東海村における地域社会と原子力の共生についての考察
─「地域社会と原子力に関するアンケート調査」より─
地域政策専攻 泉 清 志
A study of the coexistence of the local community and atomic energy in TOKAI-mura : A questionnaire survey
1.はじめに
筆者は、茨城大学大学院 人文科学研究科 地域社会研究室に籍を置き、「地域社会と原子 力の共生にかかわる市民活動のあり方についての考察─臨界事故 10 年を迎えた東海村の場 合─」というテーマを取り上げ、研究を進めている。本研究は、すでに原子力施設が存在す る地域における共存という枠組みのなかで、原子力と地域住民との相互関係のあり方に着目 し、地域社会と原子力が共生していくための市民活動について改めて考えてみようとするも のである。それは、市民のまちづくりに対する協働と同じように、原子力との共存問題解決 に向けて市民自らが自主的に活動できる地域環境づくりを実現していくためには、どのよう な取り組み方があるのかを考察するものである。
そこで、改めて JCO 臨界事故
1後 10 年が経過した東海村を対象に村民の意識調査を実施 した。本調査の目的は、①東海村民の原子力に対する意識や態度が先行の調査研究などから どのように変化し、現状の原子力を捉えているのかを分析する、②村民が新しいまちづくり として地域活動や協働に対する意識をどのように持っているのかを把握し、それらから、原 子力に対する意識や態度との相互関連づけを行う、③そして、それらの結果から「共生」と いう概念に立った地域社会と原子力との関係づくりを、どのような村民活動と結び付けられ るかを考察することである。
本稿は、上記調査の集計からその代表的な結果を示すとともに、それらから東海村におけ る地域社会と原子力の共生についての考察をまとめたものである。
なお、本稿で取り扱う「原子力」という用語は、原子力発電や原子力技術研究などの施設、
および、それら施設から生み出されるエネルギーなどの利用、ならびに、施設の運転・管理 の総体を指すものとする。
2.調査の概要
2.1 調査票の配布対象と配布数
調査票の配布数と回収数結果は次のとおりである。今回の調査では、東海村の全域を対象
に調査票が特定の地区に偏ることなく広く配布されるように配慮した。
表2‑ 1 調査票の配布対象と配布数
配 布 先 配布数 合 計 回収数 回収率 自 治 会 連 合 会 160
316 258 81.6%
コミュニティセンター職員 48 姉 妹 都 市 交 流 会 館 職 員 7 民 生 委 員・ 児 童 委 員 64 青 少 年 相 談 員 37 配布先の個別内訳を以下に示す。
①自治会連合会
・配布内訳 : 全自治会 32 会 ×各5人 ⇒ 合計 160 人 ②コミュニティセンター職員
・配布内訳 : コミュニティセンター6施設 × 各8人 ⇒ 合計 48 人 ③姉妹都市交流会館職員
・配布内訳 : 非常勤嘱託員2人 + 臨時職員5人 ⇒ 合計7人 ④民生委員・児童委員(民生委員は児童委員を兼務)
・配布内訳 : 全民生委員・児童委員 ⇒ 合計 64 人 ⑤青少年相談員
・ 配布内訳 : 全青少年相談員 39 人(うち村外者 2 人) ⇒ 合計 37 人
2.2 調査期間
2009 年5月 14 日 〜 2009 年6月 24 日
2.3 調査項目
Ⅰ 回答者属性 : 6件 Ⅱ エネルギー問題一般 : 4件 Ⅲ 原子力発電一般 : 12 件 Ⅳ 東海村の原子力 : 3件 Ⅴ 協働によるまちづくり: 12 件
3.単純集計の主な結果と考察 3.1 回答者の属性
回答者の住居地区、住居年数、性別、年齢、
職業、そして、原子力関係者の有無などの属性 については下記のとおりである(図3.1‑ 1
〜図3.1‑ 6)。
1 6 .3
2 3 .4
8 .3
1 3 .5
2 1 .4
1 7 .1 0 % 5 % 1 0 % 1 5 % 2 0 % 2 5 % 石 神 地 区
白 方 地 区
真 崎 地 区
村 松 地 区
中 丸 地 区
舟 石 川 ・ 船 場 地 区
n = 2 5 2 Q 1 ‑ ① 住居 地 区
図3.1‑ 1 住居地区
2.8 3.9
9.4 13.0
70.9
0% 20% 40% 60% 80%
5年未満 5~10年 10~20年 20~30年 30年以上
n=254
Q1‑② 居住年数図3.1‑ 2 住居年数
3.2 エネルギー問題一般について
エネルギー問題への関心では、「関心がある」
と「どちらかといえば関心がある」と合わせる と 96.9%となり、ほとんどの人が関心をもって いる(図3.2‑ 1)。
そのなかで今後期待するエネルギー源は、 「太 陽光」に非常に高い期待を寄せており、「風力」
と合わせると自然エネルギーへの期待が高い。
また、「原子力」は「太陽光」に次ぐ期待度で あった。その他、「水力」、「地熱」、「波力・潮力」
といった旧来の自然エネルギー技術も根強く評 価されているが、その一方で、「天然ガス」、「石 油」、「石炭」などのいわゆる化石燃料技術につ いては低い評価となっている(図3.2‑ 2)。
〈結果の考察〉
以上の結果から、東海村ではエネルギー問題についての関心は非常に高いものがあること が確認できた。そこには、最新技術の「太陽光」技術に強い期待を寄せるとともに、 「原子力」
に対しても高い期待を持っていることが示されている。これは近年、地球環境問題が注目さ れていることで、CO
2を排出する化石燃料エネルギーへの不安に反発する形で現れていると
33.7
66.3
0% 20% 40% 60% 80%
男性
女性
n=252
Q1‑③ 性別
図3.1‑ 3 性別
図3.1‑ 4 年齢
65.2 15.8
12.3 6.3 0.4
0% 20% 40% 60% 80%
20代
30代
40代
50代
60代以上
n=253
Q1‑④ 年齢
図3.1‑ 5 職業
0 .0
2 8 .5 6 .7
7 .1 0 .4
1 3 .8 1 7 .4 5 .9
9 .1 8 .7 2 .4
0 % 5 % 1 0 % 1 5 % 2 0 % 2 5 % 3 0 % 自 営 業
会 社 員 ( 原 子 力 関 係 ) 会 社 員 ( 原 子 力 関 係 以 外 ) 団 体 職 員 パ ー ト・ ア ル バ イ ト 主 婦 ・ 家 事 従 事 学 生 農 業 ( 専 業 / 兼 業 ) 漁 業 ( 専 業 / 兼 業 ) 無 職 そ の 他
n = 2 5 3 Q 1 ‑ ⑤ 職業
図3.1‑ 6 原子力関係者の有無
37.1 30.6 16.8 15.5
0% 10% 20% 30% 40%
本人 家族 友人・知人 いない
n=232 Q1‑⑥ 原子力関係者有無
Q2 エネルギー問題への関心
58.3 38.6
関心がある どちらかといえ ば関心がある
どちらかといえ ば関心がない
関心がない n 254 3.1
0.0
図3.2‑ 1 エネルギー問題への関心
16.9 6.7 5.5 2.4
10.6
67.1 18.4
91.4 47.5
17.6
0% 20% 40% 60% 80% 100%
石油 石炭 天然ガス 原子力 水力 太陽光 風力 地熱 波力・潮力 その他
n=255
Q3 エネルギー源への期待技術図3.2‑ 2 エネルギー源への期待
いう見方もできる。
3.3 原子力発電一般について
まず、原子力発電の賛否ついての直接的な質 問では、「賛成」や「やや賛成」はそれぞれ約 4割となり、「反対」や「やや反対」は1割以 下であった。「どちらともいえない」が1割超 となっている(図3.3‑ 1)。
また、賛否ではなく原子力の推進程度につい ては、「積極的推進」が1割強に留まり、「慎重 に推進」、「現状維持」、「少しずつ廃止」の慎重 意見が9割弱を占めている。「すべて廃止」は 少数意見となっている(図3.3‑ 2)。
原子力発電への興味・関心は、「興味・関心 があり、自分に関係することだと思う」が7割 以上と多く、「興味・関心はあるが、自分には 関係ないことだと思う」と合わせると8割の人 が「興味・関心がある」と答えている(図3.3
‑ 3)。
原子力発電の危険性についての意識では「危 険性は感じているが、安心している」が6割近 くの意見である一方で、「危険性を感じている ので、不安もある」の方が「危険性を感じない ので、安心している」よりも多い意見となって いる(図3.3‑ 4)。
原子力発電のメリットでは、「CO
2の発生を抑え、地球温暖化防止」と「化石燃料(石油、
天然ガス、石炭など)の代替」が高い割合で選択されている。「便利で安定な生活」、「日本 社会の経済発展」、「経済と環境の両立」などの経済問題関連がそれに続き、「石油資源など をめぐる争いの回避」、「石油の有効利用」という石油やそれに関わる世界的問題への対応が その次に選択されている(図3.3‑ 5)。
一方、デメリットの分野では、「放射性廃棄物の処理問題」が多数意見であり、「放射線被 ばくや健康被害などの身体的被害」など放射能や放射線による直接的被害に係る問題が高い 割合を占めている。「日本国内や地域での対立や緊張関係の発生」といった原子力発電が要 因となって発生する社会的問題への捉え方は比較的少ない回答であった(図3.3‑ 6)。
Q6 原 子 力 発 電 推 進 賛 否
37.4 40.8 11.3
賛 成 や や 賛 成 や や 反 対 反 対 どちらともい
え な い n
257
6.2 4.3
図3.3‑ 1 原子力発電の賛否
Q7 原子 力 発 電 推 進 具 合
13 .6 61 .1 1 1.7 13 .2
積 極 的 に推 進
慎 重 に推 進 現 状 維 持 少 しづつ廃 止
すべ て 廃 止 n
25 7 0 .4
図3.3‑ 2 原子力発電推進具合
Q8 原子 力 発 電 へ の 興 味 ・関 心
7 1 .9 8 .7 1 7 .8
興 味 や 関 心 が あ り 、 自 分 に 関 係 す ること だ と
興 味 や 関 心 は あ るが 、 自 分 に は 関 係 な い こと
興 味 や 関 心 は な い が 、 自 分 に は 関 係 あ ること
興 味 や 関 心 が な く 、 自 分 に 関 係 な い こと だ と
わ か らな い
n
2 5 3
0 .0 1 .6
図3.3‑ 3 原子力発電への興味と関心
Q10 原 子 力 発 電 の 危 険 性 意 識
5 9 .1 1 2 .7 1 8 .3
危 険 性 を感 じな いの で 、 安 心 して い る
危 険 性 は 感 じて いるが 、 安 心 して い る
危 険 性 は 感 じな いが 、 不 安 で ある
危 険 性 を感 じるの で 、 不 安 で ある
どちらとも言 え な い
n 2 5 2
6 .7 3 .2
図3.3‑ 4 原子力発電の危険性の意識
〈結果の考察〉
以上の結果から、東海村での原子力発電に対する「賛否」意識では絶対的な反対意見が少 なく、賛成寄りの意見が約8割となり大勢を占めている。しかし、それでも東海村民は無条 件に原子力を賛成しているわけではなく、「推進・廃止」の意識では「慎重に推進」、あるい は「現状維持」や「緩やかな廃止」を含めた、どちらかといえば慎重なる対応が必要である と考えている意見が全体の9割近くを占めていることも理解しておかなければならない。
また、原子力発電への興味と関心では、興味や関心の「あり・なし」に係わらず、原子力 発電は「自分に関係すること」と考えている人が9割にも達している。つまり、良くも悪く も原子力発電が生活に深く関与し、自身の生活に影響を及ぼす存在であるということを、ほ とんどの人が意識しているのである。
原子力のメリットに関しては、いわゆる地球温暖化や環境破壊が世界的に大きな問題と考 えられており、原子力発電が CO
2排出抑制に対して高い優位性を持っているものとして捉 えられているようである。これは、テレビや新聞などのマスコミが大きくそのことを取り上 げていることも影響しているとも考えられる。また、石油をはじめとする化石燃料について は、CO
2排出問題の他に海外依存に伴う安定供給への不安と、それによる経済的影響力の大 きさなどが問題であるとの認識を持ち、その代替として原子力発電のエネルギー安定供給性 と経済への貢献を期待している意見が目立った。
一方、デメリットについては、やはり、放射性廃棄物の処理問題が 8 割の意見として選択 されており、放射線被ばくや健康被害と合わせると、放射能や放射線への不安が根強く、ま た、それらは将来にわたって継承される問題であることを危惧する意見である。つまり、原 子力発電は人間の生命の源である地球への環境破壊に対する抑制手段としての期待と、その
1 3 .3 3 .5 2 .3 1 .6
2 3 .0
6 2 .5 3 0 .1
6 6 .4 5 .9
1 2 .1
3 8 .3 3 9 .5 0 % 1 0 % 2 0 % 3 0 % 4 0 % 5 0 % 6 0 % 7 0 %
便 利 で 安 定 な 生 活日 本 社 会 の 経 済 発 展
発 展 途 上 国 な ど の 今 後 の 発 展 秩 序 立 っ た 社 会 の 維 持 ・ 形 成 C O 2 の 発 生 を 抑 え 、 地 球 温 暖 化 防 止 経 済 と 環 境 の 両 立 化 石 燃 料 ( 石 油 、 天 然 ガ ス 、 石 炭 な ど )
の 代 替
石 油 資 源 な ど を め ぐ る 争 い の 回 避 石 油 の 有 効 利 用
核 兵 器 の 削 減
そ の 他 特 に 何 も 連 想 し な い
n = 2 5 6 Q 1 2 原 子 力 発 電 の メ リ ッ ト
図3.3‑ 5 原子力発電のメリット
2 9 .8
8 0 .0 1 .6
3 .5
6 1 .6 2 5 .5
3 1 .0 1 2 .9 1 0 .6 3 .9
2 4 .3 3 2 .5
0 % 2 0 % 4 0 % 6 0 % 8 0 % 1 0 0 % 放 射 線 被 ば くや 健 康 被 害 な ど の 身 体 的
被 害
不 安 や お び え な ど の 感 情 的 被 害 生 活 環 境 や 自 然 環 境 へ の 被 害 日 本 国 内 や 地 域 で の 対 立 や 緊 張 関 係
の 発 生
国 際 関 係 の 中 で の 対 立 や 緊 張 関 係 の 発 生
経 済 的 な 被 害 核 兵 器 開 発 へ の 進 化 テ ロ の 脅 威 放 射 能 汚 染 に よ る 食 糧 問 題 放 射 性 廃 棄 物 の 処 理 問 題 そ の 他 特 に 何 も 連 想 し な い
n = 2 5 5
Q 1 3 原 子 力 発 電 の デ メ リ ッ ト
図3.3‑ 6 原子力発電のデメリット
反対の、放射性廃棄物による地球汚染への不安という 矛盾する2つの側面を持っていることが、これらの意 見からも確認できる。
3.4 東海村の原子力について
原子力施設の存在数について、「5施設、 8施設、
12 施設、15 施設」の4つの中から選択する方式であっ たが(正解は 12 施設)、正解率は 36.3%と4割にも満 たない結果になってしまった(図3.4‑ 1)。
〈結果の考察〉
東海村には、アンケート調査を実施した 2009 年5月の時点では 12 個の原子力施設が存在 している。今回の質問では「5施設、8施設、12 施設、15 施設」の4つの中から選択して 回答する方式であったことから、正確な数値を覚えていなくてもある程度の記憶で正解を選 ぶことができるのではないかと考えていたが、実際の正解率は 36.3%と、4割にも満たない 結果になってしまった。一方、不正解の中での割合をみると「5施設(14.7%)」、「8施設
(35.5%)」、「15 施設(13.5%)」となっており、8施設と答えた人が最も多く、どちらかとい えば原子力施設の数量を少なく見積もっている人が多いようである。それは、5施設という 少ない数を選んだ人が 15%近くもいることからも、その傾向がより顕著に表れているもの といえる。
3.5 協働によるまちづくりについて 市民活動、 地域活動、NPO などについて の関心度では、「非常に関心がある」と「あ る程度関心がある」を合わせると8割以上と なり、「あまり関心がない」と「全く関心が ない」は 2 割以下であり、地域全体として市 民活動や地域活動、NPO などへの関心は高 い(図3.5‑ 1)。
では、その関心度が高い市民活動、地域活 動、NPO などへの実際の参加頻度はどれく らいかというと、「月に1〜2日」が約3割 と最も多く、「週に1〜3日」や「週に1日 程度」がそれぞれ約2割程度となっている。
「ほとんど毎日」という人もいるが、反対
5施設 14.7%
8施設 35.5%
12施設 36.3%
15施設 13.5%
n=245 Q18 東海村原子力施設の数
図3.4‑ 1 東海村原子力施設数
Q23 地域活動、NPOなどについての関心
13.4 68.9 15.7
非常に関心が ある
ある程度関心 がある
あまり関心がな い
全く関心がない n 254 2.0
図3.5‑ 1 地域活動、NPO などの関心度
5.9 9.8 6.3
9.8
28.3 17.7
18.9 3.1
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30%
ほとんど毎日 週に1~3日 週に1日程度 月に1~2日 2,3ケ月に1~2日 半年に1~2日 年に1~2日 参加したことはない
n=254
Q24 地域活動、NPOなどへの参加頻度図3.5‑ 2 地域活動、NPOなどへの参加頻度
に「参加したことがない」という人もいる(図 3.5‑ 2)。
さらに、 市民活動、 地域活動、NPO など に参加するとしたらどのようなグループで参 加するのかを確認したところ、「自治会」が 7割以上と最も多く、「個人」や「NPO やボ ランティア団体」が次に多い意見であった(図 3.5‑ 3)。
また、参加条件が整えばどのような活動に 参加するのかを聞いたところ、「青少年を健 やかに育てるための活動」、「道路や公園など の地域の清掃活動」、「地域の伝統行事、祭り や盆踊りなど他の地域のふれあい行事」、「ご
みの分別、減量化などの環境活動、リサイクル活動」、 「まちに緑や花を増やす美化活動」、 「防 災訓練や夜間の見回りなどの防犯活動」、「お年寄りのお世話など地域の福祉活動」が3割か ら4割の回答であるように、多くの活動項目に対して幅広く意見が分かれていた。その中で、
「原子力施設への関与(視察や安全管理、施策提言など)活動」は2割も満たない回答であっ た(図3.5‑ 4)。
44.6 3.6
25.1 0.4
10.8 6.8
76.5 4.4
4.8 10.0
0% 20% 40% 60% 80%
職場 学校 PTA 自治会 子ども会 老人会 消防団 NPOやボランテ ィア 団体 個人 その他
n=251
Q26 地域活動、NPO参加j時のグループ
図3.5‑ 3 地域活動、NPO参加時のグループ
9 . 3
3 8 . 3 2 1 . 4
1 5 . 3 0 . 8
1 8 . 5
3 5 . 9 3 6 . 7
4 8 . 4 3 7 . 9 1 6 . 9
4 8 . 8 3 4 . 7
0 % 1 0 % 2 0 % 3 0 % 4 0 % 5 0 % 6 0 %
お 年 寄 り の お 世 話 な ど 地 域 の 福 祉 活 動青 少 年 を 健 や か に 育 て る た め の 活 動 子 育 て 支 援 活 動 ご み の 分 別 、 減 量 化 な ど の 環 境 活 動 、
リ サ イ ク ル 活 動
道 路 や 公 園 な ど の 地 域 の 清 掃 活 動 ま ち に 緑 や 花 を 増 や す 美 化 活 動 防 災 訓 練 や 夜 間 の 見 回 り な ど の 防 犯
活 動
文 化 、 ス ポ ー ツ な ど の イ ベ ン ト の 企 画 や 運 営
文 化 、 教 養 、 ス ポ ー ツ 活 動 の 指 導 地 域 の 伝 統 行 事 、 祭 り や 盆 踊 り な ど 地
域 の ふ れ あ い 行 事
団 体 や 施 設 な ど で の ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 原 子 力 施 設 へ の 関 与 ( 視 察 や 安 全 管
理 、 施 策 提 言 な ど ) 活 動 そ の 他
n = 2 4 8
Q 2 7 地 域 活 動 、 N P O へ の 参 加 内 容
図3.5‑ 4 地域活動、NPO への参加活動内容
次に、市民協働の重要性については、「重要だと思う」の7割に対して、「あまり重要だと は思わない」と「重要だとは思わない」は1割以下で非常に少数意見であった(図3.5‑ 5)。
そして、市民協働での施策の延長線上にある内容として、市民協働によって原子力との改 善は可能かという直接的な質問を試みたが、「可能だと思う」の約4割に対して、「どちらと もいえない」や、「あまり可能だとは思わない」、「不可能だと思う」という慎重、あるいは、
否定的な意見が半数以上となった(図3.5‑ 6)。
東海村で取り組むべき課題では、 「福祉、健康、医療問題」が半数を超え、 「環境問題」、 「原 子力(施設誘致や安全)問題」、「少子高齢化問題」、「農業問題」などが、それぞれ約4割の 回答を得ている。反対に「雇用や労働環境問題」、「村内の政治問題」、「経済の景気動向」な どの政治・経済問題は比較的少ない意見であった(図3.5‑ 7)。
Q28 市民協働の重要度
69.7 27.1
重要だと思う どちらともいえ ない
あまり重要だと は思わない
重要でないと思
う n
251 2.8
0.4
図3.5‑ 5 市民協働の重要度
Q30 市民協働と原子力の関係
42.7 43.1 11.4
可能だと思う どちらともいえ ない
あまり可能だと は思わない
不可能だと思う n 246 2.8
図3.5‑ 6 市民協働による原子力との関係改善
図3.5‑ 7 東海村で取り組むべき課題
9 . 7 1 1 . 3
1 6 . 6
4 2 . 9 1 9 . 4
4 . 5 1 . 6
2 5 . 9
4 3 . 7 5 3 . 8 1 7 . 8
3 9 . 3 4 0 . 5 1 5 . 8
1 6 . 2
0 % 1 0 % 2 0 % 3 0 % 4 0 % 5 0 % 6 0 % 村 内 の 政 治 問 題
経 済 の 景 気 動 向 少 子 高 齢 化 問 題 農 業 問 題
エ ネ ル ギ ー 問 題 福 祉 、 健 康 、 医 療 問 題
環 境 問 題 教 育 問 題 科 学 技 術 の 発 展 問 題 文 化 保 存 問 題 雇 用 や 労 働 環 境 問 題
原 子 力 ( 施 設 誘 致 や 安 全 ) 問 題 上 下 水 道 、 ガ ス 、 電 気 な ど の イ ン フ ラ 整
備 問 題
そ の 他 特 に な い
n = 2 4 7
Q 3 2 東 海 村 で 取 組 む べ き 課 題
〈結果の考察〉
以上の結果から、東海村では市民活動、地域活動や NPO、あるいは、市民協働によるま ちづくりに対する意識や関心は、全体的に高いことが確認できた。例えば、Q23 による「市 民活動、地域活動・NPO などへの関心度」では8割以上の人が関心があると答えており、
Q28 の「市民協働の重要性」には 7 割近い人が重要と答えている。その理由として次のふた つのことが考えられる。
第一に、一般にいわれていることであるが、現代社会の大きな変化に伴う市民ニーズの多 様化が挙げられる。人々の意識や価値観は、これまでの経済的豊かさや生活の利便性を重視 する姿勢から、主体的で個性的な生き方を通して生活を楽しみ、生活の質を高めようとする 方向に移りつつある。そのため、市民一人一人がそれぞれの価値観に基づいた生き方が可能 となる自由度の高い地域づくり・まちづくりが必要であり、地域の特性や多様な価値観・生 活様式に対応していくため、市民が主体的に参加することが求められているというのが、そ の考え方の根底にあるとされ、東海村民の場合も、その状況は同じである。
第二に、今回のアンケート調査で調査票を配布した対象が、2.1 節に示したように自治会 関係者が半数を占め、さらに残る半数もコミュニティセンター職員、民生委員など、元来市 民活動を積極的に行っている人たちであるということである。一般の村民に比べ市民活動推 進の考えが強い特性を持つこれら人々による意識調査の結果が、市民活動や協働によるまち づくりへの意識や関心が高くなることは必然的といえばその通りであろう。
したがって、地域活動などへの参加頻度も「週に1日以上(1〜3日も含めて)」が 36%(人 数にして 93 人)の人がいて、「ほとんど毎日」が3%(人数にして8人)も存在する結果と なっているのである。また、活動参加のグループでは、身近な自治会を通しての参加に多く の意見が集まっているように、あまり特別な形態を望んではいないようである。
ところで、市民活動への参加内容については「教育」、「福祉」、「環境」や「地域のふれあ い行事」など、いわゆる現代社会で強く求められている多様な項目が選択されているのであ るが、ここで注目すべき点は、 「原子力施設への関与(視察や安全管理、施策提言など)活動」
が 15%程度と少ないことである。Q8 の「原子力発電への興味・関心」では8割以上の人が興味・
関心があると回答し、Q10 の「原子力発電の危険性意識」では、やはり8割近い人が危険性 を感じていると回答しているのにもかかわらず、地域活動として自らが参加してそのような 問題に係わろうとする考えは比較的少ないようである。
これは、回答者の多く(6割以上)が 60 歳以上という高い年齢層であったということも
影響しているのかもしれない。直近の生活に関連する問題(医療や福祉問題など)に比べ原
子力の問題についての積極性という面ではやや意識や関心が低くなっているのではないだろ
うか。また、その意識傾向は、Q30 の市民協働によって原子力との改善の可能性に関する質
問の回答にも表れている。市民協働によって、原子力との関係改善は「可能だ」と答えた人
が4割に達する反面、「どちらともいえない」や「あまり可能だとは思わない」、「不可能だ
と思う」という、慎重・否定的意見が5割以上となっているのである。村民参加型の活動に よって原子力との関係を好くしていこうとする行動には、それほど多くの関心はなく、また、
それを否定的にみる意識が表明させているのである。
しかしながら、ここで注意しておかなければならないことは、その協働作業を誰が行う のかということについてである。本来、協働とは市民が主体となって活動するものである が、その点を明確に説明していなかったために回答する側も第三者的な立場あるいは意識と なって、どちらかといえば曖昧な判断となり消極的な方向に意識が向いてしまうのかもしれ ない。例えば、村民の有志による NPO が存在すると仮定し、そのような目的意識の高い組 織が原子力事業者との協働を行う場合という条件を付けて質問すれば、回答は多少異なった ものになったのではないだろうか。それは、東海村で取り組むべき課題に対する回答にもつ ながっている。Q32 では東海村で取り組むべき課題に対して「原子力(施設誘致や安全)問 題」が4割を超える回答となり、福祉・医療や少子高齢化問題と並んで高い回答数を得てい る。これは、『東海村で取り組むべき』という具体的な課題として取り上げることによって、
より鮮明に村民自らが取り組むべき課題であるかということを認識した結果ではないだろう か。したがって、原子力に対する何らかの活動を行うということの重要なポイントは、その 活動の目的を明確にして活動の認知度を高め、村民自らが自由に参加できる仕組み作りにあ ると考えられるのである。
4.東海村民の原子力に対する意識
本章では、先行研究などで行われた調査結果との比較によって JCO 臨界事故後 10 年目を 迎えた東海村民の意識変化を確認する。
今回、比較対象に引用した調査データは下記のとおりである。
①『原子力とともに東海村の概要 平成9年度版』 茨城県東海村、1997 年 10 月 ②『東海村住民意識調査 報告書』 茨城県東海村、2000 年3月
③『茨城県における原子力とエネルギー問題に関する住民意識』 電力中央研究所、
2008 年 3 月 ④『意識調査にみる原子力発電に対する意識の変化』㈶エネルギー総合工学研究所、
2009 年 3 月 ⑤『エネルギーに関する世論調査』 内閣府 内閣府調査報告、2005 年 12 月
⑥『エネルギー・原子力に関する意識調査 報告書』 東北経済産業省、2007 年3月 ⑦『東海村住民意識調査 報告書』 茨城県東海村、2009 年3月(速報版)
4.1 全国および他地域との比較
原子力発電の推進・廃止(または必要性)、および、安全(または安心)の意識について
東海村と全国、および、その他の地域との比較を行った結果を表4.1‑ 1に示す。
この表は、東海村民の意識調査に対して「茨城県全体」、「首都圏(東京 30 ㎞圏内)」、「全 国世論」、そして、「原子力立地地域である福島と新潟の自治体」を取り上げ比較したもので あるが、そこから次のような各調査対象の性質を確認することができる。
表4.1‑ 1 原子力発電に対する意識の比較(全国および立地地域)
出展と区分 今回調査
(東海村)
他調査
③茨城全体 ④首都圏
30 ㎞圏内) (東京都 ⑤全国世論
⑥他立地地域
(双葉・大熊) 福島 新潟
(柏崎・刈羽)
推進・廃止
推進(必要) 74.7% 51.7% 9.8% 55.1% 82.5% 77.8%
現状維持 11.7% 33.6% 34.8% 20.2% − −
廃止(不要) 13.6% 9.1% 16.0% 17.0% 8.8% 16.9%
どちらともいえない − − 39.4% 7.7% − −
わからない − 5.4% − − 7.9% 5.3%
[推進=積極+慎重(必要+どちらかといえば必要)]
[廃止=徐々に+すべて(どちらかといえば不要+不要]
安全・不安全
安全(安心) 65.8% 48.6% 20.0% 24.8% 63.5% 55.8%
安全でない(不安) 31.0% 24.2% 48.0% 65.9% 27.8% 33.2%
どちらともいえない 3.2% 21.1% 32.0% 5.1% − −
わからない − 5.1% 0.0 4.1% 8.7% 11.0%
他立地地域では[必要][ 不要 ] で質問 回答項目(選択肢)がない場合「−」で表記
今回調査および他立地地域では[安心][ 不安 ] で質問
他立地地域では[現状維持]の選択肢がないため、 「どちらかといえば必要」に含まれている可能性がある。
は、比較の特徴点を示す。
まず、東海村での原子力発電の推進・廃止意識において、原子力発電所の推進寄り意見が 7割以上と多数を占めているという点についてである。一般的な理解で捉えるなら、原子力 施設が存在する地域では、いわゆる NIMBY
2的な感情によって原子力発電所は迷惑な設備 であり、廃止寄りの意見が多数を占めるように思えるのであるが、実際はそれとは逆の意見 が多くなっている。また、原子力発電の安全・不安全意識についても同様に、原子力発電に 対しては安全(安心)であると思っている人が6割以上となっているのに対し、安全でない(不 安)という意見が3割であるから、その差は2倍となっており、原子力発電に対する村民の 信頼意識は高いものがあることを示している。この結果は東海村だけではなく、表中に示し た福島や新潟の原子力立地地域でもほぼ同様な傾向を示しており、原子力の立地地域では原 子力を肯定的に捉えるという性質を持っているといえる。
しかし、それは本当に立地住民の本心からの意思表示なのであろうか。例えば、調査され
ている原子力の立地地域では既に原子力が長く地域に存在しており、いまさらそれを拒絶す
ることよりも、あるいは不本意ながらも、共存して行かざるを得ない、言い換えれば「仕方
がない」または、「やむを得ない」というような妥協で意識を表してはいないか。また、原子 力を認知して推進する意向を意図的に表明することで自らを納得させ、原子力に対して安全 であってほしいという願望を表現しているのではないか、などの見方はできないだろうか。
そこで、このような疑問に対して原子力が立地していない地域で、その代表格にあたる首都圏 や原子力立地との関係性が薄い全国世論との性質の違いについて確認することが必要となる。
まず、同表に示した首都圏の意識調査の結果をみてみると、首都圏では、「推進」意見は 1割程度と非常に少なくなっており、その一方で、「どちらともいえない」が3割以上も存 在し、「現状維持」を含めると7割近い意見となっている。本来なら首都圏は電力の大量消 費地域であることから、そこで生活する人々は電力が安定に供給されることを望んでいるは ずである。そのため、原子力発電所は今現在は必要であり推進寄りの意見がもう少しあって もよいように思われるのであるが、原子力発電の安全・不安全に対する質問の回答で、首都 圏では安全性に関する不安を抱いている人が5割近くも存在しているということからも判断 できるように、首都圏に住む人たちは原子力発電をそれほど信頼していないようである。首 都圏では「推進か、廃止か」という二元論的な二者選択では決められない現実的な問題が存 在し、それは、電力は必要なので今すぐに原子力を廃止するのは困るが、不安であるから当 面は「現状維持」、あるいは「どちらともいえない」というような曖昧な態度として表現さ れているからではないだろうか。ここでは、「やむを得ない」というような妥協的心理は働 かず、どちらかといえば利己主義的立場での態度が表明されているのである。
全国世論になるとさらにその意識は明らかなものへと変化してくる。全国世論では原子力 の推進は5割以上の人が必要と考えており、その一方で原子力は安全でないと思っている人 が6割以上も存在するように、明らかに矛盾した意識が混在する。原子力は安全ではないと 思うが、エネルギーは原子力で賄ってほしいとする利己主義的な意識がより鮮明になってい るのである。それは、原子力立地地域で見られるようなリスクによる住民への重圧が、そこ にはないことで表明できる態度であるともいえ、ここでもやはり「やむを得ない」というよ うな切羽詰った妥協的心理状態は存在していない。
このように、首都圏や全国世論では原子力に対して「やむを得ない」というような心理作 用が働くことはなく、それは自らの生活の中で原子力との関係を直接的に考える必要がない 環境からくる利己主義的な性質であるといえるのである。
ところが、東海村では、既に存在する原子力を拒絶することは簡単ではなく、また、利己
主義的な意識表明をすることもできず、結果的に「やむを得ない」というように意識調査の
数値だけでは表現できない心理的作用が働いていてもおかしくはないと考えるのである。も
ちろん、東海村民すべてがそのような妥協的心理で原子力との関係を持っているわけではな
い。それは、ひとつの態度表明にすぎず、村民は、あらゆる可能性の中で最良の選択を模索
しているというのが現実であろう。また、そのような精神的葛藤が東海村をはじめとする立
地地域における原子力との関係構築をより複雑にしているのではないだろうか。
4.2 東海村民の意識変化
東海村は 1956 年の日本原子力研究所(当時)の誘致を決定して以来、原子力に対する数 多くの意識調査を継続的に実施している。しかし、その内容は時代背景や原子力の重大事故 などの影響を受けて質問が必ずしも一貫しているものではない。そのため、比較する質問内 容には多少の相違は認められるが、ここでは原子力に関する村民の意識や態度を見ることに はその質問の趣旨において支障のない範囲でデータを引用し比較するものとする。
表4.2‑ 1は、原子力についての村民意識を過去の調査データから抽出し、時系列に並 べて比較を行ったものである。比較する項目は、原子力発電(あるいは、1990 年以前はエ ネルギーとしての原子力開発)に対する賛否、推進・廃止、そして安全・危険であり、JCO 臨界事故前後および、10 年後の現在に至るまでの意識変化を確認した。
まず、賛否意識については、「賛成」と「どちらかというと賛成」を合わせた賛成寄り意 見は 1980 年以降 60 〜 70%台で推移しており、また、反対意見は 10%前後を維持していた。
しかし、JCO 臨界事故によって、賛成寄り意見は 43%となり 20 ポイント以上も減少し、一 方、反対意見は 26.7%と 15 ポイント以上も増加している。ところが、JCO 事故の 8 年後には、
ほぼ事故前の水準まで戻っており、10 年後の今回調査では、賛成寄り意見が 78%となり事 故前の状態からさらに 10 ポイント近くも増える結果となっている。
表4.2‑ 1 原子力発電に対する東海村民の意識の比較
項目 出 展 ①原子力とともに東海村の概要 ②東海村住民
意識調査
③茨城 県における原子力 とエネルギー問題
⑦東海村住民 意識調査
今回調査
調査年月 1980 年6 月 1985 年4 月 1990 年2 月 1995 年4 月 1999 年3 月 1999 年12 月 2008 年3 月 2009 年3 月 2009 年6 月
賛否
賛成 34.9% 38.5% 28.6% 25.9% 22.1% 15.0% 26.4% 37.40%
どちらかというと賛成 37.4% 37.9% 35.4% 40.7% 42.9% 28.2% 47.8% 40.80%
反対 9.1% 8.0% 15.5% 8.8% 11.9% 26.7% 13.8% 10.50%
わからない 17.3% 15.6% 18.8% 21.0% 21.6% 24.4% 11.9% 11.30%
その他(無回答) 1.3% − 1.7% 3.6% 1.5% 5.7% − −
推進・廃止 積極的に推進 10.8% 5.5% 6.9% 13.60%
慎重に推進 41.2% 26.7% 45.9% 61.10%
現状維持 29.9% 17.6% 33.3% 11.70%
徐々に廃止 9.5% 27.5% 5.7% 13.20%
全て廃止 2.2% 12.5% 3.1% 0.40%
わからない 4.8% 8.1% 5.0% −
その他(無回答) 1.6% 2.2% 0.0% −
安全・危険 安全と思う 11.2% 17.8% 18.3% 17.8% 10.9% 4.9% 15.6% 6.70%
まあまあ安全と思う 31.1% 33.4% 29.9% 33.5% 32.5% 9.7% 34.5% 59.10%
少し危険と思う 24.2% 25.1% 24.4% 23.4% 26.0% 24.0% 25.7% 12.70%
危険と思う 24.1% 17.3% 21.5% 16.0% 25.5% 54.0% 19.7% 18.30%
わからない 8.7% 6.4% 4.4% 6.3% 3.9% 4.4% 4.4% 3.20%
その他(無回答) 0.7% − 1.5% 3.0% 1.2% 2.7% − −
1999 年 9 月 JCO 東海事業所で発生した臨界事故後の調査 回答項目(選択肢)がない場合「−」で表記
は、比較の特徴点を示す。
次に、推進・廃止意識について、JCO 臨界事故前後の増減変化は「積極的に推進」と「慎 重に推進」を合わせた推進寄り意見では、50%から 30%へ変化して 20 ポイントの減少となり、
その反対に「すべて廃止」と「徐々に廃止」を合わせた廃止寄り意見が 12%から 40%と 28 ポイントも増加していることが特徴として挙げられる。しかし、8年後には事故前の水準に まで戻っており、今回調査時点では推進寄り意見が 75%となり 25 ポイントも増加している。
また、安全・危険意識については、「安全と思う」と「まあまあ安全と思う」を合わせた 安全寄り意見が JCO 臨界事故によって、43%から 15%に変化し 28 ポイントも減少している。
「危険と思う」と「少し危険と思う」を合わせた危険寄り意見は 51%から 78%に変化し、安 全寄り意見とは相対的に 27 ポイントも増加している。しかし、9年後に行った調査では、
事故前とほぼ同じ水準へ戻っており、今回調査では、安全寄り意見が事故前状態より 22 ポ イント増加し、危険寄り意見は事故前より 20 ポイント減少するという変化が認められる。
このように、東海村民の原子力に対する意識は JCO 臨界事故によって大きく変化したこ とは紛れもない事実であり、事故直後には村民と原子力との関係はかなり厳しい状況に陥っ たといっても過言ではないであろう。しかし、そのような感情は8年〜 10 年の歳月が経過 することによって薄らいできたのか、現在に至っては事故前の水準にまで戻っているのであ る。
したがって、JCO 臨界事故前と事故 10 年後の現在の村民意識には大きな違いはなく、また、
事故以前の長い東海村発展の時代においても同等の水準で推移していたことを勘案すると、
東海村民の原子力に対する意識は JCO 臨界事故(それ以前やその後もいろいろな事故や不 祥事はあったが)による影響で一時的に大きな変化はあったものの、大局的には小さな変動 で推移してきており、どちらかといえば原子力を肯定的に受け容れようとする意識が高いと いえそうである。
ところが、もうひとつ違う視点で原子力に対する意識を捉えてみると、また違った側面が 見えてくる。それは、推進・廃止意識について「慎重に推進」と「現状維持」と「徐々に廃 止」の3つの意見を合わせた、どちらかというと慎重寄りとも取れる意識を比較する場合で ある。慎重寄り意見というのは、「賛成」と「反対」という二元論的な積極的意識と比べれ ば消極的な意識に属するものであるといえる。従来、「慎重に推進」という意見は、「推進」
側の意識として捉えられることが多かった。しかし、 「慎重」という言葉には「原子力は や むを得ない ので、気をつけて進めてほしい」という意識が根底にあると考えられることは 前述したとおりであり、そのため、「慎重に推進」という意識は推進寄りというよりかは、
どちらかといえば「現状維持」に近い消極的な意識に分類されるべきである。「徐々に廃止」
も同様に「原子力は やむを得ない ので、性急な廃止は求めない」ということであり、 「現 状維持」に近い消極的な意識の表れであると捉えることができる。
今回の分析から、「慎重に推進」、「現状維持」、「徐々に廃止」などの消極的で慎重な意識
が、JCO 事故前では 81%、事故直後は 72%、事故8年後では 85%、そして今回調査の事故
10 年後では 86%と、事故前後の差では 9 ポイント、事故直後と今回調査の差でも 14 ポイン トでしかないことが確認できる。つまり、原子力に対する意識を消極的慎重という立場で分 析した結果では、JCO 臨界事故は村民の意識変化にそれほど大きく影響を及ぼすものでは なかったという評価ができるのである。むしろ、この視点で原子力を捉えた場合には、村民 の8割以上という多数の人々が消極的で慎重な意識であるということを示しているのであっ て、東海村民の大多数の意見が原子力推進には消極的で慎重、そして潜在的には「やむを得 ない」と思いを持っているのではないかと考えられる点に注目しておく必要がある。
5.東海村民の原子力への態度とまちづくりへの姿勢との関係
ここでは、各種調査結果のクロス集計から村民の原子力に対する意識や態度とまちづくり への姿勢との関係について多角的に考察する。
5.1 住居地区と原子力賛否および推進・廃止意識との関係 東海村全域では原子力発電に対して賛
成・推進寄りの意見が大多数であることが 確認できるが、その中でも村松地区が原子 力発電に対して比較的に肯定的な意見が多 いようである。しかし、それ以外の各地区 間でも「やや賛成」や「慎重に推進」など の比較的肯定的意見で捉えた場合には、原 子力に対する意識についての大きな差は認 められない。
今回の調査では、回答者の属性(図3.1
‑ 6)で述べたように各地区には原子力関 係者(本人・家族および知人・友人)が6 割前後も存在しており、特に村松地区は8 割であることが確認されていることから、
原子力に対する意識はその影響を受けてい ることも考えられる。その一方で、村松地 区を除く各地区には原子力への否定的意見
が2割前後も存在しており、中丸地区では3割を超える廃止寄り意見があった。
5.2 住居地区と市民活動・地域活動や NPO、および市民協働への関心意識との関係 東海村全域で市民活動・地域活動や NPO などへの関心度は高く、石神地区と船石川・船 場地区は「非常に関心がある」が2割を超えている。村松地区は相対的にみて他地区よりも
2 3 .5
Q 6 原子 力 発 電 推 進 賛 否
3 7 .4 4 0 .8 6 . 2
4 . 3 1 1 .3
3 4 .1 3 9 .1 1 2 .2 7 .3 7 . 3 3 5 .6 3 9 .0 6 . 8 1 6 .9
1 9 .0 6 1 .9 9 .5
7 0 .6
2 9 .6 4 6 .3 1 1 .1 1 1 . 1 3 2 .6 4 4 .2 1 1 .6 1 1 . 6 賛 成 や や 賛 成 や や 反 対 反 対 ど ち ら と も い
え な い n 2 5 7
4 1 5 9 2 1 3 4 5 4 4 3
全 体 石 神 地 区 白 方 地 区 真 崎 地 区 村 松 地 区 中 丸 地 区 舟 石 川 ・ 船 場 地 区
4 . 8 4 . 8
1 . 9 1 .7
5 . 9
� � ‑ ①� 住 居 地 区
図5.1‑ 1 住居地区と原子力賛否意識との関係
Q 7 原子 力 発 電 推 進 具 合
1 3 .6 6 1 .1 1 1 .7 1 3 .2 0 . 4
7 . 3 6 5 .8 9 .8 1 7 .1
1 1 .9 6 2 .7 8 .5 1 6 .9
4 . 8
7 1 .4 9 .5 1 4 .3
2 6 .5 6 1 .8 8 .8
2 .9 1 4 .8 4 8 .1 2 2 .2 1 3 .0
1 . 9
1 1 .6 6 9 .8 7 . 01 1 .6
積 極 的 に 推 進
慎 重 に 推 進
現 状 維 持 少 し づ つ 廃 止
す べ て 廃
止 n
2 5 7
4 1 5 9 2 1 3 4 5 4 4 3
全 体 石 神 地 区 白 方 地 区 真 崎 地 区 村 松 地 区 中 丸 地 区 舟 石 川 ・ 船 場 地 区
� � ‑ ①� 住 居 地 区
図5.1‑ 2 住居地区と推進・廃止意識との関係
地域活動への関心度は低い結果となっているが、「ある程度関心がある」意見では、7割近 い回答が出されており、必ずしも市民活動・地域活動意識が低いわけではない。
Q 2 3 地 域 活 動 、 N P O な ど に つ い て の 関 心
1 3 .4 6 8 .9 1 5 .7
2 . 0
2 0 .0 6 2 .5 1 5 .0
2 . 5
1 0 .5 7 9 .0 1 0 . 5
1 4 .3 6 6 .6 1 4 .3
4 . 8
2 . 9 6 7 .7 2 3 .5 5 . 9
7 . 4 7 0 .4 2 2 .2
2 6 .2 6 4 .3 9 .5
非 常 に 関 心 が あ る
あ る 程 度 関 心 が あ る
あ ま り 関 心 が な い
全 く 関 心 が
な い n
2 5 4
4 0
5 7
2 1
3 4
5 4
4 2
全 体
石 神 地 区
白 方 地 区 真 崎 地 区
村 松 地 区
中 丸 地 区 舟 石 川 ・ 船 場 地 区
� � ‑ ①� 住 居 地 区
図5.2‑ 1 住居地区と市民活動・地域活動や NPO などへの関心意識との関係
5.3 原子力の賛否意識と地域活動および市民協働意識との関係
原子力発電の賛否意識に対する、市民活動、地域活動への関心度ならびに市民協働との関 係について確認を行った。
こ こ で 注 目 し て お き た い の は、原子力に対する意識と市民 活 動、 地 域 活 動 あ る い は NPO などへの関心意識との関係であ る。地域活動に関心がある人た ちは原子力発電に対して肯定寄 りの意見を示す割合が多くなっ ているが、関心が少ない場合に は原子力発電に対して否定寄り の意見を示す割合が高い傾向に あるということである。
また、同じように市民協働の重要度についても重要という意見を示す人の方が、原子力発 電に対しては肯定寄りの意見を示す割合が多く、重要でないと思うというような意見を示す 人は、原子力発電に対してもどちらかというと否定寄りの意見を示すようである。
このことから、地域活動や市民協働などの社会活動への意識が高い人たちは、原子力との 関係についての現状を肯定的に捉える性質を持っているのではないだろうか。
5.4 原子力発電賛否意識と原子力発電推進・廃止意識との関係
原子力発電の「賛成」意見者は「推進」に対しても積極的態度を示している。しかし、必 ずしも「賛成」者全員が積極的に推進する態度を示しているわけではなく、慎重あるいは現 状維持というように6割以上が消極的意識であることは注目すべき点である。
Q 2 8 市 民 協 働 の 重 要 度
6 9 .7 2 7 .1
2 . 8 0 . 4
7 1 .1 2 6 .3
2 . 6
7 5 .4 2 2 .8
1 . 8
7 6 .2 2 3 .8
5 8 .9 3 8 .2
2 . 9
6 3 .5 3 2 .7
3 . 8
7 6 .8 2 0 .9
2 . 3
重 要 だ と 思 う ど ち ら と も い え な
い
あ ま り 重 要 だ と は 思 わ な い
重 要 で な い と 思 う n 2 5 1
3 8
5 7
2 1
3 4
5 2
4 3
全 体
石 神 地 区
白 方 地 区 真 崎 地 区
村 松 地 区
中 丸 地 区 舟 石 川 ・ 船 場 地 区
� � ‑ ①� 住 居 地 区
図5.2‑ 2 住居地区と市民協働意識との関係
図5.3‑ 1 原子力の賛否意識と地域活動および市民協働 意識との関係
Q23 地域活動、
NPOなどに ついての関 心
非常に関心がある ある程度関心がある あまり関心がない 全く関心がない
34 174 40 5 174
68 7 1 Q28
市民協働 の重要度
重要だと思う どちらともいえない あまり重要だとは思わない 重要でないと思う
55.9 41.2
2.9
32.8 43.7 8.0 5.2 10.3
42.5 30.0 2.5 5.0 20.0
40.0 20.0 40.0
39.1 43.0 5.2 9.8
32.4 39.6 7.4 5.9 14.7 57.1 14.3 14.3 14.3
100.0
2.9 n
全体
257Q6 原子力発電推進賛否
37.4 40.8 6.2
4.3 11.3
賛成 やや賛成 やや反対 反対 どちらともいえ
ない
「やや賛成」意見の中では、「積 極的に推進」意見がなくなり、 「慎 重に推進」が8割程度を占め、残 りは「現状維持」となっている。 「や や反対」意見者にも、 「慎重に推進」
意見が2割半ほど存在するが、 「現 状維持」意見はなく、残りはすべ て「徐々に廃止」意見である。また、
「反対」意見の中にも「慎重に推進」
意見が 1 割弱あるが、残りはすべ て廃止寄り意見であり、そのうち 1割は「すべて廃止」意見であっ
た。「どちらともいえない」では、 「慎重に推進」、 「徐々に廃止」がそれぞれ4割程度となり、
その中間に位置する「現状維持」は2割を占めていた。
このように、原子力発電に対する「賛否」意識と「推進・廃止」意識に関する質問は、ど ちらも似たような質問のように思われるのであるが、実際はそれを評価する村民の意識には 微妙に異なるものがあり、「賛成」ではあるが「積極的に推進」するところまでは踏み込め ないという一面を表しているものと思われる。
6.地域社会と原子力の共生についての考察 6.1 「共生」の概念
社会科学における「共生」の概念を整理し、本稿で捉えるべき「共生」
3という言葉の意 味を確認するとともに、「地域社会と原子力の共生」を考えてみたい。
今 日 の 社 会 に お い て、「 共 生 」 という言葉が用いられる場面には
「人間と自然との共生」、「人間と 環境との共生」など、人間と人間 が生きる社会や空間あるいは構造 体との関係を問うものが多くなっ てきている。本稿の取扱っている
「地 域 社 会 と 原 子 力 の 共 生」 も、
まさしくそのような場面での問題 を捉えようとしたものであり、 「人 間と社会機能との共生」として表 現することができ、地域社会の基
図5.4‑ 1 賛否意識と推進・廃止意識との関係
Q7 原子力発電推進具合13.6 61.1 11.7 13.2
0.4
36.5 60.4
3.1
79.0 20.0
1.0
25.0 75.0
9.1 81.8 9.1
37.9 20.7 41.4
積極的に 推進
慎重に推 進
現状維持 少しづつ 廃止
すべて廃
止 n
257
96
105
16
11
29
全体
賛成
やや賛成
やや反対
反対 どちらともいえ ない
� ‑ �� 原 子 力 発 電 推 進 賛 否
社会における共生の一般概念
自然や環境
との共生
地域社会 との共生 人と人
との共生
社会機能 との共生 価値の
共有
ごみ焼却施設や原子力 発電施設などとの共生
「共生」の基本概念は
「共」の現象・・・・
もうひとつの「共生」・・・・対立するもの、異 質な価値観を排除す るのではなく、お互い の差異を認め合い、
多様性を尊重する
価値観
マクロな系・・・ との共生 共生の空間
図6.1‑ 1 社会における共生の一般概念
本となる人と社会機能である原子 力という特殊な構造体との関係構 築は「共生」の概念の重要な要素 である。そのような、概念を図式 化したのが図6.1‑ 1である。
したがって、「地域社会と原子 力の共生」を考える場合、原子力 と い う 地 域 社 会 で は 異 質 な も の である社会的強者の構造体が、地 域社会や住民という弱者に向かっ て「共存・共栄」を一方向的に呼
びかけ、そのことによって地域社会や住民が恩恵をこうむるだけの関係を作り出すのではな く、地域社会や住民が自立することによって対等で価値共有な関係を構築し、多様な社会的 問題への取り組みが可能となる社会的関係を作り出すことが重要であり、その思想そのもの が本稿で取扱う「共生」の概念となる(図6.1‑ 2参照)。
6.2 東海村における「地域社会と原子力の共生」を考える
6.1節では、「地域社会と原子力の共生」の概念として、「地域社会や住民が自立するこ とによって対等で価値共有な関係を構築し、多様な社会的問題への取り組みが可能となる社 会的関係を作り出すことが重要である」と述べた。
つまり、東海村で地域社会が原子力との共生を成し遂げるためには、東海村民が何らかの 施策によって行政や原子力事業体などから完全に自立し、原子力との対等性を作り出し、双 方が存在する空間(または、場)において、相互に価値観を共有することが求められること になる。
しかしながら、何らかの施策によって対等性を作り出すといっても、そう簡単に施策が生 み出されるわけではない。そこで、アンケート調査の回答の中から、村民が市民協働を展開 するために必要と考えている施策を分析することで、その施策創造のヒントが得られるので はないかと考えた。とりわけ、東海村民の原子力に対する意識では消極的で慎重な態度を取 る人たちが多数を占めていることから、そのグループに属する人たちの回答が重要になる。
図6.2‑ 1は「市民協働を展開するうえでどのような施策が必要か」という質問に対して、
原子力発電の賛否意識における消極的で慎重な態度を取る人たちの回答を抜き出したもので ある。
この結果から、「市政に関する情報をわかりやすく公開する」、「情報・活動の拠点となる 場所を提供する」、「自治会など既存の組織と、その他の団体との連携・協力を進める」の三 つの施策が半数近くの回答を得ていることが確認できる。さらに、その次の多数回答順位で
図6.1‑ 2 地域社会と原子力の共生
原子力 共生領域(共生空間)
価値観 の共生
地域社会
地域社会と原子力の共生
【これまでの社会】
<リスクとベネフィットな関係>
社会的強者の行政や構造 体が、地域社会や住民とい う弱者に向かって「共存・共 栄」を呼びかけ、その報償と して社会に恩恵を授けるよう な関係
【これからの社会】
<対等で価値共有な関係>
多様な目標追求を両立可
能にするように、リスクに対し
て民主的にルールを定め、ビ
ジョンを共有し、異質なものと
も積極的に関係を取り結びあ
う関係
は、「市民の声を施策に反映 さ せ る シ ス テ ム を つ く る 」、
「まちづくり活動に参加でき る機会と提供する」、「ボラン ティア保険など活動中の事故 への対応を確立する」などの 施策が挙がっている。
このように、原子力に対し て消極的で慎重態度を取る人 たちが、市民協働によるまち づくりを進めるために必要と 考えている施策を、そのキー ワードから整理した言葉に置 き換えると、「正しい情報公 開を基準に、多様な思想や態 度を持つ組織や人々が相互に
連携しながら安定して活動ができる空間あるいは場」があって、そのような空間あるいは場 があることで、「村民自身の参加の機会と、自由に意見を述べ合える関係が保障される」と いうことになる。それは、Q33 で質問した「市民意識の啓発や村民と行政および原子力事 業者が協力して行う活動等に関するアイデア」に対する村民からのコメントとも一致する。
Q33 のコメント(自由記入方式の回答。本稿では紙面の都合上掲載を省略)から特徴的なキー ワードを拾い上げてみると、「話し合い」、「懇談会」、「意見交換」、「情報のオープン化」、「事 業者のPR」、「報告会」、「専
門家の参加」、「施設見学会」、
「研修会・勉強会」、「住民の 知 識 習 得 」、「 情 報 拠 点 の 構 築」、「広報誌」などが挙げら れる。これらのキーワードが 持つ特性を整理すると、それ は、村民 / 行政 / 原子力事業 者の三者が同じレベルで話し 合いをすることが重要である との意見でまとめることがで き、 図 6.2‑ 2 に 示 す よ う な意見交換の 場 としての
5 1.9 49.6 35.7 3 1 . 8
34.1 37.2 3 1.0 15.5
26.4 24.0 8.5
20.9 12.4
49.6 10.1
1.6
0% 1 0% 2 0% 30% 40% 50% 60%
市 政 に 関 す る 情 報 を 分 か り や す く 公 開 す る
情 報 ・ 活 動 の 拠 点 と な る 場 所 を 提 供 す る
ま ち づ く り 活 動 に 参 加 で き る 機 会 を 提 供 す る
活 動 団 体 や グ ル ー プ を 資 金 面 で 支 援 す る
ボ ラ ン テ ィ ア 保 険 な ど 活 動 中 の 事 故 へ の 対 応 を 確 立 す る
市 民 の 声 を 施 策 に 反 映 さ せ る シ ス テ ム を つ く る
行 政 職 員 の 意 識 改 革 や 人 材 育 成 に 努 め る
行 政 組 織 の 改 革 、 強 化 に 取 り 組 む
市 民 が 市 政 に 参 画 し て い く た め の ル ー ル を つ く る
地 域 や 社 会 の た め の 活 動 を 学 校 教 育 の 一 環 と し て 取 り 上 げ る
活 動 に 対 す る 社 会 的 評 価 を 高 め る ( 協 働 事 業 の 表 彰 制 度 な ど )
研 修 や 講 習 会 、 学 習 の 機 会 を 充 実 さ せ る
活 動 の た め の 休 暇 ・ 休 職 制 度 の 普 及 を 促 進 す る
自 治 会 な ど 既 存 の 組 織 と 、 そ の 他 の 団 体 と の 連 携 ・ 協 力 を 進 め る
ま ち づ く り や 地 域 活 動 の あ り 方 の 提 言 、 企 画 、 活 動 支 援 を 行 う 専 門 機 関 を 設 置 す る
そ の 他
消 極 態 度 Q29 市 民 協 働 展 開 の 施 策
n =243
図6.2‑ 1 市民協働展開の施策(賛否意識編)
村 民
行 政 (東海村役場)
原子力事業者
情 報 拠 点
意見交換の�場�
(懇談会、研修会など実施)
・情報拠点構築・運営
・情報提供
・広報誌発行 など
・情報開示、説明責任
・施設公開、見学会実施
・事業報告 など
・建設的意見提示
・知識習得努力
・積極的参画 など