伏比の影響に関す る研究(その1. 柱部材の弾塑性性状),日本建築学会大会学術講演梗概集,pp.15111512,1991. 17) 福島東陽,市村将太,寺本隆幸:超高層建物の基本的特性の時系列的変化,日本建築学 会大会学術講演梗概集,pp.307-308,1999. 18) 江田拓也,五百井壮,栗本耕太郎,秋田知芳,和泉信之:既存超高層RC造建築物の構 造特性に関する研究(その1. 構造計画と使用材料の推移),日本建築学会大会学術講 演梗概集,pp.719-720,2010. 19) 日本建築センター:評定・評価を踏まえた高層建築物の構造設計実務,2006. 20) 日本建築学会:鉄筋コンクリート造建物の靱性保証型耐震設計指針・同解説,1999. 21) 日本建築センター:高層建築物の動的解析用地震動に関する研究, 研究助成報告書, 第 9404 号,1994. 22) 北村春幸, 馬谷原伴恵, 川崎恵:時刻歴応答解析結果をもとにエネルギーの釣合に基づ く耐震設計法を適用した建築物の耐震性評価法の提案, 日本建築学会構造系論文集, 第 632 号,pp.1755-1763,2008. 23) 国土交通省中部地方整備局ほかコンソーシアム:名古屋三の丸地区における地域特性を 考慮した耐震改修のための基盤地震動の作成(概要版),2004. 24) 防災科学技術研究所:平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震による強震動,2011.. ンク部材を用いた骨組では 1 層柱の局部座屈によって 層崩壊していることが確認できる.図 8 に 3 倍時の R C 造 3 0 層骨組の層間変形角の最大応答値を示す.S 造骨 組と同様に,耐力劣化の考慮の有無によって 2 . 5 倍時に 応答差が生じはじめ,3 倍時には p w = 0 . 5 0 % の骨組で全 層にわたり顕著な応答差を生じた.p w の値が大きくな るにつれて応答の差は小さくなり,p w = 1 . 2 0 % の骨組で は大きな応答差が生じているのは 5 層以下の部分のみ である.3 倍時の p w=0.50% の骨組について,図 9 に 1 層 内柱の層間変形角の時刻歴応答と荷重‐変形関係,図 1 0 に塑性ヒンジ図を示す.時刻歴応答では劣化を考慮し た場合,4 0 秒前後で一方向への変形累積が顕著になり, 8 0 秒過ぎで数値が発散する現象が見られる.荷重‐変 形関係でも,部材角が大きくなるにつれ履歴ループが 縮小している.塑性ヒンジ図でも,全層にわたって梁の 塑性率が増大し,柱部材では 1 層内柱の塑性率が増大し ていることが確認できる. 8. 結 本論では,鋼管の局部座屈やコンクリートの歪軟化 に起因する部材の耐力劣化を考慮した解析手法を提示 し,部材実験結果との比較検証により概ね精度よく実 挙動を追跡できることを確認した.既存超高層建築物 の代表例となる S 造,R C 造骨組の時刻歴応答解析では 耐力劣化の影響により下層部の変形累積現象が生じる ケースがあることを確認した. 層. 層. 30. 層. 30. 劣化無視 劣化考慮. 25. 30 劣化無視 劣化考慮. 25. 20. 20. 20. 15. 15. 15. 10. 10. 10. 5. 5. 5. 0. 0.02. 0.04. 0. 0.06. 0.02. 0.04. 劣化無視 劣化考慮. 25. 0.06. 0. 塑性率 1~2 2~4 4~7. 0.02. 0.04. 7~. 0.06. 最大応答層間変形角 [rad]. 最大応答層間変形角 [rad]. 最大応答層間変形角 [rad]. (a) pw=0.50%. (b) pw=0.85%. (c) pw=1.20%. 図 8 RC 造 30 層骨組の層間変形角の最大応答値(ART-HACHI×3.0) M [kNm] 10000. 部材角 [%] 6 劣化無視 劣化考慮 0 -6 0. 0. 20. 40. 60. 80. 100. 120. 140. 劣化無視 劣化考慮. 160. 時間 [s]. -10000. -6. 0. R [%]. 6. (a) 劣化無視. (b) 劣化考慮. 図 9 R C 造 3 0 層骨組の部材角の時刻歴応答と荷重‐変形関係. 図 1 0 R C 造 3 0 層骨組の塑性ヒンジ図. (pw=0.50%,1 層内柱,ART-HACHI×3.0). (pw=0.50%,1 層内柱,ART-HACHI×3.0). 48-4.

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