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キーワード:学童保育児童,集団宿泊体験,コミュニケーション・スキル 1.序論

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Academic year: 2021

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集団宿泊体験が学童保育児童のコミュニケーション・スキルに及ぼす影響 中岡 美咲(生涯スポーツ学科 野外スポーツコース)

指導教員 黒澤 毅

キーワード:学童保育児童,集団宿泊体験,コミュニケーション・スキル 1.序論

近年,子どものコミュニケーション・スキルの低 下が問題になっている

1)

.そのうえ,インターネッ トの普及に伴い,インターネットを使った文字で のコミュニケーションのやりとりがコミュニケー ションの主体となり,直接顔を合わせて話す機会 の減少につながっている.また, 学童保育所に入 所しているが児童同士は,一緒の空間にいるが気 の合う限られた集団でグループを作り,そのグル ープの中でのみ話す傾向が強いことから他者との コミュニケーションを取ることが苦手な児童が多 いと言われている

3)

.これらのことから,コミュニ ケーション・スキルを向上させるために,集団で行 う体験活動が重要ではないかと考えた.集団宿泊 体験については「他者との関わりの中でコミュニ ケーション・スキルが向上する」との報告もある.

そこで本研究では,集団宿泊体験が学童保育児童 のコミュニケーション・スキルに及ぼす影響を明 らかにすることを目的とする.

2.研究方法

【調査方法】コミュニケーション・スキルを測定 するために栃木県総合教育センター研究調査部

2)

のコミュニケーション能力尺度(4 因子 32 項目)

を筆者が独自に修正し用いた.また活動中に自分 が主張したこと,他者からのメッセージに対して 受信できたこと.自分の気持ちを抑えることがで きたことを調査するためにふりかえりシートを用 いた.

【調査対象者】 平成 27 年 8 月 8 日~9 日(1 泊 2 日) に実施した F 小学校の学童保育に通っている集団 宿泊体験を経験した 4 年生~6 年生の 13 名(男:8 名 女:5 名)を実験群とした.また, F 小学校で学 童保育に通っていない5 年生29 名 (男 :15 名 女:14 名)と比較群とした.

【調査内容】筆者が独自に修正した「コミュニケ ーション能力尺度」 を用いて集団宿泊体験前 (pre),

1

ヶ月後(post1),2ヶ月後(post2)に実施した.調査時 期を表

1

に示した.

表 1 調査時期

3.結果と考察

1)集団宿泊体験前後におけるコミュニケーショ ン・スキルの変化について

集団宿泊体験前から集団宿泊体験 2 ヶ月後に有 意な差が認められた(表 2).要因として集団宿泊体 験を行い,他者とのコミュニケーションをとる機 会が増えため,自分の意見を伝えることが苦手だ

った児童がコミュニケーションをとれるようにな ったことで , 自分に自信を持てるようになり , 学童 保育児童のコミュニケーション・スキルに影響し たと考えられる .

表 2 コミュニケーション・スキルの平均と標準偏差

2)実験群と比較群のコミュニケーション・スキル について

実験群と比較群のコミュニケーション・スキル の比較を行うために,調査時期 post2 にあたるコミ ュニケーション・スキルに差があるかを見るため に対応のないt検定を行った.その結果 ,実験群と 比較群には 1%水準の有意な差が認められた(表 3) . 実験群の児童の特徴として,両親の共働きや 1 人親 家庭が多かった.そのため家庭に帰っても,1 人で 過ごすことが多く,他者とコミュニケーションを とる機会が少ないことが影響していると考える.

「家に誰もいない」 , 「両親が忙しいため話す時間 がない」という環境で幼少期から過ごしてきたこ とが多い

3)

ことがコミュニケーション・スキルに影 響した.そのため,比較群よりコミュニケーショ ン・スキルが低くなったのではないかと考える.

表3 コミュニケーション・スキル得点の平均と標準偏差

4.まとめ

集団宿泊体験を経験した学童保育児童の「コミ ュニケーション・スキル」は向上した.しかし,幼 少期から他者とコミュニケーションをとる機会が 少ないと考えられる学童保育児童のコミュニケー ション・スキルは,学童保育に通っていない比較群 と比べるとコミュニケーション・スキルは低かっ た.そこで,集団宿泊体験を経験した学童保育児童 のさらなるコミュニケーション・スキルを向上さ せるためには,長期的な集団宿泊体験を行う必要 があると考えられた.

引用・参考文献

1)宮田 佳代子:子どものコミュニケーション能

力を高めるために今注目したい説明する力

2)栃木県総合教育センター研究調査部 (2007):集

団における望ましい人間関係づくりに関する調査 研究

3) 全 国 学 童 保 育 連 絡 協 議 会 : 学 童 保 育 情 報 2012-2013

pre 集団宿泊体験中 post1 post2 8月8日 8月8日 8月30日 10月初旬

コミュニケーション・スキル

ふりかえり

比較群 コミュニケーション・スキル

実験群

pre post1 post2

実験群N=13 M(SD)

コミュニケーション・スキル

87.38(9.386)

91.46(8.12)  92.38(8.742)

M:平均 SD:標準偏差

4.63 * F値

* p<.05 

実験群   比較群

N=13   N=29

M(SD) t値

92.38(8.742) 97.31(11.684) -4.97 **

コミュニケーション・スキル得点

** p<.01

参照

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