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新会員管理システム構築に向けた取り組み

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Academic year: 2021

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(1)学会活動報告 Activity Reports. 新会員管理システム構築 に向けた取り組み 大森久美子 日本電信電話(株)ソフトウェアイノベーションセンタ/学会システム WG 委員  現在,学会システム WG では,会員管理システ.  業務分析の結果,学会を取り巻く課題を以下のよ. ム(以下,学会マネジメントシステムと称する)と,. うに整理した(図 -1).入会申込を例にとると,現. 支部・研究会システムのあるべき姿とその実現に向. 状,会員からの申込申請に対して,学会職員がシス. けた検討を行っている.我々,NTT ソフトウェア. テムに入会情報を転記し,請求,支払処理,理事会. イノベーションセンタは,業務分析を行い,業務課. 承認を経て,入会となるが,この間に転記ミスによ. 題を抽出し,改善を繰り返し実行することで,業務. る作業の手戻りも多く,学会職員の多くの時間と手. のあるべき姿,およびそれに付随するシステムのあ. 間を要している.これらの課題を解決するためには,. るべき姿を導き出す業務プロセスリデザイン手法の. 会員自身で申込・登録手続きが完結でき,必要な作. 研究開発に取り組んでいる.本稿では,学会マネジ. 業のみを学会職員が実施するような学会マネジメン. メント業務,およびシステムに我々の分析手法を適. トシステムの構築が望まれる.これが実現できれば,. 用した概要について報告する. . 各種申請処理のリードタイムの短縮と学会職員の稼.  情報処理学会のマネジメント業務は,会員管理,. 働の軽減が期待できる.その結果,会員はタイムリ. 研究会管理,全国大会や FIT などのイベントの管. かつ迅速に会員サービスを享受でき,学会職員は軽. 理,請求や入金情報の管理など多岐にわたる.そ. 減した稼働で会員サービス向上に関する検討が可能. れを支えるシステムは,2003 年に導入されて以来,. になる.換言すると,会員と学会職員がコラボレー. 学会業務が追加,修正になるたび,機能追加を繰り. ションすることにより,会員活動の効率化,学会活. 返して今に至る.また 2007 年にリリースした会員. 動の充実へとつながる.. マイページ機能についてはセキュリティ面での課題.   検 討 に お い て は, 要 求 分 析 手 法 の 1 つ で あ る. により現在サービスを停止している.一方で学会の 喫緊の課題として 2003 年 3 末時点で 21,689 人だっ た正会員が,2016 年 3 月末時点で 15,397 人 ☆ 1 と,. 【会員】. ・各種手続きは,迅速に処理してほしい ・イベントの照会,申込を簡素化してほしい ・決済の状況を簡単に確認したい ・参加情報を簡単にしたい. 年々減少傾向にあり,会員増に向けた魅力的なサー ビスが求められる一方で,新しいサービスを立ち上 げようとしても,システムへの機能追加が機能面で も費用面でも困難になっており,学会職員の業務負 荷が増えつつある. ☆1. 272. 情報処理学会:年度末会員数 https://www.ipsj.or.jp/member/nendomatu-kaiinsu.html. 情報処理 Vol.59 No.3 Mar. 2018 学会活動報告. 確認 改善 要望 変更依頼. 登録・申込依頼 【学会職員】. 【非会員】. ・イベントの申込依頼を簡素化してほしい. 申込依頼. ・会員からの申込依頼の重複作業をなくしたい ・消込作業を軽減したい(経理担当) ・会員からの問合せ作業を減らしたい ・承認作業を自動化したい ・理事会からの情報提供要求に迅速に対処したい ・会員とのコミュニケーションを限りなく電子化したい. 【システム管理者】 ・利用者からの要望には迅速に対処したい ・システム関連費用を削減したい. ■図 -1 学会を取り巻く課題. 確認. 情報提供依頼. 【理事会】 ・学会の状況をタイムリに把握したい ・会員の減少をくいとめたい ・魅力ある学会にしたい ・セキュリティ対策を万全にしたい.

(2) SSM(Soft Systems Methodology)を利用し,我々. れの中で,決済手続きまで続けて行う方式にするこ. が考案した 7 要素法を用いて,学会マネジメント業. とで請求書の送付の省略を図る.. 務,およびシステムのあるべき姿を導き出した.詳.  (3)の入金消込処理とは,決済代行業者からの入. 細についてはデジタルプラクティス 1 月号「学会マ. 金情報ファイルを入力とし,基幹システム内の請求. 1). ネジメント業務の分析とあるべき姿の検討」 を参. 情報に対して入金された旨を記録する作業のことで. 照されたい.ここでは,簡単に新マネジメント業務,. ある.現状クレジットカード決済時には与信確認を. およびシステムの方向性について紹介する.. 行うため,与信確認が済んだ請求については,決済.  今回,あるべき姿の検討にあたっては,業務改善. 代行業者から学会側への支払いが保証されることに. の観点としてリードタイム短縮,処理時間(稼働時. なる.このことから,決済と同時に入金消込処理を. 間)の削減を選択した.2 つの観点から,定款上改. 行うようにフローを変更し,入金消込処理に対する. 善可能であると考えた学会職員側の以下 3 つの作業. 待ち時間をなくすことでリードタイム短縮を図る.. について改善を検討した..  入会申込に関して,現状とあるべき姿の処理時間,.   (1)申込受付. およびリードタイムを図 -2 に示す..   (2)請求書の印刷・送付.  現在,学会では,我々が示した業務のあるべき姿,.   (3)入金消込処理. システム要件に基づき,マネジメントシステムの開.   (1)の申込受付とは会員が Web フォームに入力. 発が進められようとしている.. した申込内容を基幹システムへ代行登録することで.  残された課題としては,外部システム(電子図書. ある.業務フロー上は会員の入会申込と作業の重複. 館,情報学広場,全国大会受付システム,査読シス. が発生しており,代行登録待ちによりリードタイム. テム等)との連携見直し,支部・研究会システムと. が長くなっている点が明らかになった.そこで,今. の連携強化がある.後者については,アンケート調. 回は会員が Web サイトを通じて直接基幹システム. 査等により検討を行っており,2017 年度末までに. 上のデータを更新する仕組みを用意することで,申. 基本方針を立案する予定である.. 込受付の自動化を図る..  マネジメント業務,およびシステムの改善により,.  次に,現状, (2)の請求書の印刷・送付が必要. 会員の活動履歴の蓄積から会員一人ひとりに最適な. となる理由を分析したところ,決済内容を入力する. 学会イベントの紹介などが行える環境が整備される. Web フォームが独立しており,入会申込時の内容. ことから,会員サービスの向上や新規サービスの提. を引き継ぐことができないため,学会職員が決済内. 供へとつながり,より魅力ある学会への変貌が可能. 容入力時に入力する請求書番号を会員に伝える必要. になると考えている.. があることから,請求書の印刷・送付が実施されて. 参考文献 1)城間祐輝,大森久美子,星野 隆:学会マネジメント業務の 分析とあるべき姿の検討─ 7 要素法による業務改善の実践 ─,デジタルプラクティス,情報処理学会,Vol.9, No.1 (Jan. 2018) ,https://www.ipsj.or.jp/dp/contents/publication/33/ S0901-W01.html (2017 年 11 月 10 日受付). いることが分かった.そこで,今回は入会申込の流 現状. あるべき姿 会員側. 学会側. 入会申込(Web). (10分). 会員側. ①即日~3日程度. 申込受付. (10分). 請求書の印刷・送付. (5分). ②即日. 決済内容入力(Web) (5分). ③2日以上. ④1日~5日程度 入金消込処理. (2分). 理事会承認. (1分). ②1日~31日. ⑥即日. ①~⑥リードタイム合計:4日以上. 学会側. 入会申込(Web). ↓. 決済内容入力(Web). (10分). ①即日 申込受付(自動). ↓. 入金消込処理(自動). (0分). ②1日~31日 理事会承認. (1分). ③即日. ①~③リードタイム合計:1日以上. 大森久美子(正会員) [email protected] 1998 年日本電信電話(株)に入社以来,音声対話処理,ユーザイ ンタフェースの研究開発,およびそれらの経験を活かしたソフトウェ アエンジニアリング教育に従事,現在は,NTT ソフトウェアイノベー ションセンタにて NTT グループ内の業務分析,業務改善を担当.. ■図 -2 現状とあるべき姿の比較 新会員管理システム構築に向けた取り組み 情報処理 Vol.59 No.3 Mar. 2018. 273.

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参照

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