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梁理論解に相当する本解と日置解との比較検討: University of the Ryukyus Repository

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(1)

Title

梁理論解に相当する本解と日置解との比較検討

Author(s)

山川, 哲雄

Citation

琉球大学工学部紀要(43): 9-17

Issue Date

1992-03

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12000/5487

Rights

(2)

9

Discussion on a Comparison of a Proposed Solution with Heki's Solution

with Respect to the Beam Theory

Tetsuo YAMAKAWA

*

Abstract

Author discussed the beam theory for a straight uniform bar of

narrow rectangular cross section by using the theory of elasticity of

orthotropic plate (scheibe) and Airy's stress functions.

On the other

hand, Heki presented an analytical solution of the cantilever by using

the theory of orthotropic elastic plate (scheibe).

This analytical

method is different from a proposed method.

Therefore, in this paper

a detailed comparison of the accuracy and mechanical property is

made through calculation of the cantilever subjected to a concentrated

load at the free end of the member.

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(3)

梁理論解に相当する本解と日置解との比較検討 10 ど早く,著者は断面内不変の仮定に基づいたせん断変 形考慮の梁理論解のみならず,初等梁理論解に相当す る基礎式とこれらのフーリエ級数型応力関数解を明示 している')。 本報告では,断面内不変の仮定に基づいた本解の概 要を示し,次いで文献5)より断面内無応力の仮定に 基づいた日置解の概要を紹介する。さらに,片持ち長 方形断面梁に関する両者の数値解析例,及び梁理論解 を通して本解と日置解の相違を具体的に明らかにする ことが本研究報告の目的である。なお,日置解の詳細 については文献5)を参照されたい。 のひずみey17”はすべて零である。ただし, Evはy-z面内のごyと共通である。 さらに,せん断変形を考慮した梁理論解に相当する 本解では上記のl)のみが成立する。平面応力場の異 方性理論を図-1に示す座標系のx-y面に適用する ので,z軸方向が異方性板(scheibe)の厚さ方向, すなわち梁幅方向になる。したがって,文献12)によ れば(1)式で与える応力場を仮定することになる(図- 1参照)。

びz=てyz=てxz=O………(1)

(1)式より梁断面内のひずみ場に関係する応力び,, ⑩,Tyzのうち,ぴzとてyzを無応力と仮定すること になる。さらに,x-z面におけるTxzが零で,ぴx の分布が梁幅方向(z軸方向)に一様であることを考 慮すれば,その方向に梁は変形することなく,x-y

面内での変形に限定される。一方,ひyは梁の上下面

に分布荷重(本報告では梁のたわみに関する4階の微 分方程式における特解を構成する分布荷重を中間荷重 と定義し,物体力はこれに含まれない)が作用しても 零になる場合があるが,分布荷重が作用しなければ零 2.本解の概要 本解では初等梁理論における基本仮定,すなわち断 面内不変の仮定と法線保持の仮定sju)を,力学的には 次のように解釈するものとする。 l)断面内不変の仮定ではy-z面内(図-1参 照)のひずみE,,E膠,7V露がすべて零である。 ・2)法線保持の仮定ではx-y面内におけるx軸 (材軸)方向の垂直ひずみExのみ存在し,他

円ilL=

菰正

;T-W=i;

図-1梁の寸法,座標系と各微小要素に生じる面内応力成分

(4)

琉球大学工学部紀要第43号,1992年 11 になる(01)式参照)。たとえば,中間荷重が作用して も純せん断場のみ生じさせる特殊な場合に限っては げyが零になる。したがって,中間荷重が作用しない 場合には文献6)のように断面内無応力を結果的に仮 定したことに相当する。しかし,中間荷重が作用する とびyが一般に零でなくなるので,断面内無応力は成 立しない。その場合でもポアソン比が零で材軸と直交 方向のヤング係数Eyが無限大であれば,断面内のひ ずみは一切生じない。ところで直交異方性の主方向1, 2と直交座標系のx,y軸が一致する場合の直交異方 性弾性場を支配する方程式は,Airyの応力関数Fを 用いて(2)式のように定式化される'2)。 当すると考えることができる。したがって,せん断変 形を考慮した梁理論に相当する支配方程式は,(6)式で 与える仮定を(2)式に代入することにより,(7)式のよう に誘導される')2》3)。 Ey=。◎,yx=〃y=O………(6)

合F…+念F…-0………(7)

(7)式には断面の平面保持仮定もせん断変形用形状係 数花もともに導入されていないので,それに基づく解は せん断変形を考慮した梁理論解であるTimoshenkol3il`) や,富井・平石'51のそれとは異なる。Evと同様に(7) 式のGを(8)式のように無限大におくと,(2)式または(7) 式より初等梁理論解に一致する支配方程式が(9)式で与 えられるlwo Ey=G=。。,〃x=しy=0………(8) F….=O………(9) (8)式からわかるように,EvとGがともに無限大で,

かつyx,しyが零と仮定されているので,Eyとγxy

が生じないことは明らかである。さらに平面応力場で かつポアソン比が零であることを考慮すると,梁幅方 向のEzも生じない。したがって,(9)式から求められ る一般解において,断面内不変の仮定と法線保持の仮 定がともに満足されていることになる。なお,せん断 変形を考慮した梁理論解に相当する(7)式の一般解を誘 導すれば,その一般解に含まれるせん断弾性係数Gを 無限大におくことにより,自動的に(9)式の一般解が求 められるc 材に中間荷重や物体力(体積力)がまったく作用し ないことを前提に(2),(7)。(9)式のいづれの方程式も満足 する代数型応力関数Fとして,図-1に示す座標系の もとで⑩式が得られる。ただし,⑩式では材軸上にx 軸が設定されているので,たわみが表現できるyに関 する奇関数が採用されている。

F=C鯛り3+Cl3(与り3-3s〃)………⑩

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坐)F…+念F…=O

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一一 異方弾性場の構成方程式は(3)式で与えられている'21。

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ひツー戸畏ワーテ(e,+u瞳aJ

Txy=G7xy………(3)

しかし,これらの弾性係数間にはMaxwell-Betti の相反定理より,(4)式の関係が成立しなければならな い。

ルー』LL・…・……….(4)

Ex  ̄ ̄ ̄ ̄Ey 一方,等方弾性場の構成方程式は(5)式を(3)式に代入 することにより,またその支配方程式は(5)式を(2)式に 代入することにより,それぞれ容易に求められる。

E灘=E,=E,G=汀fE士-ワア,ソ製=し,=〃

………(5) 梁理論ではせん断変形考慮の有無にかかわらず,材

軸と直交方向の垂直応力ヴツが生じても,その方向の

垂直ひずみEyも,またポアソン比を介して材軸方向

の垂直ひずみExも,ともに生じない。また,材軸方 向に垂直応力ぴxが生じるからといって,ポアソン比

を介してEyが生じることもない。このことに注目す

れば梁理論ではEvが無限大で,ポアソン比が零に相 ここに,

一子,”=¥

CO.,Cl,:未知積分定数 (ICI式のFから,応力が(11)式のように整理される。

(5)

梁理論解に相当する本解と日櫛解との比較検討 12

‐号tfl卜、+器(3〃-が)

リー蓋等(3M+c聰§,)+器で§

+齢………⑭

グーF一等(cw+c…)

ぴy=F',=O

で"=-F,=台O,(1-n………(、)

(11)式の応力は等方性,拠方性や弾性定数の値に一切 影響されない。(11)式より,未知械分定数C1噸は純IⅢげ 挙動に,Cl3は曲げせん断挙動にそれぞれかかわる係 数であることがわかる。(11)式で与える応力場に中間荷 重(梁の上下面に作用する分布荷重)を与えることが できないことは明らかである。したがって,’11|(1)荷重 が作用しなければu')式より,⑥yは零であると解釈す ることもできる。このことはぴxによりE瓦が生じ,ポ アソン比が零でない等方性弾性体に対しても適用でき る。(11)式よ;〕びvが零であれば(3),(5)式より(IZ式が求め られる。 初等梁理論解に一致する(8)式の仮定に雄づいた解を 得るためには,(M)式でG=。。とおけばよい。 (11),(Ⅱ)式から梁の断面力,断面の回転角及び曲率を 求め,整理するとそれらは(15)式で与えられる。 M=IDxUbd〃=4b(C、+Cl35)

Q=Iで"bd"=40号

`=u=-畳11台鷺『(2C"噂+CW)

一面チイナア+百号ToJ('イ)

。,=-r;;L台(2c画噂+○,``)+含号右ア

。=。"=一百拾(c、』+c璽皆)………⑮

の一E唖lE

jJ ひぴ しし ぴぴ llE1|E SE (12)式を(3),(5)式から求めた構成方程式に代入すると (l3i式が得られ,びyが恒等的に零となり,Fを直接微 分することによって求められたの=0と矛盾しない ことがわかる。

ひ,=T皇-ワ(s,+ソaJ

=丁旦-フR:α』聖+2祭;-)=O……(,,

一方,梁理論に対応するif[交異方性弾性場では(6), (8)式に見られるようにEyを無限大におき,かつレェ, レソを零においている。したがって,Exが生じても げyは常に零である。 さて,('3式の応力と(6)式の仮定に基づいて,ひずみ と変位を(IC式に整理する。 一方,梁の支配方程式はたわみの4階の常微分方程 式であるから,中間荷虹がない場合のたわみIノに関す る一般解は,⑭式のひと|可一の式で与えられる。その IlU式のUからせん断変形を考慮した梁理論に遮づく梁 の回岻角0,曲げモーメントM,せん断力Qがくl6I式の ように整理される。

`=-°'一砦','"=-ぴ+綴

=r豐合(2C鯛`+M)-面fキナ『+器子

M=-ExlU''=4b(Coo+Cl35)

Q=-E"I`."=4C蝿;………⑯

ここに,ICの値はせん断変形用形状係数であり,方 形断iHjの場合随の値はL2である。また,臆=L2を採 剛すると,(ld式はTimoshenko梁理論解に一致する。 (ld式と(15)式を比較した場合.回転角0のみが異なる。 しかし,Gを無限大とおけば(10式は初等梁理論解その ものであり,しかも(ID式は(1副式に完全に一致する。G が無限大であるので,(15)式より(17)式が誘導される。 + C C2 C

6③α

一一朴

些壷司鍼エ

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ユーィ+《痙滞

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(6)

琉球大学工学部紀要第43号,1992年 13 Timoshenko梁理論解におけるに=1.2と若干異なる。 (11),(M),(151,(1Q,(191式を利用して,Iヨ由端に集中荷重Pを 受ける片持ち長方形断面梁の応力と変位を表-1に整 理する。なお,伸縮材や中間荷重が作用する場合の代 数型,及びフーリエ級数型応力関数解については割愛 する3)。

a.+`,=γ"=号=o→,=⑫.=-.……⑰

(17)式より,法線保持の仮定が成立している。したがっ て,初等梁理論として断面内不変の仮定と法線保持の 仮定を導入することは,等方等質な弾性体である梁を 極限的な材料特性を有する異方等質な平面応力場の直 交異方性板(scheibe)と見なすことにほかならない。 一方,Gを有限値におくと,自由端に集中荷重を作 用させた片持ち梁のたわみからせん断変形のみとりだ して描いた図-2からわかるように,断面のゆがみ

(warping)が生じている。すなわち,Gを有限値に

おくと断面の平面保持も法線保持もいずれの仮定も, もはや成立しない。(l5l式からわかるように,せん断変 形を考慮すれば断面の回転角は梁せい方向で変化する ことになり,材軸上で断面の回転角を一義的に定める ことが不可能になり,梁理論の簡便さが失われる。そ こで,梁理論の簡便さを失わずにせん断変形を考慮す る便法として,よく知られたひずみエネルギーによる 方法が採用された。そうすれば,(l5l式の8は(1.式の8 に完全に一致する。このことは,梁のせん断ひずみ

γxyがひずみエネルギー的に等価な平均せん断ひずみ

として(13式で与えられることに相当する,)。 3.日置解の概要 せん断変形を考慮した梁理論解に相当する解を日置 は著者と同じ直交異方性弾性(scheibe)理論を用いて 明らかにしている5)。ただし,著者と異なり材軸方向 と直交方向,すなわち梁せい方向のヤング係数E,と 垂直応力ぴ,がそれぞれ零と仮定されている。ポアソ ン比ソx,しyがそれぞれ零であるとか,ExとGがそ れぞれ独立な有限値として与えられることなどは著者 と同じである。そのために,梁せい方向(y方向)に おける平面応力場の平衡条件式が,、式のように簡略 化されることになる。

⑦)+「xy,=0→でxy,=o………⑩

(20)式をxで積分することによりでxyが容易に求 められ,次いでこのTxyを(21)式に示す材軸方向 (x軸方向)の平衡条件に代入し,その式をxで積分 して企を求めている51。

7蝋,=叫千ぴ=,+,,=器=4号鵠……⑬

上記のようにひずみエネルギー的な処理をほどこさ ず,上下面の外縁を結ぶ線を断面の回点角0と近似的 な定義にすれば,⑭式のⅢよりその0が⑬式で与えら れる。

グー坐ラニニーr諾す(2C蝿5+M)

-面:茅十百;-5c”………⑲

◎x'十Txy.=0………⑳

その後,日置は構成方程式とひずみ-変位関係を利 用し,境界条件を代入することにより,一端が完全固 定,上下面完全自由,自由端は梁せい方向に伸縮せず, かつその方向に荷重を受ける片持ち長方形断面梁の解 を示している(図-2参照)51。これらの解を文献5) から転記し,表-1に整理して示す。 表-1に注目すると,たわみUがxの関数のみなら ずyの関数になっている。両端では材軸と直交方向に Uが変化することはないが,その間ではりが梁せい方 向に変化し,Eyが生じる。そうすると,ポアソン比 がたとえ零であってもびyが生じることになり,この ことは方程式の目頭に仮定したびy=oと矛盾するこ とになる。そこで,もう一つの仮定であるEy=Oが どうしても必要になってくる。このようにして,日置 による研究がなされ,長方形片持ち梁の縁応力,最大 せん断応力,及びせん断変形用形状係数随の力学特性 が定量的に明らかにきれた5)。 図-2自由端に集中荷重を作用させた片持ち梁のた わみから抽出したせん断変形のみを描いた場合 ⑲式は⑯式の0で随=1.0を採用したことに相当し,

(7)

梁理論解に相当する本解と日賦解との比較検討 14 表-1自由端に集中荷重を受ける片持ち長方形断面梁の応力と変位 日置解

pO(COSbOn-COmP)

本解

猯(1-,2)

Hy

bDsinhP-PcoshP

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鑑:(川瀞

妙 ひずみエネルギー的な処理をすればせん 断変形考慮の梁理翰と同様に正=1.2であ り,(19)式を利用すれば広=1となる. 備考 4.片持ち長方形断面梁の数値解析 になっているので垂直ひずみEyが生じ,断面内不変 の仮定が両端部を除いて満足されていない。固定端 (§=o)とl3Il1端(厚=1)では,日悩解も本解と 同様にEyが零になっている。したがって,片持ち梁 中央(さ=0.5)でたわみuの梁せい方向変化を調べ る。その図-3より,ひの変化はせん断スパン比f/ 、が小さい場合,すなわち梁せいが材長に比較して大 きくなると顕著にあらわれるが,2/Dが大きくなる と無視できるほど小さくなることがわかる。このこと は,断面内不変の仮定がH/、が小さい梁ほど満足さ れていないことを示す。片持ち梁nIlI端(さ=l)の たわみUを図-4に,材軸方向変位uを図-5にそれ ぞれ示す。図-4,5より,E/、が小さい片持ち梁で は本解と日随解との1111に顕著な差異が生じる。E/、 が小さくなると二次元弾性挙動が卓越し,本解と日置 解の差異が大きくなる。しかし,E/Dが大きくなる と梁的挙動が卓越し,両者の解の差異がなくなる。こ れは両者の解がそれぞれ初等梁理論解に収束している ことを意味する。これらのことは図-6に示した片持 ち梁の応力についても同様にいえる。特に固定端の境 界条件が応力,変位に及ぼす力学的な影響に関しては, 片持ち梁の厳正解の誘導がきわめて困難であるが,そ れに基づいた検討が望まれる。なお,数輝蹴にはG= 3Ex/7の関係を採用した。 本解と日倒解の具体的な差異を検証するために,自 由端に集ii1荷敢が作用する片持ち長方形断面梁の数値 解析を行う。表-1に示した解には特解が含まれず,

余解のみで榊成されている。日憤解はげy=Ey=Oを

仮定して誘導された解である。日概解は片持ち梁とし ての境界条件を完全に満足しているが,本解はGを無 限大とおかない限I),固定端の条件をuが完全には満 足していない。本解はせん断変形を考噸した梁理論解 にきわめて近いことが表-1よりわかる。すなわち, 本解でば=1.2とおくと,本解はTimoshenko梁理論 解に等しい。ただし,[が含まれたuの第2項は零と おく必要がある。また,表-1の本解でGを無限大に おくと,それは初等梁理論解に完全に一致する。さら に,中'111荷近が作用しない限り,応力はせん断変形考 感の有無には無関係であることがわかる。ただし,本 解は前述したようにzLに関する固定端の境界条件が完 全に満足されていないことに留意する必要がある。本 解と日侭解の基本的な相異は断面内不変の仮定と断面 内無応力の仮定のちがいに依存する。本例の場合中間 荷重が作用していないので,断面内不変の仮定に加え て本解は断面内無応力の仮定をも満足している。ただ し,中M1荷jKが作用すると本解は断面内不変の仮定の み満足し,断面内無応力の仮定は満足しなくなる2131. 一方,日賦解は表-1からわかるようにUがyの関数

(8)

琉球大学工学部紀要第43号,1992年 15 2J098765 11100000 日圃解 一 本解

12345678

---L/D

(a)Timoshenko梁理瞼解に等しい本解(だ=1.2)

910 210 ●●● I11

睾警0,

0000 8Jβ5

012345678910

--三L/D

(b)本解(K=1.0)

図-3片待ち長方形断面梁中央(身=0.5)におけるたわみ〃に関する本解と

日置解との比較 1.2 日腫解 一 木1W 1.0

0., 0.8

->L/,

図-4片持ち長方形断面梁自由端(盲=1)におけるたわみUに関する本解と

日置解との比較 BUUOUO■0OB■ UUOUUOU■■、■ U・u・u ̄C

O12345678910

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(9)

梁理論解に相当する本解と日慨解との比較検討 16 54

日圃解3

本lW2

11

0 5 4 3 12

->」し/,.

0 図-5片持ち長方形断面梁自由外端(写=ワー1)における材軸方向変位LLに関する本解 と日置解との比較 54 321

》|擁ハーーー

0 5 4 012

-->L/,

3 図-6片待ち長方形断面梁固定外端(盲=0,'7=1)における曲げ応力。,u、及び中立軸 (’7=O)におけるせん断応力Twに関する本解と日置解との比較 5.結鶴 謝辞 梁理論解に相当する本解と日置解の概要を紹介し, 両者の解を用いて片持ち長方形断面梁の弾性解析を行っ

た。if〔交異方性弾性板(scheibe)理論とAiryの応力

関数を用いた本解は,中間荷重が作用しなければせん 断変形を老噸した梁理論解にきわめて近い。しかも, せん断弾性係数Gを無限大におくと,それは初等梁理

論解に完全に一致する。一方,汀ツーEツーOを仮定し

て誘導した日if解は等方性弾性理論解に近いと考えら れる。等方性弾性理論による片持ち長方形断面梁の厳 正解に鵬づいたさらなる検討は,その厳正解の調査, 誘導も含めて今後の研究課題としたい。 梁理論に関する基礎的研究過程で故・坪井善勝先生 に温かい励ましを賜りました。ここに記して今は亡き 坪井糠勝先生に謹んで深甚の謝意を表する次第です。 また,本研究報告の整理,数値計算,及び図表化など 全面的に協力いただいた建設工学科の卒論生である玉 城康哉,野元秀一,田中端史の諸君に感謝します。 参考文献 l)111川哲雄:Box構造物の弾性解析と剛性評価に関 する1111題,日本建築学会大会学術識演梗概集(関 來),pP741~742,1975年10月 UロO■■■▽ pU可0▽UUU 一LO ビロヮ=1(r-1.0) ●●q 心U●●□ ● I ● B B I◆ D B L } 、 へ HⅡ 14 G■ヮ■I ●ひじ 白一●●の。●■●SDC・印ニニニニ

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琉球大学工学部紀要第43号,1992年 17 2)llllll哲雄:原子炉建屋Box構造の剛性評価法,満 水建設研究所報,第31号,pp67~74,1979年10月 3)111川哲雄:初等梁理論に関する直交異方性弾性理 論を用いた-考察,その1.両端単純支持梁の直 交異方性弾性理論解,その2.せん断変形を考慮 した初等梁理論解の再検討と考察,日本建築学会 中腫|・九州支部研究報告第8号,pp、433~440. 1990年3月 4)日侭興一郎:円筒シェル屋根の片持ち梁など2, 3の薄膜解について,日本建築学会論文報告染, 第73号,ppl3~18,1962年6月 5)日置輿一郎:構造力学11,朝倉書店,pp42~49, 1977年11月 6)KWashizu:VariationalMethodsin ElasticityandPlasticity,PergamonPress, pp、132~151,1968 7)高Hll秀雄:骨組構造解析法要覧(17.棒材理論の 基本的仮定および基礎式),培風館,pp352~ 378,1976年4月 8)川井忠彦・藤谷義信:梁理論の精密化に関する二, 三の試み,その’,その4,生産研究,第25巻第 6号,pp211~220,1973年6月,第25巻第11号, pp479~490,1973年11月 9)日悩興一郎:構造力学I,朝倉書店,pp、43~44, ppl30~135,1970年6月 10)藤谷義信:建築構造力学の最近の発展(3.1骨組 構造の力学),日本建築学会(丸善),pp277 ~308,1976年11月 11)藤谷義信:薄肉はり構造解析,培風館,pp.’~ 27,pPl64~167,pp」96~197,1990年6月 12)坪井糠勝:-建築弾塑性学,建築学大系9-1,彰国 社,pp24~31,pp」02~106,1969年7月 13)S.P.Timoshenko:OntheCorrectionfor ShearoftheDifferentialEquation(or TransverseVibrationofPrismaticBars, PhilosOphicalMagazine,voL41,pp744~ 746,1921 14)S.P.Timoshenko:OntheTransverse VibrationofBarsofUniformCross‐ Section,PhilosophicalMagazine,vol、43, ppl25~131,1922 15)爾井政英・平石久贋:ElasticAnalysisof FramedShearWallsbyConsidering ShearmgDeformationoftheBeamsand ColumnsofTheirBoundaryFrames, ParLI1II,Trans‘ofAIJ,Nq2731 pp25~31,Nov.,pp、75~83,Dec.,1978 274,

参照

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