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めんりすと (Men Risto Japan) 〒411-0816 静岡県三島市梅名 108-2 TEL 055-977-8555 駐車場 10 台 国道 136 号線梅名交差点を東に約 250m、右側 フードマーケットポテト梅名店向かい 営業時間 平日 昼 11:30~14:30 夜 18:00~21:00 土日祝 昼 11:30~14:30 夜 17:30~21:00 定 休 日 :火曜 (祝日は営業し、翌日替休)
4 ■めんりすと完全読本 上巻・下巻■ 静岡県東部を代表する静岡県三島市梅名の超実力派ラーメン店「めんりすと」の 2011 年 ~2012 年までの全250 作品を写真付きでレビューしています。もちろん伝説となっている こ・ん・そ・め(オマール海老とビーフ、鶏の三種のコンソメスープをベースにし、トッピン グのフォアグラのソテーから溢れる肉汁をオイルの代わりとしたラーメン)や、スープを 残した人が一人もいないという鶏の出汁 100%のラーメン、某テレビ番組で 100 点と評価さ れた基本の塩ラーメンまで完全収録!!この一店舗のメニューだけを総ページ数 200、 文字数 10 万超で記録しています。オマール、ハモ、金目鯛、フォアグラ、サバのポワレ、 柑橘系素材のスープなどをテーマとするフレンチシェフならではの創造性豊かな作品も 秀逸ながら、基本の醤油ラーメン、塩ラーメンが見せる透明感の奥にある風味の優雅な る舞いにこそ圧倒的なクオリティーを感じさせる名店です。そして何よりこれだけ多くの作 品を生み出しながら、その全てに際立った完成度と、作り込みの高さを覚えさせることに 驚くこと必至のお店でもあります!!フレンチシェフでもある店主様の集中力と誠実さの 結晶たる 250 作品、それはラーメンを数多く味わった方ほど、極めて刺激的な内容に映る ものことと思います。そしてシンプルに素材の魅力を伝えるラーメンを好まれる方にこそ この本を読んで頂きたいと思います。今回店主様に御理解いただき、2013 年最初の限定 メニューとして大絶賛されたと・ん・そ・め(和豚もち豚のコンソメら~めん)のレビューとと もに、そのレシピと仕込みの写真を掲載しています。これは永久保存版の内容です! 【めんりすと完全読本上巻内容】:2012 年のめんりすと全作品の写真とレビュー(し・お・ ら・あ、べじたぼ~!、ラ・みしま、フォアグラのレバニラ味噌ラーメン、金目鯛のラーメン のレビュー他)、2012-2011 年のサイドメニュー、2013 年最新作和豚もち豚のコンソメら~ めんのレシピと仕込みから完成までの写真とレビューを掲載。 【めんりすと完全読本下巻内容】:2011 年のめんりすと全作品の写真とレビュー(こ・ん・ そ・め、鶏100、牡蠣のラーメン、鱧のラーメン、かけラーメンのレビュー他)、とある限定メ ニューをテーマとしたショートミステリーを掲載。 ■著者紹介■三島グルメマガジン編集長 米谷 食べ歩きを愛するフリースタイルグルメレビュアー。高級フレンチから駄菓子までほぼ全 てのジャンルの料理を好む。近年はラーメンも熱心に食べ歩くようになり、年間約 500 杯 のラーメンを食べ歩く。全国的な有名店では煮干鰮らーめん 圓(東京都)や支那そばや (神奈川県)の醤油、中村屋(神奈川県)や麺屋海神(東京都)の塩、つけ麺ではひるがお (東京都)や風雲児(東京都)、二郎系ではラーメン二郎三田本店(東京都)、ラーメン二郎 八王子野猿街道 2(東京都)やバカ盛りらーめんタブー(チョモランマ)など、ジャンルにと らわれず幅広いスタイルのラーメンを好む。今回紹介するめんりすと(静岡県三島市)は 3 年前に初訪したばかりの静岡県のラーメン店であるが、それら名店中の名店の中でも 最高峰の料理店の一つと確信しており、また店主の舌のセンスと料理技術の圧倒的な高 さには唯一無二なるものを感じている。間違いなく 10 年以内に全国を席巻する実力店。
5 めんりすと 完全読本 2011-2012 2011-2012 シーズンの全作品を新しい作品から順にレビューします。 でも、まずは 5 周年限定特別特価の対象となった、めんりすとさんの 定番メニュー5 作品から・・・。 素晴らしい美食の数々に感謝をこめて。 2013 年 1 月 21 日 三島グルメマガジン編集長 米谷
6 む・ら・さ・き(鶏・豚・香味野菜・魚介による淡麗系スープの醤油ラーメン) 完璧な醤油ラーメンことむ・ら・さ・きを紹介します(このレビューは 2012/01/04 に頂いた際 のものです)。 まずはスープ。 鶏、野菜、魚介の味わいが圧倒的にやわらかく、それでいて透明感を宿しています。 クリアなスープという表現では、言葉が固すぎて、このスープがもつ肌の柔らかさは伝わり ません。 舌触りに粘り気はないのですが、含まれる素材の個性が何とも温かく、優しさが質量をもっ て舌に乗り上げる感じ・・・、素晴らしい・・・、ため息の出る美味しさです。 これほど美しい味わいを嫌みなく主張する醤油ラーメンは初めてです。
7 スープには現在、一切の胡椒が使われなくなったとのこと。 そのためスープは最後の最後まで濁りや無意味な尖りを得ることがなく、シルクのような風 味のキメ細かさが殺がれることなく伝わってきます。 圧倒的な薄さを持つキメの細かい一枚の布が、肌にすっと馴染んでいく様子を思い描い てください。そんな素材の魅力を全くの自然体で受け止めさせる味わいがここに存在する のです。 鶏の油脂感の中に、野菜の温かみを感じ、そしてじわっと広がる複雑な魚介出汁が、その 舞台で細やかに踊る様子・・・。 口の中に、一つの世界が注がれます。 大げさに語っているのではなく、口当たりから後味、そしてフィニッシュまでが、一つの楽 曲のように起承転結が整理され、理路整然としながら生命感に溢れる展開を楽しませるの です。 この日、胡椒排除バージョンのむ・ら・さ・きを初めて頂きましたが、この完成度は格別なも のでありました!! とりわけ驚いたのは、トッピング。 トッピングのない正油ら~めんを最愛のラーメンとしてきた私ですが、今回はトッピングに よるスープの濁りを不思議と感じず、いやむしろトッピングからスープに流れる味わいが、 スープに絡むというよりは一定の距離で存在し、それを一歩離れたところから味わうならば、 全体が一つの和音を生み出しているようにすら思えるのです。 水菜が浮かべる瑞々しくフレッシュで快活な味わいが、スープにきらめきを加えます。 もちろんそこにスープが濁ったような印象は覚えません。 そしてチャーシューがまた素晴らしい!! 店主さんにその素晴らしさを伝えたところ、今回は新しい隠し味を加えたとのこと。 その効果なのか、チャーシューの香ばしい味わいが、まるでスープの豊かな旨味に添え られたソースであるかのように、適度なコントラストを持って存在し、そのソースによって主 役たる素材の旨味に舌がフォーカスさせるのです。 完璧でした。
8 過去にも、ここまでチャーシューの味でスープを引き上げてくれる作品は、殆ど経験したこ とがありません。 八王子の淡麗系煮干しの超有名店では、叉焼を噛んだ時に口いっぱいに広がる肉の旨 味にキレのあるスープを溶かしこむ様なアプローチを堪能させていただきました。しかし 今回のめんりすとさんの魅力は、チャーシューを噛むことではなく、チャーシューからスー プにゆっくりゆっくり溢れて行く旨味によって、スープの味わいに表情が増すというところ。 時間とともに味わいを変化させるスープには、まるで生命が宿ったかのように快活さと儚さ が存在しています。 素晴らし過ぎる作品です。 ここまでくると、さすがに「どこからどこまでが計算で、どこからどこまでが奇跡だったんで すか?」と、めんりすとさんに尋ねたいところでもありますが、きっと「全て計算です」と応え ると思い、野暮な質問はしないことにします。 そして麺。 この完璧なスープに、麺が完全に調和します。 私が初めてめんりすとさんに訪問した際に覚えたあの感覚が、ふっと肩から腰に抜けて行 きました。 これだよ!! 何度も何度も味わってきたこのスープとこの麺の組み合わせ、私にとってのソウルフード はあれから一年経ってなお、その感動を新鮮に残してくれます。 大満足です。 きっと、これ以上はないと確信できる、純な存在たるラーメンです。 この感動を提供してくださった、めんりすとさんには心よりの感謝を申し上げます。 なお、今回頂いたむ・ら・さ・きは 2012 年のお正月モデルでありました。 ちなみにめんりすとさん、新しい試みや新しいアレンジ、季節を計算した繊細な調整のあ るお店です。 ブレではなく、狙いによってマイナーチェンジがしばしば行われます。
9 今回紹介した作品が、明日のむ・ら・さ・きとは微妙な部分で同じではないこともあるかもり しれません。 しかし常に明日のむ・ら・さ・きこそがめんりすと史上最高傑作である可能性が高いというこ ともわかってください。 そして、私が味覚の才能もラーメンの知識もないながらもラーメンに魂込めて追いかけて きた結果、世界一美味しいラーメン屋さんだと信じるお店が「めんりすと」さんです。 そのお店の淡麗系の代表作「む・ら・さ・き」、そして芳醇系の代表作「し・ろ・ど・り」は、私に とっての永遠のソウルフードなのだと、この日改めて確信した次第です。 今回も完璧です! 食を通じての感動の提供・・・、めんりすとさんに果てしなく感謝です!!! --- し・お・ら・あ(鶏・豚・香味野菜・魚介による淡麗系スープの塩ラーメン) 繊細で香味豊かな一杯である淡麗系塩ラーメン、し・お・ら・あを紹介いたします(このレビ ューは 2012/04 に頂いた際のものです)。 で、この作品…、もちろんこれまでもめんりすとさんの塩ラーメンは当然のように美味しか ったわけですが、ぶっちゃけましょう… 『2012 年バージョンの実力ハンパないです!!』 聞けば、2012 年のリニューアルに伴いレシピを少し変更されている様子で、なるほどこれ は万人が認める高尚にして魅力的な味わいに仕上がっています。 もちろんし・お・ら・あの魅力にはスープそのものの美味しさもあるのですが、一方でそれ はいつどの時のバージョンにおいても素晴らしかったというのも事実。 個人的には.今回のスープは、今まで以上にめんりすとさんオリジナルの全粒粉入り細麺 の魅力にそのスープの味わいがマリアージュしているように感じられました。 スープは口当たりに、魚介の味わい・・・、それも男性的なコクを十分に感じさせる煮干し や節系特有の乾いた味わいを感じさせます。
10 そしてその締りある魚介の個性の内側から時間と共に溢れ出すのが鶏、豚、さらには香味 野菜といった素材の旨みであります。 丁寧で繊細な風味の積み重ねがやがて壮大な味わいにまで成長し、一つの風味を安易 に前に出すことなく、まるで近代的な高層建築を思わすような風味の構成美と、さらには調 和が生み出す重厚感を覚えさせてくれるのです。 そしてこれが麺にもしっかりあうから凄い!! スープの味わいがめんりすとさんの細麺がもつ旨味の深さと、全粒粉の締まりあるコクが 生み出す輪郭の立った味わいにハマるんです。 これだけ旨みのある麺が、淡麗系の塩スープに違和感なく絡んでいるのは、まさに作り手 のセンスと技術、そして舌の才能によるところが大きいはず。 これはもう、本当に素晴らしい一杯ですね!! ・・・というわけで、この上品にして上等な一杯、あなたも是非お試し頂きたいと思います。 めんりすとさんの淡麗系スープの繊細さ、緻密さ、それに調和する麺の美しさを堪能してく ださい!!
11 し・ろ・ど・り(鶏・豚による白湯スープの塩ラーメン) 本日は宇宙一美味しい料理であります鶏豚白湯スープの塩ラーメン、し・ろ・ど・りを紹介 いたします(このレビューは 2012/01 に頂いた際のものです)。 そもそもめんりすとさんのし・ろ・ど・り(芳醇系塩)とむ・ら・さ・き(淡麗系醤油)は私にとって の世界一美味しいラーメンであります。 中でも今回紹介するし・ろ・ど・りへの思い入れの深さはハンパありません。 む・ら・さ・きを超える醤油ラーメンをめんりすとさん自身が生み出してしまう可能性はあっ たとしても、このし・ろ・ど・りについては、きっとめんりすとさんでも超えられないのではな いかと思うほどに、私にとっては奇跡の味わいを持つ圧倒的な料理なのであります。 とはいえ、しばしばマイナーチェンジが行われるのはめんりすとさんの探究心ならでは。
12 今回紹介するのは 2012 年冒頭に頂いたし・ろ・ど・りでありますが、今年に入ってからのめ んりすとさん、2011 年の素晴らしさをさらに上回る素晴らしさなのです。 その様子が、このレビューから伝わると嬉しいなあと思います。 というわけで、まずはスープ。 2012 年に入り、スープが一杯ずつ温める調理法に変更されたために、香気や風味の躍動 感が一つ上のステージに進化しています。これが、寸胴で温め続けたものとは本当に別 次元の品格の高さを表現するのです!そして更に今回、新たに胡椒を使わないという仰 天アプローチによって、更なる美食の高みへと到達してしまいました!! 元々塩分濃度を汁完前提の低めに設定している上に、厨房には砂糖もないというこのお 店です。 全てのメニューが徹底して天然素材に敬意を払った味わいに仕立てられていますが、流 石に今回の胡椒なしはちょっと驚き。 やはりラーメンファンとしては、塩気を抑えて、胡椒もゼロで、本当にスープにキレが出せ るのかが心配です。 ところが、実際に頂いてみたところがノープロブレム。 いや、それどころの話じゃない!! その雑味のないクリアに磨きをかけたスープからは、風味の輪郭がもつ細かな表情までも が鮮明で、その透明感が風味を明瞭にし、透明感がスープにキレを与えているのです。 これ・・・ すげーーーーーーーーー、美味いね!! スープが密にして美しい!! 口当たりには、トッピングのチャーシューから溢れる肉の味わいが濁らずにスープの風味 に浮かぶようにして軽快なアタックとコクを感じさせます。 そしてその味わいを起点にすることで、その後に覚える鶏と豚のまるでバターを彷彿させ る程の美しいくとろけゆく旨味たっぷりの油脂感と肉感が、食べるものを一気に快楽の縁 に落とします。 心をえぐられるように美味いです!!!!
13 このスープがみせる動物系の質感は、脂によって艶々とろっとさせたものではなく、キメの 細かさを密に密にしていったが故の濃密さ、そして滑らかさをみせるもの。 そこから生まれるただただ肉肉とした濃密な味わいに胸が躍ります。 調味料によって風味を拡散させるのではなく、内側に旨味をぐいぐい詰め込んでいった かのようなその味わい・・・。 バターにも例えられる重心の座り具合、そして旨味濃度の強さ、さらには舌触りのなめらか さ・・・。 ないね。 これまで頂いた全てのラーメンにおいて、類似したスープがまるで浮かびません。 調味料によらないソリッドな素材感、そして食べる直前に温められ、そして提供される椀の 中で初めてベースのスープとオイルとタレが絡むからこそ生まれる、新鮮で躍動的な風味 の共鳴!! 2012 年に入ってからの頂いた数作のめんりすとさんのラーメンは、ちょっと想像を越えるク オリティーを放っています!! 昨年 100 杯以上のめんりすとさんの作品を頂きながら、また新しい感動を提供されてしま います!! ファンとして本当に嬉しさを感じさせられますね。 この作品、めんりすとさんの常連さんが、めんりすとさんを最高峰と感じているその理由が 濃縮された一杯です。 そして本当に美味い物を食べると、その瞬間、人って無口になるものです。 つまり・・・、会話を楽しみたいデートには絶望的に不向きな最高の美食でしたね(笑)!! --- く・ろ・ど・り(鶏・豚による白湯スープの醤油ラーメン) 本日は美しき逞しさを誇る醤油ラーメンことく・ろ・ど・りを紹介します(このレビューは 2012/03 に頂いた際のものです)。 まずはスープ。
14 2012 年のめんりすとさんの白湯スープは、魚介を抑え動物感を…それも鶏よりも豚に重心 を寄せたことにより、包容力ある旨みが前に出るタイプに変化し、めんりすとさんの白湯系 でしか味わえない「コクの綺麗なこってり系ラーメン」という魅力がさらに伝わりやすいもの となっています。 もちろんし・ろ・ど・りの方が塩ダレの個性ゆえに、さらにスープの旨味をストレートに伝え はするのですが、く・ろ・ど・りは醤油という個性により、いくらかのひねりのある旨味の伝え 方をしてくるところに個性があります。 しかし一方では、醤油の個性によりスープの重心がより定まっている分だけ、敢えて品の ない表現をするならば「わかりやすい美味しさ」が感じられるようになったのです。 そんな 2012 年のく・ろ・ど・りスープを一口すすれば、トッピングされたゴマの香ばしさがス ープから肉の香ばしさを引き出すように感じられ、ジューシーにローストされた肉を思わ すような香ばしさがスープからくっきり浮き上がります。 それでいながらスープのキメは荒れることはなく、やはりめんりすとさんらしいスープの滑 らかなる重厚感は崩れることを知りません。
15 スープからは豚を主体とする動物の旨味が感じられ、これが醤油の酸味や辛味といったも のをうる~っと表現するに合わせて、舌にその魅力を転がします。 この感じ、めんりすとさんの独壇場となる魅力ですよね。 この、醤油ダレが導く酸味で動物の旨味を立てる感じは、ちょっと他では味わったことがあ りません。めんりすとさんの徹底してアダルティーな作風は、やはり個性的であり、上等さ を突き付けられるものであります。 LEONという雑誌で醤油豚骨系ラーメンを紹介するならば、それはずばりめんりすとさんの く・ろ・ど・り(鶏豚白湯・醤油)しか考えられません。 明快な色気を正面に放ちつつ、深いところで陰な色気を持っているモテ系お洒落アダル ト作品として、間違いなく読者受けする路線なのです。 めんりすとさんというと淡麗系のお店という印象が強いように思いますが、一方では芳醇系 (白湯系)にもし・ろ・ど・り(←神ラーメン)や、と・り・ぶ・し(←最芳醇系)、み・そ・ら・あ(← 超癒し系)などの多くのレギュラーメニューが存在します。そのため最新のく・ろ・ど・りは未 食という方もいるのかもしれません。 是非是非さらに美味しくなった 2012 年のく・ろ・ど・りを頂いてみてください。 めんりすとさんが進化し続ける名店であることがきっと伝わるはずですよ。 --- つ・け・め・ん(白湯の塩 ver. or 正油 ver.) 平打麺の香味、舌触りの美しさが際立つつ・け・め・んを紹介します。 ちなみに私が初めてつ・け・め・ん(白湯の塩 ver.)を頂いたのは 2010 年の夏のことになり ます。 あまりにも美味しいその麺の実力に、すっかり唸らされました。 麺は透明感のある黄色。 その黄色の秘密が玉子であることは一口食べれば確実にわかります。 弾力や伸びを適度に持った肉肉とした気持ちの良い食感をもっていますが、それを流行 りの太麺のように過剰に感じさせず、しこしこつるるとした食感にするのが平打ちの適度な 繊細さ。 まさに「絶妙」と表現すべき要素に満ちあふれているのです。
16 そしてこの麺、なぜか真逆の個性を持つきしめんの個性にも、不思議と近いものを感じる のです。これも穀物感と食感に繊細さを有する麺だからなのでしょう。 さらには私が深く愛するこのお店の全粒粉入り細麺とも真逆のスタイルでありますが、それ でいてやはり私の好みの真ん中を突かれた様な感覚を覚えさせられるから驚きです。 何とも美味しい麺ですね。 細麺が見せる全粒粉のコクと穀物感を覚える旨味のやみつき度も素晴らしいのですが、 一方ではこれだけ玉子の旨みを感じさせてくれたこの麺もまた際立った名品です。 黄身特有の旨みを感じさせるこの麺の後味は、たまらない魅力に満ちており、薄い平打ち 麺からこの厚みある旨みが出てくるというギャップには本当に驚かされます。 舌触りは単体では軽くペタッとしながらも、つけ汁を絡めるとつるっとした性格に変化しま す。 この舌触りでするっとした喉越しを生みだしつつも、噛めばそこに旨味が炸裂!! これは凄い!!
17 しかもこれだけの良質の旨みを楽しませる作品ながら、かしこまらない美食感を奏でてく れるあたりがなるほどラーメンらしくもあり、つくづく隙がありません。 つけ汁は、口当たりから魚の粗削りな風合いがしっかり滲みます。 野性的で逞しい魚の味わいです。 塩気、魚の苦味、そしてビチッとした辛味が口当たりから感じられます。 中盤に鶏・豚白湯の油脂感が甘味を軽く伴いながら、この魚介の風合いを抱擁するように して、ふくよかなその表情を楽しませます。 一方では後味で、この味わいがべとつくとなくスッと消えていき、再び魚の旨味が荒々しく 浮かんではスピード感のある痛快なフィニッシュを生みだします。 しかし・・・、これだけのつけ汁に全く負けない麺が改めて凄い・・・。 このつけ汁と絡んでなお、麺の旨みを覚えさせるというのはなかなか想像できないことで すが、これが現実なのです。 しかもこの麺、つけ汁に入れるたびに、いくらかの甘味を導き出し、不思議とつけ汁の味 わいを柔らかな表情に仕立てるのです。 特に中盤以降では噛むたびに現れる麺のもつ玉子の旨みがつけ汁に勝り、つけ汁の味 わいが低域で舌に転がりはするものの、麺の旨みを妨げることができないのです。 そして麺は、そんなつけ汁の強い味わいをむしろ旨味を押し出すための香辛料かのよう にして、さらにその個性を明瞭に仕上げていきます。 圧巻の麺ですよ!! 美味しい刻みチャーシューも、味の変化を楽しめる魚の削り粉も、メンマも、半熟とろろん な味玉も、ゴマと絡むと最高に美味しい蒸し鶏もまたこの麺の存在感の前では主役にはな りえません いやいやこれは本当に美味い。 ラーメンの主役は麺であると、高らかに主張できる作品ですよ!! これをしっかりと表現してくれるお店って、なかなかありませんよね!! 汁そばに用いられる全粒粉入り細麺の圧倒的な美味しさに対して、それとは相反する個 性を見せながらも同じように極上の美味しさを表現するこの平打麺、間違いなく食べる価 値ありと断言します!! 皆様のつけ麺の概念をきっと変えるであろうこの一杯、是非是非お試しあれ!!! ※写真はつ・け・め・ん(白湯の醤油 ver.)
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格好いいお父さんを持つ
すべての子供たちのために、この本を
19 ゆ・め・と・ん(和豚もち豚の塩とんこつら~めん) めんりすとさんの「ゆく豚 くる豚」企画ということで、これが 2012 年の最後の限定メニュー にして、2013 年の最初を飾る限定メニューとなりました(提供期間 2012 年 12 月 31 日~1 月2 日)。豚肉、ゲンコツ。豚頭を炊きこんだ豚100%の濃厚塩とんこつスープは、昨年のモ デルに比べても豚の個性をより明快に、どすっと強めた作風に仕上がっています。トッピ ングに用意された香味油は 5 種類で、ゴマ油、黒マー油、具入りラー油(辛)、煮干し油、 チー油の中から好みのものをおみくじ感覚で選ぶという遊び心も効いています。そのベ
20 ースとなるスープは濃厚な豚骨の味わいで、旨味が舌にズシッと食い込みます。そしてそ こにガーリックのエッジの効いた香ばしい味わいが、きりっと粒を立て、中盤以降の味わい に張りを作ります。そしてそんな力強い味わいをしてもなお、フィニッシュの美しさを譲らな いのが、めんりすとさんらしさ。ガーリックのパンチ、粘度すら感じさせる豚感豊富なスー プを効かせつつも、そこから予想できない様な滑らかな口どけによって、すっきりとした後 味を生みだします。麺は全粒粉入り細麺、一年の締め、あるいは一年の始まりをこの極上 麺で飾れるのは嬉しいですね。私が初めてめんりすとさんに訪問した際、最も感動したの がこの全粒粉入り細麺の個性でした。麺そのもののポテンシャルと、その完全なるスープ とのマリアージュ、そして麺の旨味を完璧に生かしきる計算された茹で具合の妙に、店主 様の実力と才能の高さが溢れていました。やはりこの麺を楽しめなくては一年の節目は決 まりません。私はラーメンの麺を長い間、固い、柔らかい、太い、細い、ストレート、縮れと いう区別だけで味わってきましたが、この麺が穀物の旨味や、舌触り、それらに調和する 食感、塩気のバランス、そして何よりもスープによって美味しさを磨かれ、同時にスープの 美味しさを磨くその共鳴反応にこそ麺の面白みがあるのだと教えてくれました。この麺を 何らかの節目に頂くたびに、あの日の感動が蘇り、それを期にラーメンにハマってしまっ たことがフラッシュバックします。この作品をもって 2011 年から 2012 年までのめんりすとさ んの全てのレギュラーメニュー、限定メニューを頂いたことになりました。その総数はなん と 250 作品にも及びますが、その全てが新鮮な感動を与えてくれています。本当に素晴ら しいお店です。既に完成されつくしためんりすとさんに、これ以上何を期待しようかとも思 えますが、それでもなお 2013 年をさらに刺激的なラーメンで彩ってくれると確信できるお 店です。2013 年以降のめんりすとさんにもこれまでと同様に、いやこれまで以上に楽しま せて頂けそうな気がします!! ぼ・ん・ご・れ 白湯 ver. アサリのら~めん ベースを白湯系スープと したバージョンです。ス ープは口当たりからガー リックの個性が辛味と香 味を主張しながら、アサ リの個性を前に出したス ープの旨味を広げます。 白湯スープは徐々に柔 らかなる豚の旨味と、シ ルクを思わすキメの細かさを表現していき、そのガーリックやアサリの個性に潰れることな く主張されるその繊細さ、美しさは感動的!後味で転がる塩気に重なるアサリの旨味、ガ ーリックの香味も秀逸!力強さとともに繊細さ、華やかさで酔わす珠玉の一杯 です!!
21 サバ節ら~めん(醤油 ver.) サバ節を使った出し汁 100%と いう作品です。口当たりから水 そのものの美味しさを感じさせ るような透明感ある味わい。そ してサバ特有の酸味に魅力を みせる魚介系スープの味わい が広がります。後味には比較 的粒子感がごろっとしながら薫 煙香を伴うような風味や香味が 感じられ、この癖のある香ばし さが、深く淫靡な性格をスープ に宿します。さらには醤油の個 性がサバの風味に重なり、そ の酸味を尖らせません。一方 ではこの醤油の個性が、サバ の個性を潰さず、むしろサバの酸味や、節の薫煙香のもつ魅力的な個性を引き出しなが ら、ラーメン然とした世界観を主張していきます。技ありの名作です! サバ節ら~めん(塩 ver.) 口当たりからサバの酸味が広 がり、いくらか梅の塩ラーメン を思わす味わいに。それでも サバ節を使った出し汁 100%と いう迷いのない素材感が、ス ープの性格に素直さを与え、 同時に説得力ある味わいを導 きます。塩ダレの旨味がコクり と決まる後味も秀逸です。麺は 平打麺、そのプリッとした質感 がスープの角を和らげ、さらに は麺のもつ柔らかな甘味がス ープの表情に温かさを加えま す。サバ節特有の酸味を生か しつつ、親しみやすい美味し さを演出した一杯です。
22 ビーフコンソメのら~めん 2012 年のクリスマスイブ限定メニューです。スープは口当たりからビーフコンソメがもつ牛 の甘味が豊満であり、そこに野菜の甘味がいくらか重なりを帯びることで、何とも肉感豊か で弾力のある味わいが生まれます。麺は全粒粉入り細麺です。麺の表面にビーフコンソメ の油脂感がすっと絡み、麺を不思議と太く感じさせます。舌触りから、濃厚な穀物の旨味を 味あわせ、全粒粉の枯れた味わいが、ビーフ独特の枯れた旨味に調和します。麺とスー プの関係も深いですね。極上のビーフコンソメスープを主体としながらも、ラーメンである 意味が正確に表現されています。トッピングされた豚叉焼、鶏叉焼、牛カルビの炙りも気持 ち良く美味!フレンチシェフによる迫力ある旨味の一杯は、ラーメンでありながら何よりも 贅沢なクリスマスディナーを楽しませてくれます。これぞ麺のリストランテの実力ですね! べじたぼ~!鶏叉焼 ver. スープの生クリームを増量し、鶏叉焼に拘っ たアレンジ。生クリームの厚みある味わいが ベジポタスープをさらに豊満にします。麺を 噛んだ時にふわっと浮き上がるスープの迫 力ある香味、風味は最高!鶏叉焼の個性が クリームシチューを思わす旨味を感じさせ、 麺はパスタ的な色合いも!華やかに美味!
23 ホタテ風味の塩ら~めん ホタテのソテーからの流れ出るオイルが、上質の香味油のように感じられます。ホタテの 旨味を多分に含み、口当たりに十二分なコクを生みだします。ホタテの旨味は豚の豊満な 味わいに見事に調和、明るく力強い旨味を導きます。後味には魚介の個性、魚介の繊細 で微かに枯れ感を覚えさせる味わいが、牡蠣や動物系の素材がみせる明るい旨味にバラ ンス良く調和し、しっとりとした芸術家肌の風合いを映し出します。豊満にしてしっとり大人 びた味わいが魅力的ですね。贅沢素材による説得力ある一杯です。 れ・ば・に・ら (レバニラ味噌ら~めん) 野菜の絡むピリ辛白湯味噌という風合 が、なんとも美味。適度な刺激性と、素 朴で癒される味わいが同調します。 そしてトッピングのレバーが劇的に 美味い!!実はこのレバー、鴨の フォアグラを使用しているとのこと。なる ほど滑らかに口どけながら、濃厚な旨 味を残すその内容は説得力があります。 フォアグラの個性を味噌という素材にあわせる 新しさにも驚かされますね。さらにはトッピングの野菜炒めにかけられた香味油が美味 い!贅沢素材を当然のように使用してしまったジャンクなフリしてリッチな名作です! !
24 か・き・ら・あ 2012(白湯の塩) か・き・ら・あ白湯の醤油(実際にはオリジナル白湯よりもわずかに淡麗系に調整されたタイ プ)に対して今回の白湯の塩バージョンは魚介の個性を加えることで、白湯の濃密さを和 らげ、牡蠣の豊満さを調和させるアレンジが成されています。トッピングはもちろん、スー プの味わいもまさに極上、口当たりの白湯スープと牡蠣、後味の魚介スープと牡蠣のマリ アージュが秀逸です。過去のか・き・ら・あにはないマットにしてさらっとするスープからは 深く風味が感じ取れ、実に大人びた味わいを堪能させられます。牡蠣もたっぷりのってい て贅沢ですね。しかしこれだけ贅沢に素材を唄いながら、気張らずに素直に味わえ、しか も食べ終えた時に体から疲れがとれていく・・・、癒し系ラーメンの神髄がここにあります! か・き・ら・あ 2012(白湯の醤油) 白湯系でも淡麗系でもない絶妙なる 新しい芳醇系。さらっとした質感の 白湯スープが、牡蠣の濃厚な旨味 に調和します。そしてさらっとしなが らもコクのある動物系の旨味に牡蠣 の個性が絡み、渾然一体とした肉厚 の味わいを生みだします。牡蠣とス ープに醤油ダレが深く絡むよう、その調理も進化していますね。口当たりからの醤油の味 わいが、牡蠣の旨味を上手に導いています。冬の大人の贅沢ラーメンです。
25 スーパー煮干し君!(白湯 ver.)醤油・細麺 白湯スープに何が起きているのかと思うほどに 豚の旨味の素晴らしさにやられてしまいました。 煮干しオイルは柔らかくもジャキッと前に出るタ イプとなり、その個性の反動として白湯の柔らか さが際立ちます。後味で感じる煮干しの細やか なザラツキも見事。麺は煮干しの個性を軽く拾う も、それをべとつかせず、むしろその反動で甘 い穀物感を良質に表現します。そしてチャーシ ューはスープをソースとして肉の旨味をとろけ させ、これが激ウマ!最初から最後まで次々と 極上の旨味を感じさせてくれる名作です!! スーパー煮干し君!(白湯 ver.)塩・平打麺 スープは口当たりから煮干しオイルの個性がしっかりと感じられ、その煮干しの風合いが 中盤、そして後味まで安定的に持続します。煮干しの魅力をはっきりと伝える、美しいスー プです。飲み進めると豚の個性が徐々に前倒しに主張され、その柔らかな甘味が優しく 丸々と感じられます。平打麺は、手揉みのよれによって、絡めたスープの味わいに生命感 を与えます。そして麺のもつ玉子の風合いとともに感じられる甘い穀物感が、このスープ の甘く丸い表情を際立たせるのです。とても美味しい一杯です。
26 豚 100 清澄 ver.(コンソメ仕立てのラヲタ専用モデル)の塩 豚オイルの美しい風味の豊満さから、世界を反転させての豚の透明感が劇的であり、同時 に極めて美しい旋律を奏でるかの如き無駄のない風味の流れを感じさせます。豚の滑ら かなる舌への溶け込み方は異常で、淡麗系では定番の鶏という素材を凌駕し、豚という素 材が類まれなる上品さを有していることを伝えます。2012 年版の美しさは壮絶です! 豚 100 清澄 ver.(コンソメ仕 立てのラヲタ専用モデル) の醤油 「豚は白濁濃厚系だけじゃ ない、ここまで上品さを極め られるのだ」ということを主 張する一杯。まずは香りの 豊満さが特筆に値します。 スープが美しく純粋に磨き こまれていればこそ、味わ いの全てを表現する良質の 香りが現れます。醤油のコ クの深みと豚の抱擁的でク リアな個性が、清澄ながらも立体的でスケールの大きな味わいを生みだす名作です!!
27 な・ん・ば・ん 2012 めんりすとさん流カレーラーメンが、ベジポタ対決の流れを受けて大きく進化しました。こ れまでのな・ん・ば・んが渾然一体とした旨みを表現してきたことに対し、今回はポタージ ュ系の個性で重心をしっかり決めながら、それぞれの風味のエッジをクリアにピシッと仕立 てたアレンジが魅力となっています。スープは口当たりにじゃがいもの重厚感。そんなじ ゃがいものコクからカレーの味わいが舌に広がります。辛さを多分には尖らさず、むしろス ープもしくはタレに加えられているトマトの味わいを尊重し、そこに共鳴しようとするカレー の味わいに感動させられます。ベースにある白湯スープの柔らかさが、カレーのスパイシ ーさを鮮やかに奏でながらも弾力ある柔軟さで重心を築きます。これだけ複雑なスープに おいても、白湯スープの滑らかなる舌触りは健在で、意識を向けるとその個性が明瞭に浮 かび上がり、圧倒的な上等さを主張します。麺は汁そばでは珍しく平打麺がデフォルトと なっています。つけ麺に使われることが多いこの麺は、プリプリっとした艶やかにしていく らか弾くような舌触りを持ち、何より生卵の鮮やかな香味、風味が秀逸です。そんな平打麺 の持つ生卵の風合いは、このカレー味のスープをより鮮やかに彩ります。ポタージュ系で もあるスープの性格により、麺への絡みも十二分です。上品にして柔らかく、重厚にしてス パイシーでありながら、一切のそれに押しつけがありません。カレーラーメンでありながら、 スナッキーな路線に行かず、あくまでじわっと美味さが染みる一杯に仕上がっています。 カレーラーメンでありながらこの肌触り温かな上質さ、まさに圧巻です!!
28 【R45】(オジサンの上質な時間) 一匹の鯨さんの R シリーズのインスパイア第三弾です。これまでめんりすとさんで提供さ れてきた R43、R44 に比べても、さらにリッチなアレンジになっています。スープは白湯、 清湯、魚介出汁の合わせという拘り具合、そこに口当たりから R シリーズらしい辛味を感じ させます。その辛味から少し遅れて酸味が広がると、同時に酸味に程良く絡む甘味が感じ られます。しかしこのスープの一番の刺激は、辛味や酸味、甘味ではありません。これだ けインパクトある味わいに仕立てられながら、ベースのスープの上等さが伝わるそのバラ ンスにあるのです。清湯スープは口当たりから繊細で複雑な表情を上品に感じさせます。 香味野菜の味わいを優しく含みながら、動物系、魚介系の個性がうるうるとスープの味わ いに散りばめられていきます。中盤から後味には、白湯スープのもつ動物系のキメ細かく も肌触りなめらかな味わいがまろっと浮かび上がり、この質感がハイパーグレート!!さら には後味、そしてフィニッシュの流れにおいては、スープに加えられた生姜の味わいが魚 介出汁とひしっと絡み、その枯れた辛味から浮かぶ湿り気ある渋み、生み出される恍惚の 旨味は実に大人びており、貫禄ある表情でその味わいを示します!!また辛味、酸味、 甘味、さらには薬味が彩る味わいが、スープの旨味にリズムを刻み、その味わいに「展開」 というものを強く意識させます。トッピングではアサリの存在感が光ります。アサリ特有の立 ち上がりの早い旨味、さらには肉感の強いコクといったものがスープに重なり、これが辛味 や酸味が先行してもなお、スープの厚みを保つのです。R シリーズは一匹の鯨さんにお いて既に十二分に完成されたメニューとなっていますが、そこにめんりすとさんらしさを加 えたこの作品もまた、ラーメンファンには嬉しい一杯です!!
29 べじたぼ~!(平打麺 ver.) 麺はめんりすとさんオリジナルの平打麺を使用しており、プリッとした舌触りから、いくらか 口の中で弾む様な印象を覚えます。しっかりとした食感があり、肌質も張りをもっています。 舌触りには麺が持つ生卵の明るく優しく、そこにフレッシュな香味と風味、これが張りの強 い麺においても穀物感の立ち遅れを覚えさせません。生卵の柔らかさを楽しませながら、 しっかりとした食感を有するその麺を噛みしめると、その生卵の味わいに呼応するかのよう に、小麦の味わいがリンクされていきます。スープの麺への絡みも問題なし。このベジポ タ系スープにより、麺にはパスタを思わせる性格が宿ります。生パスタの味わいが持つ、と ろけるような風合いと、乾麺が持つ張りのある質感といった魅力が、この平打麺にはともに 凝縮されているのです。さらにはパスタと比較すれば明らかに長いストロークとなる「すす る」という過程において、麺に絡むスープの個性がじわじわと積み上げられ、その複雑で ふくよかな味わいを、ゆったりと壮大に楽しませてくれるのです。またこの平打麺の個性は、 ニンニクのアクセントをより軽快に浮き上げます。これがスープのイントロを力強く、同時に 興奮的な性格のものとします。そしてべじたぼ~特有のジャガイモのふくよかな味わいが 動物系の個性と調和しながら口の中に広がっていくのです。トマトの味わいと麺の相性も 抜群!!麺とスープを重ねたその味わいは、旨味がずしっと効いたボリューム感たっぷり のものとなります。ラーメンろたすさん、一匹の鯨さん、麺工房海練さんとのベジポタ対決 の際に提供されたべじたぼ~!ですが、麺をめんりすとさんオリジナルの平打麺にシフト してなお、その魅力は新たに増大しています。べじたぼ~!の美味しさは、新アレンジに おいてもなお感動的です!!
30 金目鯛の塩ら~めん これぞ神ラーメンです。壮絶な美食を味あわせて頂きました。 まず衝撃を受けるのは、ベースとなる塩スープの秀逸さ!!今回のスープは口当たりに 淡さを主張しながら、いきなり感動的に美味いのです!!オリジナルの淡麗系塩スープよ りもいくらか豚の個性が淡くなり、それにより穏やかでありつつも鶏の柔らかなる旨味に焦 点が定まります。極めて穏やかながら、その他の素材の色を受けとめることでその個性を 立てた鶏の美味しさが、舌にゆるりと広がり、その温かな美しさで食べるものを酔わせてく れるのです。野菜類の尖りはなく、それでいて明るく華やかな味わいが見事。そして柔ら かな豚の味わいが、その鶏と野菜の境界を淡くとりもちます。それは赤ちゃんの肌を撫で るかのごとき柔らかさであり、同時に肉感に溢れた味わいの広がりをも覚えさせます。金目 鯛から溢れた味わいは、スープの旨味にさらなる深いコクを与え、柔軟性と弾力性を表現 します。間違いありません、凄まじいクオリティーであることに誰もが確信させられます! もちろん金目鯛自体も抜群に美味であり、コクのあるその味わいが、舌にずしっと旨味を 立てます。さらに金目鯛を一口噛み、その旨味を口に記憶しながらスープ、あるいは麺を 頂くと、そこには秀逸なる旨味を香らせた贅沢極まりない風味の洪水が沸き上がります。す るとそこに大根が辛味や苦み、マイタケが渋みをじわっと広げ、スープに大人びた表情が はらりと重ねられます。まさに贅沢極まりない素材感に溢れる上等さの演出に感激します。 そしてこの美しい風味が織りなす魅惑の展開は、まだまだ続きます。後味では生姜の個性 が映えますね。生姜の辛味が金目鯛の旨味に張りを与えつつ、複雑な魚介出汁の味わい 絡みながら、この柔らかなスープのフィニッシュに引き締まった表情を添えると、余韻に貫
31 禄と格調の高さが生まれるのです。 さらにはこのスープの完璧さに呼応する全粒粉入り細麺の花開き方がまさに神がかり的! 全粒粉がもついくらかの独立感を舌触りに一瞬感じさせながら、それを噛んだときにずー っと深く引き込まれる穀物感、そして噛み終えた時にどっと浮かび上がる甘みが堪らなく 魅力的であり、その旨味がこの穏やかにして弾力に満ちたスープに完全調和するのです。 この作品の体への染み方、心への響き方は異常です。情感豊かでありながらも限りなく美 しく、それでいて驚くほど親しみやすい癒しの味わいを提供する本気の超名作です! 金目鯛の醤油ら~めん 金目鯛という贅沢トッピングを、慣れ親しんだ醤油の味わいで頂くという、力まない美食。ス ープは、醤油ダレの個性が比較的はっきりと感じられ、体もじわり温まります。口当りは、醤 油がコクのある辛味をいくらか感じさせ、スープの風味をそこに染み込ませていきます。 醤油は徐々にその酸味を広げていき、金目鯛や大根から溢れ出た味わいを滑らかにスー プに絡めていきます。後味では生姜の渋辛味がすっと立ち上がり、この味わいとスープが 持つ魚介出汁の個性は、ここでもまた醤油が仲介をなし調和へと導かれていくのです。麺 はいくらかのスープを含むことによって醤油由来の酸味を立て、小気味良い後味を生み だします。トッピングの金目鯛、大根、マイタケの味わいは醤油によってよりその旨味を引 き出されていきます。そして金目鯛は、スープの持つ醤油の個性によってさらに煮つけら しい個性を増し、日本人に落ち着きを覚えさす、郷愁に満ちた深い旨味を感じさせるので す。和を極めた作品です。癒される上質さが最高の一杯でした!!
32 べじたぼ~!(かけ) めんりすとさんがベジポタ対決の際に提供した名作「べじたぼ~!」をトッピングなしで頂 きました。スープは口当たりから鶏油の旨味にバターが重なり、極上シチューの香味を感 じさせながら柔らかなコクを優しく舌に運びます。続いて現れるのは、鶏油の柔らかさの中 からすーっと押し出される鶏と豚の白湯スープとじゃがいもをベースとするポタージュ系ス ープの味わい。その調和して一体となった味わいに、風味、旨味の心地よい厚みを覚え ます。舌の上にはじゃがいもを起因とするであろうザラッとした質感が覚えられ、ポワロの 大人びた渋みがそこに微かに香りますフィニッシュではバターの個性が浮かび、その艶 のある甘味がじゃがいもの微細なザラつきとポワロの渋みとは対比的に存在、これが得も いわれぬ色気を感じさせます。かけで頂くと、ポタージュスープが舌に転がす緻密な粒子 感の一粒一粒にまで意識が運ばれるように感じられ、時間が止まったかのような煌めく味 わいを生みだします。さらにはスープの複雑さ、繊細さが隅々まで感じられ、風味の展開 や表情の豊かさが深さ方向で数多く華やかに広がります。この時、舌に覚える感覚とスー プが持っている素質が正確に重なり、この痛快さが壮絶!その精度極まった感覚は怖ささ え覚える程の刺激を生みだします。さらにはこのスープ、時間とともにその温度が穏やか になっていくのですが、その先にもドラマが存在します。徐々にバターの個性がスープか ら浮かび上がり、その滑らかさと舌触りのよさ、そして油脂感とともに覚える甘味が堪らなく エモーショナル・・・。最後の最後まで香り高く、高貴な世界観を導き、心の中に余韻を灯し ながら意識をギラギラ覚醒させてられていくのです。この感動極まるフィニッシュは、まさ に唯一無比のもの。最高の一杯を堪能しました!!
33 べじたぼ~!ぬるめ ラーメンでありながら 「味」や「香り」、「食感」 といった要素はもちろ ん、「舌触り」、「口どけ」 といった要素におい ても完全に感動させき るポテンシャルをはら む美食系ベジポタ系 ラーメンべじたぼ~! のぬるめです。元々ト ッピングのトマトシャー ベットにより、スープ の温度が下がってい く過程で生まれる味の 変化を楽しむ作品で ありますが、めんりす とさんというフレンチ シェフによるこれだけ 素晴らしいスープで す、最初からぬるめで頂くという贅沢を私が欲したのも無理ありません。そしてそれを味わ えばなるほどこの作品、大人限定の色気が満ち満ちているのです。スープのじゃがいも のザラツキが丁寧に丁寧に表現されつつ、そこにすっと差し込む鶏、豚の白湯スープの 柔らかにして滑らかなる表情が溜まりません。ポワロが持つ西洋料理特有のネギの風合い が、スープに大人の渋みをはっきりと香らせ、じゃがいもの個性に野生味が浮かびます。 さらにはそこに隠し味のバターの表情が香ると、刺激によらない独特の高揚感が演出され、 その上等にしてエレガントな色調はラーメンの概念を超えた、感動的な秀逸さを示します。 フライドガーリック、柚子といったアクセントも、よりスパッとクリアな質感で立ち上がり、息を のむ瞬間に心地よく溢れていきます。華 やかで複雑な素材感に凛とした美しさを 宿してドレスアップされたスープの風合い は、まるで宝石の輝きが散りばめられてい るかのようであります。あまりにも贅沢、あ まりにも高貴な一杯です!ぬるめにして なお、いやさらに美食度が高まる一杯、こ のお店の凄さが凝縮された名作です!
34 あ・ん・ば・い 2012 秋 口当たりから鶏油と共に感じる塩ダレの旨味が痛快です。貝系、昆布系を思わす旨味がコ ツっと立ち、そしてここからのスープの展開が実に秀逸!豚骨が軽く舌を撫でながら柔ら かに広がると、骨のある鶏の旨味を抱擁しつつ、一方で鶏の凛とした表情を押し出します。 後味で広がる魚介も美味。じわわ~んと広がる風味に感じる複雑な魚介の表情は、繊細 にして個々の彩りが華やか。上質さの塊のような魚介出汁であります。面白いのは、後味 からフィニッシュに向かおうというあたり。あられの香ばしい穀物感が、余韻の中で甘旨さ をすくっと残し、この和の遊び心がなんとも心地よく、気持ちを明るく導きます!そしてもち ろん、あ・ん・ば・いオリジナルのトッピング、梅と大葉の絡みは珠玉、それも程がると言い たいくらいに上質。梅の果肉そのものが実に美味しく、それをスープに溶かし生まれる香 味も気高い!!ふくよかな酸味が豊満な旨味を持つスープの背筋をすっと伸ばすので す。大葉の独特の渋みは、梅とスープを調和させつつ、随所にしっとりとした旨味をスー プの旨味と共に舌の奥に染み込ませます。この巧さ、この美味さが凄い!!塩スープの 個性を拾い上げた全粒粉入り細麺は、軽いナチュラルウエーブでスープを拾いつつも、 すらっとしなやかに舌を流れます。そして舌を撫でながら、そこにコクリと穀物の旨味を残 します。さらには梅、大葉との絡みも抜群!!全粒粉の穀物感がくっと立つことで、梅や 大葉の香味の中においても麺の存在感は抑えられることなく、終始大人びた落ち着きある 様子ながら、無理せずとも貫禄で存在感を示せる資質の表現が徹底されています。流石 は北陽の伊藤ちゃんが TV 番組で 100 点からまさかの 1000 点という最高値で格付けした 名作です。放送では夏に食べたいラーメンと紹介されていましたが、一年中名作です!
35 べじたぼ~! めんりすとさん のベジポタ系ラ ーメンです。ス ープの口当たり は鶏油の香り高 さが圧倒的!艶 やかで、黄金色 に輝くそのオイ ルは、色彩同様 に透き通るように して香り豊か。心 が溶け込むよう にして味わいの 深いところにま で感性を運び込 ませてしまう程 の綺麗な仕上がりをみせます。その上質な鶏の油脂感に続いて感じるのは、ベジポタの 主材料であるじゃがいもの個性。白く、じわっとした旨味というのでしょうか、舌の上に持続 力のある旨味を残すじゃがいもに、極めて微かに加えられているのであろうバターの味わ いが温かでまろやかな質感を加え、じゃがいもの味わいに鮮やかさを明るく香らせます。 同時にその低域では、ポワロのほろ苦い味わいが極めて上品に感じられ、この大人びた 上等さが超魅惑的!!さらには後味で、ほのかにセロリの青々とした清涼感を感じさせ、 随所にフレンチ出身の店主様ならではの幅広く深い技巧美が感じられます。じゃがいもの 味わいに続いて感じられる鶏と豚による白湯スープの優雅なる味わいも秀逸です。包容 力のある豚の柔らかな質感によって、鶏のすーっと浮かび上がる立体的な旨味の明瞭さ が、ベジポタのスープから独立せず、心地よいハーモニーを描きながら、軽やかに存在し ます。そしてめんりすとさんの白湯だけがもつ圧倒的なキメの細かさと滑らかさによって、 この味わいが絵に描いた様に美しいカーブをもって口どけします。その雑味なき美しい口 どけ感の、なんと凛としてしなやかな曲線美・・・、この質感はまさに神がかり的といえま す!!動物系スープの口どけ感の先に、じわっと持続的に残るポタージュの味わいが再 び舌を転がり、フィニッシュでバターの油脂感をほのかに浮かべることで、濃厚にして柔ら かな旨味をポッと浮き上げる展開も恐ろしいまでもの美しさ!!食べ進めるにつれて驚く のは、トッピングのトマトソースのシャーベットから流れ出る個性が、このスープにまた新た な感動を加えていくこと。 最初に『熱々スープの美味しさ』を楽しませつつ、シャーベット のトッピングが徐々にこのスープを『美味しさの絶対温度』に誘います。トマトの味わいもま
36 たこのスープにコクを加え、厚みある表情と華やかな演出性を覚えさせます。さらにはマ イタケのトッピングも見事です。マイタケのほろ苦さが、スープに香り、その味わいを大人 びたものに仕立てつつ、キノコ系ならではの曇りを流しません。最後に麺。べじたぼ~! スープに絡んだこの麺の舌触り、噛んで浮き上がる穀物の旨味といった美味しさの表現の 一連の流れが、あまりにも、あまりにも素晴らしい!!麺そのものが美味しいのはもちろん、 この麺が持つ全てのポテンシャルを、べじたぼ~!スープに完璧に調和する茹で時間に よって表現していることが伝わるのです!!完璧すぎる完璧な一杯です。スープ、麺、トッ ピングをこれだけ複雑に構成させながら工芸品を思わす緻密な構築美・・・、間違いなく絶 対的な名作と言い切れる一杯でした!! スーパー煮干し君の かけ(塩) 魚介系ラーメン作らせ たら神技と定評のある 店主様が繰り出す渾 身の一杯です。口当 たりにはずしっとした 煮干しの個性。あの名 作に・ぼ・ら・あの二倍 の量の煮干しを使用 したという作品ならで はの説得力ある味わ いが楽しめます。正油 バージョンに比べると、 鶏、豚、煮干しの個性 を独立的にはっきりさ せ、豚の旨味と煮干し の旨味のコントラスト がパンチのある味わ いを生みだします。後 味では、煮干しの個性をしっかりと主張させつつ、フィニッシュで豚の丸々とした旨味が立 つその展開は実に刺激的です!!麺も当然ながら美味。いくらかエキゾチックにも思える ちょっと捻りある煮干し感をはらんだオイルが、麺の食感をすっと締めるように感じられ、同 時に全粒粉入り細麺の枯れた味わいに、スープのもつ大人びた味わいをより添えるきっ かけとなります。やはりこのお店の魚介系ラーメンは巧すぎます!!トッピングなしだから こそ、その巧さ、美味さが明瞭に直接的に迫ります。感激の一杯!!
37 スーパー煮干し君(正油) これまたまさしく神ラーメン!!スープを口にすると、口当たりから煮干しの肉弾的な味わ いがこくりと響きます。これまで以上にじわ~っと体に柔らかく染みいる味わいが、感情に 深いインパクトを残します。煮干しの旨味を優雅に舌に馴染ませていくのが何とも心地よく 感じられながら、同時にそのクオリティーの高さに胸が高鳴ります。スープはいくらか豚寄 りにシフトされており、豚が持つ甘味や包容力高い個性が生かされています。通常の煮干 しラーメンの二倍の量を投じた煮干しの肉感を殺さないままに、豚の個性で柔らかく穏や かにそれを押し出しているのです。そしてその味わいを中~低域に弾ませながら、高域 では鶏の旨味が柔らかに流れ、互いの美味しさを濁すことなく美しくも実体感のある香味 で、豊かな味わいを広げていくのです。フィニッシュでは豚の丸く愛くるしい旨味が立ち上 がり、この味わいもまた最高に素晴らしいものに!!口当たりからフィニッシュまでの 全 ての展開に意味があり、その全ての瞬間に感動があります。またこのスープ、飲み進めて いくと徐々に煮干しの風味の大ぶりな粒子感が前に出るようになります。するとこの煮干し の風味が持つ粒子感の合間に淡く使用された醤油がすーっと入り込み、煮干しの味わい に色気ある香ばしさと、落ち着きある大人びた表情を加えるのです。感動が止まりませ ん!!醤油の淡さが煮干しの個性をより上等に彩り、煮干しと鶏と豚の素材感に張りと柔ら かさを同時に加えるのです。これは凄いです。これ以上はないくらいに凄いです!!素 材主義に傾倒したラーメンに対し、あえて醤油の色気を加えることの意味を完全に示しま す。基本の醤油ラーメンにおいては既にむ・ら・さ・きという名作を生み出している店主様 の新たなる快作!!これまた究極と断言できる醤油ラーメンであります!!
38 ゆ・ず・し・お 2012 人気のレギュラーメニュー、柚子と生姜の塩ラーメンです。それにしてもベースの淡麗系 塩スープが極上中の極上ですね!口当たりに柚子の香味を感じさせながら、鶏の甘味を スッと感じさせ、豚、野菜の彩りが口に広がります。後味に魚介出汁の味わいを覚えると、 そこに生姜の辛みが重なり、その個性をじわっと細やかに拡散させます。余韻で生姜の個 性が響く中、しっとり浮かぶ柚子の風味は力強くも繊細な美しさを主張します。味わい、展 開ともに深みのある素晴らしい一杯です。 ベジポタスープのつけ麺 ポタージュ系のつけ汁に平打麺という作 品。つけ汁はじゃがいもの細やかな粒子 感によって舌に整ったキメを覚えさせ、含 まれる野菜の素朴な旨みをしっとり表現し ます。ベジポタながら穏やかで綺麗系の 性格を持つ、女性的な一杯です。
39 い・も・と・ん スープは口当たりにポタージュらしいじゃがいもの白く柔らかな味わいとコクを感じさせつ つ、そこに豚骨の個性が抱擁するように旨味豊かで柔らかくも広大な質感を残します。こ の豚骨の美しくも優しく、そして澄んだ旨味が濃縮された質感・・・、少量を丁寧に集中して 作るからとはいえ露骨に専門店を超えるクオリティーであることに驚かされます。そんな絶 対的な滑らかさとキメ細かさをみせる豚骨スープは、加えられたじゃがいもの個性により、 その味わいをよりじっくりと舌の上に転がります。そしてこの旨味の持久力が凄いので す!じゃがいもの持ついくらかマットな質感が舌にすっと重みをよせるようにし、そこから じわっと溶け出すように豚骨の旨味が感じられます。この展開がゆるり静かでありながら、 余りの美しさに意識を過敏に集中させられてしまいます!!麺は中太ストレート麺。噛む としっかりした肉感を覚えさせ、ほのかに甘みをも感じさせる密度ある穀物感が美味しい ですね。舌触りにしとっとその重みをかけつつも、弾かずべとつかずの絶妙なバランスで、 麺の旨味に肉を感じさせる引き金を生みだします。粘度のあるスープにもこの麺に素直に 馴染み、その絡めたスープが口の中でとろっと転がります。麺がするっと喉に抜けたとき に、残されたスープがじわっと旨味をこぼしていく感じには神がかり的な秀逸さを覚えさせ られますね!スープの美味しさが、麺の動きによって様々な色調で表現されていくのが 伝わります。この表現力の高さは新しくも素晴らし過ぎです!!ちなみにこの作品、味の 変化を楽しめるように別皿で魚粉ついてきます。これだけ美食に特化しながらも、遊び心 まで兼ね備え、社交的な美味しさすら身に纏う一杯です。嫌みな程に完成された芸術的 作品です!!ベジポタ対決の前哨戦を飾る秀作です!!
40 ぽ・も・ど・ろ+大人味 口当たりに油脂感を覚えさせながら、そこにトマトの肉感ある味わいがスープの様々な素 材の表情を含んでは口の中に広げていきます。後味に向けて生姜の味わいがじわっと現 れ、これが大人びた辛味を演出します。そしてこの味わいがぽ・も・ど・ろのトッピングであ る大葉や、スープそのものの表情が見せる和の色調に馴染み、トマトと辛味という刺激的 なアレンジと思わせつつも、実は日本人の感性にじわーっと旨味を染みわたらせる内容 に仕立てられていくのです。この辛旨さが今まで経験したことのない喜びに満ち溢れてい ました。しかも味わえば味わうほどにぽ・も・ど・ろの魅力がぐいぐいと圧力かけて押し込ま れるのです。この演出、痛快の極み!これぞめんりすとさん流アラビアータ系ラーメンとい っても良いかもしれません。活力と躍動感に満ちたアレンジを堪能できる一杯です!
41 魚介 100 オイルなしのかけ 魚介のみを使用して仕上げた誰にも真似できない極上スープ魚介 100 がベースです。 スープの持つ繊細な魚介の個性が、緻密に明瞭に、そしてなにより直接的にひたっと舌 に感じられます。数多くの魚介系素材の細やかな表情が極めて緻密に編みあげられ、一 つの味わいの中にあまりにも多くの色が輝きます。この口当たり…、まさに感動的!!節 系素材の大人びた色気がじわっと心に染みこんできます!!後味ではタレが導く塩気に、 魚介の味わいがすーっと重なりをみせつつ、貝類などの味わいがコクを作り、繊細な淡麗 系に終わらせずに、ポンっと圧力をのこすような旨味を覚えさせます。これもまた素晴らし い展開!!最後の最後まで説得力に満ちた内容を示し続けてくれるスープです。全粒粉 入り細麺は、少し張りのある食感をみせ、これが魚介の枯れた味わいに馴染みます。全粒 粉の逞しい穀物感が、節の乾いた味わいを豊富とするこの作品では特に映えますね。ス ープにしっかりとした格式と貫禄を覚えさせられます。淡麗系にして旨味密度の高さを露 骨に楽しませる、芸術性と技巧美に溢れた超名作です。魚介系スープのラーメンが好きな らば、絶対に味わうべき一杯ですね。
42 鶏 100 醤油・旨味濃厚鶏 油 ver.(鶏叉焼トッピング、 調味料別皿) 鶏油の旨味を強め、重量 感で勝負できるアレンジ の鶏 100 です。そしてこ れが素晴らしく美味。口 当たりから濃厚な鶏の旨 味が醤油の味わいに絡 み、ボリューム感ある味 わいを残します。スープ に多分に含まれる鶏の旨味は、鶏油のように立体的にそそり立つのではなく、むしろ抱擁 的な性格を示しながらも全体としては鶏油とそれを支える醤油ダレの味わいを押し上げま す。醤油ダレの味わいが鶏の旨味の中にすっと溶け込み、後味に香り立つ香味野菜の個 性が何とも上品。麺もいいですね。鶏と醤油の味わいに、ガツッと穀物感が食い込んでい こうとします。麺の旨味の強さが、スープの味わいに流されません。スープと麺のマリアー ジュも完璧な、完全に完成された一杯でした!! に・ぼ・た・す 名店ラーメンろたすさん の煮干そばのインスパイ アです。スープだけでな くメンマ、ネギ、海苔、叉 焼、麺までもが良く似て います。スープは口当た りから煮干し感を強く覚 えはするものの、やはり 煮干しの個性が動物系ス ープが持つ複雑な素材 感を潰さないように配慮されています。さらさらとしたキメの細かい煮干しの味わいによっ て、むしろ煮干しで鶏の肉感に彩りを添えているかのように思えます。そしてそこに重なる 豚の個性もまた秀逸。豚の性格がその味わいをじわ~っと肌馴染みする柔らかなものに 導きます。透明感あるスープの向こうに意識を運べば、優しい野菜の味わいの広がりを堪 能できます。豚や野菜の柔らかな甘味で厚みをつくる、心にじわっとくる大人のラーメンで す。ろたすさんのスマートで直球系の美味しさに対し、複雑さを重ねあげためんりすとさん という対極、間違いなく「インスパイア」でありながら、間違いなく「らしい」逸品です!