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相互作用を中心とした大学における遠隔教育実践に 関する事例研究

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奈良教育大学学術リポジトリNEAR

相互作用を中心とした大学における遠隔教育実践に 関する事例研究

著者 藤原 公昭, 小柳 和喜雄, 小野 桂市, 松村 竹子

雑誌名 教育実践研究指導センター研究紀要

巻 9

ページ 133‑139

発行年 2000‑03‑31

その他のタイトル A Case Study on Interaction in Distance Education in University

URL http://hdl.handle.net/10105/4184

(2)

藤原公昭・小柳和喜雄(教育実践研究指導センター)

小野桂市(保健体育教室)、松村竹子(化学教室)

ACaseStudyonlnteractionin DistanceEducationin Universlty

KimiakiFUJIWARA,WakioOYANAGI,KeiichiONO,TakekoMATSUMURA

(NaraUniversityofEducation)

要旨:本研究報告は、大学で可能となる遠隔教育を、とりわけ相互作用といった視点に着目しな がら実践研究を積み重ねてきた試行の一部について報告している。大学で情報提供のツールとし てネットワークが活用されるだけでなく、学生が意味を構成していくツールとしてネットワーク が活用される実践の蓄積を目指している。

今回は、とりわけ今年度より、本学に設置されたSCS(SpaceCollaborationSystem)の活用 と、初等教科教育法(体育)での取り組みの2本を取り上げ、その報告を行っている。

キーワード:遠隔教育、大学教育、ネットワーク 1.研究の背景

本研究プロジェクトは、平成9年度より取り組んできた「大学における遠隔教育実践研究」「授 業評価と結びつけた大学における遠隔授業実践研究」の継続研究である。

これまでに、遠隔教育実践の類型や世界の研究動向の整理、本学で実現可能な実践試行など2 年間にわたって研究を積み重ねてきた1)。本年度は、学生が授業者や学生どうしの相互作用を通 じて、意味構成できる遠隔教育実践の環境について知見の収集と検討を行った。以下に報告する のは、平成11年度に本学に設置された相互作用を実現できるSCS(SpaceCollaborationSystem)

といった衛星システム2)の活用実践報告と、テキストベースの相互作用を実現できる電子掲示板 を活用した初等教科教育法(体育)での取り組みの2本である。

2.事例報告

2.1.遠隔授業とSCS・・・奈良教育大学SCS稼働の実績‥・

平成11年3月、奈良教育大学にSCS(SpaceCollaborationSystem、大学間衛星通信システ ム)が設置され、教育実践研究指導センター多目的ホールにおいて、稼働を開始した。ほぼ、全 ての国立大学でSCSが整備されたことになる。平成11年度の、本学でのSCSの稼働状況を以下 にまとめるが、設置初年度としては、きわめて高頻度に、かつ有効に活用されている、といえよ う。一重にセンター教官の臨機応変なサポートに依存しているという、「立地条件」の良さが主

(3)

藤原 公昭・小柳和喜雄・小野 桂市・松村 竹子

な理由であるが、教務課の配慮によりTA(TeachingAssistant)が配置されたこと、また、シ ステムの一部改良によって、簡単な操作でシステムを立ち上げることができるようになっている ことも、活発な利用の要因にあげられる。

2.1.1.定期受信

教育実践研究指導センターは、国立大学教育実践研究関連センター協議会の一員として、大学 間遠隔共同講義に参加している。本年度は、「SCS教育工学特講1(前期)、2(後期)」と「教 育臨床(通年)」に参加した。

(1)「SCS教育工学特講1、2」

大学院を対象として、前・後期とも8回、原則隔週金曜日に開催された。本学では、主に数学 教育の現職院生とセンター教官が視聴し、議論に参加した。本年度のタイムテーブルとテーマ・

講師校を以下の表−1に示す。

表−1

SCS教育工学特諮1(隔週金曜18:00〜20:00)

開  催  :「     −     講   師  

1 9 9 9 / 4 / 1 6 教 師 教 育 と 教 育 工 学 関 西 大 学

1 9 9 9 / 4 / 2 3 授 業 研 究 と 教 師 の 成 長 横 浜 国 大 ・ 新 潟 大 学

1 9 9 9 / 5 / 1 4 教 育 実 践 の 研 究 方 法 と 学 習 す る 組 織 京 都 教 育 大 学

1 9 9 9 / 5 / 2 8 授 業 設 計 と 学 習 方 略 東 京 工 業 大 学 ・ 電 気 通 信 大 学

1 9 9 9 / 6 / 1 1 授 業 に お け る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と そ の 改 善 一 岩 手 大 学 ・ N I M E 1 9 9 9 / 6 / 2 5 総 合 学 習 に お け る カ リ キ ュ ラ ム 開 発 の 方 法 と 授 業 実 践 鳴 門 教 育 大 学 ・ 岡 山 大 学 1 9 9 9 / 7 / 9 授 業 者 及 び 学 習 者 の 観 察 分 析 評 価 の 方 法 と 授 業 改 善 三 重 大 学

1 9 9 9 / 7 / 2 3 中 止

1 9 9 9 / 9 / 1 0 質 的 分 析 に よ る 授 業 研 究 方 法 と 授 業 改 善 名 古 屋 大 学 ・ 茨 城 大 学

SCS教育工学特講2(隔週金曜18:00〜20:00)

開  催  「       ̄      講   師  

19 99 / 10 / 8 マ ル チ メ デ ィ ア ・ ネ ッ ト ワ ー ク 時 代 に お け る メ デ ィ ア 教 育 岡 山 大 学 ・兵 庫 教 育 大 学 199 9 / 10 / 2 2 学 校 教 育 に お け る メ デ ィ ア 環 境 金 沢 大 学 ・東 京 学 芸 大 学 199 9 / 11 / 12 情 報 教 育 カ リ キ ュ ラ ム の 開 発 と 授 業 実 践 静 岡 大 学 ・富 山 大 学 199 9 / 11 / 2 6 教 育 映 像 情 報 デ ー タ ベ ー ス の 開 発 と 利 用 N I M E ・岐 阜 大 学 199 9/ 12/ 1 0 テ レ ビ会 議 シ ス テ ム を 用 い た 遠 隔 共 同 交 流 学 習 と 学 習 環 境 香 川 大 学 ・上 越 教 育 大 学

以 下 予 定

200 0 / 1 / 14 授 業 に お け る マ ル チ メ デ ィ ア ・ ネ ッ ト ワ ー ク の 活 用 金 沢 大 学 ・富 山 大 学 ・山 梨 大 学 2 00 0/ 1 / 2 8 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン と メ デ ィ ア 鳴 門 教 育 大 学 ・N I M E 2 00 0/ 2 / 4 高 度 情 報 通 信 社 会 に 求 め ら れ る 教 師 の 役 割 と メ デ ィ ア リ テ ラ シ ー 岐 阜 大 学 ・電 気 通 信 大 学

(*)MINE(メディア教育開発センター)

(4)

(2)「教育臨床」

教育臨床に関わるテーマで、原則第3木曜に開催された。本学では、センター教官および心理 学・教育学教室の学生・院生・教官が視聴し、議論に参加した。また、後期には奈良県教育委員 会にも案内を行い、現職教員の参加も行われた。本年度のタイムテーブルとテーマ・講師校を以 下の表−2に示すが、2000年2月には、本学を講師校とする授業が予定されている。

表−2

SCS教育臨床(第3木曜18:00〜19:30)

開  催  フ ̄      −      講   師  

1 9 9 9 / 4 / 1 5 ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー 導 入 の た め の 手 引 き 上 越 教 育 大 学 1 9 9 9 / 5 / 2 0 中 学 校 に お け る い じ め 防 止 対 策 の 実 践 と そ の 効 果 宮 崎 大 学 1 9 9 9 / 6 / 1 7 不 登 校 児 童 ・生 徒 に 対 す る 総 合 的 な 支 援 シ ス テ ム の 確 立 東 京 学 芸 大 学

1 9 9 9 / 7 / 1 5 社 会 性 と 感 情 の 教 育 兵 庫 教 育 大 学

1 9 9 9 / 9 / 1 6 中 学 校 に お け る キ ャ リ ア ガ イ ダ ン ス 新 潟 大 学 1 9 9 9 ′/1 0 / 2 1 ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー と し て 子 ど も に ど う 関 わ る か 琉 球 大 学 1 9 9 9 / 1 1 / 1 8 イ ギ リ ス の い じ め 対 策 の 実 践 ・研 究 に 学 ぶ こ と 鳥 取 大 学 1 9 9 9 / 1 2 / 1 6 不 登 校 児 童 ・生 徒 に 対 す る コ ン ピ ュ ー タ を 用 い た カ ウ ン セ リ ン グ 東 京 学 芸 大 学

シ ミ ュ レ ー シ ョ ン ソ フ ト の 開 発 に つ い て 以 下 予 定

2 0 0 0 / 2 / 1 7 不 登 校 へ の 行 動 ア セ ス メ ン ト と そ の 対 応 法 奈 良 教 育 大 学

2.1.2.三教育大学連携SCS運用実験

先行して、平成8年度にSCSが設置された京都教育大学と、平成10年度、本学と同時期にSCS を設置した大阪教育大学、および本学の近畿圏3教育大学が連携し、SCSの利用可能性を探る ために、相互運用実験を行った。3局が交代で、議長局を勤め、模擬授業・質疑を行うことで、

設備や運用技術の問題点を明らかにすると共に、遠隔授業の可能性を検討した(表−3)。

表−3

奈良・京都・大阪3教育大学SCS相互運用実験

開  催  内        議   長  

1 9 9 9 / 7 / 6 器 機 操 作 の 実 験 、 教 材 提 示 の 実 験 、 カ メ ラ 操 作 の 実 験 な ど、 質 疑 、 京 都 教 育 大 学

(1 5 :0 0 − 1 7 :0 0 ) 事 務 連 絡

1 9 9 9 / 1 0 / 1 8 模 擬 授 業 「算 数 授 業 の 日米 比 較 か ら 見 え て き た こ と」、 質 疑 、 事 大 阪 教 育 大 学

(1 7 :15 − 1 9 :15 ) 務 連 絡

1 9 9 9 / 1 2 / 1 3 模 擬 授 業 「不 登 校 へ の 積 極 的 ア プ ロ ー チ 〜 行 動 ア セ ス メ ン トの 臨 奈 良 教 育 大 学

(1 7 :15 − 1 9 :15 ) 床 適 用 〜 」、 質 疑 、 事 務 連 絡

今後、各大学において授業の共同開講を検討することとなっている。

(5)

藤原 公昭・小柳和喜雄・小野 桂市・松村 竹子

2.1.3.フレンドシップ事業シンポジウム

平成11年度夏季に開催されたフレンドシップ事業に関してのシンポジウムが、本学と宮城教育 大学との共催で1999/12/11に開催された。2教育大学の会場をSCSで結び、実施事業の紹介

と質疑応答が行われ、SCSの遠隔合同シンポジウム開催での有効性が確認された。

2.1.4.その他の催し物

その他に、主にNIMEの主催による遠隔セミナー、シンポジウム、講義などの受信を行った

(表−4)。これらは、項目1〜3の記録と共に、ビデオテープで収録され、また、学内LANの VOD(VideoonDemand)サーバpに動画として登録されているので、学内であれば随時、パ

ソコンのブラウザーを用いて再生することができるようになっている。

表−4

その他のセミナー・シンポジウムなど

  催  日

19 99/ 5 /27 東北 大学ア ドミッションセ ンター開所式記念講演会 東北大学

「大学改革の課題」 ・ 「入学者選抜 の課題」

19 99/ 7 / 16 琉 球大学生涯学 習教育研究セ ンター主催 シンポジウム 琉球大学

生 涯学習行 政の現在一機関連携 ・融合の諸相 一」

19 99/ 10/2 1 衛生通 信教育 セ ミナ ー 9 9 N I M E

「メデ ィア時代 と著 作権」

199 9/1 1/ 2 数理統計研究所 199 9 公開講演 会 統計数理研 究所

「日本人の意識 の半世紀」

199 9/1 1/ 10 メデ ィア教育開発 セ ンター国際 シンポ ジウム199 9 N I M E

−11 「日本 の高等教育 における情報 技術革命」

199 9/1 1/ 16 ベテ ィコリス教授講 演会 「遠 隔学習について」 京都教育大学

19 99 /1 2/ 1 S C S 双方向 クラス 「書誌学〜訓点資料 を読む〜」 放送大学 ・奈良教 育大学

2.1.5.運営委員会と運用体制

SCSの活用を図るために、平成11年度よりSCS運営委員会が発足した。この委員会の業務分 担やSCS利用の学内への周知を図るために、大学ホ,ムページにSCS運営委員会案内を掲載し ている(http://www.nara−edu.ac.jp/SCS/)。このページには、SCS器機および多目的ホールで のAV(音響・ビデオ)器機の操作に関する説明をも掲載し、利用者の便宜を図っている。

(藤原公昭)

2.2.初等教科教育法(体育)の班別Minibbs(掲示板)使用の授業実践報告 2.2.1.日的

本学学生がインターネットの操作能力は必須であり、日常的に活用し有効性を実感することが 重要である。筆者は昨年度立案し、今年度は小学校教員養成課程の同科目で使用した。内容は、

模擬授業助言を用紙で提出する方法に次いでMinibbs掲示板使用の体験である。その結果の概

(6)

略を報告する。

2.2.2.方法

1.科目概要 昨年度計画通り。前半筆者、後半木村真知子教授の区分である。

2.掲示板設置 筆者に設置能力がなく、本学4回生中元崇君(小学校教員養成課程社会学研 究室所属)に大学のサーバーから設置許可を受領することから設定までを依頼し、掲示板を設置

した。

2.2.3.開講から掲示板使用までの経過

1)クラスA(火曜1・2限。小家(小学校家庭科専攻)・小体・小数・小JL、・中国・中家・

幼稚・養護の63人と上級生の計74人)およびクラスB f水曜3・4限。小国・小社・小数・小理・

中音・小美の64人と他の計69人)を均等グループの両クラス5班計10班に編成した。

2)班毎に教員役当番が指導案作成後に模擬授業を展開した。教員役および生徒役は交代した。

3)班毎の模擬授業に対して班の生徒役が助言を用紙で当日夕刻までに教員役に提出した。

4)教員役はそれを参考にして実行済み指導案を修正し2過後に再作成案を提出した。

5)筆者の担当終了後に「本授業を終えて」のレポートを要求した。

2.2.4.掲示板使用への移行手順

6)第2週に掲示板アドレス・パスワードを班別に学生に手渡し、3の助言を用紙で提出する 代わりに自己班の掲示板に書くことに変更したこと、及び第3過からの実施を伝えた。

7)用紙と掲示板を比較するため第1過は用紙のみで提出、第2・3過は併用、第4〜7週は 掲示板のみ使用を推奨した。掲示板使用の技術的指導は一切おこなわず、未熟錬者は友人等の助 言を受けるよう指示した。

8)最終週終了時に質問紙により班別に反応を調査した。

2.2.5.結果

過別に力点を移行させ、上記7のように推奨したが、実際には掲示板を使用しないと決めた班 も1つでた。入力端末数やその利用頻度等を筆者が未確認のまま移行し、かつ利用指導も未実施 であるので使用を強制しなかった。

質問の内容概略は、次のとおり。

質問10:この掲示板に最初に入り込むのに、どれだけ時間がかかりましたか。

60分以内70.2%。それ以上28.8%(うち24時間以上は4.5%。入れなかったは16.5%)。

質問20:入り込んで掲示板に書き込む時間はおよそ何分でしたか。

60分以内62.8%。それ以上39.0%(入れなかったは15.0%)。

質問31:掲示板使用の感想はおよそ何でしたか(肯定回答)。

用紙式より便利61.9%。 他班員の意見が分かる26.2%。 提出に行かなくて済む15.5%。

質問32:掲示板使用の感想はおよそ何でしたか(否定回答)。

用紙式より不便65.7%。キイ操作コンピュータに不慣れ39.3%。端末数が少ない31.1%。

質問40:コンピュータに慣れなければならないと感じましたか。

はい89.5%。いいえ9.7%。

(7)

藤原 公昭・小柳和善雄・小野 種市・松村 竹子

質問50:教員は教育にコンピュータを利用すると意外な発展性がある、と思う。

はい89.7%。いいえ4.1%。どちらともいえない2.3%。

このよう反応であり功罪半ばした。以下に、三学生の感想を記載する。

1)この授業形態は学生自身が自発的に考えることになる形態であった。コンピュータを使うの も初めは大変だった。これからの時代はパソコンは必要になるので、いいことだと思った。アド レス・パスワードがあまりに複雑で、開けるのに2時間かかった。

2)来年度もこの形式でよい。アドバイスの提出方法は、私自身パソコンと紙のどちらもやって みて、パソコンを利用した方が他の班員の意見も聞けてよいと思う。紙の方法は「こういう方法

もある」というのを提示するだけでよく、この授業に関してはノヾソコンを初めから利用する方が 統一される。3)私は自分の班のみでなく他班の指導と指導案がとても気になった。だから、せっ かくコンピュータを使っていたのだから、指導案をネット上で公開してもよいと思った。そうす れば、いろんな人の考え方や工夫が自分の授業の参考になるし、勉強にもなる。指導案を公開す ることによって、その学年に限らず先輩や後輩の授業を見学したり、アドバイスをもらえたり、

私自身も他者へアドノヾイスもできる。お互いにいい刺激になる。

2.2.6.まとめ

初等教科教育法(体育)で班別Minibbs(掲示板)を使用して模擬授業の助言を提出させた。

使用の反応は功罪半ばし、抵抗なく使用できる学生と、抵抗を持っ学生との比はおよそ7対3で あった。マイナス反応の主たる理由は、キイ操作・コンピュータ不慣れと端末数が少ない、であっ た。筆者の方法に改良を加えなければならい。      (小野桂市)

3.今後のプロジェクトの方向性

他大学との情報交換をもとに、SCSの一般的な活用可能性と環境整備条件を明らかにしてい くとともに、本学の講義科目の実状や利用者の独創的な発想を生かせる形での、特殊な活用可能 性と環境整備条件も、実践を積む中で明らかにしていく。続いて、コンピュータネットワークを 活用した遠隔教育実践についても、今回体育で追求した「相互作用」を重視する利用に関わって、

他の科目でも一層の実践研究を蓄積していく。また昨年度から取り組んでいるシラバスと連動し たネットワーク上のノヾッケージ教材の開発も引き続き行い、その環境整備や開発の視点など、明

らかになっていない課題を整理し、遠隔教育のシステム化を図っていく予定である。

<註>

1)小柳はか、(1998)大学における遠隔教育実践研究、奈良教育大学教育実践研究指導センタ紀 要Vol.7.209−228.小柳ほか、(1999)授業評価と結びっけた大学における遠隔教育実践研 究、奈良教育大学教育実践研究指導センタ紀要Vol.8.173−181.参照。

2)SCSとは、正式名称として、「衛星通信大学間ネットワークシステム事業」といい、英訳さ れたSpaceCollaborationSystem事業の頭文字をそれぞれとって略称SCSと呼ばれている。

メディア教育開発センターが主軸(Hub局)となり、現在ほぼ国立大学全てにシステム

(VSAT局)が設置され、いくつかの高等専門学校、関連研究施設、私立大学にも設置され ている。システムを設置されている所は、すべて受信と発信という双方向の通信が可能な点

(8)

が放送大学とは異なるところである。

すでにこの双方向の特質を生かして、先行する他の大学では、平成8年度より大学間で遠 隔講義の実践や講演会・研究報告会、様々な遠隔会議などで利用されている。

SCSの利用形態としては、1)定時的に講義や演習、研究会などを行うものと(各週の 金曜日の夕方に開催など)、2)不定期に講演会、シンポジウム、研修会、事務連絡などを を行うものがありる。また接続形態としては、1)例えば大学間など外部との接続を持っも のと、離れたキャンパス間などをっなぐ内部との接続形態を持っものがある。

現在用意されている回線数は6チャンネルであり、同時間帯に、3つの企画が利用可能と なっている(1つの企画で通常、登りと下りで2回線使用するため)。

そのため、4つ以上の企画が同じ日時に計画された場合、定められている優先順位ルール

(ポイント制)により査定され、メディア開発センターより利用許可が出る仕組みになって いる。なお現在、国立大学が利用する場合、使用料は課されていない。

参照

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