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緩衝材用衝撃試験機

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Academic year: 2021

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キーワード:包装、緩衝材、衝撃、加速度、輸送環境、最大加速度-静的応力線図

はじめに

緩衝材用衝撃試験機は、包装用緩衝材の緩 衝特性を把握することができる試験機です。

本試験機によって緩衝材の緩衝特性を調べる ことで、包装内容品に伝わる衝撃加速度が最 も低くなり、かつ緩衝材の厚さが最適となる ように、厚みと面積を決定することができま す。そのため、製品の輸送中に生じる衝撃に 対して、製品保護のための緩衝材使用量を最 小限にすることができます。ここでは、緩衝 材用衝撃試験機の概要、緩衝材の評価試験方 法について説明します。

試験機の概要

図 1、図 2 に試験機の写真と模式図、表 1 に試験機の仕様を示します。本試験機では、

任意の高さから緩衝材に向けて重錘を自由落 下させることで緩衝材と重錘を衝突させ、そ のときに重錘に発生する加速度を測定するこ とによって緩衝特性を把握します。標準で使 用する重錘の重さは約5.8kgであり、最大約

20kg、最小約1kgまで重さを変えることがで

きます。また、重錘の衝突速度や反発速度、

緩衝材の最大変形量も測定するため、試験機 には速度計と変位計が設置されています。

包装用緩衝材の評価試験

緩衝材の緩衝特性を評価する方法として、

JIS Z 0235:2002に、①衝撃荷重試験方法、

②簡便法としての圧縮試験方法、③国際規格 に対応する衝撃荷重試験方法が定められてい ます。JISでは、「通常の緩衝特性試験は衝撃 荷重試験方法によって実施する」と記載され

1 緩衝材用衝撃試験機

加速度計 重錘

緩衝材

レーザー変位計 速度計

ガイド

自由落下

受け台

2 緩衝材用衝撃試験機の模式図

1 緩衝材用衝撃試験機の仕様

重錘の重さ 1kgから20kg程度まで 受け台の面積 20cm×20cm 最大落下高さ 1m程度 メーカー/型式 Lansmont社/Model 23

※衝撃加速度は、できる限り2000 m/s2以内で 使用します。

緩衝材用衝撃試験機

No.10010

(2)

ているため、 ここでは、

①の方法を用いて緩衝特 性を求める方法について 説明します。

①の衝撃荷重試験では、

高さ 60cm から自由落下 させたときの衝突速度と なるように試験機の摩擦 損失を考慮して重錘の高

さを設定し、同一試験片(緩衝材)に1分間 隔で連続5回の衝撃を加えます。そして、各 回毎に重錘に生じる最大加速度とひずみが最 大となる試験片の厚さを計測します。5 回の 衝撃荷重を加えた後、重錘を直ちに試験片か ら外して5分経過後、再び試験片の厚さを計 測します。実際に緩衝設計を行う際、緩衝材 の最小厚さを求めるために、様々な厚みと高 さに対してグラフを用意する必要があります。

速度依存性の低い緩衝材の場合、データが少 なくても、緩衝係数-最大応力線図を作成す れば、最適緩衝設計が可能です。

ここでは、一例として、発泡倍率 25 倍の 発泡ポリエチレンについて緩衝特性を求めま した。用意した発泡ポリエチレンは、a~iま での9形状で、厚さが50mm一定、受圧面が 正方形(一辺がそれぞれ150、140、120、110、

90、80、70、65、60mm)の直方体です。今 回は、これらの緩衝材に対して、5.8kg の重 錘を60cmの高さから1度だけ衝撃を加えま した。

表2に、a~iの緩衝材それぞれの、静的応 力(重錘の重さを面積で割った値)、最大加速 度、緩衝材の最大変形量、最大ひずみを示し ます。また、図3に最大加速度-静的応力線 図を示します。

表2における緩衝材の大きさと最大加速度 の関係から、最大加速度を抑えるためには、

実際には適切な緩衝材の面積があることがわ

かります。また、図3を見ると、緩衝材a、b は緩衝材c、dより、静的応力が小さい(受圧 面積が大きい)にも関わらず、最大加速度が 大きくなっていることが見て取れます。これ らのことから、最大加速度を抑えるためには、

緩衝材をただ単に大きくすればよいわけでは ないことがわかります。

おわりに

包装用緩衝材の評価試験について紹介しま したが、本試験機は、包装用緩衝材だけでな く、スポーツ用品、介護・福祉用品、ベビー 用品など、人を保護する製品の緩衝特性を調 べるためにも用いることができます。また、

レーザー変位計が設置されているため、緩衝 材の変形量も測定することが可能です。皆様 のご利用をお待ちしております。

2 発泡ポリエチレン(25倍)の緩衝特性評価試験結果

緩衝材の形状 厚さ

(mm)

一辺の長さ (mm)

静的応力 (MPa)

最大加速度 (m/s2)

最大変形量 (mm)

最大ひずみ

a 50 150 0.0025 462 19.6 0.392

b 50 140 0.0029 464 21.2 0.424

c 50 120 0.0039 402 25.1 0.502

d 50 110 0.0047 403 28.5 0.57

e 50 90 0.0070 420 34.7 0.694

f 50 80 0.0089 465 38.7 0.774

g 50 70 0.0116 587 42 0.84

h 50 65 0.0135 648 43.3 0.866

i 50 60 0.0158 701 44.2 0.884

3 最大加速度-静的応力線図

作成者 情報電子部 信頼性・生活科学系 細山 亮 Phone:0725-51-2703 発行日 2010 年 12 月 20 日

参照

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