厚生労働科学研究費補助金 (成育疾患克服等次世代育成総合研究事業)
総合研究報告書
親子の心の診療を実施するための人材育成方法と診療ガイドライン・
保健指導プログラムの作成に関する研究
研究代表者 永光 信一郎 (久留米大学小児科学講座)
研究要旨
【背景・目的】
不登校、いじめ、虐待、自殺、摂食障害、発達障害など子どもの心の問題が常に社会的な関心 を集める中、この 10 年間で子どもの心の診療体制が厚労省の施策のもと大幅に整備されてき た。平成 17 年に「子どもの心の診療医の養成」に関する検討会が設立され、子どもの心の診 療に携わる医師を三類型に分類し到達目標を示すことで、多くの医師が子どもの心の診療に従 事する機会を作った。平成 20 年からの子どもの心の診療拠点病院事業は、その後の子どもの 心の診療ネットワーク事業として継続され、本格的に稼働している。しかし、子どもの心の問 題は多様化していっている。自殺率、不健康なやせの上昇(健やか親子21第1次最終報告)
や、情報媒体の普及に伴ういじめ、犯罪被害の増加に加え、今後は子どもの貧困率の上昇や経 済格差による健康・希望格差の拡大で新たな問題が生じてくる。子どもの心の問題は、親を含 む家族の心の問題が背景に存在することがあることがあり、子どもの心の問題の解決には子ど ものみならず親の支援や診療も必要である。本研究班の目的は、親子の心の診療を実施するた めの人材育成/診療ガイドライン・保健指導プログラムの作成とした。
【方法】研究班は小児科医、精神科医、産婦人科医、看護師、助産師、心理職、養護教諭、行政 職等の多職種17名から構成され、以下4つの課題について取り組んだ。1) 親子の心の診療に関 する課題整理、2) 親子の心の診療に関する様々な専門家による連携体制の構築、3) 親子の心の 診療を実施するための研修プログラムの開発、4) 親子の心の診療ガイドライン・保健指導プロ グラムの作成
【結果】
1) 「親子の心の診療に関する課題整理」について3年間で9つの調査研究と3つの文献調査が 実施された。
調査研究
1. 親子の心の診療に対する多職種連携に関する課題整理(福岡県・大分県調査)(永光)
2. 特別養子縁組における養親、生母の課題と、その支援体制の構築(川名)
3. メンタルヘルスの問題を抱える妊産婦と家族への支援体制の構築(課題と実装)(片岡)
4. メンタルヘルス・育児の問題を抱える家族への支援体制の構築(課題と実装)(平林)
5. 親子の心の診療における心の診療医の課題に関するアンケート調査(村上)
6. 精神科領域における親子の心の診療における実態調査(大西)
7. 精神疾患の保護者を持つ子どもと家族への対応(岡田)
8. 摂食障害の子どもと親の関係性調査に関する研究(道端)
9. 親子の心の診療充実のための特定疾患カウンセリング料拡大適応を目指した調査(永光)
文献調査:
1. 保護者のストレス要因としての自閉スペクトラム症児の食事に関する課題(岡)
2. 逆境的小児期体験が子どもの心の健康に及ぼす影響(山崎)が実施された。
3. Biopsychosocialな健康課題を指導することによる成人期に向けたHealth literacyの充実(岡)
2) 「親子の心の診療に関する様々な専門家による連携体制の構築」について3年間で3の調 査研究、2つの実践報告と1つの文献調査が実施された。
調査研究
1. 産後健診による育児困難事例の早期発見に関する研究(荻田)
2. 子どもの自殺に対する意識向上と対策の共有に関するアンケート調査(三牧)
3. 学校における心の健康に関する保健教育の現状と他職種との連携(内山)
実践報告
1. 健やか親子21(第2次)の推進と連携(三牧)
2. 虐待のリスク要因としての特定妊婦の増加:多職種の体制整備の強化(岡)
文献調査
1. 育てにくさを感じる親への支援・周産期メンタルヘルスの連携(山下)
3) 「親子の心の診療を実施するための研修プログラムの開発」について3年間で 2の実践報 告が実施された。
実践報告
1. 子どもの心専門医人材育成における親子の心の診療(村上)
2. 思春期医療を担う人材育成のための教育プログラム開発(関口)
4) 「親子の心の診療ガイドライン・保健指導プログラムの作成」について 3年間で4つの成 果物が制作された。
成果物
1. 認知行動療法を用いた親子のコミュニケーションスキル向上心理教育マテリアル作成(片柳・堀越)
2. 親子の心の診療マップの制作(班員・他)
3. 親子の心の診療における多職種連携マニュアルの制作(班員・他)
4. 親子の心の診療のための親子の心HEROSアプリの制作(永光)
【考察】
1) 親子の心の診療に関する課題整理
3年間で9件の調査研究が実施されたが、周産期領域と思春期領域に関するテーマが主であり、
その内容も親子双方への支援に関する内容であった。研究分担者の調査研究から、母子保健領 域の課題克服には妊娠や出産をしてからではなく、思春期からの保健指導の充実と、思春期に おけるメンタルヘルス課題の早期支援が重要であると示唆された。さらに周産期、思春期のい ずれの心の問題においても、親へのアプローチ手段が限られており、その支援には、親支援/診 療のマニュアル化、予算化が必要であると思われた。母子保健領域の喫緊の課題である虐待対 策、育てにくさへの対策が求められる中、親自身の医療アクセスの困難さも考慮したとき、子 どもの保険診療内での同一診療医による親支援/診療の医療保険算定化も検討されるべきであ ると思われた。親子の心の診療/支援における異なる診療科、または異なる職種による連携は 徐々に進みつつあるが、医療機関と行政機関との情報共有、医療関連機関内(各種理事会と医 療現場間)の情報共有の促進は今度の課題であることが調査研究から示唆された。
2) 親子の心の診療に関する様々な専門家による連携体制の構築
多職種間連携が一般に難しく、その連携を阻害する因子として、職種間の治療文化が異なるこ と、お互いの理解不足のために職種間で対立をすること、同質的なメンバー間の方が効率的と いう間違った意識をもつことと言われている。一方で連携が促進する因子として、現状では限 界であるという危機意識をもつこと、今後の大きな方向性を明確に共有し、異なる職種がお互
いに接する「場」の存在(症例検討会, 勉強会)をもつことが大切になる。異なる職種が接する 場として健やか親子21推進協議会が一翼を担った。健やか親子21推進協議会は、母子保健の 健康水準向上に向けた国民運動計画を推進していく職能団体の集まりで、日本小児科学会、日 本産科婦人科学会等を含む80以上の学会・団体から構成されている。班研究機関中に共通の母 子保健テーマ向上に向けた研究テーマを共有することで互いの職種の理解を深めることができ た。このような行政主導の有機的な協議会が多職種連携の要になることが期待される。
3) 親子の心の診療を実施するための研修プログラムの開発
班研究で新たな研修プログラムを作成することは行わなかった。その理由として、子どものこ ころ専門医機構で子どものこころ専門医の研修到達目標を日本小児心身医学会、日本小児精神 神経学会、日本児童青年精神医学会、日本思春期青年期精神医学会の協働で作成中であったた めプログラム作成は見送った。来年度より研修カリキュラムを開始する予定であり、専門医と しての到達目標における親子の心の診療項目の妥当性について検証を行った。また、小児科医 療における思春期医学の確立のために小児科専門医における思春期医療の到達目標についても 検討がなされた。
4) 親子の心の診療ガイドライン・保健指導プログラムの作成
親子の心の診療ガイドラインおよび保健指導プログラムについて医師(小児科医・産婦人科医・
精神科医・心療内科医)を対象とした「親子の心の診療マップ」と、保健師、助産師、看護師、
心理士をはじめとする医療職や教育職、行政職を対象とした「親子の心の診療における多職種 連携マニュアル」を作成した。さらに親と子を対象とした医療資源を知るツールとしての「親
子の心の HEORSアプリ」と、親子のコミュニケーション促進を目的とした漫画仕様の心理教
育マテリアル「ハシビロコウの悩み」を開発した。「親子の心の診療マップ」は、家族が抱える 心の問題に医療者が“気づき”、どの職種と連携をとればよいのか、つまり“つなぐ”を目標とし て制作した。さらにライフステージに沿って、産婦人科医が主に関わるであろう「女性の心版」、
小児科医が主に関わるであろう「子どもの心版」、精神科医が主に関わるであろう「親の心版」
の3編を作成した。「親子の心の診療における多職種連携マニュアル」に関しては、“連携症例 集(30例)”、“連携職種の紹介(28職種)”、“連携部署の紹介(56部署)”から構成されてい る。どこにいる、どの職種につなぐことがよいのか症例集から学ぶことができる。「親子の心の
HEORSアプリ」は、“ヒーロー探し”と“ヒーロー図鑑”の2セクションからなり、アプリには14
人のヒーロー(医療職、教育職、行政職)が登場する。親子の心の問題に対する各職種の役割 を9つのストーリーから学び、図鑑からは各ヒーローの強みや得意分野を知ることができる。
「ハシビロコウの悩み」は、心の問題の解決に必要なコミュニケーションスキルを子ども達に 分かりやすく解説している。
【結論】
親子の心の診療ガイドライン作成研究班は、小児科医をはじめとする産婦人科医、精神科医と、
様々な医療職、教育職、行政職から構成され、多職種連携のもと平成29年度の研究班発足時に 掲げた4つの到達目標をほぼ成し遂げた。今後の課題は、制作した診療マップ、連携マニュア ル、アプリを活用して、親子の心の診療アウトカムが改善されることを査定することである。
厚生労働行政施策への反映として、「健やか親子21(第2次)」が掲げる基盤課題、重点課題の 克服において、本研究班成果が妊娠期から乳幼児期の切れ目ない一貫した母子保健の向上を促 進し、産婦人科医、精神科医、小児科医による連携した妊婦新生児の支援強化につながり、思 春期の様々な保健課題に対しても多職種による親子の支援が可能となる。
分担研究者(順不同)
三牧 正和 (帝京大学医学部小児科学講座)
岡 明 (東京大学医学部小児科)
川名 敬 (日本大学医学部 産婦人科学講座)
荻田 和秀 (りんくう総合医療センター産婦人科)
堀越 勝 (国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター)
山下 洋 (九州大学病院子どものこころの診療部)
片岡 弥恵子 (聖路加国際大学大学院ウィメンズヘルス・助産学)
村上 佳津美 (堺咲花病院心身診療科)
山崎 知克 (浜松市子どものこころの診療所)
岡田 あゆみ (岡山大学大学院医歯薬学総合研究科小児医科学)
大西 雄一 (東海大学医学部専門診療学系精神科学)
道端 伸明 (東京大学大学院医学系研究科ヘルスサービスリサーチ講座)
内山 有子 (東洋大学ライフデザイン学部)
関口 進一郎 (杏林大学医学部医学教育学教室)
片柳 章子 (国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター)
平林 優子 (信州大学医学部保健学科 小児・母性看護学領域)
研究協力者(順不同)
小柳 憲司 (長崎県立こども医療福祉センター小児心療科)
鮫島 浩二 (さめじまボンディングクリニック)
藤内 修二 (大分県福祉保健部参事監 兼 健康づくり支援課)
安永 智美 (福岡県警察本部少年課少年健全育成室)
伊藤 正哉 (国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター)
井上 登生 (井上小児科医院)
磯谷 俊輔 (東京大学大学院 医学系研究科 公共健康医学専攻臨床疫学・経済学教室)
磯本 直子 (久留米市教育委員会)
宇田 和晃 (東京大学大学院 医学系研究科 公共健康医学専攻臨床疫学・経済学分野)
浦部 富士子 (久留米市保健所)
家村 明子 (久留米市幼児研究所)
岩田 祥吾 (日本外来小児科学会 園学校保健委員会委員)
近藤 直司 (大正大学心理社会学部臨床心理学科)
金 泰子 (大阪医科大学小児科)
金原 洋治 (かねはら小児科)
金子 美香 (こぐま学園)
権藤 俊介 (うきは市社会福祉協議会)
原田 茂喜 (南浦和はらだ法律事務所)
公文 眞由美 (福岡県筑後地域発達障がい者支援センターあおぞら)
向笠 章子 (広島国際大学大学院心理科学研究科)
向笠 理緒 (久留米大学小児科)
甲賀 かをり (東京大学大学院産婦人科講座)
高田 善信 (久留米市健康福祉部生活支援課)
作田 亮一 (獨協医科大学埼玉医療センター子どものこころ診療センター)
山下 浩 (さいたま市子ども家庭総合センター)
酒井 陽一 (久留米市子ども未来部)
秋山 千枝子 (あきやま子どもクリニック)
重安 良恵 (岡山大学病院小児医療センター小児科子どものこころ診療部)
楯林 英晴 (福岡県精神保健福祉センター)
小石 誠二 (川崎こども心理ケアセンターかなで)
小鳥居 望 (小鳥居諫早病院)
小林 建太 (学びリンク株式会社)
松岡 美智子 (久留米大学神経精神医学講座)
星野 崇啓 (さいたま子どものこころのクリニック)
清水 知子 (久留米市子ども未来部)
石井 隆大 (久留米大学小児科学講座)
石谷 暢男 (石谷小児科医院)
千葉 比呂美 (久留米大学神経精神医学講座)
川﨑 弘 (獨協医科大学埼玉医療センター 子どものこころ診療センター栄養部)
浅海 道子 (NPO 法人 JACFA)
増田 彰則 (増田クリニック)
大曲 仁美 (久留米市子ども未来部)
野村 師三 (浜松市子どものこころの診療所)
中山 秀紀 (久里浜医療センター)
中塚 幹也 (岡山大学大学院保健学研究科)
中島 栄子 (聖マリア病院リハビリテーション室)
中島 千里 (横浜市こども青少年局こども福祉保健部こども家庭課)
堤 隆一 (久留米市健康福祉部障害者福祉課)
田原 由起子 (久留米市子ども未来部)
田中 英高 (OD 低血圧クリニック)
田中 恭子 (国立成育医療研究センターこころの診療部児童・思春期リエゾン診療科)
田中 知絵 (岡山大学病院小児医療センター小児科子どものこころ診療部)
藤井 智香子 (岡山大学病院小児医療センター小児科子どものこころ診療部)
藤本 保 (大分こども病院)
内野 俊郎 (久留米大学神経精神医学講座)
樋口 昭子 (久留米特別支援学校)
冨久尾 航 (ふくお小児科アレルギー科)
福山 裕夫 (久留米大学文学部社会福祉学科)
平岩 幹男 (Rabbit Developmental)
牧田 潔 (愛知学院大学心身科学部心理学科)
片岡 靖子 (久留米大学文学部社会福祉学科)
門田 光司 (久留米大学文学部社会福祉学科)
柳村 直子 (聖路加国際大学大学院博士後期課程)
鈴木 泰子 (信州大学医学部保健学科 小児・母性看護学領域)
齋藤 和恵 (帝京平成大学大学院)
濵﨑 裕子 (久留米大学人間健康学部総合子ども学科)
髙宮 靜男 (たかみやこころのクリック)
井上 迅知、小野 光、上村 秀輝、川添 裕功、牧山 雄紀、植松 亮太、
桑原 港、藤本 渡亜 (久留米工業高等専門学校)
A.研究目的
不登校、いじめ、虐待、自殺、摂食障害、発達 障害など子どもの心の問題が常に社会的な関 心を集める中、この10年間で子どもの心の診 療体制が厚労省の施策のもと大幅に整備され てきた。平成17年に「子どもの心の診療医の 養成」に関する検討会(柳澤班)が設立され、
子どもの心の診療に携わる医師を三類型に分 類し到達目標を示すことで、多くの医師が子ど もの心の診療に従事する機会を作った。平成 20 年からの子どもの心の診療拠点病院事業は、
その後の子どもの心の診療ネットワーク事業 として継続され、本格的に稼働している。しか し、子どもの心の問題は多様化していっている。
自殺率、不健康なやせの上昇(健やか親子 21 第1次最終報告)や、情報媒体の普及に伴うい じめ、犯罪被害の増加に加え、今後は子どもの 貧困率の上昇や経済格差による健康・希望格差 の拡大で新たな問題が生じてくる。
子どもの心の問題は、親を含む家族の心の問
題が背景に存在することがある。健やかな親子 の関係確立と親子の心の診療が、妊娠期から乳 児期における母子保健のメンタルヘルス課題 の克服や虐待防止、学童期の発達障害の支援、
思春期のメンタルヘルス課題の克服に必要で ある。研究期間内に親子の心の診療に関する課 題整理を実施し(平成29年度)、1)子どもの 心の問題解決のための a 親子の心の診療体制 の構築、b小児科医・産婦人科医・精神科医の 連携促進、c医療と行政の連携強化案を構築し
(平成30 年度)、親子の心の診療に関する2) 人材育成の強化、3) 研修プログラム・診療ガ イドラインの作成、4) 保健プログラムの作成 を実施する(平成30、31年度)ことを計画し した。
親子の心の診療を充実させることによる期 待される効果は、①健やかな親子関係の確立と ともに、②「すべての子どもが健やかなに育つ 社会」の成熟である。本研究課題の実施は、健
やか親子21(第2次)の基盤・重点課題であ る育てにくさの支援、児童虐待数の減少、思春 期の心の問題を含めた健康課題の改善を促す と期待される。さらには親子の心の診療が、子 どもの心の問題の解決のみならず、子どもと家 族・地域の絆を深め、我が国が抱える喫緊の課 題である少子化問題解決への糸口になること も期待される。-
B.研究方法
1. 親子の心の診療に関する課題整理
1) 保護者のストレス要因としての自閉スペ クトラム症児の食事に関する課題(岡): 自閉スペクトラム症の親子ストレスへの 対応策の検討のため、英文(Pubmed)お よび邦文(医学中央雑誌)および成書の中 からキーワードにより検索し文献的な考 察を行った。
2) Biopsychosocial な健康課題を指導することに よる成人期に向けた Health literacy の充実
(岡):
切れ目のない学童思春期のメンタルヘル スに関する Health Supervision 体制に関 する検討するために、アメリカ小児科学会 がBright Futuresの中で、提供している思 春期への個別面接のための資料中で、思春 期の面接に際して一般小児科医が定期的 な健診の際に用いる問診票の中に含まれ ているメンタルヘルスに関する項目につ いて検討した。
3) 特別養子縁組における養親、生母の課題と、
その支援体制の構築(川名):
さめじまボンディングクリニックを中心
とする全国の産婦人科医から成る「あんし ん母と子の産婦人科連絡協議会(以下、あ んさん協)」を介して特別養子縁組を行っ た養父母を対象として、実態調査を行う。
調査方法は、無記名アンケートとして、あ んさん協のメンバー(19 施設)の協力を 得て実態調査を行う計画である。本研究は、
日本大学医学部研究倫理審査委員会の承 認を得て実施した。2013-2018年の5年間 であんさん協に相談してきたで妊婦を対 象とした。研究協力者の鮫島浩二先生のも とで、あんさん協に相談してきた生母の背 景を調べ、生母自身へのアンケート調査を 実施した。アンケート調査は、あんさん協 メンバーの各診療所で実施され、その結果 を解析した。
4) 精神科領域における親子の心の診療にお ける実態調査(大西):
健やかな親子の関係の確立と、それを支援 するための親子の心の診療の充実が、妊娠 期から乳児期における母子のメンタルヘ ルス課題や虐待防止、乳幼児期から青年期 における神経発達症の支援、青年期のメン タルヘルス課題の克服に必要である。子ど もの心の診療と親子の心の診療における 問題整理のために、日本児童青年精神医学 会の代議員 100 名を対象としたアンケー ト調査を行った。内容は、子どもの心の問 題に親の心の問題がどの程度関係してい ると考えるか、子どもの心の診療には家族 全体の診療が必要と考えるか、子どもの心 の診療に多職種の連携はどの程度必要と 考えるか、連携が特に必要な時期につい て、.所属施設で実際に多職種連携がなさ れているか、特定妊婦という言葉を知って いるかについて の7項目を実施した。
5) 逆境的小児期体験が子どもの心の健康に 及ぼす影響(山崎):
逆 境 的 小児 期体 験 (Adverse Childhood Experience : ACE)とは、小児期における 被虐待や機能不全家族との生活による困 難な体験のことであり、ACE は成人期以 降の心身の健康に影響を及ぼすという疫 学研究結果報告されている。分担研究課題 として、「ひとり親家庭」および「乳児院 入所児」の保護者と子どもに関する診断名、
家族背景等について調査を実施した。
6) 精神疾患の保護者を持つ子どもと家族へ の対応(岡田):
親子の心の診療において、、保護者自身が 精神疾患を罹患している場合、治療そのも のが負担となる可能性があり、対応には慎 重さが必要となる。本研究の目的は、保護 者(母親/父親)に精神疾患を認める症例 を対象に、その特徴と治療効果を検討し、
小児科での親子の診療の有用性や課題を 明らかにすることである。対象:2007 年 4月から2017年9月までに当院子どもの こころ診療部を受診した837症例(783家 族)の中で、保護者に精神疾患を認めた 118 症例(100 家族)である。家族構成、
就業の状態、家庭内外からの支援の有無な ど診療録から後方視的に調査した。精神疾 患の診断は、患児、保護者共に、受診時点 の状態を、精神疾患の診断・統計マニュア ル 第 5 版 (Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders 5に基づいて 診断した。
7) 親子の心の診療に関する課題抽出のための アンケート調査(村上):
親子の心の診療の現状を把握するために、
日本小児心身医学会の理事及び代議員、会 員の一部の500名に対して、郵送によるア ンケート調査をおこなった。アンケート内 容は子どものこころの診療を行っている医 師が、子どもの心を診療にあたり、親への対 応について明らかにするために、5 つのブ ロックに分けて質問を設定した。1; 子ど ものこころの診療に親への対応が必要かど うかの設問、2; 子どもの心の診療時に親に ついての情報収集をしているかどうかの設 問、3; 子どもの心の診察時に親への対応の ために割いている時間についての設問、4;
子どもの心の診療時に親へのガイダンス、
面接時の内容についての設問、5; 親へのガ イダンス、親面接における他機関との連携 についての設問とした。
8) メンタルヘルスの問題を抱える妊産婦と家族へ の支援体制の構築(課題と実装)(片岡): メンタルヘルスの問題を有する、または虐 待リスクが高い妊婦等社会的ハイリスク妊 婦(母親)と家族への支援体制の構築に向け て、医療機関、自治体、保健所・保健センタ ー、子ども家庭支援センターなど地域の支 援機関、医療施設、産後ケア施設等との連 携・協働の現状を分析し、課題を明らかにす るため、医療施設、自治体、産後ケア事業に 関わる助産師を対象にインタビューによる 質的記述研究を実施した。また、医療機関内 の情報共有を強化した社会的ハイリスク妊 婦スクリーニングシステムをA周産期セン ターにて実装し、その評価を行った。
9) メンタルヘルス・育児の問題を抱える家族への 支援体制の構築(課題と実装)(平林): 産期から小児期にかけた親のメンタルヘル ス上の問題への支援と連携の現状、課題を
保健師、助産師、看護師の認識から明らかに することを目的に、病院、診療所、市町村で 20名の看護師、助産師、保健師に、メンタ ルヘルス上の問題を持つ妊産婦ならびにこ どもの家族の支援の現状と課題について面 接を行った。メンタルヘルス・育児の問題を 抱える妊産婦と家族に関しての支援や課題 については9名に面接を行った。また、疾 患を持つ子どもの親でメンタルヘルス上の 課題を持つ親については 11 名に面接を実 施した。
10) 摂食障害の子どもと親の関係性調査に関 する研究(道端):
摂食障害の発症は、家族機能や親子関係と 関連があるという報告は散見されるが、親 子関係が治療効果と関連があるかは十分に 分かっていない。研究データは、平成26年 度~28年度の内田班(小児摂食障害におけ るアウトカム尺度開発に関する研究)のた めに収集された多施設コホート研究データ
(11施設から合計131例の小児摂食障害患 者)が登録された。調査項目は、初診時、1,
3,6,12か月で繰り返し評価している。ア ウトカムは、1年以内に体重が回復(BMIの z スコアが-1 までに回復)したかどうかと した。親子関係は、親が回答した家族関係 (親・同胞)について(良い、どちらとも言え ない、不良、非常に悪い)の良いと回答した ものを親子関係が良いとした。周辺構造化 モデル(marginal structural model)を用いた 解析を行った。時間依存性変数は、Eating Attitudes Test-26スコア、BMIのzスコア とし、初診時年齢、性別を非時間依存性共変 量と設定した。外来経過観察が1年未満で 終了している例、1年後の外来でも体重回 復がない対象者は、打ち切り例として解析
モデルに組み込んだ。
11) 親子の心の診療に対する多職種連携に関 する課題整理(永光):
福岡県および大分県内の全市町村および、
両県内の産婦人科・小児科・精神科の全ての 医療機関、47都道府県小児科・産婦人科医 会、精神神経科診療所協会を対象とした
(N=1,267カ所)。親子の心の診療を実施す るうえでの多職種連携のための課題につい てライフステージを考慮したアンケート調 査を実施した。調査項目は多職種連携の頻 度、連携が必要な理由、連携を強化したい職 種/機関、連携のための課題、行政施策の認 知度、多職種連携におけるコーディネータ ーの必要性/適任職種/役割等に加え、育て にくさの要因や支援策、子どもと親の心の 問題の関係性などを設定した。解析項目は 医療機関(小児科・産婦人科・精神科)県別 の比較、行政県別/地区・人口別の比較、共 通質問項目における医療機関間の比較(都 道府県または福岡・大分両県)を実施した。
12) 親子の心の診療支援充実のための特定疾患カ ウンセリング料拡大適応を目指した調査研究
(永光):
対象は日本小児心身医学会の医師会 員 928 名と会員が主治医を務める心の問題 をもつ患者の保護者に実施した。アンケー トは医師用(8設問)、保護者用(7設問)
で、子どもの心の問題に対する保護者のみ のカウンセリングの実態、必要性、効果、
時間、算定料について尋ねた。
2. 親子の心の診療に関する様々な専門家に よる連携体制の構築
1) 虐待のリスク要因としての特定妊婦の増 加:多職種の体制整備の強化(岡): 切れ目のない家庭支援につながる病院機能 の検討のため虐待対策の実態を調査し、近 年の傾向および組織としてのこども虐待対 策の体制について検討した。
2) 子どもの自殺に対する意識向上と対策の共 有に関するアンケート調査(三牧): 健やか親子21(第1次)で改善しなかった 指標の1つの十代の自殺率が挙げられ、そ の低下を目指すことは重点的に取り組むべ き課題となっている。健やか親子21推進協 議会に所属する全88団体・学会を対象に、
子どもの自殺防止のための施策に関するア ンケート調査を、推進協議会幹事会の承認 を得て実施した。自殺総合対策大綱(平成 29年7月25日閣議決定)に記載されてい る「取組が求められる施策」の内容に沿っ て、各団体・学会が取り組み可能な項目の回 答を求めた
3) 健やか親子21(第2次)の推進と連携(三 牧):
「すべての子どもの健やかに育つ社会」を 目指して2015年(平成27年)度から10ヵ 年計画で始まった健やか親子21(第 2次)
は、2019 年度で前半の5年間が終了した。
第2 次より課題の実行性を高めるために 4 つのテーマグループが設定され、各団体は 希望するテーマグループに所属してテーマ に関連する課題の啓発や解決を目指して活 動が展開された。2020年1月現在89の団 体が健やか親子 21 推進協議会を構成して 活動に参画しており、幹事団体である日本 小児科学会の代表として、推進協議会全体 の進捗管理と連携調整を行ってきた。
4) 産後健診による育児困難事例の早期発見に 関する研究(荻田):
平成28年4月より平成30年12月までの りんくう総合医療センターで分娩した当該 事業対象者には助産師が事業の説明を行い、
産後2週間目に来院させ、問診、血圧測定、
尿検査、乳房・授乳指導、育児相談(抱っこ やおむつ替えなどの関わり方の指導を含 む)、赤ちゃんへの気持ち質問票、乳児に対 し:体重測定、身体チェック、保健指導(ス キンケアなど)を行い、その結果を集計し た。それに加えて平成30年4月からは「赤 ちゃんの気持ち質問票」をエジンバラ産後 うつ病スコア(EPDS)に変更し、9点をカ ットオフとしてそれ以上のスコアの産婦は 地域へ報告し見守ることとし、それらの事 例を集計することとした。
5) 育てにくさを感じる親への支援・周産期メ ンタルヘルスの連携(山下):
①平成29年度:文献検索ソフトを用いて周 産期のボンディングの KeyWord によるデ ータ収集を行い概念分析の方法を用いて検 討を行った。②平成30年度:国内外の周産 期メンタルヘルスのスクリーニングと介入 のシステムの文献的検討に基づき国内の実 情に応用可能なスクリーニングとその普及 の方法を検討した。③令和1年度:周産期 メンタルヘルスの理解を助けるケースビネ ットを作成して周産期スタッフへの研修に 利用した。
6) 学校における心の健康に関する保健教育の 現状と他職種との連携(内山):
「学校保健・養護教諭の立場からの心身の 健康に関する課題整理」として、新学習指導 要領における「保健・体育」分野の改訂点よ
り保健教育の内容や課題を整理し、学校に おいて児童生徒等の心身の健康を保持増進 する養護教諭がどのように保健教育に関わ っているか、また、学校と他職種、他機関と の連携などから「生涯を通じる心身の健康」
につながる保健教育の在り方について検討 を行った。
3. 親子の心の診療を実施するための研修プ ログラムの開発
1) 子どもの心専門医人材育成における親子 の心の診療(村上):
親子のこころの診療を行う人材育成につ いての検討をおこなった。日本専門医機構 が規定するサブスぺシャリティを目指し ている『子どものこころ専門医』は、子ど ものこころの問題と、それに関連するさま ざまな身体症状、精神症状、行動上の問題 に 対 し て 、bio-psycho-socio-eco-ethical という全人的視点に立って診療を行い、標 準的な医療を提供できる医師をいう。研修 システムについて検討し、親子のこころの 診療をできる医師の育成方法の実際につ いて検討した。
2) 思春期医療を担う人材育成のための教育 プログラム開発(関口):
本研究は、わが国の思春期医療を担う人材 を育成するための教育プログラムを開発 することを目的とした。まず、日本、米国
( Society for Adolescent Health and
Medicine のレジデント向け思春期医学カ
リ キ ュ ラ ム )、 欧 州 連 合 (European Training in Effective Adolescent Care and Health (EuTEACH))における思春期医学 の研修に関する情報、とくにe-learningに
関する情報を収集した。また、インストラ クショナルデザインの観点から思春期医
学の e-learning 教材のもつべき条件とそ
の内容について検討した。
4. 親子の心の診療ガイドライン・保健指導 プログラムの作成
1) 認知行動療法を用いた親子のコミュニケーションス キル向上心理教育マテリアルの作成(片柳・堀越):
子どものコミュニケーションに関する問 題は、親を含む家族の問題が背景に存在す ることを鑑み、本研究では、子どものみな らず、親と子のコミュニケーションスキル の向上を目的とする。そこで、2018 年度 のCBT研究班では、中高生とその親を対 象にコミュニケーションスタイルについ ての心理教育マテリアル冊子を作成した。
親子の予防的心理教育マテリアルの開発 と青少年用のトラウマに関する心理教育 マテリアルの開発をした。
2) 親子の心の診療マップの制作(永光):
研究代表者が所属する久留米大学で、小児 科医2名(代表者と研究協力者1名)、精 神科医2名(研究協力者2名)による親子 の心の診療のフローチャート草案を作成。
平成30年6月の班会議で班員より草案に 対する意見交換を行った。班会議では 1)
対象者(職種、プライマリケア医/研修医
/専門医)を明確にすること、2)エビデン
スを十分集めることが難しい領域のため
Minds ガイドラインに沿うことは難しい
こと、3)学校等の連携を十分に盛り込む ことなどが討議された。対象者はプライマ リケア医から子どもの心の診療医を目指 す医師とした。ガイドラインに代わる名称
として、診療フローチャート、診療アルゴ リズム等の名称が提案されたが、診療マッ プとした。フローチャートやアルゴリズム はその方向性が矢印で一方向に示されて いたり、定式化されている印象が強く、心 の実診療では両方向性(不足している情報 を再度取り直したり、連携のため関係機関 と幾度と連絡を取りあうなど)の流れが重 要であることを鑑み、名称をマップとした。
地図を見ながら探索していくイメージを 想定した。さらにマップは「女性の心版」
「子どもの心版」「親の心版」の3パター ンを作成した。「女性の心版」は、主に産 婦人科医は思春期の症例や産後うつの症 例を診療したときに使用し、「子どもの心 版」は小児科医が子どもの心の問題につい て診療するときに使用し、「親子の心版」
は精神科医・心療内科医が精神疾患をもつ 成人を診療したときのその子どもについ ての対応について詳細に掲載した。
3) 親子の心の診療における多職種連携マニ ュアルの制作(永光):
連携マニュアルにはついて、看護師、心理 士、助産師、ソーシャルワーカー等の医療 職、児童福祉司、保健師等の行政職、教師、
学校医、スクールカウンセラー、スクール ソーシャルワーカー、養護教諭等の教育職 も対象とした。班会議を経て、本研究班で 作成する連携マニュアルは「連携症例」か ら各々の職種の役割、連携部署の役割を網 羅することできる形にすることとした。妊 娠期から思春期に経験する様々な症例の 中で親子の支援を必要とし、かつ多職種の 連携が必要な症例、30 症例を選別し、多 職種の関わり合いを中心に症例集を作成 した。また親子の心の診療や問題に携わる
27の職種、46の連携部署の概要について も作成した。症例の記述は, 専門医申請用 の症例要約的な内容ではなく(例:×うつ 症状に対して、抗うつ薬を投与したら改善 した.), ストーリー(物語, 小説)的に作 成し、一般の方々が読んだ場合も馴染みや すい記述で執筆を依頼した。主語は患者さ んで統一し、文中に小見出しとして, 【は じまり】【気づき】【つなぐ】【その後】を 入れて記述の構成を統一した。子どもの症 例の場合には, 親の心の動きや親の心へ の支援についても配慮して記載を依頼し た。登場した職種名や部署名には下線を引 き、文末に一覧として掲載した。27 の連 携職種、46 の連携部署についても記述し た。連携職種は当該職種の日本国内におけ るおよその人数、親子の心の診療における 子どもへの支援(親への支援)に対して、
職種として得意な分野や内容、連絡方法な どを記載した。連携部署については、連携 部署は医療機関、行政機関、教育機関から なり、以下 5W1Hの基準に沿って記載を 依頼した。What:どのようなことを依頼 できる部署なのか(150字程度)、Where: どこに連絡をすればいいのか(80字程度)、
Who:誰が連絡をするのか(80 字程度)、
When:どのタイミングで連絡をするのか
(80字程度)、Why:なぜ連携が必要なの
か(80字程度)、How:どのような情報を
どのように伝えるのか(80字程度)。
4) 親 子 の 心 の 診 療 の た め の 親 子 の 心
HEROESアプリの制作(永光):
上記、「親子の心の診療マップ」「親子の心 の診療における多職種連携マニュアル」は 支援をする側(医療職、行政職、教育職)
のマニュアルとなるため、医療を受ける側
への情報提供ツールとして、アプリを作成 した。心の問題を抱える子どもとその家族
(親子)を対象に、親子の心の診療を支え てくれる職業(ヒーロー)を知ってもらう 目的で、各ヒーローを楽しく紹介するアプ リを作成した。アプリ開発として久留米工 業高等専門学校(高専)と共同研究開発の 締結をおこなった。アプリのプログラミン グ等の担当を高専生徒 8 名によるチーム が行った。アンドロイド版とiPhone版の OS開発を行った。対象者は小学校高学年 から中学生とその保護者とし、代表的な心 の診療をストーリー展開で読んでいくレ ッスンパートと、各々のヒーロー(職種)
の詳細情報を得ることができるヒーロー 図鑑パートの二部構成とした。
ストーリーは以下の9つを選定した。
1) 脱出せよ!いじめから(いじめ話題) 2) 運命の選択 (希死念慮話題)
3) 学校、どうしよう? (不登校話題) 4) ダイエットさせてよ! (摂食障害話 題)
5) 育て!育て!育て! (育てにくさ話 題)
6) ママ大丈夫? (産後うつ話題) 7) 叩く?それともほめる? (虐待話 題)
8) ゲームやっちゃダメ?(ゲーム依存 話題)
9) 話せない、聞けないよ(性関連話題) いずれのストーリーも①オーブニング ストーリー、②ヒーロー登場ストーリー、
③エンディングストーリーから構成さ れ、②のヒーロー登場ストーリーで5つ 以上のヒーローと仲間になることで③ のエンディングストーリーにすすめる ゲーミフィケーションの感覚を取り入
れた。ヒーロー登場ストーリーは1スト ーリー当たり約 20 のシナリオがある。
(全シナリオ数210話)
ヒーロー図鑑に登場する職種は以下の 14職種で下記紹介項目を搭載した。
①小児科医 ②産婦人科医 ③精神科医
④心理士 ⑤看護師 ⑥保健師 ⑦助産師
⑧保育士 ⑨担任教師 ⑩養護教諭 ⑪ス クールソーシャルワーカー ⑫スクール カウンセラー ⑬精神保健福祉士 ⑭メ ディカルソーシャルワーカー
(紹介項目)
① ヒーローのキャッチコピー
② ヒーローの全国の人数
③ ヒーローのコメント
④ ヒーローの特徴
⑤ ヒーローの得意なこと
⑥ ヒーローの得意な相談内容
⑦ レーダーチャー
⑧ ヒーローが登場するストーリー
⑨ ヒーローに会えることころ
⑩ ヒーローとの連絡方法
⑪ ヒーローになる方法
⑫ 親御さんへのメッセ―ジ
C.研究結果
1. 親子の心の診療に関する課題整理
1) 保護者のストレス要因としての自閉スペ クトラム症児の食事に関する課題(岡): ASD における食事に関する問題行動の頻 度:報告では46-89%極めて高い頻度であ り、16 の研究のメタ解析では定型発達児 と比較して自閉症児には約 5 倍の相対的 リスクがあり、他の発達障害の児と比較し ても約3倍と高い頻度であった。ASDに
おける食事に関する問題行動:Lukens 等 はASDにおける食行動の特性についての 保護者に対する調査結果において、探索的 因子分析を行い、下記の3因子のモデルを 提案している。・食べられる食事のバラエ ティが乏しい。・食事の忌避・その他自閉 症関連した行動特性
2) Biopsychosocial な健康課題を指導することに よる成人期に向けた Health literacy の充実
(岡):
Bright Futures で の Early Adolescence 11 Through 14 Year Visitsにおける健診の枠組
みは、Priorities(思春期の青年と親の懸念
事項に対応すること)、Health Supervision
(身体診察)、Anticipatory Guidanceに分け られ、このうちAnticipatory Guidanceは、
Health Literacy教育にあたる内容で、ニー
ズに対応した内容を、医師が時間をかけて 説明する枠組みで、Bright Futuresの一つ の特色となっている。専門職が個別 に
Biopsychosocial な多面的な健康課題を指
導することで、その子どものおかれた社 会・心理的な状況に対応し、成人期に向け
たHealth Literacyを身に付けることを目
標としており、特にメンタルヘルスの面で も重要な項目となっている。
3) 特別養子縁組における養親、生母の課題と、
その支援体制の構築(川名):
H29-30年度;あんさん協を介して特別養
子縁組をした57組の養父母に対して、無 記名アンケートを実施。全養父もしくは養 母から回答を得た。養父の年齢分布は 40 歳以上が約75%、養母の年齢分布は40歳
以上が約 80%であった。育児におけるこ
どもの行動で気になる点の問いでは、「特
に無し」が70%であったが、「困ることを された、養親の傍を離れない、赤ちゃん返
り」が 30%で認められた。養子である事
実を伝えた養親は約半数であった。こども が2 歳以降で伝えているケースが約7割 であった。H30-R1年度;あんさん協への 相談研究は、5年間で147件であった。そ のうち、59例(40.1%)が未成年であった。
59例の未成年生母のうち、19例(32/2%)
は自分で養育することを決意していた。特 別養子縁組を選択した生母66例のうち47 例、自分で養育を選択した生母43例のう ち 27 例がアンケート調査(電話による)
に回答された。それぞれ回答率は 71%、
62%であった。養子縁組を選択した生母 32例の出産後追跡では、元の大学・高校・
中学に復帰したのは4例(12.5%)のみで あった。別の学校に編入・進学したのが6 例(18.8%)であった。一番多かったのは、
パート・バイト 11 例(33%)であった。
就職したのが9例であった。元の学校に復 帰した生母が少ないことが特徴と言える。
自主退学に追い込まれたケースもあった。
妊娠、出産に際して、こころの支えとなっ た人を質問したところ、回答を得た19例 中、15例は家族(身内)(約80%)と回答 しており、パートナーと回答したのは1例 のみであった。パートナーより家族の存在 がこころの支柱となっていた。
4) 精神科領域における親子の心の診療にお ける実態調査(大西):
多くの回答者において、子どもの心の問題 と養育者の心の問題の関係や、家族全体の 診療の必要性、多職種連携の必要性がある ことを指摘していた。大学病院と総合病院 をまとめ、その他の施設と比較した際に前
者の方が「妊娠期、新生児期、乳児期早期」
といった早期の関わりが必要と考える回 答者が多い傾向を認めた。総合病院とその 他の施設をまとめて大学病院と比較した 際に、多職種連携が「まれに」しか行われ ていないと考える回答者の頻度が大学病 院で有意に高かった。大学病院と総合病院 をまとめてその他の施設と比較した際に、
特定妊婦という言葉を「知っている」と答 える回答者の頻度がその他の施設で有意 に高かった。
5) 逆境的小児期体験が子どもの心の健康に 及ぼす影響(山崎):
当院の平成26・27年度初診患者において、
きょうだいケースを除く1、388世帯中「ひ とり親家庭」は246世帯と全体の17。7%
を占めており、ひとり親家庭の全国的割合 7。6%)の割合を上回った。ひとり親家庭 となった理由では離婚が90。6%と最多で、
未入籍5。6%、死別3。6%などであった。
ひとり親家庭とその他の家庭における診 断名別割合の比較において、ひとり親家庭 では反抗挑戦性障害におけるオッズ 比
(Odds ratio、以下OR)が2。02(1。20-
3。39、95%信頼区間、以下 95%Cl)、つ
まり発症リスクが2倍であった。以下、小 児期反応性愛着障害ではOR 3。87 (2。43-
6。16、95%Cl)、心的外傷後ストレス障害
ではOR 3。06 (1。78-5。28、95%Cl)、
解離性障害ではOR 7。80 (4。12-14。8、
95%Cl)であった。また、乳児院の全国調 査では 201 事例のうち、親の精神障害で
はうつ病25%、統合失調症17%、人格障
害17%、解離性障害6%、知的障害6%な
どであった。一方、こどもに何らかの精神 障害を有するのは61名であり、有病率は
全乳幼児の75。3%であった。重複を含む 診断内訳にて、最多はASDの56。8%で あった。
6) 精神疾患の保護者を持つ子どもと家族へ の対応(岡田):
母親または父親に精神疾患を認める患児 は118例で、治療を行った837例の14.1%
だった。母子家庭が27家族だった。生活 保護を14家族(14%)が受けていた。性 別は、男児44例、女児74例、初診時年齢 11.5歳だった。また、同胞例のいる家族を 26 家族(26%)に認めた。患児の診断に ついては、精神疾患:58例(49.2%)に認 めた。適応障害22例、摂食障害12例(AN6 例,ARFID6例)、社交不安症6例、転換 性障害4例、分離不安症3例、身体症状症 2例、全般性不安症1例、強迫性障害1例、
外傷後ストレス障害 1 例、病気不安症 1 例、うつ病性障害1例、反抗挑戦症1例、
性同一性障害1例、診断保留4例だった。
発達障害:52例(44.1%)に認めた身体疾 患:44例(37.3%)に認めた。起立性調節 障害27例、過敏性腸症候群10 例、その 他(片頭痛、周期性嘔吐症候群など)10例 だった。不登校の合併は75例(63.5%)
だった。
7) 親子の心の診療に関する課題抽出のため のアンケート調査(村上):
アンケート調査の回収率は 51.8%であっ た。子どもの心を診療場面では親への対応 にかなりの時間を割いていることが明ら かになった。また診療上、親への対応が重 要であることを、診療している医師が充分 に理解していることも明らかになった。
8) メンタルヘルスの問題を抱える妊産婦と家族 への支援体制の構築(課題と実装)(片岡):
7 名の助産師に半構成的インタビューを 行った結果、【支援体制の課題】【連携の課 題】【支援者の課題】の3つのコアカテゴ リと10のカテゴリが抽出された。スクリ ーニングシステムに関しては、スクリーニ ングツールの項目の再検討、ツールのタブ レット化、判定プロトコルの作成等を介入 とし、評価は、組織的アウトカム、実装ア ウトカムを測定した。実装戦略は4点を計 画した。その結果、「育児支援シート」の 記入もれはほとんどなり、スクリーニング 判定プロトコルどおりに判定できた割合 が高くなった。タブレット式を使用した妊 婦のスクリーニング実績は、毎月の検討委 員会に報告することができた。
9) メンタルヘルス・育児の問題を抱える家族への 支援体制の構築(課題と実装)(平林): メンタルヘルス・育児上の問題を抱える妊 産婦と家族への支援体制と課題は、【地域 で構築してきた連携・支援体制】について 9つのサブカテゴリー、【対象の特性から の支援・連携上の方略や配慮】では4つの サブカテゴリー、【連携・支援上の課題】
では8つのサブカテゴリーが抽出された。
また、子どもが疾患を持つ子どもの親がメ ンタルヘルス上の課題を持つ場合の支援 や課題については、【親のメンタルヘルス 上の問題や背景】には、[親の状態に関す る問題・背景]、[親子相互の関係からの問
題]、[子どもへの影響]、[支援者への影響]
の4つのサブカテゴリーが抽出された。
10) 摂食障害の子どもと親の関係性調査に関 する研究(道端):
初診時に体重減少の無い 2 例を除外した 合計 129 名で解析をした。初診時に推定 罹病期間は中央値6.5か月であった。診断 分類は神経性やせ症が 69%で非定形が 31%であった。初診時の健康時からの推 定体重減少は中央値8.5kg、最大 25kg 以 上であった。1年後の体重に欠損値が多か ったため1年間の体重変化を観察できた のは64名のみであった。初診時の親子関 係が良い群(n=31)とそうでない群(n=33) とでは、観察終了時の体重増加に有意差は 認めなかった。しかし、観察終了時の親子 関 係 が 良 い 群(n=37)と そ う で な い 群 (n=27)とでは、親子関係が良い群がそう でない群と比較して有意に体重が増 加 (10.8kg vs 6.7kg, p=0.022)していた。周辺 構造化モデルでは、表3に示した通り、親 子関係が良いと体重回復の odds ratio は 2.3倍となったが有意差は無かった。
11) 親子の心の診療に対する多職種連携に関 する課題整理(永光):
詳報は平成29年度本研究班報告書に記載。
回収率は 766施設の 60.5%であった。以
下の12項目の課題が抽出された。1)行政 機関と医療機関の情報共有の強化、2)医 療機関内の情報共有の必要性、3)母親支 援の在り方の検討、4)虐待対応の連携強 化、5)診療科により異なる育てにくさの
要因、6)育てにくさの「発信」と「受信」
の充実、7)地域のニーズにあった連携強 化、8)子どもと親の心の問題の密接な関 係、9)親自身が抱える様々な問題への対 応、10)虐待/自殺/うつ/不登校の連携強 化、11)SSW、SC、養護教諭との連携、
12)コーディネーターの設置希望
12) 親子の心の診療支援充実のための特定疾患カ ウンセリング料拡大適応を目指した調査研究
(永光):
詳報は平成30年度本研究班報告書に記載。
回収率は医師用25.6%(237名)で保護者 からの回答数は 521 名であった。以下一 部の結果を記載する。詳報は平成30年度 本研究班報告書に記載。患者(子ども)が 病院受診をせずに保護者のみのカウンセ リングを実施したことのある医師は 93%
で、月に 10 回以上実施している医師は 33%であった。子どもが受診しない場合の 保護者のみのカウンセリングを必要と思 う割合は医師で98%、保護者で95%であ った。保護者のみのカウンセリングで期待 される効果は、医師は親の不安に関する相 談を第1位にあげたが、保護者の第1位は 子どもの精神面に関する相談であった。医 師・保護者とも第2位に親の家庭での子ど もへの対応に関する相談をあげた。子ども が受診をしない保護者だけのカウンセリ ングの算定料としては 3 割負担で医師は 1500円から2000円未満、保護者では1000 円から1500円未満が最も多かった。保護 者が希望するカウンセリング時間は20分 であった。アンケートに回答した保護者の 子どもの年齢は13歳~15歳が多く、受診 病名は不登校または発達障害が多かった。
2. 親子の心の診療に関する様々な専門家に よる連携体制の構築
1) 虐待のリスク要因としての特定妊婦の増 加:多職種の体制整備の強化(岡): 東京大学医学部附属病院の虐待対策委員会 での活動状況を検討した。小児だけでなく 総合的な虐待事例への対応を行う委員会が、
正式な病院組織として設置をされ、高齢者、
障害者、家庭内暴力などへの虐待事例を多 職種で扱う部署として機能している。相談 件数は平成26 年度以降に増加し、27年度 以降は年間 130~150 件の相談となってい た。増加した相談の多くは虐待予防の観点 での相談で、平成27年度以降、特定妊婦に 関する相談と、主に養育環境に課題がある と考えられるよう支援児童に関する件数が 著増し、相談件数の半分を占めている。
2) 子どもの自殺に対する意識向上と対策の共 有に関するアンケート調査(三牧):
今回のアンケートの回収率は88 団体中 56 団体と約3分の1の団体からは回答が得ら れなかったが、回答率は64%に達した。回 答しなかった団体では自殺対策の取組が行 われていない割合が高い可能性があり、バ イアスの存在が考えられる。一方で、間接的 には自殺対策を行っているものの、今回の 設問に対する直接的な取組が行われていな い場合などで、回答を控えたいと希望する 学会もあった。したがって、約3分の2の 団体から回答が得られたことで、推進協議 会全体の一定の傾向がえられるものと考え た。全項目のうち一つも参画できないと答 えた団体は上図のように45%にのぼり、半 数近くの団体が子どもや若者の自殺問題対 策に関与する状況にない、あるいは具体的 方策をもっていないことがわかった。
3) 健やか親子21(第2次)の推進と連携(三 牧):
テーマグループごとに共通テーマを設定し、
具体的な取り組みが展開された。グループ 1は低出生体重児、妊娠中・育児中の喫煙、
十代の自殺、児童虐待を、グループ2では
妊娠前の虐待予防に始まり十代の自殺予防 に至るまでの切れ目ない支援をテーマとし て掲げた。グループ3では、女性のライフ サイクルに応じた切れ目ない支援をテーマ とし、グループ4では、「妊娠」を通して考 える「健やか親子」と、「思春期」からみた
「健やか親子21」をテーマとした。いずれ も、親子の心の問題が取り上げられた。合同 会議を開催するなどして議論を深め、自殺
(思春期・妊産婦含む)などについてのリー フレットを作成し、関係部署への啓発を図 るなど、各グループでの取り組みが進めら れて成果物を作成した。
4) 産後健診による育児困難事例の早期発見に 関する研究(荻田):
平成28年4月より平成30年3月までのり んくう総合医療センターで分娩した 1321 人中、当該事業対象者は775名であった。
このうち、産後2週間目の健診に来院した
ものは542名で70%であった。一方、平成
30年4月からの新産褥健診事業では対象者 396人に対して274人が受診しており、こ れも受診率70%となっている。見守りが必 要と判定したものは1名、赤ちゃんの気持 ち質問票で見守りが必要と判定されたもの は5例であった。平成 30 年 4 月から平成 31年1月までの対象者も同様の項目をチェ ックし、EPDS による産後うつのチェック を行ったところ37人のEPDS9点以上の妊 婦がおり、地域へ報告の上見守りとした。産 後健診の内容変更はあったものの継続して ほぼ7割が当事業を利用した。赤ちゃんの 気持ち質問票を用いていた平成 30 年 1 月 までとEPDSを用いた平成31年4月以降 で地域へ報告した産婦の数は増加した。ま た、産婦への聞き取りでは、83.2%の産婦が
産後健診によって育児や自分の身体への不 安が減ったと回答している。また、令和元年 度の調査では、当該自治体の妊娠届出は平 成30年度で574件であった。そのうち54 件が周産期医療施設より特定妊婦として通 告されており、全妊婦の9%に達する。生後 児が要保護となった数は14件、要支援とな った数は40件であり、特定妊婦の実に26%
が要保護となっている。
5) 育てにくさを感じる親への支援・周産期メ ンタルヘルスの連携(山下):
①周産期うつ病およびボンディングとその 障害は親子の心の診療において周産期にお ける重要な問題であり診断と評価の方法を 周産期医療に関わる多職種で共有する必要 がある。②これらの問題についての全ての 妊産婦を対象とするスクリーニングとケア の提供は、母子2世代の否定的転帰による 経済損失から分析すれば、十分な有効性と 妥当性を持つと考えられた。③周産期メン タルヘルスの支援の基本要素として周産期 うつ病と親子の絆形成の過程の意義の理解 と対応のスキルを多職種スタッフで共有す ることは不可欠であり、その研修において ケースビネットを用いることは有効であっ た。
6) 学校における心の健康に関する保健教育の 現状と他職種との連携(内山):
2020年度の学習指導要領改訂では、保健学 習の標準授業時間数や保健学習開始学年な どに変更はなかったが、小学校、中学校、高 等学校を通じて系統的な保健学習を展開し ていくことが具体的に指示された。養護教 諭の保健教育への関わりは学校種により大 きく異なり、特に高等学校においては保健
教育を担当している養護教諭は本調査では いなかった。保健教育を行う際に7割以上 の学校で外部講師を依頼しており、「薬物乱 用防止教育」「虫歯予防」「歯磨き指導」を行 っている学校が多くみられたが、「心の健康」
に関する外部講師を招いている学校は少な かった。
3. 親子の心の診療を実施するための研修プ ログラムの開発
1) 子どもの心専門医人材育成における親子の 心の診療(村上):
人材育成について子どものこころ専門医の 研修カリキュラムの中で親子の心の診療に かかわる部分としては、カリキュラムの到 達目標のうち 診察、面接の項目 チーム医 療の項目 分野別到達目標では、周産期・乳 児期の母子保健の項目として親子の心の診 療について取り上げられていた。
2) 思春期医療を担う人材育成のための教育プ ログラム開発(関口):
米 国 Society for Adolescent Health and
Medicine のレジデント向け思春期医学カ
リキュラムとEUのEuropean Training in Effective Adolescent Care and Health
(EuTEACH)では、それぞれ10、25の学習
単位(モジュール)が設けられており、各項 目に学習目標、スライドや動画コンテンツ、
文献などが掲載されていた。次に、日本小児 科学会の「小児科医の到達目標―小児科専 門医の教育目標―」のなかの『思春期医学』
領域の改訂案を作成した.アウトカム基盤 型教育の考えかたに基づいて,小児科専門 医の医師像(アウトカム)と結びつくような 形で目標の言語化を試みた.改訂された到
達目標は令和2年4月に発表される。
4. 親子の心の診療ガイドライン・保健指導 プログラムの作成
1) 認知行動療法を用いた親子のコミュニケーションス キル向上心理教育マテリアルの作成(片柳・堀越):
中高生用のメンタルヘルスに関する心理 教育マテリアルや文献を検索し、関係者や 業者との会議を重ね、コミュニケーション スキルに関するハンドブックを作成した
2) 親子の心の診療マップの制作(永光): 下記 URL から全マップダウンロード可 https://www.kurume-
u.ac.jp/site/joint/ikuseisikkan.html
◼ 親子の心はどんな風につながってい るの?
◼ 親子の心の相関(親の心や行動が子ど もの心に影響するのと同様に、子ども の心や行動も親の心に影響している ことについて関連図を用いて説明
◼ 親子の心の診療ってどういうこと?
親子両者の心に配慮しながら診療し
支援につなげることについて説明。
◼ 親子の心の診療マップってなんです か?
◼ 親子の心の診療マップの使用方法に ついて解説。「気づき」パートと「つ なぐ」パートがあることを解説。
◼ どの診療マップを選べばいいの?
◼ 女性の心版、子どもの心版、親の心版 3パターンについて解説。
◼ 診療マップはどんな風に使ったらい いの?
◼ 診療マップの番号またはマップのタ イトルから選ぶことについて解説。
◼ 診療マップについて
◼ 女性の心版、子どもの心版、親の心版 3 パターンの実際とマップタイトル を掲載
3) 親子の心の診療における多職種連携マニ ュアルの制作(永光):
30の連携症例、27の連携職種、46の連携 部署をまとめて書籍を発刊した。リストを 下記にします。下記URLから全マップの ダ ウ ン ロ ー ド 可 https://www.kurume- u.ac.jp/site/joint/ikuseisikkan.html