白 血 病 に 関 す る 研 究
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(2) 6284. 松. 山. 恒. 男. (広 島 県 は原 子 爆 弾 症 との 関 係 もあ り本 調 査 に 於 て. 第1図. 有 核 細 胞 数(非. 培 養 例). は除 外 した)の 大 学 附 属 病 院 並 び に公 私 立大 病 院 の. 1:10万. 内 科 及 び小 児 科 か ら得 られ た もので あ り,従 つ て す. 3:30〜50万. 4:50万. 有 核 細 胞 数(培. 養 例). 以下. 2:10〜30万 以上. べ て の 年令 層 を含 む もの で あ る.こ の調 査 で 骨髄 像 の 記載 の あ る もの92例 につ い て各 病 型 別 に 有核 細 胞 数,白 血 球 系,赤 芽 球 系 に関 して臨 床 統 計 的 に観 察 した. 2). 骨 髄 体 外 組 織 培 養 を行 つ た症 例 に つ いて (培 養 例). 昭 和29年1月. よ り昭 和32年10月 迄 の3年10ヶ. 月間. に平 木 内科 に入 院 し,骨 髄 体外 組 織 培 養 に よ つ て正 確 な病 型 診 断 を得 た67例 の 白血 病 患 者 の う ち,そ の 骨 髄 像55例 につ いて 各 病 型 別 に非 培 養 例 に於 け る と. 第2図. 同 様 な 事項 に関 して 臨 床統 計 的 に観 察 を行 つ た.尚. 1:10万. 以下. 内 科教 室 で あ る関 係上,小 児 例 は特 別 の場 合 で あ り,. 3:30〜50万. 2:10〜30万 4:50万. 以上. 患 者 と して は14才 以上 の もの を主 と して 取 扱 つ て い る. 第3章 非培養例. 調 査 成 績. 92例. 急 性 骨 髄 性 白血 病. 34例. 慢 性 骨 髄 性 白血 病. 24例. 急 性 淋 巴 球性 白血 病. 23例. 単 球 性 白血 病. 9例. 赤 白血 病. 2例. 培 養 例. 55例. 104以 下 の もの は非 培 養 例 に 於 て慢 性骨髄 性白 血病. 急 性 骨髄 性 白血 病. 14例. 慢 性骨 髄 性 白血 病. 6例. 急性 淋 巴球 性 白血 病. 10例. 単 球 性 白血 病. 25例. 第1節. 14例 中1例(7.15%),急 例(6.25%),急 %),単. 性 骨 髄 性 白 血 病16例 中1. 性 淋 巴 球 性 白血 病6例 中2例(33.3. 球 性 白血 病8例 中2例(25.0%)で. 培養 例 に於 て も急 性 骨髄 性 白血 病12例,慢. 有核 細胞 数:第1〜10表,第1〜. あつ て, 性骨 髄 性. 白血 病6例 中 に は み られ な い が,急 性 淋 巴 球 性 白血. 2図 教 室 に 於 け る正 常 人 骨 髄23例 の 有核 細胞 数平 均 は 128,800/mm310)でHymanl1)の120,000に. 略一致. 病9例 中2例(2.22%),単 (1.43%)に. 球 性 白 血 病21例 中3例. み られ る.急 性 淋 巴 球 性 白血 病,単 球. す るが 白血 病 に際 して は 一 般 に か な りの増 加 が み ら. 性 白血 病 に 有 核 細胞 数 の正 常 以 下 を示 す例 が 多 い点. れ る.慢 性骨 髄 性 白血 病 に於 て増 加 は最 も著 明 で あ. は非 白血 性 白 血 病 が この両 者 に多 い 点 と一 致す る,. つ て非 培養 例14例 平 均37.72×104,培 53.95×104で,急. 養 例6例 平 均. 性 淋 巴 球 性 白 血 病 が これ に次 ぎ. 非 培 養 例6例 平 均30.83×104,培. 養 例9例 平均39.57. Hyman11)に. 白 血 病 が最 も多数 で 慢 性 骨髄 性 白血 病 が これ に 次 ぎ, そ の点 本 統 計 の 結 果 と逆 に な つ て い る.. ×104で あ り,急 性 骨 髄 性 白血 病 と単 球 性 白血 病 は 同 程 度 で あ つ て,前 者 が 非 培 養 例16例 平 均22.46× 104,培 養 例12例 平均33.28×104,後 例 平均23.69×104,培. 者 が非 培 養 例8. 養 例21例 平 均29.27×104,で あ. つ た. しか し正常 以 下 に減 少 して い る例 もみ られ, 10×. 於 け る骨 髄 有核 細 胞 数 は急 性 偶 髄 性. 第2節. 白血 球 系. Ⅰ 非 培養例 1). 急 性 骨 髄 性 白血 病:第1表,第3図. 骨 髄 芽 球 百分 率 の 平 均 値 は半 数 以 上(57.30%) を 占 め,前 骨 髄 球12.21%,骨. 髄 球5.48%,後. 骨髄. 球3.72%,桿. 葉 核 球3.71%と. 骨髄. 状 核 球3.11%,分.
(3) 白 血 病 に 関 す る 研 究 第1表. 2). 非 培 養 例(34例 平 均). 急性 骨 髄 性 白 血病 患 者 骨髄 像. 6285. 慢 性 骨髄 性 白血 病:第2表,第4図. 骨髄 芽 球 は9.78%を 第2表. 占 め るに過 ぎず,急 性 骨髄 性. 非 培 養 例(24例. 平均). 慢 性 骨髄 性 白血 病 患 者 骨 髄像. 第3図. 急 性 骨髄 性 白血 病. 非 培 養例. 第4図. 慢性骨髄性白血病. 非培養例. 球 以 下 の成 熟 好 中球 は少 数 で,成 熟 した もの 程 数 を 減 じて い る点 は従 来 指 摘 され て い る通 りで あ る.白 血 病細 胞 の 出現 百分率 とそ の例 数 を分 布 曲 線 と して 画 いてみ るに第3図 の通 りで骨 髄 芽 球 は何 れ の百 分. 白血 病 に比 して極 めて 少 な い.好 中球 の各 成 熟 段 階. 比 段階 に於 て も略 同程 度 の 出現 を示 し起伏 の乏 しい. が 略 同程 度 の 増殖 を示 して い る点 が急 性 骨 髄 性 白 血. 曲線 で あ る.前 骨 髄 球,骨 髄 球,後 骨髄 球 は左 に高. 病 と趣 を 異 に して い る.即 ち急 性 骨 髄 性 白血 病 に比. く右 に低 い.桿 状 核 球,分 葉 核 球 も骨 髄 球,後 骨髄. し芽 球 が 最 も少 な く極 めて対 蹠 的 な所 見 で あ る.個. 球 の それ と略 同様 で あ る.. 々の 症例 につ いて み れ ば骨 髄 芽 球 は40〜30%を. 好 塩 基 球,好 酸 球 に つ い て は特 に 増加 した症 例 に. る ものが3例,30〜20%の. 占め. もの はな く, 20〜10%の. も遭 遇 せ ず,そ の 平均 値 は正 常 範 囲 を示 して い た.. もの が6例,. 其 の 他 の細 胞 は淋 巴球3.84%,単. く, 40%以 上 を示 した 例 は見 当 らな か つ た.好 中球. 0.13%,形. 質 球0.34%,細. 球0.92%,巨. 核球. 網 細 胞 は0.35%と 何 れ も. 減 少 し,な かで も淋 巴球 の減 少 が著 明 で あ る.. 10%以 下 を 占 め る もの が15例 で最 も多. の 中 で は桿 状 核 球 が19.2%で. 最 も多 い.. 白 血 病 細胞 の分 布 曲 線 は 第4図 の如 く骨 髄 芽 球,.
(4) 6286. 松. 山. 恒. 層 男. 前 骨髄 球 は左 に高 く右 に低 い.骨 髄 球,後 骨髄 球, 桿 状 核 球 〜 分 葉核 球 は何 れ も21〜40%を. 第5図. 急 性淋 巴球 性 白 血病. 非 培 養例. 頂点 とす る. 緩 かな 曲線 で あ る.又 慢 性骨 髄 性 白血病 に於 て は好 酸 球 の 軽度 増 多(平 均3.79%)並 明 な増 多(平 均1.23%)が. び に好 塩 基 球 の著. 認 め られ る.即 ち著明 な. 増 多 を示 した症 例 は好 酸 球 で は24例 中10例,好 塩 基 球 で は24例 中6例 に み られ た.単 球,淋 巴球 そ の他 の細 胞 に関 して は急 性 骨髄 性 白血 病 に於 け る と同 様 に減 少 が 認 め られ た. 3). 急 性 淋 巴球 性 白 血 病:第3表,第5図. 骨 髄 は殆 ん ど均 一 な 細胞 によ つ て 占 め られ て い る とい う印象 を 受 け る.即 ち淋 巴芽 球 が46.40%並 に淋 巴 球 が40.98%と ど90%近. び. この両 者 に よつ て全 体 の殆 ん. くが 占 め られ,偶 髄 芽 球 以 下 の顆 粒 球 系 細. 胞 は僅 か に5.01%に 過 ぎず,就 中単 球 は0.10%と 著 明 に減 少 し其 の 他 の 細 胞 も巨核 球0.04%,形 0.06%,細. 網 細 胞0.03%と. 質球. 極 め て少 数 で あ る.分 布. 曲線 で も第5図 の 如 く淋 巴芽 球 と淋 巴球 は何 れ の 百 分 比 段 階 に も出 現 し急 性 骨髄 性 白 血 病 と同様 に 起伏 に乏 しい.好 中球 系 は圧 倒 的 に左 に高 い. 第3表. 非 培 養 例(23例. 平 均). 急 性 淋 巴球 性 白 血 病 患者 骨 髄 像. 4). 単 球 性 白血 病:第4表,第6図. 月 髄 性 白血 病及 び淋 巴球 性 白血 病 に比 し白血 病細 胞(即. ち この場 合 単 球 系 細 胞)の 占 め る百 分比 が単. 芽 球47.63%,前 72.07%と. 単 球16.60%,単. 球7.84%,計. 急 性 白 血 病 に 比 し て 少 な く, R髄 芽 球. 0.2245及 び前 骨髄 球 以下 の好 中球 系 細 胞8.70%,淋 巴球5,46%と. 両 者 と も尚 幾 分 保存 され て い る点 が他. の 白血 病 と異 な つ て い る.. しか し上述の様に単球 系内の各成熟段階が示す百 第4表. 非 培 養 例(9例. 平 均). 単 球 性 白血 病 患者 骨 髄 像.
(5) 白 血 病 に 関 す る 研 究 第6図. 単 球 性 白血 病. 6287. 非 培 養例. 第7図 分比 は単芽 球 が47.63%と. 急性 骨髄 性 白血 病. 培 養例. 約 半 数 を 占 め,前 単 球 が. これ に次 ぎ,単 球 は比 較 的少 数 とな つ て い る.か か る像 は急性 骨髄 性 白血 病 に かな り類 似 す る もの で あ るが,そ の勾 配 は急 性 骨髄 性 白 血病 に比 較 して それ ほ ど急 峻 でな く,単 球 性 白血 病 は骨 髄 像 に於 て も急 性 型 と慢 性 型 との 中間 に位 して い る もの と見 做 す 事 が 出来 る. 形質 球,細 網 細 胞 は正常 値 よ り稍増 加 して い る. 又 分布 曲線 で も第6図 の 通 り略 急性 型 に近 い 曲線 を 示 して い る. Ⅱ 培 養 例 1). 急性 骨髄 性 白血 病:第5表,第7図. 非 培養 例 と同 じく骨 髄芽 球 が 半 数 近 く(40.87%) 第5表 培 養 例(14例 平 均) 急 性 骨髄性 白血 病 患 者 骨髄 像. を 占 め前 胃髄 球23.02%,骨 4.00%,桿. 状 核球2.83%,分. 髄 球5.60%,後 葉 核 球3.92%と. 骨髄球 成熟好. 中球 は少 数 で 成 熟 した もの程 数 を 減 じて い る.好 酸 球,好 塩 基 球 に著 変 は な く,そ の他 の細 胞 特 に淋 巴 球 は5,58%と 減 少 が 著 明 で あ る. 2). 慢 性 骨髄 性 白血 病:第6表,図. 省略. 骨 髄 芽 球 は4.38%に 過 ぎず 好 中球 系 の 各 成 熟 段階 も略 同程 度 の 増 殖 を示 して い る.個 々の症 例 につ い て み て も骨髄 芽 球 は6例 す べ て が10%以. 下 で あ る.. 好 中球 系 の 中 で は前 骨 髄 球 が23.88%で. 最 も多 く,. 次 で 桿 状 核 球 の12.53%で. あ る.好 酸 球 は3.98%で. 軽 度 増 多 がみ られ,好 塩 基 球 は2.13%で を示 し特 に そ の1例 に は9.6%と 第6表. 培. 養. 著明な増多. 高度の増多がみ ら. 例(6例. 平 均). 慢 性 骨髄 性 白血 病 患 者 骨髄 像.
(6) 6288. 松. 山. 恒. 男. 第8図. れ た.単 球,淋. 急 性 淋 巴球 性 白 血病. 培 養例. 巴球 そ の他 も非 培養 例 と略 同 様 で あ. る. 3). 急性 淋 巴球 性 白血 病:第7表,第8図. 淋 巴 球 系 細 胞 は淋 巴芽 球69.61%,淋 第7表. 培. 養. 例(10例. 巴球24.65% 平均). 急 性 淋 巴 球性 白血 病 患 者 骨髄 像. で この両 者 に よつ て 全体 の94.26%を. 占 め.骨 髄 芽. 球 は皆 無 で あ りそれ 以 下 の 顆 粒球 系 は僅 か に2.22% に過 ぎず,単 球 も0.41%で 著 明 な減 少 をみ るが,そ の他 の 細 胞 も極 めて 少 数 で あ つ て非 培 養 例 に於 け る 所 見 と全 く異 な らな い. 4). 単 球 性 白血 病:第8表,第9図. 単 球 系細 胞 の 占め る百 分比 は 単 芽 球27.03%,前 単 球24.50%,単. 球13.58%,計65.11%で. 骨髄性白. 血 病及 び淋 巴球 性 白 血病 に比 して 少 な く,骨 髄 芽 球 第8表. 培. 養. 例(25例. 平均). 単 球 性 白 血 病 患者 骨 髄 像.
(7) 白 血 病 に 関 す る 研 究 い が40〜60%の. 6289 部 分 で 稍 高 くな つて い る.成 熟単 球. の 比 率 は0〜205の. もの が19例(76.0%),. の も の が3例(12.0%), (4.0%),. 60〜80%の. 40.60%の. 20〜40% も の が1例. もの が2例(8.0%)で80%以. 上 を 占 め る もの は 無 く,そ の 分 布 曲 線 は 前二 者 と略 同様 で あ る.好 中球 系細 胞 は0〜20%の (80.0%),. 20〜40%の. ものが20例. ものが4例(16.0%),. %の もの が1例(4.0%)で,淋 もの が24例(96.0%)と. 40.60. 巴 球 は0〜20%の. 殆 ん どを 占 め,20〜405の. もの は僅 か に1例(4.0%)に. 過 ぎ な い.以 上 の諸. 点 を比 較考 察 す る と急 性 骨髄 性 白血 病,急 性淋 巴球 性 白血 病 に於 て は 芽 球 が 多数 に 出現 し成 熟球 は極 めて 少 な い の に反 し,慢 性 骨 髄 性 白血 病 に 於 て は芽 球 が 極 め て少 な く成 熟球 が 多数 にみ られ るが,単 球 性 白血病 は正 に急 性 型 と慢 性 型 との 両 者 の 中 間型 に 位 す る とい う事 が 出来 る.以 上 の 如 く白血 球 系 を各 病 型 別 に比 較 した が非 培 養 例 も大 体 に 於 て教 室 に於 け る培 養 例 と同 様 の傾 向が み られ た. 第3節. 赤 芽 球 系:第1〜10表,第10図. 正 常 人 の 骨 髄 に 於 て 赤 芽 球 の 占 め る 百 分 比 は, Rohr12)に. 第9図. 単 球性 白血 病. 小 宮14)に. 培 養例. よ れ ば30%,. よ れ ば19.4%で,当. よ れ ば20.11%で. 第10表. 0.27%,前. 骨 髄 球 以 下 の 好 中 球 系 細 胞11 .68%,淋. 巴 球7.73%と. 両 者 と も か な り保 存 さ れ て い る .単 球. 系 細 胞 の 各 成 熟 段 階 が 示 す 百 分 比 も単 芽 球 が 最 も 多 く,次. で 前 単 球,単. 球 の 順 と な つ て い る.単. 胞 の 分 布 曲 線 に つ い て み る と 第9図 0〜20%の. も の が13例(52.0%),. 5例(20.0%), 60〜80%の. 示 し,前. ものが. も の が4例(16.0%), 80〜100%の. もの. 左 に 高 く右 に 低 い 緩 か な 曲 線 を. 単 球 は0〜20%. の も の が14例(56.0%),. も の が3例(12.0%),. が7例(28.0%),60〜80%の で80%以. の 如 く単 芽 球 は. 20〜40%の. も の が1例(4.0%),. が2例(8.0%)で. 20〜40%の. 40〜60%の. 球 系細. 40〜60%の. もの. もの が1例(4.0%). 上 を 占 め る も の は 無 く,そ. の 曲線 は左 に高. Heilmeyer13)で. あ るが,各. は28.6%,. 教 室23例 の 平 均10)に 種 白 血 病 共 に 白血 球. 健 康 人 骨髄 像(23例. 平 均).
(8) 6290. 松. 山. 恒. 男. く20%の もの が1例(2.9%),急. 性 淋 巴球 性 白血 病. 23例 中 に はな く,単 球性 白血 病 は9例 中58%の が1例(11.1%)で. もの. あ り,培 養 例 で は急性 骨髄 性 白. 血 病 に於 て14例 中44%の. ものが1例(7.1%),急. 性. 淋 巴球 性 白血 病 に は10例 中 にな く,単 球 性 白血 病 は 25例 中23%及 び28%の2例(8.0%)で. あ り,急 性. 型 は慢 性 型 に比 較 して低 値 を 示 す が,急 性 白血 病24 例 中3例(12.5%)に 第10図. たGunz15)の. 赤 芽 球 系(培 養例). 於 て30〜50%に. 及 ぶ 出現 を み. 例 と比 較 して み て も 極 めて 僅 少 で あ. る とい え る.尚 赤 芽 球 中 の 各 成 熟 段階 の比 率 につ い て は大 体正 常 値 と大 差 は な い よ うで あ るが,多 少左 傾 の 傾 向 が み られ る. 赤 白血病 の2例 につ い て は そ の骨 髄 像 を 第9表 に 示 した. 第9表. 系 に比 較 して 減 少 して い る,即 ち急 性骨 髄 性 白 血 病 で は8.11%,慢. 性 骨 髄 性 白血 病 では14.69%,急. 淋 巴球 性 白血 病 で は僅 か に1.56%,単 は7.32%で. 性. 球 性 白 白病 で. あ る.し か し乍 ら この様 に 白血 病 の 種 類. に よつ て 減 少 率 は著 し く相 違 し,急 性 淋 巴 球 性 白 血 病 に於 て は 減 少 が 殊 に 著 し く,大 多数 は2%前. 後を. 占 め るに 過 ぎな い.急 性 骨 髄 性 白血 病,慢 性 骨 髄 性 白 血 病,単 球性 白血 病 に於 て は10%前 後 で三 者 の間 に 大 した 差 は な いが,正 常 骨髄 平均 値 以上 の 出現 を み た もの に関 して い え ば,慢 牲 骨 髄 性 白血 病 に於 て 非 培 養 例24例 中4例(16.7%),培 (16.7%)に20〜68%に. 養 例6例. 中1例. 及 ぶ 出 現 を み て い るが,急. 性 型 と して は非 培 養 例 で急 性骨 髄 性 白血 病34例 中 漸. 赤 白血 病 患 者 骨髄 像(2例. 平 均).
(9) 白 血 病 に 関 す る 研 究. 6291. と同 じ く成 熟 細 胞 程 そ の比 率 が 減 少 して い るが,培 第4章. 総括並びに考按. 養 例 に於 て は非 培 養 例 に比 しその 勾 配 が 遙 か に緩 か. 有 核 細 胞 数:. で あ り急 性 型,慢 性型 の 中間 よ り も梢 急 性型 に か た. 先 ず 非 培養 例 を み るに一 般 に 有核 細 胞 数 の増 加 が. よ つ た性 格 を 示 して い る.. 認 め られ るが,こ の増 加 は慢 性骨 髄 性 白血病 に於 て. 次 に培 養 例 に於 け る単 球 性 白 血病 で は単 芽 球,前. 最 も著 明 で あ り急 性淋 巴球 性 白血病 が これ に次 ぎ,. 単 球,単 球 の 占 め る比 率 が 夫 々27.03%)24.50%,. 急 性 骨髄 性 白血 病,単 球 性 白血 病 は略 同程 度 で あ る.. 13.58%で. Hyman11)の. の 占 め る比 率 が 多 いの に対 して,非 培 養 例 に 於 け る. 報告 で は 急性 骨 髄 性 白血病 が 最 も多 数. あつ て,単. 芽 球 に比 較 して前 単 球,単 球. で慢 性 骨髄 性 白血 病 が これ に 次 ぎ,本 統 計 の 結 果 と. 単 球 性 白 血病 で は単 芽 球47.63%,前. 異 な り逆 に なつ て い る.培 養 例 と非 培養 例 との 間 の. 球7.84%で. 差 異 は見 出 せ な かつ た.有 核 細胞 数 が正 常 以 下 を示. い るが,斯 か る差 異 は 細胞 の分 類 上 の 困 難 な 問題 も. す もの も認 め られ,急 性 骨 髄性 白血 病 及 び慢 性骨 髄. あ ろ うけれ ど も,培 養 例 で は骨髄 体 外 組 織 培 養 に よ. 性 白血 病 で は 少 数例 に過 ぎぬ が,急 性淋 巴球 性 白血. つ て確 実 な診 断 が つ け られ た た めに,成 熟単 球 が 多. 病 及 び単 球 性 白 血病 には かな り多 くみ られ た.こ の. く旦単 芽 球 が 極 め て少 数 の もの で 白血病 で あ る事 の. 事 は非 白血 性 白 血病 が この両 者 に多 い点 と一 致 す る. 診 断 が困 難 な もの も確 実 に診 断 され て い る事 によ り. もの で あ る.有 核 細 胞 数 の多 少 では それ ぞ れ の差 が. 生 じた もの と考 え られ る.. 余 り著 明で な い ので 急性 型,慢 性 型 の別 及 び 白血 病 の種 類 は推 定 出来 ない.. 単 球16.60%,単. あ つ て 幼 若 型 の 占 め る比 率 が 多 くなつ て. 赤 芽球 系: 非 培 養 例 を み るに 白血 球 系 の 増 殖 に よ る圧 排 を 受. 白血 球 系:. け た もの と見 做 され,そ の 成 熟 段階 の示 す 百 分 比 は. 非 培養 例 を み るに各種 白血病 と も幼若 細 胞 が著 明. 稍 左傾 を 示 す 程度 で著 明 な変 化 は認 め られな い。 赤. に増 加 す る点 は一 致 して い るが,急 性型 と慢 性型 と. 芽 球 系 百分比 は急 性 淋 巴球 性 白血病 に於 て最 も著 明. の 間 に は著 明 な差 異 が あ り,急 性 型 で は殆 ん ど同 じ. に減 少 し,急 腔骨 髄 性 白血 病,単 球 性 白血 病 並 び に. 型 を した芽 球 が 大 多数 を 占め るの に対 し,慢 性 型 で. 慢 性骨髄 性白 血病 で は10%前 後 で あ り,三 者 の 間 に. は多種 の細 胞 が 認 め られ る.そ の程 度 は急 性 淋 巴球. は大 差 は 認 め られ な い.赤 芽球 系が 増 加 した 例 も認. 性 白血 病 に於 て最 も顕 著 で あ り,急 性 骨髄 性 白血 病. め られ た が少 数 例 に過 ぎず, Gunz15)の 言 う如 き急. が これ に次 い で い る.慢 性 白血病 で は他 の系 統 の 細. 性 白血 病 に於 け る高 率 の 出 現 を み た様 な 例 は な か つ. 胞 も尚 か な り存 在 し,単 球 性 白 血病 に も この 様 な傾. た.培 養例 と非 培 養例 との間 に は殆 ん ど差 異 は 認 め. 向が 認 め られ る.さ. られ な か つ た.. きに 平 木 教授16)は 単 球 性 白 血. 病 は臨 床症 状 か らいえ ば 急性 症 と慢 性 症 の 中 間 像 を. 尚 本統 計 例 に於 て単 球 性 白血 病 が 非 培養 例 に 於 て. 示 す が,又 骨 髄 の 呼吸 解 糖 作用 の 面 か らみて も骨髄. は 全 白血 病92例 中 僅 か に9例(9.8%)で. 体 外 組 織 培 養 の増 生 様 式 の 場 合 と同 様 にむ しろ急性. 対 し,培 養 例 に 於 て は全 白 血病55例 中25例(45.5. 白 血病 に近 い 結 果 を示 して い る と述べ られ て い るが,. %)と. この事 実 は や は り各種 白血 病 患 者骨 髄 像 の 面 か らみ. あ る.. て も単 球 性 白血 病 は急 性 型 と慢 性 型 との 中 間 的 な性. あ るの に. 圧 倒 的 に多 数 を 占 め る事 は注 目 され るべ きで. 尚単 球 性白血 病 は骨髄 像 の面 か らみ て も,急 性型,. 格 を 示 し,或 はむ しろ急 性 型 に近 い性 格 を 示 す もの. 慢 性型 の両 者 の中 間 型 で あ つ て,強 い て そ の病 型 を. と見做 す 事 が 出来 る.即 ち単 球 系細 胞 以外 の他 種 細. 急 性,慢 性 に分 け る事 は困 難 で あ る.. 胞 の比 較的 多 い 事 は慢 性 型 に類 似 してい るが,幼 若 第5章. 細胞 の 多い 事 は急 性 型 に類 似 してお り,従 つ て この. 結. 論. 点 単 球 性 白血病 は慢 性,急 性 両型 の 中 間型 と言 い得. 私 は 中,四 国 地 方 に 於 け る白血 病 患 者 骨髄 像 に 関. るが,し か し どち らか とい え ば後 者 の 面 が 強 く現 わ. す る臨 床 統 計 的 観 察 を 試 み,特 に 当教 室 に於 け る培. れ て い る訳 で あ る.さ て次 に培 餐 例 並 び に非 培 養 例. 養 例 と,そ の 他 の 非 培 養 例 とを別 個 に扱 つ て 比 較 検. に於 て も この様 な傾 向 を 有 す るが,こ の傾 向 は培 養. 討 し,次 の如 き結 論 を 得た.但. 例 に於 て よ り一 層 判 然 と して い る.即 ち単 球 系 細胞. 病 は極 め て少 数 に過 ぎぬ が 故 に 本統 計 か ら除 外 した.. の 各 成 熟段 階 に 於 け る比 率 を 培 養 例 と非 培 養 例 に 於 て比 較す るに非 培 養例 で は 殆 ん ど急 性 骨髄 性 白血 病. 1). し慢 性 淋 巴球 性 白血. 各 種 白 血 病 と も一 般 に幼 若 細 胞 が 著 明 に 増 加. して い るが,急. 性 白血 病 で は 芽球 が そ の大 部分 を 占.
(10) 6292. 松. 山. 恒. め,慢 性 白 血病 で は各種 成熟 段 階 の 幼 若 白血 球 が 混. 男. 成 り多 い こ とが 判 る.. 在 す る. 2). 特 筆 す べ き事 は単 球 性 白血 病 が骨 髄 像 の 面 か 擱 筆 す る に 当 り御 懇 篤 な 御 指 導 と御校 閲 を賜 わ つ. らみ て も急 性 白 血病 と慢 性 白血病 の 中間 型 で あ つ て. た 恩 師 平木 教 授 並 び に 大 藤 助 教授 に深 甚な 謝 意 を表. 強 い て急 性,慢 性 に 分 け るの は困 難 な る事 で あ る. 3). す る.尚 難 波 講 師 を は じめ本 統 計 作 成 に 協 力 され た. 単 球 性 白 血病 が 非 培養 例 に於 て は全 白 血病 の. 僅 かに9.8%で. あ るの に 対 し,培 養 例 に 於 て は全 白. 血 病 の45.5%で. あつ て圧 倒 的 多数 を 占め る事 は注 目. 全 教 室員 に 感 謝 す る. (本 論 文 の 要 旨は 昭 和33年,第1回. ア ジア血 液 学. 会 に於 て発 表 した). に 値 す る.即 ち骨 髄 の 組 織 培養 に よ らな け れ ば,単. (文献 は 巻 尾 に一 括 記 載 す る). 球 性 白 血 病 の診 断 は〓 々困 難 で あ り,他 種 白血病, 就 中急 性 骨 髄 性 白血 病 と誤つ て診 断 され る こ とが 可. Studies Part. 1.. Clinical. on Leukemia. and Statistical elogram. Observations. in Various. of the. Hemomy. Leukemias. By Tsuneo. Matsuyama. Department of Internal MedicineOkayamaUniversity Medical School (Director: Prof. Kiyoshi Hiraki) In the present report are presented the results of the clinical and statistical observations conducted on the hemomyelogram of various leukemias occurring in the Chugoku-Shikoku District, with a special reference to the comparative studies carried on the bone marrow of patients treated in our department, handling the cases in which bone-marrow tissue culture was conducted and those without the tissue culture separately. It is to be noted that chronic lymphocytic leukemia is not included in the present study as the number of such cases was to small. 1. In every leukemia generally immature cells are markedly increased in number; in acute leukemia blast cells occupy the major proportion; and in chronic leukemia young leuco cytes in various stages of maturation are mixed. 2. Judging from the hemomyelogram, all cases of monocytic leukemia seems to occupy an intermediate position between acute leukemia and chronic leukemia. Hence it is difficult to divide it definitely as an acute leukemia or a chronic one. 3. It is worthy of attention that monocytic leukemia in the cases given no bone-marrow tissue culture occupies only 9.8 per cent of the total leukemia, whereas the same in the cases given the bone-marrow tissue culture occupies as much as 45.5 per cent of the total leukemia. Namely, it is to be noted that without the bone-marrow tissue culture it is often difficult to diagnose monocytic leukemia correctly and it is often mistaken for other leukemias, es pecially for acute myelogenous leukemia..
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