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シールド自動測量運転システムの開発

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Academic year: 2021

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シール ド自動 測 量運 転 シス テ ムの開 発 清 水 建設(株)土 木 本 部  土 木第1部  ○ 池 田 昭栄 土木本部  土木第1部  酒井俊一 土木本部  技術第1部  後藤 徹 情 報システム部  大 西 誠 1.は じめ に 最 近,都 市 域 で は,都 市 機 能 の拡 大 や交 通 量 の増 大 に対 処 す る ため地 下 空 間 の再 利 用 が求 め られ て き て い る。現 在,計 画 中の各 種 プ ロジ ェ ク トも地下 空間 に関 す る ものが 多 く,今 後 も限 定 され た区 域 で の 機 能拡 大 を計 画 す る な らば,勢 い同 種 の計 画 が 継続 して発 生 して くる と考 え られ る。 さて,こ れ らの計 画 を 実現 す る手段(工 法)と して は,現 在 の と ころ都 市域 での施 工 実績 が多 い シー ル ド工法 が 有望 視 されて い るが,こ れ らの 区域 に は,既 に数 多 くの地 下 管路 と地 下構 造 物 が 存在 す る こ とや 使用 上 の要 求 か らその 施工 精 度 は厳 しい もの が必 要 とな って きて い る。 本 システ ム は,こ の よ うな 背景 よ りシ ール ド機 の位 置 と姿 勢 情報 を リア ル タ イム に採 取 し,そ の情 報 を 基 に短 い サ イ クル で シール ド機 の 方 向制御 を可 能 と して施 工 精 度 を高 め る目的 で開 発 され た もの で あ る。 更 に,将 来 の シール ド専 門 技 術 者 の不 足 を予 見 して 掘 進 デ ータ を蓄 積 し,こ れ を統 計 処理 して方 向制 御 に役 立 て るソ フ トを構 成 して お り,こ れ を利 用 して の全 自動 化運 転 へ の移 行 も目指 して い る。 2.開 発 で の考 慮 点 2.1目 標 設 定 今 回 の開発 にあ た り以 下 の 目標 を設 定 した。 (1)シール ド機 とセ グ メ ン トの位 置 ・姿 勢 を常 時監 視 で きる よ うにす る。 (2)測量 精 度 を人 為測 量 と同 等 以 上 とす る。 (3)機器 作 動 中 に人 に よ るメ ンテナ ンス作 業を 極 力 な くす。 (4)人の違 い に よ る ジ ャッキ選 択 の優 劣 を な く し,未 経 験 者 で もす ぐに適 切 な シール ド操 作(ジ ャ ッキ 選択)が 行 なえ るよ うにす る。 2.2目 標 へ の 対 応 上 記 目標 を 達成 す るた め,以 下 の工夫 を 当 シス テム で は行 ってい る。 (1)に対 して 測 量 機 器,受 光 盤,シ ー ル ド機 か らの 各 デ ー タ を,パ ソ コ ンで 即 時 に 演 算 処 理 し 測 量 ピ ッチ を20秒 と した 。 又,ひ ず み ゲ ー ジ を 利 用 し た ク リア ラ ン ス 測 定 器 を 開 発 し,セ グ メ ン トの シ ー ル ド機 に 対 す る 位 置 を 常 時 把 握 で き る よ う に した (2)に対 し て 精 度 的 に 秀 れ た 受 光 盤(読 取 精 度 ±1mm)を 採 用 し,レ ー ザ ー 発 振 器 と,光 波 距 離 計, デ ジ タ ル トラ ン シ ッ トを 組 合 せ た トー タ ル ス テ ー シ ョ ンを 新 た に 製 作 し た 。 (3)に対 して シ ー ル ドの 移 動 に 合 わ せ て レ ー ザ ー ・光 波 の 振 り角 が 自 動 追 従 出 来 る 様,ト ー タ ル ス テ ー シ ョ ン の 微 動 調 整 ネ ジ部 に 小 型 モ ー タ を 取 り付 け パ ソ コ ン と連 動 させ た 。 そ の 他 機 器 も全 て パ ソ コ ン制 御 と し全 自動 化 を 図 っ た 。 (4)に対 して 事 前 に シ ー ル ド現 場 の ジ ャ ッ キ 操 作 デ ー タ を 収 集 し,シ ー ル ド変 位 と ジ ャ ッ キ 偏 心 力 と に 高 い 相 関 が あ る こ と が 判 明 した 。(係 数0.87, n=387)こ の 関 係 を 利 用 して,シ ー ル ド変 位 と ジ ャ ッ キ 偏 心 と の デ ー タ を 蓄 積 し,こ の 相 関 よ り 所 定 の シ ー ル ド変 位 を 得 る偏 心 力(ジ ャ ッキ パ タ ー ン)を 選 定 す る ソ フ トを 構 成 し た 。 ―1―

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3.シ ス テ ム 構 成 図-1  に シス テ ム構成 を 示 す 。 当 シス テム は狭 い シー ル ド坑 内 で の使 用 を前 提 と し てい るた め,坑 内 で設 置 可 能 なパ ソコ ンに よ るデ ー タ 処 理,機 器 制 御 を お こな っ て い る。右 図 の中央 線 の下 部 分 が 運転 室 内 に設 置 す る もので 極 力 コ ンパ ク ト化 を 図 ってい る。 ソフ トウエ ア は原恥 と し て 対話 形 式 を とって お り, 重 要 な判 断 に つ いて は技 術 者 の入 り込 む余 地 を 残 して い る。 今 後 の全 自動 化 へ の 移 行 で は この部 分 を 徐 々 に消去 して い く こと とな る。 図-1  シス テ ム構成 図 ハ ー ドウエ ア は,計 測 機 器 類 とコ ン トロー ラ,シ ール ド機 制 御装 置,各 種 セ ンサ ー お よび これ らの作 動 を 制 御 す るパ ソコ ンよ りな る。 これ らの機 器 類 は,計 測機 器 類 を除 いて 運転 室 内 に 設置 して い るが, 最 近2kmを 越 え る長 距離 シール ドで採用 され 始 め た ため,坑 内 に信 号 増 幅 機 を置 いて 中継 し,全 て の 制 御 を 坑外 の中 央制 御 室 で行 う方 式 も行 って い る。 当 シ ス テ ム で 使 用 して い る デ ー タ を 表-1に 示 す 。 表-1   デ ー タ ー 覧 表 2

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4.  処 理 フ ロ ー 本 シス テム は,基 本 デ ータ の入 力 ・登 録 か ら最適 ジ ャ ッキ の選択 まで を図-2に 示 す よ うに一 連 の ソ フ トで処 理 す る。 (ソ フ トはBASIC) 以 下 に そ の概 要 を説 明 す る。 (1)計 画 ブ ロ ッ ク(図 中(2)∼(5)) 該 当工事 ご との デ ータ を計 画 段階 で 入 力 してお くブ ロ ックで あ る。 基本 デ ータ ‥‥ シール ド機 仕 様,セ グ メ ン ト仕様,計 測機 器,計 画 基 点座 標 等 の デ ータ入 力 。 路 線計 画 ‥‥路 線 計画 情 報(設 定R, 匂 配等)の 入力 。 セ グ メ ン ト組 立 ‥‥曜計 画 路 線 に 合 せ て, 使 用 セ グ メ ン トを 設 定 す る 。 モ ニ タ ー 画 面 で の ス タ ンダ ー ド,テ ー パ セ グ メ ン トの 選 定 及 び 角 度 指 定 を 行 な う。 (2)施 工 ブ ロ ッ ク(図 中(6), (7)) シ ール ド掘 進時 に使 用 す るブ ロ ッ クで, 過 去 の位 置 情報 及 び現 時 点 で の シール ド 位 置,姿 勢 情 報 をモ ニ タ ーす る。 図-2  処 理 フ ロ ー 図 掘 進 状 況 表 示 ‥‥ モ ニ タ ー 画 面 に よ り,現 在 の シ ー ル ド位 置,姿 勢 を 監 視 し,異 常 時 に は 警 報 を 発 生 さ せ る 。 シ ー ル ド位 置 向 き 計 算 等 ‥‥計 測 結 果 よ り,シ ール ド,セ グ メ ン トの 位 置 ・向 き を 計 算 し登 録 す る 。 (3)予 測 ブ ロ ッ ク(図 中(8)∼(10)) 得 られ た 情報 か ら,今 後10リ ング の シ ール ド運転 に対 す る予 測 を行 な うブ ロ ックで あ る。 セグ メ ン ト選 定 位置 予 測 ‥‥計 画路 線 か らの ズ レを少 な くす る ため,今 後 選定 すべ きセ グ メ ン ト種 別角 度 を 指 示す る。 シ ー ル ド位 置,向 き 予 測 ‥‥ 上 記 セ グ メ ン トを 選 択 し た 場 合 の シ ー ル ド位 置 と 向 き を 表 示 す る 。 ジ ャ ッ キ 選 定 予 測 ‥‥ 上 記 選 定 後,過 去 の 掘 進 デ-タ を 統 計 処 理 して 次 の1リ ング の 最 適 ジ ャ ッ キ パ タ ー ンを 表 示 す る。 自 動 運 転 時 に は,こ の ジ ャ ッキ パ タ ー ン で シ ー ル ドは 推 進 さ れ る 。 5. 現 場適 用 状況 5.1適 用 現 場 本 シス テム は,昭 和62年 よ り以下 の現 場 で適用 され始 め て い る。 (1)鉄建 公団 京葉,都 心 東越 中島T他  (φ7.35m泥 土 圧 式 シール ド) (2)名古 屋市 高速 度 鉄道6号 線 那 古 野 工区(φ7.25m泥 水 式 シー ル ド) (3)水資 源 公団 霞 ヶ浦,利 根 川 連絡 水 路  (φ5.23m泥 水 式 シー ル ド) 各 々の現 場 で 若干 の修正 を 加 え なが ら現 シス テ ムに 至 って い るが,考 え 方 の大 幅 な変 更 は行 って い な い。 次項 で現 場 で の適用 結 果 を示 す 。 3

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5.2適 用結 果 (1)掘 進 状 況 該 当工事 で は,本 シス テ ム によ る自動 測量 を 全 リ ングで継 続 して行 な った。 これ と共 に従 来 の トラ ン シ ッ ト ・レベル測 量(以 下 人 為 測量 と略 す〉 で シー ル ド機 の軌跡 チ ェ ックを 行 な ってお り両 者 の 測量 比 較 が 可能 で あ る。 代 表例 と して2番 線 の451∼500 リングに つ いて 図-3に 測 量結 果 を示 す 。 両者 の差 は約10mm以 内 に収 ま って お り,良 好 な結 果 が得 られ て い る。現 場 の シール ド掘 進 は,当 初 の調整 期 間 で シス テ ムの実 用 性 が評 価 され た ため,オ ペ レー ター が常 時,表 示 され た ズ レ表 示 ・方 向表 示 の モ ニタ ー を見 て シー ル ドジ ャ ッキ のON-OFFを 判 断 し行 った。 この シス テム によ って測 量 作業 が省 力化 で き,そ の結果 稼 働 日平 均7.2リ ング の掘 進 ス ピー ドを確 保 す る事 が 可 能 とな った。 (2)シ ス テ ム の 評 価 1, 2番 線 の路線 で の 自動 ・人 為測 量 値 に つ いて 統計 処 理 を行 って み た。 人為 測 量 は昼 夜 作 業 の交 替 時 に行 う こ とか ら,比 較 デ ー タ数 は187組 と135組 で あ った。 処 理 は路 線 計画 の座 標 値を 「真値 」 と し, 自動 ・人為 の各 デ ー タ は この真 値 よ りの差 分 で入 力 した。処 理 結果 を表-2, 3に 示 す。 この結 果 に よ る と,平 均 値 に若 干 の差 は あ る もの の,標 準 偏 差 に は ほ とん ど差 が な く,本 システ ム で の測 量 と従 来 の入 為 測量 のバ ラツ キの 程度 は,同 一 の状況 にあ る と考 え られ る。次 に,本 シス テム測 量 値(Y)と 人 為 測 量値(X)と の相 関 は,全 て の係 数 が0.8を 越 え て お り両者 間 の相 関 がか な り高 い事 を示 して い る。 回帰 式 で は,1番 線 水平 方 向 の定 数 項 が 大 き く,こ れが 先 の平 均 値 の差 に現 れ て い る といえ る。 この原因 は設 置 誤差 に よ り,常 に 自動 測 量 値 が 誤差 を 上載 せ して記 録 した た め と考 え られ る。 図-3  測 量結 果 実績 表-2  「真 値 」 に 対 す る各 測量 値 表-3  自動 ・人為 測 量 値 の相 関 なお,他 現 場 で行 った 自動 運転 につ い て は,直 線 部 で は ほ ぼ人 の判 断 に 一致 して 制御 が 行 わ れ る事 が 判 明 して い るが,微 妙 な操 作 を繰 り返 す 曲線 部 な どで は人 の判 断 と異 な るケ ー スが多 く,経 験 者 の 操 作方 法 ・規 制 方 法 ・処 置 方法 な どが,ま だ充 分 ソ フ トに反 映 されて ない と考 え て い る。 6.  お わ り に 以上,シ ス テ ムの概 要 と現 在 の適 用 状況 に つ いて 述 べ た が,本 シス テム は最 終 的 に シール ド機 の 自動 運転 を 目指 して お り,ま だ 完成 状 態 とは言 え な い。 今後 、 上 記 誤差 原 因 を つぶ した上 で 現在 稼 働 中 の現 場 の 自動 運転 デ ータ を加 え て,検 討 ・分 析 を行 な い最終 的 な全 自動 化 運転 へ移 行 して い きた い。 4

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