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様式C−19

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書

平成24年 6月15日現在 研究成果の概要(和文): アクリル酸エステルを基質に用いる溝呂木・ヘック反応では、β位選択的に進行することが知ら れているが、それらをα位選択的に進行させる新たな試みを行った。それらの反応実現のため軸 不斉をもつ種々の嵩高い配位子を新規に合成することに成功し、アクリル酸エステルとアリール ハライドとの溝呂木・ヘック反応に適用した。しかし、配位子の嵩高さによるα位生成物比の向 上が困難であったため、アクリル酸誘導体に各種配向基を導入することにより、反応の位置選択 性をコントロールする手法を試みた。すなわち、カルボパラデーション後のパラジウム中間体に おいて、パラジウム−α炭素結合生成よりもパラジウム−β炭素結合生成が、より立体的に安定 になるアクリル酸誘導体のデザインを行い、α選択的溝呂木・ヘック反応の検討を行った。 研究成果の概要(英文):

Mizoroki-Heck reaction is one of the most powerful carbon-carbon bond-forming reactions. However, Pd-catalyzed Mizoroki-Heck reactions of acrylates with aryl halides give b-regioselective products. We examined Pd-catalyzed Mizoroki-Heck reaction in the presence of various bulky ligands, prepared from 1,1’-bi-2-naphthol. Bulkiness of their ligands, however, could not control the sufficient

regioselectivity giving a-regioselective product. Next, acrylic amides having pyridylmethyl or

pyrazolyl group as directing group were prepared, aiming to form more stable palladacycle intermediate

leading to a-regioselective product. In addition, arylation with enolate intermediate generated during

Morita-Baylis-Hillman reaction was investigated. Unfortunately, these reactions did not afford the desired a-regioselective product.

交付決定額 (金額単位:円) 直接経費 間接経費 合 計 2009 年度 1,100,000 330,000 1,430,000 2010 年度 1,200,000 360,000 1,560,000 2011 年度 1,200,000 360,000 1,560,000 年度 年度 総 計 3,500,000 1,050,000 4,550,000 研究分野:化学 科研費の分科・細目:複合化学・合成化学 キーワード:選択的合成・反応 機関番号:54601 研究種目:基盤研究(C) 研究期間:2009 ∼ 2011 課題番号:21550108 研究課題名(和文) α位高位置選択的溝呂木・ヘック反応の開発

研究課題名(英文) Regioselective Mizoroki-Heck reactions at a-position of acrylates

研究代表者

嶋田 豊司(TOYOSHI SHIMADA)

奈良工業高等専門学校物質化学工学科・教授 研究者番号:20303802

(2)

1.研究開始当初の背景 遷移金属触媒を用いた優れた反応は、数多く 報告されているが工業的に利用できるに至 っている反応はそれほど多くない。しかし、 日本人が開発し現在も有機合成の主要な反 応ツールとして注目されて続けているクロ スカップリング反応は、今後も最も利用価値 の高い反応として研究し続けられることは 間違いない。なかでも溝呂木・ヘック反応は 種々の機能性化合物合成に威力を発揮して いる。溝呂木・ヘック反応は、極めて有力な 有機合成反応であるが、重要な課題も残され ている。すなわち、この反応は一般的にβ位 選択的に進行し、対応する種々の機能性オレ フィンを与える。この反応がα位選択的に進 行すれば、種々の機能性化合物合成に大きく 寄与する。特に抗炎症剤として広く用いられ ているナプロキセンなどのプロピオン酸系 製剤の不斉水素化反応前駆体としてもよく 知られている。しかし、電子不足オレフィン のα位高選択的溝呂木・ヘック反応は、信頼 性に疑問が残る 2001 年の1例の報告のみで ある。溝呂木・ヘック反応の位置選択的性は、 挿入過程で決定され、特にアクリル酸エステ ルやアクリロニトリルなどの電子不足アル ケンでは立体化学に支配されることが知ら れている。 2.研究の目的 本研究課題では、優れた分子認識場を有す る新規モノホスフィン配位子の合成とそれ らを用いたα位高位置選択的溝呂木・ヘック 反応の実現を目的とする。 申請者らは2006 年に、右に示した新規ビ スホスフィン配位子(R,R)-1 を開発し、その ロジウム触媒を用いる高選択的不斉インダ ノン合成を報告した(J. Am. Chem. Soc. 2006,

128, 2772-2773)。この配位子はMeO-MOP が 3位で結合し、これまでにない立体的に極め て混み合った不斉空間を有している。そのこ とから(R,R)-1 は、BINAP では成し得なかっ た高エナンチオ選択的触媒反応を実現し目 的のインダノン誘導体を 99% ee で与えた。 本課題はこの極めて制御された反応場を利 用して以下のスキームで示したアクリル酸 エステル、またはアクリル酸アミドなどの電 子不足オレフィンとアリールハライドのα 位選択的溝呂木・ヘック反応を行うことにあ る。 3.研究の方法 以下に示したように、1f の 3 位を選択的にヨ ウ素化した後、ウルマンカップリングにより 2 を得た後、還元することにより嵩高いホス フィン配位子を得る。また、1f の 3 位に種々 のアリール基を鈴木-宮浦クロスカップリン グにより導入し立体的に制御されたMOP 配 位子および3’位のメトキシ基のメチル基を 種々置換したMOP 誘導体を合成する。得ら れるこれら嵩高い配位子を用いて、アクリル 酸エステルとアリールハライドとの溝呂 木・ヘック反応を行う。 4.研究成果 計画にしたがい、嵩高い種々の軸不斉配位子 の合成を行った。ビナフトール 1a を出発物 質として、トリフラート化、モノ選択的ジフ ェニルホスフィニル化、および他方のトリフ ルオロメタンスルホニルオキシ基の加水分 解、メチル化、続く3 位のヨウ素化、ウルマ ンカップリング、還元を経て、bismop 3 を得 た。また、3 位のヨウ素化後、鈴木-宮浦クロ スカップリングを用いて、トリル基および 3,5-ジフルオロフェニル基を導入し、新規に MOP 型配位子 4a および 5 を合成した。以下 に、これらの配位子合成の手順およびアクリ ル酸エステルとアリールハライドとの溝呂 木・ヘック反応への応用の結果を示す。 種々の配位子合成 (R)-2,2’-Bis(trifluoromethanesulfonyloxy)-1 ,1’-binaphthyl1b の調製 ビ ナ フ ト ー ル 1a(14.3g, 50mmol) に 、 CH2Cl2(100 mL) と ピ リ ジ ン (12.0ml, 148 mmol)を加え、さらに、0 OC にて Tf2O(20.0 mL, 33.5 g, 119 mmol)を滴下し、室温で 43.5 時間撹拌した。反応混合物は濃縮後、水を加 えた後水層を EtOAc で抽出した。集めた有 機層は 5%HCl、sat.NaHCO3、sat.NaCl で 洗浄し、MgSO4で乾燥させた後、ろ過・濃縮 し、粗生成物を得た。粗生成物は、カラムク ロマトグラフィー(CH2Cl2)により精製し、生 OMe Ph2P PPh2 OMe (R, R)-1 OMe Ph2P OMe P+MePh2 MeI OMe Ph2P OMe H 2 I -Choice of base MOH, EtOM, MeOM 3' 3 OH OH Tf2O, pyrid ine CH2Cl2 rt, 21 h, 99 % OTf OTf 1a 1b OM e P(O)Ph2 I OMe P(O)Ph2 Ph2(O)P MeO 1f 2 Cu DMF ref lux, 40 h, 8 4%

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成物 1b を得た(27.3 g, 99%)。 (R)-2-Diphenylphosphinyl-2’-trifluorometh anesulfonyloxy-1-1’-binaphthyl1c の調製 1b(20g, 36.3 mmol)、ジフェニルホスフィ ンオキサイド(14.7 g, 72.6 mmol)、酢酸パラ ジウム(816 mg, 3.63 mmol)の混合物に、 DMSO(160 mL) を 加 え 、 さ ら に 、 iPr2NEt(23.0 mL, 132 mmol)を加え、100 ℃ で13.5 時間撹拌した。反応混合物は濃縮後、 水層を EtOAc で抽出した。集めた有機層は 10%HCl、sat.NaHCO3、sat.NaClで洗浄し、 MgSO4で乾燥させた後、ろ過・濃縮し、粗生 成物を得た。粗生成物は、カラムクロマトグ ラフィー(Hexane/EtOAc = 1:1)により精製 し、1c を得た(20.9 g, 95%)。 (R)-2-Diphenylphosphinyl-2’-hydroxy-1-1’-binaphthyl1d の調製 1c(6.07g, 10mmol)に、ジオキサンとメタノ ール(2:1)の混合溶媒(44mL)を加え溶解させ、 さらに、3N NaOH 水溶液を(14.1mL)加え、 室温で20.5 時間撹拌した。反応混合物は濃塩 酸にて pH=1 にし、水層を EtOAc で抽出し た。MgSO4で乾燥させた後、ろ過・濃縮し、 粗生成物を得た。粗生成物は、カラムクロマ トグラフィー(Hexane/EtOAc=1:1)により精 製し、1d を得た(3.97 g, 84%)。 (R)-2-Diphenylphosphinyl-2’-methoxy-1-1’-binaphthyl1e の調製 1d(3 g, 6.38 mmol)、炭酸カリウム(2.691 g, 19.5 mmol)、の混合物に、アセトン(32 mL) を加え、さらに、ヨウ化メチル(1.6 mL, 25.7 mmol)を加え、65 ℃で還流し 3 時間撹拌し た。反応混合物はジエチルエーテルを用いセ ライトろ過・濃縮し粗生成物を得た。粗生成 物 は 、 カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー (Hexane/EtOAc = 1:1)により精製し、1e を得 た(20.9 g, 95%)。 (R)-2-Diphenylphosphinyl-3-iodo-2’-methox y-1-1’-binaphthyl1f の調製 1e(1 g, 2.06 mmol)にTHF(103 mL)を加え、 -96℃に冷却した後、tBuLi(2.89 mL, 1.7M, 10.3 mmol)を滴下し、2分間撹拌した。その 後、DIH(3.89 g, 3.58mmol)を加え、室温で10 分間撹拌した。反応混合物は10%Na2SO3水溶 液を加え、水層をEtOAcで抽出した。集めた 有機層は、sat.NaHCO3、sat.NaClで洗浄し、 MgSO4で乾燥させた後、ろ過・濃縮し、粗生 成物を得た。粗生成物は、カラムクロマトグ ラフィー (toluene/EtOAc = 1:1)により精製 し、1fを得た(0.42 g, 33%)。 (R,R)-BISMOPoxide 2 の調製 銅粉末を 30 分間濃塩酸で処理し、ヒート ガンで真空下 30 分活性化させた。この銅粉 末(86.3 mg, 1.63 mmol)と 1f(200 mg, 0.367 mmol)の混合物に DMF(2.6 mL)を加え、封 管 180℃で還流させ 40 時間撹拌した。得ら れた反応混合物は、濃縮後CHCl3でセライト ろ過し、再度濃縮し粗生成物を得た。粗生成 物 は 、 カ ラ ム ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー (Hexane/EtOAc = 1:1)により精製し、2 を得 た(132 mg, 84%)。 (R,R)-BISMOP 3 の調製 2(100 mg, 0.103 mmol)をDME(6.2 mL)に溶 解させ、メチルトリフラート(70.3 mL, 0.622 mmol)を加え、60℃で3時間撹拌した。その後、 0℃まで冷却しLAH(58.9 mg, 1.35 mmol)を 加え、60℃で30分撹拌した。反応混合物は蒸 留水(0.06 mL), 15%NaOH水溶液(0.06 mL), 蒸留水(0.20 mL)を加え、ベンゼンを用いてセ ライトろ過し、MgSO4で乾燥させたあと、ろ 過・濃縮し、粗生成物3を得た。 (R)-2-Diphenylphosphinyl-2’-methoxy-3-tol yl-1,1’-binaphthyl 4 の調製 1f (100 mg, 0.164 mmol)に、p-メチルフェニ ルボロン酸(33.5 mg, 0.246 mmol) 、テトラ キ スト リフ ェニ ルホ スフィ ンパ ラジ ウム O Tf O Tf O Tf Pd(O Ac)2, Ph2P(O)H , d pp b

D M SO,iPr 2N Et 100oC, 22 h , 9 5% P(O)Ph2 1b 1c O Tf P(O)Ph2 1 c O H P(O) Ph2 3N N aO Ha q dio xa ne/Me OH rt, 24 h, 8 4% 1 d OH P(O)Ph2 MeI, K2CO3 ref lux, 3 h, 9 9% OM e P( O) Ph2 1d 1e a cetone O M e P(O)P h2 TH F t-B uLi -9 6oC 1 e OMe P(O)Ph2 Li DIH THF -96oC, 10 min OMe P(O)Ph2 I 1f 33% OMe P(O)Ph2 P h2(O)P MeO 2 OMe PPh2 Ph2P MeO 3 DME MeO Tf, LAH 60oC , 30 min OM e P(O)P h2 I 1f DMF 110oC , 40 h, 55% OM e P(O)P h2 4 + B (OH )2 P d(P Ph3)4, K2C O3

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(9.48 mg, 0.0082 mmol)、炭酸カリウム(45.3 mg, 0.328mmol) を 加 え 、 そ の 混 合 物 を DMF(5 mL)溶媒下、110 OC で 24 時間撹拌し た 。 反 応 混 合 物 は 室 温 に 戻 し 、 濃 縮 後 sat.NH4Cl を加え水層を EtOAc で抽出した。 集めた有機層はsat.NaHCO3、sat.NaCl で洗 浄し、MgSO4で乾燥させた後、ろ過・濃縮し、 粗生成物を得た。粗生成物は、カラムクロマ トグラフィー(EtOAc/Hexane = 2/1)により 精製し,生成物 4 を得た(52 mg, 55%)。 (R)-2-Diphenylphosphinyl-3-(3,5-difluorop henyl)2’-methoxy-1,1’-binaphthyl 5 の調製 1f (100 mg, 0.164 mmol)に、3,5-ジフルオロ フェニルボロン酸(28.5 mg, 0.180 mmol) 、 テトラキストリフェニルホスフィンパラジ ウム(9.48 mg, 0.0082 mmol)、炭酸カリウム (45.3 mg, 0.328 mmol)を加え、その混合物を DMF(5 mL)溶媒下、110 OC で 24 時間撹拌し た 。 反 応 混 合 物 は 室 温 に 戻 し 、 濃 縮 後 sat.NH4Cl を加え水層を EtOAc で抽出した。 集めた有機層はsat.NaHCO3、sat.NaCl で洗 浄し、MgSO4で乾燥させた後、ろ過・濃縮し、 粗生成物を得た。粗生成物は、カラムクロマ トグラフィー(EtOAc/Hexane = 2/1)により 精製し,生成物 5 を得た(15 mg, 15%)。 (R )-2-Diphenylphosphino-2’-methoxy-3-tor yl-1,1’-binaphthyl 4a の調製 4 (35 mg, 0.0607 mmol)に、トルエン(0.5 ml) 溶媒下、トリエチルアミン(0.042 ml, 0.302 mmol)を加えた。その後、0℃まで冷却しト リクロロシラン(0.037 ml, 0.365 mmol)を加 え、その混合物を120℃で 22 時間還流した。 反応混合物は室温に戻し、sat.NaHCO3を加 え処理した後、ジエチルエーテルで有機層を セライトろ過した。MgSO4で乾燥させた後、 ろ過・濃縮し、粗生成物4a(30mg, 88%)を得 た。 (R)-2-Diphenylphosphinol-2’-methoxy-1-1’-binaphthyl1ea の調製 1e (1 g, 2.06 mmol)に、トルエン(15 ml)溶媒 下、トリエチルアミン(1.17 ml, 8.39 mmol) を加えた。その後、0℃に冷却しトリクロロ シラン(1.5 ml, 14.9 mmol)を加え、混合物を 120 ℃で 24 時間還流した。反応混合物は室 温にし、sat.NaHCO3を加え処理した後、ジ エチルエーテルで有機層をセライトろ過し た。MgSO4で乾燥させた後、ろ過・濃縮し、 粗生成物1ea(940 mg, 97%)を得た。 (R)-2-Diphenylphosphino-2’-hydroxy-1-1’-b inaphthyl1da の調製 1d (1 g, 2.13 mmol)に、トルエン(15 ml)溶媒 下、トリエチルアミン(1.18 ml, 8.52 mmol) を加えた。その後、0 ℃まで冷却しトリクロ ロシラン(1.55 ml, 15.3 mmol)を加え、その 混合物を120 ℃で 13 時間還流した。反応混 合物は室温に戻し、sat.NaHCO3を加え処理 した後、ジエチルエーテルで有機層をセライ トろ過した。MgSO4で乾燥させた後、ろ過・ 濃縮し、粗生成物1da(641 mg, 66%)を得た。 1db の調製 1d (100 mg, 0.212 mmol)に、トルエン(1 ml) 溶媒下、iPr2NEt(92 ml, 0.530 mmol)を加え た 。t-ブチルジフェニルシラン(71.4 mg, 0.260 mmol)を加え、その混合物を室温で 23 時間撹拌した。反応混合物は、sat.NH4Cl を 加え処理した後、CH2Cl2で水層を抽出した。 MgSO4で乾燥させた後、ろ過・濃縮し、粗生 成物を得た。粗生成物はカラムクロマトグラ フィー(EtOAc/Hexane = 1/2)により精製し, 生成物1db(68 mg, 45%)を得た。 1dc の調製 1d (68 mg, 0.0959 mmol)に、トルエン(5 ml) 溶媒下、トリエチルアミン(0.20 ml, 1.43 mmol)を加えた。その後、0℃に冷却しトリ クロロシラン(0.30 ml, 2.9 7mmol)を加え、 その混合物を 120℃で 16 時間還流した。反 応混合物は室温に戻し、sat.NaHCO3を加え 処理した後、ジエチルエーテルで有機層をセ OMe P(O)P h2 I 1f D MF 11 0oC, 24 h, 15% OMe P(O)P h2 5 + B(OH)2 Pd(PPh3)4, K2C O3 F F F F OM e P(O)Ph2 4 tolue ne 1 20oC, 22 h, 88 % E t3N, HS iCl3 OM e PPh2 4a OH P(O)P h2 1d tolue ne 1 20oC, 13 h, 66 % E t3N , H S iCl3 OH PPh2 1da OH P(O)Ph2 1d C H2C l2 rt, 1 3 h, 45% TB D P S,iPrN Et O P(O)Ph2 1db S i P h P h O P(O)Ph2 1db tolue ne 1 20oC, 16 h, 99 % Et3N , H S iCl3 O PPh2 1dc S i S i P h P h P h P h OMe P(O)Ph2 1e toluene 120 oC, 24 h, 97% Et3N, HSiCl3 OMe PPh2 1ea

(5)

ライトろ過した。MgSO4で乾燥させた後、ろ 過・濃縮し、粗生成物1da(66 mg, 99%)を得 た。 1dd の調製 1da (20 mg, 0.0440 mmol)に、ジエチルエー テル(1 ml)溶媒下、−78℃に冷却しn-BuLi (0.03 ml, 0.0484 mmol)を加えた。その後、 反応混合物を室温で1 時間撹拌した。この反 応混合物のままHeck 反応に用いた。 これらの配位子を用いて、以下の手順により 溝呂木・ヘック反応を行った。 アクリル酸エチルと4−ヨードトルエンと の溝呂木・ヘック反応 4−ヨードトルエン(200 mg, 0.917 mmol)、 酢酸パラジウム(2.06 mg, 0.00917 mmol)、配 位 子(0.0183 mmol) を ア セト ニ ト リル (1 ml)溶媒下、5 分間室温で撹拌した。その後、 トリエチルアミン(0.167 ml, 1.104 mmol)、 アクリル酸エチル(0.12 ml, 1.103 mmol)を加 え、封管100℃で撹拌した。反応混合物は、 10%HCl で処理した後、CH2Cl2で抽出し、 水で洗浄した。MgSO4 で乾燥させた後、ろ 過・濃縮し、粗生成物を得た。 4−ヨードトルエン(100 mg, 0.459 mmol)、 酢酸パラジウム(3.14 mg, 0.0140 mmol)、配 位子(0.0551 mmol) を DMF(45 ml)溶媒下、 5 分間室温で撹拌した。その後、酢酸ナトリ ウム(75.31 mg, 0.919 mmol)、アクリル酸エ チル(0.11 ml, 1.011 mmol)を加え、80℃で撹 拌した。反応混合物は、蒸留水で洗浄した後、 CH2Cl2で抽出した。MgSO4で乾燥させた後、 ろ過・濃縮し、粗生成物を得た。 しかし、いずれの反応においても 1%程度の α位がアリール化された化合物がNMR によ り観測されたものの、残念ながらβ位がアリ ール化された化合物が主生成物であった。 そこで次に、配向基による反応性の制御に 関する検討を行うことにした。溝呂木・ヘッ ク反応の反応性、選択性を配向基によって方 法は、種々報告されている。選択性を制御し た例の一つとして Harllberg らの方法が知ら れている。電子的にはα選択的に反応が進行 するビニルエーテルに配向基を導入するこ とによりβ 選択的 Mizoroki-Heck 反応の報告 を行っている(J. Org. Chem. 1990, 55, 5757.)。 同様の配位効果を利用することにより、ア クリル酸誘導体のα 選択的溝呂木・ヘック反 応ができないかと考え、以下検討を行った。 アクリル酸誘導体のβ 位アリール化を防ぐ 配向基として、ピリジルメチルアミドを選択 した。ピリジルメチルアミドは、Yu らによっ てベンゼン環のオルト位選択的 C−H 結合変 換反応に用いられている配向基である。β選 択的溝呂木・ヘック反応が進行するとα位の パラジウムと4員環を形成することにより、 中間体が不安定化すると考えた。 実際にアクリル酸のピリジルメチルアミ ドを合成し、種々条件検討を行った。しかし 現在のところ、α 位に導入されたものは全く 得られておらず、β 位にフェニル基が導入さ れた化合物のみ低収率ながら得られる。 そこでα 位にパラジウムが導入され易いこ とを利用して、形式的α 選択的 Mizoroki-Heck 反応が行えないかと考え、以下の2条件の検 討を行った。 1つ目は C−H 結合活性化を経る α 選択的 アリール化反応である。 パラジウム(II)を利用した α 位メタル化、つづ くボロン酸あるいは、他の有機金属反応剤と のトランスメタル化により、α 位にアリール 基を導入する手法の検討を行った。 OH PPh2 1da Et2O -78oC, 1 h OLi PPh2 1dd n-Bu Li Me I COOE t Pd(O Ac)2, Liga nd, CH3COO Na

DMF CO OEt Me 80oC β CO OEt α Me 1

e ntry Liga nd time [h]

1 ea 94 β :α > 99 o f β 2 4 a 98 > 99 o f β Ph I + P d ca t. B a se O H N N O H N N P h ca . 1 0% O O O L (A c O )P d P d( O A c )2 Ar B (O H )2 O (A c O ) P d O L O L N Pd N O Ph N Pd N O Ph << stab ility M e I CO OEt Pd(O Ac)2, L igand, Et3N

CH3CN CO OEt Me 100oC β CO OEt α M e 1

e ntry Liga nd tim e [h]

1 da 48 β :α >99 o f β 2 1 ea 48 >99 o f β 3 1d c 48 >99 o f β 4 1 dd 64 >99 o f β

(6)

配向基としてピラゾールを選択し、アクリル 酸ピラゾールエステルとパラジウム錯体と の検討を行った。しかしながらα 位にパラジ ウムが導入された化合物は全く得られなか った。 溝呂木・ヘック反応の条件下では、β 位選 択的に反応が進行した。 2つめは Morita-Baylis-Hillman 反応を用い たα アリール化反応である。 Morita-Baylis-Hillman 反応の中間体であるエ ノラートに対して、Buchwald らの条件でアリ ールハライドを作用させることにより、α ア リール化が達成できないかと考えた。 アクリル酸ブチルに対して、DABCO 存在 下、種々パラジウム錯体とアリールハライド を作用させた。パラジウム触媒、溶媒等種々 検討したが反応は進行しなかった。 また、パラジウム触媒を用いずにパーフル オロベンゼンや、クロロトリアジンとの反応 を検討したが反応は進行しなかった。 5.主な発表論文等 (研究代表者、研究分担者及び連携研究者に は下線) 〔雑誌論文〕(計0件) 〔学会発表〕(計0件) 〔その他〕 ホームページ等 6.研究組織 (1)研究代表者 嶋田 豊司(SHIMADA TOYOSHI) 奈良工業高等専門学校・物質化学工学科・ 教授 研究者番号:2030382 (2)研究分担者 亀井 稔之(KAMEI TOSHIYUKI) 奈良工業高等専門学校・物質化学工学科・ 講師 研究者番号:70534452 (3)連携研究者 ( ) 研究者番号: COOBu + DABCO so lvent COOBu R Br F F F F F N N N Cl Cl Cl A B Ao rB entry sm solvent 1 2 3 toluene t- amylalcoh ol tenp[oC] 100 100 A A A 4 B toluene 100 5 B 100 6 B t-amylalcohol DMF DMF 90 90 time overnight overnight overnight overnight 3 day 3 day temp, time r esult no reaction no reaction no reaction no reaction no reaction complex mixture N O N N O N (A cO)Pd Pd(OAc )2 so lve nt n o re ac tio n o r co mple x m ix tu re (s olvent = Ac OH , TF A, tolu en e CH2C l2, et c.) N O N Ph I + P d ca t. B a se N O N P h c a. 50% O Bu O + OB u O R3N Ar X Pd c at. A r Pd X OB u O R3N PdA r OB u O Ar OB u O R3N Ar N H3R3 OBu O Ar OBu O R3N Ar OB u O R3N X R OB u O Ph X D ABCO C s2C O3 no r ea c tio n Pd . c at.

参照

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