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ソ連邦における労働紛議審理制度(1) 中 村 賢 二 郎

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(1)

ーー・J27・−  

ソ連邦における労働紛議審理制度(1)  

中 村 賢 二 郎  

は し が き   

ソ連邦の現行の労働紛議審署㈲皮の解説のみを主にしたものでほない。  

邦の社会主義琴設の途上において−,労働組合の′はたした社会的・政治的役   概髄が実はどのようなものであったのか,また現在どのような役割をして 

のかという点を考察する一つの手段と.して∵筆者ほ紛議審理制度を従来から  

(1)  

対象にしている。云ってみるならば,紛議審理制度という「一・つの小さな窓  

してソビエト労働組合の社会的活動の過去と項在をみてみようというわけ  

・のためには,まずソビエト労紡が社会主義建設のプロセスではたしてきた   創とそのなかでの労観の性格の変貌な歴史的に考察し,それとの関聯で紛議   理制度をみてみなければならない。  

しかし,ソビエト労働組合の歴史や特にソビエト労働法に」かんする研究ほ.,  

司でほ決して十分なさ叫て:いるとほ云えないし,従ってまた関係文献もあま   く′ないようである。本稿でほ1957年の新しい審理手続規則の制定以後の若   の資料やモノグラフを手がかりに,紛議審理の法制度上の変遷過程と現行制  

の特色,ならびに紛議審理における¢3八へKの権限などの問題を概観してみる   と紅したい。したがって,同制度改正の真の政治的意味とかその社会的背景  

ついては,実は.これこ.そが問題なのであるが今後の研究にまち,ここでほ.ご   匪_ふれておくに.とどめたい。  

ゲ・土ヌ・ぺチェー リン「ソ同盟労働組合組織の権限の拡大」『香川大学経済論讃』第   32巻第2号、ア・イ・スタフツェワ「労働雑合製作所・、工場・現地委員会の擬限にかんナ  

る規則第10粂の適用上の諸問題」『香川大学経済論叢』第36巻第1号,拙稿「ソ連邦の労  

働事件の裁判慣行からみた労働紛議の審理の若干の問題について」『香川大学経済論劉   欝37巻帝1弓。   

(2)

筋37巻 第2・3号  

−J2β・・−  

Ⅰ.労働紛議審理制度の形成過程  

ソ連邦の労働紛議審盤制度ほ革命商後からのソビエト労働法別の発展とと   に.漸次形成されてきたものであって,この制度の葡芽型態はまず評価   pacIleHOtlHa兄KOMI4CCp只のなかにみられる。  

1918年1月の労働人民委員部が確認した賃率条項の「ペトログラードおよ   その周辺の金属工業労働者の賃金支払規則について」のなかでは,これらの企   のそ・れぞれに.評価委員会を設置するこ.とをすでに規定している。この評価委   会の職務の内容というのは,労働者を数種類の賃金グループに二分類すること   か,工場委員会と共同して出来高払別の適用の適否や出来高払制賃金の基準   決定すると.となどであって,ぺトログラ」−ド金属工労働組合があとでこ  

委員会の決定を確認する権限をもっていたので,、こ.の賃率条項の実施をめく   て生じた紛議の解決は最終的には金属工労働雑合があたっていたわけにな  

しかし,紛議審理の法的規制の燕芽ほ.1918年7月2日のロジャ共和国人民   員会議が採択した「賃率と労働条件を規定する労働協約の確認手続にかん   規則」のなかにみられる。この規則では,労働協約締結のさいに企業者側  

雛のあいだに紛議が生じた場合紅ほ.,  そ・の協約案ほ地方労働機関もしくは   人民委員部に持込まれて,当該格闘が協約の確認,変更もしくは否認を行う   限をもつことになっており,また各労働協約には評価委員会もしくは技術   会の設眉を義務付ける規定があった。  

次に1918年・12月10日の最初の労働法典にほ紛争の審理を規定した特別の寿   ないが,個々の条文庫に個別的に評価委員会について述べていた。   

例えげ,同法典の第61条の「個々の労働部門の労働者を各グループ別に分   する作業は,各労組に組織される評価委員会,現地委員会,中央委員会が  

う」という規定。また同法典第8章の「適切な労働生産性の保障につ   なかの「賃金ノルマは評価委員会が決定する」(第15条),  

に遂行しない労働者ほ.評価委員会の決定によって同一・グル十プの他の作業   すか,賃金の低い下級の作業に配転する」(欝118条),といった規定がご   

(3)

ソ連邦における労働紛議審理制度(1)  

−■J29−・  

しかし,その場合でも後述のいわゆる個人的紛議の審理ほ・労組や現地の  

蘇が行っていたようである0  

働紛議審理制度が独立した法規として法制化されるようになったのは,  

ごしばらくしてからである。すなわち,1922年1月18日対ロジャ共和国人  

員仝議決定の「非国営企巣・施設の紛争解決手続について」,1922年4月   帥ロジャ共和国労働人民委員部決定の「評価紛争委員会についで」,1922  

7月18日付ロジャ共和国人民委員会議確認の「孟即事委員会と仲裁裁判所規   山,1922年8月29日対ロジャ共和国労働人民委員部確認の「同規則の適用に  

訓令」がそれである。  

′上のような諸規則ほ,結局1922年11月15日施行のロジャ共和国労働法典解  

「紛争解決と労働法規違反事件の審理機関匪ニ・ついて」のなかに成文化さ   輩の   

るらとになる。同法典劉68条によると,一・切の労働紛議ほ,調停手続の場  

(評価・紛議委員会)・調停委員会・仲裁裁判所、裁判手続の場合は  

(2)  

教判所の特別労働法廷で審理されることになった。  

に2…で問題になる労働紛議にかんする監督制度の形成過程を一・瞥すると,  

ロレア共和国労働法典の簡173条は当初は「PKK・調停委員会および仲裁   判所の決定は最終的であり,これを本質的な再審にふするこ・とをえない.」と   らており,上訴規定ほなかったのである。しかし同法鞄か公有される少し   の1922年11月3日何のロンヤ共和国労働人∴民委員部確認の「PKKにかんする   則」、では,違法なPKKの裁定にたいして−ほ労働人良委員部がPIくⅠくに文書でそ  

を通知して,再審にふすという規定があり,また1923年8月14日何の  

)労働法典第168条 法律,団体協約,労働契約および内部管理規則によって:定められ   夜労働条件の設定またほ適用に関して⊥生ずる労働争議は下記の機関によって審理され   川 和解・仲裁的審理機関(PKK・調停委員会および仲裁裁判所)  

ヰ第169条−一軍174条の規定にしたがい人民裁判所特別労働法延およびその設置のな   い埴方でほ人民裁判所。和解・仲裁的審理機関はその各々について.定められる特別の    規則紅もとずいて行動する。   

人民裁判所特別労働法廷はロシア共和国裁判所構成法および同共和国民事訴訟法の規   走するところに.したがって組織されかつ行動する。   

(4)

ーーJβ0−   第37巻 欝2・3号  

「言即事委員会と仲裁裁判規則の適用にかんするソ連邦労働人民委員部の訓   では,適法な調停委員会や仲裁裁判所の決定は.専ら労働人民委員部が取消、  

とになっていた。   

こ.のよう盲こして,調停審理に.持込まれた労働紛議の裁定や決定を取消す   ゆる監督手続制度というものが漸次形成されるこ.とになった。同制度ほや   1928年1月12日何のソ連邦労働人民委員部確認の「PKIく・調停委員会およぴ  

lSl  

裁裁判所の活動にたいする監督規定」として成文化されるこ.とになった。  

2.旧規則下の紛議審理制度   

以上のような革命商後から漸次形成され個別的に成文化されてきた紛議   制度を整備し終大成したものが,1928年8月29日付のソ連邦中央執行委員   人民委員会議の決定で確認した「労働紛争の孟馴事・仲裁、。裁判審理にかん■  

し:ご−  

規則」である。   

同規則ほ紛議審理規則としては最初の全連邦的な一・般規則であり,1957   月3=ヨ付の新規則制定までの約30年間ソ連邦の労働紛議を解決するための   的な手続規範と.なっていたものである。   

したがって,同規則を法解釈学的に逐条解説さえすれば旧規則下の紛議   理制度の全貌もおのずから解明されようというものであるが,この制度の   それのみでほ十分とほ云えない。というのほ実は後述のように同規則が施   れていた約80年間のソ連邦の急速な社会主義建設に伴う社会情勢の変化の過  

で実際の審理制度は色々な変貌をとげ,「巨像別の規定する審理機関の一都  

でに・そ・の機能を事実上停止して−いたからである。   

それ故,同制度の変遷過程をみる場合もソピユ・ ト社会主義建設の各発嘩   に.おける政治権力の動向との関連のなかで歴史的に考察する必要があるの  

って,ここではとりあえす次の2段階に大別してみることにする。  

(1)ネップ時代の紛議審理制度(1922年…1933年6月)  

(3)C朗・Aln・Emme伽:、HoBh泊rIOP$uO王くpaCCMOrpeHh57TpyROBbrX CrIO    くCoBeTCKOe rOCy,qapCTBO H npaBO〉1957,No・7   

(5)

ソ連邦における労働紛議審理制度(1)   −−J3J−  

ヅ プ時代の労働法臥とりわけ労働観合の法的・社会的機能の問題は過渡   働 法−・般の問題として一別に詳しく論究する必要があるが,要するに1922   労   

帰の労働法典申の紛議審理規定もこの旧規則も労働協約の締結・変更・解   めぐって多くの紛議が発生していたネップの各段階の労働体制に照応する   であって,当時はこ・れらの規則や労働法典上の調停・仲裁機関は労使の調   紛議の処理にきわめて重要な役割をほ・たしていた。すなわち当時の労働体   労働協約を中心匪:」しで形成されていたので団体交渉を前提として労働条件   定するうえからしても協約をめぐる紛議処理機関としてのそれらの機関の   樵能ほきわめて重要であったのである。  

928年のこの旧規則では労働法典と同様、卸事・仲裁機関ほPIく壬く・調停委員会  

(4) 裁裁判所、裁判機関ほ人民裁判所労働法延であり,また同規則の軍9条に  

とPKKほ(PKKの構成ほ企業管理面と労組委員会のそれぞれ同数の代表で   耕される)解雇・転職などの労働条件の適用といった訴訟的紛議(個人的紛  

、enOpIすCKOBOrO XapaKTepaからほじまり新しい労働条件の設定といった   こわゆる非訴訟的紛議(集団的紛争)crTOPHefrCKOBOrOXaPaKTepaまでも含  

理事項としていたのである。(旧規則第9条−・第14条)。  

革たPKKで当事者の合意がえられなかった場合,もしくは合意のうえ決定が  

れたが労働者がそ・の決定を不満として異議申立をした結果,後になってこそ   定がソ連邦や各共和国の労働人民委員部や地方労働機関に.より監督手続で  

l▲5)  

て取消された場合(21条)に・ほ,労働条件の設定などのいわゆる非訴訟的  

胴規則第9条 次の事項ほPKKの所管に属する。   

団体協約または法規によって定められた場合,および範囲内払おける生産高基準,  

作業および職務の等級別分類の確認、不合格品の基準率、試験・試料の形   を来高評価   

式およびその他の新労働条件の設定ならびに法律または団体協約に.よって特紅P王くK   の所管と定められた諸問題の解決。   

労働法規,団体協約,労働契約および内部管理規則の適用に.さいして労務者と雇傭   老との間に生ずるすべてこの争議の解決。  

規則第21条 P王くK払おいてこ当事者巧協定不成立の事件または労働機関によって監  

手続をもって.決定が取消さ、れた事件ほ,次の機関の審理濫移される。   

新労働条件の設定に.かんする問題について.ほ,調停委員会または仲裁裁判所。  

\訴訟の性質な有する争議については人民裁判所労働法廼。   

(6)

籍37巻 第2・3号   ーJβ2−  

(6)・・ 性質の事件ほ調停委員会(25条)と仲裁裁判所(32条),労働条件の適用な  

(7) 

(8) のいわゆる訴訟的性賀の事件は人民裁判所労働法廷(48条)に移されること   なっていた。  

(2)ソ連邦労働人民委員部とソ連邦労働組合中央評議会の合併以後の紛議   理制度(.1933年6月−1957年1月)   

ところが社会主義建設の進展につれて,経済の討画化が次第に_高度化し,  

に1928年紅はじまる第1次5ケ年計画の実施以後ほ賃金や作業ノルマといっ   基本的な労働条件を国家の中央計画機関が計画的に統一・して:規制すること.紅  

り,これらの労働条件の設定の問題が個別的な企業体内での労組と企業管琴   問の労働協約の協議事項から取除かれていくこと.軋なると,労働協約が本来  

(9)  

っていた規範設定的機能が次常に失われてきたのである。   

このように労働協約の性格が変賀すると協約上の紛議処理機関の性格や構   も変化してくるのほ当然であって,こ甲ような労働条件の中央集中的規制陀   って協約上の紛争がおもに.その不当な適月]や不履行軋関するものだけに限ら  

(6)旧規則第25条 次紅掲げる事項の解決は調停委員会の所管に属する。   

イ 団体協約の締結・変更・追加および解釈問題にかんするすべての争議。   

ロ PfくKにおいて.解決されなかった新労働条件の設定紅かんする問題。(旧規則算  

条イ項)  

(7)旧規則第32灸 欝25条にかかげられた争議にして調停委員会で審理されたが解決さ    なかったもの,またほ調停委員会で全く審理されなかったものは仲裁裁判所の所管降    する。  

(8)旧規則第48条 労働法規,団体協約,労働契約および内部管理規貞りの不履行また柊   別表の不当な適用によって.発生する雇傭労働の適用」二の争議ほ次の場合人民裁判所   法廷の審理に風する。  

イ PIくKの義務的審理に属する争議(旧規則解12灸・13条)がPIくKの審理によっ    決されなかった場合。  

ロ P王〈Kの義務的審理な要しない争議事件(旧規則第14条)紅ついて労務者が労働法   

に出訴した場合。  

ハ PKKの決定が労働機関紅よ′つて監督手続をも/)で取消された場合(旧規則節21条ロ  

(9)こ.の過渡期におけるソ連邦の団体協約制度中性格とその構造的転換の過程の考察華   

いては藤田勇「ソ同盟の昆一体協約」日本労働法学会尉労働法吉鮎削第7巻(下)  ,外    労働法(2)2193仙2209ページを参照されたい(有斐閣発行)。なお、.1n月革命遂行斯か    執時共産主義期にかけてこの労働協約にかんするゲ・カ・モスカレンコの研究の紹介は   稿「初期のソヴヱ.ト労働協約一戦時共産主義期まで−一」『香川  

第1号,昭和34年5月。   

(7)

ソ連邦に.おける労働紛議審理制勝11   −J33−・  

う疫・なってきた冬め調停・仲裁機関は次常にその機能を失っていった。  

上のような社会的背景のもとに1938年6月28日にソ連邦労働人民委員部と  

(23)  

範合中央評議会が合併することになると,そ・れ以後というものは特   らかの審理規則の改正が行われたというわけでほないのに,実際にほそ・の   くの部分が適用されなくなってしまぅたのである。  

なわち,この合併を契機として紛議審理制度には次のような変化が生じ  

。、まず,まもなく調イ事委員会と仲裁裁判所は事実上廃止になり,人民裁判所の  

別労働法廷も必要なくなって−1986年以後ほ・全く普通の人民裁判所で審議され  

ようノになったとし、うことである。次に紛議調停機関として唯一の下級審とな   してきた多くの主要な問題がその審議事項からは・ずされる   とに.なったということ。すなわち,既述のように基本的労働条件の中央集中  

計画的規制によりPKKが従来行っていた新しい労働条件の設定(旧規則第9   イ項)といった非訴訟的性質の問題の多くが実際軋はPKKで審議されなくな  

の種の問題ほ.まず最初にその企業を所轄する経営機関とその労働雑合の  

,こ   

級機関との共同者理紅移され,そこで合意をえられない場合にはさらに・その  

(11)  

営槻関の房轄関係省と.労組中央評議会とで 

そのごPKKは主として訴訟的性質の,いわゆる個人的労働紛議を審理する  

(12)  

停概関になったのである。  

biア・イェ・パン㌧/レストニクは「1933年までほ生産高基準,出来高評価の確認の仕事   PKKの権限に属して.いたのであって川評価・紛議委員会』という名称もそのために.つ   られたのであった。しかし,1933年以後はこれらの仕事ほPKKの確認をえず比企芙   理部だけで行われるようになった。PKKがこれらの問題を審議するのほ,、これらの   題について紛議がおきた時に.のみに限られるように.なった」と述べて.いる。  

£・nauIepCTHIイK:PaccMOTp9HHe Tpyノ10BhIX CIlOpOB・rOCIOpIす3EaTMoc王くBa  

956… C…17 

A・Ena址IePCTHHK:TaM)Ke,C・20および山之内∵郎訳「ソヴ、工F労働法」下  

,163−164ページ参照。  

Ann:S)rIulTe葺H:HbBh摘rzop57且OZ(paCCMOTPeHH51TpynOBbrX CrrOpOBhくCoBe−  

?寧OerOCyDapCTBO KrIPaBO〉1957,No▲7c55  

しかし,このことばそのごPKKが非訟訴的性質の崩議な全く審議しなくなったわけで   い。例えば,現行の賃率等級や国定賃金基準に.よって定められた職員固定給与額の変   新しい賃金体系の設定や現行賃金体系の変更,定員やその他の労働条件の設定,変   

(8)

算37巻 第2・3号   

−エヲ4一 

このように主要な非訴訟的性質の紛議の多くが中央で処理されることに琴  

(PK王くの審理事項の締少),PKKはおもに訴訟的性賀の紛議の義務的下級審紅   ったということほ.,労働紛議解決機関と.して従来PKKがもって.いた権限の縮  

であり同時にま允その法的調整機能の低下とも考えられよう。  

以上のように労働条件規制の集中化は労働臨約の法的性格をかえ(協約締   の慣行は1984年−47年まで中絶),やがてほ紛議審理手碗の構造なも変えた   かりではない。  

これまでPKK・調停委員会・仲裁裁判所にたいする監督活動を行って−いた  

しl:;\  

働人民委員部(旧規則第36条)の発展的解消とともに.,PKKにたいする監ノ   動ほ中級・上級の産業別労働組合機関,すなわち州・地方・共和国および申  

(14)  

労組委員会が行うように.なったのである。  

旧規則でほPKKの義務的審理事項となっていない紛議に.ついては,労働者   自らの選択で自由に.PKK・人民裁判所のいずれにでも提訴できたのであるカ   いったんP王くKで合意のうえ決定が下されたもの紅ついてほそ・の  

務的審理事項であるとないとにかかわらずそのPKKの決定に・労働者が不服照  

合に.ほ,既述のように1933年以後はかつての労働人民委員部服代って・その労  

を直接監督する上級労組槻関の州・地方・共和国もしくほ中央委員会  

立をすることになっていた。しかしこの場合,異議申立をしてもこれらの機  

乗に関連した紛議などは専ら法律・幹部会令や政肝の決定により調整されるか,あ   はソ連邦労組中央評議会もしく疲労組中央委員会の合意のうえ.関係各省に与って解   れて.いたのはいうまでもないが,一腰の賃率査定便覧に.ないような職種の賃率を決  

る場合とか、管理部等々が作成した生産高基準・出来高評価が間違ってこいるような場  

生ずる紛議(これらも明らか紅労働条件の設定にかんする非訴訟的性質の紛議である  

PaccMOでpeH   ついてこはPK王くで依然審理されて.いたのである。AElnaLuepCTHHK  

Tpyノ10BblX CnOpOBリrOCIOpⅡ3AaT」肌ocIく8a1956c・18・・19   

(1劫 旧規則算36灸 p王〈K 調停委員会および仲裁裁判所の正当な組織および行動匿たVl  

る監督ならびにこれら機関の決定の取消は,本規則およぴソ連邦労働人民委員部か   共和国と協議してこ公布する特別の規則に基き,ソ連邦労働人民委員部,構成共和国労    民委員部および地方労働機関がそれぞれの管轄にしたがい専らこれを行うものと  

㈹ A.札3nuTe蕗Hの前掲論文,55ページ参照。   

(9)

ソ連邦に.おける労働紛議審理制度(1)   ーお∂−  

(15) 手続でそ・のPKKの決定を取消さないかぎり労働者が虐按人民裁判所に提  

(5)  (8)  

ヱとはできなかったのである(旧規則第21条および第48条)。  

Kの決定が労働者にとっていくら明か軋不当かつ達法に思えて.も,監督手   取消されないかぎり裁判所へ事件を持込むこ・とができないわけであるか  

も、し万一・この上級労組機関の監督活動が適切に行われなかったような場合  

労働者としては自己の労働の権利にかんして司法上の保護をうけることが   なくなる。また−−」・方十分な根拠もなしに上級労組が監督手続でPKKの決   卿肖すような場合に・は不必要砿多くの事件を裁判所に持込むような結果  

って紛議を必要以上に紛糾させて事件の迅速な解決を困難に・するのであ  

ころでこの上級労雑委員会のPKKにたいする監督活動の内容であるが,そ   督手続でPIくKの違法な決定を取消したからといっても別に労組委員会がそ   談をあらためて本質的紅審理できるわけではないので,実際にほ当該委.員  

(18)  

としては同じPKKに・再審を請求するか,またほ当該労働者紅人属裁判所へ提  

(19)  

できるということを通知するだけに終って:いたのである。  

レかしP王くKの決定に・たいする異議申立は検事局もできる0 というのはソ連邦検事   ほあらゆる省やその所轄下の施設,公務員や一廠市民による法律の適正な執行を監督   ているからである0 したがって.,PKKの決定の違法性を認めた場合ほ,検事は当該   組機関に異議申立をして.,その決定を取消すよう問題提起をする。また労組機関ほ   KKの決定が出てこから3ケ月以内であれば崩争当事者の異議申立をまつことなく自己  

イエソアデフでその決定を監督手続で取消すことができるのである。  

AE∴na工∬ePCTHHl(:f)accMOTpeJl打e Tp.yAOBbrX CrIOpOBrOCIOpH3RaT… 肌ocL(1   a1956c33  

∴畢ヌ・ゲ・アレクサンドロブ「ソ連邦共産党算20回大会の決議からみた労働法の若干の   問題」くソビエト国家と法>誌1956年3号。拙訳『香川大学経済論讃甘第30巻第1号94ぺ−  

ジおよびA E・nauIepCTH朋闇:!PaccMOTpeHⅢeTpy且OBbrX CnOPOBlrOCIOpH3RaT.  

oc王くBa1958c.19  

この点について.の具体例は拙稿「ソ連邦の労働事件の裁判慣行からみた労働紛議の審   の若干の問題た.っいて」『香川大学経済論割算37巻軍1弓,90−−−−〟92ぺ肌ジな参照さ   たい。  

樹 ただし,この場合紅ほ労組機関がPiくKの決定を監督手続で取消す際になした指示に.  

反するような決定を再びPIくKとして:ぼ下すわけ紅はいかなくなる。AEl・口aluepCLrH材K‥  

す掲番1956年皮版30ページ参聞。  

A刀3rIⅢTe如:耐掲論文,55ぺ−・汐参照。   

(10)

 ̄   ̄ 

一 

一一 

− 

_ 

_ 

_ 

(11)

ソ連邦払おける労働紛議審理制度(1)   一−Jβ7−  

主義建設によって巷・じた深刻な社会・経済的変化紅全く照応しなくなっ   牢ばかりか,卵0回党大会の提起した社会主義適法性の要請にはそぐわな   あめで陳腐な法規範として早晩当然全面的改∴正がなされねばならない社会  

(21)  

命にあったし,また現に・改正の必要性が叫ばれてもいたのである。  

ゴヌ・ゲ・アレクサンドロフ前掲論文0拙訳『香川大学経済論叢』第30巻第1号,94ぺ   汐  

同規則を補足するかたちで,その後1928年12月12日付ソ連邦労拗人民委員部決定で確   の「PIくKにかんする規程」および1931年12月9日付ソ連邦労働人民委員部決定で確   の「腋場・交替証 PKfく紅かんする規程.」が制定された0  

この合併にかんする諸規定については「法務資料」解305号・105−108ぺ−ジ参照。  

規則葬37条PKKの決定にたいする監督作地区労働機関がおこない,独立の行政区劃   政をなしている都市において・は市労働機関がこれを行う0   

参照

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