縫製女子労働者の労働生活の質について : K市55社 の従業員の意識調査結果から
その他のタイトル Quality of Working Life for Women Workers in Sewing Companies
著者 佐藤 万亀子, 志村 哲郎
雑誌名 関西大学社会学部紀要
巻 15
号 1
ページ 257‑293
発行年 1983‑11‑30
URL http://hdl.handle.net/10112/00022775
縫製女子労働者の労働生活の質について
‑ K市55社 の 従 業 員 の 意 識 調 査 結 果 か ら ―
佐
志
藤
村 万 亀 子 哲 郎
序
勤労者の生活は戦後35年の間に急変し叫 単に生活様式のみではなく,経済水準,文化水準,
教育水準等々がめざましい急上昇を果したといえる。このように社会全体がより豊かになってい くにつれ,今までのようにただ「生きるために働く」(「仕事=手段」型)から「生きがいを求め て働く」といった「仕事=目的」型の労働観がクローズアップしてきたと思われる2)。 いわゆる
「女エ哀史」の明治にあっては,現在と比較にならない程,人間の尊厳など無視した苛酷な労働 条件であったが,当時の貧農出身の娘達にとってはすばらしい近代的識場でもあり,いかなる長 時間労働にもたえて,現金収入のある仕事に進んで働いたといわれている。経済の成長にともな って,物質的,環境的労働条件の豊かさが整ってくると,人々はたんに物質的欲求だけでなく,
精神的欲求としての生きがいをより強く求めるようになる。貧しければ物質的生活の豊かさを求 めて一生懸命働くが,ある程度生活が豊かになれば不必要な精神的圧迫から逃がれ,精神的豊か さつまり生きがい,働きがいなどを労働のなかに見出そうとするようになる。人間の精神的欲求 を満たそうとする欲求原理を把握し,それを経営のなかに組み入れ,生かしていこうとする考え 方は結果として,「豊かな社会」3)を生きる人間の労働意欲を盛りたて,ひいては生産性の向上に もつながっていくのである。このことが最近強調されている「労働の人間化」の問題として検討 されはじめている。
より労働に生きがいを持たせるためには,勤労者の実態を詳しく把握し,どのような内容や方
1)昭和30年代にはじまる重化学工業を中心とした経済の「高成長」は,社会構造の産業化,都市化,核 家族化等を大規模に進行させることになり, 日本社会の全体構造を大きく変化させていったといわれ
る。
2)「仕事一生きがい」型の労働観といっても, 現在の勤労者がすべて労働にたいして生きがいを感じて いるなどというわけではない。衆知のように「高度経済成長期」以降においては, 労働者は仕事自体 より,余暇活動に生きがいを見出すといった意識変化が多分に見られる。このような人々にとっては
「仕事一手段」型の労働観が顕著に見られる。 '
3) 「豊かな社会」とは主に「物質財」の充足と科学技術の進歩に基礎を置いた近代化ー工業化ー産業化 の完成した社会のこととされる。
関西大学「社会学部紀要」第15巻第1号
法が勤労者に生きがいを持たらせるのかついて明確にしていく必要がある。さらに多くの実証的,
実験的研究が必要な段階であり,そのなかで地域別,種業別,企業別はいうに及ばず,個人レベ ルでは性別,年齢別,職種別の「労働生活の質」が明らかにされなければならない。
次に「労働の人間化」の出現の経緯にふれると, 1940年代に隆盛をほこったテーラーリズムは 人間の労働を科学的に分析し管理しようとし,一定の成果をおさめたが,それは動作分析の域を 脱せず,勤労意欲や職務充足感等に同時に目を向け,勤労者の心を管理することに欠如していた。
また,個人の作業量に重点をおくあまり,人間が社会欲として集団の中でどのように働きがいを 持ちえるのかについてもぬけている。現代のように豊かな社会の勤労者に勤労意欲を持たせるた めにははなはだ不十分なものであった。そのような歴史的流れの中で生まれて来たのが「労働の 人間化」であり,それはテーラーシステムとは逆の新い職務設計原理•生産システム原理を提示
したのである。
その後,社会体制をこえて世界各国で検討されているが,国際的規模に4)においては, 1972年, I L O (国際労働機関)理事会において,長期計画活動の中に取り入れられ, 1974年には内容と して職場における安全と健康,労働時間と職場外の生活様式,作業組織があげられ,その改善に 努力することが表明された。 E C(欧州共同体)も1973年に発表した社会行動計画のなかで,組 立ラインの作業や単純反復作業は職務満足を与える新しい作業方法にとって代わられるべきこと を宣言した。(ベルトコンベアー廃止宣言)翌年には安全・衛生・健康についてのプログラム,
エルゴノミックスとリハビリテーションについての調査プログラム,作業組織の変革について,
決議を採択し,とくに作業組織の変革としては,労働過程の設計を変更すること,管理組織を変 更し労働を有意義で満足なものにすることを今後の課題とした。その他に OECD(経済開発機 構)は産業の内部環境について, NATO(北大西洋条約機構)はモテベーションと職務満足の 問題を検討するパイロット・プロジェクトをイギリスに要請し,イギリスの雇用省がそれに答え て, QWLについてのレポートを提出している。
各国,国際機関とは別に現在行われている研究方法として,①社会一技術システム論 (socio‑ technical system)と②組織行動論 (organizationalbehaviour)の二つのアプローチがある。
①は企業の設備体系によって構成される技術的システムとそこで働らく人間によって構成される 社会とシステムは一方は他方を一義的に規定する関係にあるのではなく,それらは相互に相対的 独自性を保っているのであり,従って組織全体の効率を高めるためには,両者の最適化結合をは からなければならないという点にある。③は職務満足あるいは労働者の動機づけに注目し,技術 とは無関係に労働のモチベーションを高めるような職務設計を追求する点で特徴を持っている。
本論は意識調査であるので,これらの調査結果のデータでもって,組織行動的立場の研究に寄与 していきたいと考える。
4)国際的規模の説明については奥林康司著「労働の人間化」有斐閣選書の中から要約引用させていただ いた。
縫製女子労働者の労働生活の質について(佐藤・志村)
次にもう一つ序文でふまえておきたいことがある。それは一般的な我国の女子労働の特質と全 産業の中で繊維産業の位置づけと特殊性(性格)である。我国の婦人労働の特質は「M字型労働 率」5)と「縁辺労働力」6)という規定づけであり,それは家庭責任を持つ婦人にとって, 25 35オ
の間の「子育て期」においては,就労者は減る現象 CM字型労働率)と景気がよくなり雇用状況 がよくなると就労するものが増え,景気が悪くなり雇用されなくなると失業者として労働市場に とどまることなく家庭に入ってしまうという特徴(縁辺労働力)は従来から一般的にみられたが,
特にこの傾向がこの数年来変貌し, 「従労働」から「主労働」に変り,夫の収入を単に補うとい う家計補助的性格を脱し,妻の収入を組みこんで高い生活水準を確保しようとする傾向が増えて きている。
最後に繊維産業の中での婦人労働の趨勢にふれると,従来から繊維産業に従事する婦人層は多
<, S35年には製造業に働く婦人の3割が繊維工業, 1割が衣服繊維製品に就業していた。しか し, S48年以降,繊維産業は構造不況の業種で労働者の減少がみられ, S55年の国勢調査では,
はじめて三次産業(サービス業)が製造業を上まわった。しかし,産業別女性雇用者の比率は依然 として製造業はサービス業についで2位であり,率も0.4の差にすぎない,製造業の中では,電 気機械器具が2割近くで第1位になり,衣服繊維製品や繊維工業はそれぞれ1割と減じている鸞
1 調 査 の 概 要
(1) 調査目的と方法
本調査の目的は「繊維産業がオイルショック以後,深刻な不況に直面している状況において,
そこで働く労働者にどのような影響を与えているかを明らかにする」ことと加えて,どのような 要因が「働きがい」すなわち労働生活の質を構成しているのかについて明確にしていき,今後の
「労働生活の質」を考える資料にしていきたい。 すでに全調査対象者の結果については報告書8)
を出しているので,本論では女子労働者のみにしぽって,分析,考察を加える。
尚,本調査は昭和56年7月に関西大学社会学部産業社会学実習の一環として行ったものである。
調査票については,文部省科学研究費補助金並びに日本経済研究奨励財産奨励金を受けて,関 学大牧正英教授,同西山美瑳子教授,同遠藤惣ー教授,神戸大長谷川善計教授,関西大大西正曹 助教授の共同研究によって作成されたものであり,本学の調査実習で行うに当り,御承認いただ いているものである。
方法は前もって繊維組合から依頼文を発送し各企業を調査メンバーが回って調査用紙を手渡し 5)高橋久子編「変わりゆく婦人労働」によると従来の婦人労働率のパターンとして「M字型労働率」が
位置づけられてきた。
6)前掲書によると一橋大学教授梅村又次氏によって婦人労働の特質を「縁辺労働力」と規定された。
7)昭和57年度国剪調査結果による。
8)関西大学社会学部産業社会学実習室.繊維産業労働者の「労働生活の質」.昭和57年7月。
関西大学『社会学部紀要』第15巻第1号
依頼した。後日,もう一度各社を回り回収した。対象企業のうちわけは表1の通りであり,回収 状況は表 2の通りである。
このうち女子労働者は703人で全対象者の59.8彩に当った。
表1調査票の回収状況内訳
企 業 規 模 依頼企@業数 実施企R業数 実(@施+@率)
9人 未 満 7 4 57%
10人 29人 33 27 82 30人 49人 17 10 59 50人 99人 18 11 61 199人 以 上 5 3 60
計 80社 55社 68.8 有効回収率 調 査 票
配布者数R
て竺門
資料国所:関西大学社会学部産業社会学実習繊維産業労働者の「労働生活の質」
2,000 58.8劣
(2) 調査対象地区及び企業の概要
倉敷市は岡山県の児島湾に面した半島であり,古くから,
て産業が栄え,現在の繊維産業の基盤はすでに江戸時代からあったところである凡
さなだヒモや地下クビの生産地とし 現在は学生 服,スポーツ服,既製服等の西日本の中心的産業地として全国に多くのシェアを持っている。ま た,地方(九州,山陰)にも大手会社は分工場を持ち,経済進出を行っている。全国的にみた岡 山県の繊維製品製造業における地位は事業所数でみると全国のほぼ2.6%にあたる 3,838社(昭 和54年度)であり,従業者数の割合でみると全国のほぼ3.7%を占め51,664人(昭和54年度)で ある。
調査対象先の企業は,岡山県被服工業組合加盟の児島地区にある各企業の中から,業種並びに 企業規模別に約%にあたる80社を選定し,調査を行った。業種は,ズボン,スラックス類,学 生服,作業・事務服,スポーツ服,シャツ類の多業種にわたっている。対象先の企業規模は,
人未満の家庭経営に近い状態のものから,従業員1,000人前後の大手企業まで含まれている。
︐
9)角田直ー著「児島機業と児島商人』児島青年会議所 昭和50年,
縫製女子労働者の労働生活の質について(佐藤・志村)
II 調査対象者の属性
(フェストシート項目の構成比)
表2単純集計による全体的特徴一覧表
調 査 項 目 調 査 結 果 に 基 づ く 全 体 的 特 1. 年 齢 20代末満11彩, 20代 22彩,30代 23劣, 40代 25彩, 50代 15彩,60代 4彩 2. 家 族 構 成 単身 23鍬 夫 婦 家 族 47彩,二世代家族 23彩
3. 入 社 経 路 自己努力開拓型 60彩,公共機関経由型34彩 4. 雇 用 形 態 常用 83彩,非常用 13%
5. 勤 続 年 数 110年末20年満 144彩.% 1 年以2年上 13彩彩, 2 3 年 11彩, 3 5年 19彩, 5 10年 25彩. 1 , 20 3
6. 現在の職種 一般技能職 63彩,その他の職種 26彩 7. 職 種 異 動 職種同じ 75笏 職 種 を 変 っ た も の 18%
8. 転 職 転職なし 87鍬 転 職 経 験 あ り 13彩
9. 学 歴 中・小卒47彩,高・旧中卒41彩,短大卒以上 8 % 10. 居 住 地 k市内 87%,その他の地域 1096
11. 住 居 形 態 社宅・寮 16%,持家 55彩.借家アパート 28彩 12. 通 勤 時 間 I1s分末端70笏 15 30分 22彩 30分以上 5彩
13. 通 勤 手 段 I徒歩や自転車51%,バイクや自家用車27%,バスや電車 17彩
14. 関 心 事 1問自分題と11疇 %の健康 35鬼 定 年 後 の 問 題 14彩,家計の安定ゆとり 12%, 新婚・恋愛 15. 仕事と生活 I仕事中心 33鍬 生 活 中 心21鍬 仕 事 と 生 活 の 両 立40劣
16. 収 入 構 成 1共稼ぎ 59%,世帯主のみ 16彩,その他 14彩
III 結果の考察
(1) 調 査 項 目 の 分 類 と 概 念 枠 組 に つ い て
す で に 述 べ た よ う に , 本 調 査 票 に よ る 調 査 報 告 書 は す で に 昭 和57年関学大の牧正英,遠藤惣―
西 山 美 瑳 子 各 氏 の 共 同 研 究 に よ っ て 倉 敷 市 のA社 に つ い て 報 告10)さ れ て い る 。 昭 和57年 の 関 西 大 学 社 会 学 部 産 業 社 会 学 調 査 実 習 で 行 っ た 倉 敷 市55社 の 報 告 書 で は , 関 学 大 の 報 告 書 に 習 っ て 同 一 の 研 究 枠 組 を 使 っ て 分 析 し た 。 本 論 で は , 下 記 の 通 り , 同 一 の 調 査 項 目 を も と に し て , 新 た に 独 自の概念枠組で仮説を立てて考察する。
10)関西学院社会学部,「労働生活の質」一縫製工業A社従業員意識調査,昭和57年1月。
‑261‑
関西大学『社会学部紀要」第15巻第1号 労働生活の質の 5つのカテゴリー要因の仮説 1. 職務要因 (職業や仕事そのものに関するもの)
1. 能カ・適性・評価 2. 自己啓発 3. 識業の安定性 2. 人間関係要因(職場の人間関係やリーダーシップに関するもの)
1. 職場風土 2. リーダーシップの型 3. 経営管理要因(経営管理に関するもの)
1. 社会的貢献 2.個人の尊重 3.賃金・勤務時間 4.教育訓練•福利•安全 4. 生活要因 (余暇や地域社会に関するもの)
1. 余暇 2. 地域社会との関係 5. 精神衛生要因(精神的健康に関するもの)
(2) 単純集計の結果
質問項目の単純集計の結果は図 1に示す通りである。
肯定的回答の上位10項目は第1位質問項目 26「通勤に便利」 (72%)第2位質問項目32「近隣 関係」 (61%)第3位質問項目 31「暮らしやすさ」 (68飴)質問項目 33「定住志向」 (60%)第5 位質問項目 3「イメージダウン」 (50%)第6位質問項目22「職場の人間関係」 (45%)第7位質 問項目39「職場のチームワーク」 (39%)第8位質問項目18「仕事の内容」質問項目 19「同僚関 係」質問項目21「単調感」 (36%)である。
これらをスズローの欲求の5段階説と対比させて,労働生活の質のカテゴリー要因を考えてみ ると11)1. 経営管理要因 2. 生活要因 3. 人間関係要因 4. 精神衛生要因 5. 職務要因の順であ る。これからの「豊かな社会」にあって勤労者がもっとも充足を希望する職務要因が最下位にラ ンクされており,今後はこの領域がもっと上昇する必要がある。
11)図イに示したように,マズローは人間の欲求を5段階に分け, 1.生理的経済的欲求, 2.安全的欲求.
3. 社会的欲求, 4.自我的欲求 5. 自己達成欲求の5段階説を設定した。これに対して,筆者らが独自 に立てたQWLの5つの構造要因(仮説)を対比させると図口のようになる。
図イ欲求の5段階 図口 QWLの要因段階の仮説
資料出所:牛窪浩著「職場の モラール」日本労 働協会p.92
生活要因 精神衛生要因
縫製女子労働者の労働生活の質について(佐藤・志村)
三三凸旦三忙
30%47%148% ,41%
57% 144% I so%卜叫叫47%138~1 147%い149%148%143% 139% 150%
21 1本の発展の寄
rj
1安定した職業 3イメージダウン 4上川の評価 5人巾の公f性 6下総上遠 9能力発揮7
必嬰な権限 8勤務時間 ス1 0
トレ ス
1 1ふさわしい
金t t
1 2 n
己啓発ー
1 3 n
己啓 発"
‑
1 4 能h
.適 性
15福利•H生
1 6作業環境 1 7 安全問題 1 8 仕事内容
亨
42%52% 35%
1 9同僚関係 2 3
チームワーク
2職場での2人間関係
2 1 単調感 3 0
職住近接2 9
余暇の満足
8職場での2ゆとり 7余暇での
2n
己啓発ー
2 6 通勤に便利
2 4 リーダーシップP
2 0 社会への貢献
区 そ う 息 う
図1
ヽ
>
なぇヽ
= ど ち と も も ' し
M2 5 リーダーシップ
3 1 作 ら し や す さ
3 2近隣関係 3 3
定住志向 3 7休日日数3 6 g
闘
5就職・転職3情報
3 4 職業満足
E そう思わない
全質問項目の単純集計の結果
‑263‑
関西大学「社会学部紀要」第15巻第1号
(3) クロス分析結果
フェースシートの年代,経験年数,職種,学歴についてどのような関連性があり,また有意差 がみられるかについて,全質問項目の一覧表は表3の通りである。
この中で主な特徴を上げると,まず下位カテゴリーの構成項目が全部有意差のあったのは,年 代別では職業の安定性,職場風土,社会的貢献,余暇,地域社会との関係,精神衛生の6つであ った。勤続年数別では全構成項目において有意差のある下位カテゴリーは皆無であった。職種別 では社会的貢献,余暇の2つである。学歴別では,自己啓発,余暇,地域社会との関係の3つで あった。
表4に示した通りカテゴリー要因間のが検定の有意差率について考察すると,年代では,生 活要因,精神衛生要因が100彩で高く,次に職務要因 (71彩),人間関係要因 (60彩),経営管理 要因 (46彩)と続き,この順で年代との有意率が高い。つまり,生活要因,精神衛生要因は非常 に年代によって有意な差がみられる項目群といえる。勤続年数では,職務要因 (43彩)生活要因 (17形)経営管理要因 (15彩)であるが,すべて50形以下で低い率であり,人間関係要因と精神
表3質問項目と年代,勤続年数,内容,学歴についてのクロス分析結果一覧表
要 因 I 質 問 項 目 1年代欝屡l冒珂学歴II要 因 l 質 問 項 目 1年代靡鬱『 l
能
適1!i性価 4 上 司 の 評 価, X ● X X
~ 8 勤 務 時 間 0 0 0 0
職 9 能 力 発 揮 . . 0 • 経 11 ふさわしい賃金 ④ X X 0 18仕 事 の 内 容 . X • 鬱 営 26通 勤 に 便 利 X X X X 務
自:112 自 己 啓 発 Ilxlxl④ 〇 管 37休 日 日 数 X (!) X X 要 己 36 自 己 啓 発 情 報 ● X X • 理
叶炉 13 自 己 啓 発 II X X 0 0
因 冒1 安 定 し た 職 業 IOlRlx x 要因 1156福 利 厚 生作 業 環 境 XX X X X X x ④ 35 就職・転職の情報 . X X 9
17安 全 問 題 X X X X
'
19同 僚 関 係
.
X X 0自係
闘
22職場の人間関係
.
X X X 生 棗2279余暇での自己啓発余 暇 の 満 足 ④1・1X X O O 9 0 23チ ー ム ワ ー ク゜X X X 活
リッ 30職 住 近 接 鬱 R
゜
.
lプ 24 リーダーシップP X X X X
: i
31暮 ら し や す さ 0 X X •惜25 リーダーシップM X X X X 32近 隣 関 係 〇 X X
゜
シ 33定 住 志 向 〇 X
゜•
経 営
'
管彗 的2咋本の発展への寄与 1•10社 会 へ の 貢 献 鬱 x 1°Ix X O X
u ¥
10ス ト レ ス ・ X X 鬱21単 調 感 0 X X X
個
人重 5 人 事 の 公 平 性 . X Q X 28職場でのゆとり 0 X X X
の 6 下 意 上 達 X X X X
い3 イ メ ー ジ ダ ウ ン ④ X X X 尊 7 必 要 な 権 限 8 X Q X
14能 カ ・ 適 性 R ④ X X 34職 業 満 足 鬱 ④ X •
R ※※ P<0.01
● ※※※ P<0.001
x 有意差なし
ごフェース 年
代 全体 5
(71%)
職
.
4務 (57形) 要^ ④
7
因胃'‑" ゜(14%) 1
全体 3 (60%)
人 3
~ .
(605l)る④
胃 ゜
、 一
全体 6 経 (46%)
営
.
4巫目 (31形)
理
要G④ (8%) 1
碍'‑' ゜(8%) 1
縫製女子労働者の労働生活の質について(佐藤•志村う 表4 カテゴリー要因内の有意差率
!
職種 学 ムロI~
年,
勤別 歴 計 代
3 3 5 16 全体 6 1 (43%) (43彩)(71彩) (57%) (loo彩)(17%)
2 1 4 11 生
.
5(7%) (14彩)(57%) (39%) 活 (83%) 1 1 2 要^ ④ 1 1 (14%) (14%) (7%) 6 (17%) (17%)
因項
1 1 3 g。
(14%) (14彩) (11彩)
1 4 全体 3
(20彩) (20形) (100%)
3 精 1
(1596) i
.
(33%)1 1
(20形) (5%) 因要3 胃 ④
゜2
、
一 (67%) 2 6 4 18 ムロ 26 8 (15%) (46形)(31形) (35%)
計 (70%) (22彩) 4 ^
.
19 2(8形) そ (51彩)(5%) 1 1 4 の
信0 3 5
(8%) (8%) (8%) (8%) (14彩) 1 6 3 11 む目
゜4 1
(8%) (46%) (23%) (21%) 、ーノ、一 (11%) (3%)
職 学 ムロ 種
別 歴 計
4 6 17 (67彩)(100形) (71%)
5 10 (83彩) (42%)
1 3 (17%) (13%)
4 4
(67%) (17彩) 1 4 (33%) (33%)
1 2 (33%) (896)
(8%) 2
13 18 65 (35%) (49%) (44%)
1 11 33 (3%) (30%) (22%)
1 3 12 (3%) (8%) (8%)
11 4 20 (30%) (11%) (14%)
衛生要因では全く有意差はみられなかった。職種別では生活要因 (67%)経営管理要因 (46%) 職務要因 (43%)と割合高い率で有意な差がみられた。人間関係要因と精神衛生要因では有意差 は全くみられなかった。学歴別では生活要因が100%でもっとも高く,次に職務要因 (71%)で あり,だいぶ下って,精神衛生要因 (33%),経営管理要因 (31%),人間関係要因 (20%)であ る。
カテゴリー要因の方々から考察すると,職務要因では年代と学歴がそれぞれ71%の率で,人間 関係要因では年代が60%の率で,経営管理では年代と職種が46%の率で,生活要因では,年代と 学歴が10096の率で精神衛生要因では年代が1005iるの率でそれぞれ有意な差がみられた。
次 に 特 に 高 い が 検 定 値 ( が=O.00)で有意差のみられた項目についてその属性の中で最も高 いものを選んでフェイスカテゴリー別にグラフで示すと次のようになる。
<年代別>
関西大学「社会学部紀要』第15巻第1号
図2に示した通り,ここでは婦人労働者の典 型的なM字型の労働率のパクーンはみられず,
20オ未満から40代まで増加し, 50代は40代に比 較して約40彩の64人減り, 60代はさらに50代の
3分の1近く減少している。全体的にみると40 100人
代を頂点とした「山型」と言える。
200人
年代別では有意差がみられたものが26項目に わたり特に多いので,が=0.00のみ10項目につ いて,図3のように棒グラフにして考察すると 質問項目18「仕事内容が自分に合っている」で は,図Aの通り, 20代が最も低く, 30代から60
2 0代未満 4 0
代3 0
代2 0
代 6 0
代o
t
5ヽ '
図2年代別婦人従業員の構成比 代まで年代を重ねるに従って高くなってきてい
る。これは縫製業の仕事が女子にとっては,特にきびしい肉体労働でもなく,技能的であり,熟 練度が必要とされるか,あるいは単純な反復作業で,このことが年齢を重ねるに従って,自分の 仕事を容認していくのであろう。質問項目35「就職や転職に必要な情報(会社や仕事内容・勤務 条件)が十分に得られる」については,図3‑Bのように30代と40代が並んで27%とやや高く,こ れらの年代は就職,転職するかどうかは別として,これらの情報を必要としながら自分の仕事を 吟味しているといえる。また20代や20代未満や60代は10%以下で低い。しかし肯定的な答は全体 的に低いが否定的な答は20代未満と20代が一番多く(約48%)年代を重ねるに従ってしだいに少 なくなっている。
質問項目36「自分の能力や教養を高めるのに必要な情報が十分に得られる」については,図3‑ Cのように, 20代から50代まで横ばいでほぽ40%を保持し60代になると半減する。就業人口の構 成比の多いこの世代が自己啓発情報に敏感に反応していることは,これらの世代がそろってこの 項目に関心を持ちつづけていることであり,自己啓発欲求が満されることにより,職務満足も得 られるにちがいない。これらの職務要因についても,下位カテゴリーによってパターンに相違が みられる。あえて共通性をいえば, 30代と40代と50代では,どの下位カテゴリーも高く, 20代未 満は低く, 20代は自己啓発の下位カテゴリーのみ高く, 60代は適性は認めているが,自己啓発や 職業の安定性の下位カテゴリーは低い。
次に人間関係要因の質問項目22「職場での人間関係にうまくいっている」については図3‑Dの ように, 30代を最高に40代, 50代と徐々に減り, 60代で上昇して30代とほぼ同じ位高くなってい る。一番人間関係がよくないと思っているのは20代であり,この地味な熟練を要する仕事で,ょ りよい人間関係を保つにはまだ未熟な年代といえる。
質問項目23「職場のチームワークはうまくいっているか」について,図3‑Eのように40代を頂 点として30代から60代まで各年代ごとに少しづつ下降する。
晋疇一 m 盟皿 盟叫 翌叫
.15% 4%四そう思う 面口ゃ叫 29A [ill繋舟わ 100% 90% 80% 70% 60% 30% 20% 10% 鴎
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D. 職場の人間関係(質問項目22) !~
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20代末満
20代 30代 40代 50代 60代 20代末満 20代 30代 40代 50代 60代
20代末満
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20代末満
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晨芯温喜畠農誓轡ぷぐノ A︵醤.堂︶
l 職務要因I L‑j 人間関係要因r‑1 図3‑a年代別 相 違
100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0%
□□□□
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二 図3‑b年代別相違
縫製女子労働者の労働生活の質について(佐藤・志村)
さらに図3‑Cに示すように質問項目19「同僚関係」(が=
0. 0001)を加えて職場風土について考察すると, 20代が一番 うまくいかないで問題をかかえているようであるが, 30代以 降は相対的によかった。 20代未満も先輩達から大事にされ可 愛がられているためか肯定的回答が多かった。特に60代の
「同僚関係」や「職場の人間関係」では他の年代に比べて最 高レベルにあり,また50%以上の肯定的回答があり,高年齢 者にとって職場風土が労働生活において,魅力あるものであ りかつ職務満足に代るものといえよう。また,これは縫製業 に従事する高年齢婦人労働者の特徴であり,明るい側面とい える。
経営管理的要因では,有意差のみられたのは,質問項目 2
「うちの会社は日本の発展のため役立っていると思う」質問 項目20「世の中のためになる仕事につくことができた」の二 つであり,前者の「日本の発展に寄与」は20代未満 (21形)
・ :
□ □ □
60%
50%
40%
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四そう思う[コどららともいえなし1豆3そう思わな"
図3‑c K. 同僚関係(質問番号 19)
と20代 (12彩)は低く, 50代のみ50形で飛び貫けて高く,残りの30代, 40代, 60代は31彩 3596 であった。大正終りから昭和1ケタに生れた50代は,その生育史にどのような影響を受けたのか 因果関係は明らかに出来ないが, 「日本の発展のため自分が働いている会社が役立っている」と いう自負心やほこりを心の支えの1つとしていることはわかる。また,これは50代を再認識する ためには必要な結果といえる。
生活要因では,有意差の大きい(が=0. 00)のは,質問項目30「自分が住みたいと思っていた 地域に職場をみつけることができた」質問項目 33「今後もずっとこの地方で暮らすつもりであ る」の2項目であり,ともに20代未満と20代は低いが, 30代から急に50% 70%近く高くなり,
さらに60代が最も高くなっている。またこれらは他の項目にみられない程,肯定的回答の割合は 大きい。 30代以降の女子には「家事責任」があるため, 「職住接近」や「定住者志向」は労働生 活の中で特にかけがえのないものであることがわかる。
その他の職業満足もが=0.00で有意であり,特に20代未満や20代は低く 30代で高くなり,
40代で少し下り, 50代, 60代と高くなる。特に顕著なのは60代で最高で66%の人が肯定的回答を 示している。
以上,年代別で特に有意差の高かったものに共通していえる事は, 20代未満と20代は低く, 30 代以降高くなっていき,特に60代について,「職住近接」や「定住志向」以外にも「仕事の内容」
や「社会への貢献」や「職業満足」が高いことは,勤労者一般からみれば,停年の年齢に達して いるにもかかわらず,まだまだ仕事についての愛着心があって,仕事に従事していることが生き がいになって,もくもくと働いている老婦人たちが構成比4%,29人であるが実在する。労働志