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中学生の不登校予防のためのプログラムの作成-生徒・保護者・教師へのアプローチ-

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Academic year: 2021

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(1)中学生の不登校予防のためのプログラムの作成    一生徒・保護者・教師へのアフローチー 専 攻. 学校教育学. コース. 臨床心理学. 学籍番号. M07078H. 氏 名. 木村友紀.         1.問題と日的. 案(問題解決に向けて)の3つの項目が採用された。.  文部科学省の学校基本調査(2008)によると,平. 教員向けのプログラムには,禁句集,具体的対応法. 成19年度間の長期欠席者(30日以上の欠席者)の. の提案(いじめなどの予防法・問題解決に向けて). うち,「不登校」を理由とする児童生徒数は12万9. の2項目が採用された。. 千人で前年度より2千人増加している。小学校が2.  不登校予防プログラムは,心理臨床心理家1名,. 万4千人(前年度間より101人増加。対前年度比. 臨床心理学専攻の大学院生1名,中学校管理職1名,. 。.4パーセント増)であるのに対して,中学校は1O. 教員1名の4名のみと少数で検討されたため,その. 万5千人(前年度間より2千人増加。対前年度比2.2. 信頼性と妥当性は明確ではない。したがって,本来. パーセント増)である。また,中学校入学以降の経. ならもっと多くの対象者に対して,プログラムが検. 過としては,中1から中3にかけて不登校数は徐々. 討されるべきであった。また,不登校生徒・児童と. に増加しており,高校での不登校や退学問題とも関. 日頃から関わることの多い不登校担当の教師を対象. 連している(森田,2003)。したがって,中学校での. に,不登校予防プログラムに必要な項目の検討も行. 不登校の急増を防ぐことは,重要な問題であるとい. われるべきであった。. える。そこで,本研究では,不登校予防の視点で専.          ■lI.研究2. 門家の参加なしにかっ生徒の立場で実施できるプロ. 1.目的:研究Iで作成された不登校予防プログラ. グラムを作成し,その効果の測定を行うことを目的. ムの効果測定を行うことを目的とする。. とする。. 2.方法:.          11.研究1. 1)対象者:兵庫県A市内公立中学校(以下A校)1. 1.日的1不登校を予防するために有益な項目およ. 年生167名,兵庫県内私立女子中学校(以下B校). び形式を選定し,不登校予防プログラムを作成する。. 2年生178名の計345名の生徒,保護者13名,教. 2.方法:黒沢(2002),小林・小野(2005),小野. 員4名であった。. (2006)や小野・奥田・柘植(2007)をもとに,候. 2)実施期問12008年6月,10月. 補が挙げられた。そして,臨床心理士1名,臨床心. 3)手策き:6月に,①生徒に,preテスト(学校ぎ. 理学専攻の大学院生1名,中学校管理職1名,教員. らい感情測定尺度)が実施された。②生徒・保護者・. 1名によって検討が行われた。. 教師に不登校予防プログラムが配布・実施された。. 3.結果と考察:生徒向けのプログラムには,学校. ③生徒に,pOStテスト1が実施された。また,保護. へ行くことの意義の確認,問題対処法の学習,学力. 者に事後アンケート,教員に事後の聞き取りを実施。. 診断テスト,ネガティブ認知の変容の4つの項目が. lO月に,④生徒にpostテスト2が実施された。. 採用された。保護者向けのプログラムには,学校へ. 3.結果・考察. 行くことの意義の確認,禁句集,具体的対応策の提. 1)学校ぎらい感情測定尺度を用いた効果測定. 一170一.

(2)  ◆pre(6月)一postl(6月). がpost1より有意に得点が下がった(ρく0θ。.  A校:167名中,有効回答者は150名であった。.  したがって,2校ともプログラム実施直前から実.  B校:178名中,有効回答者は163名であった。. 施4ヶ月後の生徒の意識が変化したということがで.  A・B校ともに,t検定の結果,学校ぎらい感情尺. きる。これは,pre−pOSt1の結果での反省を生かし. 度のpreとpOStlとの有意な差は認められず,項目. 定期考査終了後に行ったことに加え,新しい学級に. 別でも有意な差は認められなかった。原因として,. 慣れてきたためではないかと考えられる。. post1が定期考査直前であり,定期考査に対する不. 2)不登校教の比較. 安を高め,この不安が学校嫌い得点を減少させなか.  A校・B校ともに,プログラム実施前と後は同数. ったのではないかと推測される。. であり,新たに不登校が生じていない。また,前年.  ◆pre(6月)一post2(10月). 度との比較でも、少なかった。したがって,抑止効.  A校:167名中,有効回答者は141名であった。. 果があったといえる。不登校出現率の全国平均が. t検定の結果,post2の得点の方が,preよりも有. 2.86%であるにも関わらず,A・B校いずれも。.02%. 意に低かった(ρく105)。また,項目別でも4項目で. と低い。不登校が出現しにくい中学校であったこと. post2の方がpreより,有意に得点が下がった. も4ヶ月後に新たな不登校を出現させなかった可能 性も大きい。今後の課題として,不登校の多い学校. (ρく05)。. でプログラムの効果を検討する必要があろう。.  B校:178名中,有効回答者は164名であった。 t検定の結果,post2の得点の方が,preよりも有. 3)真後アンケート・間き取り. 意に低かった(ρく05)。また,項目別でも6項目に.  プログラムの実施をプラスと捉えた意見とマイ. おいて有意な差が認められた。逆転項目4ではpost2. ナスと捉えた意見とが見られた。. がpreより有意に得点が上がり(ρく0易,その他の.  慎重に作成したプログラムであったにも関わら. 項目では,post2がpreより,有意に得点が下がっ. ず,配慮に欠け,修正が必要であったということは. た(ρく:05)。. 反省すべき点であるが,当初のねらい通り1日1枚の.  したがって,2校ともプログラム実施直前よりも. 配布であったためにプログラムを読んだという意見. 実施4ヶ月後の方が生徒の意識が変化したというこ. もあり,配布形態は好ましかったといえよう。. とができる。これは,単にプログラム実施の効果の.       lV.総合考察と今後の課田. 他にpost1が定期考査終了後に実施されたことによ.  研究Iの結果で示されたように,新たな不登校が. る不安低減の効果も反映している可能性が考えられ. A・B校ともに出なかったことから,プログラムの効. る。. 果があったと言えそうである。さらに,本プログラ.  ◆post1(6月)一2(10月). ムを実施したことによって,不登校の予防だけでな. A校:167名中,有効回答者は143名であった。. く,生徒の学校嫌いの程度が減少する方向に変化し. t検定の結果,有意な差は認められなかったが,2. たことが確認された。.  今後の課題としては,プログラムの内容および実. 項目でpost2がpost1より有意に得点が下がった. 施方法を慎重に検討することと,対象を本研究より. (ρく05)。. B校:178名中,有効回答者は165名であった。. 幅広く校種・地域を拡大してプログラムの不登校予. t検定の結果,poSt2の得点の方が,post1よりも. 防効果を検討する必要があろう。. 有意に下がった(ρく05)。また,項目別でも,項目.             主任指導教員:藤田継道. 7(学校をやめたくなることがある)においてpost2.               指導教員:藤田継道. 一171一.

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