コンクリート構造物の耐久性上の 問題点とその対策
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(2) 図 ―10H一 イ オ ン存 在 の 下 に お け る水 中で の シ リカ溶 解 の メ カ ニ ズ ム4). 図 ―4シ. (1)水. リカゲ ル にお け る溶 解 度 とpHの. 関 係4). 酸 化 ナ トリウム 溶 液 中 に お け る シ リカの 溶 解. シ リカ の水 へ の溶 解 は加 水 分 解 に よ る解 重 合 で あ り, この よ うな溶 解 が起 こ るた め には,シ. リカ の表 面 に お け. る 酸素 とけ い素 の結 合 を 弱 め る よ うな 働 き を す る一 種 の "触媒"が 必 要 で あ る(図 ―D4) 。 ア ル カ リ性 の 溶 液 で は,OH"イ. オ ンが そ の よ うな"触 媒"と. よ び 図 ―3は,そ. な る。 図 一2お. れ ぞ れ,水 酸 化 ナ トリウ ム 溶 液 中で の. 結 晶 性 の シ リカ お よ び無 定 形 シ リカの 溶 解 を 説 明す る模 図 ―2ア. ル カ リの 結 晶 性 シ リカ へ の ア タ ック5). 式 図 で あ る5)。 水 酸 化 ナ トリウ ム溶 液 中 で シ リカ の溶 解 が 生 ず るた め に は,"触. 媒"で. あ るOH―. イオ ンを 収 容. で き る空 間 が必 要 で あ る。 結 晶性 シ リカ で は そ の表 面, また 無 定 形 シ リカ で は,そ の表 面 お よび 構 造 中 の空 孔 が OH一 イ オ ンを 収 容 す る場 とな る。 溶 液 のpHが る と,図 一44)に 示 す よ う に,シ. 上昇 す. リカ の 溶 解 度 が 増 大 す. る。 と く に,無 定 形 シ リカ で は,OH―. イオ ンお よび. Na・ イ オ ンの 構 造 内 部 へ の 侵 入 を 許 す の で,OH―. は. 次 々 とSi‑O―Si結. ル. 合 を 切 断 し,構 造 を 弛 緩 させ,ア. カ リシ リカゲ ル が 生 成 さ れ る 。 ア ル カ リシ リカゲ ル の 生 成 に よ ってOH―. イ オ ンが 消 費 さ れ る の で,溶. OH一 イ オ ン濃 度 は次 第 に低 下 し,OH一. 液 中の. イ オ ン濃 度 が あ. る 限度 値 以 下 にな る と反 応 は停 止 す る。 形 成 され るゲ ル は,Si‑0の. 骨 組 み が 部 分 的 に 破 壊 され て い る よ うな 構. 造 を も って い るの で,水 を 吸 収 して,膨 張す る性 質 を 有 す る。 図 ―3ア. ル カ リの無 定 形 シ リカ へ の ア タ ッ ク5). (2)コ. ンク リー ト中に お け る ア ル カ リ ・シ リカ反 応. の過 程 以 外 の シ リカ鉱 物 に起 因 す る古 典 的 ア ル カ リ ・シ リカ反 応 と 区別 され る こ と も あ る。 2.2ア. ル カ リ ・シ リ力反 応 の メ カ ニ ズ ム. ア ル カ リ ・シ リカ反 応 は,骨 材 中 の 反 応性 シ リカ鉱 物. コ ン ク リー ト中 に反 応 性 シ リカ 粒子 が存 在 す る と,少 な く と も粒 子 表 面 とセ メ ン トペ ー ス ト相 との界 面 に お い て は,(1)で. 述 べ た と同 様 な 化 学 反 応 が進 行 す る。 ま. ず 反 応性 粒 子 と セ メ ン トペ ー ス ト相 との 界 面近 くに生 ず. とコ ンク リー ト中 の水 酸 化 ア ル カ リを 主 成分 とす る細 孔. る反 応 生成 物 は非 膨 張 性 の もの で あ るが6),そ. 溶 液 との 間 の化 学 反 応 で あ る。 した が って,ア ル カ リ ・. が 粒 子 内 部 に 向 か って進 行 す る に した が って 生成 さ れ る. の後 反 応. シ リカ反 応 の メ カ ニ ズ ムを 理 解 す るた め に は,水 酸化 ナ. ゲ ル 層 の 厚 み は,未 反 応 核 を 消 費 しな が ら次第 に増 大 す. トリウ ム 溶液 に お け る反 応 性 シ リカの 溶 解 と反 応 生成 物. る。 コ ン ク リー ト細 孔 溶 液 中の 各 イ オ ンは,こ の ゲ ル層. の 形成 の メ カ ニ ズ ム を理 解 す る こ とが 基 本 で あ る 。. を 通 して,反 応 が進 行 中 の位 置 まで 移 動 す る こ とに よ っ. Vol.32,No.4,1994.. 4. 75.
(3) て反 応 が 継 続 す るが,こ の とき,細 孔 溶 液 中 の ア ル カ リ. ト中のCa(OH)2は. 濃 度 に応 じて,膨 張 性 の 高 ア ル カ リ シ リカ ゲ ル ま た は非. 役 割 を 果 た して い る こ と にな る。 しか し,最 近,こ. 膨 張 性 の 高 カル シ ウ ムア ル カ リシ リカ ゲ ル が生 成 され る. 全 く逆 の考 え方 が提 案 され て い る8)。 す な わ ち,こ の新. と考 え られ て い る6)。 この 考 え方 に よ る と,コ 表 ―1わ. ンク リー. が 国 に お け る 実 際 の コ ン ク リー ト構 造 物 よ り得 た ゲ ル. ア ル カ リ ・シ リカ 反 応 を 抑 制 す る. し い考 え 方 で は,コ. ン ク リー ト中 のCa(OH)2は. れと. 反応. が 進 行 して い る骨 材 粒 子 か ら溶 解 性 シ リカ が 出て 行 くの を 阻 止 す る こ とに よ って 膨 張 を 引 き起 こす 役 割 を 果 た し. の 化 学組 成. て い る こ とに な る 。 この よ う に,コ ン ク リー ト中 の 細孔 溶 液 中 のOH― N)以. イ オ ン濃 度 が あ る 限 度 値(多. 分 約0.25. 上 に達 す る とア ル カ リ ・シ リカ反 応 が発 生 す る と. い う概 念 は 実 験 に よ って裏 づ け られ た もの で あ るが7), そ の 反 応 が 発 生 して もコ ンク リー トが 膨 張 す る とき と膨 張 しな い とき が あ る とい う現 象 の メ カニ ズ ム は,ま だ十 *1同. 一 の コ ン ク リー トに よ って 建 造 され た コ ンク リー ト構 造 物(施. 工 後6年)で. あ るが,環. 境 条 件 が 異 な る(G41:. 構 造 物 全 体 が 大 気 中 に暴 露,G42:ほ とん どの 部 分 は 地 中 に埋 設 さ れ,一 面 の み 大 気 に 暴 露,使 用 され て い る 反 応 *2同. 性 骨 材:古 銅 輝 石 安 山 岩)。 一 構 造 物(施 工 後6年)に. お け る採 取 場 所 が 異 な る。. 分 解 明 され て は い な い。 (3)ア. ル カ リ ・シ リカ反 応 に よ る コ ン ク リー トの膨. 張 とひ び わ れ の発 生 表 一1に 示 す よ う に,実 際 の コ ン ク リー ト構 造 物 に お い て 見 つ か る ア ル カ リ ・シ リカ反 応 生 成 物 の 組 成 は 大 き く変 動 す る。 しか し,い ず れ もアル カ リシ リカ ゲ ル とア ル カ リカ ル シウ ム珪 酸 塩 水 和 物 の 混 合 した もの と考 え て よい よ うで あ る9)。 反 応 性 骨 材 粒 子 内部 にお い て ア ル カ リ ・シ リカ 反 応 が生 ず る と,ゲ ル が 生 成 し,ま ず 骨 材粒 子 が 膨 張 す る 。反 応 性 骨 材 粒 子 の 膨 張 に よ って 内 部 応力 が 発 生 し,骨 材 粒 子 内部 に ひ びわ れ が 発 生 す るだ け で な く,そ れ らの周 囲 の セ メ ン トペ ー ス トも破 壊 す る。写 真 ―1は ,ア ル カ リ ・シ リカ 反 応 に よ って 損 傷 を 受 け た 実 際 の コ ン ク リー トの薄 片 の蛍 光 顕 微 鏡 写 真 で あ る 。 この 写 真 よ り,ア ル カ リ ・シ リカ反 応 に よ って 骨 材粒 子 内部 に 多 数 の 微 視 的 な ひ び わ れ が 発 生 して い る こ とが 分 か. 写 真 ―1ア. ル カ リ ・シ リカ反 応 に よ る微 視 的 ひ び わ れ の蛍 光 顕微鏡写真. る。 この よ うな破 壊 が コ ンク リー ト内 部 に お い て 累積 す る と,コ ンク リー ト構 造 物 の 表 面 に網 目状 ひ び わ れ が現 れ る 。 反応 性 骨 材 粒 子 中の アル カ リシ リカ ゲ ル は セ メ ン トペ ー ス ト中 の ひ びわ れ へ と移 動 して い く。常 に外 部 よ り水 が供 給 さ れ る コ ンク リー ト構 造 物 で は,鉄 筋 お よ び 外部 よ り受 け る拘 束 に よ って 発 生 す る2次 的 な応 力 お よ び反 応 度 合 い の差 異 に よ って 生 ず る コ ン ク リー ト部 材 間 の 変 形 差 に 起 因 す る応 力 に よ っ て も ひ び わ れ が発 生 す る。 (4)ペ. シ マ ム量. モ ル タ ル の膨 張 量 は,あ る反 応性 骨材 含 有 量 に お いて 最 大 と な る(図 一5)。 こ れ を ペ シ マ ム 量(pessimum proportion)と. 呼 ん で い る。 こ の よ う なペ シ マ ム量 が 存. 在 す る の は,ア ル カ リ ・シ リカ 反応 の進 行 と と もに,細 孔 溶 液 中のOHJイ. オ ン濃 度 は低 下 し,OH―. イオ ン濃 度. が あ る 限度 値 に達 す る と反 応 が停 止 す る た め で あ る。 す な わ ち,反 応 性 骨 材 の 含 有量 の増 加 と と もに生 成 され る ゲ ル の量 は増 大 す る一 方,水 酸 化 ア ル カ リの濃 度 が 急 速 図 ―5赤. 76. 瀬 オ パ ー ル の ペ シマ ム 曲線. に低 下 す るの で,あ. る反 応性 骨材 含 有 量 に お いて,膨 張 コ ン ク リー ト工 学.
(4) は最 大 とな る。 最 大 の 膨 張 量 とな る とき の反 応 性 骨 材 量 にお いて,ち. ょ う ど水 酸 化 ア ル カ リ濃度 が 限度 値 まで 低. 下 す るの で あ る。 (5)塩. に及 ぼ す影 響 は単 純 で は な い よ うで あ る。 NaClが. 外 部 か らコ ンク リー ト内部 へ 侵 入 す る こ と に. よ って ア ル カ リ ・シ リカ 反 応 が促 進 さ れ る メ カ ニ ズ ム. 化 物 の ア ル カ リ ・シ リカ反 応 に及 ぼす 影 響. 細 骨 材 と して 海 砂 を 使用 す る とき に混 入 す るNaClお よ び混 和 剤 と して 使 用 さ れ るCaCl2が. ア ル カ リ ・シ リ. は,練. りま ぜ 時 にNaClが. 混 入 さ れ る場 合 よ り も さ ら. に複 雑 で あ る。 も し硬 化 コ ン ク リー ト中 にC3Aが して い る と き は,式(1)に. 残存. 示 され る反 応 に よ って コ ン. カ 反 応 に よ る膨 張 を 助長 す る こ とが 指摘 さ れ て き た10)。. ク リー ト中 のOH'イ. ま た,融 氷 剤 と して 使 用 され たNaClが. カ リ ・シ リカ反 応 に よ る 膨 張 が 増 大 す る。 しか し,実. 反応 性骨材 を. オ ン濃 度 が上 昇 す る た め に,ア ル. 含 有 す る コ ン ク リー ト舗 装 に重 大 な 損 傷 を 与 え た 例 が 報. 際,通 常 の コ ンク リー トに お い て この よ うな メ カニ ズ ム. 告 され て い る11)。海 水 が 実 際 の コ ン ク リー ト構 造 物 に お. に よ って アル カ リ ・シ リカ 反 応 が促 進 され る程 度 は,あ. け る ア ル カ リ ・シ リカ反 応 を どの 程 度 助 長 す るか に つ い. ま り大 き くな い で あ ろ う。 外 部 か らのNaClの. て は ま だ 不 明 で あ る。 しか し,海 水 が 反 応 性 骨 材 を 含 有. リ ・シ リカ反 応 に及 ぼ す 影響 の メ カ ニ ズ ム につ いて は,. す る モ ル タ ル や コ ンク リー トの 膨 張 を 助 長 す る こ とが 室. こ れ ま で2つ. 内 実 験 に よ っ て 確 か め ら れ て い る12)。こ の よ う に,. NaC1の. NaC1が. アル カ. の 考 え 方 が 提 案 さ れ て い る。1つ. は,. 侵 入 に よ って 生 ず る少 な く と も膨 張 の 一 部 分 は. ア ル カ リ ・シ リカ反 応 に影 響 を及 ぼす こ とは確. アル カ リ ・シ リカ 反 応 に よ る もの で は な く,塩 化 物 を 含. か で あ る が,そ の メ カニ ズ ム につ い て は 不 明 な 点 が多 く. 有 す るエ トリンガ イ トや モ ノ サ ル フ ォ アル ミネ ー トの 形. 残 さ れ て い る。. 成 に よ る もの で あ る とす る 考 え方 で あ る15)。他 の1つ. 練 りま ぜ 時 にNaClが. コ ン ク リー ト中 に混 入 され る. は,NaClは. 反 応 性 シ リカ の溶 解 度 を増 大 さ せ る こ とに. と,つ ぎ に 示 す 反 応 に よ って フ リー デ ル 氏 塩 が 形 成 さ. よ って,反 応 性 粒 子 内 部 に お け る ア ル カ リシ リカゲ ル の. れ,コ. 生 成 速 度 を 上 昇 させ る とす る もの で あ る。 しか し,こ れ. ンク リー ト中 の 水 酸 化 ア ル カ リの 濃 度 が 上 昇 す. る。. (1). (フ リーデ ル 氏 塩) この こ と は,コ. ン ク リー ト中 にNaClが. 混 入 され る. と,ア ル カ リ ・シ リカ反 応 に よ る膨 張 が 助長 さ れ る可 能 性 が あ る こ と を示 唆 して い る。 図 ―6は セ メ ン トの み に よ って作 製 され た セ メ ン トペ ース トお よ び そ れ ら と等 価 Na20量. が 同 一 と な る よ う に 低 ア ル カ リセ メ ン トに. NaClま. た は 人 工 海 水 を 混 入 した セ メ ン トペ ー ス トの細. 孔 溶 液 中 のOH―. イオ ン濃 度 を 示 した もの で あ る。 こ の. 図 に示 す よ うに,NaClま. た は人 工 海 水 を 混 入 した セ メ. ン トペ ー ス トに お い て は,等 価Na20百 と もな うOH―. イ オ ンの 上 昇 傾 向 は,セ. 分率 の増大 に メ ン トの み の場. 図 一6塩. 化 物 添 加 のOH― 響13). お よ びCl― イ オ ン濃 度 に 及 ぼ す 影. 合 とほ ぼ 同様 で あ る 。 ま た,図 ―7は こ れ らの セ メ ン ト ペ ー ス トに対 応 す る反 応 性 骨 材 含 有 モ ル タ ル の 膨 張 を示 す もの で あ る。 これ らの 図 よ り,塩 化 物 を 含有 す る モ ル タ ル の膨 張量 と セ メ ン トの み を 使 用 して 作 製 さ れ た モ ル タ ル の そ れ と の 間 に良 好 な 相 関 性 が あ る こ とが分 か る 。 こ れ らの 実 験 結 果 よ り,NaC1や. 海水の混入 によってア. ル カ リ ・シ リカ反 応 に よ る膨 張 が 増 大 す る の は,式(1) に よ って 示 され る よ う に,そ れ らの 混 入 に よ って細 孔 溶 液 のOH. イ オ ン濃 度 が 上 昇 す る た め で あ る と考 え られ. る13)。しか し,最 近NaCl含 で に,ほ. とん どOH一. 有 モ ル タ ル 中 で1日 材 齢 ま. イ オ ンを消 費 す る こ とな くアル カ. リ ・シ リカ反 応 に よ る膨 張 が 進 行 す る とい う特 異 な現 象 も見 い 出 され て い る14)。NaClの Vol.32,No.4,1994.4. ア ル カ リ ・シ リカ反 応. 図 一7Be!taneオ. パ ー ル 含有 モ ル タ ルの1年. に お ける 膨 張. 量13). 77.
(5) 図 一8NaCl溶. 液 お よ び 湿 気 槽 中 に お け るモ ル タ ル の 細 孔 溶. 液 中 のOH一. 図 一10種. イオ ン濃 度15). 々 の 混和 材 を含 有 す る モル タル の 膨 張 曲 線 (反 応 性 骨 材:赤. 瀬 産 オ パ ー ル)18). 加 に よ って 膨 張 が 抑 制 さ れ る の は,細 孔 溶 液 の 水 酸 化 ア ル カ リ濃 度 が あ る限 度 値 以 下 に ま で低 下 す るか,ま た は 非 膨 張 性 の 反 応 生 成 物 が 生 成 され る た め で あ る と思 わ れ る。 しか し,そ の メ カニ ズ ム は そ れ ほ ど単 純 で は な い よ うで あ る。 一般 に ,ポ ゾ ラ ン材 料 の 粒 子 は 反 応性 骨 材 粒 子 よ りも は る か に小 さ いの で,水 酸 化 ア ル カ リとの 間 で急 速 に反 応 が進 行 し,細 孔 溶 液 中 よ り水 酸 化 ア ル カ リが 除去 され る 。 ポ ゾ ラ ンの添 加 に よ って 細 孔 溶 液 中 の 水 酸化 ア ル カ リ濃 度 が低 下 す る程 度 は,ポ ゾ ラ ンの 種 類 に よ って異 な る 。 た とえ ば 図 一9に 示 す よ う に,30%の. 焼成 カオ リン. を 添 加 した モ ル タ ル の細 孔 溶 液 の ア ル カ リイ オ ン濃 度 は,フ ラ イ ア ッ シュ の そ れ よ り もは る か に低 い18)。これ 図 ―9種. 々の 混 和 材 を 含 有 す る モ ル タル よ り得 られ た 細 孔 溶 液 中の ア ル カ リイ オ ン濃度18). らの モ ル タ ル 中 の 非 反 応性 骨材 の10%を. 赤 瀬 オパ ー ル. で 置 換 した モ ル タ ル の 膨 張 曲 線 は,図 ―10の よ うで あ. らの 考 え 方 が 妥 当 か 否 か は,ま だ実 験 に よ って 証 明 され. る。 焼 成 カ オ リ ン含 有 モ ル タ ル は,ほ. て い な い。 図 ―816)は,1NNaCl溶. い 。 ま た,こ れ らの 図 よ り,フ ラ イ ア ッ シ ュ 添 加 率30. 液 中 お よ び湿 気 槽. 中 に 置 か れ た モ ル タ ル の 細 孔 溶 液 中 のOH―. イ オ ン濃 度. %の. とん ど膨 張 しな. モ ル タ ル 中 の ア ル カ リイ オ ン濃 度 は シ リカ フ ユー. の経 時変 化 を示 した もの で あ る 。 この 図 よ り,NaC1溶. ム 添 加 率5%の. 液 中 の反 応 性 骨 材 含 有 モ ル タル の み に お い て,か な り長. は ほ とん ど膨 張 が抑 制 さ れ て い るが,後 者 で は膨 張 を 抑. そ れ よ り もや や 高 い け れ ど も,前 者 で. 期 間 比 較 的 高 いOH'イ. オ ン濃 度 が維 持 さ れ て い る こ と. 制 す る効 果 は ほ とん どな い こと が分 か る。 これ らの 実 験. が 分 か る。 図 ―8に お い て 示 さ れ るデ ー タ よ り考 え て,. 結 果 よ り,焼 成 カ オ リ ンは,細 孔 溶 液 の水 酸 化 アル カ リ. NaCl溶. 濃 度 を 低 下 させ る こ とに よ って膨 張抑 制 効 果 を 発 揮 す る. 液 中 の 反 応 性 骨 材 含 有 モ ル タル 内部 で は比 較 的. 多 量 のOH―. イ オ ンが 生 成 さ れ る よ うな 反 応 が 発 生 して. い る よ う で あ る 。OH一. イオ ンの 生 成 過 程 に お い て,す. で に モ ル タ ル 中 に存 在 して い る アル カ リ ・シ リカ 反応 生. が,フ. ライ ア ッ シ ュや 高 炉 ス ラ グ含 有 モル タル で は,そ. れ 以 外 の 要 因 も考 慮 す べ き で あ る こと が分 か る。 ポ ゾ ラ ンお よび 高 炉 ス ラグ な どの鉱 物 混 和 材 含 有 セ メ. 成 物 お よ びCl― イ オ ン が重 要 な 役 割 を 果 た して い る こ. ン トモル タル で は,水 分 や イ オ ンの移 動 速 度 が小 さ くな. とは 確 実 で あ る16)'17も. る こ とが アル カ リ ・シ リカ 反 応 に よ る モ ル タ ル の膨 張 に. (6)鉱. 物混 和 材 の ア ル カ リ ・シ リカ反 応 抑 制 メ カ ニ. ズム 前 述 の ア ル カ リ ・シ リカ反 応 に よ る膨 張 が 発 生 す るメ カニ ズ ム の 説 明 に も とつ い て考 え る と,鉱 物 混 和 材 の 添 78. も影 響 す る。 鉱 物 混 和 材 含 有 セ メ ン トペ ー ス トマ トリ ッ ク ス を 移 動 す る イ オ ン の 速 度 は,鉱 物 混 和 材 の 種 類 に よ って 異 な るの で,そ れ らの ア ル カ リ シ リカ膨 張 に及 ぼ す 影 響 の メ カニ ズ ム も単 純 で は な い 。 コ ン ク リー ト工 学.
(6) あ る フ ラ イ ア ッシ ュ を添 加 した オ パ ー ル 含 有 モ ル タ ル. 9). に お い て,オ パ ー ルの アル カ リ ・シ リカ 反 応 は抑 制 され. Iii, Edited by J. Skalny, 131-208. 1992. な い が,カ ル シ ウ ム含 有 量 の 高 い ア ル カ リカ ル シウ ム シ リカ ゲル が 形 成 され た とい う事 実 よ り,こ の よ う な フ ラ. 10)中. 11). る19)。 12)西. 2)近. 3). 15). 4) 5). 6). 7). 8). Dolar-Mantuani, L. : Practical Aspects of Identifing Alkali-Reactive Aggregate by Petrographic Methods, Proc. 4th Int. Conf. on the Effects of Alkalies in Cement and Concrete, pp. 267-280, 1978 Iler, R. K. : The Chemistry of Silica, John Wiley & Sons, Inc., p. 866, 1979 Dent Glasser and Kataoka, N. : The Chemistry of Alkali-Aggregate Reaction, Cem. Concr. Res., Vol. 11, No. 1, pp. 1-10, 1981 Powers, T. C. and Steinouer, H. M. : An Interpretation of Some Published Researches on the Alkali-Aggregate Reaction-Part 1, J. of ACI, Vol. 51, pp. 497-514, 1955 Diamond, S. : Alkali Reactions in Concrete-Pore Solution Effects, Proc. 6th Int. Conf. Alkalis in Concrete, Copenhagen, pp. 153-154, 1983 Chatterji, S. : Mechanisms of Alkali-Silica Reaction and Expansion, Proc. of the 8th Int. Conf. on Alkali-Aggregate Reaction, Kyoto, pp. 101-105, 1989. 林 新 蔵 ・矢 村. Res.,. 潔 ・林. Vol. 8, No. 5, pp. 647-. 昭 男:ア. ル カ リ骨 材 反 応 に及. Nixon, P. J., Page, C. L., et al. : Influence of Sodium Chloride on Alkali-Silica Reaction, Advances in Cement Research, Vol. 1, No. 2, pp. 99 〜106. 14). 藤 泰 夫 ・北 川 欣 ―・:ア ル カ リ骨 材 反 応 に 関 す る 研 究, セ メ ン ト技 術 年 報,Vol.5,pp.379〜398,1951. セ. 1987. 13). に よ って 異 な る 。 〈参考文献 〉 1) Stanton, T. E. : Expansion of Concrete through Reaction between Cement and Aggregate, Proc. ASCE, Vol. 66, pp. 1781-.1811, 1940. 応 性 骨材 と ア ル カ リ. ぼ す 環 境 条 件 の 影 響 に 関す る2,3の 実 験,土 木 学 会 第 42回 年 次 学 術 講 演 会 概 要 集,第5部,pp.428〜429,. 働 くこ とに よ って,ア ル カ リ ・シ リカ反 応 に よ る膨 張 が. ち い ず れ が よ り強 く作 用 す る か は,使 用 す る鉱 物 混 和 材. pp.. Chatterji, S. : An Accelerated Method for the Detection of Alkali-Aggregate Reactions of Aggregates, Cem. Concr. 650, 1978. コ ン ク リー トに お い て も,こ れ らの3つ の メ カニ ズ ム が. 抑 制 され る と考 え て よ い 。 こ れ ら3つ の メ カニ ズ ム の う. 野 錦一・・小 林 茂 広 ・有 本 義 晴:反. Cerm. Soci.,. メ ン ト技 術 年 報,Vol.38,pp.106〜109,1984. リシ リカ膨 張 が 抑 制 され る とい う考 え方 も提 起 され て い. い ず れ の ポ ゾ ラ ンや 高 炉 ス ラ グ を添 加 した モル タル や. Amer.. 化 合 物 が ア ル カ リシ リカ反 応 の 膨 張 に お よ ぼす 影 響. イ ア ッシ ュ は カル シ ウム 含 有 量 の 高 い ア ル カ リ ・シ リカ 反 応 生 成 物 を 生 成 させ る働 き が あ り,そ の た あ に アル カ. Helmuth, R. and Stark, D. : Alkali-Silica Reactivity Mechanisms, Materials Science of Concrete. ,1988. Kawamura, M. and Ichise, M. : Characteristics of Alkali-Silica Reaction in the Presence of Sodium and Calcium Chloride, Cem. Concr. Res., Vol. 20, No. 5, pp. 757-766, 1990 Grattan–Bellew, P. E. : Preventive Measures to Counteract Expansion of Concrete Containing Alkali-Reactive Aggregate, Durability of Building Materials, no. 363-376, 1983. 16)川. 村 満 紀 ・竹 内 勝 信 ・杉 山彰 徳:NaCl溶. 液に浸漬され. た モ ル タル 中の ア ル カ リ シ リカ反 応 生 成 物 の 変 化,コ. 17). Nagataki, S., Otsuki, N., Yamamoto, T. and Endo, T. : Influence of Environmental Condition on the Expansion Resulting from AAR, Proc. DBMC 6, Omiya, pp. 363-372, 1993. 18)川. 村 満 紀 ・竹 本 邦 夫:混 和 材 に よ る細 孔 溶 液 の ア ル カ リ 量 の 低 減 とア ル カ リ ・シ リカ反 応 の抑 制,セ. メ ン ト技 術. 年 報,Vol.40,PP.328〜331,1986. 19). Kawamura,. M., Takemoto,. K., Hasaba,. S. : Ap-. plication of Quantitative EDXA Analysis and Microhardness Measurements to the Study of Alkali-Silica Reaction Mechanisms, Proc. 6th Int. Conf. Alkalis in Concrete, Copenhagen, pp. 167 174, 1983. 《 図 書 案 内》. コ ンク リー ト法 に よ るア ル カ リ骨 材 反応 判 定 試 験 方 法研 究委 員 会 報 告 書 コ ンク リー トの ア ル カ リシ リカ反 応 性 判 定 試 験 方 法(案) A4判. ・85ペ ー ジ/定 価3500円(税. ●申込 先:(社)日. Vo1.32,No.4,1994.. 4. 込),会 員 特 価3200円(税. 込)/送 料360円. 本 コ ン ク リ ー ト工 学 協 会 ・管 理 課. 〒102千 代 田 区麹 町5―7TBRビ 〈申 込 方 法 〉. ン. ク リー ト工 学 年 次 論 文 報 告 集,Vol.15,No.1,pp. 923〜928.1993. ル708号/電. 「書 籍 販 売 」 係. 話(03)3263―1571(担. 当:宇 野). 書 籍名 ・送 付先 を明記 の うえ,前 金(現 金書 留)に て お 申込み下 さい。. 79.
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