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メタ認知尺度開発のための予備的研究

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Academic year: 2021

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(1)Title. メタ認知尺度開発のための予備的研究. Author(s). 懸田, 孝一; 宮崎, 拓弥; 吉野, 巌; 浅村, 亮彦. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 58(1): 279-293. Issue Date. 2007-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/476. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第58巻 第1号 JournalofHokkaidoUniversityofEducation(Education)Vol.58,No.1. 平成19年8月 August,2007. メタ認知尺度開発のための予備的研究1 懸田 孝一・宮崎 拓弥・吉野 巌*・浅村 亮彦** 北海道教育大学旭川枚教育心理学研究室 *北海道教育大学札幌枚教育心理学第1研究室 **北海学園大学経営学部. APilotStudyforDevelopmentofMetacognitionScale KAKETAKoichi,MIYAZAKITakuya,YOSHINOIwao*andASAMURAAkihiko** DepartmentofEducationalPsychology,AsahikawaCampus,HokkaidoUniversityofEducation,Asahikawa,070−8621. *DepartmentofEducationalPsychology,SapporoCampus,HokkaidoUniversityofEducation ** FacultyofBusinessAdministration,Hokkai−gakuenUniversity. 要 旨 本研究では,以下の3点を重視して新しいメタ認知尺度を開発するための基礎的データを収集することと した。第1に,メタ認知の多面性を考慮し,様々なメタ認知知識,メタ認知活動(モニタリング,コントロー ル)などを網羅すること。第2に,多人数に一律・簡便に測定を行うため,自由記述ではなく評定により量 的に測定を行うこと。第3に,問題解決的な質問ではなく,自分自身のメタ認知的な知識や普段のメタ認知 的な活動を自己評定するような質問とすること,である。メタ認知の知識的側面に関する項目(20間)と活 動的側面に関する項目(20間)の計40間を作成し,質問紙調査を行った。各側面別に因子分析を行ったとこ ろ,いずれも3因子を抽出した。知識的側面については,三宮(1996)の分類とは異なり,問題の領域や問 題設定の状況ごとにメタ認知的な知識が構成されていることが示唆された。他方,活動的側面については, 三宮で示されているコントロールとモニタリングを橋渡しするプロセスが存在し,両者が密接に相互作用す ることが示唆された。. メタ認知(metacognition)とは,自分自身の. システム(三宮,1996)であり,客観的に自己を. 認知活動の状態や特徴を認知・統制するシステム. とらえるシステムあるいは能力といえるであろ. である。すなわち,人間の認知活動をスーパーバ. う。このような意味から,メタ認知は「客観的な. イザー的にモニターし制御する,より高次の認知. 自己」,「もう一人の自分」などと呼ばれることも. 1木研究は,2006年度学長裁量経費(共同研究推進経費)の補助を受けた。また,木研究の一部は北海道・東北心理学会第9 回合同大会(北海道心理学会第48回大会)(2006年)において発表した。. 279.

(3) 腰田 孝一・宮崎 拓弥・吉野. 巌・浅村 亮彦. ある。成人であれば,本を読んで自分がその内容. 者はメタ認知知識(Metacognitiveknowledge). を十分に理解できているか判断したり,自分の得. とも呼ばれ,自分もしくは自分を含めた人間一般. 意・不得意を正確に見積もったり,何かの問題解. の認知の特徴・傾向に関する知識である。一方,. 決の際に事前にどのような道筋で行うか計画を立. 後者はメタ認知統制(metacognitiveregulation),. ててから取りかかる,などということができる。. メタ認知技能(metacognitiveskill),メタ認知活. これらはみなメタ認知によるものと考えられてい. 動(metacognitiveactivity)などと呼ばれる。. る。. 何らかの認知活動を行う「前」や「活動中」もし. フラベルがメタ認知を「自らの認知活動に関す. くは「活動後」に,その活動を行うための計画を. る知識と制御」(Flavell,1979)と定義し研究を. 立てたり,適正に行われているか評価をしたり,. 始めてから,この概念は心理学だけではなく教育. 不具合が生じたときに修正を行うなど,実時間も. 学にも急速に広まり,非常に大きな影響を与えて. しくは準実時間で自らの認知の監視(monitoring). いる。その理由は,メタ認知が学習活動に大きな. と制御(control)を行うシステムである。この. 影響を与えることが明らかになってきたからであ. ように,メタ認知を大きく2つの要素から考える. る。メタ認知はけっして難しい概念ではないし,. ことについては,ほとんどの研究者が一致してい. その重要性を実感をもって理解することも比較的. るが,それらのメタ認知知識やメタ認知活動がさ. 簡単である。教科数青学系の学術論文誌などにお. らにどのような下位要素からなるかということに. いてもメタ認知の考え方を取り入れた実践研究や. ついては,研究者間で様々な考え方がある。. 解説を目にすることも多い(例えば,岩崎・山口,. 1998;加藤,1999;亀岡,1992;重松,1995)。 しかし,そうした応用研究の多くはメタ認知に関. メタ認知知識は,フラベルに基づく伝統的な見 解では,「人に関する知識」,「課題に関する知識」,. 「方略(の有効性)に関する知識」の3つの知識. する心理学の基礎的研究に十分に立脚していな. からなるとされている(三宮,1996)。「人に関す. い。それどころか,認知心理学におけるメタ認知. る知識」は,自分の認知能力(得意・不得意)に. 研究は,メタ認知の特性や下位要素など,詳細な. 関する知識や自分を含めた人間一般の認知の特性. 部分での定義づけが研究者間で一放しておらず,. や傾向に関する知識(例.普通の人は一度に多く. また研究方法が確立されていないということも. の人から話しかけられても理解することができな. あって,まだまだ発展途上の研究領域であると言わ. い)である。「課題に関する知識」は,課題が認. ざるを得ない。ただし,2006年に「Metacognition. 知に与える影響についての知識であり,「00の. andLearning」という学術雑誌が刊行されたこ. 課題をやる時は集中力を非常に高める必要があ. とにより,様々な現状の問題点が整理され,今後,. る」などがあげられる。「方略(の有効性)に関. 新しい理論や方法論が開発されるなど,この研究. する知識」は,「00のやり方は△△の状況では. 領域の進展が期待される状況になりつつある(メ. うまくいくが××の状況ではうまくいかない」と. タ認知研究の現状と問題点は,第1巻のVeen−. いうように,ある方略がどのような状況で有効な. man,VanHout−Wolters,andAfnerbach(20061. のかについての知識である。. に整理されている)。 メタ認知の構成要素. 一方,Schrawら(Schraw&Dennison,1994 ;Schraw&Moshman,1995)はいくぶん異な. 上述のフラベルの定義でもあるように,メタ認. る分類をしている。彼らはメタ認知知識を,宣言. 知は,その知識的な側面と,統制(regulation). 的知識(自分自身や方略に関する知識),手続き. もしくは技能(skill)的な側面の,大きく2つの. 的知識(方略の使い方に関する知識),条件つき. 部分からなっていると考えられている(Schraw. の知識(いつ,なぜ,その方略を使うのかに関す. &Dennison,1994;Veenmanetal.,2006)。前. る知識)の3つに分類している。さらにまた別の. 280.

(4) メタ認知尺度開発のための予備的研究. 夕認知モニタリングには,「気づき」(ここが理解 できていない),「感覚」(わかったような感じ),「予 想」(この間題は解けそうだ),「点検」(この考え 方でいいのか),「評価」(よくできている),など があるという。一方,メタ認知はモニタリングの. 結果を受けて,自分の認知をコントロールしよう とする(メタ認知コントロール)。例えば,問題を 理解した上で目標を設定したり(目標設定),どの ように問題を解決するかの計画を立てたり(プラ ンニング),自分の考え方が間違っているときに別 の考え方をあてはめたりする(修正)などである。 Figurel.メタ認知と認知の関係(二宮(1996)を改変). このような下位分類の考え方に対して,プランニ ング,情報管理方略(informationmanagement. 角度からの見方では,メタ認知知識は,日々の認. strategies),モニタリング(comprehension. 知活動(自らの認知活動とそれに随伴する結果). monitoring),修正方略(debuggingstrategies),. に基づく経験を蓄積した一種のスキーマ. 評価の5つに分類すべきだという考え方も碇案さ. (schema)もしくは信念(belief)であるとみな すこともできる。例えば,近年ではメタ認知知識. と個人の認識論(epistemology)とが密接に関連. れている(Artzt&Armour−Thomas,1992; Baker,1989;Schraw&Dennison,1994)。 ところで,Figurelのようにメタ認知活動と. することが指摘されている(Hofer,2004)。個. 認知活動を明確に区別することは,実際はそれほ. 人の認識論とは,知識や学習などの認識に関する. ど簡単なことではない。メタ認知活動は意識的な. 個人的な信念であり,例えば「私は,グループ学. 過程である必要があるのか,それともそれほど意. 習の方が身によくつくと思う」などがあげられる。. 識的ではない過程としても起こりうるのか,とい. また,発達心理学の領域で研究されている「心の. う問題もある(Veenmanetal.,2006)。メタ認. 理論(theoryofmind)」は,人の認識の仕方や. 知を「自己を客観的に把握・認知するもの」と狭. 感情の生起の仕方に関する素朴な知識であり,メ. 義に定義する研究者は,メタ認知は意識的である. タ認知知識と重なる部分が多い。このように,一. 必要があると主張する(例えば,Nelson,1996)。. 口にメタ認知知識といっても,それがどのような. 一方,メタ認知の機能面を重視する場合,例えば. 知識でどのようなものまで含むかに関しては,ま. 自己の認知のモニター・評価が半ば自動化されて. だまだ整理されているとは言えないのである。. いて必ずしも意識化されていなくても,メタ認知. メタ認知活動(技能)は,伝統的な分類では,. メタ認知モニタリング(metacognitivemonitor− ing)とメタ認知コントロール(metacognitive control)からなると考えられている。認知とメ. 活動として考えるべきだという主張もある. (Veenman,Prins,&EIshout,2002)。 メタ認知の普遍性と領域特殊性. メタ認知の定義に関わる大きな問題として,メ. タ認知の間の情報の流れを示したのがFigurel. タ認知というものが,どんな課題領域や状況でも. である。何か課題を行っているとき,人間は課題. 使用可能な普遍的な能力か,ある特定領域におい. を解決するための様々な認知活動を意識的・無意. てのみ使用可能な能力なのかという議論がある。. 識的に行っている。メタ認知はそうした認知レベ. 前者の考え方では,例えば文章を書くときに十分. ルからの情報を受け取り,自分の認知状態をモニ. にプランニングを行ったり適正な評価を行ったり. タリングする(メタ認知モニタリング)。このメ. できる人は,同時に数学の文章題を解くときでも. 281.

(5) 腰田 孝一・宮崎 拓弥・吉野. 巌・浅村 亮彦. 十分にプランニングを行ったりモニタリングを行. 導く),⑤結果の評価(答えが正しいかどうかの. うことが可能であると考える。一方,後者の考え. 自己評価)]のそれぞれでの問題解決行動にメタ. 方では,メタ認知というものは所詮ある特定領域. 認知がどのような役割を果たしているかを小学校. に限定されるものであり,作文をするためのメタ. 5年生を対象にして実験的に検討した。ワーク. 認知は数学の文章題を解くときには使用できない. シートへの書き込みに関するインタビューからメ. と考える。Veenmanetal.(2006)によると,. タ認知能力を得点化し,文章題の成績との関係を. 現在までの研究では,前者を支持する研究. 分析した結果,各下位段階の遂行にメタ認知能力. (Keleman,Frost,&WeaverⅢ,2000)と後者. が影響しており,成績の高い子どもはメタ認知得. を支持する研究(Schraw,Dunkle,Bendixen,&. 点が高く,モニタリング的な活動を活発に行う傾. Roedel,1995;Veenman,EIshout,&Meijer,. 向があることが示された。. 1997;Veenman&Verheij,2003)の両方が存. 他にも Garner and Alexander(1989),. 在している。しかし,そもそもメタ認知は個々の. PressleyandGhatala(1990)などが,メタ認知. 認知活動と無関係に生起するのではなく,特定の. 的気づきが高い学習者は低い学習者よりも優れた. 認知活動と結びついて生起・発達することを考え. 方略をとり,かつ課題遂行にも優れるということ. ると,初期段階においては領域特殊的な性格をも. を示している。これらの結果から,メタ認知がう. つと考えるのが妥当であろう。しかし,複数の領. まく機能することによって,直接的に課題遂行を. 域において類似したメタ認知知識やメタ認知技能. 改善するように学習のプランを立てたり,順序づ. を獲得するうちに,それらが統合され,より普遍. けたりモニターすることができるようになること. 的な性格をもつことは十分に考えられる. が示唆される(Schraw&Dennison,1994)。. (Veenman&Spaans,2005)。 メタ認知が問題解決に与える影響. 前述の通り,メタ認知は学習に大きな影響を与. メタ認知を測定する方法. メタ認知研究の広がりとともに,メタ認知能力 を測定するための方法も,徐々にその数を増して. えること,すなわちメタ認知を有効に働かせられ. きている。この研究分野では伝統的に,何か特定. る人は問題解決や学習を効率的に遂行できること. の課題を行わせた上で,その課題を行うやり方や,. がいくつかの研究から示唆されている。例えば,. その課題に関するインタビュー・自由記述への回. Swanson(1990)は,小学校6年生を対象に,. 答内容から,メタ認知的機能がどの程度働いてい. メタ認知能力を測定するために独自に開発した口. るかを推測するような方法が多くとられてきた。. 述回答式のメタ認知質問紙と認知能力検査を行わ. Markman(1979)は,矛盾があるような文章. せた後で,ピアジェ流の液体の濃度問題と振り子. を参加者に読ませ,その矛盾に気づくことをもっ. 問題を解かせる実験を行った。実験の結果,認知. て理解モニタリングの能力の指標とすることを提. 能力(知能)が同程度ならメタ認知能力が高い方. 案し(理解モニタリング・パラダイム),この方. が問題解決を速く効率的に行えること,認知能力. 法は多くの研究で採用されている。ただし,この. が低くてもメタ認知能力が高ければ,知能が高い. 方法では非常に特殊な状況の限定的な能力しか測. 子どもに匹敵するほどの問題解決成績を示す場合. 定できないという問題点がある。. があること,などがわかった。 また,岡本(1992)は,算数文章題を解決する. 問題解決の前もしくは後にインタビューを実施 する方法は,ArtztandArmour−Thomas(1992),. 5つの段階[①結果の予想(その文章題ができる. Corki11andKoshida(1993),Swanson(1990),. かどうかの自己評価),②問題理解(問題の内容・. 岡本(1992)が用いている。例えば,Swanson. 意図の理解),③プラン(どのように問題を解い ていくかを計画する),④実行(式を立て答えを. 282. (1990)は,「数学の問題を理解せずにその答え を知っている人と,問題を理解するための時間を.

(6) メタ認知尺度開発のための予備的研究. とる人とではどちらが賢いでしょうか?またそれ. 的で身近な問題解決場面においても発揮されてい. はなぜですか?」というようなメタ認知知識を問. るはずである。本研究で開発を試みるメタ認知尺. う問題17間を用意し,それらに対する回答を口述. 度を「より一般的な」としたのは,そうした広範. により求めた。参加者の回答は,「メタ認知的気. 囲な問題解決場面でのメタ認知能力を測定すべき. づき」の程度にしたがって得点化され,メタ認知. だと考えたからである。そこで本研究では,以下. 能力得点が算出された。こうした方法は,日常的. の3点を重視して新しいメタ認知質問紙を開発す. な問題によって実時間で参加者のメタ認知知識に. ることとした。第1に,メタ認知の多面性を考慮. アクセスできる可能性がある一方で,データの採. し,様々な問題解決状況でのメタ認知知識,メタ. 取・分析などに時間も労力もかかりすぎて使いに. 認知活動(モニタリング,コントロール)などを. くいこと,コーディングや得点化を客観的に行う. 網羅すること。第2に,多人数に一律・簡便に測. のが難しいこと(信頼性の問題),メタ認知の一. 定を行うため,自由記述ではなく評定により量的. 部の要素(特にメタ認知知識)しか測定していな. に測定を行うこと。第3に,問題解決的な質問で. いこと,などの問題点がある。. はなく,自分自身のメタ認知的な知識や普段のメ. 伝統的な研究手法に関する上記のような欠点を 補うため,近年では自己評定型の質問紙によって. タ認知的な活動を自己評定するような質問とする. こと,である。. メタ認知能力を測定しようとする研究が増えつつ ある。SchrawandDennison(1994)は,主と 方 法. して学習場面におけるメタ認知活動とメタ認知知 識を問う50間のメタ認知質問紙を作成した。約200. 名の大学生の回答を因子分析した結果,ほぼ予想. 質問項目. 三宮(1996)は,Flavell(1987)の分類を参. 通り,メタ認知知識とメタ認知活動の2因子構造. 考に,メタ認知をメタ認知知識(以降,知識的側. となった。また日本でも,多鹿・中津・野崎・池. 面と呼ぶ)とメタ認知活動(以降,活動的側面と. 上・竹内・石田(2004)の「メタ認知方略質問紙」. 呼ぶ)に分類している。さらに,知識的側面およ. (算数・数学の問題解決場面のもの21項目)や,. び活動的側面をそれぞれいくつかに下位分類して. 佐藤・新井(1998)の「メタ認知方略尺度」(一. いる。知識的側面は人に関する知識,課題に関す. 般的な学習場面のもの14項目)などが提案されて. る知識,方略に関する知識に分けられている。ま. いる。しかし,こうした質問紙法については,そ. た,活動的側面はメタ認知モニタリング(以降,. の得点が実際の問題解決遂行中の行動データとな. モニタリングと呼ぶ)とメタ認知コントロール(以. かなか一致しないこと(Veenmanetal.,2006),. 降,コントロールと呼ぶ)に分類されている。. メタ認知(特にモニタリング)能力の低い参加者. この分類にしたがって,それぞれの下位分類お. の自己評定データは正確性に疑問が生じること,. よびプロセスについて問う質問項目を独自に作成. などの欠点も指摘されうる。. した。質問項目の内容はできるだけ具体的な状況. 本研究の目的. を設定した。また,学習場面に限定せず,メタ認. 本研究では,上述のインタビュー・自由記述型. 知が働くと考えられる様々な日常場面とした。質. の方法や自己評定質問型の調査方法の長所と短所. 問項目の数は,知識的側面に関するもの,活動的. を考慮しつつ,自己評定型の質問紙による「より. 側面に関するものがそれぞれ20項目ずつであっ. 一般的な」メタ認知尺度の開発を試みる。従来の. た。知識的側面のうち人に関する知識を問うもの. 研究では学習場面や特定の問題解決状況における. が6項目,課題に関する知識を問うものが7項目,. メタ認知能力を測定するものが多かったが,本来,. 方略に関する知識を問うものが7項目であった。. メタ認知能力は学習場面だけではなく,より日常. 活動的側面のうち,モニタリングに関するもの,. 283.

(7) 腰田 孝一・宮崎 拓弥・吉野. 巌・浅村 亮彦. コントロールに関するものはそれぞれ10項目ずつ. のどちらに近いかの判断を求めた。知識的側面の. であった(Appendix参照)。. 質問項目では,参加者が実際に行っているか否か. 質問項目に対する評定はすべて5件法であっ. に関わらず,「普段どのように考えているのか」. た。知識的側面に関する質問項目には異なる2つ. という観点で回答を求めた。一方,活動的側面の. の考えや意見を選択肢として用意した。これらは,. 質問項目では,参加者が実際に「普段どのような. メタ認知知識をより有していると考えられる選択. やり方をしているか」という観点で回答を求めた。. 肢と,それと比較してメタ認知知識を有していな. Aに近ければ1,Bに近ければ5,AとBの中間. いと考えられる選択肢であった。このような形式. (どちらとも言えない)が3であった。また,メ. とした理由は,一つには普段実際に行っているか. タ認知能力を自己評価させる質問項目では,「1.. を判断させるのではなく,知識としてもっている. 一度もない」から「5.いつもある」で評定を求. かを判断させることを意図したためである。「0. めた。. 0ということを知っていますか」と尋ねる形式も. 参加者. 考えられるが,この場合,質問の中に正解が示さ. 参加者は北海道内の大学および短期大学に在学. れているため,本来は知識がなくてもその場で望. する学生464名であった。男性は162名,女性は302. ましい回答を選択してしまう可能性が高くなると. 名であった。. 予想される。この可能性をできる限り排除するこ とも今回のような選択肢を用意した理由の一つで 結 果. あった。. 一方,活動的側面に関する質問項目には異なる 2つの行動を選択肢として用意した。これらは,. メタ認知活動をより行っていると考えられる選択. 知識的側面および活動的側面に関する全40項目. について,平均値および標準偏差を算出した (Tablel参照)。平均値が4.0を超える,もしく. 肢と,それと比較してメタ認知活動をあまり行っ. は2.0を下回った項目は,知識的側面に関する項. ていないと考えられる選択肢であった。このよう. 目では8項目,活動的側面に関する項目では3項. な形式とした理由は,知識的側面と同様に回答の. 目であった。. 信頼性をできるだけ保証するためであった。. 知識的側面および活動的側面ごとに,質問項目. これらの質問項目の他に,尺度の妥当性を検討. の評定値について因子分析を実施し,その因子構. するため,メタ認知知識とメタ認知活動を自己評. 造を探るとともに,抽出された各因子から代表項. 価させる項目を2種類用意した。前者では「問題. 目を選定することとした。. の解き方を考える時,どうすれば効率的に解けば. 知識的側面に関する質問項目について,主因子. よいかわかる」について回答を求め,後者では「問. 法,バリマックス回転による因子分析を実施した。. 題を解いている時,終わるまでの見通しや途中経. 固有値1以上を因子として初期解を算出したとこ. 過の状態を考えている」について回答を求めた。. ろ7因子まで抽出されたが,因子の解釈可能性を. 手続き. 考慮し,因子数を3として再度分析を行った。分. 調査は集団で実施した。まず,活動的側面に関. 析の結果,第1因子に負荷量が高い項目のほとん. する質問項目20を行い,次に,知識的側面に関す. どはどのように効率的に学習するかに関わってい. る質問項目20を,最後にメタ認知能力を自己評価. るため,第1因子は「効率的学習に関する知識」. させる質問項目2項目を行った。質問項目は1間. と解釈された。第2因子に負荷量が高い項目のほ. ずつスクリーンに投影し,30秒程度で評定させた。. とんどは様々な状況下でミスを避けることに関. 知識的側面および活動的側面に関する質問項目で. わっているため,第2因子は「課題解決時の慎重. は,2つの選択肢(AとB)が同時に示され,そ. さ」と解釈された。第3因子に負荷量が高い項目. 284.

(8) メタ認知尺度開発のための予備的研究 Tablel質問項目の平均得点および標準偏差 知識的側面. 活動的側面. 平均値 標準偏差. 平均値 標準偏差. 1人・個人内・足の速さと算数の関係. 4.23 1.15 1モニタリング・気づき感覚・問題難易度. 4.46. 2 人・個人内・リーダーの意見の信頼性. 3.08 1.33 2 モニタリング・気づき感覚・講義理解. 3.02. 1.44. 0.92. 3 人・個人間・好意の判断. 2.37 1.31 3 モニタリング・気づき感覚・難易度理由. 3.08. 1.38. 4人・個人間・メロディーの記憶. 4.58 0.86 4モニタリング・予想・テスト得点. 3.47. 1.27. 5 人・一般的な人・血液型. 4.23 1.05 5 モニタリング・予想・レポート時間. 2.21 1.27. 6 人・一般的な人・成績上昇の原凶帰属. 2.30 1.34 6 モニタリング・点検評価・本の読み方. 3.06. 1.47. 7課題・ワープロの変換ミス. 4.68 0.87 7 モニタリング・点検評価・テスl、結果. 3.04. 1.58. 8課題・ネットの情報検索. 3.67 1.57 8 モニタリング・点検評価・意見の比較. 3.72. 1.39. 9課題・問題集の解き方. 2.38 1.50 9 モニタリング・反省的モニタリング・失敗の原因 3.94 1.24. 10課題・メールでの議論の注意点. 4.50 1.00 10モニタリング・反省的モニタリング・成功の理由 3.18 1.46. 11課題・哲学レポート. 2.28 1.51 11コントロール・目標設定・下位目標設定. 2.98. 1.57. 12課題・携帯電話のリダイアナ−ノ. 4.36 1.13 12コントロール・目標設定・テスト勉強. 3.38. 1.53. 13課題・校正のやり方. 2.61 1.55 13コントロール・目標設定・練習のイメージ. 3.59. 1.48. 14方略・料理番組. 2.75 1.62 14コントロール・計画・文章作成. 3.38. 1.56. 15方略・数学の宿題. 3.27 1.47 15コントロール・計画・数理問題解決. 2.34. 1.42. 16方略・入試問題を解く順番. 3.89 1.52 16コントロール・計画・移動. 3.99. 1.37. 17方略・社会の用語暗記. 3.88 1.46 17コントロール・計画・料理. 4.03. 1.23. 18方略・面接準備. 4.31 1.17 18コントロール・修正・勉強方法の変更. 3.19. 1.53. 19方略・道順の記憶. 3.83 1.39 19コントロール・修正・面接. 4.14. 1.19. 20方略・大学祭打ち合わせ. 4.60 0.86 20コントロール・修正・ネット検索. 2.48. 1.40. のほとんどは様々な状況下でどのようにすれば合. 時の慎重さ」尺度の場合は0.49,そして「合理的. 理的に判断ができるかに関わっているため,第3. 判断に関する知識」尺度の場合は0.34であった。. 因子は「合理的判断に関する知識」と解釈された (Table2参照)。. 次に,活動的側面に関する質問項目についても 同様に,主因子法,バリマックス回転による因子. 続いて,各因子に対する負荷量の絶対値が相対. 分析を実施した。固有値1以上のものを因子とし. 的に大きいことを基準として,尺度構成を試みる. て初期解を算出したところ,8因子まで抽出され. こととした。ただし,負荷量が負の値を示す項目. たが,因子の解釈可能性を考慮し,因子数を3と. は除外することとした。それは,参加者のその項. して再度分析を行なった。その結果,第1因子に. 目への認識が我々の意図するものとは逆の認識と. 負荷量が高い項目のほとんどは問題解決の手順を. なっていることを示唆しているためである。その. 変更する必要があるかどうかの判断に関わってい. 結果,全体として10項目からなる尺度が構成され. るため,第1因子は「点検と修正」と解釈された。. た(Table2参照)。第1因子に負荷量が高い項目. 第2因子に負荷量が高い項目のほとんどは問題解. からは「効率的学習方法の知識」尺度として16お. 決時に何をどのように進めるかの認識に関わって. よび17番の2項目が,第2因子に負荷量が高いも. いるため,第2因子は「目標と計画の設定」と解. のからは「課題解決時の慎重さ」尺度として7,. 釈された。第3因子に負荷量が高い項目は問題解. 10,12,18,そして20番の5項目が,そして第3. 決時に今何をやっているかの認識に関わっている. 因子に負荷量が高いものからは「合理的判断に関. ため,第3因子は「現時点での状況理解」と解釈. する知識」尺度として3,11,そして15番の項目. された(Table3参照)。. が選定された。. これらの選定項目について,尺度ごとにクロン. 続いて,各因子に対する負荷量の絶対値が相対 的に大きいことを基準として,尺度構成を試みる. バックの信頼性係数を算糾したところ,「効率的. こととした。ただし,知識的側面の場合と同様に,. 学習方法の知識」尺度の場合は0.67,「課題解決. 負荷量が負の値を示す項目は除外することとし. 285.

(9) 腰田 孝一・宮崎 拓弥・吉野 巌・浅村 亮彦 Table2 知識的側面に関する項目の因子分析結果 項日番号. 項. 日. 因子1. 因子2. 知識16 方略・入試問題を解く順番 知識17 方略・社会の用語暗記 知識9 課題・問題集の解き方. −0.33. 因子3. 共通性. 0.04. 0.07. 0.51. 0.09. 0.23. 0.54. 0.09. 0.12. −0.05. 知識20 方略・大学祭打ち合わせ 知識12 課題・携帯電話のリダイアル. 0.08. 0.48. 0.02. 0.24. 0.02. 0.47. 0.06. 0.22. 知識10 課題・メールでの議論の注意点 知識7 課題・ワープロの変換ミス. 0.12. 0.41. 0.06. 0.35. 知識18 方略・面接準備. 0.32. −0.03. 知識11 課題・哲学レポート. 0.05. 知識15 方略・数学の宿題 固有値 α係数(選定項目のみで計算,選定項目全体で0.48). 0.13 0.11. −0.05. 0.19. −0.02. 説明率(%). 0.07. 0.01. 0.05. 知識3 人・個人間・好意の判断. 0.19. −0.05. −0.09. 1.12. 0.90. 10.15. 0.58. 2.59. 0.67. 8.16. 5.24. 23.55. 0.49. 0.34. 凶子1=効率的学習方法の知識 凶子2=課題解決の慎重さ 凶子3=合理的判断の知識 因子負荷量中の枠は尺度として選定した項目を示す。. Table3 活動的側面に関する項目の因子分析結果 項目番号 項 目 活動8 モニタリング・点検評価・意見の比較. 因子1. 活動20 コントロール・修正・ネット検索. −0.33. 活動18 コントロール・修正・勉強方法の変更. 因子2. 因子3. 共通性. 0.05. 0.03. 0.76. 0.14. 0.02. 0.13. 0.11. 0.07. 0.10. 活動12 コントロール・目標設定・テスト勉強. 0.49. −0.05. 活動11 コントロール・目標設定・下位目標設定 活動14 コントロール・計画・文章作成 活動9 モニタリング・反省的モニタリング・失敗の原因. 0.09. 活動10 モニタリング・反省的モニタリング・成功の理由. 0.06. 活動2 モニタリング・気づき感覚・講義理解. −0.02. 固有値 説明率(%). α係数(選定項目のみで計算,選定項目全体で0.47). 0.08. 0.11. 0.22. 0.14. 0.20 0.20 −0.05. 0.96. 0.80. 0.77. 2.52. 10.71. 8.84. 8.51. 28.05. 0.42. 0.39. 0.40. 因子1=点検と修正 因子2=目標と計画の設定 因子3=現時点での状況理解(反省的モニタリング) 因子負荷量中の枠は尺度として選定した項目を示す。. た。その結果,全体として8項目からなる尺度が. バックの信頼性係数を算出したところ,「点検と. 構成された(Table3参照)。第1因子に負荷量が. 修正」尺度の場合は0.42,「目標と計画の設定」. 高い項目からは「点検と修正」尺度として8およ. 尺度の場合は0.39,そして「現時点での状況理解」. び18番の2項目が,第2因子に負荷量が高いもの. 尺度の場合は0.40であった。. からは「目標と計画の設定」尺度として11,12,. 知識的側面および活動的側面の分析によって構. そして14番の3項目が,そして第3因子に負荷量. 成された尺度の妥当性を検証するため,各尺度に. が高いものからは「現時点での状況理解」尺度と. 含まれる項目評定値の総計とメタ認知能力の自己. して2,9そして10番の項目が選定された。. 評定に関する項目評定値の総計との相関係数を算. これらの選定項目について,尺度ごとにクロン. 286. 出した(Table4参照)。その結果,知識的側面.

(10) メタ認知尺度開発のための予備的研究. の「合理的判断の知識」尺度を除き,全ての組み. たことに起因するものと考えられる。. 合わせで有意な正の相関が認められた。有意な相. 他方で,活動的側面については,三宮(1996). 関を示した組み合わせのうち,5%水準で有意で. と類似した結果を示した。「目標と計画の設定」. あったのは知識的側面の「課題解決時の慎重さ」. がコントロールに,「現時点での状況理解」がモ. であり,それ以外はすべて1%水準で有意である. ニタリングにそれぞれ対応すると考えられる。本. ことが示された。. 研究ではそれらに加えて「点検と修正」の因子も 抽出することができた。これは,コントロールと. Table4 メタ認知能力の自己評定と構成された尺度 との相関係数 構成された尺度. モニタリングのプロセスを橋渡しするプロセスと. とらえることができるかもしれない。メタ認知が. 相関係数. 働く日常場面ではコントロールとモニタリングが. 知識・効率的学習方法の知識尺度. 0.202 **. 知識・課題解決時の慎重さ尺度. 0.107. 知識・合理的判断に関する知識尺度. 0.088. *. 適宜交代して行われながら認知活動が進んでいく と想定される。例えば,算数の問題を解く場面で. 知識・上記尺度の合計. 0.21 **. は,問題を解いている過程で解き方が正しいかを. 活動・点検と修正尺度. 0.191 **. 活動・目標と計画の設定尺度. 点検(モニタリング)し,もし間違いに気づいた. 0.177 **. 活動・現時点での状況理解尺度. 0.205 **. 活動・上記尺度の合計. 0.29 **. ** 1%水準で有意 * 5%水準で有意. 場合には直ちに修正(コントロール)する。そし て,これらのプロセスが繰り返される。したがっ. て,コントロールとモニタリングを橋渡しするプ ロセスが必要である。従来の研究ではコントロー ルとモニタリングのプロセスは相互に関係するこ. 考 察 因子分析の結果,知識的側面および活動的側面 ともに3因子からなることが明らかとなった。知. とが暗に仮定されてはいたが,明示的にそれらの 関係を示してはいなかった。本研究の結果は両プ ロセスの密接な関係を示唆するものといえる。. メタ認知能力自己評価得点と,知識尺度得点お. 識的側面は「効率的学習方法の知識」,「課題解決. よび活動尺度得点との相関分析を行った結果,そ. の慎重さ」,「合理的判断の知識」であった。活動. れぞれに弱い正の相関が認められた。この結果は,. 的側面は「点検と修正」,「目標と計画の設定」,「現. 今回選定したメタ認知能力尺度から,メタ認知能. 時点での状況理解」であった。. 力の自己評価をある程度は予測できることを示し. 今回の因子分析の結果は,知識的側面について は,問題の領域や問題設定の状況ごとにメタ認知. ている。. 因子分析の結果,知識的側面および活動的側面. 的な知識が構成されていることを示唆するもので. それぞれ3因子からなることが明らかとなった. あった。つまり,メタ認知が働く日常場面では,. が,それぞれ説明率は23.55%,28.05%と決して. 問題の領域や問題設定の状況に依存して,様々な. 高いとはいえなかった。この原因の1つとして,. メタ認知知識が使用されるのかもしれない。しか. 質問形式による影響が大きく,回答に偏りが生じ. しながら,知識的側面が人に関する知識,課題に. た質問項目が少なくなかったことが考えられる。. 関する知識,方略に関する知識から構成されると. 今回の質問形式は回答の信頼性をできるだけ保証. する三宮(1996)の分類とは異なる構造となった。. するために2つの異なる選択肢を提示するもので. 特に,人に関する知識の質問項目は因子分析の段. あったが,われわれが想定したほどは効果がな. 階でほとんどが除外された。これは,人に関する. かったのかもしれない。また,質問内容について. 知識に基づいて答えるというよりも形式論理にし. も参加者が容易に正解(望ましい回答)を答えら. たがって答えることができる内容の質問が多かっ. れる質問項目が多かったり,状況設定が曖昧で質. 287.

(11) 腰田 孝一・宮崎 拓弥・吉野. 巌・浅村 亮彦. 間内容だけでは回答することが困難である質問項. 学習や問題解決中にわかったことや疑問に思った. 目が多かったことは問題であったといえる。今後. ことを「吹き出し」や「ワークシート」に自由に. は質問項目を厳選することと,質問形式の再検討. 記述させること(加藤,1999;吉野・篠原・吉田・. をすることが課題である。これらの問題を解決し,. 高坂・工藤,2003),相互に説明し合うこと(清河・. 新たにメタ認知尺度を作成する。そして,尺度の. 犬塚,2003;中川・新谷,1996),などによって. 妥当性を検討するために,認知課題の成績との比. モニタリング能力を高めようという試みもある。. 較を行う必要がある。. これらの効果は厳格な実験的統制のもとで検証す. メタ認知が学習に大きな影響を与えることは多. ることは難しいが,メタ認知尺度を併せて利用し. くの研究が支持するところである(例えば,市川,. ながら,実践的な研究での知見を積み重ねていく. 1998;Veenmanetal.,2006)。すなわち,メタ. 必要があるだろう。. 認知能力の高低が学習成績を左右するのである。 したがって,メタ認知能力を高めることができれ 引用文献. ば,学習成績の向上が期待できる。メタ認知能力. を高めるためには,適切な学習支援を行うことが 必要であるが,その前にまず個々の児童生徒のメ タ認知能力を適切に把握する必要がある。このよ うにメタ認知能力を適切に評価することによっ. Artzt,A.F.,&Armour−Thomas,E.1992Developmentof. acognitivemetaCOgnitiveframeworkforprotocol analysisofmathematicalproblemsolvinginsmall groups.C研ぎfオβ〃〟〃d血∫fγ〟Cfオβ〃,9,137−175.. Baker,L.1989Metacognition,COmprehensionmonitor−. て,個々の児童生徒にあった学習支援を計画する. ing,andtheadultreader.Educational角ychologγRe−. ことが可能となる。本研究では,成人のメタ認知. 〃オゼぴ,1,338.. 能力の測定を目的としたメタ認知尺度を開発しよ. Corkill,A.J.,&Koshida,D.T.1993Levelq/meiacog71i− /′J・=川・〟′T〃l・∫、=川(Jr〟/〃げ〟〃什〃〃′♪(・/ソ1げナナJ(川(、l・.・. うと試みた。今回得られたデータを基に,さらに. StrategichnouJledgemakesad琳rence.Paperpre−. 児童生徒のメタ認知能力を測定できる尺度を開発. sented atthe annualconference ofthe American Edu−. できれば,上記のような学習支援や指導計画作成. CationalResearchAssociation,mAtlanta,GA.. の基礎的データを提供できると考えられる。. 加えて,メタ認知能力を高めるための指導法の 開発も今後必要となるであろう。メタ認知能力が 低い子どもに対しては,教師や親がモニタリング 的な発話をしたり振り返り活動をさせることに よって(メタ認知的支援),子どもがモニタリン グやコントロールなどのメタ認知活動を徐々に自. 分自身で行えるように促していく必要があるとさ れている(加藤,1999;丸野,1989;吉野・川端・. 川村・長内,2005)。例えば,加藤(1999)は, 数学教育におけるメタ認知的支援の有効性の検討 やメタ認知能力の育成を目指した指導方法の開発 に関する研究を行っている。彼女は,小学校6年. Flavell,J.H.1979Metacognitionandcognitivemonitor− ing.A∽ゼγオc(7〃且びCゐoJ曙オぶf,34,906−911.. Flavell,J.H.1987Speculationsaboutthenatureandde− Velopmentofmetacognition.In F.Weinert&R. Kluwe(Eds.),胞iacog71ition,mOtivation,andunder− shmding(pp.21−29).Hillsdale,NJ:Erlbaum. Garner,R.,&Alexander,P.A.1989Metacognition:. Answcrcdandunanswcrcdqucstions.Educational 勒cゐ∂わgねね,24,143−158.. Hofer,B.K.2004Epistemologicalunderstandingasa. metacognitiveprocess:Thinkingaloudduringonline SearChing.Educational食ychologikt,39,43−55. 市川伸 ▲(編著)1998 認知カウンセリングから見た 学習方法の相談と指導.ブレーン出版. 岩崎秀樹・山口武志1998 メタ認知は教授一学習の成因. か成果か一致学教育におけるメタ認知概念の拡張に関 する考察−.科学教育研究,22(4),178−190.. 生が数学的問題解決を行うときに(一対一での個. 亀岡正睦1992 「ふきだし法」による個への対応に関. 別指導),「何をしているか」,「なぜそれを行うか」. する研究Ⅰ.日本数学教育学会誌,74(4),87−93.. などの教師のメタ認知的な発問が生徒の問題解決. 加藤久恵1999 数学的問題解決におけるメタ認知の機. を促進させることを示唆している。この他にも,. 288. 能とその育成に関する研究.広島大学大学院教育学研.

(12) メタ認知尺度開発のための予備的研究 究科博士論文(未公刊).. Skillsinnovicelearningacrossdomains.Learmngand. Keleman,W.L.,Frost,P.J.,&WeaverⅢ,C.A.2000In− 血∫fγ〟Cfわ〃,7,187−209.. dividualdifferencesinmetacognition:Evidence. Veenman,M.Ⅴ.J.,Prins,F.J.,&EIshout,J.J.2002Ini−. againstageneralmetacognitiveability.Mimoり′&. tiallearninginacomplexcomputersimulateden−. Co卯オfわ〃,28,92−107.. vironment:Theroleofmetacognitiveskillsandintel−. 清河幸子・犬塚美輪 2003 相互説明による読解の個別 学習指導一対象レベルーメタレベルの分業による協同 の指導場面への適用−.教育心理学研究,51,218−229.. Markman,E.M.1979Realizingthatyoudon’tunder− Stand:ElementaryschooIchildren’sawarenessofin− consistencies.ChildDevel坤menL,50,643−655. 丸野俊一1989 メタ認知研究の展望.九州大学教育学 部紀要(教育心理学部門),34(1),1−25.. 中川恵止・新谷敬介1996 児童の算数文章越の解決に 及ぼす教授法の効果一自己統制訓練法の検討−.教育 心理学研究,44,23−33.. Nelson,T.0.1996Consciousnessandmetacognition. A∽ゼγオc(7〃且汐CゐoJ曙オぶf,51,102116. 岡本真彦1992 文章題の解決におけるメタ認知の検討. 教育心理学研究,40,81−88.. Pressley,M.,&Ghatala,E.S.1990Self−regulatedlearn−. 1ectualability.ComputersinHumanBehavior,18, 327−342.. Veenman,M.Ⅴ.J.,&Spaans,M.A.2005Relationbe− tweenintellectualandmetacognitiveskills:Ageand taskdifEerences.LearningandlhdividualD旗rences, 15,159−176. Veenman,M.Ⅴ.J.,VanHout−Wolters,B.,&Afflerbach, P.2006Metacognitionandlearning:COnCeptualand methodologicalconsiderations.Mdacognitionand ⊥ゼ〟γ〃オ〃gl,3−14.. Veenman,M.Ⅴ.J.,&Verheij,J.2003Identifyingtech− nicalstudentsatrisk:Relatinggeneralversusspecific metacognitiveskillstostudysuccess.Learmngand 血dオ〃オd〟αJβ所作〃Cどぶ,13,259−272.. 吉野巌・川端健裕・川村麗衣・長内普子 2005 素朴概 念の修正におけるフィードバックとメタ認知的支援の. ing:Monitoringlearningfromtext.Educationa1. 効果一中学校数学授業における実践的研究−.北海道. 月びCゐoJ曙オぶf,25,19−33.. 教育大学紀要(教育科学編),55(2),1−11.. 三宮真知子1996 思考におけるメタ認知と注意.市川. 吉野巌・篠原宗弘・吉田典史・高坂康雅・工藤敏夫. 伸一(編),認知心理学4思考.東京大学出版会,. 2003 数学学習における「吹き出し法」のメタ認知的. pp.157−180.. 効果の検討.北海道教育大学紀要(教育科学編),54(1),. 佐藤純・新井邦二郎1998 学習方略の使用と達成目標. 13−23.. 及び原因帰属との関係.筑波大学心理学研究,20, 115−124.. Schraw,G.,&Dennison,R.S.1994Assessingmetacogni− tiveawareness.ConiemPoraり′Educational旬cholo gγ,19,460−475.. (懸田 孝一. 旭川校准教授). (宮崎 拓弥. 旭川校准教授). (吉野 巌. 札幌校准教授). Schraw,G.,Dunkle,M.E.,Bendixen.L.D.,&Roedel,T.(浅村 亮彦. 北海学園大学教授). D.1995Doesageneralmonitoringskillexist?Journal q′且血c(フォわ〃αJ食ycゐoJ昭:)′,87,433−444.. Schraw,G.,&Moshman,D.1995Metacognitivetheories. 且血c(フォわ〃α7月びCゐoJ昭〕′斤ゼ〃オgぴ,7,351−371.. 重松敬一1995 メタ認知と算数・数学教育論.日本数 学教育学会(編),数学教育の理論化にむけて・日本の. 算数数学教育.産業図書,pp.235−249. Swanson,H.L.1990Influenceofmetacognitiveknow−. 1edgeandaptitudeonproblemsolving.Journalof 且血c(フォわ〃α7月びCゐoJ昭〕′,82,306−314.. 多鹿秀継・中津楢男・野崎浩成・池上知子・竹内謙彰・ 石田靖彦 2004 算数問題解決におけるメタ認知方略 の分析.愛知教育大学教育実践総合センター紀要,7, 19−26.. Veenman,M.Ⅴ.J.,EIshout,J.J.,&Meijer,J.1997The gcncralityvs.domain−SpCCificityofmctacognitivc. 289.

(13) 腰田 孝一・宮崎 拓弥・吉野 巌・浅村 亮彦. Appendix 実験で用いられた質問項目(知識的側面). 知識1 人に関する知識・個人内・足の速さと算数の関係 ある小学校で一番足が速い金子君が算数の問題を解いていま. も平均点以下でした。ところが先週の国語のテストで,佐藤君 は平均より10点も高く,クラスで3番目にいい点数をとりまし. す。金子君がこの算数の問題を解けるかどうかについて,あな. た。同じクラスの内田君はそれを知って「今回佐藤君はたまた. たの考え方は次のAとBのどちらに近いでしょうか?. ま運が良かっただけだ」と考えました。一方鈴木君は「今回佐. A:解けるとは判断できない B:解けると判断できる. 藤君は頑張ったんだ」と考えました。あなたの考え方は次のA とBのどちらに近いでしょうか?. 知識2 人に関する知識・個人内・リーダーの意見の信頼性 石川君はクラスのリーダー的存在です。その理由はクラスで. A:一般的には,内田君のように考える人の方が多い B:一般的には,鈴木君のように考える人の方が多い. 何か問題が起こった暗にいつも的確な意見でクラスのみんなを 説得することができるからです。ある日,クラス単位で行う学 校祭の展示の内容について,クラスはもめていました。その時, 石川君はいつものようにある意見を提案しました。石川君が提. 知識7 課題に関する知識・ワープロの変換ミス ワープロなどで文書や資料を作成する場合について,高橋君 は「文章を作成した後に漢字の変換ミスがないかどうか確認し. 案した意見について,あなたの考え方は次のAとBのどちらに. た方がいい」と言っています。一方伸・藤君は「文章を作成した. 近いでしょうか?. 後に漢字の変換ミスがないかどうか確認しなくてもいい」と. A:的確だと判断できる. B:的確だとは判断できない. 言っています。あなたの考え方は次のAとBのどちらに近いで しょうか?. 知識3 人に関する知識・個人間・好意の判断. A:高橋君の意見. B:伸・藤君の意見. ある暗,あなたは阿部君が青木さんを食事に誘っているのを 見ました。これを見て,阿部君が青木さんに好意をもっている と判断できるか,あなたの考え方は次のAとBのどちらに近い. 知識8 課題に関する知識・ネットの情報検索 大学の専門的な講義のレポトを書く時の情報の探しかたに ついて,渡辺君は「インタネットを使うと素早く効率的に調. でしょうか?. A:好意をもっているとは判断できない. べられるので,大抵インターネットを利用して関連する情報を. B:好意をもっていると判断できる. 調べてからレポートを書いた方がいい」と言っています。一方 小林君は「インターネット上の情報は間違っていたり不+分で. 知識4 人に関する知識・個人間・メロディーの記憶 小学校5年生の池田さんは1年生の暗からピアノを習ってい ます。池田さんのお父さんは音楽が趣味でもなく,また今まで 楽器や歌を習ったことはありません。この二人があるメロディ. ある可能性があるので,インターネットと図書餉の文献とを併 用してレポートを書いた方がいい」と言っています。あなたの 考え方は次のAとBのどちらに近いでしょうか? A:渡辺君の意見. B:小林君の意見. を覚える速さについて,あなたの考え方は次のAとBのどちら に近いでしょうか?. 知識9 課題に関する知識・問題集の解き方. A:池田さんの方が速く覚えられる B:池田さんのお父さんの方が速く覚えられる. 大学入試に向けて数学を市販の問題集を使って勉強していま す。そのやり方について,山本君は「系統立っているので順番 通りに解いた方がいい」と言っています。一方佐々木君は「問. 知識5 人に関する知識・一般的な人・血液型 血液型性格判断のように,世間には人をいくつかのタイプに. 題を順番通りにやっていくと,解くのに必要な公式や知識がだ いたい推測できてしまうので,でたらめに並べ替えてから解い. 分けて考える人とそうは考えない人がいます。田中君は「世間. ていった方がいい」と言っています。あなたの考え方は次のA. 的に見ると,人をいくつかのタイプに分けて考える人の方が多. とBのどちらに近いでしょうか?. いのでは?」と言っています。一方中村君は「人をいくつかの. A:山本君の意見. B:佐々木君の意見. タイプに分けて考える人の方が少ないのでは?」と言っていま す。あなたの考え方は次のAとBのどちらに近いでしょうか? A:田中君の意見. B:中村君の意見. 知識10 課題に関する知識・メールでの議論の注意点 会話で議論する場合とメールで議論する場合について,吉田 君は「メールで議論する場合は,必ずしも書き手の意図や細か. 知識6 人に関する知識・一般的な人・成績上昇の原因帰属 中学校1年生の佐藤君は国語が苦手で,国語のテストはいつ. いニュアンスが正確に伝わらないことがあるので誤解が生じや すくなる」と言っています。一方井上君は「どちらの場合も大. (次ページヘ続く). 290.

(14) メタ認知尺度開発のための予備的研究 (前ページからの続き). 差ない」と言っています。あなたの考え方は次のAとBのどち. A:吉田君の意見. 知識15 方略に関する知識・数学の宿題 友人と一緒に数学の宿題をしていた暗,解き方が分からない. らに近いでしょうか?. B:井上君の意見. 問題が出てきました。友人たちもその解き方を知らず,また教 科書や参考書にも解き方についての解説は載っていませんでし. 知識11課題に関する知識・哲学レポート 大学の哲学の授業でレポート課題が出されました。そのレ ポートを作成するには,難解な哲学書を読まなければなりませ ん。同じ授業を履修している友人と相談したところ,木村君は 「事前に哲学の入門書を読み,基本用語を確認した方がいい」 と言っています。一方清水君は「まず読み始め,分からないこ. た。この間題をどう解くかについて友人と話し合ったところ, 橋本君は「以前の記憶から類似した問題の解き方を探し,その 方法で解いてみればいい」と言っています。一方後藤君は「と りあえず計算できるところから解き始めればいい」と言ってい ます。あなたの考え方は次のAとBのどちらに近いでしょうか? A:橋本君の意見. B:後藤君の意見. とが出てきたらその都度調べればいい」と言っています。あな たの考え方は次のAとBのどちらに近いでしょうか? A:木村君の意見. B:清水君の意見. 知識16 方略に関する知識・入試問題を解く順番 入学試験など,時間に制限がある何か重要なテストを受ける 時の方法について,あなたの考え方は次のAとBのどちらに近. 知識12 課題に関する知識・携帯電話のリダイアル 直前に携帯電話をかけた人にもう一度電話をしようと思って います。そのような暗に,発信履歴を使ってかけ直すやり方に. いでしょうか?. A:問題の順番通りに解いていく方がいい B:自分が解けると思う問題から解いていく方がいい. ついて,遠藤さんは「画面表示を確認してからかけた方がいい」 と言っています。一方森君は「特に画面表示を確認しなくてい い」と言っています。あなたの考え方は次のAとBのどちらに. 社会科のテスト勉強で重要な用語を覚える時の方法につい て,あなたの考え方は次のAとBのどちらに近いでしょうか?. 近いでしょうか?. A:遠藤さんの意見. 知識17 方略に関する知識・社会の用語暗記. B:森君の意見. A:その用語を丸暗記した方がいい B:その用語をいろいろな事柄と関連づけて覚えた方がいい. 知識13 課題に関する知識・収正のやり方 グループで報告書を作成し,それを印刷・製本することにな りました。印刷・製本する場合は,原稿のチェックをしなけれ. 知識18 方略に関する知識・面接準備 あなたはメモを見ないで面接を受けなければなりません。そ. ばなりません。そのやり方について,グループ内で話し合った. のような時の準備の仕方について,あなたの考え方は次のAと. ところ,林君は「メンバー全員が全ての原稿のチェックを担当. Bのどちらに近いでしょうか?. した方がいい」と言っています。一方長谷川さんは「分担範囲 を決め,メンバー一人一人が,違う部分のチェックを担当した 方がいい」と言っています。あなたの考え方は次のAとBのど. A:様々な状況を想定して,それらに対応できるように周到 に準備した方がいい B:志望動機など最小限の準備だけでいい. ちらに近いでしょうか?. A:林君の意見. B:長谷川さんの意見. 知識19 方略に関する知識・道順の記憶 以前に一度だけ行ったことがある場所に再び行く方法につい. 知識14 方略に関する知識・料理番組 料理のレパートリーを増やすために,料理番組を見て勉強す ることにしました。その番組では取り上げた料理のレシピや作. て,あなたの考え方は次のAとBのどちらに近いでしょうか? A:事前に道順を正確に把握しておく方がいい B:自分の記憶だけを頼りにすればいい. り方のコツなどがホームページにも掲載されています。一緒に この番組を見ている友人と話していたところ,小川さんは「こ の番組を見ている暗はメモを取らずに講師の話に集中した方が. 知識20 方略に関する知識・大学祭打ち合わせ あなたは大学祭の会計役になり,運営費について打ち合わせ. いい」と言っています。一方山崎さんは「この番組を見ている. をすることになりました。そのような暗,打ち合わせの方法につ. 暗はメモを取りながら講師の話を聞いた方がいい」と言ってい. いて,あなたの考え方は次のAとBのどちらに近いでしょうか?. ます。あなたの考え方は次のAとBのどちらに近いでしょう. A:小川さんの意見. A:打ち合わせでは,後で勘違いをしないようにするために メモを必ず取った方がいい. か?. B:山崎さんの意見. B:打ち合わせでは,話を聞くことに専念して,後でメモを まとめる方がいい. 291.

(15) 腰田 孝一・宮崎 拓弥・吉野 巌・浅村 亮彦. Appendix 実験で用いられた質問項目(活動的側面). 活動1 メタ認知的モニタリング・気づき感覚・問題難易度 期末試験などのテストを受ける暗,あなたの感覚は次のAと Bのどちらに近いでしょうか? A:大抵の場合,簡単な問題と難しい問題の区別がつく. 活動7 メタ認知的モニタリング・点検評価・テスト結果 あなたがテストを受け取った暗,テストの結果についての判 断は,次のAとBのどちらに近いでしょうか? A:大抵の場合,結果の良し悪しを自分なりの基準で判断す. B:大抵の場合,簡単な問題と難しい問題の区別がつかない. る B:大抵の場合,結果の良し悪しを他人の点数と比較して判. 活動2 メタ認知的モニタリング・気づき感覚・講義理解. 断する. 学校の講義を受ける暗,あなたの感覚は次のAとBのどちら に近いでしょうか?. A:自分はどこが分かっていて,どこが分かっていないか大 抵の場合気づいている B:自分はどこが分かっていて,どこが分かっていないか大 抵の場合気づいていない. 活動8 メタ認知的モニタリング・点検評価・意見の比較 仲間うちで話をしていたところ,2つの異なった意見が出て きました。あなたがこれらの意見を比べる暗,その比べ方は次 のAとBのどちらに近いでしょうか? A:大抵の場合,長所あるいは短所のどちらか一方で比較す る. 活動3 メタ認知的モニタリング・気づき感覚・難易度理由. B:大抵の場合,長所と短所の両方で比較する. 問題集の問題を解いていて,解くことができない難しい問題 に出くわした暗,あなたの感覚は次のAとBのどちらに近いで. 活動9 メタ認知的モニタリング・反省的モニタリング・失敗. しょうか?. の原因. A:その間題がなぜ難しいのかについて大抵の場合分からな し\. B:その間題がなぜ難しいのかについて大抵の場合分かる. 何かに失敗した暗,あなたは次のAとBのどちらに近い対応 をとるでしょうか?. A:大抵の場合,次に同じ失敗を繰り返さないようにするた めに,失敗の原因を考えるようにしている. 活動4 メタ認知的モニタリング・予想・テスト得点. B:大抵の場合,失敗の原因までは考えようとはしない. あなたがこれまでに経験してきたテストのことを振り返った 暗,点数の予想は次のAとBのどちらに近いでしょうか? A:大抵の場合,実際の結果を正確に予想できていた B:大抵の場合,実際の結果を予想できていなかった. 活動10 メタ認知的モニタリング・反省的モニタリング・成功 理由 何かに成功した暗,あなたは次のAとBのどちらに近い対応 をとるでしょうか?. 活動5 メタ認知的モニタリング・予想・レポート時間. A:大抵の場合,次も成功しようとするために成功した理由. あなたがこれまでに経験してきたレポート課題のことを振り 返った暗,完成までにかかる時間の予想は次のAとBのどちら. を考えるようにしている B:大抵の場合,成功した理由までは考えようとはしない. に近いでしょうか?. A:大抵の場合,実際にかかった時間を正確に予想できてい た. B:大抵の場合,実際にかかった時間を予想できていなかっ た. 活動11 メタ認知的コントロール・目標設定・下位目標設定 あなたにかなり手間のかかる課題が課されました。そのよう な暗,あなたのやり方は次のAとBのどちらに近いでしょう か?. A:大抵の場合,掛こ課題を小さく区切ることはせず,ひたす 活動6 メタ認知的モニタリング・点検評価・本の読み方 あなたが初めて学ぶ科目について書かれた本を読む暗,本の 読み方は次のAとBのどちらに近いでしょうか? A:大抵の場合,一度理解したところでも正しく理解できた. ら課題に取り組む B:大抵の場合,課題全体を仕上げるまでの過程を10とし,そ れを1,2,3‥10と区切るように,課題全体を小さく分 割する. かチェックする B:大抵の場合,一度理解したところはチェックしない. 活動12 メタ認知的コントロール・目標設定・テスト勉強 テストを控えていて,テスト勉強をしなければならない暗,. (次ページヘ続く). 292.

(16) メタ認知尺度開発のための予備的研究 (前ページからの続き). あなたのやり方は次のAとBのどちらに近いでしょうか? A:大抵の場合,勉強を始める前に,どこまでやるかについ. A:これまでと同じ方法で勉強する B:これまでとは違う勉強方法を考える. て目標を立てる B:大抵の場合,矧こ目標は立てず,ひたすら勉強する. 活動19 メタ認知的コントロール・修正・面接 あなたは面接で,制限時間3分以内で自己PRをすることに. 活動13 メタ認知的コントロール・目標設定・練習のイメージ 楽器やスポーツのように,たくさんの練習が必要な暗,あな たの練習のやり方は次のAとBのどちらに近いでしょうか? A:大抵の場合,練習をする前に,自分の目標となるイメー ジを作り,それに近づけるように練習する B:大抵の場合,矧こ自分の目標となるイメージはもたず, ひたすら練習する. なりました。しかし,実際に自己PRを始めてみると,制限時 間内に終えるのが難しい状況であることに気づきました。その ような暗,あなたの対応の仕方は次のAとBのどちらに近いで しょうか?. A:制限時間内に終えることを最優先にして,特にアピール したい点だけに絞って自己PRする B:用意したこと全てを話すのを最優先にして,そのまま自 己PRを続ける. 活動14 メタ認知的コントロール・計画・文章作成 文章を書く暗,あなたのやり方は次のAとBのどちらに近い でしょうか?. A:大抵の場合,書き始める前に話の全体的な流れを考え, 何を書くか計画を立てる B:大抵の場合,矧こ計画は立てず,思いついたところから 書いていく. 活動20 メタ認知的コントロール・修正・ネット検索 レポートを作成していた暗,分からない理論があったのでイ ンターネットでそれについて調べました。ところが,模索され た項目は約1000件ありました。そこで,模索語を追加して再検 索したところ,500件にまで絞られました。これ以上追加する 検索語はありません。そのような暗,あなたの対応の仕方は次 のAとBのどちらに近いでしょうか?. 活動15 メタ認知的コントロール・計画・数理問題解決 数学や理科の問題を解く暗,あなたのやり方は次のAとBの どちらに近いでしょうか?. A:インターネットで模索された500項目を順番に確認する. B:インターネットでの検索を止め,図書館で専門書を探し て調べる. A:大抵の場合,解く前に,正解できる見通しをもってから 解く B:大抵の場合,正解できるかどうかは分からないが,とり あえず解けそうなところから解く. 活動16 メタ認知的コントロール・計画・移動 どこかの場所へ行く暗,あなたのやり方は次のAとBのどち らに近いでしょうか?. A:大抵の場合,次に曲がるところの目印を意識している B:大抵の場合,次に曲がるところの目印は意識しない. 活動17 メタ認知的コントロール・計画・料理 料理を作る時,あなたのやり方は次のAとBのどちらに近い でしょうか?. A:大抵の場合,次の段取りを意識しながら調理する B:大抵の場合,次の段取りは意識しないで調理する. 活動18 メタ認知的コントロール・修正・勉強方法の変更 あなたの勉強方法は問題集をたくさん解くというものでし た。しかし,ある暗,成績が思ったほど伸びなくなりました。 そのような暗,あなたの対応の仕方は次のAとBのどちらに近 いでしょうか?. 293.

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参照

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