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日 さ か は を い て s 浜 路 を は る く と

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(1)

188

①暮ーナシ︵平︶ か︑るにーかsる︵広甲︶ーかsる程に︵鈴︶

②まてーナシ︵広甲︶  とまるへきーとまりつき︵古︶ iナシ︵残・三︶

③る︑ーる〜に︵平︶ をーナシ︵広甲︶ とかいふとーといふと︵幽・慶・宮・鷹甲・黒︶

1か云と︵広甲︶ーかと︵鈴︶ とへはーとへと︵残・三・黒︶ーえへは︵伏︶

④もーナシ︵黒︶

ー家居︵鈴︶

ーうら︵松・静︶

⑥よするーよその︵鈴︶

ーナシ︵広甲︶

とりーナシ︵林・宮︶

⑧さかはーさかれ︵松︶ー酒均︵鈴︶

 と︑まるーとsまり︵慶・平︶

ーナシ︵林︶

⑩さかはーさかり︵鈴︶

より浦にいて\日暮かsるに猶と

まるへき所とをしいつの大しまsて見

わたさるs海つらをいつことかいふととへ

はしりたる人もなしあまの家のみそある

 あまのすむその里の名もしら浪の  よするなきさに宿やからまし

まりこ川といふ河をいとくらくてたと

りわたるこよひはさかはといふ所にとs

まるあすはかまくらへ入へしといふ也

廿

日さかはをいてs浜路をはるくと 十九ウ

10 9 8 7  6

(282)

5 4 3 2 1

(2)

189

うヘー海つらを︵残・万・竹・三・岡︶1う ら︵群︶ーうみのうへを︵松・九・古・静

池・内・鈴・扶・鷹乙・広乙・天︶1海の︵広

甲︶ーうみのうへに︵林・学・慶・平︶

そきー心ほそき︵鈴︶

りーたる︵九︶

そさーほそき︵竹・岡︶

ー浪ち︵黒︶

④しらするーすらする︵黒︶

なきさにーなきさ︵林・伏︶ーみきわ︵宮・平︶

⑥有ー見え︵松・九︶ つるーぬる︵黒︶ つり舟ーつりふねも︵松・九︶ー舟︵林・広甲・

慶・伏︶ーつ︵竹︶

⑨都ーみやこの︵松・九︶

 へた︑りはてーへたて果︵広甲︶ーへた﹀り

静・慶・伏・鈴︶

もーを︵黒︶

はなれー別れ︵松・九︶

けもー立も︵鈴︶

ゆく明はなるs海のうへいとほそき月

出たり

くこsろほそさを浪間より

Nしらするあり明の月

なきさによせかへるなみのうへに霧たちて

あまた有つるつり舟見えすなりぬ

あまを舟こき行かたを見せしとや

浪に立そふうらのあさ霧

遠くへた二りはてぬるも猶夢の心地して

なれよもうき波はかけもせし

廿

10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

(3)

140

  ①

 な 九ら

  1   コ   ノ   ア   ト

 次

  ノ   ヨ   ウ

松・

安嘉門院四条麗作

中院大納言置文和歌﹂日吉百ケ日参籠之

時日歌之内也Lいとはるsなかきいのち

 のつれなくてなをなからへは子はいかに  せん﹂ふる里に千世もとまてはおもはす

ととみのいのちをとふ人もかな

ーナシ︵三︶

 はーをは︵松︶ のーか︵鈴︶

④てーナシ︵広甲︶ そーナシ︵慶・伏︶

ー松の風︵幽・残・群・松・九・広甲・学・静  ・池・慶・内・扶・宮・鷹甲・鷹乙・広乙・三・

天︶

 はーナシ︵残・三︶ーす︵黒︶ いつしかーいつしかに︵残・三︶

きーおる人かなき︵伏︶

にしもー枕にも︵黒︶

しの人のおなし世ならは

あつまにてすむ所は月かけのやつとそいふ

る浦ちかき山もとにて風いとあらし

山寺のかたはらなれはのとかにすこくて浪

と松風たえす都の音つれはいつしか

おほつかなき程にしもうつの山にて行

廿

 2 1

(283)

3 4 5 6

とつけーことつて︵幽・九・慶・鷹甲・平︶ー

よりことつけ︵静︶ あひたりし山ふしのたよりにことつけ

7      ⑨  ⑧  御有  ひ御申

蟻稟曇)

Y竹

ひ古 あ潅

申たりし人の御もとよりたしかなる

きにつけて有し御返事とおほし

くて

8 9 10

(4)

141

 しくるらんーしくれけん︵松・九︶ まもーひにも︵鷹甲︶

 ゆくりなくー又ゆくもなく︵松︶ー又ゆくり ゆくりなく⁝かたみなるへきーナシ︵鈴︶

く︵九︶

をーナシ︵広甲・学︶

事はー事︵平︶神無月1なか月の︵松・九︶

ほしめしーおほし︵松・九・伏︶

とーナシ︵九・慶︶

 いとーナシ︵鈴・宮︶ やさしくーやさしくも︵鈴︶ た︑ーナシ︵鈴︶

へりことはかりー御かへり事はかり︵松・

九・学・静︶ーかへり︵伏︶ーかへしはかり

鈴・黒︶

 をそーそ︵松︶

きこゆるー聞︵広甲︶1又きこゆ︵静・伏・

宮・平︶1まつきこゆ︵慶︶1きこゆる︵黒︶

⑨ゆくりなくーいくりなく︵鈴︶

⑩うかれしーか〜りし︵宮︶

うつの山

 しくれぬひまもさそしくるらん くりなくあくかれ出しいさよひの

月やをくれぬかたみなるへき

出し事は神無月十六日なりしかは

さよふ月をおほしめしわすれさりける

といとやさしくあはれにてたsこの

りことはかりをそ又きこゆる

めくりあふ末をそたのむゆくりなく

うかれしいさよひの月

廿一オ

10 9 8 7 6  5

(284)

4 3 2 1

(5)

142

ためのりーナシ︵残・群・三︶ーためのりの君 さきのーさき︵黒︶

②勅撰にもたひく入給へりーたひくちよ よむーよひ︵鷹甲︶  の御女ーのむすめ︵松・九︶ー御女︵鷹乙︶ 松︶ーためのり君︵九︶

くせんにもいりたまへりし︵松・九︶ー勅

くいり給へり︵慶︶

きこゆる人1きこゆ︵群︶ーきこゆる︵伏︶ー ーナシ︵松・九・鷹乙︶

きこゆる人の︵宮︶

しかはーかはする︵鈴︶ 申1ま︵松︶ーナシ︵伏︶

程のーほと︵鈴・黒︶おほつかなさーおほつかなき︵伏・鈴・鷹乙︶

なとー︵池・鈴︶

使ー文︵幽・残・群・林・松・九・広甲・万・学・竹

古・静・池・慶・内・鈴・扶・宮・鷹甲・鷹乙・

広乙・三・黒・岡・天・平︶

るくとー見るくと︵古︶ さきの右兵衛のかみためのりの御女歌よむ

勅撰にもたひく入給へり大宮

院の権中納言ときこゆる人歌の事ゆへ

あさ夕申なれしかはにや道の程のおほ

なさなとをとつれ給へる使に

るくとおもひこそやれたひ衣 甘一ウ

2 1

3 4 5 6  ほと1袖︵松・九・静︶ しくる︑1しるs︵静︶

とーも︵平︶

しにー返事に︵幽・残・学・慶・宮・黒︶かへ

し︵松・九・広甲・鷹乙︶ー御かへり事に︵鈴

三︶ しに なみたしくるふほとやいかにと

7 8

もひやれーおもへたs︵松・九︶ーおもひ る︵鈴︶

もひやれ露も時雨もひとつにて

9

{針

 ;

山ち分こし袖のしつくを

 10

(285)

(6)

 ためかぬー中将ためかぬ︵松・九︶1ためか うとのー御せうと︵松・九︶

む︵古︶ー口兼︵鷹甲︶︿ロバ空白﹀

さまーやう︵広甲・鈴︶

さなとー覚束なくなと︵広甲︶ー きなと︵林︶ーおほつかなきと

(竹︶ーおほつかなと︵静︶1おほつかなさ

と︵慶・宮︶ー思ひなさるxと︵鈴︶

きーかかきて︵古︶−云︵鈴︶

 2行目﹁き﹂見セ消チ

ーナシ︵平︶

うとのためかぬの君もおなしさまに

なさなとかきて

る郷はしくれにたちしたひ衣

とふさえまさるらん

2 1

4 3

⑤かへしー返事︵黒︶かへし

5

うら風さえて神無月

6

 にーや︵平︶ しくる〜雲に雪そふりそふ−空︵群・学・静・慶・三︶

7

しきかむもんゐんのみくしけ殿ときこ

8

143

⑩二たひ−二代︵伏・宮︶ 三たひのー三たひのしうにも︵松・九︶ー三

代︵伏・宮︶家々の1集の︵静︶ ゆるはこかの大政大臣の御女これも続後撰

り打つxき二たひ三たひの家々

10 9

廿ニオ

(7)

ヱ44

給へるーたる︵鈴︶ 歌i歌の︵幽・扶・鷹甲・広乙・黒︶ うちき︑ーうちきく︵静︶1うらかき︵黒︶

今はーいまも︵黒︶  こそはーこそ︵残・群・静・三︶ もーナシ︵幽・宮・鷹甲︶

門院ー安喜門院︵伏︶

③かたーかたた︵平︶

うちき瓦にも歌あまたいり給へる人

名もかくれなくこそは今は安

門院に御かたとてさふらひ給ふあつ

廿

2 1

3

まかり申1まかり申す︵群︶ーまち申︵松︶

しかとーたりしかとみくしけとのは︵松・ ーナシ︵群・鷹乙︶

九︶1たりしかと︵学・静︶1しかとも︵鈴︶

さりーねさり︵広甲︶

りーはち︵松︶

ちi立︵黒︶

出しにもー出にしも︵松・九︶ー出しも︵幽︶

ー出しと︵鷹甲︶

︑り給てーか〜りて︵残・群・万・竹・古・

岡︶ーかsりたまひてたよりに︵松・九・

静︶

くれーくれて︵鈴︶ さへーさへも︵群︶1まて︵広甲︶ ー夢︵伏︶

そさー心ほそき︵九・静︶

ーナシ︵伏︶

まなきーひまなさ︵残・群・九・広甲・万・学

竹・古・静・池・慶・内・扶・宮・鷹乙・広乙・

黒・岡・天・平︶

とーと︵静・慶・宮︶ーナシ︵黒︶ まち思たちしあすとてまかり申のよし

北白河とのへまいりしかとみえさせ給

はさりしかはこよひはかりのいてたちもの

さはかしくてかくとたにきこえあへす

き出しにも心にかxり給てをとつれ

きこゆ草の枕なから年さへくれぬる

さ雪のひまなきなとかきあつめて

4

  5

(286)

7 6

9 8

10

(8)

きえかへりなかむる空もかきくれて

1

そーに︵林︶

雪ーよそ︵鈴︶

ゆくーつ〜︵黒︶

なとーなにと︵広甲︶

しー御返事︵幽・残・万・学・竹・古・池・慶

伏・鈴・扶・鷹甲・広乙・三・黒・岡・天︶1御

かへしあり︵松︶ー御返事あり︵九︶ー御返

り︵静︶1御返事そ︵内・鷹乙︶1返事︵宮︶

とーナシ︵古︶

けまいらせーこsうかけまゐらせ

残・万・竹・三・岡︶ー心にかけまいらせさ

らひ︵松・九︶

けふーけふは︵残・群・万・竹・鷹乙・三・岡︶

ー御文︵松・九・静︶

まつーナシ︵慶・伏︶

 こまかにーこまやかに︵学・静・慶︶

にー候︵伏︶

はーの︵松・九︶ーナシ︵鈴︶

行幸の御うへとてーきやうかうこの御所へ

とてよのなか︵松・九︶ーきやうかうの御

こへとて︵古︶ー行幸のさふらへとて︵宮︶

ー行幸とて︵黒︶

とは雲井そ雪に成ゆく

なと聞えたりしをたちかへり其御

返したよりあらはと心にかけまいらせつ

るをけふしはすの廿二日文まちえて

めつらしくうれしさまつ何事もこま

申たく候にごよひは御かたたかへの行幸

2 3 4 5 6 7

うへとてまきるsほとにておもふ計

8

145

ほいなうーほいなく︵松・九︶ーほいなうて

甲︶

御まいり候ー御まゐり有︵残・群・万・学・竹・

静・慶・内・扶・広乙・三・岡︶ー御まいり︵林

・広甲・古・池・伏・鷹乙・天︶ー御参りなり

鈴︶

もいかムとほいなうこそ御旅あすとて

まいり候ける日しもみねとのsもみち

10 9

廿

(9)

⑳しらぬーきかぬ︵松・九︶

ー袖︵宮︶

もーは︵鈴・鷹甲︶

本  ヱ46

     ⑥  ⑤ ④  ③   ②   ①

御候こなを一御と候事こ候に

松・平︶

鱗灘鰐欝

静︶

宮・鷹甲・黒︶ー候し︵慶︶

そ︵伏︶

伏︶

に︵群︶1人またに︵松・

伏︶ 万・竹・古・池・内・鷹乙・万・竹・扶・広乙・岡︶ー侍

とあれは此たひは又たつ日をしらぬとあ

はくも井のあはれをそしる きくらし雪ふる空のなかめにも

さてもこれより雪に成ゆくと候し御返

日をきかぬうらみなりせは

まし旅ころも しかなとやかくとも御たつね候はさりし

とに後にこそかsる事とも聞え候 見にとてわかき人々さそひ候し 廿三ウ

10 9 8 7 6 5 4 3 2

(287)

1

(10)

147

ー返し︵残・群・松・万・古・静・扶・広乙・

三・岡︶ー返り︵竹︶ をそーを︵池︶ーをそ又︵鈴︶ーそ︵三︶ きこゆるーきこゆ︵黒・平︶

 にてーなる︵鈴・平︶ ーぬ︵黒︶

よりーにより︵古︶1に便︵鈴︶

⑤中に1中にも︵平︶

哀にー夜に︵鷹甲︶ーあわれ︵黒︶

i君の御か売へ︵鈴︶

さまくにーさまく︵松・九・広甲︶ 事ーことなと︵松・九︶ー事共︵静︶ 々ー人︵松︶

⑨をそーを︵松・九︶−とそ︵黒︶

けるーつ〜けsる︵鈴・宮・鷹甲・黒︶1つ

けつる︵松・九︶ る御返事はかりをそきこゆる

こふろからなにうらむらん旅衣

日をたにもしらすかほにて

あかつきたよりありときふて夜もすか

らおきゐて都の文ともかく中にことに

なく哀にたのみかはしたるあね

さなき人々の事さまくにかき

る程れいの波風はけしくきこゆれは

N今あるまふの事をそかき付ける

 夜もすから涙もふみもかきあへす

廿

10 9 8  7

(288)

6 5 4 3 2 1

(11)

廿

148

①浪ーかせ︵残・群・林・松・九・万・学・竹・古・静

慶・内・扶・鷹乙・広乙・三・岡︶

おきーなき︵古︶

るさとにー古郷には︵残・群・林・広甲・万・

学・竹・古・静・池・慶・伏・内・扶・鷹乙・広乙 ・三・岡・平︶ーナシ︵鈴︶注2行目﹁は﹂見セ消チ

おとうとーこと︵宮︶

こす浪にひとりおき居て

       なしさまにてふるさとにはこひ忍ふ

おとうとのあまうへにも文たてまつる

2 1

3

礒ものなとーいそなとも︵松・九︶

もーを︵松・九︶とて礒ものなとのはしくもいさNか

4

⑥あつめーナシ︵松・九︶

sみあつめて

5

さひーすさみ︵松・九︶ー住居︵鈴︶ーすさ

め︵平︶ 徒にめかり塩やくすさひにも

6

おと︑いーおとsは︵黒︶

りー返事︵幽・残・群・万・学・竹・古・静・

慶・内・鈴・扶・宮・鷹甲・鷹乙・広乙・三︶ー

かへしあり︵松︶ー返事あり︵九︶

とーナシ︵宮︶

あねきみーナシ︵伏︶ ーいそきみれは︵松・九︶ーみれ︵黒︶

しやなれしさとのあま人

程へて此おとふいふたりのかへりいと哀に

あねきみ

7

9 8

⑩にーも︵松・九︶

さをみるになみたのかふるかな

10

(12)

ーなみ︵鈴︶

こす風はきくこsちして

 1

(289)

このあね君は中のいんの中将ときこえしきこえーいひ︵松・九︶

2

とーとか︵幽・残・群・松・九・学・慶・鈴・宮・鷹

甲・三・黒・平︶ーとは︵扶・広乙︶

うへなり今は三位入道とおなし世

3

︑1はてし︵平︶

たるーゐたる︵幽・残・群・林・松・九・広甲・学

古・静・池・慶・内・鈴・扶・宮・鷹甲・鷹乙・

広乙・三・天︶

めーナシ︵平︶

しほやくとーしほやくも︵古︶あるーありし︵松・九︶ なからとをさかりはてsおこなひたる人也其おとうとの君もめかりしほやくとあ

4 5

ーナシ︵松・九・伏︶

つけてーつ︑けて︵松・九・静・鷹甲︶

る返事さまくにかきつけて人こふる

6

ーあめ︵鈴・三︶

ーたsてこそ︵松・九︶ーたえて

竹︶iたXへは︵平︶ なみたの海は都にも枕のしたにたふへ

7

  ⑧やさしくーナシ︵松・九︶1やさし︵黒︶

とやさしくかきて

8

149

  ⑩を袖中 1に々

奉整な浪1 ⁝中々袖に浪はかけしをもろともにめかり塩やく浦ならは

廿

9 10

(13)

ヱ50

②つらねてーかねて︵松・九︶  つ︑ましくーつsましと︵鈴︶ さふらひしーさふらひし人︵松・九︶ 安嘉門院ー安喜門院︵伏︶ ーあま人︵黒︶

きたるもーひきつらねたるも︵松・九︶ー

きたる︵静︶

③哀にもーあはれ︵松︶ー哀に︵幽・九・鷹甲︶

も安嘉門院にさふらひし也つSまし

くする事ともを思ひつらねてかきた

るもいと哀にもおかし程なく年くれて

廿

2 1

3 なかめのーなかめ︵宮︶ 成にけりーなりけり︵鈴︶

⑥たとたとしさーすゑはいとsしく︵松・九︶

ーたとくしき︵伏・鈴・黒︶谷のー深谷の︵静︶ーたに︵伏︶ 春にも成にけりかすみこめたるなかめ

とくしさ谷の戸はとなりなれ

5 4

ともーと︵松・九︶

音ーはつねを︵平︶

もーたに︵松・九︶iにも︵伏︶ とも鶯の初音たにもをとつれこすお

6

もひなれにし春の空はしのひかたく

7  にしもーにも︵伏︶ 昔のこひしき程にしも又都のたより昔のーむかし︵松・九︶

  8

(290)

 へのーゑ︵松・九︶ ありーありし︵松︶ーナシ︵林・静︶

給へりし1給し︵広甲・静・黒︶文かく中にいさよふ月と音つれ給へりし とーに︵広甲︶ ーにも︵竹・黒︶ ありとつけたる人あれはれいの所々への

10 9

(14)

Z51

よるくーよなく︵群︶

とそこはかと⁝浪のよるくーナシ︵鷹

甲︶

 ーそこはかとなく︵鈴︶ そこはかとなきーそこはかとなとなき︵学︶

をーナシ︵伏︶

 かきーかきて︵群・学・慶︶ーナシ︵松・九︶

るーなり︵松︶

へりことをーかへしも︵松︶ー返事も︵九︶

もーナシ︵松・九︶

⑦まち見−聞え︵鈴︶

なーよ︵黒︶

⑲はーと︵伏︶ よるく1よなく︵群︶ 枕ー旅︵広甲︶

なくーなくて︵平︶ ーかた︵松・九︶

御もとへ  おほろなる月はみやこの空なから

またきかさりし波のよるく

なとそこはかとなき事共をかきき

こえたりしをたしかなる所よりつた

はりて御かへりことをいたう程もへす

まち見奉る

られしな都の月を身にそへて

なれぬ枕の浪のよるく

権中納言のきみはまきるs事なく

廿

2 1

10 9 8 7 6 5 4 3

(15)

152

をーをのみ︵松・九・静︶ーナシ︵鈴︶

よみ給ふーよむ︵鈴︶

ー此程のー︵幽・宮・鷹甲・黒・︶ーこのほ

とに︵伏︶

②したるーしをきたる︵松・静︶ーしきをたる

九︶

 ともーともも︵九︶ーともを︵広甲︶1ともを

も︵学・慶︶奉るーまつる︵静︶

ー浦︵鈴︶

 ちかきーいとちかき︵松・九︶

 おりー折々︵松・九︶

ならねはーなれは︵鈴︶ なくさーなきさ︵慶・鈴・黒︶

 心ちー心を︵古︶ 1かひ︵松・九︶

よみ給ふ人なれは此程手ならひ

したる歌ともかきあつめて奉る 海ちかき所なれは貝なとひろふおり

もなくさの浜ならねは猶なき心ちし

なとかきて

廿

2 1

 4 3

(291)

5

ーわすれかは︵伏・平︶

してしはしみやこを忘貝

6

くたくるーくたれる︵広甲︶浪のひまなく我そくたくる

7   ⑧は浦し の海き1川

   松鈴鈴

)))

るーたり︵万・竹・古・静・岡︶

くもりなかめてー花くもりなかめて

残・群・万・竹・三・岡︶−はれくもりなか そ︵松・九︶−春くもりなかめて︵伏︶

るーわふる︵松・九︶

 にーも︵万・竹・岡︶ しらさりし浦山風も梅かxは

こにsたる春の明ほの

くもりなかめてわたる浦風に

8 9 10

(16)

①た︑よふーた﹀よう︵鈴︶

夜の月ーあけほの︵平︶

すみたふよふ春の夜の月

1

山かせー山かけ︵群︶ー山松︵幽・松・九・静・

宮・鷹甲・黒︶あつまちの礒山かせのたえまより

2

ーそ︵幽・松・九・宮・鷹甲︶ーは︵黒︶なみさへ花のおもかけにたつ

3

ー出し︵万・竹・岡︶

もひもいてはあつまちの

4

はなやいかにとをとつれてましなやーはるや︵伏︶ーはなは︵鈴︶

5

とーなとや︵九︶

 た︑ーナシ︵宮︶ おもふーうちおもふ︵松・九・静︶ ま︑にいそきたるーまxにはかきたる︵伏︶

6行目﹁はか﹂見セ消チ

なりしを⁝日比ーナシ︵黒︶ うーやうに︵鈴︶

ーほとも︵松・九・静︶

ー返し︵群・松・鈴・扶・広乙・天︶

      とたム筆にまかせておもふま二には

きたるつかひとてかきさすやうな

りしを又程へす返事し給へり日比の

6 7 8

文ー御ふみ︵松・九・静︶ おほつかなさもこの文に霞晴ぬる心ちなさーおほつかなき︵岡︶

  9

(292)

ヱ58

ありー侍り︵群・静・慶︶ーありさも︵鈴︶

してなとあり

廿

10

(17)

154

1

④はれぬーはれ思︵慶︶1くれぬ︵広乙︶

ちる花をー散花に︵九︶ー藤花を︵広甲︶ーち ろーこゑ︵池︶

る花の︵万・竹・岡︶

ーそ︵松・九︶

ーおもひ出は︵松・九︶

ーすそ︵扶︶

くしきーわなくしき︵静︶

成ぬーなり思︵慶︶−及へり︵鈴︶  日ませにー日交︵三︶ ーに︵静︶

よしほひにひろふうつせ貝

ある浪のたちかへる世を

くらへ見よかすみのうちのはるの月 はれぬこふろはおなしなかめを  白波のいうもひとつにちる花を もひやるさへおもかけにたつ  あつまちのさくらを見ても忘れすは

この花を人やとはまし

よひのすゑつかたわかくしきわらは

日ませにおこる事二たひに成

10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

(18)

ヱ55

ーしほれはて︵残・群・林・松・九・広

甲・万・竹・古・池・扶・鷹乙・広乙・三・岡・

天︶ーしほれ︵宮︶ーなれはて︵鷹甲︶

 なからーてから︵鈴︶

1二たひ︵静︶

なるへきーなるへき日の︵松・九︶−なりぬ き︵静︶

よりーナシ︵平︶

居ーナシ︵松・九︶

ーナシ︵広甲︶

ーに︵平︶

 一にしてーひとつにて︵松・九・広乙︶ ーナシ︵鈴︶

くゑきやうーほけきやうやさき︵松︶−法

まき︵九︶

なこり1名残も︵幽・残・群・林・松・九・広甲・

万・学・竹・古・静・池・内・鈴・扶・宮・鷹甲・

乙・広乙∴一〒黒・岡・天・平︶

おちたるおりしもーおちたりしも︵松︶ーお

ちたりおりしも︵九︶

みやこのーナシ︵鈴︶

⑥こそーナシ︵静・慶︶ーより︵内︶ あれはーナシ︵平︶

ーナシ︵鷹乙︶

ーナシ︵静・慶︶

旅のそら⁝と︑めてとかきてーナシ︵鈴︶

てーにや︵池︶

あやうきーあやふき︵残・群︶ーたさきはる

まてやとあやうきに︵松︶ー玉きはるまて

とあやうき︵九︶

たもつーなをたもつ︵松・九︶ーナシ︵残・群・ さすかにーさすか︵残・群・万・竹・三・岡︶

万・竹・三・岡︶

けーかき︵広甲︶

と︑めーとめ︵黒︶

と︑めてーとxめ︵竹︶

とーこそなと︵松・九︶

あやしうほれたてたる心地しなから

なるへき暁よりおき居て仏の

まへにてこsろを一にしてほくゑきやう

よみつ其しるしにやなこりなく

おちたるおりしもみやこのたよりあれは

かムる事こそなとふるさとへもつけや

るついてにれいの権中納言の御もとへ旅の

らにてあやうきほとのこsろほそさも

さすかにたもつ御法のしるしにやけふま

けとsめてとかきて

廿

2 1

3 4

  5

(293)

6 7 8

10 9

(19)

ヱ56

とーに︵鈴︶

をーかは︵黒︶

 おとろきてーおとろく︵広甲︶

りことーかへし︵松・鈴︶

とくし給へりーとくたまへり︵松・九︶ーと し給へり︵静・平︶ーしたまへり︵鈴︶

きえーき﹂︵静︶

ちー浦は︵幽・鷹甲︶

ーも︵万・竹・岡︶

⑦しるしーしるしこそ︵松・九︶

ーとて︵松・九︶

もしーたのし︵平︶

とーに︵松・伏︶

あれーある︵宮︶

らにあまの塩やくけふりとも

ましかせに消なは

ときこえたりしをおとろきてかへり

こととくし給へり

きえもせしわかの浦ちに年をへて

りをそふるあまのもしほ火

経のしるしいとたうとくて

もしな身にそふ友と成にけり  妙なる法の花の契りは

卯月のはしめつかたたよりあれは又おなし

廿

10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

(20)

257

①こそのーこそ︵静・鈴・黒︶

しさーこひしき︵静・三・岡︶

ーつsけて︵松・九︶

 はてしーはてS︵残・広甲・学・静・慶・三︶ ーに︵松・九︶

よりーこそ︵平︶

もー木すゑは︵幽・鷹甲・黒︶1情も

鈴︶

まやーいや︵松︶

ーかへし︵群・松・九・万・竹・古・鈴・扶・

広乙・三・岡・平︶ありi有うちすてられたてまつりにしのち

は︵松・九・静︶

たつねーはつね︵伏︶ さてーさても︵松・九︶

御もとへこその春夏の恋しさなと

かきて

見し世こそかはらさるらめ暮はてし  春より夏にうつる木すゑも 衣はやたちかへてみやこ人

まやまつらん山郭公

あり

も木もこそみしまsにかはらねと

ありしにも似ぬこふちのみして

さてほと玉きすの御たつねこそ

廿

10 9 8 7 6 5 4 3 2  1

(294)

(21)

廿

158

人よりも心つくしてほとふきす

1

 ②つそ二

るlllは一

鵠寡 黛群 鈴

 扶 広

  乙

 ≡

たふ二声をけふそきsつる

2

校  ③郭公ー時鳥を︵学・静・宮・静︶さねかたの中将の五月まて郭公きかて

3

ちのくにより

4

るすーふりぬ︵松・九︶

こにはきsふるすらむ時鳥

5

ー候な︵残・松・九・万・竹・古・内・扶・鷹

乙・広乙︶ー候なる︵群・学・静・慶・三︶ー候

我︵幽・宮・黒・平︶1候︵鈴︶

しとーためしも︵幽・松・九・鷹甲︶ーた めしいま︵宮︶

⑧られてーられ︵九︶

⑩月のー月も︵松・九︶ ⑨てーナシ︵松・九︶  ことにーまことに︵宮︶ ー御文︵松・九・静︶

成にけれとーなりけれは︵残・群・万・竹・古・ 1末︵平︶

慶・鈴・扶・広乙・三・岡︶ー成けれと︵幽・林

甲・学・池・内・宮・鷹甲・鷹乙・黒︶

きのこなたの身こそつらけれ

とかや申されたる事のわれ其ためしとお

もひいてられて此文こそことにやさしく

とかきてをこせ給へりさるほとに卯

月のすゑに成にけれと時鳥の初音ほの

 7 6

(295)

8 9 10

(22)

159

①つてーいて︵古︶ーナシ︵黒︶

きくはーきけは︵幽・残・群・松・九・学・鈴・宮

甲・三・黒︶ー聞は︵万・竹・古・静・池・慶

扶・鷹乙・広乙・岡︶

つーやい︵池︶

あまたーあまたの︵静・慶︶ ーには︵松・九︶

とーと︵幽・鈴・宮・鷹甲・黒︶

はーしのひねには︵万・古・岡︶ーしの なるーなり︵九︶ 音は︵鈴︶

 いつかーいつる︵静︶ く1多く︵岡︶

もへともーこちつれと︵松・九︶ー打おも

とも︵静︶

もーかひ︵学・鈴︶ーひも︵古︶

あつまち1東︵池︶

るーなり︵鈴︶

ーなり︵岡︶

よしーみし︵九︶ーもし︵鈴︶

しけるよとーしけるよとおもふもなかく  こそーにそ︵平︶ るーけるに︵鈴︶

いと︵松・九︶ーしけるよし︵平︶

もおもひたえたり人つてにきくは

きのやつといふ所にあまた声なき

けるを人聞たりなといふをきふて

きのやつなるほとふきす

井にたかくいつかなのらん

なとひとりおもへとも其かひもなしもと

よりあつまちはみちのおくまて昔より

時鳥まれなるならひにや有けん一す

ちに又なかすはよしまれにもきく人有

けるこそ人わきしけるよと心つくし

10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

(23)

本  160

①けれーけれは︵松︶

ーナシ︵鷹甲︶

くはこくもん院ーくはとく門院︵幽・残・群・

松・九・鷹甲・三・黒︶ー過陽門院︵鈴︶

中納言ときこゆるはーナシ︵平︶

  ー中納言︵慶︶ 中納言ーしんちうなごんの君ー︵松・九︶

②ときこゆる⁝申納言ーナシ︵池︶

はーナシ︵内︶

京極の中納言ー京極の権中納言︵鈴︶

ーナシ︵群・静︶

すめー御むすめ︵残・群・松・万・学・竹・古・

静・慶・内・鈴・扶・鷹乙・広乙・三・岡︶

草のーふか草の新中納言ときこゆるは  ︵平︶

さきのーナシ︵黒︶

ち︑のー父︵静・慶︶

中納言の1中納言︵広甲・伏︶

⑤給へるーたまへりける︵松・九︶

給ひにける⁝し奉りーナシ︵鷹乙︶

給ひにけるーたまふにける︵松︶ー給ける  ︵伏・黒︶ー給へにける︵宮︶

 つたはりーつたはれ︵静︶ りーナシ︵鈴・尊︶

りーなりけり︵松・九︶ーなる︵静︶

うきこかる︑ーうきにこかるs︵幽・鷹甲︶

ーうきみこかるs︵残・群・松・九・万・学・

竹・古・内・鈴・扶・広乙・三・岡︶

給へりしー給へり︵九・静・伏︶ーたまひし  ︵鈴︶

けーなひし︵松︶

けのーすけ︵慶︶

       せうとびとうとにてそーせにうとてそ︵静︶−おとう  とにそ︵松・九︶ーせうとにて︵宮︶ー兄人

 にて︵三︶

るーおはしける︵群・静・慶・三︶

1さる人︵幽・残・群・松・九・万・学・竹・

古・静・池・慶・伏・内・鈴・扶・宮・鷹甲・鷹乙

 にてーとて︵松・九︶  ・広乙・三・黒・岡・天・平︶

ーナシ︵黒︶ あやしき歌よみて人にはきかれしと

うとにてそおはする里人の子にて

り舟なとよみ給へりし民部卿のすけ りてさふらひ給なりうきこかるx藻

宮の御子にし奉り給へりしかはつた 給へるまふにて年経給ひにける此女院 きこえしにち二の中納言のまいらせをき 家のむすめふか草のさきの斎宮と 中納言ときこゆるは京極の中納言定

うらめしけれ又くはこくもん院の新

10 9 8 7 6 5 4  3

(296)

2 1

(24)

161

①給しかとーたまへりしもと︵鈴︶

そらーそらの︵松・九・静・鈴︶

さにーなきに︵幽・慶・宮・鷹甲・黒︶

ること︑もをーなと事とも︵鷹乙︶ーなる

こととも︵黒︶

けてーつけつる︵広甲︶

文の詞にーふみこと葉に︵松・九︶1ふみの

こと葉︵静︶ つ︑けてー云つらねて︵鈴︶

⑦給へるもーたまへりも︵鈴︶

御かへりことはー御かへしは︵松︶1御かへ ならすーならぬ︵松︶1ならぬやうに︵九︶

りには︵学︶−御返事には︵慶︶

⑩こひしきーかなしき︵残・万・竹・古・静・池・

内・扶・鷹乙・広乙・三・岡・天︶ あなかちにつふみ給しかとはるかなる旅の

らおほつかなさにあはれなることふも

きつsけて

り子をおもふつるのとひわかれ

ならはぬ旅のそらに鳴らん

と文の詞につ﹂けて歌のやうにも

あらすかきなし給へるも人よりはなを

さりならすおほゆ御かへりことは

ゆへにとひわかれてもあしたつの

おもふかたは猶そこひしき

珊一オ

2 1

3 4

7 6 5

10 9 8

(25)

162

①きこゆーきこゆる︵学︶

草のーナシ︵池︶ ー大納言の︵松・九・池・鈴︶

させーナシ︵松・九︶ 夢に1夢にも︵幽・林︶ そひーひ︵平︶ もーにもつねに︵松・九︶

ーは︵鈴︶

もーや︵鈴︶

   ④  かて 三万き1縛㍑

禦講

平内か黒鵜)

ll

ときこゆ其ついてに故入道大納言草

枕にもたちそひて夢に見えさせ

給ふよしなと此人はかりや哀ともお

ほさんとてかきつけ奉る

こまてかたるもとをしおもひねに 珊一ウ

ー幼

3 2

4 5

りはーなこりを︵幽・残・群・林・松・九・

万・学・竹・古・静・慶・内・鈴・扶・宮・鷹甲・

鷹乙・広乙・三・黒・岡︶ー名残に︵広甲︶ー

枕に︵伏︶

はかなしや旅ねの夢にまよひきてまよひーかよひ︵松・九・静︶1まかひ︵平︶ しのふむかしの夢のなこりは

6 7

さむれはみえぬ人のおもかけ

8

きてーかき︵宮・平︶

しをーたりしを︵松・九・静︶あなかちーかち︵伏︶

たよりたつねてー使重て︵鈴︶

しーナシ︵静︶ りことーかへし︵松︶ーかへりこゑ︵平︶ なとかきてたてまつりしを又あなかち

よりたつねてかへりことし給へり

9 10

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