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「ダウン症児の発話傾向の分析」を読んで

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Academic year: 2021

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(1)石岡加代子・松本治雄:ダウン症児の発話傾向の分析I -自発法と復唱法の差異より- 23. 「ダウン症児の発話傾向の分析」を読んで 井上雅彦 (兵庫教育大学障害児教育実践センター) 本研究は、自発法、復唱法の2つの方法を用いて、ダウン症児の発話傾向の違いについて分析を行った ものである。発話データを処理し、発話に対する詳細な分析を行っている点に本研究のオリジナリティが あり、構音指導における基礎研究として意義あるものと考えられる。以下に本研究について感じたこと、 疑問点についてコメントさせていただく。 自発法、復唱法の先行研究について、 Dodd (1976)があげてあるが、自発法と復唱法では正構音率に 差があったとしかかかれていない。 2方法のどちらが高かったのか、それは本研究の結果と比較してどう だったか記す必要がある。また比較する場合、対象児の発達レベル、年齢、用いられた刺激、刺激提示手 続き(絵カードを随伴したか、音声のみか)等を考慮する必要がある。さらに古くから行われている研究 領域の場合、最近(5年以内)の研究動向はどうなのかレビューする必要がある。 臨床技術の場合、両技法が貌在どのように利用されているかは、興味あるところである。現在、臨床襲 場における構音訓練でこれらが意識的に体系的に利用されているのか、評価においてどちらを測定指標に しているのか等、研究の臨床的有用性を述べる場合の論理展開としても使えるであろう。 論文中でもダウン症児の表出言語(出力)と理解言語(入力)の能力のギャップが指摘されているが、 無反応のカードにおいて、理解していないから表出できないのか、理解可能であるが、表出困難なため表 出しないのか、表出の失敗経験を重ねるうちに表出しない傾向にあったのか疑問である。聴覚入力との関 係を考察の中で積極的に示す場合は、これら使用された単語の理解と表出の関係を明らかにするべきであ る(論文中では、生活に身近な物を選定したとしているがこれらの名称を対象児がすべて確実に理解して いるかの確証はない)。研究で使用するカードを複数提示し、音声で示したものをとれるか否か、文字が 読める子どもであれば、類似した無意味綴りの文字カードを複数並べ、指導者が音声で示したものをとれ るか否か調べておく(もちろん単音で文字カードがとれることが前提)方法もある。 両提示法の比較は、自発法-復唱法の順で行われているが、それは同日に行われたのか、後日何日かに 分けて行われたのか記してほしい。同日であれば当然その影響が出る。対象者が1名のため群問比較はで きないが、自発-復唱の順で検討する語群と復唱-自発の順で検討する語群と単語を2群に分ける(この 際使用する語群の難易度を可能な限りそろえるために、各単語の音節の数はカウンタバランスする)、自 発-復唱-自発-復唱と複数回測定する等の対策が考えられる。日を分けた場合でも何らかの工夫が必要 と思われる。.

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