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大阪湾製造業集積のイノベーションへの取り組み姿勢

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23 はじめに

 1990年代にアジア諸国の生産機能の拡大,部品等の調達方法の多様化など環境が大きく変化するな か,大阪湾ベイエリアの製造業集積では,事業所数や従業者数が大幅に減少するなど閉塞感が強まっ た。経済のグローバル化が進展するなか,生産システムの再編,技術革新・製品サイクルのスピード 化に十分対応できないなど機能的な柔軟性低下からの弊害が背景にあげられる。2000年代になると生 産水準の回復など活力の持ち直しがみられたが,2008年秋のリーマン・ショックに伴う影響,少子化 などによる国内市場の伸び悩み,外国為替で1ドル80円を超える超円高,高い法人税,貿易自由化の 遅れなど,近年では多重の悪環境に直面している。厳しい環境のなか製造業集積が活力を維持してい る要因にはBRICs・資源国向けなど輸出拡大に伴う需要の確保がある。加えて,新たな技術・製品の 開発や新規分野への進出といったイノベーションへの取り組みが進められたこともあげられる。イノ ベーションへの取り組みは機能的な柔軟性低下の解消に重要な役割を果たすこととなる。

 本稿では,製造業集積における機能的な柔軟性低下の解消に向けた動きを,地域企業のイノベーショ ンへの取り組み姿勢から考察していきたい。分析にあたり,大阪湾ベイエリアで製造業集積として重 要度の高い尼崎伊丹地区を対象に,製造業向けアンケート調査を行った(2011年1月)。アンケート調

【論文】

大阪湾製造業集積のイノベーションへの取り組み姿勢

― ―尼崎伊丹の産業地区に対するアンケート調査から― ― 小 沢 康 英

Global-Local Studies 第6号(2013年3月)23-38

図1 尼崎市の製造業主要指標の推移(従業者4名以上の事業所)

1

【論文】

大阪湾製造業集積のイノベーションへの取り組み姿勢

― 尼崎伊丹の産業地区に対するアンケート調査から ―

小沢 康英

はじめに

1990 年代にアジア諸国の生産機能の拡大、部品等の調達方法の多様化など環境が大きく変化するな か、大阪湾ベイエリアの製造業集積では、事業所数や従業者数が大幅に減少するなど閉塞感が強まっ た。経済のグローバル化が進展するなか、生産システムの再編、技術革新・製品サイクルのスピード 化に十分対応できないなど機能的な柔軟性低下からの弊害が背景にあげられる。2000 年代になると生 産水準の回復など活力の持ち直しがみられたが、2008年秋のリーマン・ショックに伴う影響、少子化 などによる国内市場の伸び悩み、外国為替で1ドル 80 円を超える超円高、高い法人税、貿易自由化の 遅れなど、近年では多重の悪環境に直面している。厳しい環境のなか製造業集積が活力を維持してい る要因には BRICs・資源国向けなど輸出拡大に伴う需要の確保がある。加えて、新たな技術・製品の 開発や新規分野への進出といったイノベーションへの取り組みが進められたこともあげられる。イノ ベーションへの取り組みは機能的な柔軟性低下の解消に重要な役割を果たすこととなる。

図1 尼崎市の製造業主要指標の推移(従業者4名以上の事業所)

60 70 80 90 100 110 120

1998 2001 2004 2007 2010

(2000年=100)

事業所数 従業者数

製造品出荷額等総数

(資料)尼崎市「尼崎市統計書(2011年版)」

本稿では、製造業集積における機能的な柔軟性低下の解消に向けた動きを、地域企業のイノベーシ ョンへの取り組み姿勢から考察していきたい。分析にあたり、大阪湾ベイエリアで製造業集積として

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小 沢 康 英

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査では,機能的な柔軟性低下の解消への取り組みとしてイノベーションの持続に向けた様々な主体の 連携のあり方などの質問も行った。調査結果の分析にあたっては,過去5年毎(1994年・1999年・2005 年の3時点)に行ってきたアンケート調査を含めて検討していきたい1)

1.知識の蓄積・創造機能の強化に向けた連携の変化

 関連する業種の製造業が一定の範囲に近接して多数存在し,活動する地域が各地にみられる。こう した製造業集積が形成される背景には,規模の経済,集積の経済など外部経済の確保が容易なことが ある。製造業集積では,多数の中小企業が分業体制を組み活動することで,大規模な生産施設を有す る企業と同様な生産機能を発揮することから,規模の経済の確保が可能となる。また,生産の諸工程 を,複数の企業が分業して行うため,需要の変動や工程毎の発展の違いに対応できるなど,生産の柔 軟性を維持しやすくなる。こうした分業体制の利点はリンケージ費用という観点からも集積形成の背 景となっている(山本健兒,2005)。リンケージ費用には輸送費用と取引費用とが含まれ,分業に関わ る輸送費用は,企業が地理的に広く分散して存在している場合に比べて,狭い空間に凝集している方 が低いとしている。リンケージ費用のなかの取引費用について,Coase(2002)は取引先を探すため の費用,取引を行う際の交渉や決定などに関わる費用,取引状況を監視する費用などをあげている。

取引費用に関しても,企業が特定地域に集まり,お互いの活動状況を把握しやすい方が軽減できる。

このように企業と地域との関係性として,地理的な近接性を背景にした分業体制が基本的なものとし て位置づけられる。

 製造業集積では,地理的な近接性を基にした分業体制により,柔軟性の確保やリンケージ費用の低 減を実現することで,競争力を生み出してきた。ただ,グローバル経済が進展するなか,コスト競争 では,労働コストの低い地域が相対的に強みを発揮している。このため労働コストの高い日本の製造 業集積が活力を維持していくには,漸次的な製品の改善と共に,新たな要素を取り入れた製品の開発 など,継続的なイノベーションを実現する必要性がある。イノベーションへの取り組みのなかでは,

製造業集積における企業の活動内容や強みの源泉も,従来とは異なる部分が出てくると考えられる。

製造業集積において活発なイノベーションが持続するには,知識の蓄積・創造をもたらす地域基盤の 充実が必要となる。知識の蓄積・創造機能が高まるには,様々な主体の流動性を確保することが重要 となる。新奇性のある情報を多用な主体が持ち寄るなかで従来と異なる発想が生じてくる。様々な主 体の流動性を取り戻していくことが機能的な柔軟性低下の解消につながる。以下では,知識の蓄積・

創造機能の強化をもたらす様々な主体の流動性促進について,企業内と企業間の2つの視点からみて いきたい。

(1)企業内の部門間連携の見直し

 知識の蓄積・創造を活発化させる動きとして,先ずは個別の企業や工場における製造部門と企画・

研究開発部門との連携を高めることがあげられる。製造業集積では,需要が大きく伸びた時期には生 産体制を強化するため,製造と研究開発の機能的分担を図り,製造段階の拡充のため分工場の建設が

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進んだ。ただ,経済のグローバル化の進展に伴い,地域の需給関係が大きく変化するなか生産水準を 維持するには,コストの削減と共に,個々の企業や工場が競争力の高い技術・製品を独自に生み出し,

市場を開拓することが重要となった。このため個々の企業・工場において量産型を主体とした生産機 能に,企画や研究開発の機能を持たせるなど,両機能の一体化に取り組む動きが広がっている。

 特に,高度な生産技術が必要なものの商品サイクルが速い製品では,市場に近く重要な取引先を確 保しやすいところで,企画・設計部門と製造部門との連携を促進する動きが広がっている。強みを持 つ分野において研究開発部門および製造部門の機能を集約し磨きをかけることが,工場の競争力を一 層向上させ,厳しい国際競争のなかで活力を維持することにつながる。

(2)様々な企業・団体による連携の多様化

 製造業集積における知識の蓄積・創造は単独企業による取り組みと共に,複数の企業が連携するこ とで一層活発化する。多様な人材がアイデアを出し合うことで,従来とは発想が異なる知識や製品が 生み出される。技術の変化や顧客ニーズの変動に的確に対応できるよう,様々な主体による連携の枠 組みを常に見直すことも必要である。大都市圏では多様な分野の産業が活動しており,地域で活動す る様々な分野の産業を新たな情報源として捉え直せば,従来関連が薄いため取引が無かった企業も新 たな連携先の候補になり得えよう。新たな分野の連携先の開拓は,新奇性のある情報源の確保と共に,

新たな市場の開拓にもつながる。例えば,半導体関連と輸送機器関連とは別の分野であるが,半導体 関連の企業が既存の技術をベースに自動車向け機器・部材の製造など関連性を見出すことも可能であ る。異分野の企業の持つニーズを充分に把握し,課題解決に取り組むことが,新たな技術・商品の開 発と共に新しい需要の創出につながる。連携を通じたイノベーションに熱心な企業による,地域に存 在する様々な企業や団体との連携の促進や,連携の組み合せを常時見直す動きが,他の企業の刺激と なる。新奇性のある知識の確保に向けて連携の流動性が高まることが,地域全体で連携の幅を広げて いくことにつながる。

 様々な企業・団体等による連携の広まりなど相互作用を通じたイノベーションは,近接性は物理的 な距離の近さに限らず,技術開発への関心・方向性の一致や,地域の慣習・制度への理解など,ソフ トな面の近接性も重要となる。Kitsonら(2004)は,地域の強みの基盤として,Productive,Human,

Infrastructualの側面とともに,Knowledge/Creative,Social-Institutional,Cultualといったソフ トの側面をあげている。

2.大阪湾に位置する製造業集積・尼崎伊丹地区の事例

 製造業集積が機能的な柔軟性低下を解消していくには,知識の蓄積・創造機能が高まるよう,組織 内の組み合せや地域に存在する資源の見直しを進め,既存の活動を越えて従来と異なる部門間や企業・

団体との連携を進めることが重要となる。こうしたイノベーション機能の強化に向けた取り組みを,

大阪湾ベイエリアの尼崎伊丹地区における製造業集積を事例に検討してみたい。尼崎伊丹地区では,

明治半ばから工業の発展がみられ,昭和初期の港湾整備を契機に大手工場が進出するなど製造業集積

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の形成が進んだ。地元の大手企業や隣接する大阪の企業からの需要に対応すべく,機械金属関係を主 体に多様な中小企業が活動している。1990年代から停滞感が強まったものの大阪湾ベイエリアの産業 集積の一角として地域活力の維持に貢献してきている。

 この尼崎伊丹地区に所在する製造業を対象としたアンケート調査(以下,ベイエリア立地企業向け アンケート調査)を実施した2)。アンケート調査では,機能的な柔軟性低下の解消への取り組みとし てイノベーション活発化に寄与する知識の蓄積・創造機能の強化に着目し,イノベーションをもたら す連携のあり方などを探った。アンケート調査の結果を検討するにあたり,これまで5年毎(1994年,

1999年,2005年,2011年(今回))に行ってきた調査結果を比較しているが,アンケートの回答企業が

毎回同一ではない点に留意する必要がある。もっとも4時点の調査とも尼崎伊丹地区の中小製造業が 回答の主体となっており,多数の企業が集積する製造業集積の特性を捉えていると考えられる。

(1)調査の概要

・調査時期:2011年1月

・対象企業:尼崎市・伊丹市に所在する製造業のうち,尼崎市は尼崎企業年鑑(尼崎地域・産業活 性化機構発行),伊丹市は帝国データバンク会社年鑑に掲載のある企業で,従業者数8名以上692

・調査方法:郵送法(回収封筒を同封)

  <回収数は173件(回収率25.1%,不明等の返却分は除く)

・実施主体:兵庫県立大学政策科学研究所(著者は客員研究員で,本調査の統括実施者)

(2)調査結果

(イ)回答企業の特色

 「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」から回答企業の特色をみると,従業員数では20名未満 が半数程度と最も多くなっている。業種別では,金属製品が最も多く,その他の製造業,電気機械器 具,鉄鋼業・非鉄金属が続いている。尼崎市の事業所・企業統計調査と比較すると,「ベイエリア立地 企業向けアンケート調査」の回答企業は一般機械器具の割合が低いが,事業所・企業統計調査をみる と一般機械器具には零細な規模の企業が多いことが要因にあげられる。また,「ベイエリア立地企業向 けアンケート調査」の回答企業はその他の製造業が高めとなっており,その他の製造業と回答した企 業のなかにも一般機械器具が含まれていることが考えられる。

 企画から生産にかけての各工程の担当場所をみると,「試作」「工程設計」は回答企業・事業所が担 当する割合が高い。他方,「商品企画」「製品設計」に関しては,本社・親企業・出荷先が担当する割 合が相対的に高くなっている。

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27 大阪湾製造業集積のイノベーションへの取り組み姿勢

(ロ)生産や販売の動向

 兵庫県の鉱工業生産指数の推移をみると,リーマン・ショックが生じた2008年秋から2009年央にか けて急速に低下し(2008/7-9:104.3 → 2009/4-6:81.2),その後回復に向かったがリーマン・ショッ ク前の水準には届いていない(2010/10-12:94.9)「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」から 受注先の変化をみても,低調であった1999年に対し2005年は受注先数が増加したとの回答が減少した との回答より多かったものが,2011年には再び受注先数が減少したとの回答の方が多くなっている。

表2 従業員数の構成比・業種別の構成比

表3 各工程の担当場所

表4 外注先の変化       表5 外注先の変化

5 表2  従業員数の構成比・業種別の構成比

従業員数の構成比 アンケートの 業種別の構成比 アンケートの 尼崎市の       (%) 集計結果          (%) 集計結果 2006

20人未満 52.1 食料品、飲料・飼料他飲食 4.7 4.2

20~49人 28.1 繊維、衣服・他繊維 1.8 2.9

50~99人 11.4 木材、家具・他木紙 5.9 4.6

100~299人 7.8 出版・印刷・関連 1.8 4.0

300人以上 0.6 化学工業、石油・石炭製品 4.7 4.3

 合計 100 プラスチック製品、ゴム製品 5.9 5.1

窯業・土石製品 2.4 2.1

鉄鋼業、非鉄金属 10.1 5.2

金属製品 20 24.7

一般機械器具 8.2 25.9

電気機械器具 11.2 9.4

輸送用機械器具 3.5 2.7

精密機械器具 4.7 1.4

その他の製造業 15.1 3.3

 合計 100 100

尼崎市の事業所:尼崎市『事業所・企業統計調査 集計結果報告書』(2006年)より

表3 各工程の担当場所

      (%) 商品企画 製品設計 試作 工程設計

貴事業所が行う 43.2 55.3 73 72.2

親会社・出荷先と

貴事業所が共同 22.2 18.6 13.5 13.6

本社・親会社

・出荷先が行う 34.6 26.1 13.5 14.2

 合計 100 100 100 100

(ロ)生産や販売の動向

兵庫県の鉱工業生産指数の推移をみると、リーマン・ショックが生じた 2008 年秋から 2009 年央に かけて急速に低下し(2008/7-9:104.3 → 2009/4-6:81.2)、その後回復に向かったがリーマン・シ ョック前の水準には届いていない(2010/10-12:94.9)。「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」

から受注先の変化をみても、低調であった 1999 年に対し 2005 年は受注先数が増加したとの回答が減 少したとの回答より多かったものが、2011 年には再び受注先数が減少したとの回答の方が多くなって いる。リーマン・ショック後の低迷が続いていることや、円相場の上昇などが背景にあげられよう。

外注先数の変化をみても 2011 年には減少したとの回答が 2005 年に比べ増えている。

5 表2  従業員数の構成比・業種別の構成比

従業員数の構成比 アンケートの 業種別の構成比 アンケートの 尼崎市の       (%) 集計結果          (%) 集計結果 2006

20人未満 52.1 食料品、飲料・飼料他飲食 4.7 4.2

20~49人 28.1 繊維、衣服・他繊維 1.8 2.9

50~99人 11.4 木材、家具・他木紙 5.9 4.6

100~299人 7.8 出版・印刷・関連 1.8 4.0

300人以上 0.6 化学工業、石油・石炭製品 4.7 4.3

 合計 100 プラスチック製品、ゴム製品 5.9 5.1

窯業・土石製品 2.4 2.1

鉄鋼業、非鉄金属 10.1 5.2

金属製品 20 24.7

一般機械器具 8.2 25.9

電気機械器具 11.2 9.4

輸送用機械器具 3.5 2.7

精密機械器具 4.7 1.4

その他の製造業 15.1 3.3

 合計 100 100

尼崎市の事業所:尼崎市『事業所・企業統計調査 集計結果報告書』(2006年)より

表3 各工程の担当場所

      (%) 商品企画 製品設計 試作 工程設計

貴事業所が行う 43.2 55.3 73 72.2

親会社・出荷先と

貴事業所が共同 22.2 18.6 13.5 13.6

本社・親会社

・出荷先が行う 34.6 26.1 13.5 14.2

 合計 100 100 100 100

(ロ)生産や販売の動向

兵庫県の鉱工業生産指数の推移をみると、リーマン・ショックが生じた 2008 年秋から 2009 年央に かけて急速に低下し(2008/7-9:104.3 → 2009/4-6:81.2)、その後回復に向かったがリーマン・シ ョック前の水準には届いていない(2010/10-12:94.9)。「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」

から受注先の変化をみても、低調であった 1999 年に対し 2005 年は受注先数が増加したとの回答が減 少したとの回答より多かったものが、2011 年には再び受注先数が減少したとの回答の方が多くなって いる。リーマン・ショック後の低迷が続いていることや、円相場の上昇などが背景にあげられよう。

外注先数の変化をみても 2011 年には減少したとの回答が 2005 年に比べ増えている。

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表4 外注先の変化 表5 外注先の変化

◆出荷先数の増減    ◆外注先数の増減   

    (%) 1994年 1999年 2005年 2011年     (%) 1994年 1999年 2005年 2011年

増加 25.4 17.7 30.9 18.8 増加 14.6 10.2 16.5 11.0

あまり変わらない 63.2 52.5 50.9 50.6 あまり変わらない 73.1 74.1 70.8 68.9

減少 11.4 29.8 18.2 30.6 減少 12.3 15.7 12.7 20.1

「増加」-「減少」 14.1 -12.1 12.7 -11.8 「増加」-「減少」 2.3 -5.5 3.8 -9.1

◆出荷先の入れ替わり        ◆外注先の入れ替わり            (%) 1994年 1999年 2005年 2011年     (%) 1994年 1999年 2005年 2011年 あり 27.5 14.0 25.3 25.1 あり 17.1 11.4 18.9 17.6 あまりなし 72.5 86.0 74.7 74.9 あまりなし 82.9 88.6 81.1 82.4

他方、受注動向を出荷地域の変化からみると、低迷の背景が短期的な景気変動に伴う影響ばかりで はなく構造的な影響も加わっていることがうかがわれる。「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」

から出荷の割合が第一位である地域の推移をみると、1994 年では大阪とする回答が最も多かったが、

1999 年、2005 年と大阪に対する回答は急速に低下し、2011 年もその傾向が続いている。こうした動 向は、1990 年代後半の国際的な競合激化に伴う閉塞感の強まりと、2000 年代において従来と異なる動 きが出てきたことを反映していると思われる。1990 年代後半に出荷先自体のリストラなどを背景に、

売上げが大きく低下し、その対応として得意分野への特化やコア技術を活かした新分野開拓などによ る活力の維持・回復への取り組みが必要となった企業が多くみられた。

表6 「第一出荷地域」の構成比 表7 今後の施設・土地利用の意向

     (%) 1994年 1999年 2005年 2011年  (%) 1999年 2005年 2011年 阪神間 21.3 23.4 37.0 41.9 わからない、考えていない 16.6 11.1 22.6 神戸市 2.8 4.1 0.9 1.2 現在の場所で拡張したい 12.7 21.3 15.9 その他兵庫県 6.4 4.1 6.2 4.8 現状維持で行きたい 61.9 41.8 42.1 大阪府 39.7 31.6 20.9 17.4 当地維持で他地域拡大 (問なし) 11.6 7.3 その他関西 3.5 10.0 4.7 8.9 現在の場所は一部縮小 3.9 0.9 3.7 首都圏 13.5 12.3 10.0 9.6 他の地域に移転したい 2.8 11.1 5.5

その他 12.8 14.5 20.3 16.2 その他 2.1 2.2 2.9

合計 100.0 100.0 100.0 100.0 合計 100.0 100.0 100.0

<1994年は設問なし>

厳しい環境を反映して、今後の施設・土地利用の意向に関しても、2005 年と比較すると、「現在の場 所で拡張したい」「当地維持で他地域にて拡大したい」への回答が減り、「わからない、考えていない」

「現在の場所は一部縮小」への回答が増えている。

(ハ)活力維持への取り組み

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リーマン・ショック後の低迷が続いていることや,円相場の上昇などが背景にあげられよう。外注先 数の変化をみても2011年には減少したとの回答が2005年に比べ増えている。

 他方,受注動向を出荷地域の変化からみると,低迷の背景が短期的な景気変動に伴う影響ばかりで はなく構造的な影響も加わっていることがうかがわれる。「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」

から出荷の割合が第一位である地域の推移をみると,1994年では大阪とする回答が最も多かったが,

1999年,2005年と大阪に対する回答は急速に低下し,2011年もその傾向が続いている。こうした動向 は,1990年代後半の国際的な競合激化に伴う閉塞感の強まりと,2000年代において従来と異なる動き が出てきたことを反映していると思われる。1990年代後半に出荷先自体のリストラなどを背景に,売 上げが大きく低下し,その対応として得意分野への特化やコア技術を活かした新分野開拓などによる 活力の維持・回復への取り組みが必要となった企業が多くみられた。

 厳しい環境を反映して,今後の施設・土地利用の意向に関しても,2005年と比較すると,「現在の場 所で拡張したい」「当地維持で他地域にて拡大したい」への回答が減り,「わからない,考えていない」

「現在の場所は一部縮小」への回答が増えている。

(ハ)活力維持への取り組み

 厳しい環境のなか機能的な柔軟性低下を解消し活力維持していく取り組みとしては,コスト削減と 共に新たな研究開発や新市場開拓の推進が重要となる。「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」か ら,過去5年間に既存分野の製品開発或いは新規分野開拓<新たな取り組み>を実現したか・しない か別に,出荷先の増減をみると(2011年調査),新たな取り組みが有った企業は無しに比べ,出荷先増 加となった割合が高く,新たな取り組みの実現が活力維持に寄与していることがみてとれる。もっと も,新たな取り組みの実現した企業において,出荷先減少となった割合は,出荷先増加となった割合 と同水準にあり,新たな取り組みの実現の効果が必ずしも短期間で出荷先の増加につながるとは限ら ない点に注意を要する。

 「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」から活力の維持への取り組み動きをみても,「人件費等 固定的なコストの削減」と共に,「技術の見直し,新規導入・開発」「新たな販売先の開拓」への回答 が高くなっている。活力の維持への取り組み動きを,過去5年間に既存分野の製品開発或いは新規分 野開拓<新たな取り組み>を実現したか・しないか別にみると,新たな取り組みの無かった企業は「人

 表6 「第一出荷地域」の構成比    表7 今後の施設・土地利用の意向

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表4 外注先の変化 表5 外注先の変化

◆出荷先数の増減    ◆外注先数の増減   

    (%) 1994年 1999年 2005年 2011年     (%) 1994年 1999年 2005年 2011年

増加 25.4 17.7 30.9 18.8 増加 14.6 10.2 16.5 11.0

あまり変わらない 63.2 52.5 50.9 50.6 あまり変わらない 73.1 74.1 70.8 68.9

減少 11.4 29.8 18.2 30.6 減少 12.3 15.7 12.7 20.1

「増加」-「減少」 14.1 -12.1 12.7 -11.8 「増加」-「減少」 2.3 -5.5 3.8 -9.1

◆出荷先の入れ替わり        ◆外注先の入れ替わり            (%) 1994年 1999年 2005年 2011年     (%) 1994年 1999年 2005年 2011年 あり 27.5 14.0 25.3 25.1 あり 17.1 11.4 18.9 17.6 あまりなし 72.5 86.0 74.7 74.9 あまりなし 82.9 88.6 81.1 82.4

他方、受注動向を出荷地域の変化からみると、低迷の背景が短期的な景気変動に伴う影響ばかりで はなく構造的な影響も加わっていることがうかがわれる。「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」

から出荷の割合が第一位である地域の推移をみると、1994 年では大阪とする回答が最も多かったが、

1999 年、2005 年と大阪に対する回答は急速に低下し、2011 年もその傾向が続いている。こうした動 向は、1990 年代後半の国際的な競合激化に伴う閉塞感の強まりと、2000 年代において従来と異なる動 きが出てきたことを反映していると思われる。1990 年代後半に出荷先自体のリストラなどを背景に、

売上げが大きく低下し、その対応として得意分野への特化やコア技術を活かした新分野開拓などによ る活力の維持・回復への取り組みが必要となった企業が多くみられた。

表6 「第一出荷地域」の構成比 表7 今後の施設・土地利用の意向

     (%) 1994年 1999年 2005年 2011年  (%) 1999年 2005年 2011年 阪神間 21.3 23.4 37.0 41.9 わからない、考えていない 16.6 11.1 22.6 神戸市 2.8 4.1 0.9 1.2 現在の場所で拡張したい 12.7 21.3 15.9 その他兵庫県 6.4 4.1 6.2 4.8 現状維持で行きたい 61.9 41.8 42.1 大阪府 39.7 31.6 20.9 17.4 当地維持で他地域拡大 (問なし) 11.6 7.3 その他関西 3.5 10.0 4.7 8.9 現在の場所は一部縮小 3.9 0.9 3.7 首都圏 13.5 12.3 10.0 9.6 他の地域に移転したい 2.8 11.1 5.5

その他 12.8 14.5 20.3 16.2 その他 2.1 2.2 2.9

合計 100.0 100.0 100.0 100.0 合計 100.0 100.0 100.0

<1994年は設問なし>

厳しい環境を反映して、今後の施設・土地利用の意向に関しても、2005 年と比較すると、「現在の場 所で拡張したい」「当地維持で他地域にて拡大したい」への回答が減り、「わからない、考えていない」

「現在の場所は一部縮小」への回答が増えている。

(ハ)活力維持への取り組み

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(7)

29 大阪湾製造業集積のイノベーションへの取り組み姿勢

<2011年調査>        

図8 新製品開発・新分野進出と出荷先数の変化

<2011年調査、複数回答>       

図9 新製品開発・新分野進出と活力維持への取り組み

表10 活力維持への取り組み(複数回答)

7

厳しい環境のなか機能的な柔軟性低下を解消し活力維持していく取り組みとしては、コスト削減と 共に新たな研究開発や新市場開拓の推進が重要となる。「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」か ら、過去5年間に既存分野の製品開発或いは新規分野開拓<新たな取り組み>を実現したか・しない か別に、出荷先の増減をみると(2011 年調査)、新たな取り組みが有った企業は無しに比べ、出荷先 増加となった割合が高く、新たな取り組みの実現が活力維持に寄与していることがみてとれる。もっ とも、新たな取り組みの実現した企業において、出荷先減少となった割合は、出荷先増加となった割 合と同水準にあり、新たな取り組みの実現の効果が必ずしも短期間で出荷先の増加につながるとは限 らない点に注意を要する。

図8 新製品開発・新分野進出と出荷先数の変化

0 10 20 30 40 50 60

出荷先数が減少した あまり変わらない

出荷先数が増加した 全体

新製品開発・新分野進出が有る 新製品開発・新分野進出が無い

(%)

<2011年調査>

新製品開発・新分野進出の有無は過去5年間の動向

「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」から活力の維持への取り組み動きをみても、「人件費等 固定的なコストの削減」と共に、「技術の見直し、新規導入・開発」「新たな販売先の開拓」への回答 が高くなっている。活力の維持への取り組み動きを、過去5年間に既存分野の製品開発或いは新規分 野開拓<新たな取り組み>を実現したか・しないか別にみると、新たな取り組みの無かった企業は「人 件費等固定的なコストの削減」への回答が多いのに対して、新たな取り組みを実現した企業は「技術 の見直し、新規導入・開発」「新たな販売先の開拓」への回答が多くなっている。

活力の維持への取り組み動きに関して 2005 年と 2011 年とを比較してみると、2005 年に比べ 2011 年では、「技術の見直し、新規導入・開発」への回答が低下する一方、「新たな販売先の開拓」「受注形 態の見直し」への回答が上昇している。リーマン・ショックの実体経済への影響から大きく需要が減 少したこともあり、イノベーションの成果をより短期的に求めるニーズが強まったことがみてとれる。

8 図9 新製品開発・新分野進出と活力維持への取り組み

0 10 20 30 40 50 60 70

その他 特に対策は講じていない 従来とは異なる分野への転換 受注形態の見直し 新たな販売先の開拓 新商品の取扱い拡大 生産拠点の移転 部品・資材調達先の多様化 既存技術の見直しや新技術の導入開発 人件費など固定的なコストの削減

全体

新製品開発・新分野進出が有る 新製品開発・新分野進出が無い

<2011年調査、複数回答>

(%)

新製品開発・新分野進出の有無は過去5年間の動向

表10 活力維持への取り組み (複数回答)

1994年 1999年 2005年 2011年

人件費等固定的なコストの削減 45.2 45.0

技術の見直し、新規導入・開発 43.4 31.4

部品・資材調達先の多様化 16.4 14.2

生産拠点の移転 (設問なし) (設問なし) 3.2 4.7

新商品の取扱拡大 12.3 14.8

新たな販売先の開拓 35.2 44.4

受注形態の見直し 7.3 10.7

従来と異なる分野への転換 12.8 9.5

特に対策は講じていない 6.8 10.1

その他 1.4 2.4

(ニ)新製品開発・新分野進出の動き

また、研究開発の実現に関して「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」から、過去5年間に既 存分野の製品開発或いは新規分野開拓を実現した企業の割合の推移をみると、1994 年から、1999 年、

2005 年と徐々に高まってきたが、2011 年では低下に転じた。既存分野の製品開発と新規分野開拓とを 8

図9 新製品開発・新分野進出と活力維持への取り組み

0 10 20 30 40 50 60 70

その他 特に対策は講じていない 従来とは異なる分野への転換 受注形態の見直し 新たな販売先の開拓 新商品の取扱い拡大 生産拠点の移転 部品・資材調達先の多様化 既存技術の見直しや新技術の導入開発 人件費など固定的なコストの削減

全体

新製品開発・新分野進出が有る 新製品開発・新分野進出が無い

<2011年調査、複数回答>

(%)

新製品開発・新分野進出の有無は過去5年間の動向

表10 活力維持への取り組み (複数回答)

1994年 1999年 2005年 2011年

人件費等固定的なコストの削減 45.2 45.0

技術の見直し、新規導入・開発 43.4 31.4

部品・資材調達先の多様化 16.4 14.2

生産拠点の移転 (設問なし) (設問なし) 3.2 4.7

新商品の取扱拡大 12.3 14.8

新たな販売先の開拓 35.2 44.4

受注形態の見直し 7.3 10.7

従来と異なる分野への転換 12.8 9.5

特に対策は講じていない 6.8 10.1

その他 1.4 2.4

(ニ)新製品開発・新分野進出の動き

また、研究開発の実現に関して「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」から、過去5年間に既 存分野の製品開発或いは新規分野開拓を実現した企業の割合の推移をみると、1994 年から、1999 年、

2005 年と徐々に高まってきたが、2011 年では低下に転じた。既存分野の製品開発と新規分野開拓とを

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小 沢 康 英

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件費等固定的なコストの削減」への回答が多いのに対して,新たな取り組みを実現した企業は「技術 の見直し,新規導入・開発」「新たな販売先の開拓」への回答が多くなっている。

 活力の維持への取り組み動きに関して2005年と2011年とを比較してみると,2005年に比べ2011年で は,「技術の見直し,新規導入・開発」への回答が低下する一方,「新たな販売先の開拓」「受注形態の 見直し」への回答が上昇している。リーマン・ショックの実体経済への影響から大きく需要が減少し たこともあり,イノベーションの成果をより短期的に求めるニーズが強まったことがみてとれる。

(ニ)新製品開発・新分野進出の動き

 また,研究開発の実現に関して「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」から,過去5年間に既 存分野の製品開発或いは新規分野開拓を実現した企業の割合の推移をみると,1994年から,1999年,

2005年と徐々に高まってきたが,2011年では低下に転じた。既存分野の製品開発と新規分野開拓とを 比べてみると,新規分野開拓より既存分野の製品開発を実現した企業の割合の方が高く(2011年調査:

既存分野の製品開発48.5%,新規分野開拓の実現37.7%),研究開発は既存分野における取り組みが依然 主体であることを示している。もっとも,既存分野の製品開発を実現した企業割合は1994年,1999年,

2005年の3時点で大きな変化がなかったが,2011年には大きく低下した。一方,新規分野への進出を 実現した企業の割合は,1994年から1999年,2005年へと増加し,2011年も2005年と同水準を保ってい る。

表11 「従来分野新製品」「新規分野進出」に関する開発の状況

表12 製品開発等に関する人材の確保・採用

9

比べてみると、新規分野開拓より既存分野の製品開発を実現した企業の割合の方が高く(2011 年調 査:既存分野の製品開発 48.5%、新規分野開拓の実現 37.7%)、研究開発は既存分野における取り組み が依然主体であることを示している。もっとも、既存分野の製品開発を実現した企業割合は 1994 年、

1999 年、2005 年の3時点で大きな変化がなかったが、2011 年には大きく低下した。一方、新規分野 への進出を実現した企業の割合は、1994 年から 1999 年、2005 年へと増加し、2011 年も 2005 年と同 水準を保っている。

表11 「従来分野新製品」「新規分野進出」に関する開発の状況

 (%) 1994年 1999年 2005年 2011年

従来分野新製品 過去5年間 開発あり 60.8 59.6 59.4 48.5

に関する開発状況 開発なし 39.2 40.4 40.6 51.5

今後の予定 開発あり 69.0 67.7 65.7 61.2

開発なし 31.0 32.3 34.3 38.8

新規分野進出 過去5年間 開発あり 28.9 34.8 39.6 37.7

に関する開発状況 開発なし 71.1 65.2 60.4 62.3

今後の予定 開発あり 38.0 45.8 55.6 53.3

開発なし 62.0 54.2 44.4 46.7

過去5年間に、「従来分野新製品」或いは「新規分野進 61.1

出」に関する開発を実施 63.3 66.9 69.3

厳しい環境のなか、既存分野の新製品開発の動きが弱まっているとはいえ、今後の予定としては約 6割の企業が既存分野の新製品開発に取り組みたいとしており、この割合は 2005 年と比べ過去の実績 ほど低下していない。加えて、新たな取り組みが必要となる新規分野進出への挑戦の動きも保たれて いる。こうしたイノベーション推進の姿勢は、研究開発等に関する人材の確保・採用の動向からもみ てとれる。「ベイエリア立地企業向けアンケート調査」から、研究開発等に関する人材の確保・採用に ついてみると、今後5年間の予定について従来分野では約5割、新規分野では約4割の企業が新たな 人材を確保したいとしている。研究開発等に関する人材の雇用形態としては、正規従業員の割合がや や高まると見込まれている。

10 表12 製品開発等に関する人材の確保・採用

   <2011年調査>

(%) 2011年

従来分野での新製品 過去5年間 実績あり 38.1

開発等に関する 実績なし 61.9

人材の確保・採用 今後5年間 予定あり 48.5

の予定 予定なし 51.5

新規分野での製品 過去5年間 実績あり 24.6

開発等に関する 実績なし 75.4

人材の確保・採用 今後5年間 予定あり 40.9

の予定 予定なし 59.1

技術開発・製品開発に関わる雇用形態  <2011年調査>

(%) 正規従業員 契約・嘱託 派遣社員 パート・アルバイト その他 合計 現在の雇用状況 82.2 7.2 1.1 7.6 1.9 100.0 今後5年間の見通し 85.2 5.1 1.0 6.4 2.3 100.0

経済のグローバル化の進展に伴う競合の激化に対し、コスト低減や研究開発への取り組みが進むな か、工場の機能も、生産機能重視から製品企画などの役割が増すなど、再編の動きがみられる。「ベイ エリア立地企業向けアンケート調査」から複数工場のあるうち、尼崎の工場の役割(複数回答)をみ ると、1994 年では主製品の基幹工場とする回答が半数を超えていたものの、2005 年になると3分の1 程度まで低下し、2011 年でも同水準となっている。一方、研究開発や新規の試作とする回答は増加傾 向にある。また、複数工場を有する企業における尼崎地区の工場の特徴をみると、強化された点とし て、1994 年から 1999 年にかけて、最新機器の導入が低下し、製品転換が増している。最新機器導入 の低下は基幹工場の役割低下を反映し、製品転換の増加は研究開発や新規の試作への取り組み強化を 反映しているといえる。

表13 尼崎の製造拠点の役割 表14 尼崎の生産拠点が過去5年で

(複数回答)        強まった取組みの割合     (%) 1994年 1999年 2005年 2011年

主製品の基幹工場 54.0 44.6 32.2 35.1      (%) 1994年 1999年 2005年 2011年 他と同一製品の増産 5.7 12.0 22.2 12.2 製品の高付加価値化 34.8 32.1 35.6 30.8 研究開発 20.7 33.7 36.7 33.8 製品転換 5.9 13.9 19.2 14.1 新規の試作 24.1 41.0 41.1 44.6 最新機器導入状況 41.4 16.3 31.4 25.3 多品種少量生産 42.5 53.0 42.2 44.6 設計デザイン 20.1 24.6 20.6 25.6 他と異なる少品種特化 25.3 25.3 26.7 24.3 注:複数に製造拠点を持つ事業所が対象.

注:複数に製造拠点を持つ事業所が対象.

こうした動きは、空間的な展開のなかで企画と製造工程の分離、及び製造工程を担当する分工場の 増加という動きから、製造工程主体の工場において企画関連機能が強化されるなど、機能的な柔軟性 低下を解消し活力を維持する流れを示唆している。このような変化は、短期的な景気変動への対応と いうより、長期的な企業構造の再編とみてとれよう。製造拠点の特性が強かった分工場が社内連携を 見直すなかで自立的な活動を展開しうる拠点へと変革が進む可能性を含んでいる。

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参照

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