中部地方大学生における「女性に対する暴力」についての意識と経験
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(2) な お 、 調 査 実 施 校 の うち 、Aお. よびBは. 中部 地 方 の 四 年 制 大 学 で 、Cは 看 護 系 の 三 年 制 短 期 大. 学 、Dは 同 じ く看 護 系 の 三 年 制 各 種 学 校 で あ る。 ま た 、Aお 心 に 各 学 年 に わ た るが 、Cお. 3.2. . よびDで. よびBで. の 講義 参 加 者 は2年 生 を 中. は 全 員1年 生 で あ る 、 とい うち が い が あ る。. 単純 集計. 各 質 問 に 関す る 回答 の 単 純 集 計 結 果 の うち 、 問1∼11の. 結 果 を 下 図 に 示 した 。 な お 、 問1∼11. は 、 両 性 の 関係 や 女 性 に 対 す る暴 力 に つ い て の 意 識 に 関 す る 質 問(問1∼8お 女 性 へ の 暴 力 へ の 許 容 度 に 関 す る質 問(問9)に. よ び 問10、11)と. 大 別 で き る の で 、 図 も分 け て 示 した 。.
(3) 3.3. . 各 カ テ ゴ リー 間 の 有 意 差. 調 査 時 点 お よ び 回答 者 の 属 性 の い くつ か に 関 して 、 回 答 の傾 向 の 差 を 検 証 した 。 回 答 の4選 択 肢 を得 点 化 し、 そ の カ テ ゴ リー ご との 平 均 に つ い て 一 元 配 置 分 散 分 析 お よ びF検 定 を お こ な っ た。 そ の 結 果 は 表5の. よ うに な っ た。. これ を一 瞥 して わ か る よ うに 、 性 差 と他 の カ テ ゴ リー に よ る差 に は か な りの 傾 向 の ち が い が あ る。 以 下 、 各 項 目に あ らわ れ た傾 向 に つ い て 検 討 す る。. 3.3.1. . 年 度 に よ る有 意 差. 年 度 に よ る有 意 差 は 、 問10の み に 見 られ た 。 問10は 夫 か ら妻 へ の暴 力 に つ い て 当 事 者 間 解 決 と 公 的 機 関 等 に よ る介 入 の ど ち ら を選 好 す るか 問 う質 問 で あ るが 、 後 に な る に つ れ て 公 的 機 関 等 に よ る介 入 が 選 好 され る よ うに な っ て い る。 これ は 、1998年 の 東 京 都 調 査 結 果 の公 表 か ら2001年 の DV法. 制 定 に か け て の 時 期 に 、DVが. 社 会 で 解 決 す べ き社 会 問 題 で あ る 、 とい う認 識 が 学 生 レベ. ル で も広 が っ て い っ て い る こ と を示 して い る と解 釈 で き る。. 3.3.2. . 学 校 に よ る有 意 差. 学 校 に よ る 有 意 差 は 、 問1、2、3、4、5、6、10お. よび 問9項. 目hの8つ. で 見 られ た 。 各. 大 学 の 平 均 点 の1順位 の パ ター ンは 各 問 で さ ま ざ ま で あ り、 い さ さ か ま と め に くい が 、Cが 最 低 点.
(4) の パ タ ー ン が4つ. 、Bが. 低 を マ ー ク し た の は 問2と. 最 低 点 の パ タ ー ン が3つ 問3(と. も にCDBA)、. が 最 低 を マ ー ク し た の は 問1(BACD)、 あ っ た の は 問6(ACBD)で た と え ばCに. 最 低 点 の パ タ ー ン が1つ. 問4(CDAB)、. 問9h(BADC)、. あ っ た 。Cが. 問5(CADB)で 問10(BDAC)、Aが. 最 、B. 最低で. 着 目す る と 、Cは. あ っ た。 問2、3、4、5、6で. 点 が 高 い 。 す な わ ち 、 妻 は 夫 子 ど も を 優 先(問2)、 (問9h)許. 、Aが. 平 均 点 が 低 く 、 問1、9h、10で 夫 は 妻 子 を 主 導(問3)、. 平均. ポ ル ノ視 聴 強 要. 容 と い っ た 男 性 優 位 是 認 的 傾 向 が 相 対 的 に 強 く 見 ら れ る 一 方 で 、 性 別 役 割 分 業(問. 1)否. 定 、 意 見 対 立 の 話 し 合 い 解 決 志 向(問4)、. 6)は. 女 性 へ の 人 権 侵 害 と認 識 、 妻 へ の 暴 力 は 公 的 介 入 を 志 向(問10)、. 的 に 強 く 出 て い る 。 ま た 、AとBは. 相 対 的 に はCの. 身 体 接 触(問5)や. 逆 パ タ ー ン 、DはCの. 車 内 で の ヌ ー ド閲 覧(問 な ど の 平 等 志 向 も相 対 傾 向 を や や マ イ ル ドに. した も の と見 る こ とが で き る。 先 に も 述 べ た よ うに 、CとDは. 看 護 系 の 短 期 大 学 ・各 種 学 校 で あ り 、 問1の. 役 割 分 業 否 定 は彼. ら の 共 働 き ・就 業 継 続 志 向 を あ ら わ した も の で 、 そ れ と 男 性 優 位 的 な 家 内 道 徳(問2、3)が 居 し て お り 、 一 方 で 性 道 徳 の 面 で は 潔 癖(問5、6)、. と い う解 釈 が で き る 。. 同.
(5) 3.3.3. . 学 年 によ る有意差. 学 年 に よ る 有 意 差 は 、 間1、2、3、6、8、10の6問. 、 お よ び 問9のhとiの2項. 目で 見 ら. れ た。 各 学 年 の 平 均 点 の順 位 の パ タ ー ン は 各 問 で さ ま ざ ま だ が 、 大 ま か に は 、1年. 生の 点数 が低. い も の と 、4年 生 の 点 数 が 低 い も の に 分 け られ る。 以 下 に見 て み よ う。 まず1年. 生 の 点 数 が 低 い の は 、 問2、3、8、10の4問. で あ る。 こ の うち 問2と. 問8は 、1年. 生 か ら3年 生 ま で 順 次 平 均 点 が 上 が り4年 生 で少 し下 が る、 とい うパ ター ン を と る。 問3と. 問10. は1年 生 か ら4年 生 ま で 順 次 平均 点 が 上 が っ て い る。 そ れ に対 し、4年 生 の 点 数 が 低 い の は 問1、 問6、 問9項. 目hお よ びiの4つ. 均 点 が 高 く、 問9項. 目hは4年. で あ る。 間1と 問9項 、2年 、3年 、1年. 目iが4年. 、2年. 、1年 、3年 の1順に 平. の 順 、 そ して 問6が4年. 生 か ら1年 生 ま で 順. 次 平 均 点 が 上 が っ て い る。 す な わ ち 、1年 生 で は 、 妻 は 夫 子 ど も を優 先(問2)や. 夫 は妻 子 を 主 導(問3)と. に 肯 定 的 で 、 妻 へ の 暴 力 に 対 して 当 事 者 解 決 志 向(問10)が 避 妊 非 協 力(問9i)に 別 役 割 分 業(問1)に. い った意 見. 強 く、 ポ ル ノ視 聴 強 要(問9h)や. 許 容 的 で あ る な ど 、 男 性 優 位 的 な 性 道 徳 に した が う一 面 を示 す 一 方 、 性 否 定 的 で,車 内 で の ヌ ー ド閲 覧(問6)や. 権 侵 害 と考 え る傾 向 が 強 い な ど、 平 等 志 向 も示 して い る。4年 後 述 す る が 、東 京 都 の 調 査 結 果 で は 問6、 力 に 非 許 容 的 に な る(3.4.1.参. 買 春(問8)は. 女 性 に対 す る人. 生 は そ の 逆 の 傾 向 とな る。. 問8の 得 点 は 年 齢 層 が 高 い ほ ど低 く、 こ の 種 の 性 暴. 照)。 今 回 調 査 で4年. 生 が1年 生 に 比 べ 許 容 性 が 高 い こ と は そ. れ と は逆 の傾 向 で あ り、 注 目 に値 す る。. 3.3.4. . 学科 に よる有意 差. 今 回調 査 の 対 象 者 の 所 属 学 科 は 、 心 理 系、 社 会 系 、 教 育 系 、 看 護 系 な ど多 岐 に わ た り、 細 か い 専 攻 分 野 が 特 定 し に くか っ た た め 、 こ こ で は 看 護 系 か 非 看 護 系 か とい う2カ テ ゴ リー に 大別 して 有 意 差 を 見 た 。 今 回 調 査 に お い て 、 看 護 系 は 短 期 大 学 お よび 専 門学 校(と. も に 三 年 制)に. 所属 、. 非 看 護 系 は 四 年 制 大 学 に 所 属 して い る た め 、 この 差 は 学 歴 階 層 の 差 と考 え る こ と も で き る。 学 科 に よ る有 意 差 は 、 問2、3、4、8の4問 問2、3、4、8で. 、 お よ び 問9hの1項. 目で 見 られ た 。 平 均 点 は 、. は 非 看 護 系 の 方 が 高 く、 問9の 項 目hで は 看 護 系 の 方 が 高 か っ た 。 これ は 、. 2つ の傾 向 が 混 合 して い る と見 る こ と が で き る。 す な わ ち 、 看 護 系 は 非 看 護 系 に 比 べ 、妻 は 夫 子 ど も を優 先(問2)や に 肯 定 的 で 、 ポル ノ視 聴 の 強 要(問9h)に. 夫 は 妻 子 を 主 導(問3). 許 容 的 で あ る な ど 、一 方 で は 、 従 来 の 性 別 役 割 分 業. に 沿 っ た 考 え 方 を 一 方 で は 示 して い る。 そ の 一 方 で 、 看 護 系 は 非 看 護 系 に 比 べ 、 対 立 の解 決 に お い て 話 し合 い 志 向(問4)が. よ り強 く 、 買 春 は 女 性 に 対 す る 人 権 侵 害(問8)と. り強 い な ど、 平 等 志 向 も見 られ る。. 考 え る傾 向 が よ.
(6) 3.3.5. . 性 別 に よ る有 意 差. 性 別 に よ る有 意 差 は 、 問1、4、5、8、10、11の6問 i、jの7項. 、お よび 問91で はa、b、c、d、f、. 目に の ぼ り、 他 の カ テ ゴ リー と は か な りち が っ た傾 向 を示 した 。 そ の 結 果 を 少 し く. わ し く見 て み よ う。 平 均 点 は 、 問1と 問10で 女 が 男 よ り も有 意 に 高 く、 そ れ 以 外 で は 女 が 男 よ り も有 意 に低 か っ た。 す なわ ち、女性 の方 が、 「 男 は 仕 事 、 女 は 家 事 育 児 」 と い う性 別 役 割 分 業 に 否 定 的 で あ り(問1)、 妻 へ の 暴 力 に 対 して は 当 事 者 間 解 決 よ り公 的 介 入 を選 好 す る(問10)。 対 立 の 解 決 の 手 段 と し て 話 し合 い を志 向 し(問4)、 8)は. また、 女性 の方 が 、意見. 女 性 部 下 へ の 身 体 接 触(問5)や. 買 春(問. 女 性 へ の 人 権 侵 害 と考 え 、 夫 婦 間 レイ プ は 問 題 で あ る とい う認 識 が 強 い(問11)。. ま た 、 暴 力 の 許 容 非 許 容 に 関す る質 問(問9)で 制 限(c)、. 大 事 な も の を捨 て る ・壊 す(d)、. 為 強 要(j)の. も、 無 視(a)、. 交 友 ・電 話 監 視(b)、. 殴 るふ りで お どす(f)、. 避 妊 非 協 力(i)、. 外出 性行. 各 項 目 につ い て 、 女 性 の 方 が 「 何 が あ っ て も許 せ な い 」 と考 え て い る。. 以 上 か ら、 女 性 へ の 暴 力 に対 して は 、 総 じて 女 性 の 方 が 明 らか に厳 しい 見 方 を も っ て い る と見 る こ とが で き る だ ろ う。 た だ し一 方 で 、 問2(妻 視 聴 の 強 要)の. は 夫 子 ど もを 優 先)、 問3(夫. は 妻 子 を主 導)、 問9の 項 目h(ポ. ルノ. よ うに 、 学 校 ・学 年 ・学 科 で は 有 意 差 が 出 て い る の に 男 女 で は 有 意 な差 に ま で 至. ら な い もの も あ る。 ま た 、 問9の 項 目e(平. 手 打 ち)に つ い て 、 男 性 よ り女性 の 方 が許 容 的 で あ. る こ とは 大 い に 注 目に値 す る。. 3.4. 2.で. 東 京 都 調 査 との 比 較 述 べ た よ うに 、 東 京 都 調 査(東. 京 都 1998)と. 同 じ質 問 文 を 用 い た 調 査 票 を使 用 した の. で 、 厳 密 で は な い が 、 東 京 都 の 調 査 結 果 との 比 較 が 可 能 で あ る。 以 下 で そ の 結 果 を検 討 して い こ う。. 3.4.1. 問1∼8お. 両性 の 関係 と 「 女 性 に 対 す る暴 力 」 に 関 す る意 識 の 比 較 よ び 問10、11で 質 問 され て い る 「女性 に 対 す る暴 力 」 等 に 関 す る意 識 に つ い て 、 東. 京 都 の 単 純 集 計 結 果 と今 回 の 単 純 集 計 結 果 を パ ー セ ン テ ー ジ に あ らわ して 比 較 した(表6)。 こ こ か らい く つ か の こ とが 明 らか に な る。 まず 、 問1∼3の. 性 別 役 割 分 業 に 関 す る意 識 で は 、 東 京 都 よ り も今 回 の デ ー タ の ほ うが よ り平. 等 志 向 が 強 い。 そ して 問5、7の. 身 体 接 触 を と も な う猥 褻 行 為 ・性 的 嫌 が らせ へ の 意 識 は、 今 回. の デ ー タ の ほ うが よ り厳 しい。 ま た 、 問10の 妻 へ 暴 力 の 当事 者 解 決 回 避 や 問11の 夫 婦 間 レイ プ へ の 厳 しい 見 方 も 、 今 回 の デ ー タ の 方 が よ り鮮 明 で 、 女 性 差 別 や 性 暴 力 へ の 抵 抗 感 の 強 さ を あ らわ す も の と解 釈 で き る。.
(7) そ れ に 対 し、 問6の. よ うに 環 境 を悪 化 させ る性 的 な 行 為 、 あ る い は 問8の 買 春 につ い て は 、 東. 京 都 デ ー タ よ り もや や 容 認 的 な 回 答 に な っ て い る。 だ が 、 東 京 都 デ ー タ で も、 回 答 者 の 年 齢 層 が 高 い と よ り非 容 認 的 な 回 答 が 多 い(東 京 都1998:17一8)こ. と を 考 え 合 わ せ れ ば 、 これ も 東 京 都. デ ー タ と同様 の傾 向 が 示 され て い る と考 え る こ と が で き る。 そ して 問4は 、 東 京 都 調 査 の デ ー タ と今 回 調 査 の デ ー タ が 、 ほ ぼ 同 じ傾 向 を 示 して い る。 以 上 を 見 る と、 今 回 調 査 のデ ー タ は東 京 都 調 査 に 比 べ 、 全 体 的 に は 同 様 の 傾 向 、 部 分 的 に は よ りラ デ ィ カ ル な傾 向 を示 して い る。 こ の 理 由 は 未 詳 だ が 、 今 回 調 査 の 回 答 者 が 大 学 ・短 大 生 な ど の 若 年 層 で あ る こ と と何 らか の 関 係 が あ る の で は な い か と推 測 され る。. 3.4.2.. 「 女 性 に 対 す る暴 力 」 に 関 す る許 容 度 の 比 較. 次 い で 、 問9で 質 問 され て い る 「 女 性 に対 す る 暴 力 」 に 関 す る許 容 度 につ い て 、 東 京 都 の 単 純 集 計 結 果 と今 回 の 単 純 集 計 結 果 を パ ー セ ン テ ー ジ に あ らわ して 比 較 した(表7)。.
(8) 結 果 を 見 る と、 各 項 目 に対 し 「どん な こ とが あ っ て も許 され な い 」 と回 答 した 比 率 が 、 東 京 都 調 査 に 比 べ 今 回 調 査 の 方 が 、 多 くの 項 目で か な り高 い こ とが わ か る。 細 か く見 る と、 性 的 暴 力 に あ た るh(ポ の3項. 目は す べ て15ポ イ ン ト以 上 高 く、 ま た 、c(妻. 言 っ て も無 視)も10ポ. 妊 非 協 力)、j(性. の外 出制 限)も15ポ. 行 為 強 要). イ ン ト以 上 、a(何. を. イ ン ト以 上 高 い 。. そ れ に 次 い で 差 が 大 き い の はf(殴 で 食 べ られ るん だ 」)で は 約6ポ b(交. ル ノ 視 聴 強 要)、i(避. 友 ・電 話 監 視)で. る ふ りで お どす)の. イ ン ト、d(大. 約9ポ. イ ン トだ が 、e(「. 事 な も の を 捨 て る ・壊 す)で. は 約1ポ イ ン トの 差 に縮 ま る。 そ してg(平. 誰 のお か げ. は約3ポ. イ ン ト、. 手 打 ち)で は逆 に4ポ イ ン. ト東 京 都 調 査 の 方 が 高 くなっ て い る。 こ の傾 向 の 理 由 は未 詳 だ が 、性 暴 力 に対 す る潔 癖 と も い え る 態 度 は 、 今 回 調 査 の 回 答 者 が 若 年 層 で あ る こ と と何 らか の 関係 が あ る の で は な い か と推 測 され る。 ま た 、 平 手 打 ち に対 す る許 容 性 は 、 男 性 よ り女 性 が 平 手 打 ち に許 容 的 で あ る(3.2.5.参 す る。. 照)こ. と と あ わ せ 、 大 い に 注 目に値.
(9) 3.5. . 個 別 の 暴 力被 害 経 験. 問12∼15で は 、 女 性 を対 象 に 、 配 偶 者 ・パ ー トナ ー 以 外 か らの 暴 力 被 害 経 験 に つ い て 質 問 して い る。 そ の 回 答 結 果 を ま とめ 、東 京 都 調 査 の結 果 と比 較 した。 結 果 は 表8∼10の. よ うに な っ た。.
(10) 以 上 の 結 果 に つ い て簡 単 に ま とめ る。 ま ず 、 望 ま な い つ き あ い を 要 求 され た 経 験(表8)は な い 。 職 場 の 上 司 か らが 「 何 度 も 」 「1、2度 が 同 じ く6.2%に. 対 し3.0%、. 、東 京都調 査 に比べ て今 回調査 の方 が少. 」 あ わ せ て23.7%に. 対 し5.7%、. 中高大学 教師 か ら. 地 域 活 動 役 職 者 か らが 同 じ く5.4%に. 対 し0.6%、. とお よ そ3か. ら18. ポ イ ン トの 差 が あ っ た 。 これ は 、 今 回 調 査 の 回 答 者 の 年 齢 層 が 低 い た め 、 経 験 頻 度 が 「 ま だ低 い 」 とい う解 釈 が で き る。 次 い で 、痴 漢 被 害 経 験 も東 京 都 調 査79.1%に. 対 し今 回 調 査59.1%と20ポ. イ ン ト低 い。 これ は 、. 通 勤 を 経 験 して い な い た め 「ま だ 低 い 」 か 、 ま た は 首都 圏 に比 べ て 名 古 屋 圏 の 方 が 通 勤 ・通 学 時 の 混 雑 が 激 し くな く、 痴 漢 の 危 険 が相 対 的 に は少 な い(と い っ て も5人 に3人 は 被 害 経 験 が あ る が)た. め 、 と解 釈 で き る。. そ れ に 対 し、 ス トー キ ン グ被 害 経 験 と性 暴 力 被 害 経 験1で は 、 東 京 都 調 査 と今 回 調 査 で ほ ぼ 同 じ程 度 の 経 験 率 が 出 て い る こ とは 注 目 に値 す る。 この 理 由 は未 詳 だ が 、 た と え ば 、 ス トー キ ン グ や 性 暴 力 の 被 害 な ど は若 年 女 性 が タ ー ゲ ッ トと な りや す い こ と を示 唆 して い る 、 と見 る こ と もで きる。. 3.6. . 暴 力被害 経験 の累積. 各 回 答 者 が 暴 力 被 害 を どの よ うに 経 験 して い る か に つ い て 知 る た め 、 問12∼15の 被 害 経 験 の 累 積 を計 算 し得 点 化 した 。 問12a、b、cの3項 度 経 験 した 」 を1点. 目に つ い て は 「 何 度 も あ っ た 」 を2点 、 「1、2. と し、 問13∼15に つ い て は 「 あ っ た 」 を1点. と して 計 算 した 。 そ の 結 果 は 、. 表11に 示 した 通 りで あ る。. こ の 得 点 の カ テ ゴ リー ご との 平 均 点 の 差 を一 元 配 置 分 散 分 析 に よ って 検 証 した が 、 有 意 差 が 見 られ た の は 学 年 の み(p〈.05)で. 、 学 年 が 高 くな る ほ ど得 点 が 高 く、 被 害 経 験 が 多 い こ と が 示. 唆 され た 。 調 査 年 度 、 学 校 、 学 科 に つ い て は有 意 差 が な か っ た。. 1質 問 紙 の 文 言 は 「 夫 ・パ ー トナ ー 以 外 の 男 性 か ら. 、 お ど され た り、押 さえ つ け られ た り、 何 らか の 方 法 で 傷 つ け られ た り. して 性 的 な行 為 を 強 要 され た こ と」 と な っ て い る 。.
(11) 4.比. 較 と考察. 日本 に お け る 女 性 へ の 暴 力 に 関 す る 調 査 研 究 の 嚆 矢 は 「 夫(恋 人)か 1992年 に 実施 した も の(「 夫(恋 人)か 京 都1998)は. らの 暴 力 」 調 査研 究 会1998)で. らの暴力 」調査研 究会 が あ る が 、 東 京 都 調 査(東. こ の 分 野 日本 初 の 一 般 人 口調 査 と して 、 内 外 に 大 き な 反 響 を 呼 び 起 こ した 。 そ の. 反 響 の1つ は 、 そ の 後 相 次 い だ 国や 地 方 自治 体 に よ る 女 性 に 対 す る 暴 力 や 配 偶 者 間 暴 力 に 関 す る 調 査 で あ ろ う。 独 立 した 調 査 だ け で は な く 、住 民 の 生 活 状 況 調 査 で配 偶 者 間 暴 力 に 関 す る 質 問 項 目 を含 め た もの も数 え る と 、相 当数 に の ぼ っ た 。 こ こで これ らの 調 査 す べ て を参 照 す るの は 困難 な の で 、 「 夫(恋 に よ る調 査(以 市2000)と. 人)か. らの暴 力」調 査研 究会. 下 研 究 会 調 査 と略 記)、 東 京 都 調 査 の2つ 以 外 に 、名 古 屋 市 に よ る 調 査(名. 内 閣 府 に よ る 調 査(内. 閣府2003)の. あ わ せ て4つ. 古屋. を 参 照 ・比 較 し、 女 性 へ の 暴 力 に. つ い て の 考 察 を 試 み る。. 4.1.. DV被. 上 記4調. 害経験 の比較. 査 は い ず れ も配 偶 ・恋 人 関係 に お け る 女 性 の 暴 力 被 害 経 験 に つ い て た ず ね て い る。 質. 問 は さま ざま な種 類 の 暴 力 に つ い て1つ1つ. た ず ね る 形 式 が 多 く 、 文 言 も少 しず つ 異 な る部 分 が. あ る の で 、厳 密 な 比 較 は 難 しい が 、 以 下 に比 較 を試 み よ う。 上 記4調 査 の うち、 内 閣 府 調 査 は 被 害 経 験 を身 体 的 暴 力 ・精 神 的 暴 力 ・性 的 暴 力 の3カ テ ゴ リ ーに大別 し. 、 そ れ ぞ れ に つ い て 「これ ま で 」 と 「こ の1年 」 の被 害 経 験 を たず ね て い る。 そ れ に. 対 し内 閣 府 調 査 以 外 の3調 査 は 、 大 事 な も の の 損 壊 、 「だ れ の お か げ で 食 べ られ る 」 とい うセ リ フ 、 立 ち上 が れ な い く らい ひ ど い 暴 力 、 避 妊 へ の 非 協 力 、 な ど、 そ れ ぞ れ10∼17項. 目に つ い て ひ. とつ ひ とつ 経 験 を た ず ね て い る。 そ こ で 、3調 査 で ほ ぼ 共 通 して た ず ね られ て い た 「 交 友 関係や 電話 の監視 」 「 平 手打 ち」 「 性 行 為 の 強 要 」 の3つ の 被 害 経 験 率 を 、 そ れ ぞ れ 精 神 的 暴 力 、 身 体 的 暴 力 、性 的 暴 力 を 代 表 す る もの と し、4調 査 の 結 果 を 比 較 して み た 。 そ の 結 果 を ま とめ た も の が 表12で あ る。 や や 乱 暴 な 推 論 に な ら ざ る を え な い が 、 こ の 結 果 を 比 較 検 討 して み よ う。 まず 身 体 的 暴 力 は 、 無 作 為 抽 出 調 査 で は な い研 究 会 調 査 を 除 い て 、3調 査 で ほ ぼ 同 じ程 度 の 発 生 率 が 示 され た。 した が っ て 、 平 手 打 ち の よ うな 身 体 的 暴 力 は 、 日本 各 地 ど こ で も 同 じよ うな 確 率 で お こ っ て い る とい う推 測 が 成 り立 つ 。 しか も 、東 京 都 と名 古 屋 市 で は 「 何 度 も 」 と 「1、2 度 」 の 比 率 も似 て い る(こ の2調 査 で は お よそ1対5、. 内 閣府 調 査 で は お よそ1対2)。. 次 い で 精 神 的 暴 力 で は 、 内 閣府 調 査 で の 発 生 率 が低 い の に 対 し、 研 究 会 調 査 を 含 む 他 の3調 査 で の 発 生 率 が 同 じ程 度 で あ っ た。 た だ し、 名 古 屋 市調 査 で の こ の 項 目の 文 言 は研 究 会 や 東 京 都 で の 調 査 よ りも広 い 含 意 の もの とな っ て い る こ と に注 意 は 必 要 だ し、 内 閣 府 調 査 の 発 生 率 の 算 定 方 法 な ど に つ い て の 情 報 も な い た め 、 推 論 に 限 界 は あ る。 も う1点 、 精 神 的 暴 力 は 身 体 的 暴 力 よ り.
(12) も お こ りや す い で あ ろ う、 とい うわ れ われ の予 想 に反 し、 こ の 発 生 率 は 平 手 打 ち の発 生 率 と さほ ど変 わ らな い。 こ れ につ い て は 、 精 神 的 暴 力 概 念 や そ の 問 題 性 の 認 識 が ま だ 十 分 広 ま っ て い な い た め 、 とい う仮 説 が 考 え られ る。 最 後 に 性 的 暴 力 で あ る が 、 これ は 結 果 が ば らつ い た とい うべ き で あ ろ う。 この 解 釈 と して 、 ま ず 、 他 の 調 査 よ り も広 い含 意 の 文 言 を用 い た名 古 屋 市 調 査 や 、 無 作 為 抽 出 で は な い研 究 会 調 査 の 発 生 率 が 高 い の は 理 解 で き る。 ま た 、 東 京 都 の1997年 と内 閣府 の2002年 と い う調 査 年 度 の 差(し か も こ の 間 に は 、2001年 のDV防. 止 法 の成 立 とい うエ ポ ッ ク も あ っ た)が. 、回答者 の意識 を変化. させ た 、 とい う仮 説 を考 え る こ とは で き る。 た だ し こ の場 合 、 精 神 的 虐 待 発 生 率 は 近 年 に な っ て も そ れ ほ ど の増 加 を 示 して い な い 、 とい うこ と と矛 盾 す る の で 、 そ れ を ど う考 え る か が 問 題 とな る。. 4.2. . DV加. 害 への寄 与要 因. では 、なぜ 「 女 性 に対 す る 暴 力 」 が お こ る の か 。 これ に 関 連 して 、 まず 、DV加. 害 に 関 連 して. 現 段 階 で 調 査 結 果 か ら明 らか に な っ て い る こ と を ま と め て み よ う。 名 古 屋 市 と 内 閣 府 の 調 査 で は 、 男 性 回 答 者 に 、 加 害 経 験 につ い て も聞 い て い る。 ま た 、 内 閣府 の 調 査 で は 、 性 別 役 割 分 業 や 暴 力 に 対 す る 意 識 、 お よび 回 答 者 自身 の 暴 力 被 害 経 験 な どに つ い て も た ず ね て お り、 報 告 書 に は これ らの ク ロ ス集 計 結 果 も 一 部 掲 載 され て い る。 これ らは加 害 す る 男 性 と しな い 男 性 の 差 を 見 る た め に 有 益 と思 わ れ る の で 、 そ の い くつ か を ま と め て グ ラ フ に した (図3)。.
(13) 統 計 検 定 を お こな っ て い な い の で 厳 密 な 比 較 は 難 しい が 、 こ こ で 見 た 意 識3項 験2項. 目 、 暴 力 被 害 経 験2項. 目、 暴 力 目撃 経. 目の うち 、 あ ま り差 が な い の は 「 母 か ら父 に 暴 力 が あ っ た 」 「 親か. ら精 神 的 暴 力 を受 け た 」 の2項. 目の み で 、他5項. 目は 差 が あ る と見 る こ とが で き る。 そ して この. 5項 目か らは 、 加 害 者 は 非 加 害 者 に比 べ 、性 別 役 割 分 業 や 夫 の 優 位 を 肯 定 し、 夫 か ら妻 へ の 身 体 的 暴 力 を正 当化 して お り、 か つ 、 生 育 歴 に お け るDV目. 撃 や 身 体 的 暴 力 被 害 が 多 い 、 とい え る。. な お 、 夫 か ら妻 へ の 身 体 的 暴 力 の 正 当 化 が あ る、 とい っ て も、 正 当化 す る 回 答 を して い る の は 全 体 の9%ほ. どで あ り、 加 害 者 の 大 多 数 は い け な い と知 っ て い な が ら妻 へ の 暴 力 をふ る っ た(て. い. る)、 とい う こ とは 興 味 深 い 。 DV加. 害 者 教 育 プ ロ グ ラ ム な どの 知 見 か ら、DV加. に 求 め る 説 とPTSDに ど ち ら もDVの. 求 め る説 の2つ. 害 の 原 因 を 家 父 長 制 的(男 性 支 配 的)意 識. が 、 現 在 の と こ ろ 有 力 で あ る と思 わ れ る 。 こ の2者. は、. 完 全 停 止 を 求 め る と こ ろ か ら教 育 を 始 め る点 で は 共 通 して い る が 、前 者 はDVを. 「 選 択 的 な行 為 」 と と らえ 、 選 択 を正 当化 す る男 性 支 配 的 な 意 識 ・信 念 を 変 容 させ る こ と に 重 点 が お か れ る(Pence & Paymer 1993=2004,Adams . & Cayouette 2002=2002)の. に 対 し、 後 者 はDV. の 引 き金 とな る怒 りな どの感 情 の コ ン トロー ル や そ の 源 泉 とな る 経 験 の 処 理 も重 ん ず る(Dutton & Golant 1995=2001,Sonkin. & Durphy l982=2003)、. とい う点 で 差 が あ る よ うで あ る。. 内 閣 府 調 査 の 回 答 か ら は 、 男 性 支 配 的 意 識 も暴 力 被 害 経 験 も どち ら も加 害 者 に お い て よ り高 い こ とが 見 て とれ た 。 直 感 的 に は 、 暴 力 被 害 経 験 の 差 の 方 が 大 き く見 え る の で 、 こ ち ら を よ り重 大 な 寄 与 要 因 と考 え た くな る。 た だ し これ に は い くつ も の 留 保 が 必 要 で あ る。 す な わ ち 、 検 定 や 因.
(14) 果 性 の検 討 を 含 め た 統 計 的 手 続 は も っ と厳 密 で な けれ ば な ら な い し、 報 告 書 レベ ル の デ ー タ で は 加 害 の 程 度 と意 識 ・経 験 との 関 係 が 不 明 で あ り、 可 能 な らば 元 デ ー タ の 二 次 分 析 が 望 ま れ る。 ま た 、 こ こで は 暴 力 加 害 と関 係 が 薄 い と推 測 され る親 か らの 精 神 的 虐 待 経 験 は 、 非 行 や 犯 罪 に とっ て は 身 体 的 虐 待 と 同 様 に 重 大 な 寄 与 要 因 で あ る こ とが 確 認 され た 研 究 も あ る(English et als. 2001)。 さ らに 多 角 的 な検 討 が 必 要 と考 え られ る。. 4.3. . 「女 性 に 対 す る暴 力 」 の 原 因 に 関 す る 考 察. 厳 密 に い え ば 、 上 で 検 討 したDV加. 害と 「 女 性 に 対 す る暴 力 」 は 同 じで は な い 。 した が っ て 、. 原 因 に も差 が あ る 可 能 性 は 否 定 しえ な い 。 た だ し、 女 性 に対 す る 暴 力 一 般 との 共 通 部 分 は あ る だ ろ う し、 そ れ につ い て 考 察 す る こ と は有 意 義 だ と思 わ れ る。 考 慮 に 入 れ て お か な けれ ば な らな い の は 、 被 害 を 引 き 起 こす 原 因 は重 層 的 で あ り うる こ と で あ る。 た と え ば セ ク シ ュ アル ・ハ ラ ス メ ン ト(以 下SHと. 略 記)を. お こす の は加 害 者 で 、原 因 は ま. ず 何 よ りも加 害 者 側 の 要 因 に 求 め られ な け れ ば な ら な い が 、 よ く知 られ て い る よ うに 、SH被. 害. 者 に 対 す る社 会 の態 度 は き わ め て 冷 淡 で 、 被 害 者 責 任 論 や揶揄 な ど に よ る事 態 の矮 小 化 な ど の 二 次 加 害 も相 次 ぎ 、 そ の 厳 し さは 被 害 を訴 え る際 の重 大 な 障 害 と な っ て い る。 す な わ ち 、被 害 は加 害 者 か らだ け の も の と は 限 らな い 、 とい う こ と で あ る。 この と き 、 た とえ ばSHに. つい て の 「 性 的役 割 の 溢 れ 出 し理 論 」(Gutek & Morasch 1982)が. 示. 唆 す る よ うに 、 実 際 に 性 的 に ア ク テ ィ ブ な の は 男 性 で あ る に もか か わ らず 、 女性 とい うカ テ ゴ リ ー そ の もの に 「 性 的 」 とい う含 意 が 読 み 込 まれ. 、 そ れ が 性 に対 す る ア ク シ ョン を 引 き 起 こす と信. じ られ た りす る(「 女 性 の方 が そ の気 に させ る 」 とい わ れ る、 な ど)と い うこ とが 背 景 に あ る。 これ は 興 味 深 い こ と に 、 「(妻に)サ ー ビ ス が拒 否 され た と き に 暴 力 をふ る う」 な ど と い う男 性 バ タ ラー た ち の理 由 づ け(言 い わ け)(中 妻 が サ ー ビス して 当然 、 とい う信 念(思. 村 1996:22)と い こみ)が. 類 似 す る 部 分 が あ る。 そ の 前 提 に は 、. あ るの で あ る。. この社 会 にお いて女 性 は 「 性 化 」、 す な わ ち 性 的 な 存 在 で あ る よ う水 路 づ け られ 強 制 され て い る。 女 性 は そ れ に よ っ て 性 的魅 力 や サ ー ビス の 提 供 な ど、 あ る種 の 振 る 舞 い を否 応 な く期 待 され て お り、 そ れ に 反 した もの は 「 女 性 に あ る ま じき もの 」 と して の 冷 た い扱 い が 待 っ て い る。 そ し て 男 性 は 、 性 化 され た 存 在 と して の 女 性 に 対 し、 あ る者 は 性 的魅 力 を暴 力 的 に 奪 お う と し、 あ る 者 は得 られ る べ きサ ー ビス が 得 られ な か っ た とい っ て 暴 力 をふ る う。 い ず れ に せ よ そ の 背 景 に あ る の は 、 女 性 の 特 質 を 限 定 し、 か つ そ れ を 男 性 が 支 配 す る 、 とい う二 重 の 意 味 で 暴 力 的 な構 造 で あ る とい え る の で は な い だ ろ うか 。 も ち ろ ん 以 上 の 考 察 の み で は 、 大 多 数 の 男 性 が 女 性 に 対 す る暴 力 を ふ る わ な い 、 とい う点 に 対 す る説 明 力 が 弱 い 。 だ が 、女 性 に 対 す る暴 力 が 問題 化 され て か らか な りの 時 間 が た つ に も か か わ らず 、 対 策 が 遅 々 と して 進 ま な い 現 状 に つ い て 、 あ る 程 度 の 説 明 力 は あ る の で は な い か と考 え ら.
(15) れ る。. 5.結. 論. 中部 地 方 大 学 生 に お け る女 性 に 対 す る 暴 力 に 関 す る意 識 と経 験 を 、1998年 か ら2001年 に か け て 調 査 した 。 性 別 役 割 な どに 関 す る意 識 に お い て 、 各 種 カ テ ゴ リー 間 の差 を検 討 した が 、 も っ と も 目立 っ た の は 性 差 で 、 男 性 よ りも女 性 の 方 が 明 ら か に 女 性 に対 す る 暴 力 に 厳 しい 見 方 を も っ て い た 。 た だ し平 手 打 ち に つ い て は 男 性 よ り女 性 の 方 が 許 容 的 で あ る こ とが 注 目 され た 。 ま た 、 同 じ質 問 文 を 用 い た 東 京 都 調 査 の 結 果 と比 較 した と こ ろ 、 お お む ね 同 様 で 、 一 部 は よ り ラデ ィ カ ル な傾 向 が 見 られ た 。 暴 力 に 関 す る許 容 度 は 、 東 京 都 調 査 よ り も今 回 調 査 の 方 が 低 く 、 特 に性 暴 力 に つ い て は 厳 しい 見 方 が 示 され た 。 女 性 の 被 害 経 験 に つ い て は 、 望 ま な い つ き あ い の 強 要 経 験 は 約1∼6%、 ス トー キ ン グ被 害 は約25%、 との 比 較 で は 、 前2者. 性 暴 力 被 害 は約6%が. は東 京 都 よ り低 く、 後2者. 考察 の た め、 「 夫(恋 人)か. 痴 漢 被 害 は約60%、. 経 験 し て い る とい う結 果 が 出 た 。 東 京 都 調 査 は同様 の比 率で あ った。. らの 暴 力 」 調 査 研 究 会 、 東 京 都 、 名 古 屋 市 、 内 閣府 の4つ. 性 に 対 す る 暴 力 」調 査 結 果 を 比 較 した が 、 無 作 為 抽 出 で お こ な わ れ た 後3者. の 「 女. の 調 査 でDVの. 身体. 的 暴 力 被 害 比 率 が ほ ぼ 同 じ程 度 示 され た の に 対 し、 精 神 的 暴 力 や 性 的 暴 力 の 被 害 で は結 果 が ば ら つ い た 。 ま た 、 内 閣 府 調 査 か ら、DV加. 害 経 験 男 性 と非 経 験 男 性 との 意 識 や 生 育 歴 に つ い て の 差. を 見 た が、 加 害 経 験 男 性 の方 が 、 性 別 役 割 分 業 に 肯 定 的 で 暴 力 を 正 当 化 す る傾 向 が 強 く、 生 育 歴 にお い て 暴 力 を 目撃 した り受 け た りす る こ とが 多 か っ た 。 これ を 参 照 しつ つ 、 女 性 に 対 す る暴 力 の原 因 に つ い て 簡 潔 に 考 察 を お こ な っ た 。. 文献(著 者 名アル ファベ ッ ト順) Adams, . David & Cayouette, . Susan 2002"Emerge: . 2002 Men Who Batter: Intervention ジ ー バ タ ラ ー(DV加. 害 者)の. A Group Education . and Prevention. Strateies. Model . in a Diverse. for Abusers", Society. Aldarando . .=2002. E . & Medoros, . 沼 崎 一 郎 訳. F.. 「エ マ ー. た め の グ ル ー プ 教 育 モ デ ル ー 」、 『ア デ ィ ク シ ョ ン と 家 族 』74(19一2):. 205-231. Dutton,. Donald. G.&. Golant,. Susan. K.. 1995. ぜ 夫 は 、 愛 す る妻 を殴 る の か English,. Diana. J., Widom,. Criminality,. and. DC:. States. United. Violent. Cathy. Department. Batterer:. a psychological. profile,. Basic. Books. .=2001中. 村 正 訳. 『な. バ タ ラ ー の 心 理 学 』、 作 品 社. Spatz. Criminal. The. &. Brandford,. Behavior:. A. Carol. 2001. Replication. and. of Justice, National. Institute. "Childhood Extension,. Victimization Final. Report.. and "NCJ. Delinquency 192291,. , Adult. Washington,. of Justice.. http://www.ncjrs.org/pdffiles1/nij/grants/192291.pdf(2006年2月15日) Gutek,. Barbara Journal. &. Morasch,. of Social. Issues. Bruce 1982 38-4: 55-74.. "Sex-Ratios,. Sex-Role. Spillover,. and. Sexual. Harassment. of Women. at Work". ,.
(16) 名 古 屋 市 2000 . 『「 女 性 に 対 す る 暴 力 」 調 査 報 告 書 』、 名 古 屋 市.. 内 閣 府 2003 『配 偶 者 等 か ら の 暴 力 に 対 す る 調 査 』、 内 閣 府. 中 村 正 1996 『「男 ら し さ 」 か ら の 自 由 一 模 索 す る 男 た ち の ア メ リカ 』、 か も が わ 出 版. 「夫(恋. 人)か. ら の 暴 力 」 研 究 会 1998 『ド メ ス テ ィ ッ ク ・バ イ オ レ ン ス 』、 有 斐 閣.→2002『. ィ ッ ク ・バ イ オ レ ン ス[新. 版]実. 態 ・DV法. ドメ ス テ. 解 説 ・ ビ ジ ョ ン 』、 有 斐 閣.. Pence, Ellen & Paymer, Michael 1993 Education Groups for Men Who Batter: The Duluth Model, Springer Publishing. =2004 . 波 田 あ い 子 監 訳 、 堀 田 碧 ・寺 澤 恵 美 子 訳. 『暴 力 男 性 の 教 育 プ ロ グ ラ ム . ド ゥ ル ー ス ・モ デ ル 』、. 誠 信 書 房. Sonkin, Daniel Jay & Durphy, Michael 1982 Learning to live without violence: a Handbook =2003 . 中 野 瑠 美 子 訳 ・中 村 正 解 説. for Men, Volcano Press.. 『脱 暴 力 の プ ロ グ ラ ム 男 の た め の ハ ン ドブ ッ ク 』、 青 木 書 店.. 東 京 都 1998 『「 女 性 に 対 す る 暴 力 」 調 査 報 告 書 』、 東 京 都..
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