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アントレブレナーシッブ教甫における創造性の背成に関する研提 一小学校における実践分析を通してー
学校教背専攻 総合学習開発コース 伊 勢 千 毒 事
1 .問題の所荏
今の子どもたちには,
r
セルブエンプロイメン ト (self‑employment)Jできる力,r
自己実現の創造性jが必要になっている。しかし,現在 の学校教育において,その基礎能力の育成が十 分に行われているとは言えない。そこで本論文 では,その基礎能力育成の一つの手法としての けントレフ。レナーシッフ敬育jに着目した0
2.研究の目的と方法 (1 )研究の目的
アントレフ。レナ}シップ教育の実践事例を
「アントレフ。レナーシッフ。(起業家精神)Jを中 心に分析し,その中でも創造性の育成に焦点を 当てた研究を行ったD さらに,小学校のアント レプレナーシップ教育の参与観察を行い,
G u i l f o r d
の創造性の特性を参考にしながら,創 造性の育成条件や方法を考察した。それらの考 察からアントレフ。レナーシッフ。教育の望ましい 在り方について創造性能力開発モデ〉レを提案することを研究の目的とした。
(2) 研究の方法
①文献研究
アントレフ。レナーシッフ敬育の先行研究から 教育目的や成果を考察したロ
②先行事例の分析
小・中学校で行なわれたアントレプレナーシ ッフ敬育の先行事例を分類し,アントレプレナ ーシッフ。教育で、育った資質・能力を考察した。
指導教員 藤 村 裕 一
③参与観察
小朝交のアントレプレナーシッフ。教育の実践 の中で,創造性が育成されたかどうか,
G u i l f o r d
の創造住の6つの主要因子を基に考察した口
④モデ〉レの開発
アントレフ。レナーシッフ。教育における創造性 の育成について考え,創造性の能力育成モデ〉レ の提案を行なったo
3.アントレブレナーシッブの概念
アントレフ。レナーシッフ。教育の定義として,
経済産業省中部経済産業局 (2007)
W
起業家教 育導入の手引き』のものを採用し,r w
起業家精 神』と『起業家的資質・能力』を有する人材を 育成する教育Jとする1)。本論文では,r
起業家jを「アントレプレナー (en廿epreneur)Jとし,
「起業家精神Jを「アントレプレナーシップ (entrepreneurship) Jとする。
4.アントレブレナーシッブ教育の先行研涜 日本では3 アントレフ。レナーシッフ。教育が導入 される際,世界の様々な実践が参考にされたロ アメリカでは,民間のプログラムの実施が中心 に行なわれ,イギリスでは,政府主導の「エン タープライズ教育(企業教育)Jが行なわれてい る。フィンランドでは「内的起業刻宥神jの育 成に重点が置かれていた。
5.アントレブレナーシッブ教育で育つ能力の 分析
小・中学校で行われているアントレプレナー
‑206‑
シッフ。教育の実践を収集し,子どもたちの資質 や能力の変容に対して,
r
アクションJ,r
シンキ ングJ',r
チームワーク」にそれぞれの資質や能 力を当てはめ,分析した。その結果,
r
チームワークJは,多くの学校で 変容が見られるのに対し,r
シンキングJでは変 容が少ないことが分かったoしかし,r
シンキン グJ
は3つの中で中枢の役割をもつもので、あり,「シンキングjを介して「アクションJが行わ れ,
r
シンキング、」を介して「チームワークJが 形成されると考えられることから,この部分の 育成が極めて重要であると考えられる。したが って,r
シンキングJの資質・能力が育っていな いということが,現状におけるアントレプレナ ーシッフ。教育の問題点のーっとして挙げられるoG アントレブレナーシッブ教育における創造 性の宵成
( 1 )アントレブレナーシッブ教背における創 造性育成の現状
先行事例の分析から,ほとんどの朝交で創造 性が育成されていないことが分かったo その理 由の一つに創湖、生を発揮するような場面設定が 少なかったことが考えられる。
( 2)
G u i I f o r d
の創造性の特性さらに, G'凶1あIrdand Hoepfener (1971)は, f創造性Jの構成因子についての研究を推し進 め,
r
倉リ造性J
を構成する「①問題に対する感受 性J,r
②思考の流暢性J,.r③思考の柔軟性J,r
④ 思考の独創性J,r
⑤再定義の能力J,r
⑥思考の 精徴性jの6つの主要因子(以下,r
創造性J
の6つの特性とする)を見い出している2)ロ 7.小学校における参与観察
参与観察を行なった小学校は,大阪市立粉浜 小朝交,大阪市立西中島小学校,大阪市立野中 小朝交,大阪高槻市立富田小学校の4校である。
Guiliordの創造性の6つの特性が育ったかどう かを判断するため,
G u i l
,あrdの創造性の評価規 準表を用いた口これらのうち3 一番良く育って いたのは「②思考の流暢性J
で,育ちにくかっ たのは「⑤再定義の能力」だったo参与観察から3創造性を刺激する要件として,
r 1 .
情報の貯蔵j,r 2 .
動機づけj,r 3 .
集 団思考J
,r
4.批判の禁止ムr s .
受容的態度J
も有効であることがわかったロ
8.アントレブレナーシッブ教脊の創造性育成 司王ヂル
先行研究と参与観察により創造的な間関卒決 過程において3 反復的思考が重要であることが わかったD さらに, Guiliordの創造的問題解決 には,
r
拡散思考Jの「①問題に対する感受性J,「②思考の流暢性j,
r
③思考の柔軟性J,r
④思 考のZ
虫創性J
と「集中思考の転換」の「⑤再定 義の能力J,r
⑥思考の精徴性jが必要である。以上と,参与観察で得られた知見を踏まえ,
アント.レフ。レナーシッフ。教育における創造性育 成モデ、ノレを作成したロ
まとめ
アントレフ。レナーシッフ。教育の本質は3 子供 たちが自ら学び, 自ら課題を見つけ, 自分に何 ができるかと主体的に考えることである。その ため,アントレフ。レナーシッフ。は,自ら主体的 学びの手法のーっとして有効であり,これから の教育に必要なものの一つだ、と考えられる。
引用文献
1)経済産業省中部経済産業局 (2007)起業家的 な資質・能力と精神を育む学び起業家教 育導入実践の手引き, p.2
2) Guiliord, J. P. andHoepfener, R. (1971)
Th
e analysis of intellect. McGraw. Hill, NewYork, pp.143鳳148‑207‑