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体浴剤の皮膚乾燥予防効果の検討

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Academic year: 2021

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(1)

体浴剤の皮膚乾燥予防効果の検討

ーやド浴剤と更湯を用いた全身清拭・足浴後の皮膚角質水分量の測定より一

1.はじめに

清拭・足浴は、汚れ除去・マッサージ、効果・爽快 感・循環促進等の効果があり、入浴できない患者に 対しての清潔ケアとして用いられている。

当病棟でも、入浴できない患者の清潔ケアとして、

全身清拭・足浴在行なっており、その際休浴剤(ス キナベーブ、持田ヘルスケア株式会社)を使用して いる。当病棟使用の休浴剤には、肌の乾燥を防ぐと ともに、湿疹・あれ症といった肌のトラブ、ルを防ぎ、

さらさら感が得られ、汚れが落ちる効果があるとい われている。しかし、患者から沫浴剤在使用すると 臭いが気になる、肌に刺激になりカサカサするとい う声がきかれた。看護師からも、休浴剤を使用した 清拭の後に、皮膚の乾燥老観ることがあり、外用剤 在併用しているという声がきかれた。乾燥した皮膚 は、外界からの防御機能が低下し、病原微生物が容 易に進入しやすい状況となる。また、外界からの物 理化学的刺激に対して過敏に反応して、強い掻痔感 を起こしやすくなる。

そこで今回、休浴剤の乾燥予防効果に注目し、全 身清拭と足浴の 2 つの方法に、休浴湯と吏湯使用に

」よる皮膚の角質水分量の変化在比較検討した。

1 1.研究方法

1  )対象:当院 B 病棟 5 階の看護師女性 22 名 (年齢 2 7 . 9 5 土 S D 歳)

2) 期間:平成 1 8 年 8 月 l 日から 平成 1 8 年 8 月 3 1 日まで

3 ) 場 所 :B 病棟 5 階処置室・室温 2 1 : t S D

O

C

相対湿度 40 ~ 70% 

4 ) 方法

①清拭方法:更湯と、湯 2P  に対して沫浴剤(スキ 1 4 9  

B棟 5階

。 名 城 三 幸 中 田 朋 子 増 田 栄

千 葉 真 純 石 橋 宏 子 善 家 ト シ コ

ナベーブ、持田ヘルスケア株式会社) 1  ml を使 用した抹浴湯で作成した表面温度 42

0

C の熱布用 タオルを用意し、前者を右腕、後者を左腕、いず れも正中部在、パスタオルで覆い l分 30 秒間圧 し拭きをした。その後乾いたタオルで、水分を拭 き取った。

②足浴方法:更湯と、更湯 20Pに対し休浴剤 10ml を使用した対日浴湯を用意し、座位で下肢が 腫部から 30cm つかるように、前者を右足、後 者を左足で 10 分間浸した。その後乾いたタオル で、水分を拭き取った。

③角質水分量は、モイスチャーチェッカー(水分計 MY  ‑ 808 S  スカラ社製)在使用し、清拭で は前腕正中部位、足浴では足背動脈付近の同一部 位で測定した。

測定時間は、実験開始前・施行後拭きとり直後・

拭き取り後 1 5 分・ 30 分・ 1 時間の各 5 測定時 点において各 3 回ずつ、角質水分量を測定した。

実験開始前・施行直後・施行 1 5 分後・ 30 分後・

1 時間後の測定値と皮膚の状態・感じ方、刺激感・

トラブルの有無、臭いに対して、清拭・足浴に対 する感想、実施後の感想を記入してもらった。

対象者に研究内容と上記の方法在、研究者が十 分説明した後、清拭・足浴準備一・実施者各自で行 なってもらった。また測定も各自で行なっても

らった。

5)データーの収集方法:

開始前・拭き取り直後・拭き取り 1 5 分後・ 30 分後・

1 時間後に各人が、 3 回ずつ測定したデーター在算

出した。次に、各時間の平均を算出し、施行前の角

質水分量を O としてそれぞれの平均の差在出した。

(2)

影響は少なかったが、角質水分量を低下させる作用 は強かった。」と報告されており、今回の研究結果 も同様で、あった。以上のことから、体浴湯は、更湯 に比べ角質水分量が低下し、皮膚の保湿機能の低下 につながるため、ルーチンに休浴剤を使用する現在 の方法は、検討する必要がある。

また、休浴湯と同様に更湯の角質水分量が低下し たのは、日本の水が、軟水である事に関係している ことも考えられる。軟水は、溶解性が高く、洗浄力 があり、温度があがるとこの溶解性はさらに高まる からである。清拭と足浴では、足浴の方が、角質水 分量の低下が見られた。岡田 2) は、「入浴すると皮 指や保湿物質は浴水中に溶け出し、浴水は表皮肉に 浸透して角質細胞を膨化させるが、浴出後 1 0 分間 程で水分は蒸散され、保湿機能も失われて皮膚乾燥 を招く」と述べている。清拭と足浴在比較した際に 足浴の方が、より入浴に近い状態になるため、角質 水分量の減少に差が出たと考える。また時間の変化 とともに含んだ水分が蒸発し気化熱が多く奪われ、

皮膚全体の体温を下げることとなり、より乾燥に傾 く結果になったと考える。

今回の研究で、当病棟が実施している清潔ケアで は、更湯より休浴湯使用のほうが、乾燥傾向になる ことが分かった。しかし、体浴湯は汚れを落とす等 の利点も多くあり、対象・使用用途に応じた適切な 使用が必要と考える。今後、清潔ケアにおいて基本 は更湯を使用し、乾燥対策には角質水分量が減少す る 1 5 分以内の保湿外用剤併用が効果的であると考 える。

6) 分析方法:

更湯と休浴湯のそれぞれの平均値を算出し、

W i l c o x o n の 符 号 付 順 位 和 検 定 を 行 な っ た ( P = 

0 . 0 5 ) 0   5  %水準以下を有意差ありとした。

1 1 1.結果

清拭時の更湯・休浴湯の角質水分量の変化は、図 1 に示す通りである。

│→ー更湯田藤一料湯 l

IZ 

10  /¥ 

/  ¥ 

6  / / ¥ ¥  

4  //  ミ¥

2  出 〆 、 、

聴 事

‑ 2  

‑4  清拭前 直後 1 5 分後 3 0 分後 1 時間後

│更湯 。 一 1 . 0 8 ‑ 1 . 77  ‑ 1 . 6 1  

│涼浴湯 。 1 0 . 3 3   ‑ 1 . 6 8   ‑ 1 . 7 4  一 1 . 9 1

足浴時の更湯・祢浴湯の角質水分量の変化は、図 2 に示す通りである。

時間

清 拭 図 1

門学制

m G

酬余耗制収

唱曲旅浴湯 i

巨 ← 更 湯

V . 結論

・休浴剤は、清拭・足浴において、角質水分量の減 少につながり、乾燥した。

• 1 5 分以降乾燥に傾いたので、乾燥予防するには 1 5 分以内の保湿外用剤の塗布が望ましい。

引用・参考文献

1  )新垣さおり伯:老年者への強酸'性電解水による 足浴後の皮脂量と角質水分量への影響、看護研 究 、 V0 1 . 34 、 N0.2 、 2001 、 P73 ~P78

2) 岡田淳子:清潔ケアのエピデンス一入浴・清拭 一、臨床看護、第 28 巻第 1 3 号 、 2002 、 P1959 今回 W i l c o x o n の符号付順位和検定在行なった結

果、施行前と 1 5 分後・ 30 分後・ 1 時間後は、角 質水分量の低下に有意差があった。しかし、更湯・

休浴湯の 1 時間後の角質水分量については、清拭・

足浴ともに有意差は認められなかった。

アンケートからは、清拭では更湯・休浴湯ともに 22 人中 1 5 人が、足浴では 22 人中 1 3 人がさらさら・

しっとり感があると回答した。清拭、足浴では、臭 いに関しては、 1 時間後にはすべて臭いを感じなく なっていた。

図 2

I V . 考察

新垣ら1)の研究結果で「抹浴剤は、皮脂量への

‑ 1 5 0 一

(3)

~ P1970 

3) 新井香奈子:ドライスキンケアのエピヂンス、

臨床看護、第 2 9 巻第 1 3 号 、 2003 、 P2022 ~ P2031 

4) 田中マキ子:高齢者に起こるスキントラブルの メカニズム、臨床看護、第 30 巻第 8 号 、 2004 、 P1178  ~ P1185 

5) 岡島佳代子他:高齢者の足浴ににがり在用いた 水分含有量の変化 ‑ 3 例の事例を通して一、第 3 6 回、老年看護、 2005 、 P127 ~ P129 

D

参照

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