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地域協力の一環として 「元気君神社の製作協力」 技術長 鷲田 廣行

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Academic year: 2021

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地域協力の一環として 「元気君神社の製作協力」

技術長 鷲田 廣行 1.元気君神社製作の背景

平成10年10月に岡山県を襲った台風10号により、津山市も大洪水による甚大な被害をこうむっ たことは記憶に新しいところです。この台風による大洪水によって市内の牧場から一頭の子牛が濁流に のまれ瀬戸内海まで流されました。

奇跡的にもその子牛は怪我一つも無く無事救出され、勝央町の岡山ファーマーズ・マーケット・ノー スビレッジ(当時岡山県運営)に寄贈され元気に育ってきました。この奇跡にも近い生還をたたえ、名 前を「元気君」と命名され、地域の人達にかわいがられてきました。

平成12年ノースビレッジより、「元気君生還2周年を記念して何かイベントを企画しようと考えて いるのですがよいアイディアなどないでしょうか」と、当時私が所属していた電子制御工学科に対し相 談が持ち込まれました。製作期間が2週間程度ということもあり充分満足のいくものとはならないかも しれないけれども、引き受けることにしました。

この企画を地域協力の一環と共に学生に対する教育研究活動の一環として捉え、里吉・赤木両研究室

(学生:岡本和樹、居森博和、津田和俊、池田友昭、芦田秀一)と技術指導技官・鷲田によるプロジェ クトチームを結成し、内容の検討を行いました。最終的にタイムリミットとの関係から以下のような内 容とすることに決定し、名前を元気君神社としました。

写真1 現在の元気君 写真2 元気君神社入り口

2.元気君神社の概要 3.バージョンアップの要請 1)賽銭箱に電子回路を組み込み、お金が投入

されたら中から声がでるようにする。

平成15年4月初旬にノースビレッジより 再び里吉・鷲田に対し要請にこられました。

2)お社に電子回路と駆動装置を組み込み参拝 者が拍手を打つと「モー」と言ってお社の 扉が開きしばらくの後扉が閉まるように する。

用件としては「ゴールデンウイークを目途に元 気君神社のバージョンアップをしたいのでア イディアを含め技術援助(製作の含め)をして 欲しい」とのことでした。

以上のパフォーマンスを行う賽銭箱とお社 を製作することとし、メンバーと検討を行い、

里吉先生はロボコン関係などで大変忙しく しておられたこともあり、鷲田が主に対応し、

話し合いを持ち、以下のような内容のものが実 現可能では、と協力を約束し、4月27日(日) 現地取り付け・動作確認を完了しました。

紆余曲折をえながらも設計・製作を終え、期限

内にノースビレッジに納入することが出来ま

した。

(2)

1)来場者が入場したときに一定時間雅楽をな がす。

4)お社のパフォーマンス動作をスムーズにし元 気君の声を大きくする。

2)中央付近に到達したところで奥のお社上部 の和紙で作った小さなぼんぼりに灯を燈す。

バージョンアップ後、現在も順調に動作をし、

訪れた方々に喜んでいただいていると伺って

3)お社正面に到達したところでお社両サイド います。

のぼんぼりに灯を燈す。

4.お賽銭箱の設計仕様と回路図

まず、写真3のようなお賽銭箱に対し、お賽銭が投入されたことをどのような方式でセンスするかを メンバーで検討した結果、発光ダイオードとフォトトランジスタでフォトセンサーを構成しそれをお賽 銭箱の中に約1cm 間隔で32セット組み込むこととした。

回路図1では4個のフォトセンサー使用例について示し、 74HC4078 からの出力をワンショットマル チバイブレータで、適当な周期のパルスを得それを音声発生装置のトリガに利用した。

+5 V

170Ω 47kΩ

D Tr D Tr D Tr D Tr

170Ω 170Ω 170Ω

① ② ③ ④

2

3 1

5

6 4

IC1

+5 V

8

9 10

11

12 13

47kΩ 47kΩ 47kΩ

IC3 IC3 IC3 IC3

C R

信号出力 賽銭投入

74HC4078

74HC02

図1 お賽銭投入センサ回路例 写真3 お賽銭箱

5.お社パホーマンス動作順序

お社ついては以下のようなパフォーマンス動作を行わせることとし、試行錯誤の結果、図2のような 回路に決定した。

1)お社の扉全閉、リセット・セット状態。拍手待ち受け中。リミットスイッチLS1 ON 2)参拝者から柏手あり、音センサにより信号出力を得る。

①FF

1

セット用信号:モーター駆動用信号を出力しモーターを正回転させ扉を徐々に開く。

②音声出力回路駆動用信号として利用:音声パフォーマンス開始

3)モーター正回転・扉全開。全開検出スイッチLS2 ON :FF

2

セット、モーター停止 ①モーター停止、同時にモーター逆転モードに切り替え。一定時間停止

②ワンショット・マルチにより一定期間の信号を得、その間2度目の音声パフォーマンス開始 4)モーター逆転・扉全閉。リミットスイッチLS1ON

①FF

1、

FF

2

リセット、すべての動作が終了。モーター停止。

②1)初期状態・スタンバイに戻る

6.完成までの問題点と改善策

リミットスイッチLS1がリセットスイッチとなっており、音センサからの信号によりモーターが回転

し、扉が開き始めた時、予想されたことではあるが、リミットスイッチのチャタリングによりリセット

(3)

がかかり運転を停止することが多々あった。これは扉全開からモーターが逆転し扉を閉める動作に入っ たときも同様の誤動作を起こした。このチャタリングを防止するために色々なチャタリング防止の対策 を行なったが、最終的にはこの回路に示した、ワンショット・マルチバイブレータ回路の挿入が効果的 であった。学生達もチャタリングに関して知識としては知っていても、ケースバイケースにおける対策 等、学ぶ点も多かったのではないかと思う。

終わりに

この度、地域協力の一環として、元気君神社の製作に関り、回路的には難しいものではないが、学生 を指導し、初期の目標を実現する回路を設計し、数種類のゲートICと数種類のディスクリート部品の 使用により、限られた時間の中で、賽銭箱、お社共、要求をほぼ満足する物を製作することが出来、現 在も稼動中であることを報告致します。また、このレプリカが現在電子制御工学科に作られていること を付記しておきます。

S2

R2 Q2

Q2

FF1

扉全開検出用 リミットスイッチ

モータ逆転信号

LS1

リミットスイッチ 扉全閉検出

S3 R3

Q3

Q3

FF2

モータ停止信号 モータ回転信号

LS2

D1 D 3

10 O M1

10 O

47k O 47k O

+5 V

モータ駆動用電源+

FET2

FET1

音センサ IC 4

10

13 9

11 12

モータ回転確認用 LED

9 8

12

13 11

IC 4

IC 4 1 4

2 3

手動リセット

スイッ チ タイマとして利用

5

9

10 8

IC 4 4.7kΩ

8

9 10 11 12

13 47µF

+5 V

100kO 100kO

4.7kΩ

2 1

ワンショト マルチ

ワンショト マルチ

11

4

1

2 3

5

PLAY

ボイスレコーダ ー エレキットPU-2302

10

12 13

+5 V

3 5 4

6

リレー

4.7kΩ

4.7kΩ 4.7kΩ

①

②

③

IC374HC02

IC274HC02

外部スピ ーカーへ

6

+5 V 4.7kΩ

4.7kΩ

+5 V

+5 V

IC174HC02 +5 V

図2 お社パフォーマンス回路

写真4 元気君神社お社 動作前 写真5 元気君神社お社 動作後

参照

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