ENAA2008-プ1
平成20年度
保水性コンクリートを用いた 構造物高温化防止システム
に関する調査研究報告書
平成21年3月
財団法人 エンジニアリング振興協会
この事業は、競輪の補助金を受けて 実施したものです。
http://ringring-keirin.jp/
平 20成
年 度 保 水 性 コ ン ク リ
� ト を 用 い た 構 造 物 高 温 化 防 止 シ ス テ ム に 関 す る 調 査 研 究 報 告 書
平 成 21 年 3 月
� 財
� エ ン ジ ニ ア リ ン E N A A
’08―
�
�
序
本 報 告 書 は 、 (財 )J K A か ら 機 械 工 業 振 興 資 金 の 補 助 を 受 け 、 財 団 法 人 エ ン ジ ニ ア リ グ 振 興 協 会 が 実 施 し た 平 成 2 0 年 度 「 保 水 性 コ ン ク リ ー ト を 用 い た 構 造 物 高 温 化 防 止 シ ス テ ム に 関 す る 調 査 研 究 」 の 成 果 を 取 り ま と め た も の で あ り ま す 。
地 球 温 暖 化 防 止 に 関 す る 関 心 の 高 ま り や 世 界 的 な エ ネ ル ギ ー 需 給 の 逼 迫 化 と い っ た 最 近 の エ ネ ル ギ ー を め ぐ る 諸 情 勢 か ら 、 住 宅 、 工 場 、 事 業 場 な ど の 建 物 等 に お い て も エ ネ ル ギ ー 使 用 の 合 理 化 を 一 層 進 め る 必 要 性 が 高 ま っ て い ま す 。 ま た 、 建 物 等 の コ ン ク リ ー ト 構 造 物 の 熱 蓄 積 が エ ネ ル ギ ー 消 費 を 高 め る こ と が 、 都 市 温 暖 化 ( ヒ ー ト ア イ ラ ン ド ) の ひ と つ の 要 因 と さ れ て い ま す 。
本 調 査 研 究 で は 、 近 年 開 発 が 進 ん で い る 保 水 性 コ ン ク リ ー ト の 保 水 性 能 を 活 用 し て 、 既 存 構 造 物 に 適 用 で き る 部 位 の 抽 出 と 部 材 を 試 作 し 、 実 際 の 構 造 物 に 適 用 し 得 う る 低 価 格 、 メ ン テ ナ ン ス フ リ ー の 新 し い コ ン ク リ ー ト 構 造 物 の 高 温 化 防 止 技 術 に 取 り 組 み ま し た 。 本 シ ス テ ム を 確 立 す る こ と に よ り 。 様 々 な 建 築 物 の 省 エ ネ ル ギ ー 化 や 都 市 の ヒ ー ト ア イ ラ ン ド 現 象 緩 和 へ の 貢 献 が 期 待 さ れ ま す 。
当 協 会 は 、 創 立 以 来 、 社 会 ・ 経 済 の 変 化 の 様 相 を 見 定 め な が ら 、 エ ン ジ ニ ア リ ン グ 及 び エ ン ジ ニ ア リ ン グ 産 業 の 新 し い 活 躍 の 可 能 性 を 求 め 、 地 球 環 境 の 保 全 、 資 源 エ ネ ル ギ ー の 有 効 利 用 、 社 会 資 本 の 充 実 、 地 域 の 活 性 化 等 幅 広 く 社 会 開 発 型 シ ス テ ム 関 連 の テ ー マ を 選 定 し 、産 学 連 携 の も と 、当 協 会 の 研 究 開 発 企 画 委 員 会 に 技 術 テ ー マ 別 研 究 会 等 を 設 置 し て 、 調 査 研 究 を 推 進 し て お り ま す 。
本 事 業 は 、 こ の 研 究 開 発 企 画 委 員 会 の 活 動 の 一 環 と し て 、 学 識 経 験 者 及 び 関 連 の 専 門 家 か ら な る 研 究 会( 委 員 長:上 嶋 英 機 広 島 工 業 大 学 大 学 院 環 境 学 研 究 科 教 授 )を 編 成 し 、 調 査 研 究 を 実 施 し た も の で あ り ま す 。 な お 、 本 調 査 研 究 の 取 り ま と め に 当 た っ て は 鹿 島 建 設 株 式 会 社 が 中 心 と な っ て 行 い ま し た 。
こ の 事 業 に ご 協 力 い た だ い た 関 係 各 位 に 対 し 心 か ら 謝 意 を 表 す る と と も に 、本 報 告 書 の 成 果 が 各 方 面 で 有 効 に 活 用 さ れ る こ と を 切 望 す る 次 第 で す 。
平 成 2 1 年 3 月
財 団 法 人 エ ン ジ ニ ア リ ン グ 振 興 協 会 会 長 増 田 信 行
研究会名簿
( 順 不 同 、 敬 称 略 ) 委 員 長 上 嶋 英 機 広 島 工 業 大 学 大 学 院 環 境 学 研 究 科 教 授
委 員 下 村 匠 長 岡 技 術 科 学 大 学 工 学 部 環 境 ・ 建 設 系 准 教 授 委 員 加 藤 孝 明 東 京 大 学 大 学 院 工 学 系 研 究 科 都 市 工 学 専 攻 助 教 委 員 田 中 秀 樹 ジ オ ス タ ー ㈱ 技 術 研 究 所 長
委 員 小 池 勝 則 鹿 島 建 設 ㈱ 環 境 本 部 地 球 環 境 室 長
オブザーバー 市 村 康 日 本 ミ ク ニ ヤ ㈱ 執 行 役 員 情 報 ・ 技 術 セ ン タ ー 長 事 務 局 大 野 宣 夫 (財 )エ ン ジ ニ ア リ ン グ 振 興 協 会 技 術 部 長
研究員名簿
研 究 員 柵 瀬 信 夫 鹿 島 建 設 ㈱ 環 境 本 部 地 球 環 境 室 環 境 計 画 担 当 部 長 研 究 員 斉 藤 健 鹿 島 建 設 ㈱ エンジニアリング本 部 メディカル・エンジニアリングGr 課 長 研 究 員 リン ブーン ケン 鹿 島 建 設 ㈱ 技 術 研 究 所 地 球 環 境 ・バイオGr 主 任 研 究 員 研 究 員 小 田 切 光 典 鹿 島 建 設 ㈱ 技 術 研 究 所 地 球 環 境 ・バイオGr 研 究 員 研 究 員 中 村 華 子 鹿 島 建 設 ㈱ 技 術 研 究 所 地 球 環 境 ・バイオGr 研 究 員
目 次
第 1章 緒 論 --- 1
1.1 背 景 と 目 的 --- 1
1.2 調 査 研 究 の 内 容 --- 1
第 2章 平 成 19 年 度 の 調 査 結 果 と 課 題 --- 3
2.1 は じ め に --- 3
2.2 平 成 19 年 度 の 調 査 結 果 概 要 --- 3
2.3 平 成 19 年 度 の 調 査 か ら 抽 出 さ れ た 課 題 概 要 --- 3
第3章 抽 出 さ れ た 課 題 へ の 対 応 --- 4
3.1 は じ め に --- 4
3.2 コ ン ク リ ー ト の 配 合 改 善 --- 4
3.3 平 板 形 状 の 改 善 --- 5
3.4 改 善 に よ る 問 題 点 --- 8
3.5 参 考 資 料 --- 第 4 章 2008 年 型 平 板 の 実 証 試 験 --- 4.1 は じ め に --- 12
4.2 実 証 試 験 概 要 と 温 度 性 能 測 定 評 価 --- 4.3 試 験 結 果 と 評 価 --- 12
4.3.1 東 京 都 東 久 留 米 K宅 結 果 --- 12
4.3.2 葉 山 町 E 宅 結 果 --- 14
4.3.3 葉 山 町 事 業 所 結 果 --- 16
第 5 章 冷 房 電 気 消 費 量 測 定 評 価 --- 5.1 は じ め に --- 10
5.2 試 験 概 要 と 電 気 消 費 量 測 定 評 価 --- 5.3 試 験 結 果 と 評 価 --- 10
5.4 温 度 及 び 電 気 消 費 量 の 評 価 方 法 の 確 立 --- 第 6 章 類 似 高 温 化 防 止 シ ス テ ム と の 比 較 --- 6.1 は じ め に --- 21
6.2 屋 上 緑 化 と の 比 較 --- 21
第 7 章 構 造 物 高 温 化 防 止 シ ス テ ム の 確 立 と 商 品 化 に 向 け て--- 7.1 は じ め に --- 23
7.2 商 品 化 モ デ ル 平 板 --- 23 1 1 1
3 3 3 3
4 4 4 10 13 15
17 17 17 18 18 21 24
33 33 33 35 35
37 37 37
41 41 41
7.2.1 平 板 配 合 の 改 善 --- 23 7.2.2 平 板 強 化 --- 24 7.2.3 平 板 性 能 --- 28 7.3 高 温 化 防 止 シ ス テ ム コ ン サ ル テ ィ ン グ プ ロ グ ラ ム--- 7.4 某 社 屋 上 設 置 の ケ ー ス ス タ デ ィ ー ---
第 8 章 ま と め --- 8.1 ま と め --- 8.2 お わ り に ---
41 43 47 49 50
57 57 59
第 1 章 緒論
1.1 背 景 と 目 的
地 球 温 暖 化 防 止 へ の 関 心 の 高 ま り や 世 界 的 な エ ネ ル ギ ー 需 要 の 逼 迫 化 と い っ た 最 近 の エ ネ ル ギ ー を め ぐ る 諸 情 勢 を 踏 ま え て 、 住 宅 ・ 工 場 ・ 事 業 場 な ど の 建 築 物 分 野 に お い て も エ ネ ル ギ ー 使 用 の 合 理 化 を 一 層 進 め る 必 要 が 高 ま っ て い る 。
特 に 建 物 な ど の コ ン ク リ ー ト 構 造 物 の 熱 蓄 積 が エ ネ ル ギ ー 消 費 を 高 め て お り 、 都 市 温 暖 化 ( ヒ ー ト ア イ ラ ン ド ) の 要 因 の ひ と つ と さ れ て い る 。
こ の た め 、 低 価 格 ・ メ ン テ ナ ン ス フ リ ー の 新 し い コ ン ク リ ー ト 構 造 物 の 温 暖 化 防 止 技 術 の 開 発 が 要 求 さ れ て い る 。
近 年 、 土 に 近 い 吸 水 ・ 保 水 の 蒸 発 散 機 能 を 備 え た 、 普 通 コ ン ク リ ー ト と 同 等 の 強 度 を 持 つ 保 水 性 コ ン ク リ ー ト が 開 発 さ れ て い る が 、 構 造 物 へ の 適 用 に つ い て は 、 ま だ 本 格 的 に 実 用 化 さ れ て い な い 。 本 事 業 の 目 的 は 保 水 性 コ ン ク リ ー ト の 保 水 性 能 を 活 用 し て 、 既 存 構 造 物 に 適 用 で き る 部 位 の 抽 出 と 、 部 材 を 試 作 し 、 実 際 の 構 造 物 に 適 用 し 得 る 新 た な 高 温 化 防 止 シ ス テ ム を 確 立 し よ う と す る も の で あ る 。
1.2 調 査 研 究 の 内 容
本 調 査 研 究 に お け る 保 水 性 コ ン ク リ ー ト を 用 い た 構 造 物 高 温 化 防 止 シ ス テ ム の 調 査 研 究 フ ロ ー を図 1.2-1に 示 し た 。 そ れ ぞ れ の 検 討 内 容 に つ い て 以 下 に 述 べ る 。
本 年 度 の 調 査 研 究 で は 、19 年 度 調 査 研 究 で 抽 出 さ れ た 課 題 で あ っ た 試 作 平 板 の 形 体 や 機 能 を 改 善 し 、 そ の 検 証 を 第 一 に 行 っ た 。
そ し て 改 善 し た 平 板 を 用 い て 、住 宅 や 事 業 所 の F R P や シ - ト そ し て 折 半 屋 根 の 、19 年 度 調 査 で 行 っ た コ ン ク リ - ト 屋 上 と は 異 な る 部 材 の 屋 上 で の 高 温 化 防 止 実 証 を 実 施 し 、 気 温 と 天 井 温 度 を 指 標 に し た 高 温 化 防 止 評 価 の 検 討 を 行 っ た 。
ま た 、19 年 度 で 高 温 化 防 止 を 実 施 し た 長 岡 技 術 科 学 大 学 の 高 温 化 防 止 シ ス テ ム の 効 果 を 、 屋 上 階 下 研 究 室 の 冷 房 電 気 消 費 量 で 評 価 を 試 み た 。
さ ら に 、 類 似 し た 屋 上 高 温 化 防 止 シ ス テ ム と し て 代 表 さ れ る 屋 上 緑 化 に つ い て 、 概 要 を 整 理 し 、 そ の 性 能 と 本 件 の 高 温 化 防 止 シ ス テ ム を 比 較 し た 。
最 後 に 、19年 度 と 本 年 度 の 調 査 研 究 を 総 括 し 、商 品 化 を 目 的 と し た モ デ ル 平 板 を 検 討 ・ 製 作 す る と と も に 、 こ の 平 板 を 用 い た 高 温 化 防 止 の た め の コ ン サ ル テ ィ ン グ プ ロ グ ラ ム を 策 定 し 、 高 温 化 防 止 を 計 画 し て い る 建 物 を 対 象 に ケ - ス ス タ デ ィ - を 行 い 、 構 造 物 高 温 化 防 止 シ ス テ ム の 確 立 を 図 っ た 。
図 1.2-1 調 査 研 究 フ ロ ー
新 しい高 温 化 防 止 技 術 の要 求 構 造 物
低 価 格 、メンテナンスフリー 屋 上 緑 化 既
存 技 術
課 題 :費 用 ・維 持 管 理
水 吸 収 蒸 発 散
最 大 35%保 水
保 水 性 コンクリート 構 造 物 への実 用 化 模 索 適 用
活 用
高 温 化 防 止 性 能 調 査 何 を活 用 するか 高 温 化 部 位 調 査
どこが そのためには 1
適 応 部 位 コンクリート設 計
製 造 検 討 試 作 適 応 条 件 2
抽 出 適 性 調 査 適 応 部 位 決 定
コンクリート 試 作 部 材 設 置 4
保 水 維 持 システムの 調 査 検 討 3
高 温 化 防 止 性 能 確 認 (長 岡 技 術 科 学 大 学 )
平 成 19 年 度 課 題 対 応 平 板 形 体 ・機 能 の改 善 とその検 証
高 温 化 防 止 効 果 の測 定 評 価 方 法 の確 立
住 宅 等 の高 温 化 防 止 効 果 実 証 試 験 温 度 による性 能 測 定 評 価 法 電 気 消 費 量 による性 能 測 定 評 価 法
類 似 高 温 化 防 止 システムとの比 較
屋 上 緑 化 などの高 温 化 防 止 システムの概 要 と性 能 測 定 評 価
構 造 物 高 温 化 防 止 システムの確 立
商 品 化 モデル平 板 の製 作
高 温 化 防 止 システムコンサルティングプログラム確 立 ケーススタディー 5
6
7
第 2 章 平成 19 年度の調査結果と課題
2.1 は じ め に
平 成 20 年 度 の 調 査 に 当 た っ て 、 前 年 の 調 査 結 果 で 示 さ れ た 課 題 を 整 理 し 、 そ の 内 容 を 整 理 す る 。
2.2 平 成 19 年 度 の 調 査 結 果 概 要
保 水 性 コ ン ク リ ー ト を 用 い た 構 造 物 の 高 温 化 防 止 シ ス テ ム の 構 築 の 中 で 、19 年 度 は 高 温 化 を 引 き 起 こ す 部 位 と し て 屋 上 を 選 定 し 、 そ の 防 止 方 策 の 開 発 を 行 っ た 。 開 発 で は 、 軽 量 で か つ 歩 行 可 能 で 、 透 水 ・ 保 水 機 能 を 有 す る 熱 電 導 が 小 さ い ポ ー ラ ス コ ン ク リ ー ト を 設 計 し た 。 設 計 に 基 づ い て 植 物 繊 維 を 添 加 し 、 カ キ 殻 と パ ー ラ イ ト で 構 成 さ れ た 平 板 を 実 際 の 屋 上 に 設 置 し て 高 温 化 防 止 機 能 の 調 査 を 行 っ た 。
調 査 結 果 か ら 、 設 置 し た 平 板 は 太 陽 光 の 直 射 を 受 け て も ポ ー ラ ス 状 の 平 板 構 造 と 保 水 等 の 働 き で 屋 上 床 へ の 熱 電 導 を 低 減 し 、 高 温 化 防 止 が 認 め ら れ た 。 こ の 熱 電 導 の 低 減 効 果 は 天 井 裏 の 温 度 を 低 減 さ せ 、 常 に 一 定 温 度 を 保 つ こ と で 、 屋 上 階 下 の 室 内 の 冷 房 効 果 を 高 め た 。
こ う し た こ と か ら 、 本 シ ス テ ム が 実 用 化 さ れ た 場 合 、 現 在 普 及 し て い る 一 般 的 な 屋 上 緑 化 技 術 に 対 し て 、 低 価 格 で メ ン テ ナ ン ス フ リ ー の 簡 易 的 な 技 術 と な り 、 冷 房 等 の エ ネ ル ギ ー 消 費 の 低 減 を 具 体 化 で き る 温 暖 化 防 止 技 術 と 結 論 し た 。
2.3 平 成 19 年 度 の 調 査 か ら 抽 出 さ れ た 課 題 概 要
19 年 度 調 査 か ら 抽 出 さ れ た 課 題 は 以 下 の 通 り 。
① 品 質 管 理 ・ ・ ・ 試 作 部 材 の 形 状 ・ 機 能 に 多 少 の ば ら つ き が 出 る こ と へ の 対 応 を 標 準 化 す る 。
② 変 形 部 材 の 開 発 ・ ・ ・ 工 場 等 で 使 用 さ れ て い る 波 型 屋 根 に 対 応 で き る 部 材 を 検 討 す る 。
③ 通 気 空 間 の 確 保 ・ ・ ・ 低 温 化 を 促 進 す る た め に 平 板 内 の 通 気 空 間 を 高 め る コ ン ク リ ー ト の 設 計 と 製 造 等 を 検 討 す る 。
④ 非 保 水 基 盤 の 低 温 化 検 討 ・ ・ ・ 多 様 な 床 や 基 盤 に 対 応 す る た め 、 基 盤 自 体 が 全 く 保 水 し な い 金 属 板 等 の 低 温 化 実 証 実 験 が 必 要 で あ る 。
⑤ 評 価 方 法 ・ ・ ・ 対 照 と 試 作 部 材 、 天 井 裏 、 室 内 の 直 接 測 定 し た 温 度 を 基 準 に 冷 房 機 電 気 消 費 量 の 比 較 評 価 を 検 討 す る 。
⑥ 類 似 技 術 と の 比 較 ・ ・ ・ 屋 上 緑 化 等 の 類 似 し た 技 術 と の 比 較 を 行 い 、 シ ス テ ム の 長 所 短 所 を 整 理 す る 。
⑦ 飛 散 防 止・・・屋 上 に 設 置 し た 時 の 風 等 に よ る 飛 散 を 防 止 す る 板 止 方 法 を 検 討 す る 。 さ ら に デ ザ イ ン 的 な 観 点 か ら 色 調 な ど の 検 討 も 必 要 で あ る 。
第 3 章 抽出された課題への対応
3.1 は じ め に
平 成 20 年 度 の 調 査 に 当 た っ て 、 第 2 章 で 示 さ れ た 課 題 に 対 す る 対 応 、 対 策 を 本 章 で 示 す 。
3.2 コ ン ク リ ー ト の 配 合 改 善
前 年 の 実 験 結 果 で 、 試 作 部 材 の 要 求 性 能 は 満 た し て い る こ と が 確 認 で き た 。 し か し 、 そ れ 以 上 の 性 能 を 求 め る な ら ば 、 透 水 、 吸 水 、 保 水 機 能 を 加 え て 熱 伝 導 率 が 低 い 空 気 を 利 用 す る こ と が 考 え ら れ る 。 そ の た め に は 、 通 気 量 を 増 や す こ と が 必 要 で あ る 。 コ ン ク リ ー ト 内 部 に さ ら な る 通 気 空 間 を 作 る こ と で 、 温 度 変 化 に 対 応 し て 自 由 に 移 動 す る 空 気 が 保 水 部 分 に 触 れ て 冷 却 さ れ 、 外 部 か ら の 低 温 の 空 気 加 入 や 内 部 の 温 め ら れ た 空 気 放 出 な ど 、 ラ ジ ェ タ ー 機 能 を 備 え た コ ン ク リ ー ト の 設 計 が 課 題 と な り 、そ れ に 従 っ て 配 合 の 検 討 を 行 っ た 。
表 3.2.1-1 平 板 配 合 の 比 較
2007 年 型 2008 年 型
早 強 セ メ ン ト 300 350
カ キ 殻 小 粒 220 300
パ ー ラ イ ト 120 120
水 300 100
綿 20
麻 15
合 成 樹 脂 エ マ ル ジ ョ ン 80
増 粘 剤 2
特 殊 ラ テ ッ ク ス 30
混 和 剤 42
減 水 剤 5.5
気 乾 比 重 0.85 0.85
表 乾 比 重 1.1 1.1
保 水 率 20% 程 度 30% 程 度
空 隙 率 - 20% 程 度
3.2.1 モ デ ル の 配 合
平 成 19 年 度 の 2007 年 型 平 板 の 配 合 と 通 気 促 進 に 対 応 す る 2008 年 型 の 配 合 比 較 を表 3.2.1-1 に 示 し た 。特 に 、2008 年 型 で は カ キ 殻 小 粒 の 量 を 増 加 さ せ 、綿 を 麻 に 換 え 、骨 材 の 結 合 を 強 化 す る た め の 結 合 材 を 新 し い も の に 換 え 、添 加 す る 水 を 30% 減 少 さ せ た 。こ の 配 合 に し た 理 由 は 、平 成19 年 度 報 告 書 に 記 載 さ れ た 、「 本 年 の 実 験 結 果 か ら 、平 板 と 建 物 表 面 の 間 の 狭 い 空 間 で の 通 気 が 重 要 で あ る こ と が 示 唆 さ れ て い る 。 試 作 し た 平 板 の 通 気 量 は 多 く て 表 面 積 の60% 前 後 で あ り 、通 気 性 を 増 す た め に は 、同 様 の 測 定 方 法 で70か ら80%
に 高 め る 必 要 が あ る 。 そ の た め に は 、 コ ン ク リ ー ト の 配 合 で の 骨 材 比 率 を 改 善 す る こ と 、 実 験 過 程 で 観 察 さ れ た セ メ ン ト ミ ル ク の 分 散 、 凝 固 作 用 の 応 用 が 考 え ら れ る 。 さ ら に 、 平 板 底 面 の 凹 凸 に よ る 空 間 造 り が 通 気 性 能 を 高 め る こ と が で き る と 考 え ら れ る 。 こ れ ら は 、 平 板 製 造 方 法 の 課 題 と な る 。」 に 対 応 す る も の で あ る 。
こ の 配 合 で 示 さ れ た 平 板 形 状 の 違 い を図 3.2.1-1 で 示 し た 。2007 年 型 で は セ メ ン ト ミ ル ク が 型 枠 底 面 に 流 下 し 、 平 板 底 面 に 凝 固 し 、 通 気 性 を 低 下 さ せ て い た 。 し か し 、2008 年 型 で は セ メ ン ト ミ ル ク を 平 板 全 体 に 分 散 さ せ 、 流 下 し 凝 固 す る も の が 減 少 し 、 骨 材 が 露 出 し 、 通 気 を 促 進 さ せ る 改 善 を 行 っ た 。
図 3.2.1-1 配 合 の 改 善 に よ る 平 板 底 面 形 状 の 違 い
こ の 通 気 優 先 状 況 を 示 し た の が 、図 3.2.1-3~ 6 で 、 平 板 表 面 か ら 温 風 を 送 風 し 、 平 板 裏 面 の 温 度 変 化 で 通 気 状 況 を 観 察 し た も の で あ る 。 温 度 の 状 態 は サ ー モ グ ラ フ で 示 し 、 通 風 は デ ジ タ ル 風 力 計 で 測 定 し た 。
2007 年 型 平 板 で は 、前 年 度 報 告 書 で も 示 し た よ う に 、平 板 の 60% 程 度 で 、そ れ も 部 分 的 に 強 く 出 る 部 位 が 特 徴 で あ っ た が 、2008 年 型 平 板 で は 、全 体 に 通 気 が 起 き て い る 画 像 が 得 ら れ 、 そ の 通 気 量 は 板 厚 3cm で 平 均 0.2m/s で あ っ た 。
透 水 ・ 保 水 に 関 し て は 、 2007 年 型 平 板 と 2008 年 型 平 板 を 比 較 す る と 、 透 水 で は 180 秒 以 内 で 2007 年 型 平 板 は 80% を 透 水 し 、2008 年 型 平 板 は 90% と 、透 水 性 能 は 良 く な っ て い
2007 年 型 2008 年 型
る が 、保 水 率 で は 2007 年 型 平 板 は 30% に 対 し て 、2008 年 型 平 板 は 15% と 低 く な っ て い る 。 し か し 、脱 水 の 測 定 で は 、2007 年 型 平 板 と 同 様 の 時 間 で 脱 水 が 終 了 し 、ゆ っ く り 脱 水 す る 状 況 が 示 さ れ た (図 3.2.1-7)。
図 3.2.1-3 測 定 装 置
図 3.2.1-3 測 定 状 況
図 3.2.1-5 2007 年 型 平 板 通 気 状 況 結 果
図 3.2.1-6 2008 年 型 平 板 通 気 状 況 結 果
0 5 10 15 20 25 30 35
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
日数
脱水率(重量%)
2007年型 2008年型
図 3.2.1-7 脱 水 状 況
加 温 に よ る 平 板 温 度 を 2007 年 型 平 板 と 2008 年 型 平 板 で 比 較 測 定 し た 。 平 板 表 面 に 電 球 を 当 て て 加 温 し 、 冷 却 し た 状 態 の 表 面 温 度 と 裏 面 温 度 を 連 続 測 定 し た 。 そ の 結 果 が図 3.2.1-8 で 、 両 者 の 平 板 の 温 度 変 化 は 近 い 値 を 示 し た 。
0 20 40 60 80 100
0 10 20 30 40 50 60
経過時間(分)
温度(℃)
2007年型表側 2007年型裏側 2008年型表側 2008年型裏側
図 3.2.1-8 加 温 ・ 冷 却 に よ る 比 較 結 果
3.3 平 板 形 状 の 改 善
次 に 課 題 の 理 由 と な っ た 試 験 結 果 の 記 載 は 、「 試 験 体 平 板 の 通 気 性 能 を 利 用 す る 試 み と し て 、 屋 上 コ ン ク リ ー ト 床 を 想 定 し た コ ン ク リ ー ト 平 板 と の 間 に 4~5mm の 空 間 を 作 り 、 平 板 裏 面 が 通 気 状 態 に な る よ う に 平 板 を 設 置 し 、 平 板 全 体 へ 送 風 ( 温 度 35℃ 、 風 速 2m/s)
を 行 い 、 加 熱 に よ る 温 度 変 化 を 測 定 し た 。 平 板 は 遮 熱 塗 料 で 処 理 を し て い な い も の を 使 用 し 、保 水(10重 量 % )し た も の と 乾 燥 状 態 の も の で 比 較 を 行 っ た 。乾 燥 状 態 の 平 板 の 表 面 と 裏 面 の 温 度 差 は 15℃ 前 後 を 示 し 、保 水 し た も の も 同 様 の 温 度 差 が あ っ た 。し か し 、保 水 し た も の は 表 面 も 裏 面 も 低 温 で 変 化 し 、特 に 裏 面 は 35℃ 以 下 を 示 し 、保 水 と 通 気 状 態 を 施 す こ と で の 低 温 化 が 促 進 さ れ る 可 能 性 を 示 し た 」。 こ の 試 験 結 果 を 示 し た の が図 3.3-1 で あ る 。
20 30 40 50 60 70
0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200
経過時間(分)
温度(℃)
無処理保水 表 無処理保水 裏 無処理乾燥 表 無処理乾燥 裏 風温
熱源
保水 乾燥
風温
(35℃ 2m/s)
図 3.3-1 通 気 に よ る 加 熱 ・ 冷 却 結 果
平 板 底 面 に 空 間 を 設 け る こ と で 、 高 温 化 防 止 が 促 進 さ れ る た め 、2008 年 型 平 板 に 高 さ 10m m の 足 を 付 着 さ せ た も の と 、2007年 型 平 板 の 直 接 敷 き 込 む も の と の 比 較 を 実 施 し た 。 両 者 の 平 板 状 況 を図 3.3-2 と 3に 示 し た 。
図 3.3-2 平 板 表 面 の 形 状 比 較
( 左 2007 年 型 、 右 2008 年 型 足 つ き )
図 3.3-3 平 板 底 面 の 形 状 比 較
( 左 2007 年 型 、 右 2008 年 型 足 つ き )
18 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40 42 44 46 48 50 52
2 00 8/ 09 /0 1 2 00 8/ 09 /0 2 20 08 /0 9/ 03 20 08 /0 9/ 04 20 08 /0 9/ 05 20 08 /0 9/ 06 20 08 /0 9/ 07 20 08 /0 9/ 08 20 08 /0 9/ 09 20 08 /0 9/ 10 2 00 8/ 09 /1 1 2 00 8/ 09 /1 2
温度(℃)
コンクリート床 2007年型表面 2007年型裏面 2008年型表面 2008年型裏面
図 3.3-4 2007、 2008 年 型 平 板 の 温 度 比 較
平 板 底 面 に 足 を つ け て コ ン ク リ ー ト 床 と の 間 に 空 間 を 設 け た 効 果 を 検 討 す る 目 的 で 、 空 間 が 無 い 2007 年 型 平 板 を 対 象 に し た 測 定 を 実 施 し た 。 測 定 は 平 板 表 面 と 裏 面 の 温 度 を 連 続 測 定 し た 。そ の 結 果 、空 間 を 持 つ 2008年 型 平 板 の 裏 面 は 2007年 型 よ り 常 に 低 温 を 示 し た (図 3.3-4)。 そ の 状 況 を 拡 大 し た も の が図 3.3-5 で 、 平 板 表 面 温 度 差 は 4~5℃ を 示 し た 。ま た 、こ の 状 況 で の 両 平 板 の 裏 面 状 況 は 、図 3.3-3で 示 さ れ て い る よ う に 、2007年 型 の 平 板 で は コ ン ク リ ー ト 床 に 水 分 が 残 り 、2008年 型 で は 乾 燥 し た 状 況 が 空 気 の 流 通 が あ る こ と を 示 し た 。
図 3.3-5 2007、 2008 年 型 平 板 温 度 の 比 較
20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40 42 44 46 48 50
2 008/09/05 2008/09/ 06 2008 /09/07
温度(℃)
コンクリート床 2007年 型 表 面 2007年 型 裏 面 2008年 型 表 面 2008年 型 裏 面
5℃ 4℃
水 を 含 む と さ ら に 4~ 5℃ 低 下
図 3.3-2に 示 し た 様 に 、2007 年 型 平 板 で は 木 製 型 枠 を そ の ま ま 残 し た 平 板 に し た 。こ の 型 枠 は 運 搬 時 の 破 損 を 防 ぎ 、 設 置 並 び に 固 定 な ど に 利 用 で き た が 、 商 品 化 す る に は 型 枠 を 含 ま な い 平 板 と す る こ と が 望 ま し い 。 平 板 の 作 成 は 既 存 の 技 術 を 利 用 す れ ば 十 分 可 能 で あ る が 、 運 搬 ・ 設 置 時 に お け る 破 損 を 防 止 す る た め に 平 板 の 側 面 を 強 化 す る こ と が 課 題 だ と 2007 年 度 の 報 告 書 で 改 善 事 項 が 提 示 さ れ た 。 そ の 対 応 と し て 、2008 年 型 平 板 で は 木 製 型 枠 が 無 い 形 状 に し た (図 3.3-2)。
3.4 改 善 に よ る 問 題 点
2008年 型 平 板 製 作 で は 、配 合 を 変 更 し て も 2007 年 型 平 板 と 大 き な 違 い は 無 か っ た 。配 合 の 中 で 、 結 合 材 を 強 化 し た た め に 木 枠 無 し で も 2007 年 型 平 板 と 同 様 の 取 り 扱 い は で き た 。 し か し 、 平 板 裏 面 に 足 を つ け た こ と で 、 平 板 に 乗 っ た 場 合 、 特 に 角 の 部 分 に 重 量 が か か る と 足 と 足 と の 中 間 に ヒ ビ が 入 る 状 況 が 生 じ 、2007年 度 報 告 書 に 提 示 さ れ た 補 強 が 必 要 と な っ た 。 ま た 、 木 枠 が 無 い た め に 側 面 の 損 傷 も あ り 、 そ の 部 分 の 改 善 が 製 品 化 の 課 題 と な っ た (図 3.4-1~ 3)。
図 3.4-1 2008 年 型 平 板 破 損 状 況
図 3.4-2 2008 年 型 平 板 破 損 状 況
図 3.4-3 2008 年 型 平 板 破 損 状 況
3.5 参 考 資 料
1) 化 学 工 業 日 報 社 (2008):15308の 化 学 商 品 、 化 学 工 業 日 報 社 。
第 4 章 2008 年型平板の実証試験
4.1 は じ め に
2008 年 型 試 作 平 板 を 屋 上 に 設 置 し て 高 温 化 防 止 を 実 証 す る 試 験 を 行 っ た 。2007 年 度 報 告 書 で 課 題 と し て 提 示 さ れ た 長 岡 技 術 科 学 大 学 以 外 の 屋 上 で の 高 温 化 防 止 性 能 を 確 認 す る こ と も 目 的 の ひ と つ で あ る 。
4.2 実 証 試 験 概 要 と 温 度 性 能 測 定 評 価
実 証 試 験 は 、一 般 住 宅 2ヶ 所 と 焼 付 け 鉄 板 の 折 半 屋 根 の 1ヶ 所 で 実 施 し た 。試 験 は 2008 年 型 平 板 を 2008年 8 月 に 屋 上 に 設 置 し た 。ま た 折 半 屋 根 で は 折 半 屋 根 用 に 試 作 し た も の を 設 置 し て 、 設 置 前 と 設 置 後 の 屋 上 ・ 平 板 表 ・ 裏 面 ・ 天 井 ・ 室 内 温 度 を 連 続 測 定 し 、 平 板 に よ る 高 温 化 防 止 性 能 を 簡 易 的 な 測 定 と 評 価 方 法 で 確 認 し た 。
対 象 の 屋 上 は 、 一 般 住 宅 で は 東 久 留 米 市 K 宅 (FRP 防 水 ) と 葉 山 町 E 宅 ( シ ー ト 防 水 )そ し て 葉 山 町 折 半 屋 根 事 業 所 で あ る 。連 続 し た 温 度 測 定 は 、2007 年 度 に 用 い た も の と 同 様 の デ ー タ ー ロ ガ 内 臓 ボ タ ン 型 温 度 計 に 防 水 処 理 し た も の を 各 部 位 に 一 定 期 間 設 置 し 、 そ れ を 回 収 し て 温 度 数 値 を 得 た 。 高 温 化 防 止 性 能 の 評 価 は 何 ら か の 指 標 を 定 め る 必 要 が あ る 。前 年 の 実 測 試 験 よ り(図 4.2-1)、室 温 を 支 配 す る 直 接 的 な 部 位 が 天 井 温 度 で あ る こ と か ら 、 一 日 の 最 高 気 温 と 最 高 天 井 温 度 の 相 関 で 性 能 に 関 す る 評 価 を 求 め た 。
図 4.2-1 高 温 化 防 止 効 果 の 評 価 指 標
●
● 室 内 温 度 26→22℃ 冷 房
平 板 表50℃
天 井 裏 38℃
天 井 裏 33℃
コ ン ク リ ー ト 床 表 面 6 0 ℃
●
●
平 板 裏 44℃
●
●
気 温
指 標
4.3 試 験 結 果 と 評 価
4.3.1 東 京 都 東 久 留 米 K 宅 結 果
RC造 、2階 建 て 、FRP防 水 屋 上 60㎡ に 平 板 を 設 置 し 、高 温 化 防 止 効 果 を 検 証 し た 、 対 象 の 建 物 と 屋 上 そ し て 平 板 を 設 置 し た 状 況 を図 4.3.1-1~ 3 に 示 し た 。
図 4.3.1-1 K 宅 の 建 物
図 4.3.1-2 K 宅 の 屋 上 状 況
図 4.3.1-3 K 宅 の 屋 上 敷 設 状 況
10 20 30 40 50 60 70
07/25 07/27 07/29 07/31 08/02 08/04 08/06 08/08 08/10 08/12 08/14 08/16 08/18 08/20
温度(℃)
気温 平板表面 平板裏面 屋上表面
図 4.3.1-4 屋 上 表 面 及 び 平 板 の 温 度 状 況
図 4.3.1-4 に 屋 上 表 面 と 設 置 し た 平 板 、 そ し て そ の 裏 面 の 温 度 測 定 結 果 を 示 し た 。 屋 上 表 面 は 50℃ 以 上 を 示 し て い る が 、 平 板 設 置 後 の 平 板 表 面 は 40℃ 前 後 で 、10℃ 低 下 し て い る 。図 4.3.1-5 で は 、 天 井 及 び 室 温 も 設 置 後 は 設 置 前 よ り 5℃ 前 後 低 下 を 示 し 、 家 人 か ら も 体 感 で の 低 温 化 証 言 が あ り 、 高 温 化 防 止 性 能 を 実 証 し た 。
20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40
7/25 7/27 7/29 7/31 8/2 8/4 8/6 8/8 8/10 8/12 8/14 8/16 8/18 8/20
温度(℃)
気温 室温 天井
図 4.3.1-5 天 井 ・ 室 温 の 状 況
屋 上 表 面 温 度 平 板 温 度
平 板 設 置
こ の 状 況 を 表 と 述 べ た 一 日 の 最 高 気 温 と 最 高 天 井 温 度 と の 相 関 を図 4.3.1-6に 示 し た 。 設 置 前 と 後 の 差 は 明 確 で 、 設 置 後 で は 低 温 化 を 示 し て い た 。
y = 0.794x + 9.241
y = 0.505x + 17.14
20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40
20 22 24 26 28 30 32 34 36
一日当たりの最高気温 ℃
一日当たりの最高天井気温 ℃
設置前 設置後
図 4.3.1-6 K 宅 の 高 温 化 防 止 性 能 の 評 価
4.3.2 葉 山 町 E 宅 結 果
RC造 、3 階 建 て 、 シ ー ト 防 水 屋 上 20㎡ に 平 板 を 設 置 し 、 高 温 化 防 止 効 果 を 検 証 し た 。 対 象 の 建 物 と 屋 上 、 そ し て 平 板 と 設 置 し た 状 況 を図 4.3.2-1~ 3 に 示 し た 。
図 4.3.2-1 E 宅 の 建 物 外 観
図 4.3.2-2 平 板 設 置 前 屋 上 状 況 シ ー ト 防 水
図 4.3.2-3 平 板 設 置 後 屋 上 状 況 ( 平 板 2 5 枚 )
図 4.3.2-4 は 、天 井 と 室 温 の 平 板 設 置 前 と 後 と の 変 化 を 示 し た も の で あ る 。こ の 中 で 、 室 温 は 冷 房 を 稼 動 さ せ て い る た め 比 較 は 難 し い 。 し か し 、 平 板 設 置 後 の 天 井 温 度 は 設 置 前 と 比 較 し て 、 低 温 化 が 見 ら れ 、35℃ 以 上 を 示 す こ と は 無 か っ た 。 こ の 状 況 で の 1 日 の 最 高 気 温 と 最 高 天 井 温 度 と の 相 関 を図 4.3.2-5 に 示 し た 。 設 置 前 の 値 は 設 置 後 よ り 高 い 位 置 に あ り 、 高 温 化 防 止 を 実 証 し た 。 前 件 と 同 様 、 家 人 か ら 設 置 後 は 冷 房 稼 動 時 の 時 間 帯 が 短 く 、体 感 と し て 低 温 化 し て い る 状 況 が わ か る と の 証 言 が 得 ら れ た 。
20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40
07/24 07/28 08/01 08/05 08/09 08/13 08/17 08/21
℃
天井 室温 気温
図 4.3.2-4 天 井 ・ 室 温 の 状 況
y = 0.981x + 2.601
25 27 29 31 33 35 37 39 41
25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35
一日当りの最高気温 ℃
一日当りの最高天井温度 ℃ 設置前設置後
図 4.3.2-5 E 宅 の 高 温 化 防 止 性 能 の 評 価 平 板 設 置
4.3.3 葉 山 町 事 業 所 結 果
平 屋 、 ス レ ー ト 壁 の 事 業 所 の 焼 付 け 鉄 板 折 半 屋 根 61 ㎡ に 折 半 屋 根 の 形 状 に 合 わ せ て 製 作 し た 平 板 を 設 置 し た 。平 板 は 屋 根 表 面 に 対 し 10mmの 空 間 が 形 成 さ れ る よ う に 足 を つ け た も の で あ る 。こ の 折 半 屋 根 は 屋 根 板 と 室 内 板 と の 間 に 断 熱 材 が 入 っ て い る 。 ま た 、実 験 室 と し て 用 い ら れ て い る た め 、室 内 温 度 は 24℃ に 常 に 調 整 さ れ て い る 。建 物 と 平 板 と 平 板 設 置 状 況 を図 4.3.3-1~ 7 に 示 し た 。
図 4.3.3-1 折 半 屋 根 型 平 板 表
図 4.3.3-2 折 半 屋 根 型 平 板 裏
図 4.3.3-3 折 半 屋 根 型 平 板 敷 設 状 況
図 4.3.3-4 葉 山 町 事 業 所 の 折 半 屋 根
図 4.3.3-5 折 半 屋 根 状 況
図 4.3.3-6 一 部 敷 設 (8 月 5 日 )
図 4.3.3-7 全 体 敷 設 (8 月 1 1 日 )
平 板 が 無 い 部 分 と 設 置 し た 部 分 、そ し て 平 板 を 撤 去 し た 直 後 の 温 度 状 況 を サ ー モ グ ラ フ 画 像 で 表 し た も の が図 4.3.3-8 で あ る 。 平 板 が 無 い 部 分 は 63.5℃ 、 平 板 表 面 は 42.9℃ 、 そ し て 平 板 を 撤 去 し た 直 後 の 部 分 は 37.4℃ を 示 し 、 平 板 設 置 の 表 面 は 40℃
以 下 に 下 が る こ と を 示 し て い た 。
図 4.3.3-8 サ ー モ グ ラ フ 画 像 に よ る 温 度 比 較
折 板 屋 根 表 面 の 平 板 が な い 状 態 の 温 度 の 連 続 測 定 結 果 を図 4.3.3-9に 示 し た 。場 合 に よ っ て は 60℃ 以 上 を 示 し 、平 均 す る と 50℃ 前 後 と な っ て い る 。平 板 を 設 置 す る と 、 平 板 裏 面 と 屋 根 と の 空 間 は 40℃ 前 後 を 示 し 、 低 温 化 し て い る (図 4.3.3-10)。8 月 6 日 か ら 8 月 12 日 の 期 間 は 屋 根 全 体 の 半 分 に 平 板 を 設 置 し 、8 月 12 日 以 降 は 全 面 に 設 置 し た 。 そ の 時 の 天 井 部 分 の 温 度 を図 4.3.3-11 に 示 し た 。
図 4.3.3-9 平 板 を 設 置 し な い 状 況 温 度
10 20 30 40 50 60 70
07/15 07/
17 07/
19 07/21
07/23 07/
25 07/
27 07/29
07/31 08/02
08/04 08/06
08/08 08/10
08/12 08/14
08/16 08/18
08/20 08/22
08/24 08/26
温度(℃)
図 4.3.3-10 平 板 裏 空 間 温 度
折半屋根
10 20 30 40 50 60 70
07/1 5
07/
17
07/1907/2107/2 3
07/25
07/2707/2 9
07/
31 08/02
08/0408/0 6
08/08
08/1008/1 2
08/
14 08/16
08/1808/2 0
08/22
08/2408/2 6
温度(℃)
→ 平 板 設 置
こ の 天 井 温 度 は 全 面 設 置 で 設 置 前 の 32~34℃ か ら 30℃ 前 後 へ と 低 下 傾 向 が 現 わ れ 、 平 板 設 置 の 効 果 が 見 ら れ た 。 こ れ ら 、 平 板 が な い 場 合 と 平 板 設 置 の 状 況 を 模 式 図 に し た の が図 4.3.3-12 で あ る 。平 板 設 置 す る こ と で 、天 井 の 温 度 が 5℃ 低 温 化 す る こ が 明 ら か に な っ た 。
図 4.3.3-11 天 井 温 度
図 4.3.3-12 折 半 屋 根 の 温 度 模 式 図
第 5 章 冷 房電気消費量測定評価
5.1 は じ め に
2007 年 、長 岡 技 術 科 学 大 学 屋 上 で 実 施 し た 高 温 化 防 止 検 討 結 果 を 確 認 す る 目 的 で 、前 年 設 置 し た 平 板 を 用 い 、 そ の 性 能 の 測 定 評 価 を 屋 上 階 下 の 研 究 室 で 使 用 し て い る 冷 房 の 電 気 消 費 量 を 指 標 に 行 っ た 。
5.2 試 験 概 要 と 電 気 消 費 量 測 定 評 価
2007 年 に 設 置 し た 長 岡 技 術 科 学 大 学 屋 上 の 平 板 の う ち 、 屋 上 階 下 研 究 室 の 部 分 だ け を 7 月 28日 に 撤 去 し 、平 板 が 設 置 さ れ て い な い 状 況 を つ く っ た 。そ し て 、8月 8日 に 再 び 平 板 を 設 置 し 、 平 板 が い な い 時 と 平 板 が あ る 時 で の 比 較 を 実 施 し た 。 ま た 、 温 度 測 定 は 気 温 と 室 内 温 度 を 測 定 し 、 冷 房 の 稼 働 状 況 の 検 証 に 用 い た 。図 5.2-1 と 2 は 、 平 板 の 撤 去 と 再 び 設 置 し た 状 況 を 、図 5.2-3 は 電 気 消 費 量 測 定 装 置 の 状 況 を 示 し た 。 研 究 室 で の 冷 房 稼 働 状 況 条 件 は 26℃ 設 定 の 24 時 間 稼 働 で 行 っ た 。 冷 房 機 稼 働 状 況 の 測 定 は 配 電 盤 内 の ブ レ カ ー に 電 気 消 費 量 測 定 装 置 を 接 続 し 、 毎 分 の 電 気 消 費 量 を 測 定 し 、 そ の 積 算 値 で 状 況 の 評 価 を 行 っ た 。
図 5.2-1 2007 年 度 結 果 の 確 認 試 験 研 究 室 屋 上 部 分 平 板 撤 去 (7 月 28 日 )
図 5.2-2 2007 年 度 結 果 の 確 認 試 験 研 究 室 屋 上 部 分 平 板 敷 き 戻 し (8 月 8 日 )
図 5.2-3 電 気 消 費 量 測 定 状 況
5.3 試 験 結 果 と 評 価
室 温 を 26℃ に 設 定 し て い る図 5.3-1の 室 温 測 定 結 果 か ら 8月10日 ~8月11日 に か け て 冷 房 の 稼 働 を 停 止 し て い る 状 況 が あ る 。そ れ 以 外 は 26℃ 前 後 で 推 移 し て い る 。気 温 は 試 験 中 の8月1日 か ら8月16日 ま で の 期 間 の 多 く の 日 の 最 高 気 温 が30℃ 前 後 で 推 移 し 、 同 様 の 条 件 下 で の 試 験 で あ っ た 。 平 板 を 撤 去 し た 状 況 で の 冷 房 電 気 消 費 は 平 均 86.3Wh を 示 し 、 平 板 設 置 後 で は 平 均 40.6Whと 前 者 と 比 較 し 、53% 程 度 の 電 気 消 費 量 の 低 減 を 示 し た 。
図 5.3-1 試 験 期 間 中 に お け る 温 度 お よ び 電 気 消 費 量 の 変 動
5.4 温 度 及 び 電 気 消 費 量 の 評 価 方 法 の 確 立
高 温 化 防 止 の 評 価 方 法 は 、 第 4章 で 記 載 し た 天 井 温 度 を 指 標 と し た も の と 、 本 章 で の 冷 房 電 気 消 費 量 を 指 標 に す る 方 法 を 本 調 査 研 究 で は 検 討 し た 。
前 者 の 天 井 温 度 を 指 標 に し た 場 合 で は 、 生 活 者 が 感 じ る 体 感 温 度 に よ る 定 性 的 な も の で は あ る が 、「 日 中 は 熱 く て 過 ご せ な か っ た が 、平 板 設 置 後 は 冷 房 な し で も 過 ご せ る よ う に な っ た 」 と の 証 言 が 高 温 化 防 止 効 果 を 示 す も の と し て 用 い る こ と が で き よ う 。 後 者 の 長 岡 で の 冷 房 電 気 消 費 量 を 指 標 に し た 場 合 で は 、 電 気 量 を 測 定 す る 装 置 を 冷 房 機 器 の 電 気 配 線 の 一 部 に 接 続 し て 測 定 し た 。 接 続 の た め の 配 線 工 事 や 記 録 装 置 の 設 置 な ど の 費 用 が 必 要 と な る が 、 正 確 な 値 が 得 ら れ 定 量 化 で き た 。 ま た 、 簡 易 的 な 電 気 量 の 測 定 法 と し て は 、 電 気 検 診 メ ー タ ー の 数 値 を 定 時 に 記 録 し 1日 の 値 を 基 準 に し て 、 設 置 前 と 設 置 後 を 比 較 す る こ と で 評 価 は 可 能 で あ る 。そ し て 、こ の 電 気 量 の 数 値 を 換 算 す る こ と で CO₂ 値 に な る 。 換 算 は 電 気 量 に 対 し て ×0.555kgCO₂/kWh で 、 こ れ を 基 に 設 置 前 の 電 気
0 20 40 60 80 100 120 140
7/29 7/30
7/31 8/1 8/2
8/3 8/4
8/5 8/6
8/7 8/8
8/9 8/10
8/11 8/12
8/13 8/14
8/15 8/16
8/17 8/18
8/19 8/20
8/21 8/22
8/23 8/24
8/25 8/26
8/27 8/28
8/29
1時間当りの電気消費量(Wh)
個別冷房 10 15 20 25 30 35
温度(℃)
気温 室温
平板なし 電気消費量 86.3Wh(平均値)
平板設置後 電気消費量 40.6Wh(平均値)
消 費 量 86.3Whは CO₂排 出 量 と し て 47.9 gCO₂/Wh で 、設 置 後 は 40.6Whが 、22.5 g CO₂/ Wh と な り 、 電 気 消 費 量 と 同 様 53%CO₂排 出 量 低 減 が 示 さ れ た 。 こ の 様 に 高 温 化 防 止 に よ っ て 生 じ た 冷 房 電 気 消 費 量 の 低 減 を CO₂排 出 量 削 減 と し て 示 す こ と が で き た 。
上 述 し た よ う に 、 数 値 に は 出 な い が 定 性 的 な 人 間 を セ ン サ ー に す る 体 感 に よ る 評 価 、 電 気 消 費 量 の 数 値 を 求 め る 定 量 的 な 評 価 、 そ の 両 者 を 持 っ て 必 要 に 応 じ て 使 い 分 け る こ と で わ か り や す い 評 価 が 可 能 と な っ た 。
第 6 章 類 似高温化防止システムとの比較
6.1 は じ め に
一 般 的 な 屋 上 緑 化 を 本 件 の 類 似 高 温 化 シ ス テ ム と し て 、 構 造 ・ 維 持 管 理 ・ 経 済 性 そ し て 高 温 化 防 止 性 能 に つ い て 比 較 検 討 を 行 っ た 。
6.2 屋 上 緑 化 と の 比 較
類 似 し た 高 温 化 防 止 シ ス テ ム の 代 表 は 屋 上 緑 化 で あ る 。最 も 簡 易 的 な 高 温 化 防 止 方 法 の ひ と つ で あ る 遮 熱 塗 料 で は 10℃ の 低 温 化 に 対 し て 、 屋 上 緑 化 で は 20℃ 程 度 の 高 い 低 温 化 が 得 ら れ る 。 そ れ は 、 植 物 を 育 成 す る 土 も し く は 植 物 繊 維 等 で 構 成 さ れ た 根 を 維 持 す る 基 盤 材 の 厚 さ と 、 そ れ に 供 給 す る 水 と の 組 合 せ に よ っ て 得 ら れ る 高 温 化 防 止 方 法 で あ る 。 し か し 、 こ の 方 法 の 問 題 は 、 植 物 を 育 成 す る た め に 水 供 給 が 必 要 で 、 場 合 に よ っ て は 基 盤 材 の 劣 化 や 飛 散 、 排 水 口 詰 ま り 等 の 事 故 も 起 き て い る 。 さ ら に 土 等 が あ る こ と で 昆 虫 の 住 み 家 と な っ て 、 階 下 の 家 に 入 り 込 む な ど の 問 題 が あ る 。 ま た 後 で 紹 介 す る が 木 製 の ス ノ コ 等 を 敷 く こ と で の 高 温 化 防 止 方 法 で は 木 材 が 太 陽 直 射 熱 で 高 温 に な り 、 そ れ が ス ノ コ と 屋 上 床 と の 空 間 部 分 を 高 温 化 さ せ る た め に 屋 上 緑 化 よ り も 高 温 防 止 は 小 さ い 。
現 在 、 屋 上 緑 化 は 商 品 化 さ れ 、 種 々 の 方 式 が 知 ら れ て い る 。 そ れ ら の 概 要 を表 6.2-1 と 2 に 示 し た 。 屋 上 へ の 荷 重 に 準 じ て 重 層 を 持 つ も の や 簡 易 的 な 単 層 の も の ま で あ り 、 1㎡ 当 り 単 価 は 2万 円 以 上 で あ る 。
実 際 の 屋 上 緑 化 及 び 木 製 ス ノ コ の 高 温 化 防 止 性 能 を 調 査 す る た め 、東 京 都 内 の 屋 上(図 6.2-1 と 2)で 実 測 し た の が図 6.2-3 で あ る 。 こ の 値 を 第 4章 の 性 能 評 価 方 法 で 示 し た も の が図 6.2-4で あ る 。 屋 上 緑 化 は 木 製 ス ノ コ の 2 倍 程 度 の 高 温 化 防 止 性 能 を 示 し た 。 こ の 屋 上 緑 化 の 高 温 化 防 止 傾 向 は 第 4章 の 住 宅 2 例 と 類 似 傾 向 が あ り 、屋 上 緑 化 と 同 様 の 性 能 を 持 つ こ と が 判 明 し た 。
構 造 面 で 屋 上 緑 化 と 比 較 す る 。 屋 上 緑 化 の 植 物 が 本 件 で は 遮 熱 塗 料 の 表 面 仕 上 げ に 当 り 、 根 を 張 る 緑 化 基 盤 が 透 水 ・ 保 水 平 板 部 分 に な る 。 平 板 と 屋 上 床 と の 間 に 設 け た 通 気 層 が 高 温 化 防 止 を 促 進 す る 仕 組 み に な っ て い る 点 が 屋 上 緑 化 と は 異 な る 。
図 6.2-1 屋 上 緑 化
図 6.2-2 屋 上 木 製 パ ネ ル
15 20 25 30 35 40 45 50 55
08/04 08/09 08/14 08/19 08/24 08/29 09/03
温度(℃)
気温
緑化表面温度 緑化下天井温度 木製パネル温度 木製パネル天井温度
図 6.2-3 屋 上 緑 化 ・ 木 製 パ ネ ル 温 度 一 例
08年7月26日~9月5日
y = 0.179x + 22.814 y = 0.338x + 19.441
20 22 24 26 28 30 32 34 36
20 25 30 35 40 45
1日当たりの最高気温 ℃
1日当たりの天井温度 ℃
緑化下天井 木製パネル天井
図 6.2-4 最 高 気 温 と 天 井 温 度 の 関 係
表6.2-1 屋上緑化 ウッドパネル保水性 コンクリート 発泡材基盤スチロール 基盤不織布基盤ヤシ基盤樹皮基盤蒸散利用基盤ピートモス 基盤木炭・ 不織布基盤間伐材基盤モージュール 基盤廃プラ基盤木製パネル保水性コンク リート基盤 植生種セダム不明不明不明セダム植栽を選ばず不明不明不明セダム芝-- 工法 概要
リサイクル材料を 1000℃の温度 で焼生、発泡 させた植生基 盤
土層部に吸水 ポリマ-を充填 した発泡スチロ- ルパネルを使用 する軽量土屋 上緑化工法 ポリエステルの不 織布を用いた 5層積層人工 軽量土壌マット ヤシのダストと肥 料を含む緑化 資材をユニットし た植生基盤
針葉樹皮を加 工し再資源材 とした材料 (E-ソイル)を 用い、殺菌 性、保水性、 非不朽性、非 飛散性に優れ る。専用保水 パレット併用
客土と貯留水 の間に空気層 を設け、貯留 水の蒸散作用 を利用して、 水分を客土に 供給する自然 環境型緑化シス テム
熱融着繊維を 用いて、ピ-トモ ス等を固化し た軽量緑化基 盤
排水層、土 壌、改良土 壌、軽量土壌 の代わりに軽 い木炭ででき た多孔質ボ- ド状基盤材を 使用。不織布 併用。芝は先 付けタイプも可 能
杉間伐材を原 料とした植生 マット。木質系 軽量固形培土 植物・基盤・ 防根層・排水 層・簡易防水 層をモジュ-ルで 構成した人工 軽量土壌マット 廃プラスチックリサイ クルの貯水トレ- とプレス成形し た保水層上と を組み合わせ た人工軽量土 壌の緑化工法
木板パネル。 ジョイントで 接続し、周囲 は木棒で固定
カキ殻とパー ライトを用い た、表面に遮 熱塗料を塗布 した保水性の あるポーラス コンクリート 経済性 (設計価 格) 200㎡施 工)
材工 26,000 円/㎡材工 15,000 円/㎡材工 60,000 円/㎡材工 25,000 円/㎡材工 25,000 円/㎡材工 30,000 円/㎡材工 24,000 円/㎡
200㎡以上 材工 22,000 円/㎡
材工 22,000 円/㎡材工 28,000 円/㎡材工 33,000 円/㎡
材料のみ 10,000- 30,000円/㎡
材工 20,000円/㎡ 評価○◎△○○○○○○○△○ 工程・工2日1日4日1日3日~4日2日4日2日3日3日1日1日 評価○◎△◎△△○△○△△◎○ 品質無機質・高断 熱性・高透保 水性
(発砲スチロ- ル)粘性/紫外 線劣化
(樹脂層)粘 性・紫外線で 劣化
(植物繊維) 腐朽性
(保水用パレッ ト)粘性・紫 外線劣化
(樹脂トレ-) 粘性・紫外線 で劣化
(化繊) 紫 外線劣化 (植物繊維) 腐朽性
(不織布)紫 外線で劣化(植物繊維固 形物)腐朽性
(樹脂層)粘 性・紫外線で 劣化
(樹脂トレ-) 粘性・紫外線 で劣化腐朽性(遮熱塗料) 紫外線劣化 評価◎△△△△△△○△△△△◎ 設計条件薄層緑化は無 灌水(夏場)灌水 システム必要灌水装置併用灌水装置併用灌水装置併用灌水装置不要灌水装置併用灌水装置併用灌水装置併用灌水装置併用灌水装置併用灌水装置不要灌水装置不要 評価◎△△△△◎△△△△△◎◎ 安全性
軽量(湿潤 時)48㎏/㎡ 不粘性成型基 盤
軽量(湿潤 時)40㎏/㎡ 飛散防止必 要・粘性基盤
軽量(湿潤 時)50㎏/㎡ 一部粘性素材 複合
軽量(湿潤 時)50㎏/㎡ 粘性成型土壌
軽量(湿潤 時)50㎏/㎡ E-ソイルは粘性 質で飛散しに くい
軽量(湿潤 時)50㎏/㎡ 複合アンカ-可能 軽量(湿潤 時)㎡当40㎏ /㎡~
軽量(湿潤 時)50㎏/㎡ ボ-ド式並べ 型で飛散防止
軽量(湿潤 時)50㎏/㎡ 固形培土で飛 散防止・粘性 基盤
軽量(湿潤 時)40㎏/㎡ 一部粘性素材 複合
軽量(湿潤 時)170㎏/㎡ 一部粘性素材 複合
軽量 6-17㎏/㎡
軽量(乾燥 時) 50㎏/㎡ アンカー固定 等 評価○○○○○○○○○○△○○ 備考○基盤材敷並 べ
△(飛散防 止)ネット設置 △(施工面) 平滑性が必要
○ユニット化され た植生マット
◎植生マットに 種子を植え付 ける
△軽量土壌覆 土後、張り込 む
◎(形状)自 由で多様性◎先付けも後 付けも可能◎軽量固形土 壌、敷き並べ△活着した植 生マットを敷く
△軽量土壌覆 土後、張り込 む
○パネル敷並 べ○基盤材敷並 べ 経済性○◎△○○○○○○○△◎○ 工期○◎△◎△△○△○△△◎◎ 施工条件◎△◎△△◎◎◎◎△△◎◎ 断熱性○△△△△△△○△△△△◎ 不燃性◎△△△△△△△△△△△◎ 耐候性◎△△△△△△△△△△△◎ 灌水設備◎△△△△◎△△△△△◎◎ 重量◎◎○○△△○○○○△◎◎ 総合評価◎○△○△△○○○△△○◎
緑化システム 工法